JPH0750626B2 - スパークプラグ用電極 - Google Patents
スパークプラグ用電極Info
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- JPH0750626B2 JPH0750626B2 JP1314315A JP31431589A JPH0750626B2 JP H0750626 B2 JPH0750626 B2 JP H0750626B2 JP 1314315 A JP1314315 A JP 1314315A JP 31431589 A JP31431589 A JP 31431589A JP H0750626 B2 JPH0750626 B2 JP H0750626B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグの発
火部電極に関する。
火部電極に関する。
(従来の技術) 近年の内燃機関の高性能化にともなってスパークプラグ
にも、その性能に見合った耐久性が要求され、特に耐衝
撃性及び耐火花消耗性に優れる貴金属チップを中心電極
の先端に発火部電極として一体にレーザー溶接によって
接合し、内燃機関の性能に対応でき、長期間メインテナ
ンスが簡単にするものが提案されている(特願昭63−11
6887号,特開昭59−191281号)。
にも、その性能に見合った耐久性が要求され、特に耐衝
撃性及び耐火花消耗性に優れる貴金属チップを中心電極
の先端に発火部電極として一体にレーザー溶接によって
接合し、内燃機関の性能に対応でき、長期間メインテナ
ンスが簡単にするものが提案されている(特願昭63−11
6887号,特開昭59−191281号)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものにおいて、特願昭63−11
6887号の場合には、中心電極の先端に接合される電極の
寸法や接合するにあたっての寸法規制がなされておら
ず、内燃機関に合わせたスパークプラグの小型化や貴金
属である電極の量によるコスト、レーザー溶接するにあ
たっての接合強度を確保するなどの問題があり、十分に
実施することができなかった。
6887号の場合には、中心電極の先端に接合される電極の
寸法や接合するにあたっての寸法規制がなされておら
ず、内燃機関に合わせたスパークプラグの小型化や貴金
属である電極の量によるコスト、レーザー溶接するにあ
たっての接合強度を確保するなどの問題があり、十分に
実施することができなかった。
また、特開昭59−191281号の場合には、ニッケルよりな
る中心電極の先端に貴金属のチップを保持し、このニッ
ケルよりなる中心電極の先端外周よりレーザー溶接によ
ってスポット溶接を行ない、このレーザー溶接の熱を利
用して中心電極のニッケルと貴金属チップであるイリジ
ウムとの間にニッケル−イリジウム合金を形成させ、中
央に保持する貴金属のチップを固定しようとするもので
あるが、レーザー溶接によるエネルギーは、中心電極の
ニッケルを溶融させるためにその多くが費やされてしま
い、貴金属チップである、高融点のイリジウムとニッケ
ル−イリジウム合金の形成までに至ることがなく、中心
電極の先端に保持される貴金属チップを確実に保持する
ことがない上、貴金属チップと中心電極のニッケルの接
合面が複雑であることから接合強度を十分に確保でき
ず、この状態で内燃機関に使用を供すると、燃焼時の衝
撃力によって貴金属チップの脱落等を発生し、内燃機関
に破損等の危険をもたらす恐れがある。
る中心電極の先端に貴金属のチップを保持し、このニッ
ケルよりなる中心電極の先端外周よりレーザー溶接によ
ってスポット溶接を行ない、このレーザー溶接の熱を利
用して中心電極のニッケルと貴金属チップであるイリジ
ウムとの間にニッケル−イリジウム合金を形成させ、中
央に保持する貴金属のチップを固定しようとするもので
あるが、レーザー溶接によるエネルギーは、中心電極の
ニッケルを溶融させるためにその多くが費やされてしま
い、貴金属チップである、高融点のイリジウムとニッケ
ル−イリジウム合金の形成までに至ることがなく、中心
電極の先端に保持される貴金属チップを確実に保持する
ことがない上、貴金属チップと中心電極のニッケルの接
合面が複雑であることから接合強度を十分に確保でき
ず、この状態で内燃機関に使用を供すると、燃焼時の衝
撃力によって貴金属チップの脱落等を発生し、内燃機関
に破損等の危険をもたらす恐れがある。
そこで、この発明は従来のものの持つ欠点を改善するも
のであり、耐衝撃性及び耐火花消耗性に優れた貴金属、
特にイリジウム或はイリジウム合金を中心電極先端に確
実に接合できるようにするものである。
のであり、耐衝撃性及び耐火花消耗性に優れた貴金属、
特にイリジウム或はイリジウム合金を中心電極先端に確
実に接合できるようにするものである。
(課題を解決するための手段) そのために、ニッケル合金よりなる中心電極の先端に、
接合する貴金属チップの径をA、その長さをB、更にこ
の貴金属チップを接合する中心電極の径をC、そのスト
レート部の長さをDとし、貴金属チップの中心電極から
の突出長をEとした時に、 0.3mm≦A≦0.8mm,1.2Amm≦B≦3Amm, 0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm, D≦(C−A)/2mm E≦B/4mm を満足してなる形状の電極の全周をレーザー溶接によっ
て中心電極の保持部に、貴金属チップのストレート部の
外周をテーパー形状となるように接合したり、この中心
電極の保持部に接合する貴金属チップを線膨張係数が7.
5×10-6以下であり、融点が1900℃以上であるイリジウ
ム或はイリジウム合金、又はそのイリジウム或はイリジ
ウム合金が焼結密度90%以上の粉末焼結金属としてなる
ものである。
接合する貴金属チップの径をA、その長さをB、更にこ
の貴金属チップを接合する中心電極の径をC、そのスト
レート部の長さをDとし、貴金属チップの中心電極から
の突出長をEとした時に、 0.3mm≦A≦0.8mm,1.2Amm≦B≦3Amm, 0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm, D≦(C−A)/2mm E≦B/4mm を満足してなる形状の電極の全周をレーザー溶接によっ
て中心電極の保持部に、貴金属チップのストレート部の
外周をテーパー形状となるように接合したり、この中心
電極の保持部に接合する貴金属チップを線膨張係数が7.
5×10-6以下であり、融点が1900℃以上であるイリジウ
ム或はイリジウム合金、又はそのイリジウム或はイリジ
ウム合金が焼結密度90%以上の粉末焼結金属としてなる
ものである。
(作用) 上記構成を具えるので、貴金属チップであるイリジウム
或はイリジウム合金の径及びその長さを規制することに
よって、スパークプラグ自体の小型化やコスト上昇を抑
制することができ、貴金属チップを保持する中心電極の
保持部の径及びストレート部の長さを規制することで、
レーザー溶接時の入射エネルギーを有効に吸収させ、更
にその入射エネルギーによる貴金属チップのイリジウム
との合金層形成を効率よく行い強固な接合強度を得るこ
とが可能となり、また貴金属チップの突出量を十分に確
保し、この貴金属チップの代わりに焼結密度が90%以上
のイリジウム或はイリジウム合金からなる焼結金属とす
ることによって火花消耗性を向上させることができる。
或はイリジウム合金の径及びその長さを規制することに
よって、スパークプラグ自体の小型化やコスト上昇を抑
制することができ、貴金属チップを保持する中心電極の
保持部の径及びストレート部の長さを規制することで、
レーザー溶接時の入射エネルギーを有効に吸収させ、更
にその入射エネルギーによる貴金属チップのイリジウム
との合金層形成を効率よく行い強固な接合強度を得るこ
とが可能となり、また貴金属チップの突出量を十分に確
保し、この貴金属チップの代わりに焼結密度が90%以上
のイリジウム或はイリジウム合金からなる焼結金属とす
ることによって火花消耗性を向上させることができる。
(実施例) この発明を図に示す実施例により更に説明する。(1)
は、この発明の実施例を具える内燃機関用スパークプラ
グであり、この内燃機関用スパークプラグ(1)は、先
端に火花放電を行なう電極となるイリジウムあるいはイ
リジウム合金の貴金属チップ(4)を一体に接合する、
ニッケル合金からなる中心電極(3)を軸孔(8)内に
保持し、更に端子電極(5)と共に、上下より抵抗体
(6)を挟持する導電性ガラスシール(7)(7)を内
封する絶縁体(2)と、先端に上記火花放電を行なう電
極(4)に対向する位置に配置される外側電極(10)
を、内燃機関に取り付ける場合に使用するネジ部(11)
より延設する主体金具(9)より構成される。
は、この発明の実施例を具える内燃機関用スパークプラ
グであり、この内燃機関用スパークプラグ(1)は、先
端に火花放電を行なう電極となるイリジウムあるいはイ
リジウム合金の貴金属チップ(4)を一体に接合する、
ニッケル合金からなる中心電極(3)を軸孔(8)内に
保持し、更に端子電極(5)と共に、上下より抵抗体
(6)を挟持する導電性ガラスシール(7)(7)を内
封する絶縁体(2)と、先端に上記火花放電を行なう電
極(4)に対向する位置に配置される外側電極(10)
を、内燃機関に取り付ける場合に使用するネジ部(11)
より延設する主体金具(9)より構成される。
そして、このニッケル合金よりなる中心電極(3)の先
端に穿設された保持部(13)に接合され、火花放電を行
なう、イリジウムあるいはイリジウム合金の貴金属チッ
プの電極(4)は、貴金属チップである電極(4)の径
をA、その長さをB、更にこの貴金属チップである電極
(4)を接合するニッケル合金よりなる中心電極(3)
の径をC、そのストレート部(12)の長さをDとし、貴
金属チップの中心電極からの突出長をEとした時に、 0.3mm≦A≦0.8mm,1.2Amm≦B≦3Amm, 0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm, D≧(C−A)/2mm E≧B/4mm を満足してなるものであり、この電極(4)を中心電極
(3)の保持部(13)に挿嵌した上、上記保持部(13)
より突出する電極(4)を全周にわたって溶接すること
で、貴金属チップである電極(4)の外周をテーパー形
状のイリジウム−ニッケル合金層(14)とし、中心電極
(3)の保持部(13)に電極(4)を接合、固定してな
るものである。
端に穿設された保持部(13)に接合され、火花放電を行
なう、イリジウムあるいはイリジウム合金の貴金属チッ
プの電極(4)は、貴金属チップである電極(4)の径
をA、その長さをB、更にこの貴金属チップである電極
(4)を接合するニッケル合金よりなる中心電極(3)
の径をC、そのストレート部(12)の長さをDとし、貴
金属チップの中心電極からの突出長をEとした時に、 0.3mm≦A≦0.8mm,1.2Amm≦B≦3Amm, 0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm, D≧(C−A)/2mm E≧B/4mm を満足してなるものであり、この電極(4)を中心電極
(3)の保持部(13)に挿嵌した上、上記保持部(13)
より突出する電極(4)を全周にわたって溶接すること
で、貴金属チップである電極(4)の外周をテーパー形
状のイリジウム−ニッケル合金層(14)とし、中心電極
(3)の保持部(13)に電極(4)を接合、固定してな
るものである。
このニッケル合金よりなる中心電極(3)の保持部(1
3)にイリジウム或はイリジウム合金からなる電極
(4)を接合するにあたっては、電極(4)に使用する
イリジウム或はイリジウム合金は、線膨張係数が7.5×1
0-6以下であり、融点が1900℃以上であるものを使用
し、保持部(13)に接合、固定するときには、この電極
(4)のイリジウム或はイリジウム合金と、中心電極
(3)を構成するニッケル合金との間で、イリジウム−
ニッケル合金を形成させ、一体とするものであることか
ら、溶接エネルギーの大きいレーザー溶接が適するもの
である。
3)にイリジウム或はイリジウム合金からなる電極
(4)を接合するにあたっては、電極(4)に使用する
イリジウム或はイリジウム合金は、線膨張係数が7.5×1
0-6以下であり、融点が1900℃以上であるものを使用
し、保持部(13)に接合、固定するときには、この電極
(4)のイリジウム或はイリジウム合金と、中心電極
(3)を構成するニッケル合金との間で、イリジウム−
ニッケル合金を形成させ、一体とするものであることか
ら、溶接エネルギーの大きいレーザー溶接が適するもの
である。
そのため、中心電極(3)の先端に接合する貴金属チッ
プである電極(4)の径Aを、0.3mm≦A≦0.8mmと限定
したのは、高融点であるイリジウム及びイリジウム合金
は、Ptと20w%Irを添加する合金よりも火花消耗性が少
なく、スパークプラグ自体の小型化が可能となるので0.
8mm以下とし、最小限の火花放電を確保できるよう0.3mm
以上としてなるものであり、電極(4)である貴金属チ
ップの長さBを、1.2Amm≦B≦3Amm(望ましくは1.5Amm
≦B≦2.0mm)とするには、レーザー溶接によって中心
電極(3)の保持部(13)に接合した後、テーパー形状
となった合金層(14)から突出する貴金属チップの電極
(4)の突出量を確保するためと、高価であるイリジウ
ムあるいはイリジウム合金の使用によるコスト上昇を最
小限にするためのものである。
プである電極(4)の径Aを、0.3mm≦A≦0.8mmと限定
したのは、高融点であるイリジウム及びイリジウム合金
は、Ptと20w%Irを添加する合金よりも火花消耗性が少
なく、スパークプラグ自体の小型化が可能となるので0.
8mm以下とし、最小限の火花放電を確保できるよう0.3mm
以上としてなるものであり、電極(4)である貴金属チ
ップの長さBを、1.2Amm≦B≦3Amm(望ましくは1.5Amm
≦B≦2.0mm)とするには、レーザー溶接によって中心
電極(3)の保持部(13)に接合した後、テーパー形状
となった合金層(14)から突出する貴金属チップの電極
(4)の突出量を確保するためと、高価であるイリジウ
ムあるいはイリジウム合金の使用によるコスト上昇を最
小限にするためのものである。
また、貴金属チップの電極(4)を保持する中心電極
(3)の保持部の径Cは、0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm
(望ましくは、0.2mm≦(C−A)/2≦0.3mm)としてい
るのは、ニッケルよりなる中心電極(3)の保持部(1
3)の径が大きすぎる(すなわち、(C−A)/2の値が
0.5mm以上となる。)と、レーザー溶接する際の入射エ
ネルギーが保持部(13)のニッケル合金に吸収され、接
合を確保するイリジウム−ニッケル合金層の形成が少な
くなり、電極(4)を保持部(13)に確実に固定するこ
とができなくなり、ニッケルよりなる中心電極(3)の
保持部(13)の径が小さすぎる(すなわち、(C−A)
/2の値が0.1mm以下となる。)と、火花放電時に発生す
る火花エネルギーが回り込むことによって、保持部(1
3)のニッケル合金が消耗し、確実な固定が行えないも
のである。
(3)の保持部の径Cは、0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm
(望ましくは、0.2mm≦(C−A)/2≦0.3mm)としてい
るのは、ニッケルよりなる中心電極(3)の保持部(1
3)の径が大きすぎる(すなわち、(C−A)/2の値が
0.5mm以上となる。)と、レーザー溶接する際の入射エ
ネルギーが保持部(13)のニッケル合金に吸収され、接
合を確保するイリジウム−ニッケル合金層の形成が少な
くなり、電極(4)を保持部(13)に確実に固定するこ
とができなくなり、ニッケルよりなる中心電極(3)の
保持部(13)の径が小さすぎる(すなわち、(C−A)
/2の値が0.1mm以下となる。)と、火花放電時に発生す
る火花エネルギーが回り込むことによって、保持部(1
3)のニッケル合金が消耗し、確実な固定が行えないも
のである。
更に、上記ニッケル合金よりなる中心電極(3)の保持
部(13)のストレート部(12)の長さDを、D≧(C−
A)/2mmとするのは、このストレート部(12)の長さが
短いと、保持部(13)にレーザー溶接の入射エネルギー
が吸収され安くなってしまい、貴金属チップである電極
(4)との接合強度を十分に得ることができないからで
あり、貴金属チップである電極(4)の突出量をE≧B4
mmとしているのは、電極(4)の突出量を大きくとるこ
とによって、レーザー溶接によって形成されるテーパー
状の合金層(14)により電極(4)が埋没することがな
く、長期間の火花消耗に耐え得るものにできるからであ
る。
部(13)のストレート部(12)の長さDを、D≧(C−
A)/2mmとするのは、このストレート部(12)の長さが
短いと、保持部(13)にレーザー溶接の入射エネルギー
が吸収され安くなってしまい、貴金属チップである電極
(4)との接合強度を十分に得ることができないからで
あり、貴金属チップである電極(4)の突出量をE≧B4
mmとしているのは、電極(4)の突出量を大きくとるこ
とによって、レーザー溶接によって形成されるテーパー
状の合金層(14)により電極(4)が埋没することがな
く、長期間の火花消耗に耐え得るものにできるからであ
る。
なお、このイリジウムあるいはイリジウム合金からなる
貴金属チップの電極(4)に、イリジウムあるいはイリ
ジウム合金の粉末を焼結密度90%以上とする焼結金属か
らなるものとしても、イリジウムあるいはイリジウム合
金からなるものと同様の耐火花消耗性を有する電極
(4)とすることができる。
貴金属チップの電極(4)に、イリジウムあるいはイリ
ジウム合金の粉末を焼結密度90%以上とする焼結金属か
らなるものとしても、イリジウムあるいはイリジウム合
金からなるものと同様の耐火花消耗性を有する電極
(4)とすることができる。
更には、この電極(4)をニッケル合金よりなる中心電
極(3)の保持部(13)を接合、固定するときには、中
心電極(3)を構成するニッケル合金のニッケルと電極
(4)を構成するイリジウムあるいはイリジウム合金の
イリジウムとの合金層(14)を形成させるから、高融点
のイリジウムに対応してレーザー溶接を使用するもので
あるが、このレーザー溶接の際に中心電極(3)の保持
部(13)に貴金属チップである電極(4)を治具等によ
って挿嵌し、更に回転治具に水平に固定しながら回転さ
せ、その保持部(13)と電極(4)端面を全周にわたっ
て、上方45°よりレーザー光を入射させることで溶接を
施したり、或は中心電極(3)を挟持する回転治具を、
その回転軸を傾斜させて上方からレーザー光を入射させ
て溶接を施してなるものでは、前者の場合、溶接するレ
ーザー光によってイリジウムの溶損が起こり易く、これ
を防止するためにレーザー光の入射させる条件を著しく
限定する必要があり、精度よく溶接を行なうことが難し
く作業性が低下してしまい、一方後者の場合には、中心
電極(3)の回転軸を傾斜させて溶接を行なうときに、
回転軸の偏心が発生し易く、全周にわたって均等に溶接
をすることができず、内燃機関に使用した時に冷熱の繰
り返しによって、電極(4)の剥離が起こり内燃機関を
損傷する恐れがある。
極(3)の保持部(13)を接合、固定するときには、中
心電極(3)を構成するニッケル合金のニッケルと電極
(4)を構成するイリジウムあるいはイリジウム合金の
イリジウムとの合金層(14)を形成させるから、高融点
のイリジウムに対応してレーザー溶接を使用するもので
あるが、このレーザー溶接の際に中心電極(3)の保持
部(13)に貴金属チップである電極(4)を治具等によ
って挿嵌し、更に回転治具に水平に固定しながら回転さ
せ、その保持部(13)と電極(4)端面を全周にわたっ
て、上方45°よりレーザー光を入射させることで溶接を
施したり、或は中心電極(3)を挟持する回転治具を、
その回転軸を傾斜させて上方からレーザー光を入射させ
て溶接を施してなるものでは、前者の場合、溶接するレ
ーザー光によってイリジウムの溶損が起こり易く、これ
を防止するためにレーザー光の入射させる条件を著しく
限定する必要があり、精度よく溶接を行なうことが難し
く作業性が低下してしまい、一方後者の場合には、中心
電極(3)の回転軸を傾斜させて溶接を行なうときに、
回転軸の偏心が発生し易く、全周にわたって均等に溶接
をすることができず、内燃機関に使用した時に冷熱の繰
り返しによって、電極(4)の剥離が起こり内燃機関を
損傷する恐れがある。
そこで、貴金属チップである電極(4)を確実に中心電
極(3)の保持部(13)に溶接するために、第4図に示
すような方法を用いて行なうことが適している。すなわ
ち、先端の保持部(13)に電極(4)を挿嵌した中心電
極(3)を下方よりストッパー(15)によって支持固定
すると共に、上記中心電極(3)の側部に装着する偏心
対策用治工具(16)を介して、チャック(17)によって
把持し、中心電極(3)を回転させながら、上斜方向よ
りφ0.40のファイバーを通したレーザー光を中心電極
(3)の保持部(13)とイリジウムあるいはイリジウム
合金の電極(4)との端面に照射させ、テーパー状のイ
リジウム−ニッケル合金層(14)を形成させることで、
固定させてなるものである。このレーザー溶接に用いる
レーザーのエネルギーは、4〜6J程度が最適であり、こ
れ以上であると電極(4)のイリジウムの溶損が大きく
なり、少ないと十分に合金層(14)が形成されなくな
り、接合強度の低下を招くものである。
極(3)の保持部(13)に溶接するために、第4図に示
すような方法を用いて行なうことが適している。すなわ
ち、先端の保持部(13)に電極(4)を挿嵌した中心電
極(3)を下方よりストッパー(15)によって支持固定
すると共に、上記中心電極(3)の側部に装着する偏心
対策用治工具(16)を介して、チャック(17)によって
把持し、中心電極(3)を回転させながら、上斜方向よ
りφ0.40のファイバーを通したレーザー光を中心電極
(3)の保持部(13)とイリジウムあるいはイリジウム
合金の電極(4)との端面に照射させ、テーパー状のイ
リジウム−ニッケル合金層(14)を形成させることで、
固定させてなるものである。このレーザー溶接に用いる
レーザーのエネルギーは、4〜6J程度が最適であり、こ
れ以上であると電極(4)のイリジウムの溶損が大きく
なり、少ないと十分に合金層(14)が形成されなくな
り、接合強度の低下を招くものである。
また、このレーザー溶接によって電極(4)において
は、合金層(14)の形成にともなって、合金層(14)が
電極(4)にくいく込む(18)ことが観測され、この合
金層(14)のくい込み(18)により、中心電極(3)の
保持部(13)と電極(4)はより強固に固定されるもの
である。
は、合金層(14)の形成にともなって、合金層(14)が
電極(4)にくいく込む(18)ことが観測され、この合
金層(14)のくい込み(18)により、中心電極(3)の
保持部(13)と電極(4)はより強固に固定されるもの
である。
(発明の効果) 以上のとおり、火花放電を行なう電極に寸法規制を施し
たイリジウムあるいはイリジウム合金からなる電極をレ
ーザー溶接を用いることで確実に固定することができ、
更にこの耐衝撃性及び耐火花消耗性に優れたイリジウム
あるいはイリジウム合金の電極を具えることで、長期間
のメインテンスを容易にし、高性能化した内燃機関に十
分に対応することが可能であるスパークプラグとするこ
とができる優れた効果を有するものである。
たイリジウムあるいはイリジウム合金からなる電極をレ
ーザー溶接を用いることで確実に固定することができ、
更にこの耐衝撃性及び耐火花消耗性に優れたイリジウム
あるいはイリジウム合金の電極を具えることで、長期間
のメインテンスを容易にし、高性能化した内燃機関に十
分に対応することが可能であるスパークプラグとするこ
とができる優れた効果を有するものである。
第1図はこの発明の実施例である内燃機関用スパークプ
ラグの部分断面図、第2図は中心電極先端の要部拡大断
面図、第3図は中心電極先端に接合する電極等の寸法規
制を示した拡大断面図、第4図は、レーザー溶接方法を
示した断面図、第5図はレーザー溶接時における電極と
その電極を保持する中心電極の保持部の溶接状態を示す
拡大断面図である。 1……内燃機関用スパークプラグ、2……絶縁体 3……中心電極、4……貴金属チップの電極 5……端子電極、6……抵抗体 7……導電性ガラスシール、8……軸孔 9……主体金具、10……外側電極、11……ネジ部 12……保持部のストレート部、13……保持部 14……合金層、15……ストッパー 16……偏心対策用治工具、17……チャック 18……合金層のくい込み
ラグの部分断面図、第2図は中心電極先端の要部拡大断
面図、第3図は中心電極先端に接合する電極等の寸法規
制を示した拡大断面図、第4図は、レーザー溶接方法を
示した断面図、第5図はレーザー溶接時における電極と
その電極を保持する中心電極の保持部の溶接状態を示す
拡大断面図である。 1……内燃機関用スパークプラグ、2……絶縁体 3……中心電極、4……貴金属チップの電極 5……端子電極、6……抵抗体 7……導電性ガラスシール、8……軸孔 9……主体金具、10……外側電極、11……ネジ部 12……保持部のストレート部、13……保持部 14……合金層、15……ストッパー 16……偏心対策用治工具、17……チャック 18……合金層のくい込み
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも二つの対向する電極間において
火花間隙を形成し、ニッケル合金よりなる中心電極の先
端に貴金属チップを接合すると共に。上記貴金属チップ
の径をA、その長さをB、更にこの貴金属チップを接合
する中心電極の径をC、そのストレート部の長さをDと
し、貴金属チップの中心電極からの突出長をEとした時
に、 0.3mm≦A≦0.8mm,1.2Amm≦B≦3Amm, 0.1mm≦(C−A)/2≦0.5mm D≦(C−A)/2mm E≦B/4mm を満足してなる形状の電極の全周をレーザー溶接によっ
て中心電極の保持部に接合し、貴金属チップのストレー
ト部の外周をテーパー形状の合金層としてなるスパーク
プラグ用電極。 - 【請求項2】前記中心電極の保持部に接合する貴金属チ
ップを線膨張係数が、7.5×10-6以下であり、融点が190
0℃以上であるイリジウム或はイリジウム合金としてな
る請求項(1)記載のスパークプラグ用電極。 - 【請求項3】前記イリジウム或はイリジウム合金が焼結
密度90%以上の粉末焼結金属としてなる請求項(2)記
載のスパークプラグ用電極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1314315A JPH0750626B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | スパークプラグ用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1314315A JPH0750626B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | スパークプラグ用電極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03176978A JPH03176978A (ja) | 1991-07-31 |
JPH0750626B2 true JPH0750626B2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=18051872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1314315A Expired - Fee Related JPH0750626B2 (ja) | 1989-12-05 | 1989-12-05 | スパークプラグ用電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750626B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2853109B2 (ja) * | 1992-07-27 | 1999-02-03 | 日本特殊陶業株式会社 | スパークプラグの製造方法 |
JP2853110B2 (ja) * | 1992-08-24 | 1999-02-03 | 日本特殊陶業 株式会社 | スパークプラグの製造方法 |
JP3856551B2 (ja) * | 1997-11-19 | 2006-12-13 | 日本特殊陶業株式会社 | スパークプラグ |
JP3796342B2 (ja) | 1998-01-19 | 2006-07-12 | 日本特殊陶業株式会社 | スパークプラグ及びその製造方法 |
JP3121309B2 (ja) | 1998-02-16 | 2000-12-25 | 株式会社デンソー | 内燃機関用のスパークプラグ |
CN105164876A (zh) | 2013-04-17 | 2015-12-16 | 日本特殊陶业株式会社 | 火花塞 |
-
1989
- 1989-12-05 JP JP1314315A patent/JPH0750626B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03176978A (ja) | 1991-07-31 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |