JPH0743498A - 中性子チョッパのコリメータおよびその製造方法 - Google Patents
中性子チョッパのコリメータおよびその製造方法Info
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- JPH0743498A JPH0743498A JP5190575A JP19057593A JPH0743498A JP H0743498 A JPH0743498 A JP H0743498A JP 5190575 A JP5190575 A JP 5190575A JP 19057593 A JP19057593 A JP 19057593A JP H0743498 A JPH0743498 A JP H0743498A
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- neutrons
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- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21K—TECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
- G21K1/00—Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
- G21K1/02—Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diaphragms, collimators
- G21K1/04—Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diaphragms, collimators using variable diaphragms, shutters, choppers
- G21K1/043—Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diaphragms, collimators using variable diaphragms, shutters, choppers changing time structure of beams by mechanical means, e.g. choppers, spinning filter wheels
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 中性子チョッパのコリメータの製造を容易に
し、また製造コストを低減する。 【構成】 中性子を通す薄板31に中性子を遮断する材
料を含む塗料を塗布することによって中性子遮断層32
を形成し、この中性子遮断層32が形成された複数の薄
板31を重ね合わせることによって中性子チョッパのコ
リメータを形成する。
し、また製造コストを低減する。 【構成】 中性子を通す薄板31に中性子を遮断する材
料を含む塗料を塗布することによって中性子遮断層32
を形成し、この中性子遮断層32が形成された複数の薄
板31を重ね合わせることによって中性子チョッパのコ
リメータを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷中性子散乱装置にお
いて中性子ビームをパルス化するために用いられる中性
子チョッパに内蔵されるコリメータおよびその製造方法
に関する。
いて中性子ビームをパルス化するために用いられる中性
子チョッパに内蔵されるコリメータおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】冷中性子散乱装置は、原子炉から出た中
性子ビームのうち、測定に用いる特定の波長の中性子ビ
ームを取り出し、方向を揃え、所定の間隔でかつ幅の狭
いパルスにして試料に当て、この試料で散乱された中性
子をディテクタで観測し、中性子が試料に当たってから
ディテクタで観測されるまでの時間を測定し、散乱後の
中性子の速度と散乱の角度から試料の物性を調べるため
の装置である。
性子ビームのうち、測定に用いる特定の波長の中性子ビ
ームを取り出し、方向を揃え、所定の間隔でかつ幅の狭
いパルスにして試料に当て、この試料で散乱された中性
子をディテクタで観測し、中性子が試料に当たってから
ディテクタで観測されるまでの時間を測定し、散乱後の
中性子の速度と散乱の角度から試料の物性を調べるため
の装置である。
【0003】この冷中性子散乱装置では、中性子ビーム
をパルス化するために中性子チョッパが用いられる。こ
の中性子チョッパは、中性子を吸収する(遮断する)層
と中性子を通す層とを交互に積層して構成されたコリメ
ータを有し、このコリメータを中性子ビームの進路上で
回転させることによって、所定の間隔でパルス状の中性
子を得るものである。
をパルス化するために中性子チョッパが用いられる。こ
の中性子チョッパは、中性子を吸収する(遮断する)層
と中性子を通す層とを交互に積層して構成されたコリメ
ータを有し、このコリメータを中性子ビームの進路上で
回転させることによって、所定の間隔でパルス状の中性
子を得るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のコリ
メータは、中性子を遮断する薄板(例えば厚み0.02
5mmのガドリウム(Gd)の薄板(箔))と中性子を
通す薄板(例えば厚み0.17mmのアルミニウム合金
の薄板)とを交互に積層して形成されている。そのた
め、このコリメータを製造する場合、2種の材料からな
る2種の薄板を、一枚一枚交互に重ねなければならず、
組立てに手間がかかるという問題点があった。
メータは、中性子を遮断する薄板(例えば厚み0.02
5mmのガドリウム(Gd)の薄板(箔))と中性子を
通す薄板(例えば厚み0.17mmのアルミニウム合金
の薄板)とを交互に積層して形成されている。そのた
め、このコリメータを製造する場合、2種の材料からな
る2種の薄板を、一枚一枚交互に重ねなければならず、
組立てに手間がかかるという問題点があった。
【0005】また、中性子を遮断する材料からなる薄板
は高価であり、結果的にコリメータの製造コストが高く
なるという問題点があった。そこで本発明の目的は、製
造が容易で、また製造コストを低減することのできる中
性子チョッパのコリメータおよびその製造方法を提供す
ることにある。
は高価であり、結果的にコリメータの製造コストが高く
なるという問題点があった。そこで本発明の目的は、製
造が容易で、また製造コストを低減することのできる中
性子チョッパのコリメータおよびその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の中
性子チョッパのコリメータは、中性子を通す複数の薄板
と、この薄板の少なくとも一方の面に中性子を遮断する
材料を塗布することによって形成され、薄板と交互に積
層された構造をなす中性子遮断層とを備えたものであ
る。
性子チョッパのコリメータは、中性子を通す複数の薄板
と、この薄板の少なくとも一方の面に中性子を遮断する
材料を塗布することによって形成され、薄板と交互に積
層された構造をなす中性子遮断層とを備えたものであ
る。
【0007】請求項2記載の発明は、中性子を通す層と
中性子遮断層とが交互に積層された構造の中性子チョッ
パのコリメータの製造方法であって、中性子を通す層を
構成する中性子を通す複数の薄板の少なくとも一方の面
に、中性子を遮断する材料を塗布することによって中性
子遮断層を形成し、中性子を通す層と中性子遮断層とが
交互に積層された構造となるように、中性子遮断層が形
成された複数の薄板を重ね合わせるようにしたものであ
る。
中性子遮断層とが交互に積層された構造の中性子チョッ
パのコリメータの製造方法であって、中性子を通す層を
構成する中性子を通す複数の薄板の少なくとも一方の面
に、中性子を遮断する材料を塗布することによって中性
子遮断層を形成し、中性子を通す層と中性子遮断層とが
交互に積層された構造となるように、中性子遮断層が形
成された複数の薄板を重ね合わせるようにしたものであ
る。
【0008】
【作用】請求項1および請求項2記載の各発明では、中
性子遮断層として薄板が用いられず、中性子を通す薄板
に中性子を遮断する材料を塗布することによって中性子
遮断層が形成され、この中性子遮断層が形成された複数
の薄板を重ね合わせることによってコリメータが形成さ
れる。
性子遮断層として薄板が用いられず、中性子を通す薄板
に中性子を遮断する材料を塗布することによって中性子
遮断層が形成され、この中性子遮断層が形成された複数
の薄板を重ね合わせることによってコリメータが形成さ
れる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の中性子チョッパのコリメータ
およびその製造方法における一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。まず、図3を用いて、中性子チ
ョッパを用いる冷中性子散乱装置について説明する。
およびその製造方法における一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。まず、図3を用いて、中性子チ
ョッパを用いる冷中性子散乱装置について説明する。
【0010】図3に示すように、冷中性子散乱装置は、
原子炉11から出てきた中性子ビーム12のうち、測定
に用いる特定の波長の中性子のみを取り出すモノクロメ
ータ13と、中性子ビームを原子炉11からモノクロメ
ータ13へ導く中性子ガイド14と、モノクロメータ1
3によって取り出された特定の波長の中性子の方向を揃
えるフィルタ15と、このフィルタ15を通過した中性
子をパルス化するための中性子チョッパである低速チョ
ッパ16および高速チョッパ17と、これらのチョッパ
16、17を通過してパルス化され、試料18で散乱さ
れた中性子を観測するためのディテクタ19とを備えて
いる。
原子炉11から出てきた中性子ビーム12のうち、測定
に用いる特定の波長の中性子のみを取り出すモノクロメ
ータ13と、中性子ビームを原子炉11からモノクロメ
ータ13へ導く中性子ガイド14と、モノクロメータ1
3によって取り出された特定の波長の中性子の方向を揃
えるフィルタ15と、このフィルタ15を通過した中性
子をパルス化するための中性子チョッパである低速チョ
ッパ16および高速チョッパ17と、これらのチョッパ
16、17を通過してパルス化され、試料18で散乱さ
れた中性子を観測するためのディテクタ19とを備えて
いる。
【0011】次に、この冷中性子散乱装置の動作につい
て説明する。原子炉11から出てきた中性子ビーム12
は、いろいろな波長の中性子が混ざっている。その中か
ら、モノクロメータ13で、特定の波長の中性子のみを
取り出す。次に、この中性子を、フィルタ15で方向を
揃え、中性子チョッパ16、17に入射させる。ここま
で連続して出てきた中性子は、低速チョッパ16におい
ておおまかにパルス化され、さらに高速チョッパ17に
よって幅の狭いパルスにされる。このパルス化された中
性子は、試料18の原子核に衝突し、原子核にエネルギ
を与え、弾性散乱する。散乱した中性子は、ディテクタ
19で観測される。冷中性子散乱装置は、このようにし
て試料18に当たってから、ディテクタ19で観測され
るまでの時間を測定し、散乱後の中性子の速度と散乱の
角度から試料の物性を調べるための装置である。
て説明する。原子炉11から出てきた中性子ビーム12
は、いろいろな波長の中性子が混ざっている。その中か
ら、モノクロメータ13で、特定の波長の中性子のみを
取り出す。次に、この中性子を、フィルタ15で方向を
揃え、中性子チョッパ16、17に入射させる。ここま
で連続して出てきた中性子は、低速チョッパ16におい
ておおまかにパルス化され、さらに高速チョッパ17に
よって幅の狭いパルスにされる。このパルス化された中
性子は、試料18の原子核に衝突し、原子核にエネルギ
を与え、弾性散乱する。散乱した中性子は、ディテクタ
19で観測される。冷中性子散乱装置は、このようにし
て試料18に当たってから、ディテクタ19で観測され
るまでの時間を測定し、散乱後の中性子の速度と散乱の
角度から試料の物性を調べるための装置である。
【0012】ここで、図4を参照して中性子チョッパの
動作について詳しく説明する。図4(a)は低速チョッ
パ16に入射する前の中性子量の時間変化を示し、図4
(b)は低速チョッパ16通過後の中性子量の時間変化
を示し、図4(c)は高速チョッパ17通過後の中性子
量の時間変化を示している。なお、低速チョッパ16は
毎分8000回転、高速チョッパ17は毎分24000
回転しているものとする。
動作について詳しく説明する。図4(a)は低速チョッ
パ16に入射する前の中性子量の時間変化を示し、図4
(b)は低速チョッパ16通過後の中性子量の時間変化
を示し、図4(c)は高速チョッパ17通過後の中性子
量の時間変化を示している。なお、低速チョッパ16は
毎分8000回転、高速チョッパ17は毎分24000
回転しているものとする。
【0013】図4(a)に示すように、低速チョッパ1
6に入射する前の中性子ビームは連続している。この中
性子ビームが低速チョッパ16を通過すると、図4
(b)に示すようにおおまかにパルス化される。さら
に、この中性子ビームが高速チョッパ17を通過する
と、図4(c)に示すように幅の狭いパルスになる。幅
の狭いパルスを作るだけなら高速チョッパ17のみでも
良いが、パルスとパルスの間隔が狭いと測定に支障をき
たすので、パルスを間引きする意味で低速チョッパ16
が必要になり、また、2つのチョッパ16、17は同期
して回転させる必要がある。
6に入射する前の中性子ビームは連続している。この中
性子ビームが低速チョッパ16を通過すると、図4
(b)に示すようにおおまかにパルス化される。さら
に、この中性子ビームが高速チョッパ17を通過する
と、図4(c)に示すように幅の狭いパルスになる。幅
の狭いパルスを作るだけなら高速チョッパ17のみでも
良いが、パルスとパルスの間隔が狭いと測定に支障をき
たすので、パルスを間引きする意味で低速チョッパ16
が必要になり、また、2つのチョッパ16、17は同期
して回転させる必要がある。
【0014】各チョッパ16、17は、それぞれ、ロー
タとこのロータを回転するモータとを備えている。図5
はチョッパ16、17のロータの断面を示す断面図であ
る。この図に示すように、各チョッパ16、17のロー
タ16a、17aは、それぞれ、中性子が通過する窓と
なる断面が矩形の横穴16b、17bを有している。そ
して、ロータ16a、17aが回転することにより、中
性子が通過する窓が開いたり閉じたりするようになって
いる。また、例えば、2つのチョッパ16、17の窓が
共に正面を向いたときに、チョッパ17の横穴17bの
中心に対してチョッパ16の横穴16bの中心のずれが
±1°となるように、チョッパ16、17は同期して回
転される。
タとこのロータを回転するモータとを備えている。図5
はチョッパ16、17のロータの断面を示す断面図であ
る。この図に示すように、各チョッパ16、17のロー
タ16a、17aは、それぞれ、中性子が通過する窓と
なる断面が矩形の横穴16b、17bを有している。そ
して、ロータ16a、17aが回転することにより、中
性子が通過する窓が開いたり閉じたりするようになって
いる。また、例えば、2つのチョッパ16、17の窓が
共に正面を向いたときに、チョッパ17の横穴17bの
中心に対してチョッパ16の横穴16bの中心のずれが
±1°となるように、チョッパ16、17は同期して回
転される。
【0015】また、高速チョッパ17は、幅の狭いパル
スを作るために、横穴17bの中に、コリメータ21と
呼ばれるスリットが内蔵されている。このコリメータ2
1は、中性子を通しやすい物質からなる層と中性子を通
しにくい物質からなる中性子遮断層を積層して構成され
ている。そして、中性子は、中性子を通しやすい物質か
らなる層を通り抜けていくようになっている。
スを作るために、横穴17bの中に、コリメータ21と
呼ばれるスリットが内蔵されている。このコリメータ2
1は、中性子を通しやすい物質からなる層と中性子を通
しにくい物質からなる中性子遮断層を積層して構成され
ている。そして、中性子は、中性子を通しやすい物質か
らなる層を通り抜けていくようになっている。
【0016】図6はコリメータ21の構造を示す斜視図
である。この図に示すように、コリメータ21は、中性
子を通しやすい物質からなる層と中性子を通しにくい物
質からなる中性子遮断層を積層して構成された積層部2
2と、この積層部22を保持する2枚のサイドプレート
23とを備えている。また、コリメータ21は回転して
いるため、速度300〜1000m/s程度の中性子が
通過しやすいように、積層部22では所定の曲率を持た
せて積層している。
である。この図に示すように、コリメータ21は、中性
子を通しやすい物質からなる層と中性子を通しにくい物
質からなる中性子遮断層を積層して構成された積層部2
2と、この積層部22を保持する2枚のサイドプレート
23とを備えている。また、コリメータ21は回転して
いるため、速度300〜1000m/s程度の中性子が
通過しやすいように、積層部22では所定の曲率を持た
せて積層している。
【0017】次に、図1を参照して、本実施例のコリメ
ータの構成および製造方法について説明する。本実施例
のコリメータ21では、積層部22の中性子遮断層を、
従来のような中性子を遮断する薄板を用いる代わりに、
中性子を通しやすい物質からなる薄板に中性子を遮断す
る(吸収する)材料を含む塗料を塗布することによって
形成している。
ータの構成および製造方法について説明する。本実施例
のコリメータ21では、積層部22の中性子遮断層を、
従来のような中性子を遮断する薄板を用いる代わりに、
中性子を通しやすい物質からなる薄板に中性子を遮断す
る(吸収する)材料を含む塗料を塗布することによって
形成している。
【0018】このコリメータ21を製造する場合は、例
えば、まず図1(a)に示すような中性子を通しやすい
物質(例えばアルミニウム合金)からなる薄板31の片
面に、図1(b)に示すように、中性子を吸収する(遮
断する)材料(例えば酸化ガドリウム(Gd2 O3 ))
を含む塗料を塗布することによって中性子遮断層32を
形成し、この中性子遮断層32が形成された薄板31
を、図1(c)に示すように、薄板31と中性子遮断層
32とが交互に積層された構造となるように積層し、コ
リメータ21の積層部22とする。なお、薄板31に塗
料を塗布する場合、中性子が入出射する側面には塗料が
着かないようにする。
えば、まず図1(a)に示すような中性子を通しやすい
物質(例えばアルミニウム合金)からなる薄板31の片
面に、図1(b)に示すように、中性子を吸収する(遮
断する)材料(例えば酸化ガドリウム(Gd2 O3 ))
を含む塗料を塗布することによって中性子遮断層32を
形成し、この中性子遮断層32が形成された薄板31
を、図1(c)に示すように、薄板31と中性子遮断層
32とが交互に積層された構造となるように積層し、コ
リメータ21の積層部22とする。なお、薄板31に塗
料を塗布する場合、中性子が入出射する側面には塗料が
着かないようにする。
【0019】なお、前述のように、積層部22では所定
の曲率を持たせて2つの層を積層するが、この場合、予
め所定の曲率を持たせた薄板31を用いても良いし、平
らな薄板31を所定の曲率を持つ型に合わせて曲げなが
ら積層していっても良い。このように本実施例では、コ
リメータ21の中性子遮断層として薄板を用いずに、中
性子を通しやすい物質からなる薄板31に中性子を吸収
する(遮断する)材料を含む塗料を塗布することによっ
て中性子遮断層32を形成し、この中性子遮断層32が
形成された複数の薄板31を重ね合わせることによって
コリメータを形成するようにしたので、2種の薄板を交
互に重ね合わせる手間を省け、コリメータの製造が容易
になる。また、中性子を吸収する(遮断する)材料(例
えば酸化ガドリウム(Gd2 O3 ))を含む塗料は、中
性子を吸収する(遮断する)物質からなる薄板(例えば
ガドリウム(Gd)の箔)に比べると安価であるため、
コリメータの製造コストを低減することができる。
の曲率を持たせて2つの層を積層するが、この場合、予
め所定の曲率を持たせた薄板31を用いても良いし、平
らな薄板31を所定の曲率を持つ型に合わせて曲げなが
ら積層していっても良い。このように本実施例では、コ
リメータ21の中性子遮断層として薄板を用いずに、中
性子を通しやすい物質からなる薄板31に中性子を吸収
する(遮断する)材料を含む塗料を塗布することによっ
て中性子遮断層32を形成し、この中性子遮断層32が
形成された複数の薄板31を重ね合わせることによって
コリメータを形成するようにしたので、2種の薄板を交
互に重ね合わせる手間を省け、コリメータの製造が容易
になる。また、中性子を吸収する(遮断する)材料(例
えば酸化ガドリウム(Gd2 O3 ))を含む塗料は、中
性子を吸収する(遮断する)物質からなる薄板(例えば
ガドリウム(Gd)の箔)に比べると安価であるため、
コリメータの製造コストを低減することができる。
【0020】なお、図1では、中性子を通しやすい薄板
31の片面に塗料を塗布して中性子遮断層32を形成す
る例を示したが、図2(a)に示すように、薄板31の
両面に塗料を塗布して中性子遮断層32を形成し、これ
を重ね合わせてコリメータを形成しても良い。また、中
性子遮断層32の厚みを均一にするために、図2(b)
に示すように、薄板31の片面に、予め所定の深さの凹
部を形成しておき、この凹部内に塗料を充填して中性子
遮断層32を形成し、この中性子遮断層32が形成され
た薄板31を向きを揃えて積層してコリメータを形成す
るようにしても良い。同様に、図2(c)に示すよう
に、薄板31の両面に、予め所定の深さの凹部を形成し
ておき、この凹部内に塗料を充填して中性子遮断層32
を形成し、このようにして両面に中性子遮断層32が形
成された薄板31を積層してコリメータを形成するよう
にしても良い。
31の片面に塗料を塗布して中性子遮断層32を形成す
る例を示したが、図2(a)に示すように、薄板31の
両面に塗料を塗布して中性子遮断層32を形成し、これ
を重ね合わせてコリメータを形成しても良い。また、中
性子遮断層32の厚みを均一にするために、図2(b)
に示すように、薄板31の片面に、予め所定の深さの凹
部を形成しておき、この凹部内に塗料を充填して中性子
遮断層32を形成し、この中性子遮断層32が形成され
た薄板31を向きを揃えて積層してコリメータを形成す
るようにしても良い。同様に、図2(c)に示すよう
に、薄板31の両面に、予め所定の深さの凹部を形成し
ておき、この凹部内に塗料を充填して中性子遮断層32
を形成し、このようにして両面に中性子遮断層32が形
成された薄板31を積層してコリメータを形成するよう
にしても良い。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように請求項1または2記
載の発明によれば、コリメータの中性子遮断層として薄
板を用いずに、中性子を通す薄板に中性子を遮断する材
料を塗布することによって中性子遮断層を形成し、この
中性子遮断層が形成された複数の薄板を重ね合わせるこ
とによってコリメータを形成するようにしたので、中性
子チョッパのコリメータの製造が容易になり、また製造
コストを低減することができるという効果がある。
載の発明によれば、コリメータの中性子遮断層として薄
板を用いずに、中性子を通す薄板に中性子を遮断する材
料を塗布することによって中性子遮断層を形成し、この
中性子遮断層が形成された複数の薄板を重ね合わせるこ
とによってコリメータを形成するようにしたので、中性
子チョッパのコリメータの製造が容易になり、また製造
コストを低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の中性子チョッパのコリメー
タの製造方法を示す説明図である。
タの製造方法を示す説明図である。
【図2】図1に示す中性子チョッパのコリメータの製造
方法の変形例を示す説明図である。
方法の変形例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例が適用される冷中性子散乱装
置の構成を示す説明図である。
置の構成を示す説明図である。
【図4】図3における中性子チョッパの動作を説明する
ための特性図である。
ための特性図である。
【図5】図3における中性子チョッパのロータの断面を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】図3における中性子チョッパのコリメータの構
造を示す斜視図である。
造を示す斜視図である。
17 高速チョッパ 21 コリメータ 31 薄板 32 中性子遮断層
Claims (2)
- 【請求項1】 中性子を通す複数の薄板と、 この薄板の少なくとも一方の面に中性子を遮断する材料
を塗布することによって形成され、前記薄板と交互に積
層された構造をなす中性子遮断層とを具備することを特
徴とする中性子チョッパのコリメータ。 - 【請求項2】 中性子を通す層と中性子遮断層とが交互
に積層された構造の中性子チョッパのコリメータの製造
方法であって、 前記中性子を通す層を構成する中性子を通す複数の薄板
の少なくとも一方の面に、中性子を遮断する材料を塗布
することによって中性子遮断層を形成し、 中性子を通す層と中性子遮断層とが交互に積層された構
造となるように、中性子遮断層が形成された複数の薄板
を重ね合わせることを特徴とする中性子チョッパのコリ
メータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5190575A JPH0743498A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 中性子チョッパのコリメータおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5190575A JPH0743498A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 中性子チョッパのコリメータおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743498A true JPH0743498A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16260345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5190575A Pending JPH0743498A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 中性子チョッパのコリメータおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0743498A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006071449A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Japan Atom Energy Res Inst | 中性子散乱を用いた構造マッピング法 |
JP2007303909A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Japan Atomic Energy Agency | パルス中性子非弾性散乱実験の高効率測定方法 |
JP2015533414A (ja) * | 2012-10-20 | 2015-11-24 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ベルト形状の粒子ビーム用チョッパ |
JP2020193642A (ja) * | 2019-05-27 | 2020-12-03 | 三菱重工機械システム株式会社 | 可動子およびローラガイド装置 |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP5190575A patent/JPH0743498A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006071449A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Japan Atom Energy Res Inst | 中性子散乱を用いた構造マッピング法 |
JP4565202B2 (ja) * | 2004-09-02 | 2010-10-20 | 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 | 中性子散乱を用いた構造マッピング法 |
JP2007303909A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Japan Atomic Energy Agency | パルス中性子非弾性散乱実験の高効率測定方法 |
JP2015533414A (ja) * | 2012-10-20 | 2015-11-24 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ベルト形状の粒子ビーム用チョッパ |
JP2020193642A (ja) * | 2019-05-27 | 2020-12-03 | 三菱重工機械システム株式会社 | 可動子およびローラガイド装置 |
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