JPH0756545B2 - 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法 - Google Patents
液晶マトリツクス表示パネルの駆動法Info
- Publication number
- JPH0756545B2 JPH0756545B2 JP60198010A JP19801085A JPH0756545B2 JP H0756545 B2 JPH0756545 B2 JP H0756545B2 JP 60198010 A JP60198010 A JP 60198010A JP 19801085 A JP19801085 A JP 19801085A JP H0756545 B2 JPH0756545 B2 JP H0756545B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- pulse voltage
- voltage
- display panel
- selection period
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は強誘電性液晶を液晶層として持つ液晶マトリッ
クス表示パネル及び光シャッター素子の駆動法に関する
ものである。
クス表示パネル及び光シャッター素子の駆動法に関する
ものである。
従来の技術 近年、応答速度が速くメモリー性のある強誘電性液晶の
報告がなされている(例えば、竹添秀夫、福田敦夫、久
世栄一;「工業材料」、第31巻、第10号、22)。
報告がなされている(例えば、竹添秀夫、福田敦夫、久
世栄一;「工業材料」、第31巻、第10号、22)。
以下、図面を用いて従来の強誘電性液晶パネルの一例に
ついて説明する。第6図は従来のスメクチック液晶パネ
ルの構造を示すものである。第6図において1はガラス
基板、2はITOより成る透明電極、4は強誘電性液晶
層、5は液晶分子のCダイレクター、6は双極子モーメ
ントである。強誘電性液晶は一般に分子長軸に垂直な方
向に双極子モーメントをもっており、薄膜化により自発
分極を持つようになる。強誘電性を示すカイラルスメク
チック相の例を用いて強誘電性液晶の表記方法を第7図
に示す。第7図(a)は分子層の法線に対し分子長軸が
+θ度傾いた状態、第7図(b)は−θ度傾いた状態の
強誘電性液晶の表記法である。7は層の法線、8は分子
の長軸方向n、9は双極子モーメントPs、10はnをxy平
面上に投影した時のCダイレクターC、11は分子長軸の
法線に対する傾き角±θ度である。以上のような構造を
持つ強誘電性液晶パネルについて、以下その動作原理に
ついて図を参照しながら説明する。
ついて説明する。第6図は従来のスメクチック液晶パネ
ルの構造を示すものである。第6図において1はガラス
基板、2はITOより成る透明電極、4は強誘電性液晶
層、5は液晶分子のCダイレクター、6は双極子モーメ
ントである。強誘電性液晶は一般に分子長軸に垂直な方
向に双極子モーメントをもっており、薄膜化により自発
分極を持つようになる。強誘電性を示すカイラルスメク
チック相の例を用いて強誘電性液晶の表記方法を第7図
に示す。第7図(a)は分子層の法線に対し分子長軸が
+θ度傾いた状態、第7図(b)は−θ度傾いた状態の
強誘電性液晶の表記法である。7は層の法線、8は分子
の長軸方向n、9は双極子モーメントPs、10はnをxy平
面上に投影した時のCダイレクターC、11は分子長軸の
法線に対する傾き角±θ度である。以上のような構造を
持つ強誘電性液晶パネルについて、以下その動作原理に
ついて図を参照しながら説明する。
第8図に従来の強誘電性液晶パネルの表示方法の原理図
を示す。12は層法線に対して分子長軸が+θ度傾いた液
晶分子、13は−θ度傾いた液晶分子、14は紙面表方向の
双極子モーメント、15は紙面裏方向の双極子モーメン
ト、16は2枚の偏光板の方向である。さて、第8図
(a)は電圧無印加の状態、第8図(b)は紙面表から
裏へ正の電圧を印加した場合、第8図(c)は紙面裏か
ら表へ正の電圧を印加した場合の動作原理である。この
ように電圧の印加方向によりセル全体が±θ度傾いた2
つの状態をとり、したがって、電気光学効果による複屈
折または2色性を利用すれば明暗を表すことができる。
を示す。12は層法線に対して分子長軸が+θ度傾いた液
晶分子、13は−θ度傾いた液晶分子、14は紙面表方向の
双極子モーメント、15は紙面裏方向の双極子モーメン
ト、16は2枚の偏光板の方向である。さて、第8図
(a)は電圧無印加の状態、第8図(b)は紙面表から
裏へ正の電圧を印加した場合、第8図(c)は紙面裏か
ら表へ正の電圧を印加した場合の動作原理である。この
ように電圧の印加方向によりセル全体が±θ度傾いた2
つの状態をとり、したがって、電気光学効果による複屈
折または2色性を利用すれば明暗を表すことができる。
以上が強誘電性液晶パネルの表示原理だが、マトリック
ス駆動法としては、従来の電圧平均化法を少し変更した
駆動法がある。第9図はその一例で、2つのフィールド
からなり、1/4バイアスの電圧平均化法に基ずいた波形
を、フィールド毎にパルスの極性及び、オン電圧とオフ
電圧を逆転させている。オン電圧Vdでは分子は反転する
がオフ電圧Vd−2・Vhでは反転しない。したがってオン
状態は第1フィールドで設定され、オフ状態は第2フィ
ールドで設定されている。(例えば、原田、田口、岩
佐、甲斐:エス・アイ・ディ′85ダイジェスト、1985
年、135頁〔T.HARADA,M.TAGUCHI,K.IWASA,M.KAI:SID′8
5 Digest (1985)p.131〕 発明が解決しようとする問題点 強誘電性液晶の閾値電圧は印加されるパルス幅が長くな
ると絶対値が小さくなる。したがって、上記のような電
圧平均化法に準じた波形では、走査電極の非選択期間
に、絵素のパターンによっては、走査電極の選択期間に
印加されるパルス電圧のパルス幅の2倍の時間長の直流
成分が印加されるのでバイアス比を小さくしなければな
らない。バイアス比を小さくすると、オン電圧とオフ電
圧の比も小さくなり閾値特性が急峻でないと、表示が不
可能になる。
ス駆動法としては、従来の電圧平均化法を少し変更した
駆動法がある。第9図はその一例で、2つのフィールド
からなり、1/4バイアスの電圧平均化法に基ずいた波形
を、フィールド毎にパルスの極性及び、オン電圧とオフ
電圧を逆転させている。オン電圧Vdでは分子は反転する
がオフ電圧Vd−2・Vhでは反転しない。したがってオン
状態は第1フィールドで設定され、オフ状態は第2フィ
ールドで設定されている。(例えば、原田、田口、岩
佐、甲斐:エス・アイ・ディ′85ダイジェスト、1985
年、135頁〔T.HARADA,M.TAGUCHI,K.IWASA,M.KAI:SID′8
5 Digest (1985)p.131〕 発明が解決しようとする問題点 強誘電性液晶の閾値電圧は印加されるパルス幅が長くな
ると絶対値が小さくなる。したがって、上記のような電
圧平均化法に準じた波形では、走査電極の非選択期間
に、絵素のパターンによっては、走査電極の選択期間に
印加されるパルス電圧のパルス幅の2倍の時間長の直流
成分が印加されるのでバイアス比を小さくしなければな
らない。バイアス比を小さくすると、オン電圧とオフ電
圧の比も小さくなり閾値特性が急峻でないと、表示が不
可能になる。
また、上記従来の方法はパネルの基板表面の効果による
メモリーがあることを前提としており、厚セル等のメモ
リー効果のないか、もしくは弱いパネルではコントラス
トの高い表示は望めない。
メモリーがあることを前提としており、厚セル等のメモ
リー効果のないか、もしくは弱いパネルではコントラス
トの高い表示は望めない。
本発明は上記問題点に鑑み、強誘電性液晶表示パネル
を、パネルの閾値特性やメモリー効果の良否に関わら
ず、高デューティーの単純マトリックス駆動で表示品位
の高い表示ができる、液晶マトリックス表示パネルの駆
動法を与えるものである。
を、パネルの閾値特性やメモリー効果の良否に関わら
ず、高デューティーの単純マトリックス駆動で表示品位
の高い表示ができる、液晶マトリックス表示パネルの駆
動法を与えるものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の液晶マトリックス
表示パネルの駆動法は、対向面に電極を有する一対の基
板間に強誘電性液晶を挟持し、マトリックス状の画素を
形成する液晶マトリックス表示パネルを駆動する駆動法
において、オン画素またはオフ画素のどちらか一方を構
成する信号電極に、走査の選択期間の前半に第一のパル
ス電圧を印加し、後半に前記第一のパルス電圧より周期
が短い第二のパルス電圧を印加し、他方の画素を構成す
る信号電極には前半に前記第二のパルス電圧、後半に前
記第一のパルス電圧を、それぞれ印加し、走査の非選択
期間には走査電極に前記第二のパルス電圧と周期が同じ
パルス電圧を印加し、選択期間には走査電極に前記第一
のパルス電圧と周期が同じパルス電圧を印加することを
特徴とするものである。
表示パネルの駆動法は、対向面に電極を有する一対の基
板間に強誘電性液晶を挟持し、マトリックス状の画素を
形成する液晶マトリックス表示パネルを駆動する駆動法
において、オン画素またはオフ画素のどちらか一方を構
成する信号電極に、走査の選択期間の前半に第一のパル
ス電圧を印加し、後半に前記第一のパルス電圧より周期
が短い第二のパルス電圧を印加し、他方の画素を構成す
る信号電極には前半に前記第二のパルス電圧、後半に前
記第一のパルス電圧を、それぞれ印加し、走査の非選択
期間には走査電極に前記第二のパルス電圧と周期が同じ
パルス電圧を印加し、選択期間には走査電極に前記第一
のパルス電圧と周期が同じパルス電圧を印加することを
特徴とするものである。
作用 強誘電性液晶パネルの閾値電圧にはパルス幅依存性があ
る。第4図はエステル系の強誘電性液晶の電圧−透過率
特性を3つのパルス幅について示した図で、パルス幅が
長い程、閾値電圧が低いのが分る。これは見方を変える
と、ある一方の電圧に対して分子を反転させ得る臨界パ
ルス幅があり、これが応答速度であると考えられる。第
5図は27℃での強誘電性液晶の電圧対応速度の一例を示
した図である。自発分極Psと電界Eとの相互作用Ps・E
により応答するので、応答速度は1/Eに比例するが、筆
者らの実験によると電圧がかなり高くなると、電圧を上
げても応答速度は速くならなくなる。第5図では25ボル
トを超えると傾きは1/E以下になっている。第5図の領
域(a)の電圧Va及びパルス幅τaのパルスでは分子は
反転しないが、領域(b)の電圧Vb及びパルス幅τbの
パルスでは分子は反転する。本発明の駆動法は以上のよ
うな閾値電圧のパルス幅依存性を利用し、絵素を所望の
光透過状態にするものである。第1図は本発明の液晶マ
トリックス表示パネルの駆動法の一例を表したものであ
る。第1図(a)は走査電圧及び信号電圧を選択期間と
非選択期間に分けて示した図で、第1図(b)は絵素に
かかる電圧を示した図である。第1図(b)に注目する
と、走査電極の選択期間では、オン絵素ではステージの
後半に、オフ絵素では前半に、領域(b)の反転パルス
が加わって所望の光透過状態が実現され、他の半ステー
ジでは前記パルスと逆極性の領域(a)の非反転パルス
により注入電荷量が中和されて、電気化学反応による液
晶の劣化を防いている。非反転パルスのパルス幅は任意
に変えることができるので、第5図の電圧−応答速度の
特性が変ってもパルス幅を細くすれば対応できる。
る。第4図はエステル系の強誘電性液晶の電圧−透過率
特性を3つのパルス幅について示した図で、パルス幅が
長い程、閾値電圧が低いのが分る。これは見方を変える
と、ある一方の電圧に対して分子を反転させ得る臨界パ
ルス幅があり、これが応答速度であると考えられる。第
5図は27℃での強誘電性液晶の電圧対応速度の一例を示
した図である。自発分極Psと電界Eとの相互作用Ps・E
により応答するので、応答速度は1/Eに比例するが、筆
者らの実験によると電圧がかなり高くなると、電圧を上
げても応答速度は速くならなくなる。第5図では25ボル
トを超えると傾きは1/E以下になっている。第5図の領
域(a)の電圧Va及びパルス幅τaのパルスでは分子は
反転しないが、領域(b)の電圧Vb及びパルス幅τbの
パルスでは分子は反転する。本発明の駆動法は以上のよ
うな閾値電圧のパルス幅依存性を利用し、絵素を所望の
光透過状態にするものである。第1図は本発明の液晶マ
トリックス表示パネルの駆動法の一例を表したものであ
る。第1図(a)は走査電圧及び信号電圧を選択期間と
非選択期間に分けて示した図で、第1図(b)は絵素に
かかる電圧を示した図である。第1図(b)に注目する
と、走査電極の選択期間では、オン絵素ではステージの
後半に、オフ絵素では前半に、領域(b)の反転パルス
が加わって所望の光透過状態が実現され、他の半ステー
ジでは前記パルスと逆極性の領域(a)の非反転パルス
により注入電荷量が中和されて、電気化学反応による液
晶の劣化を防いている。非反転パルスのパルス幅は任意
に変えることができるので、第5図の電圧−応答速度の
特性が変ってもパルス幅を細くすれば対応できる。
さらに、強誘電性液晶パネルにバーストパルス電圧が印
加された場合、バーストパルスの直流成分が小さく、完
全交流に近いほど、分子は反転しにくいことが、実験に
より確かめられている。第1図(a)のように非選択期
間の走査電圧に交流パルスを印加し、信号電圧にはその
2倍か0倍の振幅の交流パルスを加えることにより、第
1図(b)のように走査電極の非選択期間には絵素に完
全交流波形が印加されることとなり、非選択期間内に高
いメモリー性が得られる。
加された場合、バーストパルスの直流成分が小さく、完
全交流に近いほど、分子は反転しにくいことが、実験に
より確かめられている。第1図(a)のように非選択期
間の走査電圧に交流パルスを印加し、信号電圧にはその
2倍か0倍の振幅の交流パルスを加えることにより、第
1図(b)のように走査電極の非選択期間には絵素に完
全交流波形が印加されることとなり、非選択期間内に高
いメモリー性が得られる。
また、上記強誘電性液晶の常誘電異方性が負の場合、印
加電圧の実効値に比例して分子が基板表面に並行になろ
うとする力が大きくなり、この力がPsと電界との相互作
用による力より大きいときは絵素の状態は保持される。
本発明の駆動法は非選択期間に絵素に印加される電圧は
完全交流波形のため分子の反転は起りにくく、またパル
ス幅を短くすれば、電圧を上げても分子は反転せず、実
効値だけを大きくしてメモりー性を非常に高めることが
できる。
加電圧の実効値に比例して分子が基板表面に並行になろ
うとする力が大きくなり、この力がPsと電界との相互作
用による力より大きいときは絵素の状態は保持される。
本発明の駆動法は非選択期間に絵素に印加される電圧は
完全交流波形のため分子の反転は起りにくく、またパル
ス幅を短くすれば、電圧を上げても分子は反転せず、実
効値だけを大きくしてメモりー性を非常に高めることが
できる。
実施例 以下に実施例を示す。
本実施例で用いた液晶はエステル系の強誘電性液晶の混
合物で、その常誘電異方性は負である。また、配向は従
来のラビング法により行い、基板間距離は約3.5μmで
ある。一般に、ラビングにより配向させると、剪断応力
による配向、或いは温度勾配による配向よりも、電圧−
透過光量の特性は緩慢になり、従って従来の電圧平均化
法に準じた駆動法ではバイアス比をあまり小さくできな
い。実際、本実施例で用いた液晶マトリックス表示パネ
ルでは、第9図の従来の駆動法では様々に条件を変えて
も1/100以上のデューティー比では、表示が不可能であ
った。第2図及び第3図は実際に強誘電性液晶表示パネ
ルに印加した本発明の駆動波形の一例である。第2図
(a)、第3図(a)は走査電圧、第2図(b)、第3
図(b)は信号電圧、第2図(c)、第3図(c)はパ
ネルに印加される電圧、第2図(d)、第3図(d)は
透過光量を表す。温度20度から40度で、非選択期間のパ
ルス幅τbは60〜100μsec、振幅Vacは20〜25ボルト、
選択期間の前半もしくは後半の幅の長いパルス(書込み
パルス)のパルス幅τaはτbの2倍から8倍で、電圧
Vaは20ボルト以上、という条件の時、デューティー比1/
1000でもコントラスト比10以上の非常に良好な表示品位
がマトリックス表示パネルにおいて確かめられた。第2
図(d)、第3図(d)に見られるように非選択期間で
の透過光量の変化は非常に小さく、また選択期間の書込
みパルスと逆極性のパルスでは分子は動かないので、フ
レーム周期が30ヘルツ以下でもちらつきはほとんどみら
れなかった。非選択期間のパルスの振幅を15ボルト以下
にすると非選択期間での透過光量の変化がかなり大きく
なることから、常誘電異方性によりメモリー性が高まっ
たことは明らかであり、液晶の常誘電異方性の絶対値が
大きくなれば、本実施例よりも低電圧で駆動できると考
えられる。また本実施例では駆動回路の制約から1/1000
デューティーまでしか表示を確かめていないが、透過光
量の変化の様子から、さらに高デューティーでも同程度
の表示品位が得られるものと予想される。
合物で、その常誘電異方性は負である。また、配向は従
来のラビング法により行い、基板間距離は約3.5μmで
ある。一般に、ラビングにより配向させると、剪断応力
による配向、或いは温度勾配による配向よりも、電圧−
透過光量の特性は緩慢になり、従って従来の電圧平均化
法に準じた駆動法ではバイアス比をあまり小さくできな
い。実際、本実施例で用いた液晶マトリックス表示パネ
ルでは、第9図の従来の駆動法では様々に条件を変えて
も1/100以上のデューティー比では、表示が不可能であ
った。第2図及び第3図は実際に強誘電性液晶表示パネ
ルに印加した本発明の駆動波形の一例である。第2図
(a)、第3図(a)は走査電圧、第2図(b)、第3
図(b)は信号電圧、第2図(c)、第3図(c)はパ
ネルに印加される電圧、第2図(d)、第3図(d)は
透過光量を表す。温度20度から40度で、非選択期間のパ
ルス幅τbは60〜100μsec、振幅Vacは20〜25ボルト、
選択期間の前半もしくは後半の幅の長いパルス(書込み
パルス)のパルス幅τaはτbの2倍から8倍で、電圧
Vaは20ボルト以上、という条件の時、デューティー比1/
1000でもコントラスト比10以上の非常に良好な表示品位
がマトリックス表示パネルにおいて確かめられた。第2
図(d)、第3図(d)に見られるように非選択期間で
の透過光量の変化は非常に小さく、また選択期間の書込
みパルスと逆極性のパルスでは分子は動かないので、フ
レーム周期が30ヘルツ以下でもちらつきはほとんどみら
れなかった。非選択期間のパルスの振幅を15ボルト以下
にすると非選択期間での透過光量の変化がかなり大きく
なることから、常誘電異方性によりメモリー性が高まっ
たことは明らかであり、液晶の常誘電異方性の絶対値が
大きくなれば、本実施例よりも低電圧で駆動できると考
えられる。また本実施例では駆動回路の制約から1/1000
デューティーまでしか表示を確かめていないが、透過光
量の変化の様子から、さらに高デューティーでも同程度
の表示品位が得られるものと予想される。
発明の効果 本発明の液晶マトリックス表示パネルの駆動法は、強誘
電性液晶表示パネルの閾値電圧がパルス幅依存性を持つ
ことを利用し、選択期間に印加されるパルス幅を変える
ことにより絵素のオン、オフを制御でき、また、このパ
ルス幅は非選択期間の波形を変えずに任意に長くできる
ので、パネルの閾値特性の良否や温度依存性の影響を受
けないような条件を設定することが可能である。また、
非選択期間には完全交流波形が加わり、そのパルス幅は
任意に短くできるので非選択期間に絵素の状態が変りに
くい。特に、強誘電性液晶の常誘電異方性が負の場合に
は、非選択期間のパルス幅を短くして振幅を大きくすれ
ば、分子を反転させずに実効値のみを大きくして、パル
スのメモリー性を非常に高めることができる。そのた
め、1/1000以上の高デューティーでも高品位の表示が実
現できる。さらに、駆動波形は全体として交流化されて
いるので、電気化学反応による液晶の劣化は起こらな
い。
電性液晶表示パネルの閾値電圧がパルス幅依存性を持つ
ことを利用し、選択期間に印加されるパルス幅を変える
ことにより絵素のオン、オフを制御でき、また、このパ
ルス幅は非選択期間の波形を変えずに任意に長くできる
ので、パネルの閾値特性の良否や温度依存性の影響を受
けないような条件を設定することが可能である。また、
非選択期間には完全交流波形が加わり、そのパルス幅は
任意に短くできるので非選択期間に絵素の状態が変りに
くい。特に、強誘電性液晶の常誘電異方性が負の場合に
は、非選択期間のパルス幅を短くして振幅を大きくすれ
ば、分子を反転させずに実効値のみを大きくして、パル
スのメモリー性を非常に高めることができる。そのた
め、1/1000以上の高デューティーでも高品位の表示が実
現できる。さらに、駆動波形は全体として交流化されて
いるので、電気化学反応による液晶の劣化は起こらな
い。
第1図(a),(b)は本発明の液晶マトリックス表示
パネルの駆動法の一実施例を走査電圧、信号電圧を選
択、非選択の場合に分けて示した図、第2図(a),
(b),(c),(d)及び第3図(a),(b),
(c),(d)は本発明の駆動法の実際の駆動波形の一
例と、透過光量の図、第4図は強誘電性液晶の電圧−透
過率の特性図、第5図は電圧対応答速度を表した図、第
9図(a),(b)は従来の強誘電性液晶マトリックス
表示のパルスの駆動波形図である。 第6図は強誘電性液晶パネルの断面図、第7図(a),
(b)はカイラルスメクチックC液晶の表記法を示す
図、第8図(a),(b),(c)は従来の強誘電性液
晶パネルの表示の原理図である。 1……ガラス基板、2……透明電極、3……配向膜、4
……強誘電性液晶層、5……液晶分子のCダイレクタ
ー、6……双極子モーメント、7……層の法線、8……
分子の長軸方向n、9……双極子モーメント、10……C
ダイレクター、11……分子長軸の層法線に対する傾き角
±θ度、12……層法線に対して分子長軸が+θ度傾いた
液晶分子、13……−θ度傾いた液晶分子、14……紙面表
方向の双極子モーメント、15……紙面裏方向の双極子モ
ーメント、16……2枚の偏光板の方向。
パネルの駆動法の一実施例を走査電圧、信号電圧を選
択、非選択の場合に分けて示した図、第2図(a),
(b),(c),(d)及び第3図(a),(b),
(c),(d)は本発明の駆動法の実際の駆動波形の一
例と、透過光量の図、第4図は強誘電性液晶の電圧−透
過率の特性図、第5図は電圧対応答速度を表した図、第
9図(a),(b)は従来の強誘電性液晶マトリックス
表示のパルスの駆動波形図である。 第6図は強誘電性液晶パネルの断面図、第7図(a),
(b)はカイラルスメクチックC液晶の表記法を示す
図、第8図(a),(b),(c)は従来の強誘電性液
晶パネルの表示の原理図である。 1……ガラス基板、2……透明電極、3……配向膜、4
……強誘電性液晶層、5……液晶分子のCダイレクタ
ー、6……双極子モーメント、7……層の法線、8……
分子の長軸方向n、9……双極子モーメント、10……C
ダイレクター、11……分子長軸の層法線に対する傾き角
±θ度、12……層法線に対して分子長軸が+θ度傾いた
液晶分子、13……−θ度傾いた液晶分子、14……紙面表
方向の双極子モーメント、15……紙面裏方向の双極子モ
ーメント、16……2枚の偏光板の方向。
フロントページの続き (72)発明者 大庭 周子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 太田 勲夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤田 晋吾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−246721(JP,A) 特開 昭61−223828(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】対向面に電極を有する一対の基板間に強誘
電性液晶を挟持し、マトリックス状の画素を形成する液
晶マトリックス表示パネルの駆動法において、オン画素
またはオフ画素のどちらか一方を構成する信号電極に、
走査の選択期間の前半に第一のパルス電圧を印加し、後
半に前記第一のパルス電圧より周期が短い第二のパルス
電圧を印加し、他方の画素を構成する信号電極には前半
に前記第二のパルス電圧、後半に前記第一のパルス電圧
を、それぞれ印加し、走査の非選択期間には走査電極に
前記第二のパルス電圧と周期が同じパルス電圧を印加
し、選択期間には走査電極に前記第一のパルス電圧と周
期が同じパルス電圧を印加することを特徴とする液晶マ
トリックス表示パネルの駆動法。 - 【請求項2】走査の非選択期間に走査電極に印加される
パルス電圧の振幅は、第二のパルス電圧の振幅の概ね1/
2であり、第二のパルス電圧との差が直流成分を含まな
いことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の液晶マ
トリックス表示パネルの駆動法。 - 【請求項3】強誘電性液晶の誘電異方性が負であり、走
査の非選択期間に走査電極に印加されるパルス電圧の振
幅は前記誘電異方性により分子配向の安定化効果が生ず
る程度に大きくすることを特徴とする特許請求の範囲第
2項記載の液晶マトリックス表示パネルの駆動法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60198010A JPH0756545B2 (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法 |
US06/903,773 US5010327A (en) | 1985-09-06 | 1986-09-05 | Method of driving a liquid crystal matrix panel |
DE8686306893T DE3686219T2 (de) | 1985-09-06 | 1986-09-05 | Verfahren zur ansteuerung eines fluessigkristallrasterbildschirmes. |
EP86306893A EP0214856B1 (en) | 1985-09-06 | 1986-09-05 | Method of driving liquid crystal matrix panel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60198010A JPH0756545B2 (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6256933A JPS6256933A (ja) | 1987-03-12 |
JPH0756545B2 true JPH0756545B2 (ja) | 1995-06-14 |
Family
ID=16384008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60198010A Expired - Lifetime JPH0756545B2 (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0756545B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2549433B2 (ja) * | 1989-03-13 | 1996-10-30 | 株式会社日立製作所 | 電気光学変調素子の駆動方法およびプリンタ |
US5523128A (en) * | 1993-09-28 | 1996-06-04 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device |
CN103305745B (zh) * | 2012-03-09 | 2016-04-27 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种高质量硅钢常化基板的生产方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59193427A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-02 | Canon Inc | 液晶装置 |
JPS61223828A (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-04 | Hitachi Ltd | 光スイツチ素子の駆動法 |
-
1985
- 1985-09-06 JP JP60198010A patent/JPH0756545B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6256933A (ja) | 1987-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6261931B2 (ja) | ||
US5189535A (en) | Liquid crystal display element and method for driving same | |
US5136408A (en) | Liquid crystal apparatus and driving method therefor | |
JPS61249025A (ja) | 液晶装置 | |
JPH0756545B2 (ja) | 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法 | |
JP3530767B2 (ja) | 液晶素子の駆動方法 | |
JPH0950049A (ja) | 反強誘電性液晶表示素子 | |
JPH0799416B2 (ja) | 液晶装置 | |
JP3259600B2 (ja) | 反強誘電性液晶表示素子 | |
JPH0695179B2 (ja) | 液晶マトリックス表示パネルの駆動法 | |
JPH0792562B2 (ja) | 液晶表示装置の駆動方法 | |
JPH06194623A (ja) | 反強誘電性液晶表示素子の駆動方法 | |
JP2984788B2 (ja) | 表示素子装置及び表示素子の駆動方法 | |
JP2985125B2 (ja) | 表示素子及び表示素子装置 | |
JPS62262833A (ja) | 液晶マトリツクスパネルの駆動法 | |
JPS6256934A (ja) | 液晶マトリツクスパネルの駆動法 | |
JPH1082985A (ja) | 表示素子及び表示素子装置 | |
JP2665331B2 (ja) | 強誘電性液晶表示素子の駆動方法 | |
JP2730548B2 (ja) | マトリックス型液晶表示装置 | |
JPS6256935A (ja) | 液晶マトリツクスパネルの駆動法 | |
JPH1067987A (ja) | 液晶電気光学装置 | |
JP2001091923A (ja) | 強誘電性液晶表示装置 | |
JPS6224228A (ja) | 液晶表示装置の駆動方法 | |
JP2984790B2 (ja) | 表示素子装置及び表示素子の駆動方法 | |
JP2568508B2 (ja) | 強誘電性マトリクス液晶表示装置 |