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JPH073610B2 - 非晶質シリコン系光導電層の高速現像方法 - Google Patents

非晶質シリコン系光導電層の高速現像方法

Info

Publication number
JPH073610B2
JPH073610B2 JP60264980A JP26498085A JPH073610B2 JP H073610 B2 JPH073610 B2 JP H073610B2 JP 60264980 A JP60264980 A JP 60264980A JP 26498085 A JP26498085 A JP 26498085A JP H073610 B2 JPH073610 B2 JP H073610B2
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JP
Japan
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toner
sleeve
photoconductor
magnetic brush
developer
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60264980A
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JPS62125370A (ja
Inventor
政準 松田
俊夫 西野
哲卓 岡崎
広行 野中
Original Assignee
三田工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三田工業株式会社 filed Critical 三田工業株式会社
Priority to JP60264980A priority Critical patent/JPH073610B2/ja
Publication of JPS62125370A publication Critical patent/JPS62125370A/ja
Publication of JPH073610B2 publication Critical patent/JPH073610B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、非晶質シリコン系光導電層の高速現像方法に
関するもので、より詳細には、非晶質シリコン系光導電
層を用いて、高濃度で高品質の画像を備えた複写物を高
速度で作成するための現像方法に関する。
(従来の技術) 二成分系磁性現像剤を用いる電子写真法においては、顕
電性トナーと磁性キャリヤとを混合し、この二成分系組
成物を、内部に磁石を備えた現像スリーブ上に供給し
て、この組成物から成る磁気ブラシを形成させ、静電潜
像を有する電子写真感光板にこの磁気ブラシを摺擦せし
めることにより、顕電性トナー像を感光板上に形成させ
る。顕電性トナーは磁性キャリヤとの摩擦により、感光
板上の静電潜像の電荷とは逆極性の電荷に帯電され、磁
気ブラシ上の顕電性トナー粒子がクーロン力により静電
潜像上に付着して、静電潜像の現像が行われる。一方磁
性キャリヤはスリーブ内の磁石により吸引されており、
しかもその帯電電荷が静電潜像の電荷と同極性であり、
そのため、磁性キャリヤはスリーブ上にそのまま残るこ
とになる。鮮明で且つ濃度の高い画像を形成させるため
には、感光板と磁気ブラシとの間に十分に相対的な速度
差を与えて、感光板が磁気ブラシで十分に摺擦されるよ
うにすることが重要である。
近年、二成分系現像剤の磁性キャリヤとして、フェライ
ト、特にソフトフェライトを用いることが提案されてい
る。しかしながら、フェライトキャリヤは鉄粉キャリヤ
よりも高電気抵抗であることにも関連して、現像に際し
てキャリヤ引き、即ちキャリヤが感光層側へ移行すると
いうトラブルや、形成される画像にエッジ効果が生じる
という問題を生じ易い。
この問題を解決するものとして、特開昭59-139056号公
報には、フェライトキャリヤとトナーとから成る二成分
現像剤を使用し、現像剤の電気抵抗(R)及びスリーブ
と感光体とのクリアランス(d)を一定の範囲内に選択
した条件下に現像を行うことが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この現像方式を非晶質シリコン系光導電
層を備えた感光体に対して高速複写で適用する場合に
は、未だ画像品質,画像濃度等に関して多くの問題を生
じることがわかった。
即ち、非晶質シリコン系光導電体層は、表面硬度が高
く、長波長側の光に感度を有し、しかも感度も高く、従
って高速複写用の感光体としての用途が期待されている
が、この非晶質シリコン系光導電層を実際に高速複写の
用途に供する場合には、感度の面からではなく、現像条
件の点で大きな制約を受け、例えば感光体の移動速度が
大となると現像域を通過する時間が短かくなり、画像濃
度が低下し易い。これを防止するために、磁気ブラシの
回転数を大きくし、トナー補給速度を増加させると、画
像中にブラシマークを発生する傾向が増大する。また、
非晶質シリコン感光体は、最も普通に使用されているセ
レン感光体に比して静電容量が大であり、表面電荷密度
も大であることから、前記先行技術に記載されている現
像条件では、現像電流が不足し、画像濃度が低下するの
を避け得ない。
従って、本発明の目的は、非晶質シリコン系光導電層に
対して、しかも高速複写条件下で、高濃度で品質に優れ
たトナー像を形成させ得る現像方法を提供するにある。
本発明の他の目的は、特定の電気的特性のフェライトキ
ャリヤと、特定の粒度特性を有する顕電性トナーとから
成る二成分系現像剤と、非晶質シリコン系光導電体との
組合せを使用し、高速複写条件下に現像を行い得る方法
を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、フェライトキャリヤを含む二成分系現像
剤と、非晶質シリコン系光導電体との組合せを使用する
高速複写法では、高濃度及び高品質のトナー画像を形成
させるためには、従来の現像条件とは全く異なる現像条
件が必要であることを見出した。
即ち、本発明によれば、非晶質シリコン系光導電層を備
えた感光体上に静電像を形成し、磁性キャリヤ粒子と該
磁性キャリヤ粒子との摩擦により帯電可能なトナー粒子
との混合物から成る二成分系現像剤を、非磁性スリーブ
内に磁石を備えた現像スリーブ上に供給して該現像剤の
磁気ブラシを形成し、 該光導電層と該磁気ブラシとを、感光体とスリーブとの
間にバイアス電圧を印加されている状態で摺擦させて、
静電像に対応するトナー像を形成させることからなる現
像方法において、 該二成分系現像剤は、スリーブ・感光体表面間磁気ブラ
シとして測定した電気抵抗(以下D-S抵抗と呼ぶことが
ある)が3×106乃至5×107Ωの範囲内にあるフェライ
トキャリヤと、メジアン径が5乃至20μmで且つ粒径5
μm以下のものの含有量が実質上ゼロである体積抵抗が
1×1013Ω−cm以上の顕電性トナー粒子とを100:3乃至1
00:11の重量比で含有する現像剤であり、該スリーブと
感光体とのクリアランスをd(mm)及び二成分系現像剤
のスリーブ・感光体表面間磁気ブラシとして測定した電
気抵抗をR(Ω)としたとき、下記式 2×107≦R≦5×108 …(1) を満足する条件下で、感光体の移動速度を12乃至27m/mi
nの範囲に設定して現像を行うことを特徴とする高速現
像方法が提供される。
尚、以下、本願明細書において高速現像という時は、感
光体の移動速度を12乃至27m/minの範囲にして現像を行
うことを意味するものとする。
(作用) 本発明に用いる現像条件を説明するための第1図におい
て、4つの線1-a,1-b,2a及び3aで囲まれた領域が前述し
た先行技術で使用されている現像領域である。ここで、
線1-aはR=5×109、線1-bはR=1×108,2aはd=1.4
85×105/(log R)5.3,線3aはd=1.485×105/(log
R)5.5に夫々対応する。
これに対して、本発明は、非晶質シリコン系光導電層の
高速現像には、上記領域とは独立で別個の現像領域を選
ぶことが、高濃度で高品質のトナー像を形成させるため
に極めて臨界的であるとの新規知見に基づくものであ
る。即ち、本発明で用いる現像領域は線3aよりも下方で
あり、しかも他の3つの線4a,4b及び3bで囲まれている
領域であり、ここで線4aはR=5×108Ω,線4bはR=
2×107Ω,及び線3bはd=1.485×105/(log R)5.7
夫々対応する。
先ず、現像剤磁気ブラシの電気抵抗(R)及び現像クリ
アランス(d)に関して、非晶質シリコン感光体に高速
現像を行う場合には、線3aよりも上方の従来の現像領域
による現像では、磁気ブラシを通して十分な現像電流が
得られず、トナー濃度が低下し、また画像の白抜け等が
発生し易い。本発明では、線3aよりも下側の領域での現
像を行うことにより、非晶質シリコン感光体に高速現像
を適用する場合にも、トナーへの電荷注入を増大させ、
画像濃度を顕著に向上させ得るものである。
また本発明による現像方式では、線3bよりも下側の領域
においては、形成される画像が階調性に著しく劣った傾
向のものとなると共に、画像に後端欠け等の欠陥も生じ
るようになる。本発明においては、線3bよりも上側乃至
右側の領域において現像を行うことにより磁気ブラシを
通しての電荷注入を適切な範囲としたことにより、適度
の階調性を有し且つ後端欠けのない鮮明な画像が得られ
るものである。
非晶質シリコン感光体がセレン感光体等に比して静電容
量が大で、表面電荷密度も大であり、そのため大きい現
像電流を必要とすることは既に指摘した通りであるが、
その他高速現像では現像スリーブの高速回転に伴って、
磁気ブラシの動的電気抵抗が増大するという問題があ
り、従来の現像条件をそのまま適用することはできな
い。
第1図において、直線4aよりも右側の領域においては所
謂エッジ効果によりベタ部での白抜けが生じたり、また
中間調境界部で白抜けが生じたりする。これを防止する
ためには、磁気ブラシの抵抗を直線4aよりも左側、即ち
R5×108Ωとしなければならず、特にR3×108Ω
とすることが望ましい。
また、直線4bよりも左側の領域においては、形成される
画像にブラシマークが生ずる傾向がある。本発明によれ
ば、磁気ブラシの抵抗を直線4bよりも右側、即ちR2
×107Ωとすることにより、このようなブラシマークの
発生が有効に防止される。尚、ブラシマークとは、トナ
ー画像中に磁気ブラシの摺擦方向に微細な白い模様が発
生する現象であり、これは静電潜像上にトナー粒子が一
且付着した後、磁気ブラシとの摺擦によって電荷のリー
クが生じ、トナー粒子の再剥離が生じることが原因と考
えられるが、本発明によれば磁気ブラシの電気抵抗を前
述した範囲とすることにより、このようなブラシマーク
の発生が有効に防止されるものである。
このように、第1図の1つの線で囲まれた現像領域が、
形成される画像の品質に関して極めて臨界的なものであ
ることは、この領域からんの少し離れた条件では著しく
画質の低下が認められるという後述する例の事実から明
白となるものと思われる。
本発明において、フェライトキャリヤを含有する二成分
系現像剤と非晶質シリコン感光体との組合せに、高速現
像を適用するためには、前述した第1図の現像領域で現
像を行うことが必須不可欠であるが、この現像領域での
現像を行いさえすれば高濃度及び高品質の画像が形成さ
れるというものでは決してなく、用いるフェライトキャ
リヤ及びトナーについても一定の制限乃至選択が必要と
なる。
先ず、現像条件を前述した線4a,3a,4b,3bで囲まれる領
域に設定するために、フェライトキャリヤは、磁気ブラ
シの形で3×106乃至5×107Ω、特に5×106乃至3×1
07Ωの電気抵抗を有するべきである。即ち、フェライト
キャリヤの磁気ブラシ電気抵抗が上記範囲外であると、
これを所定量のトナーと混合して成る現像剤の磁気ブラ
シ抵抗が高く或いは低くなり、現像条件を上記範囲に設
定することが困難となり、例えばブラシマークの発生や
画像濃度の低下、或いは形成される画像にエッジ効果が
顕著なる等の不都合を生じる。
また、本発明に用いる顕電性トナー粒子は、メジアン径
が5乃至20μmで且つ粒径5μm以下のものの含有量が
実質上ゼロであるような粒度特性を有することも極めて
重要である。
従来、二成分系現像剤用の顕電性トナーとして、粒径が
5乃至35μmのものを用いること自体は知られている。
しかしながら、公知の粉砕・分級法で製造されるトナー
では、粒径が5乃至35μmの範囲に調節されているとは
言っても、5μm以下の微粒子が必らず混入しており、
5μm以下の微粒子の含有量は未だ0.5乃至2容量%に
達する。
これに対して、本発明においては、トナー粒子のメジア
ン径を5乃至20μmの範囲、特に10乃至14μmの範囲と
しながら、しかも粒径5μm以下のものの含有量を実質
上ゼロに抑制するのである。実質上ゼロとは、商業的に
利用される粒度分析技術、例えばコールターカウンター
法で5μm以下の粒度の粒子が検出されないという事実
を意味する。
しかして、本発明においては、非晶質シリコン感光体に
対して高速現像で高濃度の画像を形成させるためには、
粒径5μm以下の粒度のものの含有量を実質上ゼロにす
ることが極めて臨界的なのである。
この臨界性は、第2図の線図を参照することにより明白
となる。第2図は、非晶質シリコン感光体の表面電位を
横軸に、画像濃度を縦軸にとった線図であり、〇印のプ
ロットは5μm以下の粒度のものの含有量が0.8容量%
のトナーを使用した場合*印のプロットは5μm以下の
粒度のものの含有量が実質上ゼロのトナーを使用した場
合を示す。この第2図を参照すると、5μm以下の粒度
のものを実質上含まないトナーを用いることによって、
広い表面電位域にわたって著しく高濃度の画像形成が可
能となるという事実が明白となる。このような事実は、
非晶質シリコン感光体の高速現像の場合にはじめて認め
られたものであり、従来の低速現像のセレン感光板の場
合には全く認められず、予期さえもし得なかったもので
ある。
更に、トナー粒子の電気抵抗は、感光層表面から転写紙
へのトナー像の転写に重大な影響を及ぼし、トナー粒子
の体積抵抗が1×1013Ω−cmよりも低い場合には、転写
に際して、トナー粒子の転写効率の低下及びトナー像の
飛散乃至は輪郭のブロードニング等を生じるために、前
記基準値よりも下げることはできない。
(発明の好適実施態様の説明) 本発明の現像方法が好適適に適用される電子写真法を説
明するための第3図において、駆動回転される金属ドラ
ム1の表面には、非晶質シリコン系光導電体層2が設け
られている。このドラムの周囲には、主帯電用コロナチ
ャージャ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学系6か
ら成る画像露光機構;トナーを有する現像機構7;除電ラ
ンプ8;トナー転写用コロナチャージャ9;紙分離用コロナ
チャージャ10;クリーニング機構11;及び除電ランプ12が
この順序に設けられている。
先ず、光導電体層2をコロナチャージャ3で一定極性の
電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で複写すべき原稿
を照明し、光学系6を経て原稿の光線像で光導電体層2
を露光し、原稿画像に対応する静電潜像を形成させる。
この静電潜像を、現像機構7によりトナーで現像する。
転写紙14を、トナー転写用チャージャ9の位置でドラム
表面と接触するように供給し、転写紙14の背面から静電
像と同極性のコロナチャージを行つて、トナー像を転写
紙14に転写させる。トナー像が転写された転写紙14は、
分離用コロナチャージャ10の除電によつてドラムから静
電的に剥離され、定着機構13等の処理域に送られる。
トナー転写後の光導電体層2は、クリーニング機構11に
よって残留トナーの除去が行われ次いで除電ランプ12に
よる全面露光で残留電荷が消去される。
感光体 非晶質シリコン系光導電体層としては、それ自体公知の
任意のものが使用され、例えばシランガスのプラズマ分
解等で基板上に析出される非晶質シリコンが使用され、
このものは、水素やハロゲン等でドーピングされ、更に
ボロンやリン等の周期律表第III族または第V族元素で
ドーピングされたものであってよい。
代表的なアモルファスシリコン感光体の物性値は、暗導
電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネルギ<0.85eV、
光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的バンドギャップ1.7
〜1.9eVであり、また結合水素量は10〜20原子%の量で
その膜の誘電率は11.5〜12.5の範囲にあるものである。
この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種に応じて
プラス荷電やマイナス荷電も可能であり、コロナチャー
ジャへの印加電圧は5乃至8kVの範囲が一般的である。
本発明は、非晶質シリコン光導電体層の膜厚が25乃至28
μmと比較的大きく、帯電電位の比較的高い感光板に特
に有利に適用される。
磁性キャリヤ 本発明において磁性キャリヤとして、D-S抵抗が前述し
た範囲にあり、且つ現像剤の状態でのD-S抵抗が第1図
で規定した範囲となる任意の焼結フェライト粒子から成
るキャリヤが使用される。フェライト焼結粒子はそれ自
体公知のものであり、公知の焼結フェライト粒子、特に
球状の焼結フェライト粒子の内、D-S抵抗が上記範囲内
にあるものが有利に使用される。フェライトの組成も公
知のものであり、一般にソフトフェライトと呼ばれるも
の、例えばこれに限定されるものでないが、Zn系フェラ
イト、Ni系フェライト、Cn系フェライト、Mn系フェライ
ト、Mn-Zn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Cu-Zn系
フェライト、Ni-Zn系フェライト、Mn-Cu-Zn系フェライ
ト等が挙げられる。好適なフェライトは、原子重量%
で、Fe35乃至65%、Cu5乃至15%、Zn5乃至15%及びMn0
乃至0.5%から成るCu-Zn系又はCu-Zn-Mn系フェライトで
ある。
用いる焼結フェライト粒子は、一般に平均粒径が30乃至
100ミクロン、特に35乃至90ミクロンにあるものが望ま
しい。前述したD-S抵抗、即ち磁気ブラシとしての動的
抵抗は、キャリヤ粒子の粒径によっても左右され、フェ
ライトキャリヤの粒径を調節することにより、磁気ブラ
シの抵抗を任意の値に調節し得ることが明らかである。
これは、フェライトキャリヤの粒径を例えば小さくする
と、磁気ブラシ中或いは磁気ブラシとスリーブ乃至は感
光層表面との接触点の数が増大するためと思われる。
焼結フェライト粒子のD-S抵抗は、他の手段でも調節し
得、フェライト粒子の表面に樹脂コート層を設けること
によっても、抵抗の大きい範囲に調節できる。コーティ
ング用の樹脂としては、アクリル樹脂やアクリル‐シリ
コーン樹脂を挙げることができ、その被覆量は、フェラ
イト当り0.1乃至1.5重量%、特に0.3乃至1.0重量%とす
ることができる。
トナー トナーとしては、前述した制限を満足するものが使用さ
れる。勿論、このトナー粒子は顕電性と定着性とを有す
る着色トナーでなければならない。結着剤樹脂中に、着
色顔料、荷電制御剤等を分散させた粒状組成物が使用さ
れる。樹脂としては、熱可塑性樹脂や、未硬化乃至は初
期縮合物の熱硬化性樹脂が使用される。その適当な例
は、重要なものの順序に、ポリスチレン等のビニール芳
香族樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、石油樹脂、オレフィン樹脂等である。顔料としては
例えばカーボンブラック、カドミウムエロー、モリブデ
ンオレンジ、ピラゾロンレッド、ファストバイオレット
B、フタロシアニンブルー等の1種又は2種以上が使用
され、荷電制御剤としては、例えばニグロシンベース
(CI 50415)、オイルブラック(CI 26150)、スピロン
ブラック等の油溶性染料や、ナフテン酸金属塩、脂肪酸
金属石鹸等が必要により使用される。
本発明において、粒径5μm以下のものの含有量を実質
上ゼロとすることにより、現像剤の流動性を向上させ、
現像作業性を良好にし得る。また、トナーのメジアン径
が前記範囲よりも大きいと解像力が低下する傾向があ
り、上記範囲よりも小さいと現像作業性やオフセットな
どの定着性が悪くなる傾向がある。
粒径5μm以下のものの含有量を実質上ゼロにするに
は、混練・粉砕法により得られるトナーを2回以上の分
級操作に賦する等の高精度の分級操作を行えばよい。
現像剤 現像剤としては、フェライトキャリヤとトナーの混合割
合を100:3乃至100:11の重量比で使用するのがよい。こ
の量比も現像剤の磁気ブラシの電気抵抗に影響を及ぼ
す。即ち、フェライトキャリヤの量比が大きくなると、
現像剤の磁気ブラシの電気抵抗が小さくなる傾向を示
す。両者の最適比率は、フェライトキャリヤ及び顕電性
トナーの比表面積にも密接に関連する。本発明の好適態
様では、磁気ブラシを形成する混合物のトナー濃度(Ct
%)が、下記式 式中、Scはフェライトキャリヤの比表面積(cm2/g:透過
法による実測値)、Stはトナーの比表面積(cm2/g:コー
ルターカウンターを用いて測定した平均粒径を基に、ト
ナーが真球であると仮定して計算した有効比表面積であ
り、平均粒径から得られる半径をr(cm)とし、トナー
の真比重をρ(g/cm3)とした場合St=3/r・ρで計算さ
れる値)、kは0.80乃至1.07の数である、 を満足する濃度で現像を行う。
先ず、前記式(4)における右辺の項Sc/(St+Sc)
は、キャリヤ及びトナーの比表面積に関する項であり、
具体的には、キャリヤとトナーとを等重量混合した組成
物の全表面積当りのキャリヤの占める表面積の割合い
(以下単にキャリヤ表面積占有率と呼ぶ)を表わす数値
である。
しかして、本発明のこの態様においては、このキャリヤ
表面積占有率乃至はその近傍値とトナー濃度とが等しく
なるような条件で、二成分系現像剤による静電像の現像
を行うと、画像の濃度の向上、カブリ濃度の低下、解像
度の向上及び階調性の向上がもたらされるものである。
トナー濃度(Ct%)とキャリヤ表面積占有率(Sc/(St
+Sc),%)とのずれは、両者の比率、即ち k=Ct/〔Sc/(St+Sc)〕 係数kを求めることにより評価することができる。
この係数kは使用するフェライトキャリヤの形状によっ
て相違するが本発明においては、この係数kを前述した
0.80乃至1.07の値、特に球状フェライト粒子では0.90乃
至1.04の範囲とすることにより、高い画像濃度、低いカ
ブリ濃度、高い解像力及び優れた階調性が得られ、しか
もこれらの特性は現像開始初期のみならず、70000枚も
の連続複写後においても殆んど低下しないという効果が
達成される。
現像条件 本発明において、現像クリアランス(d)の調節は、感
光ドラムと現像スリーブとの相対的位置を機械的に調節
することにより容易に行われる。
一方、二成分系現像剤の磁気ブラシの電気抵抗の調節も
種々の手段で行われる。即ち、フェライトキャリヤ及び
トナー粒子として、電気抵抗が一定の範囲にあるものを
選ぶことは勿論であるが、更にトナー粒子の量を多くし
たり、或いはトナー粒子の径を小さくすれば磁気ブラシ
の抵抗は大きくなる。また、フェライトキャリヤの径を
大きくすれば磁気ブラシの抵抗は大きくなる。勿論、こ
れらを逆にすれば逆の結果となる。
本発明において、感光体ドラムと現像剤スリーブとの間
には、バイアス電圧を印加するが、このバイアス電圧は
現像時にトナーへの電荷注入が十分に行われるが、感光
体や磁気ブラシに放電破壊等のトラブルが生じないよう
に定める。この電圧は、一般的に言って、100乃至300ボ
ルト、特に150乃至250ボルトの範囲が適当である。バイ
アス電圧の極性は勿論、感光体の帯電電荷がプラスのと
きにはプラスとなるように、即ち同極性となるように選
ぶ。本発明によれば、前述した現像条件を採用すること
により、比較的低いバイアス電圧の印加で現像が可能と
なり、その結果として感光体の耐刷性を向上させること
もできる。
本発明の磁気ブラシ現像に際して、磁気ブラシの穂切
は、前述したクリアランスdにおいて、感光体表面の磁
気ブラシの摺擦が十分に行われるように定める。一般
に、現像クリアランスdに対して、1.1乃至3.0倍、特に
1.2乃至2.0倍の穂長となるように穂切りを行うことが望
ましい。本発明においては、残留磁化の少ないフェライ
トキャリヤを用いるため小間隔での穂切りが可能である
ことも利点の一つである。
現像に際しては、スリーブ内の磁石を固定し、スリーブ
のみを回転させて磁気ブラシの移動をスリーブの回転方
向と同方向に行わせる方式や、スリーブ内の磁石を回転
させ一方スリーブを固定して、磁石の回転方向と反対方
向に磁気ブラシの移動を行わせる方式、或いは磁石とス
リーブとの両者を回転させて磁気ブラシの移動を行わせ
る方式の何れをも採用し得る。
本発明の現像法は、非晶質シリコン系感光体の高速現像
に適用されるが、一般に非晶質シリコン感光体の周速度
が12乃至27m/min、特に18乃至24m/minの範囲にある複写
法に適用した場合にも、高濃度及び高品質の画像が得ら
れることが本発明の特徴である。
(実施例及び作用効果) 本発明の優れた作用効果を次の例で説明する。
(実施例) トナーの調整 スチレン‐アクリル樹脂100重量部,カーボンブラック
9重量部,ワックス(三洋化成製,ビスコール550-P)
2重量部,負電荷制御剤(保土谷化学製,スピロンブラ
ックTRH)1重量部の混合物を熱三本ロールミルで十分
に熔融混練・分散し、次いで混練物を冷却後、約2mm程
度の大きさに粗粉砕し、さらにジェットミルを用いて微
粉砕した。この微粉砕物を数回分級して粒度分布を5乃
至20μmの大きさにそろえ、更に疎水性シリカ(日本ア
エロジル社製,R-972)を0.1重量%加えて混合し、表面
処理したものをトナーとして得た。
得られたトナーの電気物性を測定したところ、体積固有
抵抗が8.6×1014Ω−cm,比誘電率が2.9であった。
測定は電極間距離0.65mm,電極板面積1.43cm2および電極
間荷重105g/cm2の条件にて行った。またトナーの比表面
積は4235cm2/gであった。
キャリヤおよび現像剤の調整 キャリヤとしては粒度分布35乃至105μm,平均粒子径85
μmのアクリル樹脂コートフェライトキャリヤを用い
た。キャリヤの比表面積は212cm2/gであった。このキャ
リヤを前記トナーと組合せ、前述の計算式より求めた適
性トナー濃度が5%の現像剤を数種類作成した。
実験 前記のようにして作成された現像剤を電子写真複写機DC
-513Z(三田工業製)を改造して非晶質シリコン感光体
ドラムを搭載した機械に用いて複写画像テストを行っ
た。感光体としては、直径119mmのアルミニウム基体上
にボロンをドープしたa-Si:Hをグロー放電分解法により
厚さ33μmになるように設けられたものである。この感
光体ドラムに表面電位が450Vになるようにコロナ放電に
て帯電し、次いで625mm以下の波長をカットするように
レンズ表面がコーティング処理された光学系を通して画
像露光を用い、さらに現像装置にて現像バイアス電圧+
100Vのもとで現像した。現像されたトナー像を複写紙に
転写,定着した後,画像評価を行った。その結果を表‐
1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる現像条件を説明する図、第2図
は本発明に用いるトナーの粒径の臨界性を説明する図そ
して第3図は本発明が好適に適用される電子写真法を説
明するための概略図である。 2……非晶質シリコン系光導電体層、7……現像機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/10 (72)発明者 野中 広行 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−139056(JP,A) 特開 昭59−172660(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質シリコン系光導電層を備えた感光体
    上に静電像を形成し、磁性キャリヤ粒子と該磁性キャリ
    ヤ粒子との摩擦により帯電可能なトナー粒子との混合物
    から成る二成分系現像剤を、非磁性スリーブ内に磁石を
    備えた現像スリーブ上に供給して該現像剤の磁気ブラシ
    を形成し、該光導電層と該磁気ブラシとを、感光体とス
    リーブとの間にバイアス電圧を印加されている状態で摺
    擦させて、静電像に対応するトナー像を形成させること
    からなる現像方法において、 該二成分系現像剤は、スリーブ・感光体表面間磁気ブラ
    シとして測定した電気抵抗が3×106乃至5×107Ωの範
    囲にあるフェライトキャリヤと、メジアン径が5乃至20
    μmで且つ粒径5μm以下のものの含有量が実質上ゼロ
    である体積抵抗が1×1013Ω−cm以上の顕電性トナー粒
    子とを、100:3乃至100:11の重量比で含有する現像剤で
    あり、該スリーブと感光体とのクリアランスをd(mm)
    及び二成分系現像剤のスリーブ・感光体表面間磁気ブラ
    シとして測定した電気抵抗をR(Ω)としたとき、下記
    式 2×107≦R≦5×108 …(1) を満足する条件下で、感光体の移動速度を12乃至27m/mi
    nの範囲に設定して現像を行うことを特徴とする高速現
    像方法。
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