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JPH0759095A - デジタル画像信号の伝送装置及び受信装置 - Google Patents

デジタル画像信号の伝送装置及び受信装置

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Publication number
JPH0759095A
JPH0759095A JP21808093A JP21808093A JPH0759095A JP H0759095 A JPH0759095 A JP H0759095A JP 21808093 A JP21808093 A JP 21808093A JP 21808093 A JP21808093 A JP 21808093A JP H0759095 A JPH0759095 A JP H0759095A
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JP
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moving object
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Application number
JP21808093A
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English (en)
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JP3271634B2 (ja
Inventor
Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Priority to KR1019940016622A priority patent/KR100292138B1/ko
Publication of JPH0759095A publication Critical patent/JPH0759095A/ja
Priority to US08/748,024 priority patent/US5706367A/en
Priority to US08/904,930 priority patent/US6335988B1/en
Priority to US08/904,928 priority patent/US6275617B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3271634B2 publication Critical patent/JP3271634B2/ja
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 デジタル画像信号を低伝送レートで、受信側
で、高画質で、動きのスムースな動画を再生することが
できるように伝送する。 【構成】 予め、画面を構成する背景画の静止画情報
と、この背景画上を動く動き物体の情報とに分ける。複
数個の画像要素の典型的な画像の情報が記憶されている
画像要素記憶手段5を設ける。分離された背景画の静止
画情報を画像要素記憶手段5からの画像要素で置き換え
た近似静止画情報を形成する。静止画情報として各画像
要素の識別情報と、その画面位置情報とを伝送すると共
に、動き物体の情報を伝送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、低ビットレートでの
伝送が可能な、デジタル画像信号の伝送装置及びその受
信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像のデジタル画像データは、非常に
多量の情報を含んでおり、これをそのまま伝送しようと
すると、伝送ビットレートが非常に高くなってしまう。
このため、磁気テープや光磁気ディスクなどを用いてデ
ジタル画像データを記録再生する場合のように、伝送ビ
ットレートが制限された低いレートの記録媒体を用いて
記録するようにする場合には、従来は、一般的に、画像
が時空間の情報であることを利用してデータ圧縮するよ
うにしている。
【0003】例えば、デジタル画像データのフレーム間
の差を取り、その差をDCT(ディスクリート・コサイ
ン・トランスフォーム(離散コサイン変換))を用いて
データ圧縮するなど、デジタル画像データを圧縮して伝
送するようにすることが、従来から行なわれている。さ
らには、テレビ会議などでは、画像が動きが少ないもの
であることに鑑み、フルフレームを伝送するのではな
く、片フィールドのデータのみを伝送するようにするな
ど、情報量を間引いて伝送することなども行なわれてい
る。
【0004】片フィールドではなく、さらに伝送するフ
ィールド数を少なくして時間情報を犠牲にし、空間情報
は確保することにより、画像は綺麗であるが、動きがギ
クシャクするような場合もある。
【0005】しかし、このように動きがギクシャクした
のでは、動画の良さが損なわれるので、1フレームあた
りの画像データを、できるだけデータ圧縮してフルフレ
ームを伝送し、空間解像度を犠牲にするが、動画として
フルモーションで再生できるようにする方法も考えられ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のデジタル画像信号の伝送方法は、画像データを、時間
方向、あるいは空間方向にデータ圧縮して伝送レートを
下げるように工夫している。
【0007】しかしながら、データ圧縮のみにより伝送
ビットレートを下げるようにした場合、例えば、時間方
向に圧縮した場合には、動画像の動きが、ギクシャクと
したものとなり不自然な画像となってしまう。また、空
間方向に圧縮した時は、空間解像度がそれだけ劣化する
ため、再生画像が劣化してしまう。
【0008】すなわち、従来の方法は、データ圧縮のみ
によりビットレートを下げるようにしているため、時間
方向あるいは空間方向のデータの一方を犠牲、あるいは
両方を犠牲にしており、再生画像として満足のゆくもの
を得ることは、なかなかできなかったのである。
【0009】この発明は、伝送レートが低くても、でき
るだけ美しい再生画が得られると同時に、動きがスムー
ズにできるように工夫した、デジタル画像信号の伝送装
置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載のこの発明によるデジタル画像信号
の伝送装置は、予め、画面を構成する背景画の静止画情
報と、この背景画上を動く動き物体の情報とに分ける手
段22と、自然物、建築物、構造物、生物、その他の画
像を構成すると想定される複数個の画像要素の典型的な
画像の情報が記憶されている画像要素記憶手段5と、上
記分離された背景画の静止画情報を上記画像要素記憶手
段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形成す
る手段22と、上記近似静止画情報を記憶するメモリ手
段23BGsと、上記背景画の静止画情報として、上記
近似静止画の各画像要素の識別情報と、その画面位置情
報とを伝送すると共に、入力デジタル画像信号から分離
した背景画の、上記メモリ手段の近似静止画に対する変
化情報及び上記動き物体の情報を伝送する伝送手段とを
備えることを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載のこの発明によるデ
ジタル画像信号の伝送装置は、上記分離された背景画の
静止画情報を記憶するメモリ手段23BGを設け、上記
背景画の静止画情報として、上記近似静止画の各画像要
素の識別情報と、その画面位置情報とに加えて、上記予
め分離された背景画と近似静止画との差分を伝送すると
共に、入力デジタル画像信号から分離した背景画の、上
記メモリ手段23BGの背景画に対する変化情報及び上
記動き物体の情報を伝送する伝送手段とを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0012】また、請求項3に記載のこの発明によるデ
ジタル画像信号の伝送装置は、請求項1または請求項2
に記載のデジタル画像信号の伝送装置において、上記背
景画上を動く動き物体の情報に対して、予め、上記背景
画上を動く動き物体のそれぞれの静止画からなる1〜複
数個の動物体プレーン情報を分離する分離手段22と、
上記分離された各動物体プレーン情報を上記画像要素記
憶手段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形
成する手段22と、上記各動物体プレーンの近似静止画
情報を、それぞれ個別に記憶するメモリ手段23A1s
〜23Ansと、上記入力デジタル画像信号及び上記メ
モリ手段の出力に基づいて、上記動物体プレーン情報と
して記憶された近似静止画に対する変化情報を検出する
変化情報検出手段と、上記動物体プレーンの静止画情報
として上記各画像要素の識別情報を伝送すると共に、上
記変化情報を伝送する伝送手段とを備えてなることを特
徴とする。
【0013】
【作用】上記の構成のこの発明においては、例えば、特
定の画像内容からなる1つのシーンについて考えた時、
そのシーンの画像は、固定の静止画と考えられる背景画
と、動き物体の情報とに分けてとらえる。
【0014】そして、静止画の情報と、動き物体の情報
とを伝送するのであるが、静止画情報を良好な画質を保
ってそのまま伝送する場合には、非常にデータ量が多く
なってしまう。
【0015】このため、この発明では、静止画を複数個
の画像要素として捕らえ、予め、自然物、建築物、構造
物、生物、その他画像を構成すると想定される画像要素
の典型的な画像の情報を、画像要素記憶手段に登録して
記憶しておき、必要な画像要素を読み出して、分離した
背景の静止画に近似する背景近似静止画情報を作成す
る。この近似背景画情報は、これを構成する画像要素の
識別情報と、その画像要素の画面上の位置情報が分かれ
ば、受信側で、同一の画像要素記憶手段を設けておくこ
とにより、再構成することができる。
【0016】この方式によれば、静止画情報に代えて、
画像要素の識別情報と、画面上の位置情報を伝送すれば
よいから、伝送データ量を大幅に削減できる。そして、
正確な背景静止画との差分は、変化情報として例えばデ
ータ圧縮して伝送するようにすれば、さらによい。
【0017】また、請求項3の発明においては、動き物
体の情報も、その動き物体の静止画と、その動き変化な
どの変化情報に分けて伝送する。すなわち、請求項3の
発明においては、動画の1フレームの二次元画像を、背
景及び複数個の動き物体のそれぞれの静止画からなる二
次元プレーンの重なりと捕らえる。そして、動き物体に
ついては、その動き物体の動き方向、移動距離、物体の
形状変化などの変化情報を抽出して、それを伝送する。
【0018】この場合には、上記の背景画の静止画の情
報だけでなく、動き物体の静止画の情報を伝送する必要
があるが、この動き物体の静止画も、画像要素記憶手段
からの画像要素で構成できるようにして、静止画情報に
代えて、その画像要素及びその画面上の位置情報を伝送
するようにする。
【0019】動き物体の場合には、それを構成する画像
要素は、背景画のそれよりも少なくなり、非常に少ない
伝送データ量で済む。この場合に、正確な動き物体の静
止画と、近似静止画との差分は、動き物体についての変
化情報に含まれて伝送されるものである。
【0020】受信側では、背景プレーンの背景画の上
に、動き物体プレーンの動き物体を、その変化情報に応
じて重ねることにより、動画を再生する。つまり、画質
のよい静止画の合成により動画が再生され、再生画像は
高画質となる。
【0021】この場合、それぞれの背景プレーン及び動
き物体プレーンの静止画のための情報は、1つのシーン
について、それぞれ1枚分だけ、伝送すれば足りる。こ
の静止画のための情報のほかには、変化情報のみを伝送
すればよいから、1シーンの画像のために伝送すべき情
報は非常に少なくてよく、このため、低い伝送レートの
伝送媒体であっても、十分に伝送することができる。
【0022】
【実施例】以下、この発明によるデジタル画像信号の伝
送装置の一実施例を、光磁気ディスクを伝送媒体(記録
媒体)として用いるディスク装置に適用した場合につい
て、図を参照しながら説明する。
【0023】この例の装置は、例えばCCD型固体撮像
素子を用いるビデオカメラ部を備え、このビデオカメラ
部1で撮影して得た画像信号を、A/Dコンバータによ
り、デジタル画像信号に変換して、光磁気ディスクに記
録するものである。そして、この例では、後述する再生
装置の部分を記録装置と共に備えるものである。
【0024】[デジタル画像信号のディスク記録装置の
説明]図1は、この例の装置のディスク駆動系及びブロ
ック図を示し、この例の装置は、ビデオカメラ部1と、
記録信号系2と、全体の制御を行うためのシステムコン
トローラ3と、ディスク駆動系10とからなり、ビデオ
カメラ部1の撮像出力信号が、記録信号系2を介して記
録されるようにされている。
【0025】ディスク駆動系10において、11は光磁
気ディスクである。この光磁気ディスク11は、カート
リッジ11A内に収納されて構成されている。また、デ
ィスク11には、予め、光スポット制御用(トラッキン
グ制御用)のプリグルーブが形成されていると共に、こ
の例の場合には、このプリグルーブにトラッキング用の
ウォブリング信号に重畳して絶対アドレスデータが記録
されている。この絶対アドレスデータは、この記録時の
記録トラック位置制御、また、後述する再生時の再生走
査トラック位置制御のために用いられる。
【0026】ディスク11は、スピンドルモータ12に
より回転される。スピンドルモータ12の回転は、サー
ボ制御回路15により制御され、ディスク11が、例え
ば線速度一定の状態で回転するように制御される。
【0027】ディスク11にはシャッターが設けられて
おり、ディスク11がディスク装着トレイ上に載置さ
れ、装置に装填されると、シャッターが開かれる。そし
て、ディスク11のシャッター開口部の上部には記録用
の磁気ヘッド13が対向して配置され、ディスク11の
シャッター開口部の下部には光ピックアップ14が対向
して配置される。
【0028】光ピックアップ14は発光部と受光部とを
有し、送りモータ16により、ディスク11の径方向に
移動制御される。また、サーボ制御回路15により、光
ピックアップ14のフォーカス及びトラッキング制御が
なされる。
【0029】システムコントローラ3は、マイクロコン
ピュータを搭載して構成されており、全体の動作を管理
している。このシステムコントローラ3には、キー群4
からキー入力信号が与えられる。キー群4には、撮像録
画スタンバイキー、撮像録画スタートキー、再生キー、
停止キーなどが含まれる。
【0030】[記録動作の説明]この例の場合、ビデオ
カメラ部1で撮影した動画像は、固定背景部と、その背
景上で動く動き部分とに分けて記録する。固定背景部
は、後述する背景プレーンメモリ23BGに登録して、
静止画の情報として記録する。しかし、この背景プレー
ンの静止画情報をそのまま記録するのではなく、予め用
意した自然物、建築物、構造物、生物、その他、画像を
構成すると想定される画像要素の典型的な画像情報によ
り、当該背景プレーンの近似静止画を作成し、画像情報
を記録する代わりに近似静止画を構成する画像要素の識
別情報及びその画面位置の情報を記録するようにする。
【0031】そして、この近似静止画と、正しい背景静
止画との差分を背景の変化情報に含ませて記録する。背
景の変化情報には、ビデオカメラ部1でパン、チルト、
ズームなどにより撮影画枠を変える操作をしたときに変
化する背景画情報も含まれる。
【0032】動き部分は、各々の動き物体にそれぞれ分
離し、後述する動物体プレーンメモリ23A1〜23A
nのそれぞれに登録して、その動き物体の静止画の情報
を記録すると共に、各動物体プレーンの動き物体につい
ての変化情報を記録する。この場合も、動物体プレーン
の静止画情報は、背景画と同様にして近似静止画で置き
換え、その識別情報を記録する。
【0033】そして、この動き部分についても、近似静
止画と、各動き物体の静止画との差分と、動き物体の移
動方向、移動量、さらには、動きに応じた画像の変化と
を動き部分に関する変化情報として記録する。
【0034】そして、この例においては、図2に示すよ
うに、1シーンの記録を、準備期間と、実際の撮像録画
期間とに分けて行う。そして、準備期間において、上述
の背景プレーンと動物体プレーンの静止画情報の記録処
理を行う。実際の撮像録画期間では、背景についての上
記変化情報と、各動き物体についての上記変化情報のみ
を記録する。
【0035】この場合、1画面分の静止画情報は、例え
ば図3に示すように、480ライン×720画素で構成
し、また、1画素のデータを、輝度信号Y(8ビット)
及び色情報U、V(8ビット)とで構成する。
【0036】撮像画像が例えば図4に示すような2次元
画像30の場合、図に示すように、動きのない建造物な
どからなる固定の背景静止画が背景プレーン31として
抽出される。そして、動き物体としては、図4の例で
は、飛行機と、猿と、自動車とが認識されて、それぞれ
動物体プレーン32、33、34として分離される。分
離されたプレーン情報は、背景プレーンメモリ23BG
及び動物体プレーンメモリ23A1〜23Anに書き込
まれる。
【0037】画像要素メモリ5には、例えば図5に示す
ように、自然物、建築物、構造物、生物、その他、画像
を構成すると想定される画像要素の典型的な画像情報が
多数記憶されている。この画像要素メモリ5に記憶され
ている画像要素の画像には、予め、用意されている標準
装備のものと、ユーザが撮影して取り込んで記憶したも
のとが含まれる。
【0038】しかし、いずれの画像要素も、メモリ5の
アドレスに対応して付与された識別情報で、読み出すこ
とができる。例えば、図5の例では、各画像要素に番号
が付与され、その番号で識別及び読み出し可能である。
【0039】[A.準備期間の記録]この例では、信号
処理回路22では、この準備期間において、入力画像信
号から背景プレーン及び動物体プレーンの静止画の分離
を行い、それを、背景プレーンメモリ23BG、動物体
プレーンメモリ23A1〜23Anに書き込む。さら
に、このメモリ23BG、23A1〜23Anの静止画
から、画像要素メモリ5の画像要素を用いた近似静止画
の生成を行う。
【0040】すなわち、カメラ部1からの撮像信号は、
A/Dコンバータ21に供給されて、例えば1画素サン
プルが8ビットのデジタル画像信号に変換されて、信号
処理回路22に供給される。この信号処理回路22で
は、カメラ部1により撮像されたシーンの画像を、動き
のない固定の背景の静止画からなる背景プレーンと、こ
の背景上で動くそれぞれの動き物体の静止画からなる動
物体プレーンとに分離する。
【0041】そして、信号処理回路22では、分離した
背景プレーンは、背景プレーンメモリ23BGに書き込
む。また、分離したn個の動物体プレーンは、それぞれ
動物体プレーンメモリ23A1〜An(nは自然数)に
書き込む。以上の背景プレーン及び動物体プレーンの分
離のための具体実施例について説明する。
【0042】[A−1.プレーン分離処理回路の実施
例]図6は、信号処理回路22における背景プレーン及
び複数個の動物体プレーンに分離するためのプレーン分
離処理回路の、一実施例のブロック図である。
【0043】すなわち、入力端子41を通じたA/Dコ
ンバータ21からの1画素8ビットの画像データは、フ
レームメモリ42に供給されるとともに、減算回路44
及び減算回路45に供給される。また、入力画像データ
は、アンドゲート61を介して動物体プレーン分離回路
62に供給される。
【0044】フレームメモリ42は、1画素8ビットの
データを1フレーム分記憶し、減算回路44において、
入力画素データから前のフレームの同一サンプリング位
置に対応する画素データが減算される。この減算回路4
4の差出力は、絶対値化回路46に供給されて、絶対値
とされ、比較回路47に供給される。
【0045】比較回路47には、端子48を通じて、し
きい値θ1が供給され、絶対値化回路46からの差出力
の絶対値がしきい値θ1未満の時には「1」となり、し
きい値θ1以上の時には「0」となる判定出力が得られ
る。この判定出力は、重み係数制御回路49に供給され
る。
【0046】図6において、23BGは、図1に示した
背景プレーンメモリであって、後述するように、初期状
態を経過すると、この背景プレーンメモリ23BGには
背景プレーン画像(静止画)が格納される。また、50
は、1フレームの重み係数が格納される重み係数メモリ
である。この重み係数メモリ50には、例えば、3ビッ
トの重み係数が記憶される。
【0047】フレームメモリ42、背景プレーンメモリ
23BG及び重み係数メモリ50は、アドレス制御回路
43の出力により、共通にアドレス制御され、同一のア
ドレスが指定されるようにされている。
【0048】減算回路45では、入力画素データから背
景プレーンメモリ23BGよりの画像データが減算さ
れ、この減算回路45の差出力が絶対値化回路51に供
給され、差出力の絶対値が求められる。この絶対値化回
路51からの差の絶対値は、比較回路52に供給され、
端子53を通じたしきい値θ2と比較され、入力画素デ
ータと背景画素データの差出力の絶対値が、しきい値θ
2未満の時に「1」となり、しきい値θ2以上の時に
「0」となる判定出力が、この比較回路52から得られ
る。この比較回路52よりの判定出力は、重み係数制御
回路49に供給される。
【0049】減算回路45からの入力画素データと背景
画素データとの差出力は、また、乗算回路54に供給さ
れ、重み係数制御回路49から発生する重み係数αが乗
じられる。この乗算回路54の乗算出力は、加算回路5
5に供給されて、背景プレーンメモリ23BGからの背
景画素データと加算され、その加算出力が背景プレーン
メモリ23BGに書き込まれる。
【0050】重み係数制御回路49からの重み係数が、
重み係数メモリ50に書き込まれるとともに、この重み
係数メモリ50から読み出された重み係数が重み係数制
御回路49に供給される。
【0051】重み係数制御回路49は、比較器47及び
52の判定出力から画素データが動き画素かどうかの判
定を行なっている。
【0052】以上の構成において、背景プレーンメモリ
23BG、減算回路45、乗算回路54及び加算回路5
5は、背景プレーンメモリ23BGを1フレーム遅延素
子として用いたデジタルフィルタを構成している。すな
わち、重み係数をαとし、kフレーム目の入力画素デー
タをZkとし、背景プレーンメモリ23BGから読み出
された背景画像データをX(k−1)とするとkフレー
ム目の背景画素データ(推定値)Xkは、次式で示され
るものとなる。
【0053】 Xk=α・(Zk−X(k−1))+X(k−1) =(1−α)・X(k−1)+α・Zk この例においては、背景が変化しない1シーンの間で
は、αを例えば、1/16に固定している。入力画像中に
含まれるホワイト雑音は、上の式で表わされる演算を複
数フレームにわたって繰り返すことにより除去され、背
景プレーンメモリ23BGに蓄えられている背景画像の
S/Nが改善される。
【0054】また、シーンが変わる時などのように、背
景が切り替わる時には、つまり、撮像シーンが、別の撮
像シーンに変わった場合には、応答時間を短くするとと
もに有色雑音の影響を受けないように、重み係数αを1
/16から1フレームごとに2倍ずつ乗算してゆく。つま
り、1/16→1/8→1/4→1/2→1と指数関数的
に増加する重み係数αを用い、徐々に背景画像の更新を
行なうようにしている。したがって、重み係数αは、5
種類あり、それぞれが3ビットにより表現されている。
重み係数αを2のべき乗にしているのは、乗算回路54
をシフトレジスタあるいはセレクタによって実現するた
めである。
【0055】この例においては、初期状態を経過する
と、背景プレーンメモリ23BGに背景静止画データが
格納される。減算回路45及び絶対値化回路51によ
り、現画素と背景画素の差の絶対値が検出される。この
差の絶対値と、しきい値θ2が比較回路52により比較
され、差の絶対値が、しきい値θ2未満の時に、現画素
が背景画像のものであると判定されて、次のような処理
が行なわれる。
【0056】すなわち、このときは、重み係数αが2-4
(=1/16)に固定される。そして、乗算回路54にお
いて、減算回路45の出力に、この重み係数αが乗じら
れ、背景プレーンメモリ23BGの出力と加算回路55
において加算される。そして、その加算出力が背景プレ
ーンメモリ23BGの同一アドレスに書き込まれ、背景
プレーンメモリの更新が行なわれる。このときの重み係
数は、重み係数メモリ50に書き込まれる。
【0057】現画素と背景画素の差の絶対値が、しきい
値θ2以上であると比較回路52において判定されたと
きには、減算回路44及び絶対値化回路46により検出
された現画素と、前フレームの対応する画素との差の絶
対値が、しきい値θ1未満か、または、しきい値θ1以
上かが比較回路47の出力として調べられる。この比較
回路47の出力が、しきい値θ1未満の時には、次のよ
うな処理が行なわれる。
【0058】すなわち、しきい値θ1未満である場合に
は、シーンチェンジなどにより、背景が切り替わった時
のもので、最初に重み係数メモリ50に記憶されている
重み係数α(=1/16)が読み出され、乗算器54によ
って、この重み係数αが減算回路45の出力信号に対し
て乗じられる。したがって、このフレームでなされる背
景画素の更新は、 Xk=15/16・X(k−1)+1/16・Zk で示される上述と同様のものである。
【0059】背景画素の更新がなされると、重み係数制
御回路49において、αが2倍にされるとともに、この
2倍にされた新たな重み係数が1より大きいかどうかが
判定され、1より小さければ、この2倍された重み係数
αが、重み係数メモリ50に格納される。1/16の重み
係数からスタートすると、(1/8→1/4→1/2→
1)と1フレームごとに重み係数αが変化する。
【0060】背景が切り替わって、上述のように重み係
数αが変化し、α=1となる5フレーム後まで、上述と
同様の背景画素の更新の処理には移行しない。したがっ
て、有色雑音が誤って新たな背景画素として検出され
て、重み係数を変更させる処理を受ける場合でも、正し
い背景画素が保存されることになる。この重み係数αの
変化の仕方は、背景画素の更新時の応答性を良くすると
ともに、有色雑音を除去できるように設定される。
【0061】比較回路47において、現画素と前フレー
ム画素との差の絶対値が、しきい値θ1以上であると判
定された時には、これは、現画素が動き画素であると判
定されるもので、この場合には、背景プレーンメモリ2
3BGsの更新は行なわれない。この動き画素について
は、以下に述べるようにして、動きプレーンの分離の処
理が行なわれる。
【0062】重み係数制御回路49においては、比較回
路52において、現画素と背景画素との絶対値が、しき
い値θ2以上であると検出され、かつ、比較回路47の
出力から、現画素と前フレーム画素との差の絶対値が、
しきい値θ1以上である場合に、動き画素として検出さ
れるものである。
【0063】重み係数制御回路49からの動き画素の検
出信号は、アンドゲート61に供給され、このアンドゲ
ートに入力されている入力端子41からの入力デジタル
画素データがゲート制御される。このアンドゲート61
は、現画素が動き画素の時に、ハイレベルになって開に
なる。したがって、入力画素(現画素)が動き画素でな
いときには、アンドゲート61の出力は「0」となり、
入力画素が動き画素のときには、その画素データ(これ
は「0」ではないデータである。以下これをノンゼロの
データという)が、このアンドゲート61から出力され
る。
【0064】62は、動物体プレーン分離回路で、1フ
レーム分の画素データを記憶可能な差分メモリ(フレー
ムメモリ)62Mを備え、アンドゲート61の出力がこ
のメモリ62Mに入力される。このメモリ62Mは、ア
ドレス制御回路43からのアドレス制御信号により、前
述のフレームメモリ42、背景プレーンメモリ23BG
s及び重み係数メモリ50と同じアドレス制御を受け
る。
【0065】したがって、差分メモリ62Mには、背景
画が現画像から除去されて、ノンゼロのデータからなる
動き画素の集合からなる複数個の動き物体の画像のみか
らなる差分画像が蓄えられることになる。そして、図7
に示すように、動き物体のノンゼロ画素データ以外の画
素のデータとしては、「0」データが、メモリ62Mに
書き込まれている。
【0066】こうして差分メモリ62Mには、1枚の2
次元画像中の複数個の動き物体の画素のデータが、
「0」でないレベルを有するノンゼロ画素データとして
書き込まれ、動き物体の画素以外の背景画の静止画部分
の画素データはオール「0」のデータとして記憶される
ものである。したがって、複数個の動き物体が互いに重
なり合っていないとすれば、差分メモリ62Mの画素デ
ータを順次走査して、近接画素同志で、「0」でないノ
ンゼロ画素データを関連付けてマージ(統合)すること
により、各動き物体のそれぞれのみからなる動物体プレ
ーンを分離することが可能になる。
【0067】63は、マイコンであって、動物体プレー
ン分離回路62の差分メモリ62Mを走査し、以下のよ
うにして各動き物体ごとにプレーン分離し、分離した動
き物体プレーンの情報を対応するアドレスにおいて、各
動物体プレーンメモリ23A1〜23Anに書き込むよ
うにするものである。なお、動物体プレーンメモリ23
A1〜23Anのそれぞれのすべてのアドレスには、予
め、オール「0」が書き込まれており、各動き物体の画
素のみが、差分メモリ62Mと同じアドレスにおいて、
いづれかの動物体プレーンメモリに書き込まれるもので
ある。
【0068】図9及び図10は、マイコン63の動物体
プレーンの分離のための処理のフローチャートである。
すなわち、この場合の動き物体の分離の処理は、まず、
ステップ101において、ノンゼロの画素データをサー
チする(動き画素は0でないので、動き画素を探索する
ことになる)。そして、ステップ102で、ノンゼロの
画素データが見つかったならば、ステップ103に進ん
で、その周囲の画素データがノンゼロかどうかをチェッ
クする。この例の場合には、図8に示すように、注目画
素xの周辺の上下左右の8画素a〜hのデータをチェッ
クする。
【0069】そして、次のステップ104において、8
画素a〜hのいづれのデータもノンゼロでなかったとき
には、注目画素xは、孤立点と見做してステップ104
からステップ101に戻って、次の動き画素を探す。
【0070】ステップ104において、8画素a〜hの
内の1つでもノンゼロの画素があったときには、ステッ
プ104からステップ105に進み、注目画素xの左の
画素dと、上(1ライン前)の画素とbがノンゼロの画
素であるか否かをチェックして、次のステップ106に
進む。
【0071】次のステップ106では、左及び上の画素
d及びbが、両方共にノンゼロでないか否か判別され、
共にノンゼロでない、つまり動き画素でないときには、
ステップ107に進んで、動物体プレーンメモリのメモ
リ番号(以下、単にメモリ番号という)として新番号を
設定する。そして、ステップ108に進んで、そのメモ
リ番号を当該画素のアドレスに対応して記憶しておく。
その後、ステップ109に進んで、差分メモリ62Mの
全画素の走査が終了したか否か判別し、全走査を終了し
たときには、この処理ルーチンを終了する。全走査を終
了していないときには、ステップ101に戻って、次の
動き画素の検索を始める。
【0072】また、ステップ106において、左及び上
の画素d及びbのうち少なくともいずれかはノンゼロの
画素であると判別されたときには、ステップ106から
ステップ110に進み、両方共にノンゼロであるか否か
判別される。そして、両方共ノンゼロであると判別され
たときには、ステップ110からステップ111に進
み、両画素d、bについてマイコン63に記憶されてい
るメモリ番号をチェックする。そして、次のステップ1
12に進んで、両画素d、bのメモリ番号が一致してい
るか否か判別する。
【0073】ステップ112における判別の結果、両画
素d、bのメモリ番号が一致しているときには、ステッ
プ112からステップ108に進んで、そのメモリ番号
を当該注目画素xのアドレスに対応して記憶する。
【0074】また、ステップ112における判別の結
果、両画素d、bのメモリ番号が一致していないと判別
されたときには、ステップ112からステップ113に
進んで、左の画素dのメモリ番号を選択して、そのメモ
リ番号を当該注目画素xに関連させて記憶すると共に、
左の画素dのメモリ番号と上の画素bのメモリ番号と
は、関連があり、メモリ番号は異なっても1つの動き物
体の画素であることを示す情報(マージ情報と呼ぶ)を
記憶する。
【0075】これは、動き物体が、ある水平走査ライン
のデータでは飛んだ位置の画素であるが、後のラインの
画素のサーチの結果、同一の動き物体の画素として繋が
っていることが判明する場合を示している。
【0076】ステップ110における判別の結果、両方
共にはノンゼロではないときには、このステップ110
からステップ115に進み、左の画素dがノンゼロであ
るか否か判別する。その判別の結果、左の画素dがノン
ゼロであるときには、ステップ116に進んで、その画
素dのメモリ番号をチェックし、その後、ステップ10
8に進んで、その注目画素xのアドレスに対応して、そ
のメモリ番号を記憶する。
【0077】ステップ115の判別の結果、左の画素d
がノンゼロでない、つまり上の画素bがノンゼロである
と判別されたときには、ステップ117に進んで、上の
画素bのメモリ番号をチェックし、その後、ステップ1
08に進んで、その注目画素xのアドレスに対応して、
そのメモリ番号を記憶する。
【0078】前述したように、ステップ108の次に
は、ステップ109に進んで、差分メモリ62Mのすべ
ての画素についてのサーチを終了したか否か判別して、
終了していなければ、ステップ101に戻って以上の処
理ルーチンを繰り返し、全画素のサーチが終了したら、
この処理ルーチンを終了する。
【0079】以上の差分メモリ62Mの画素サーチによ
り、マイコン63の内蔵メモリには、1つ1つの動き物
体について、各動き物体に含まれる画素のアドレスに対
して、同じメモリ番号及びそれと関連するメモリ番号
が、両メモリ番号を関連付ける情報と共に記憶される。
マイコン63は、同じ動き物体と認識された画素のメモ
リ番号を、1つの動画プレーンメモリのメモリ番号No
と対応付ける。これにより、それぞれの動き物体は、別
々の動画プレーンとして、次のようにして分離すること
ができる。
【0080】すなわち、マイコン63は、差分メモリ6
2Mから、動き画素データを順次読み出す。この差分メ
モリ62Mの読み出し出力は、動画プレーンメモリ23
A1〜23Anのそれぞれに入力される。また、マイコ
ン63は、読み出した画素について上述のようにして設
定し、記憶したメモリ番号Noの動画プレーンメモリに
のみ、書き込み画素アドレス(読み出し画素アドレスと
同じでよい)を供給して、その動き画素を、そのメモリ
番号Noの動画プレーンメモリに書き込んでゆく。
【0081】こうして、動き物体プレーンメモリ23A
1〜23Anのそれぞれには、1つ1つの動き物体が、
分離されて、別々に記憶されるものである。
【0082】以上の動き物体プレーンの分離方法では、
差分メモリ62Mを、テレビジョン走査と同様に水平、
垂直に画素をサーチして、同じ動き物体に含まれる画素
をマージするようにしたが、1つの動き画素を検出した
とき、その周囲の画素を順次サーチしてノンゼロの画素
を追跡して、マージしてゆくと共に、そのマージした画
素データを、1つの動き物体プレーンメモリに同時に順
次書き込んでゆくようにして、1つの動き物体について
の動き物体プレーンメモリを完成するようにしてもよ
い。
【0083】なお、ある時点で、2つの動き物体が重な
り合っているとしても、所定の時間経過した後は、その
動き物体は分離して観察することができるので、後述す
るように、動物体プレーンメモリを、変化情報の記録時
に更新することにより、上記の方法により、それぞれの
動き物体のみからなる動物体プレーン情報を、それぞれ
の動物体プレーンメモリ23A1〜23Anが蓄積する
ことができる。
【0084】[A−2.近似静止画の生成]以上のよう
にして、背景プレーン及び動物体プレーンの静止画が、
入力画像信号から分離されて、メモリ23BG、23A
1〜23Anに記憶されると、信号処理回路22では、
これらの静止画を画像要素メモリ5の画像要素で置き換
える処理を行い、置き換えにより近似静止画をそれぞれ
生成する。
【0085】すなわち、信号処理回路22は、先ず、背
景プレーンメモリ23BGの背景静止画について近似静
止画の作成を行う。その方法は、種々存在するが、例え
ば、画像要素メモリ5から、1つの画像要素が読み出さ
れ、その画像要素と、メモリ23BGの静止画の各部と
比較サーチを行い、比較誤差がスレッショールド値より
小さいとき、その静止画像部分を当該画像要素で置き換
える。また、このとき、置き換えられた静止画像部分の
画面上の位置も記憶しておく。
【0086】画像要素メモリ5の各画像要素は、その画
像要素の典型画像の拡大画像を、比較的、高精細度の状
態で記憶されている。そして、このメモリ5から読み出
すときに、その大きさが置き換えられる背景画像の対応
部分の大きさに応じたものとなるように指定できるよう
にされている。つまり、記憶画像より大きい状態で読み
出すときは、データを補間しながら読み出しを行い、記
憶画像より小さい状態で読み出すときは、データを間引
いて、大きさの調整を行う。
【0087】この場合、メモリ5から読み出して、背景
プレーンと置き換える画像要素は、例えばカメラ部1の
図示しないビューファインダーにメモリ5のすべての画
像要素をスクロール表示させ、この例の場合には、番号
で選択指定するようにするとよい。もちろん、すべての
画像要素について上述のようなサーチを自動で行うこと
も可能である。こうして生成された近似背景静止画は、
近似背景プレーンメモリ23BGsに書き込まれる。
【0088】また、各動物体プレーンメモリ23A1〜
23Anの動き物体の静止画についても上述と同様にし
て、画像要素メモリ5の画像要素を使用して近似動物体
静止画が生成され、その近似静止画情報が、近似動物体
プレーンメモリ23A1s〜23Ansに書き込まれ
る。
【0089】以上のようにして、近似静止画の生成が行
われ、近似プレーンメモリ23BGs、23A1s〜2
3Ansに、その近似静止画が書き込まれると、記録情
報生成回路24は、近似静止画の画像情報を記録情報と
する代わりに、その近似静止画を構成する画像要素の識
別情報、例えばこの例では識別番号と、その画像要素が
占める画面上の位置を示す情報とを記録情報とする処理
を行う。なお、近似動物体静止画の場合には、当該動物
体の静止画の画像情報のみを伝送すれば、画面上の位置
情報は、変化情報に含めて記録することができるので、
この準備期間での記録情報には含める必要はない。
【0090】この記録情報生成回路24からの静止画に
関する記録情報は、記録処理回路25に供給される。こ
の記録処理回路25では、データをセクタ構造にするな
ど、ディスク11の記録フォーマットに適合するデータ
処理が行われる。この記録処理回路25の出力データ
は、順次、ヘッド駆動回路27を介して記録用磁気ヘッ
ド13に供給され、ディスク11に光磁気記録される。
【0091】[B.実際の撮像録画の期間]この例にお
いては、ビデオカメラ部1で、実際の撮像録画開始キー
を操作した後の撮像録画期間でも、先ず、上述の準備期
間と同様にして、信号処理回路22では、撮像信号から
背景画及び各動き物体の静止画を分離する。そして、そ
の分離した静止画と、近似背景プレーンメモリ23BG
s及び各近似動物体プレーンメモリ23A1s〜23A
nsに登録されている近似背景静止画及び近似動物体静
止画情報とを比較し、前述したような変化情報の生成を
行う。
【0092】すなわち、背景情報については、近似背景
プレーンの近似静止画の位置を基準にして、これからの
変化方向及び変化量(パン、チルトの方向及び量、さら
にはズーム比など)の情報Vsと、近似背景静止画と、
現画像から分離した背景画との差分の変化分の画像情報
ΔPsとを、背景プレーンに対する変化情報として生成
する。
【0093】また、各動き物体については、それぞれの
動き物体の動き方向及び動き量Vmと、近似動物体静止
画に対する現画像から得た動物体プレーンとの差分の画
像情報ΔPm(真の画像情報との差分と、回転や形状変
化などの動き変化による変化情報を含む)を生成する。
【0094】そして、以上のようにして生成した変化情
報をリアルタイムでディスク11に記録する処理を行
う。すなわち、上述のようにして生成した変化情報を圧
縮符号化回路26に供給し、適当な圧縮率で圧縮符号化
を行い、記録処理回路25に供給し、データをセクタ構
造にするなど、ディスク11の記録フォーマットに適合
するデータ処理を行う。この記録処理回路25の出力デ
ータは、順次、ヘッド駆動回路27を介して記録用磁気
ヘッド13に供給され、ディスク11に光磁気記録され
る。
【0095】この場合、記録される変化情報は、後述も
するように、画像情報をデータ圧縮して伝送する場合に
比べて少ないビット数となり、1.2Mbpsの低記録
伝送レートであっても、リアルタイムで十二分に記録で
きる。上記の変化情報の検出方法の具体的な実施例は後
述する。
【0096】光磁気ディスク11に対するデータの記録
は、次のようにして行われる。すなわち、ヘッド駆動回
路27を介して記録用磁気ヘッド13に供給されること
により、記録データで変調された磁界がディスク11の
所定位置において印加される。また、光ピックアップ1
4からのレーザービームがディスク11の同一位置に照
射される。この記録時は、記録トラックには、再生時よ
り大きな一定のパワーのレーザ光が照射されている。こ
の光照射と、磁気ヘッド13による変調磁界とにより、
ディスク11には熱磁気記録によってデータが記録され
る。磁気ヘッド13と光ピックアップ14とは、共に同
期してディスク11の半径方向に沿って移動できるよう
に構成されている。
【0097】また、記録時においては、光ピックアップ
14の出力がRFアンプ28を介してアドレスデコーダ
29に供給されて、ディスク11のトラックに沿って設
けられたプリグルーブにウォブル記録されている絶対ア
ドレスデータが抽出され、デコードされる。そして、そ
の検出された絶対アドレスデータが、記録処理回路25
に供給され、記録データ中に挿入されて、ディスク11
に記録される。また、絶対アドレスデータは、システム
コントローラ3に供給され、記録位置の認識及び位置制
御に用いられる。
【0098】なお、この記録時、RFアンプ28からの
信号がサーボ制御回路15に供給され、ディスク11の
プリグルーブからの信号からスピンドルモータ12の線
速度一定サーボのための制御信号が形成され、スピンド
ルモータ12が速度制御される。
【0099】[B−1.背景画の変化情報及び動き物体
についての変化情報の生成]次に、信号処理回路22で
の近似背景静止画に対する変化情報及び各動き物体の近
似静止画についての変化情報の生成回路の構成例につい
て、図11を参照しながら説明する。
【0100】これらの変化情報は、ビデオカメラ部1で
の撮影により得られる現画像情報から、近似背景プレー
ンメモリ23BGs、近似動物体プレーンメモリ23A
1s〜23Ansのデータを用いて生成される。
【0101】すなわち、A/Dコンバータ21からの撮
像データは、前述した信号処理回路22のプレーン分離
回路で1画面分の背景プレーン情報及び各動き物体毎の
プレーン情報に分離される。そして、背景画及びそれぞ
れの各動き物体の1フレームの情報がフレームメモリ7
1BG及び71A1〜71Anに書き込まれる。このフ
レームメモリ71BG、71A1〜71Anは、2フレ
ームバッファの構成とされ、背景画及び動き物体の情報
の書き込みが一方のフレームメモリに対して行われてい
るとき、他方のフレームメモリからの背景プレーン及び
動物体プレーンの情報データが読み出されて、そのデー
タが変化情報の生成のために使用される。
【0102】そして、フレームメモリ71BGからの背
景画の情報は、変化検出回路72BGに供給されると共
に、フレームメモリ71A1〜71Anからの各動き物
体の画像情報は、変化検出回路72A1〜72Anに供
給される。そして、近似背景プレーンメモリ23BGs
からの近似背景静止画情報が変化検出回路72BGに供
給されると共に、近似動物体プレーンメモリ23A1s
〜23Ansに準備期間において記憶されている近似動
物体静止画情報が、変化検出回路72A1〜72Anに
供給される。
【0103】変化検出回路72BGでは、近似背景静止
画情報と、フレームメモリ71BGの背景画情報とが比
較され、両者の差分の画像情報ΔPsが得られる。この
比較処理の際に、カメラの移動方向及び移動量の情報V
sが参照される。この情報Vsにより、パン、チルトな
どにより画枠位置の変化が検知されて、互いにその画枠
変化だけ異なる状態で、差分情報の検出が行われる。パ
ン、チルトなどにより増加した情報は、そのまま変化情
報として、検出されることになる。
【0104】この情報Vsは、図示しなかったが、カメ
ラ部1に、カメラをチルトやパンニングしたりして移動
させたとき、その移動方向及び距離を検知するジャイロ
スコープなどのセンサ手段を設け、このセンサ手段で検
知するようにする。また、例えば本装置は撮像装置用の
三脚などに取り付けて撮影を行うものとした場合には、
三脚に、カメラのパン、チルトの方向及び移動量を検知
するためのセンサを設けて、このセンサから上記情報V
sを得るようにしてもよい。
【0105】こうして得られた近似背景プレーンに対す
る変化情報Vs及びΔPsは、圧縮符号化回路26に供
給される。
【0106】動き変化検出回路72A1〜72Anで
は、各近似動物体プレーンメモリ23A1s〜23An
sに記憶されている近似動物体静止画情報と、フレーム
メモリ71A1〜71Anからの各動き物体画像とのパ
ターンマッチングにより、その動き物体についての動き
ベクトル、つまり動きの方向と、動き量とが求められ
る。
【0107】この場合、動き物体は予め動物体プレーン
としてメモリに蓄えられているので、その形状が変化し
ないとすれば、特定の代表点、あるいは代表ブロックに
着目して、その代表点あるいは代表ブロックについてパ
ターンマッチングを行うことにより、動き物体全体につ
いての動きベクトルを抽出することができ、比較的短時
間でマッチング処理を行うことが可能である。このこと
は、背景画の変化情報を検出する場合においても同様の
ことが言える。
【0108】動き物体が向きを変えたり、形状を変えた
りしたとき、パターンマッチングだけでは誤差が大きく
なる。そこで、この例では、動きベクトルと共に、その
誤差分を変化情報として伝送するようにする。
【0109】こうして、動き変化検出回路72A1〜7
2Anで得られた各動物体プレーンメモリの動き物体に
ついての、動きベクトルと、マッチング誤差の変化情報
は圧縮符号化回路26に供給される。
【0110】圧縮符号化回路26では、その入力データ
をデータ圧縮する。前述したように、この圧縮後のデー
タ量は、画像情報に比べて非常に少なく、リアルタイム
でディスクに容易に記録することが可能である。
【0111】なお、カメラがズーミングされたときは、
そのズーム比情報を変化情報に含めると共に、撮像信号
との比較のために、近似背景プレーン及び近似動物体プ
レーンの情報は、そのズーム比に応じてローパスフィル
タ(データ間引き)を通されたり、データ補間を行うも
のである。
【0112】各動物体プレーンメモリの動き物体の動き
後の位置は、検出された動きベクトルを用いて容易にメ
モリ上のアドレスとして検出することができる。このた
め、動き物体同志の重なりが生じた状態を、複数個の動
き物体の画素のアドレスが同一になることにより認識す
ることができる。このように、複数個の動き物体に重な
りが生じた場合には、現画像で、その部分の画素とし
て、いずれの動き物体の画素が現れているかにより、動
き物体間の奥行きを検出する。そして、その奥行き情報
を、動き情報と共に、伝送するようにする。なお、奥行
き情報は、背景画と、動き物体についても求めるように
する。
【0113】なお、以上の例では、背景画及び動き物体
についての変化情報は、近似プレーンメモリ23BG
s、23A1s〜23Ansの近似静止画を基準にする
ようにしたが、背景プレーンメモリ23BG及び動物体
プレーンメモリ23A1〜23Anの静止画情報を用い
るようにしてもよい。
【0114】その場合には、準備期間に記録する背景プ
レーン情報及び動物体プレーン情報として、近似静止画
を構成する画像要素の識別情報及びその画面位置情報に
加えて、背景プレーンメモリ23BG及び動物体プレー
ンメモリ23A1〜23Anの静止画情報と、近似プレ
ーンメモリ23BGs、23A1s〜23Ansの近似
静止画との差分を、予め、記録しておく。
【0115】このように、変化情報を検出する基準を、
背景プレーンメモリ23BG及び動物体プレーンメモリ
23A1〜23Anの静止画情報とすることで、変化情
報を、より少ない情報量とすることができる。
【0116】また、その場合に、動き物体についての動
き変化情報としては、次の例のような予測動きベクトル
と、物体変形情報を伝送するようにしてもよい。
【0117】すなわち、図12の例においては、フレー
ムメモリ71A1〜71Anからの入力画像情報から抽
出された各動き物体のフレーム情報は、差分演算回路7
3A1〜73Anに供給される。
【0118】また、動物体プレーンメモリ23A1〜2
3Anの動物体プレーン情報が、予測回路74A1〜7
4Anに供給され、予測動きベクトル発生回路75A1
〜75Anからの予測動きベクトルに基づいて、予測さ
れる現時点での移動後の各動き物体のフレーム画像デー
タがこれより得られる。そして、この予測された各動き
物体のフレーム画像データが、差分演算回路73A1〜
73Anに供給されて、フレームメモリ71A1〜71
Anからの入力画像情報から抽出された各動き物体のフ
レーム情報との差分が演算される。
【0119】差分演算回路73A1〜73Anでは、動
き物体の画像についての差分を、出力データとして圧縮
符号化回路26に出力する。また、差分演算回路73A
1〜73Anは、上記動き物体の画像についての差分か
ら動きベクトルの差分を求め、出力データとして圧縮符
号化回路26に供給すると共に、予測動きベクトル発生
回路75A1〜75Anに供給し、次のフレームに対す
る各動き物体についての予測動きベクトルを生成する。
【0120】以上のようにして、記録されたデータの記
録位置などの情報がディスク11には記録される。すな
わち、各シーンの背景プレーン情報、動物体プレーン情
報及び変化情報が、それぞれどのトラック、さらには、
どのセクタに記録されているかの情報が、ディスク11
の最内周に設けられるTOC(Table Of Contents)領域
と呼ばれるディスク管理エリアに記録される。
【0121】以上の例では、背景画及び動き物体の静止
画の初期プレーンの情報は、入力画像から分離するよう
にしたが、背景画及び動き物体を予め互いに分離した状
態で、カメラで撮影することが可能な場合には、予め、
これをそれぞれ個別に撮像して、背景プレーンメモリ2
3BG及び動物体プレーンメモリ23A1〜23An
に、初期プレーン情報として、書き込んでおくことがで
きる。
【0122】[デジタル画像信号のディスク再生装置の
説明]図1は、この例のディスク再生装置の一実施例の
ブロック図である。この例において、図1の例のディス
ク記録装置と共通部分には同一符号を付してその説明は
省略する。
【0123】ディスク11が装置に装填されると、装置
は、先ず、ディスクのTOCエリアを取り込み、システ
ムコントローラ3で、各シーンの背景プレーン及び動物
体プレーンの記録位置と、その変化情報の記録位置を認
識する。
【0124】そして、システムコントローラ3は、この
TOCエリア情報から、先ず、再生しようとするシーン
の背景プレーン及び複数個の動物体プレーンの情報の再
生を行う。
【0125】ディスク11から取り出されたこれらの情
報は、RF回路28から再生処理回路81に供給され、
セクタ構造などの所定の記録フォーマットのデータのデ
コード処理が行われ、そのデコードデータがプレーン形
成回路82に供給される。そして、この回路82におい
ては、再生された画像要素の識別情報(番号)により、
画像要素メモリ5のその画像要素が読み出され、画面上
の位置情報を用いて静止画が形成される。これが、背景
画及び動き物体の、それぞれについて行われ、それぞれ
形成された近似静止画が、背景プレーンメモリ83BG
及び動物体プレーンメモリ83A1〜83Anに書き込
まれる。
【0126】なお、変化情報の基準が近似静止画ではな
く、正規の静止画の場合で、記録時の準備期間に近似静
止画と正規の静止画との差分情報が合わせて記録されて
いる場合には、その差分情報が用いられて、背景プレー
ンメモリ83BG及び動物体プレーンメモリ83A1〜
83Anには、正規の静止画が書き込まれることにな
る。これにより、動画再生開始準備完了となる。
【0127】次に、当該シーンの、背景画の変化情報、
動き物体の変化情報、奥行き情報等がディスクからTO
Cエリア情報を参照して、リアルタイムで抽出され、R
F回路28、再生処理回路81を介してデータ伸長復号
化回路84に供給される。そして、変化情報等が、デー
タ伸長及び復号化され、信号処理回路85に供給され
る。
【0128】また、信号処理回路85には、背景プレー
ンメモリ83BG及び動物体プレーンメモリ83A1〜
83Anからの各静止画情報も供給される。そして、こ
の信号処理回路85においては、背景プレーンメモリ8
3BGからの背景画に、動物体プレーンメモリ83A1
〜83Anからの各動き物体の画像を、伸長復号化回路
84からの、それぞれの変化情報及び奥行き情報を用い
て合成する。
【0129】つまり、背景画上に、動き物体が、動き変
化情報に応じた位置、奥行き情報に応じた重なり(背景
画との重なりもある)で、フレームあるいはフィールド
毎に張り付けられるような合成が行われて、元の動画像
が得られる。
【0130】この信号処理回路85からの動画像データ
は、D/Aコンバータ86により元のアナログ信号に戻
され、出力端子87から導出され、この出力端子に接続
される画像モニター装置にその再生画像が映出される。
【0131】以上のようにして、シーン毎に背景プレー
ン、動物体プレーンの情報を、先ず、ディスクから読み
出し、その後、変化情報を順次ディスクから読み出すこ
とで、各シーンの動画の再生を行うことができる。この
場合において、各シーンの変化情報の情報量は非常に少
ないので、1シーンの変化情報を、動画のリアルタイム
に合わせてディスクから取り出すのではなく、バッファ
メモリを設けて、各プレーン情報に続いて動き変化情報
を取り出してバッファメモリに蓄積し、そのバッファメ
モリから順次動き変化情報を動画に合わせて読み出す処
理を行うようにすることもできる。
【0132】そして、そのようにした場合には、動画再
現処理と、ディスクからの再生信号の抽出とを分離する
ことができるので、前のシーンの再生中に、次のシーン
のプレーン情報をディスクから抽出して、別のプレーン
メモリに蓄えるようにすることができる。このようにす
れば、とぎれることなく複数のシーンを連続して再生す
ることが可能である。
【0133】以上のようにして、この発明によれば、入
力画像を背景画及び動物体プレーンに分け、これを高画
質で記録すると共に、背景画の変化や動物体プレーンに
ついての動き変化を共に記録して再生時に合成するよう
にするので、記録伝送レートが低い記録媒体の場合で
も、高画質、かつ、動きのスムースな動画の記録ができ
る。
【0134】例えば、従来、いわゆるMPEGと呼ばれ
る画像データの圧縮方法が知られているが、この方法
は、一番最初に1枚のフレーム(静止画)の画像情報を
送り、その後は、その最初の画像フレームとの差を取
り、その残差をデータ圧縮して記録する方法である。こ
のMPEGで最初の1フレームの画像データのビット数
は、データ圧縮された段階で、例えば400Kビットと
されている。この400Kビットの画像は、比較的画質
の良い画像となっている。
【0135】この400Kビットの画像は、1フレーム
の情報であるので、これをbpsで表わすと、1秒は、
30フレームからなるので、12Mbps相当となる。
したがって、かなり高画質の画像が得られている。MP
EGでは、その後の情報として、残差の情報しか記録し
ないため、再生画像は劣化したものとなってしまうが、
最初の1フレームの画像自体は、程度のよい画質となっ
ているのである。
【0136】これに対し、上述したこの発明の構成によ
れば、背景プレーンと動物体プレーンの複数枚の画像プ
レーンの情報は、MPEGと同等の12Mbps相当の
画像データとして記録するとともに、僅かなビット数で
記録された動き変化情報に基づいて、この画質の良い動
物体のプレーンを移動させて、背景プレーンと合成する
ことにより動画が再現されるものであるので、画質がよ
く、しかも動きベクトルの情報はリアルタイムの情報で
あるので、動きもギクシャクすることなく、良好なもの
となる。
【0137】しかも、この発明では、背景プレーン及び
動物体プレーンの情報は、予め用意した画像要素で構成
した近似静止画に置き換えて伝送するものであり、各画
像要素の識別要素及びその画面上での位置情報を伝送す
るだけでよいので、静止画情報をそのまま伝送する場合
に比べて、さらに少ない情報量で静止画の記録を行うこ
とができる。
【0138】なお、背景プレーンと分離される動き情報
は、以上の例のように、複数個の動き物体の静止画から
なる動物体プレーンに分けて記録するのではなく、これ
ら複数個の動き物体を含む動き情報をデータ圧縮して背
景プレーンとは分離して記録する装置にも、この発明は
適用できる。
【0139】また、以上の例は、画像データの伝送媒体
として、光磁気ディスクを使用したが、テープやその他
の記録媒体、さらには、ケーブル、電波を用いた伝送路
を介しての画像データの伝送に、この発明は適用可能で
あることはいうまでもない。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、画像を背景の静止画情報(背景プレーン)と、動き
情報とに分けて、背景画の静止画情報を伝送すると共
に、動画の1シーンにおける背景の変化分は、背景静止
画との差分として伝送し、再生側で背景静止画と動き情
報とを合成するようにする。この場合に、この発明で
は、背景画の静止画情報は、そのまま伝送するのではな
く、予め用意した画像要素、当該背景画を置き換えて近
似静止画を作成し、画像情報に代えて、画像要素の識別
情報と、各画像要素の画面上の位置情報を伝送するよう
にしたので、情報量を大幅に減少させることができる。
【0141】さらに、動きの情報についても、複数個の
動き物体の静止画プレーンと、その変化分との記録を行
うようにした場合には、各動き物体の静止画プレーン
も、背景情報と同様に、画像要素を用いて近似静止画を
生成して、画像要素の識別情報を伝送するようにした場
合には、さらに伝送情報量を低減することができる。
【0142】そして、受信側では、動き変化情報に基づ
いて、画質の良い動物体のプレーンを移動させて、背景
プレーンと合成することにより動画が再現されるもので
あるので、画質がよく、しかも、動きもギクシャクする
ことなく、良好なものとなる再生画像を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるデジタル画像信号の伝送装置の
一実施例としてのディスク記録装置のブロック図であ
る。
【図2】図1の例の信号記録タイミングを説明するため
の図である。
【図3】図1の例の説明のための図である。
【図4】この発明の要部の説明のための図である。
【図5】この発明の要部の説明のための図である。
【図6】この発明によるデジタル画像信号の伝送装置の
要部の一実施例のブロック図である。
【図7】図6の例の動作の説明のための図である。
【図8】図6の例の動作の説明のための図である。
【図9】図6の例の動作のフローチャートの一部を示す
図である。
【図10】図6の例の動作のフローチャートの一部を示
す図である。
【図11】この発明によるデジタル画像信号の伝送装置
の一実施例の要部のブロック図である。
【図12】この発明によるデジタル画像信号の伝送装置
の要部の他の実施例のブロック図である。
【図13】この発明の一実施例の装置によって記録した
デジタル画像信号の再生装置の一実施例のブロック図で
ある。
【符号の説明】
22 信号処理装置 23BG 背景プレーンメモリ 23BGs 近似背景プレーンメモリ 23A1〜23An 動物体プレーンメモリ 23A1s〜23Ans 近似動物体プレーンメモリ 24 圧縮回路 26 圧縮符号化回路 31 背景プレーン 32〜34 動物体プレーンメモリ 62 動物体プレーン分離回路 62M 差分メモリ 72BG 画枠位置変化検出回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め、画面を構成する背景画の静止画情
    報と、この背景画上を動く動き物体の情報とに分離する
    手段と、 複数個の画像要素の典型的な画像の情報が記憶されてい
    る画像要素記憶手段と、 上記分離された背景画の静止画情報を上記画像要素記憶
    手段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形成
    する手段と、 上記近似静止画情報を記憶するメモリ手段と、 上記背景画の静止画情報として、上記近似静止画の各画
    像要素の識別情報と、その画面位置情報とを伝送すると
    共に、 入力デジタル画像信号から分離した背景画の、上記メモ
    リ手段の近似静止画に対する変化情報及び上記動き物体
    の情報を伝送する伝送手段とを備えてなるデジタル画像
    信号の伝送装置。
  2. 【請求項2】 予め、画面を構成する背景画の静止画情
    報と、この背景画上を動く動き物体の情報とに分離する
    手段と、 複数個の画像要素の典型的な画像の情報が記憶されてい
    る画像要素記憶手段と、 上記分離された背景画の静止画情報を記憶するメモリ手
    段と、 上記分離された背景画の静止画情報を上記画像要素記憶
    手段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形成
    する手段と、 上記背景画の静止画情報として、上記近似静止画の各画
    像要素の識別情報と、その画面位置情報とに加えて、上
    記予め分離された背景画と近似静止画との差分を伝送す
    ると共に、 入力デジタル画像信号から分離した背景画の、上記メモ
    リ手段の背景画に対する変化情報及び上記動き物体の情
    報を伝送する伝送手段とを備えてなるデジタル画像信号
    の伝送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のデジタ
    ル画像信号の伝送装置において、 上記背景画上を動く動き物体の情報に対して、 予め、上記背景画上を動く動き物体のそれぞれの静止画
    からなる1〜複数個の動物体プレーン情報を分離する分
    離手段と、 上記分離された各動物体プレーン情報を上記画像要素記
    憶手段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形
    成する手段と、 上記各動物体プレーンの近似静止画情報を、それぞれ個
    別に記憶するメモリ手段と、 上記入力デジタル画像信号及び上記メモリ手段の出力に
    基づいて、上記動物体プレーン情報として記憶された近
    似静止画に対する変化情報を検出する変化情報検出手段
    と、 上記動物体プレーンの静止画情報として上記各画像要素
    の識別情報を伝送すると共に、上記変化情報を伝送する
    伝送手段とを備えてなるデジタル画像信号の伝送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載のデジタ
    ル画像信号の伝送装置において、 上記背景画上を動く動き物体の情報に対して、 予め、上記背景画上を動く動き物体のそれぞれの静止画
    からなる1〜複数個の動物体プレーン情報を分離する分
    離手段と、 上記各動物体プレーン情報を、それぞれ個別に記憶する
    メモリ手段と、 上記分離された各動物体プレーン情報を上記画像要素記
    憶手段からの画像要素で置き換えた近似静止画情報を形
    成する手段と、 上記入力デジタル画像信号及び上記メモリ手段の出力に
    基づいて、上記動物体プレーン情報に対する変化情報を
    検出する変化情報検出手段と、 上記動物体プレーンの静止画情報として上記近似静止画
    の各画像要素の識別情報と、近似静止画と上記メモリ手
    段の静止画との差分を伝送すると共に、上記変化情報を
    伝送する伝送手段とを備えてなるデジタル画像信号の伝
    送装置。
  5. 【請求項5】 上記動き物体の情報または上記変化情報
    は圧縮して伝送することを特徴とする請求項1〜請求項
    4に記載のデジタル画像信号の伝送装置。
  6. 【請求項6】 上記デジタル画像信号は、ビデオカメラ
    の撮像出力をA/D変換したものであると共に、 上記伝送手段は、記録媒体に対する記録である請求項1
    〜請求項4に記載のデジタル画像信号の伝送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項3に記載のデジタ
    ル画像信号の伝送装置により伝送されてくるデジタル画
    像情報の受信装置であって、 上記画像要素の識別情報から当該画像要素が読み出し可
    能である画像要素記憶手段と、 受信信号中の上記画像要素の識別情報により上記画像要
    素記憶手段から目的の画像要素を読み出し、その画面位
    置情報を用いて上記近似静止画情報を再生する手段と、 再生した近似静止画情報を上記背景プレーン情報及び上
    記動物体プレーン情報としてそれぞれ記憶するメモリ手
    段と、 上記メモリ手段の上記プレーン情報と、上記変化情報と
    を用いて背景画情報及び動き物体情報を生成し、両者を
    合成して、出力デジタル画像信号を得る合成手段とを備
    えるデジタル画像信号の受信装置。
  8. 【請求項8】 請求項2または請求項4に記載のデジタ
    ル画像信号の伝送装置により伝送されてくるデジタル画
    像情報の受信装置であって、 上記画像要素の識別情報から当該画像要素が読み出し可
    能である画像要素記憶手段と、 受信信号中の上記画像要素の識別情報により上記画像要
    素記憶手段から目的の画像要素を読み出し、その画面位
    置情報を用いて上記近似静止画情報を再生する手段と、 再生した近似静止画情報と、受信した真の静止画との差
    分とから背景プレーン情報及び動物体プレーン情報を再
    生する手段と、 上記背景プレーン情報及び動物体プレーン情報をそれぞ
    れ記憶するメモリ手段と、 上記メモリ手段の上記プレーン情報と、上記変化情報と
    を用いて背景画情報及び動き物体情報を生成し、両者を
    合成して、出力デジタル画像信号を得る合成手段とを備
    えるデジタル画像信号の受信装置。
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KR1019940016622A KR100292138B1 (ko) 1993-07-12 1994-07-11 디지탈비디오신호용송신기및수신기
US08/748,024 US5706367A (en) 1993-07-12 1996-11-12 Transmitter and receiver for separating a digital video signal into a background plane and a plurality of motion planes
US08/904,930 US6335988B1 (en) 1993-07-12 1997-08-01 Method and apparatus for separating/generating background and motion object planes
US08/904,928 US6275617B1 (en) 1993-07-12 1997-08-01 Method and apparatus for separating/generating background and motion object planes

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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USRE40079E1 (en) 1995-10-27 2008-02-19 Kabushiki Kaisha Toshiba Video encoding and decoding apparatus
JP2009071734A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Fujifilm Corp 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、および画像処理システム
CN108269230A (zh) * 2017-12-26 2018-07-10 努比亚技术有限公司 证件照生成方法、移动终端及计算机可读存储介质
CN110168616A (zh) * 2017-01-17 2019-08-23 开放电视公司 增强现实显示器中的叠加对比度控制
JP2019176500A (ja) * 2019-06-05 2019-10-10 株式会社東芝 エンコード装置、エンコードプログラム、及びストリーミングシステム

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