JPH0747477Y2 - 手すり付き防水パン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は手すり付き防水パンに係り、特にビスで手すり
をFRP（繊維強化プラスチック）製のパネル面に取り付
けてある手すり付き防水パンに関する。

［従来の技術］ 身体の不自由な人でも容易にトイレ使用や入浴等が行な
えるようにするために、衛生設備室に手すりを設けるこ
とが行なわれている。

第３図はかかる衛生設備室の一例を示す縦断面図であ
り、床面が防水パン１で構成され、該防水パン１の側辺
に壁パネル２が立設されている。３は天井パネルであ
る。衛生設備室内には洋風便器４と浴槽５が設けられて
おり、該便器４の両側方部分に手すり６が設けられてい
る。７は浴槽５に出入りする際に使用される手すり（握
りバー）であり、壁パネル２に設けられている。

手すり６を防水パン１に固定するには、第２図の如く、
防水パン１の裏面に補強木８を配置し、ビス９により手
すり用受座10を防水パン１にねじ止めする。この受座10
は短い筒状部11とフランジ部12とを有しており、フラン
ジ部12に設けられたビス孔13にビス９が挿通される。こ
のビス９は防水パン１に刺し通され、補強木８にねじ込
まれる。手すり６の下端は受座10に挿入され、ビス14で
手すり６と受座10とが固定される。15は受座10を被う椀
座である。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来の手すり付き防水パンにおいては、防水パン１
にビス９を刺し通しているため、防水パン１の床面から
水が防水パン１の裏側（第２図の下側）へ漏れ出し易い
という問題がある。また、補強木８がずれ易いという問
題もある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の手すり付き防水パンは、FRP製の防水パンのパ
ネル面に手すりの端部をビスで固定してある手すり付き
防水パンにおいて、該パネル面に表側へ突出する凸部を
設け、この凸部の裏側の凹部に補強木を嵌合させ、前記
パネルを刺し通して該補強木に前記ビスをねじ込んだこ
とを特徴とするものである。

本考案は、特に防水パンの床面に適用するのが好適であ
る。

［作用］ 本考案の手すり付き防水パンにおいては、補強木が凹部
に嵌合しているので、ずれない。また、凸部が防水パン
の床面に設けられた場合、この凸部が床面から立ち上る
ので、床面の水が凸部上面にまで達しない限りはビス孔
からの水の漏出も生じない。

［実施例］ 第１図に実施例を示す。

本実施例では、防水パン１の床面に、上方に突出する凸
部16が設けられ、その裏側に凹部17が設けられている。
この凹部17に補強木８が嵌合され、ビス９が凸部16の上
面から刺し通され、該補強木８にねじ込まれている。

その他の構成は第２図と同様であり、同一符号は同一部
分を示している。

かかる手すり付き防水パンにおいては、補強木９が凹部
17に嵌合しており、ずれることが全くない。このため、
手すり６の取り付けがしっかりしたものとなる。また、
凸部16が床面から立ち上っているので、防水パン１の床
面の水が凸部16の上面に達しない限り、ビス９の刺通孔
からの漏水が生じない。

上記実施例は手すり６の下端を床面に固定した構造に関
するものであるが、本考案は手すり６、７の端部を壁パ
ネルや腰高防水パンの側壁部に固定する構造にも適用で
きる。この場合も手すり６、７の端部を固定するための
補強木が壁パネルや防水パン側壁部に形成された凹部に
嵌合され、ずれないので、手すり６、７の固定がしっか
りとしたものになる。

［効果］ 以上の通り、本考案の手すり付き防水パンによると手す
りの固定が堅固になる。また、本考案によると、手すり
を床面にビスで固定した場合のビス孔からの漏水を防止
することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例を示す断面図、第２図は従来例を示す断
面図、第３図は衛生設備室の全体図である。 １…衛生設備室、６、７…手すり、８…補強木、９…ビ
ス、10…受座、16…凸部、17…凹部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】FRP製の防水パンのパネル面に手すりの端
   部をビスで固定してある手すり付き防水パンにおいて、
   該パネル面に表側へ突出する凸部を設け、この凸部の裏
   側の凹部に補強木を嵌合させ、前記パネルを刺し通して
   該補強木に前記ビスをねじ込んだことを特徴とする手す
   り付き防水パン。
2. 【請求項２】前記パネル面は防水パンの床面を構成して
   いる実用新案登録請求の範囲第１項記載の手すり付き防
   水パン。