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JPH075451B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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Publication number
JPH075451B2
JPH075451B2 JP60080652A JP8065285A JPH075451B2 JP H075451 B2 JPH075451 B2 JP H075451B2 JP 60080652 A JP60080652 A JP 60080652A JP 8065285 A JP8065285 A JP 8065285A JP H075451 B2 JPH075451 B2 JP H075451B2
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JP
Japan
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castor oil
production example
modified
odor
comparative
Prior art date
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JP60080652A
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JPS61238708A (ja
Inventor
源一郎 奥山
昇正 佐藤
一郎 大枝
佑 下山
Original Assignee
鐘紡株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 鐘紡株式会社 filed Critical 鐘紡株式会社
Priority to JP60080652A priority Critical patent/JPH075451B2/ja
Publication of JPS61238708A publication Critical patent/JPS61238708A/ja
Publication of JPH075451B2 publication Critical patent/JPH075451B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/92Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof
    • A61K8/922Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof of vegetable origin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/96Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing materials, or derivatives thereof of undetermined constitution
    • A61K8/97Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing materials, or derivatives thereof of undetermined constitution from algae, fungi, lichens or plants; from derivatives thereof
    • A61K8/9728Fungi, e.g. yeasts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

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  • Dermatology (AREA)
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  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、実質的に無臭で流動性などの品質が改善され
たヒマシ油を配合した化粧料に関する。更に詳しくは、
ヒマシ油に由来する有臭成分を実質上含まず、しかも味
・伸び・滑らかさ・皮膚に対する感触等に優れたヒマシ
油配合化粧料に関する。
(従来の技術) 従来、ヒマシ油は、化粧料用原料として汎用されている
が、特有の臭いとエグ味を有し、また経日により酸化、
加水分解を生起して好ましくない臭気を生じる欠点があ
る。
それ故、口紅,ステイック型ほほ紅,整髪料など、ヒマ
シ油を多量配合する化粧料においても、ヒマシ油特有の
不快臭をマスキングするために、高価な香料を比較的多
量使用しなければならなかった。
更にヒマシ油は、構成脂肪酸の90%を不飽和脂肪酸であ
るリシノール酸が占め、通常の植物油脂と比較して、特
異的に粘性が大きく、皮膚に対して重いグリース的な感
触を与えるという欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本願出願人は、先に、前述の如きヒマシ油それ自体の品
質上の技術的課題を克服して、品質の改良されたヒマシ
油を化粧料基剤に配合してなる化粧料を提案した(特願
昭59−197837号)。
この同一出願人の出願に係わる先願発明においては、酵
母類に属し且つヒマシ油を基質として好気性条件下にγ
−デカラクトンを産生する能力を有するサッカロミセス
(Saccharomyces)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、キ
ャンディダ(Candida)属又はピキア(Pichia)属に属
する菌株を用いてヒマシ油を処理し、処理したヒマシ油
を分離採取することにより得られる品質の改良されたヒ
マシ油を化粧料基材へ配合してなる化粧料が提案されて
いる。そして、この先願発明提案においては好気性条件
下にヒマシ油を培養処理した例が示されているが、嫌気
性条件下での培養処理については言及されていない。
この先願提案の化粧料に配合される処理ヒマシ油は、ヒ
マシ油特有の不快臭がほゞ完全に除去され、しかも処理
時に生成するγ−デカラクトンに起因するミルク様の好
ましい芳香が付与されている。このヒマシ油はまた流動
特性の点でも改善されており、ヒマシ油特有のねばつく
様な感じがなくなり極めて滑りのよいさらさらした皮膚
感触を呈する。
従って、先願提案によれば、皮膚に対する感触・味・伸
び・滑らかさ・匂い(香気)等に優れた化粧料が提供さ
れる。唯この場合、改質ヒマシ油の有するミルク様の香
気については、場合によってはその存在が配合上の難点
となることがあって、配合可能な化粧料に制約がある点
で不利益があり、この点の改善が望まれるという新たな
技術的課題がある。
本発明者等は、上述の如き欠点を改良すべく、鋭意研究
した結果、後記特定の処理を施して得られるヒマシ油
は、ヒマシ油特有の不快臭が無く、かつ前記した好まし
い流動特性を有することはもとより、さらに前述のγ−
デカラクトンの如き利用上の制約を生ぜしめるような香
気成分を殆んど含まず実質的に無臭であって、化粧料原
料としての適性が顕著に改良されることを見い出し、か
ゝる知見に基づいて、本発明を完成した。
本発明の目的は、配合ヒマシ油が実質的に無臭であって
ヒマシ油の有臭成分に基づく使用上の制約がなく、かつ
味・伸び・滑らかさ・皮膚に対する感触等に優れたヒマ
シ油配合化粧料を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等の研究によれば、前述の先願提案が全然言及
していない前記新たな技術的課題が、該先願提案が具体
的開示を欠く嫌気性条件下の培養処理によって有利に克
服され、上記の目的が達成できることが発見された。す
なわち本発明は、酵母類に属し且つヒマシ油を基質とし
て好気性条件下にγ−デカラクトンを産生する能力を有
するサッカロミセス(Saccharomyces)属、ハンゼヌラ
(Hansenula)属、キャンディダ(Candida)属又はピキ
ア(Pichia)属に属する菌株により嫌気性条件下に処理
されたヒマシ油を配合したことを特徴とする化粧料であ
る。
本発明の化粧料に配合される改質ヒマシ油を調製するた
めの原料ヒマシ油としては、例えば日本農林規格,植物
油脂の項に記載のひまし油,精製ヒマシ油,及び脱臭ひ
まし油,並に第10改正日本薬局方記載のヒマシ油,即ち
トウゴマ〔Rici−nus communis Linne(Suphorbiacea
e)〕の種子を圧搾して得た脂肪油などなどを例示する
ことができる。
また、本発明で用いられる、酵母類に属し且つヒマシ油
を基質として好気性条件下にγ−デカラクトンを産生す
る能力を有するサッカロミセス(Saccharomyces)属、
ハンゼヌラ(Hansenula)属、キャンディダ(Candida)
属又はピキア(Pichia)属に属する菌株の例としては、
例えばサッカロミセス属に属する市販のパン酵母或いは
Sacchar−omyces cerevisiae AHU 3034、同AHU3033、同
AHU3057、同AHU3039(以上北海道大学農学部分譲菌)、
Saccharo−myces cerevisae RIB6001、同RIB6002、同RI
B6004、同RIB6600、同RIB6601、同RIB6852(以上国税庁
醸造試験所分譲菌)、Saccharomyces che−valieri IF
O0210、ピキア属に属するPichia farinosa IFO0459、キ
ヤンデイダ属に属するCandida utilis IFO0626(以上
財団法人、醗酵研究所分譲菌)、ハンゼヌラ属に属する
Hansenula anomala OUT6316(大阪大学工学部分譲菌)
などの公知自由分譲菌を例示することができる。
本発明で使用する改質ヒマシ油を調製するための処理方
法の好ましい一実施態様を例示すれば、前記例示した如
き酵母類、例えばSaccharomyces cerevisiaeに属するパ
ン酵母を例えば、pH約4〜約7の無機塩培地もしくは、
ポテトデキストロース培地等の天然培地に接種し、約10
℃〜約50℃、好ましくは約20℃〜約40℃にて、約12時間
〜約72時間振盪もしくは攪拌条件下に前培養を行う。次
いで得られた培養液1重量部に対してヒマシ油約0.1〜
約5重量部を加え、嫌気性条件下に、例えば10℃〜50
℃、好ましくは20℃〜40℃にて0.1時間〜10時間静置も
しくは振盪或いは攪拌条件下に培養処理する。
かかる嫌気培養条件の具体例としては、例えば前記培養
容器内を脱気し、真空もしくは減圧条件下に培養処理す
るか、或いは容器内を脱気後、上部空間を窒素ガス、炭
酸ガス及びヘリウムガスなどの不活性気体で置換する方
法、或いはこれら不活性気体を培養容器内に吹き込みな
がら培養処理する等の如き嫌気性条件を例示することが
できる。
また上記例示のほかに実質的に無酸素条件下に培養処理
できる系であれば、任意の態様を採用することができる
が、実質的に酸素を含有しない不活性気体雰囲気下の培
養処理が好ましく、殊に不活性気体の導入存在下に培養
処理するのが好ましい。又は、上記実施態様における酵
母の前培養工程を省略し、培地とヒマシ油の混合物に乾
燥酵母や圧搾酵母を添加して混合し、均一とした後、上
記と同様の条件によって、嫌気性条件下に静置もしくは
振盪或いは攪拌培養処理することもできる。
更に上記の如き培養処理の際、所望により例えば界面活
性剤などの乳化剤を添加することもできる。
次いで、上記培養処理液から、適宜な分離手段、例えば
デカンテーション、遠心分離などによりヒマシ油を分離
し、所望により更に飽和食塩水、イオン交換水などで洗
浄し、分離したヒマシ油に芒硝、シリカゲル、粉末紙
などの任意の脱水剤を添加して脱水処理するか、或いは
真空乾燥など適宜の手段を用いて脱水処理することによ
り、実質的に無臭で、保存安定性が良く、著しく品質の
改良された本発明に使用するヒマシ油を得ることができ
る。
上記の如くして得られた改質ヒマシ油は、例えば口紅
(リップステイック)、スキンクリーム、リップクリー
ム、スキンローション、ヘアクリーム、ヘアローショ
ン、ポマード、チック等のような多くの皮膚化粧料、メ
イクアップ化粧料、頭髪化粧料等の化粧料において、従
来の通常のヒマシ油と同様に応用することができる。そ
の使用量(配合量)は、化粧料の種類によって異なるけ
れども、通常当該化粧料の処方成分の全量重量を基準と
して、0.1〜90重量%,好ましくは1〜70重量%の範囲
内である。
化粧料の調製に際しては、例えば、後記実施例に記載の
如く改質ヒマシ油と化粧料用の他の油性物質とを均一に
混合(溶融)するとか、あるいは改質ヒマシ油を当該化
粧料の基剤(ベース)の中に添加、配合する等、通常の
ヒマシ油と同様に適用される。
以下に本発明に用いられる改質ヒマシ油の製造例および
該改質ヒマシ油を配合してなる本発明の化粧料の実施例
を具体的に挙げるが、本発明はこれにより限定されるも
のではない。
製造例1 容量500mlの坂口フラスコに滅菌生理食塩水100g、市販
ヒマシ油100g及びサツカロミセス・セレビシエ(Saccha
romyces cerevisiae)に属する市販パン酵母(ニツト−
イースト、オリエンタル酵母製)5gを添加したのちフラ
スコ内を脱気し窒素ガスで置換を行った。次いで30℃に
て120往復/分の条件で2.5時間振盪培養した。培養処理
後、油層を採取し、水洗したのち芒硝で脱水し、紙
過を行って改質ヒマシ油92gを得た。
比較製造例1. 容量500mlの坂口フラスコに製造例1で用いたと同じ滅
菌生理食塩水100g、市販ヒマシ油100g及び市販パン酵母
(ニツト−イースト、オリエンタル酵母製)10gを加
え、次いで30℃にて120往復/分の条件で48時間振盪
し、好気的培養を行った後、製造例1と同じ後処理を行
って、改質ヒマシ油90gを得た(比較製造例1)。
〔香気物質の分析〕
製造例1及び比較製造例1で得られた2種の改質ヒマシ
油及び対照として未処理ヒマシ油についてそのヘッドス
ペースガスの分析を行った。
〔分析方法〕
ヒマシ油30gをTENAX−GC吸着管を付けたフラスコに入
れ、これに窒素ガス(60ml/min)を60分間吹き込んで香
気成分を追い出しTENAX−GC吸着管に捕集した。次いで
該吸着管を200℃に加熱し、香気成分を脱着させ液体窒
素でトラップした。得られた香気成分を日立163ガスク
ロマトグラフ(検出器FID、ガラスカラム0.25mm(I.D)
×50m、コーテイング剤PEG20M)を用いて分析を行っ
た。結果を第1図に示した。
第1図に於て、(1)は未処理の市販ヒマシ油のガラス
クロマトグラムであり、(2)は上記比較製造例1(好
気性培養)で得られた改質ヒマシ油について、(3)は
前記製造例1(嫌気性培養)で得られた本発明に用いる
改質ヒマシ油についての同様なガスクロマトグラムであ
る。そして、図中、各ピークに付した数字は、それぞ
れ、1.ペンタナール、2.ヘキサナール、3.n−ヘプタノ
ール、4.n−オクタナール、5.n−ノナナール、6.n−ウ
ンデカナール及び7.γ−デカラクトンを示す。
上記第1図において、(1)は未処理市販ヒマシ油のガ
スクロマトグラムと(2)の好気性培養で得られた改質
ヒマシ油についてのガスクロマトグラムを対比してわか
るように、この改質ヒマシ油では異臭成分n−ヘプタナ
ールによる吸収ピーク3は減少するがなお認められ且つ
γ−デカラクトン(ピーク7)が形成される。これに対
して、(3)の嫌気性培養で得られた改質ヒマシ油にお
いては、異臭成分n−ヘプタナールによる吸収ピーク3
が実質的に消失し且つγ−デカラクトンの生成を示すピ
ーク7が認められず、好気性培養により得られたものに
比して明らかに異なった改質ヒマシ油が得られることが
わかる。以下に更に詳しく分析する。
〔分析結果〕
未処理のヒマシ油:全香気成分(ガスクロマトグラム上
の全ピーク面積)に対してC5〜C9の低級〜中級脂肪族ア
ルデヒドの占める割合が約70%に達し、またその90%以
上がn−ヘプタナールであった。一方ガスクロマトグラ
フィーと併せて行った官能検査の結果、このn−ヘプタ
ナールがヒマシ油特有の不快臭の主たる原因物質である
ことが確認された。
比較製造例1の改質ヒマシ油:低級〜中級脂肪族アルデ
ヒドは検出されなかったが、微量のγ−デカラクトンの
生成が認められ、官能検査によってもミルク様の芳香を
確認した。
製造例1の改質ヒマシ油:低級〜中級脂肪族アルデヒ
ド、γ−デカラクトンのいずれも検出されず、官能検査
に於ても実質的に無臭であることが確認された。
なお、以上の未処理ヒマシ油、比較製造例1の改質ヒマ
シ油および製造例1の改質ヒマシ油の特性値を第1表に
示す。
製造例2 製造例1において、生理食塩水100gに代えて、(NH42
HPO42%、K2HPO40.2%、MgSO4・7H2O0.03%及び酵母エ
キス0.2%からなるpH7.0の無機塩培地100gを使用したほ
かは全て同一条件によって、製造例1で用いたと同じヒ
マシ油100gを培養処理し、品質の改良された無臭のヒマ
シ油95gを得た。
得られた改質ヒマシ油を製造例1で行ったと同じ方法で
ガスクロマトグラフを用いて分析したところ、脂肪族ア
ルデヒド類、γ−デカラクトン等の香気成分は検出され
なかった。
製造例3 500ml容の坂口フラスコに、グルコース2%、ペプトン
0.5%、酵母エキス0.2%、KH2PO4 0.1%及びMgSO4・7H2
O 0.05%からなるpH5.7に調整した無機塩培地50mlを採
り、これにサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyce
s cerevisiae)AHU3034前培養液を2%接種し、30℃に
て24時間培養した。次いでこの培養液に製造例1で用い
たと同じ市販ヒマシ油50gを加え、フラスコ内を脱気
し、窒素ガスで3回置換し、窒素ガスを封入した後、30
℃にて120゜往復/分の条件で2時間振盪培養し、培養
処理後、製造例1と同様の後処理を行って、無臭で感触
の改良されたヒマシ油45gを得た。
得られた改質ヒマシ油を製造例1と同じ方法でガスクロ
マトグラフによる分析を行ったところ、脂肪族アルデヒ
ド、γ−デカラクトン等の香気成分は検出されなかっ
た。
製造例4 容量2のミニジャーに滅菌生理食塩水1及び市販パ
ン酵母(ニット−イースト、オリエンタル酵母製)200g
を加えて分散させ、次いで製造例1で用いたと同じ市販
ヒマシ油1Kgを加えて密閉し、通気孔より窒素ガスを吹
き込みジャー内の空気を窒素で置換し、引き続き窒素ガ
スを吹き込みながら600rpmで攪拌を行い、30℃、1時間
培養処理した。処理後、油相を分離採取後イオン交換水
で洗浄し、得られた油相に粉末紙を添加して過し、
次いで100mmHg、80℃にて減圧脱水し、無臭で感触の改
良されたヒマシ油955gを得た。得られたヒマシ油を製造
例1と同様の方法により香気分析を行ったところ、低級
〜中級脂肪族アルデヒド類、γ−デカラクトン等の香気
成分は検出できなかった。
製造例5 製造例3のサツカロミセス・セレビシエ(Saccharomyce
s cerevisiae)AHU3034の代りにサツカロミセス・セレ
ビシエ(Saccharomyces cerevisiae)RIB6001を使用す
る他は、製造例3と同様にして無臭で皮膚感触の改良さ
れたヒマシ油45gを得た。得られたヒマシ油を製造例1
と同様に香気成分の分析を行ったところ、低級〜中級脂
肪族アルデヒド類、γ−デカラクトン等の香気成分は検
出されなかった。
製造例6 製造例3のサツカロミセス・セレビシエ(Saccharomyce
s cerevisiae)AHU3034に代えて、サツカロミセス・セ
レビシエ(Saccharomyces cerevisiae)RIB6852を使用
する他は、製造例3と同様にして、無臭で感触の改良さ
れたヒマシ油46gを得た。得られたヒマシ油を製造例1
と同様に香気分析を行ったところ、低級〜中級脂肪族ア
ルデヒド類、γ−デカラクトン等の香気成分は検出され
なかった。
製造例7 製造例3のサツカロミセス・セレビシエ(Saccharomyce
s cerevisiae)AHU3034の代りに、サツカロミセス・セ
レビシエ(Saccharomyces cerevisiae)RIB6601を使用
する他は、製造例3と同様にして無臭で感触の改良され
たヒマシ油44gを得た。得られたヒマシ油を製造例1と
同じ方法により香気成分を捕集し、ガスクロマトグラフ
により分析した結果、低級〜中級脂肪族アルデヒド類、
γ−デカラクトン等の香気成分は検出されなかった。
製造例8,9,10 製造例3のサツカロミセス・セレビシエ(Saccharomyce
s cerevisiae)AHU3034の代りに、Candida utilis IFO
0626(製造例8)、Pichia farinosa IFO 0459(製造
例9)、またはHansenula anomala OUT 6316(製造例
10)を使用するほかは製造例3と同様にしてそれぞれ改
質ヒマシ油44g、46gおよび42gを得た。こゝで得られた
改質ヒマシ油は、いずれもヒマシ油特有の不快臭が除去
されておりまた肌に対する感触も良好なものであった。
更に夫々の改質ヒマシ油のヘッドスペースガスを製造例
1と同じ方法で分析した結果、何れの改質ヒマシ油から
も脂肪族低級〜中級アルデヒド類及びγ−デカラクトン
等の香気成分は検出されなかった。
実施例1 A成分を90℃に加熱・融解して均一に混合した。B成分
を均一に混合し、上記のオイルベース(A成分)に投入
し、混合攪拌後、ローラーで充分混練した。再度この混
練物を90℃に加熱融解し、均一に混合攪拌した後、金型
に充填し冷却固化せしめて口紅を得た。
比較例1 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに、製造例1で
原料として使用した市販ヒマシ油を使用する他は、前記
実施例1と同様にして口紅を得た。
比較例2 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに比較製造例1
で得られた改質ヒマシ油を使用する他は、前記実施例1
と同様にして口紅を得た。
実施例1及び比較例1,2の口紅について、その実用テス
ト(官能テスト)を女性50人によって行った結果、後記
の評価方法(最高5点,最低1点とした評価基準)から
得られた官能評価点(50人の平均点)は第2表の通りで
あった。
比較例2は比較例1に較べ、味・伸び・滑らかさ・感触
の点において、大変すぐれた口紅であるが、特有の香気
を有するものであり、使用後、常にその匂いが気になる
欠点があった。
実施例1は味・伸び・滑らかさ・感触においては、比較
例1より大変すぐれており、更に比較例2と比べてほと
んど匂いが無いとの利点があり、口紅として望ましい嗜
好特性を悉く具えたすぐれた口紅であることが確認され
た。
〔化粧料の実用(官能)テストと評価方法〕
味・伸び・滑らかさ、または感触に関し、良いと答えた
人を5点、普通と答えた人を3点、悪いと答えた人を1
点とし、また匂いについては、匂いが無いと答えた人を
5点、普通と答えた人を3点、匂いがあると答えた人を
1点とした。
そしてパネラー50人の平均値を官能評価点とした。(以
下同じ。) また、実施例1及び比較例1,2の口紅の経日安定性を調
べるため、50℃の恒温槽に1ケ月、次いで室温に1日放
置した試料について、冷暗所1ケ月保存品(試験前に室
温に1日放置した)を対照として実用(官能)テストを
行ったところ、第3表に示す如き結果が得られた。
第3表の結果から明らかなように、実施例1は経日安定
性においても匂いのもどりは認められず安定である。
実施例2 製造例1の改質ヒマシ油の代りに製造例2で得られた改
質ヒマシ油を使用する他は、実施例1と同様にして口紅
を調製した。
得られた口紅は官能テストにおいて、匂い4.7点、味4.2
点、伸び4.0点、滑らかさ4.1点、感触4.1点の高い評価
点を示し、品質の極めて良好なものであった。
実施例3 製造例1の改質ヒマシ油の代りに製造例3で得られた改
質ヒマシ油を使用する他は、実施例1と同様にして口紅
を調製した。
得られた口紅は、官能テストにおいて、匂い4.5点、味
4.1点、伸び4.0点、滑らかさ4.1点、感触4.0点の高い評
価点を示し、品質の良好なものであった。
なお、製造例4〜6で得られた改質ヒマシ油について
も、上記実施例3と同様にして口紅を調製し、その官能
テストを実施したところ、得られた口紅はいずれも実施
例3と同様の高い評価点を示した。
実施例4 A成分を80℃にて均一に混合溶解した。別にB成分を80
℃にて均一に混合溶解し、ホモミキサーで攪拌しなが
ら、これに混合溶解したA成分を投入し、5分間ホモミ
キサーで均一に攪拌して乳化し、30℃まで冷却してスキ
ンクリームを得た。
比較例3 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに、製造例1で
原料として使用した市販ヒマシ油を使用する他は前記実
施例4と同様にしてスキンクリームを得た。
比較例4 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに比較製造例1
で得られた改質ヒマシ油を使用する他は前記実施例4と
同様にしてスキンクリームを得た。
実施例4及び比較例3,4のスキンクリームについてその
実用テスト(官能テスト)を女性50人によって行なった
結果は第4表の通りである。
比較例4のクリームは比較例3のクリームに比して、伸
び、滑らかさ、感触などではすぐれているが、匂いにつ
いて特有の香気を持っており、使用時その匂いが気にな
る難点があった。
これに対して実施例4は伸び、滑らかさ、感触にすぐ
れ、また使用時及び使用後共に匂いも無く高品質で大変
好ましいスキンクリームであった。
実施例5 製造例1の改質ひまし油の代りに製造例10で得られた改
質ひまし油を使用する他は、実施例4と同様にしてスキ
ンクリームを得た。
得られたスキンクリームは、その官能評価点が匂い4.2
点、味3.7点、伸び3.8点、滑らかさ3.8点、感触4.1点で
あり、品質の良好なものであった。
実施例6 A成分を90℃にて均一に加熱溶解し、更に香料を投入し
均一に攪拌する。次にこの混合物を金型に充填後冷却固
化し、リップクリームを得た。
比較例5 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに製造例1で原
料として使用した市販ヒマシ油を使用する他は、上記実
施例6と同様にしてリップクリームを得た。
比較例6 製造例1で得られた改質ヒマシ油の代りに比較製造例1
で得られた改質ヒマシ油を使用する他は、上記実施例6
と同様にしてリップクリームを得た。
実施例6及び比較例5,6のリップクリームについて、そ
の実用テスト(官能テスト)を女性50人,男性50人によ
って行なったところ、比較例5,6のリップクリームは共
に、香料の匂い立ちに関して、原料臭及び特有の香気の
ため香料の匂いが変質されており、しかも変質後の匂い
は好ましいものではなかった。
一方、実施例6のリップクリームでは、匂い立ちにおい
て、香料そのものゝ匂いが生かされており、実用テスト
において大変高い評価を受けた。
実施例7 製造例1の改質ひまし油の代りに製造例8で得られた改
質ひまし油を使用する他は、実施例6と同様にしてリッ
プクリームを得た。
得られたリップクリームは、香料の匂い立ちがよくしか
も、味,伸び,滑らかさ及び感触の良好なものであっ
た。
実施例8 上記の原料を均一に加熱溶解し、金型に充填後冷却固化
し、無着色・無賦香のリップクリームを得た。
比較例7 製造例9で得られた改質ヒマシ油の代りに、製造例9で
原料として使用した市販ヒマシ油を使用する他は前記実
施例8と同様にして、リップクリームを得た。
比較例8 製造例9で得られた改質ヒマシ油の代りに、比較製造例
1で得られた改質ヒマシ油を使用する他は前記実施例8
と同様にして、リップクリームを得た。
以上の実施例8及び比較例7,8のリップクリームについ
て、その実用テスト(官能テスト)を女性50人,男性50
人によって行った。
比較例8のリップクリームは比較例7のそれに較べ、
味,伸び,滑らかさ,感触の点において大変すぐれてい
たが、配合ヒマシ油に由来する特有の香気を有してお
り、使用後常にその匂いが気になり好ましいものでなか
った。
実施例8は、比較例1に較べて、味,伸び,滑らかさ,
感触にすぐれ、また使用時及び使用後共に匂いが無く、
比較例2と較べても無賦香リップクリームとして大変好
ましいものであった。
【図面の簡単な説明】
添付図面第1図は、実施例1〔図中(3)〕で得た改良
ヒマシ油、比較例1〔図中(2)〕で得た改良ヒマシ油
及びこれら例で用いた原料の未処理市販ヒマシ油〔図中
(1)〕についてのヘッドスペースガスのガスクロマト
グラムを示すチャートである。図中、数字を付したピー
クはそれぞれ1.ペンタナール、2.ヘキサナール、3.n−
ヘプタナール、4.n−オクタナール、5.n−ノナナール、
6.n−ウンデカナール及び、7.γ−デカラクトンを示
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:78 1:84)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酵母類に属し且つヒマシ油を基質として好
    気性条件下にγ−デカラクトンを産生する能力を有する
    サッカロミセス(Saccharomyces)属、ハンゼヌラ(Han
    senula)属、キャンディダ(Candida)属又はピキア(P
    ichia)属に属する菌株により嫌気性条件下に処理され
    たヒマシ油を配合したことを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】該嫌気性条件下の処理が、実質的に酸素を
    含有しない不活性気体雰囲気下で行われる特許請求の範
    囲第1項記載の化粧料。
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