JPH0734737B2 - 培養液自動交換式培養装置 - Google Patents
培養液自動交換式培養装置Info
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- JPH0734737B2 JPH0734737B2 JP3585588A JP3585588A JPH0734737B2 JP H0734737 B2 JPH0734737 B2 JP H0734737B2 JP 3585588 A JP3585588 A JP 3585588A JP 3585588 A JP3585588 A JP 3585588A JP H0734737 B2 JPH0734737 B2 JP H0734737B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は培養装置に関する。さらに詳しくは生体外で
動物細胞、植物細胞、微生物等を培養する培養装置であ
って、培養液自動交換式の培養装置に関する。
動物細胞、植物細胞、微生物等を培養する培養装置であ
って、培養液自動交換式の培養装置に関する。
(ロ)従来の技術 従来生体外で動物細胞、植物細胞、微生物等を連続培養
しようとする場合に、小さな装置で効率良く培養するた
めには培養液中から老廃物を多く含んだ液状培地を連続
かつ高速で確実に回収すると共に新鮮な液状培地を供給
することが必要であり、このため培養液を自動的に交換
する手段を備えた培養装置が用いられている。とくに浮
遊性の動物細胞の場合には、攪拌型の培養槽に培養液交
換手段を取り付けた培養装置が用いられることが多い
(杉野幸夫編、『細胞培養技術』講談社,1985年,p146〜
150)。上記培養液交換を自動的に行う手段としては、
培養槽内に設けた細胞沈殿管と新鮮培地供給手段との組
み合わせ、培養槽に付設されるロ過手段(F)挿設培養
液循環路と新鮮培地供給手段との組み合わせ等からなる
ものが知られている。前者の交換手段では予め設定した
一定量で培養槽から培養液を細胞沈殿管に吸い上げ、そ
の沈殿管内で細胞等が沈降分離した後の該沈殿管上部の
細胞等の希薄培養液を一定量培養槽外に回収すると共
に、該回収に伴って降下する培養槽内の培養液面を液面
センサ等により検知し、これに基づいて新鮮培地供給手
段を駆動するよう構成されている。一方後者の交換手段
では培養液循環路に挿設されるロ過手段(F)に、該ロ
過手段によりロ過される透過液を送液手段(S)を介し
て回収しうる透過液回収管路が接続されており、従って
上記循環路に予め設定された一定の送液量(V)で培養
液を循環し続けると、この循環液はロ過手段(F)によ
りその液状成分(透過液)が分離され、この透過液が、
一定の送液量(v)(ただしv<V)で駆動される送液
手段(S)により透過回収管路に回収されると共に、該
回収に伴って降下する培養液面を液面センサ等により検
知し、これに基づいて新鮮培地供給手段が駆動されるよ
うに構成されている。
しようとする場合に、小さな装置で効率良く培養するた
めには培養液中から老廃物を多く含んだ液状培地を連続
かつ高速で確実に回収すると共に新鮮な液状培地を供給
することが必要であり、このため培養液を自動的に交換
する手段を備えた培養装置が用いられている。とくに浮
遊性の動物細胞の場合には、攪拌型の培養槽に培養液交
換手段を取り付けた培養装置が用いられることが多い
(杉野幸夫編、『細胞培養技術』講談社,1985年,p146〜
150)。上記培養液交換を自動的に行う手段としては、
培養槽内に設けた細胞沈殿管と新鮮培地供給手段との組
み合わせ、培養槽に付設されるロ過手段(F)挿設培養
液循環路と新鮮培地供給手段との組み合わせ等からなる
ものが知られている。前者の交換手段では予め設定した
一定量で培養槽から培養液を細胞沈殿管に吸い上げ、そ
の沈殿管内で細胞等が沈降分離した後の該沈殿管上部の
細胞等の希薄培養液を一定量培養槽外に回収すると共
に、該回収に伴って降下する培養槽内の培養液面を液面
センサ等により検知し、これに基づいて新鮮培地供給手
段を駆動するよう構成されている。一方後者の交換手段
では培養液循環路に挿設されるロ過手段(F)に、該ロ
過手段によりロ過される透過液を送液手段(S)を介し
て回収しうる透過液回収管路が接続されており、従って
上記循環路に予め設定された一定の送液量(V)で培養
液を循環し続けると、この循環液はロ過手段(F)によ
りその液状成分(透過液)が分離され、この透過液が、
一定の送液量(v)(ただしv<V)で駆動される送液
手段(S)により透過回収管路に回収されると共に、該
回収に伴って降下する培養液面を液面センサ等により検
知し、これに基づいて新鮮培地供給手段が駆動されるよ
うに構成されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上記のごとき培養液自動交換式培養装置では、予め設定
された一定量の培養液交換速度で作動されるものであ
る。とくに前記後者の培養液自動交換手段においては、
培養液循環路でのロ過操作を安定にする点から循環送液
量(V)は常に一定に設定されており、従って透過液回
収管路の送液手段(S)に設定されている一定送液量
(v)に基づく回収量により、培養液交換速度が一定に
規制されることになる。ところが培養においては培養液
の交換量を培養槽内の細胞密度に応じて変えないと、低
密度時には過剰供給となり高密度時には供給不足とな
る。一般に培養液(または培地)は高価であり、常に最
適量を供給することが望ましい。
された一定量の培養液交換速度で作動されるものであ
る。とくに前記後者の培養液自動交換手段においては、
培養液循環路でのロ過操作を安定にする点から循環送液
量(V)は常に一定に設定されており、従って透過液回
収管路の送液手段(S)に設定されている一定送液量
(v)に基づく回収量により、培養液交換速度が一定に
規制されることになる。ところが培養においては培養液
の交換量を培養槽内の細胞密度に応じて変えないと、低
密度時には過剰供給となり高密度時には供給不足とな
る。一般に培養液(または培地)は高価であり、常に最
適量を供給することが望ましい。
この発明はかかる状況に鑑みなされたものであり、培養
槽内の細胞等の培養状態に応じて適量の培地を供給しう
る自動制御機構を有する培養液自動交換式の培養装置を
提供しようとするものである。
槽内の細胞等の培養状態に応じて適量の培地を供給しう
る自動制御機構を有する培養液自動交換式の培養装置を
提供しようとするものである。
(ニ)課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、培養液中の液状成分を透過
しうる分離手段を介して培養槽内の細胞等を含む培養液
を一定速度で循環しうる培養液循環路と、上記分離手段
から送液手段を介してドレインへ接続される透過液回収
管路と、上記培養槽内の液面高さに基づいて液状の新鮮
培地を同槽内に補給しうる培地供給手段とを備え、 透過液中の所定成分の濃度を検出しうる濃度センサを有
して上記透過液回収管路の送液手段とドレインとの間に
切換可能に分岐接続されるサンプリング管路と、上記濃
度センサの測定値に基づいて上記透過液回収管路の送液
手段の送液量を調節しうる透過液回収速度制部を具備し
てなる培養液自動交換式培養装置が提供される。
しうる分離手段を介して培養槽内の細胞等を含む培養液
を一定速度で循環しうる培養液循環路と、上記分離手段
から送液手段を介してドレインへ接続される透過液回収
管路と、上記培養槽内の液面高さに基づいて液状の新鮮
培地を同槽内に補給しうる培地供給手段とを備え、 透過液中の所定成分の濃度を検出しうる濃度センサを有
して上記透過液回収管路の送液手段とドレインとの間に
切換可能に分岐接続されるサンプリング管路と、上記濃
度センサの測定値に基づいて上記透過液回収管路の送液
手段の送液量を調節しうる透過液回収速度制部を具備し
てなる培養液自動交換式培養装置が提供される。
この発明は、連続した培養操作を通じて常に適量な培養
液の交換(老廃物が溶解した液状培地の排出と新鮮な液
状培地の補給)が自動的に制御されうるよう構成された
培養装置であることを特徴とする。
液の交換(老廃物が溶解した液状培地の排出と新鮮な液
状培地の補給)が自動的に制御されうるよう構成された
培養装置であることを特徴とする。
この発明の培養装置は、連続的かつ高密度培養に好適な
装置であり、さらにバイオリアクタにも適用できるもの
である。
装置であり、さらにバイオリアクタにも適用できるもの
である。
この発明の培養装置に用いられる上記培養液循環路、透
過液回収管路および培地供給手段は、公知のものをその
まま用いることができる。またこの装置の培養槽は、動
物細胞、植物細胞、微生物等の細胞を含んだ培養液を貯
留でき、攪拌手段、液面センサ、pHメータ等培養に必要
な部材が必要に応じて具備された当該分野で公知の培養
槽またはこれと均等な機能を備えた培養槽が用いられ
る。
過液回収管路および培地供給手段は、公知のものをその
まま用いることができる。またこの装置の培養槽は、動
物細胞、植物細胞、微生物等の細胞を含んだ培養液を貯
留でき、攪拌手段、液面センサ、pHメータ等培養に必要
な部材が必要に応じて具備された当該分野で公知の培養
槽またはこれと均等な機能を備えた培養槽が用いられ
る。
この発明の装置において上記透過液回収管路に設けられ
る送液手段としては、送液量の変更が電気信号等により
制御できうるペリスタポンプ等が好ましい。
る送液手段としては、送液量の変更が電気信号等により
制御できうるペリスタポンプ等が好ましい。
この発明において、上記透過液回収管路の送液手段とド
レインとの間には、サンプリング管路が切換可能に分岐
接続される。この切換可能な分岐接続の構成としては、
上記分岐接続部に三方弁を設けるもの、または分岐接続
した各管路の該接続部の下流にそれぞれ流路開閉弁を設
けるもの等が挙げられる。ことに後者の構成はサンプリ
ング管路が透過液回収管路に比して細い場合に適したも
のである。この構造例については後述する実施例の記載
が参照される。また上記三方弁または流路開閉弁は電磁
弁が好ましい。
レインとの間には、サンプリング管路が切換可能に分岐
接続される。この切換可能な分岐接続の構成としては、
上記分岐接続部に三方弁を設けるもの、または分岐接続
した各管路の該接続部の下流にそれぞれ流路開閉弁を設
けるもの等が挙げられる。ことに後者の構成はサンプリ
ング管路が透過液回収管路に比して細い場合に適したも
のである。この構造例については後述する実施例の記載
が参照される。また上記三方弁または流路開閉弁は電磁
弁が好ましい。
上記サンプリング管路には、透過液中の所定成分の濃度
を検出しうる濃度センサが設けられる。この濃度センサ
は、サンプリング管路内の透過液移送流路に接して設け
られ、この状態で透過液中の所定成分の濃度を測定でき
るように構成されたものであり、通常のISFETまたは酵
素センサ等を用いることができる。上記所定成分として
は上記細胞等の培養で消費されるものが対象とされ、例
えばグルコース、アミノ酸等が挙げられる。グルコース
の場合はグルコースオキシダーゼ薄膜を酸素センサに設
けた酵素センサが、上記アミノ酸のなかでもグルタミン
酸の場合はグルタミン酸オキシダーゼ薄膜を酸素センサ
に設けた酵素センサそれぞれが用いられる。
を検出しうる濃度センサが設けられる。この濃度センサ
は、サンプリング管路内の透過液移送流路に接して設け
られ、この状態で透過液中の所定成分の濃度を測定でき
るように構成されたものであり、通常のISFETまたは酵
素センサ等を用いることができる。上記所定成分として
は上記細胞等の培養で消費されるものが対象とされ、例
えばグルコース、アミノ酸等が挙げられる。グルコース
の場合はグルコースオキシダーゼ薄膜を酸素センサに設
けた酵素センサが、上記アミノ酸のなかでもグルタミン
酸の場合はグルタミン酸オキシダーゼ薄膜を酸素センサ
に設けた酵素センサそれぞれが用いられる。
この発明の装置に具備される透過液回収速度制御部は、
上記濃度センサの測定値に基づいて透過液回収管路の送
液手段の送液量を調節しうるよう構成される。この1つ
の構成例としては、透過液回収管路とサンプリング管路
との流路切換を所定のタイミングで行うタイマ手段と、
所定成分の基準濃度値を予め記憶し、透過液中の所定成
分に対して測定される前記濃度センサの出力値に対応す
る濃度値を検量線に基づいて演算し、該演算値を予め設
定された基準濃度値と比較し、この比較結果に基づいて
透過液回収管路の送液手段の駆動を調節するコンピュー
タ部とから構成されるもの等を挙げることができる。こ
の構成例については後述する実施例の記載が参照され
る。
上記濃度センサの測定値に基づいて透過液回収管路の送
液手段の送液量を調節しうるよう構成される。この1つ
の構成例としては、透過液回収管路とサンプリング管路
との流路切換を所定のタイミングで行うタイマ手段と、
所定成分の基準濃度値を予め記憶し、透過液中の所定成
分に対して測定される前記濃度センサの出力値に対応す
る濃度値を検量線に基づいて演算し、該演算値を予め設
定された基準濃度値と比較し、この比較結果に基づいて
透過液回収管路の送液手段の駆動を調節するコンピュー
タ部とから構成されるもの等を挙げることができる。こ
の構成例については後述する実施例の記載が参照され
る。
(ホ)作用 この発明によれば、培養槽に付設される培養液循環路に
一定速度で循環される培養液からロ過分離される透過液
は、所定時間後に透過液回収管路からサンプリング管路
に切換導入され、該サンプリング管路に設けられた濃度
センサによりその液中の所定成分の濃度が測定される。
この測定値が予め設定されている値と比べて低い場合、
透過液回収管路に設定されている送液手段がその送液量
を増加するように速度調節され、これによって透過液回
収速度が増加し、上記循環路におけるロ過分離が促がさ
れこれに伴って培養槽の液面降下速度がはやくなり、こ
れに応じて新鮮培地の補給時期がはやくなる。また上記
測定値が設定値に比べて大きい場合、透過液回収管路に
設定されている送液手段がその送液量を減少するように
速度調節され、これによって透過液回収速度が低下し、
上記循環路におけるロ過分離速度が緩慢になりこれに伴
って培養槽の液面降下速度が遅くなり、これに応じて新
鮮培地の補給時期が遅らされることとなる。
一定速度で循環される培養液からロ過分離される透過液
は、所定時間後に透過液回収管路からサンプリング管路
に切換導入され、該サンプリング管路に設けられた濃度
センサによりその液中の所定成分の濃度が測定される。
この測定値が予め設定されている値と比べて低い場合、
透過液回収管路に設定されている送液手段がその送液量
を増加するように速度調節され、これによって透過液回
収速度が増加し、上記循環路におけるロ過分離が促がさ
れこれに伴って培養槽の液面降下速度がはやくなり、こ
れに応じて新鮮培地の補給時期がはやくなる。また上記
測定値が設定値に比べて大きい場合、透過液回収管路に
設定されている送液手段がその送液量を減少するように
速度調節され、これによって透過液回収速度が低下し、
上記循環路におけるロ過分離速度が緩慢になりこれに伴
って培養槽の液面降下速度が遅くなり、これに応じて新
鮮培地の補給時期が遅らされることとなる。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するが、これに
よりこの発明は限定されるものではない。
よりこの発明は限定されるものではない。
(ヘ)実施例 第1図はこの発明の培養液自動交換式培養装置の一実施
例の構成説明図である。図において培養装置(1)は、
攪拌型培養槽(2)、培養液循環・ロ過手段(3)、透
過液回収手段(4)、新鮮培地供給手段(5)、透過液
回収速度制御手段(6)から主として構成されている。
例の構成説明図である。図において培養装置(1)は、
攪拌型培養槽(2)、培養液循環・ロ過手段(3)、透
過液回収手段(4)、新鮮培地供給手段(5)、透過液
回収速度制御手段(6)から主として構成されている。
培養槽(2)は、培養液貯留槽とこれを着脱可能に密閉
しうる蓋体とから構成されている。該蓋体には液面セン
サ(21)、攪拌羽根(22)、図示しないpH電極、図示し
ないDOセンサおよび後述する各管路がそれぞれ所定の位
置に設定されている。またこの培養槽には図示しない温
度コントローラが付設されており培養液の温度が所定の
温度で一定に保持できるように構成されている。上記攪
拌羽根(22)にはこれを回転する図示しない回転駆動部
が接続されている。
しうる蓋体とから構成されている。該蓋体には液面セン
サ(21)、攪拌羽根(22)、図示しないpH電極、図示し
ないDOセンサおよび後述する各管路がそれぞれ所定の位
置に設定されている。またこの培養槽には図示しない温
度コントローラが付設されており培養液の温度が所定の
温度で一定に保持できるように構成されている。上記攪
拌羽根(22)にはこれを回転する図示しない回転駆動部
が接続されている。
培養液循環・ロ過手段(3)は、培養槽内の底部近傍に
開口して蓋体に取り付けられ、ペリスタポンプ(31)を
介してロ過部(32)上端に管路接続される汲み出し管路
(a1)と、該ロ過部(32)下端から再び上記蓋体に接続
されて培養槽内の上部空間に開口して設定される戻し管
路(a2)とから構成されている。上記汲み出し管路
(a1)と戻し管路(a2)とで培養液循環路(a)が構成
されている。上記ロ過部(32)には、筒状にフィルタ面
を有して流路と同軸に設定されるフィルタ管路と、この
フィルタ管路の外側にフィルタ管路内からのロ液(以下
透過液)を一時貯留する外筒状容器とから構成されるク
ロスフロー型ロ過装置が用いられている。上記フィルタ
はセラミックフィルタであり、このフィルタ孔径は、細
胞等を透過しないが培養液中の溶解成分を透過しうる孔
径のもの(例えば0.2〜10μm程度)が用いられてい
る。またペリスタポンプ(31)は送液量が7ml/minの一
定量に設定されている。
開口して蓋体に取り付けられ、ペリスタポンプ(31)を
介してロ過部(32)上端に管路接続される汲み出し管路
(a1)と、該ロ過部(32)下端から再び上記蓋体に接続
されて培養槽内の上部空間に開口して設定される戻し管
路(a2)とから構成されている。上記汲み出し管路
(a1)と戻し管路(a2)とで培養液循環路(a)が構成
されている。上記ロ過部(32)には、筒状にフィルタ面
を有して流路と同軸に設定されるフィルタ管路と、この
フィルタ管路の外側にフィルタ管路内からのロ液(以下
透過液)を一時貯留する外筒状容器とから構成されるク
ロスフロー型ロ過装置が用いられている。上記フィルタ
はセラミックフィルタであり、このフィルタ孔径は、細
胞等を透過しないが培養液中の溶解成分を透過しうる孔
径のもの(例えば0.2〜10μm程度)が用いられてい
る。またペリスタポンプ(31)は送液量が7ml/minの一
定量に設定されている。
透過液回収手段(4)は、上記ロ過部(32)側面下部か
らペリスタポンプ(41)および電磁弁(42)をこの順に
介して回収タンク(43)に管路接続される回収管路
(b)から構成されている。
らペリスタポンプ(41)および電磁弁(42)をこの順に
介して回収タンク(43)に管路接続される回収管路
(b)から構成されている。
新鮮培地供給手段(5)は、新鮮培地を貯留する培地タ
ンク(51)と該タンク内の底部近傍に開口し、ペリスタ
ポンプ(52)を介して培養槽(2)の蓋体に接続され、
培養槽内の上部空間に開口する培地供給管路(c)とか
ら構成されている。
ンク(51)と該タンク内の底部近傍に開口し、ペリスタ
ポンプ(52)を介して培養槽(2)の蓋体に接続され、
培養槽内の上部空間に開口する培地供給管路(c)とか
ら構成されている。
透過液回収速度制御手段(6)は、上記回収管路(b)
のペリスタポンプ(41)と電磁弁(42)との間に管路接
続され、電磁弁(61)および濃度測定部(62)をこの順
に経て廃液びん(63)へ延設されるサンプリング管路
(d)と、電磁弁(42)および(61)に電気接続されこ
れらを予め設定された所定時間毎に切換作動用信号を出
力するタイマ(64)と、上記濃度測定部(62)に電気接
続され、かつ前記ペリスタポンプ(41)に信号出力でき
るコンピュータ部(65)とから構成される。上記濃度測
定部(62)には、図示しない濃度センサが内蔵されてい
る。この濃度センサはグルコースオキシダーゼ薄膜を酸
素センサに設けたグルコースセンサが用いられており、
透過液流路に接するように設けられている。上記タイマ
(64)は、T時間は電磁弁(42)を開状態(ON)かつ電
磁弁(61)を閉状態(OFF)に保持し、その後のt時間
(ただし、T≫t)は電磁弁(42)をOFF状態かつ電磁
弁(61)をON状態に保持する切換およびそのタイミング
が設定できるよう構成されている。上記コンピュータ部
(65)は、基準濃度値が設定された記憶部と、前記濃度
センサの出力値に対応する濃度値を換算する検量線が設
定された演算部と、該演算部で換算される測定濃度値を
基準濃度値と比較する比較部と、該比較部からの出力に
基づいてペリスタポンプ(41)の駆動を調節しうる駆動
調節部とから構成されている。上記駆動調節部はペリス
タポンプ(41)の送液量を0.3〜1ml/minの範囲で調節す
る。
のペリスタポンプ(41)と電磁弁(42)との間に管路接
続され、電磁弁(61)および濃度測定部(62)をこの順
に経て廃液びん(63)へ延設されるサンプリング管路
(d)と、電磁弁(42)および(61)に電気接続されこ
れらを予め設定された所定時間毎に切換作動用信号を出
力するタイマ(64)と、上記濃度測定部(62)に電気接
続され、かつ前記ペリスタポンプ(41)に信号出力でき
るコンピュータ部(65)とから構成される。上記濃度測
定部(62)には、図示しない濃度センサが内蔵されてい
る。この濃度センサはグルコースオキシダーゼ薄膜を酸
素センサに設けたグルコースセンサが用いられており、
透過液流路に接するように設けられている。上記タイマ
(64)は、T時間は電磁弁(42)を開状態(ON)かつ電
磁弁(61)を閉状態(OFF)に保持し、その後のt時間
(ただし、T≫t)は電磁弁(42)をOFF状態かつ電磁
弁(61)をON状態に保持する切換およびそのタイミング
が設定できるよう構成されている。上記コンピュータ部
(65)は、基準濃度値が設定された記憶部と、前記濃度
センサの出力値に対応する濃度値を換算する検量線が設
定された演算部と、該演算部で換算される測定濃度値を
基準濃度値と比較する比較部と、該比較部からの出力に
基づいてペリスタポンプ(41)の駆動を調節しうる駆動
調節部とから構成されている。上記駆動調節部はペリス
タポンプ(41)の送液量を0.3〜1ml/minの範囲で調節す
る。
なお、液面センサ(21)、攪拌駆動部、pH電極、DOセン
サ、ペリスタポンプ(31)それぞれに電気接続される図
示しない制御部は、これらを予め入力された設定値に維
持しまたは予め設定されたタイミングで駆動しうるプロ
グラムを有し、このプログラムに従って上記各部に作動
を指令するよう構成されている。
サ、ペリスタポンプ(31)それぞれに電気接続される図
示しない制御部は、これらを予め入力された設定値に維
持しまたは予め設定されたタイミングで駆動しうるプロ
グラムを有し、このプログラムに従って上記各部に作動
を指令するよう構成されている。
以上のごとく構成された培養装置(1)の作動を説明す
る。
る。
まず電磁弁(42)をONに、電磁弁(61)をOFFに設定し
た状態で、ペリスタポンプ(31)を予め設定された一定
の送液量(7ml/min)で駆動すると、培養槽(2)内の
細胞等を含む培養液は、培養槽(2)→管路(a1)→ロ
過部(32)→管路(a2)→培養槽(2)を循環される。
この循環により上記ロ過部(32)において培養液中の液
状成分はロ過分離されるが、このロ液(以下透過液)
は、初め送液量が0.3ml/minに調節されたペリスタポン
プ(41)により回収管路(b)を通じて回収タンク(4
3)に回収される。従って上記ペリスタポンプ(41)の
送液量に基づいて培養槽(2)内の培養液が減少しその
液面が降下していく。この降下する液面が液面センサ
(21)に検知されると、この検知信号によりペリスタポ
ンプ(52)が駆動されて所定量の新鮮培地が培養槽
(2)に補給される。この一連の作動により培養槽
(2)内の培養液は自動的に交換される。
た状態で、ペリスタポンプ(31)を予め設定された一定
の送液量(7ml/min)で駆動すると、培養槽(2)内の
細胞等を含む培養液は、培養槽(2)→管路(a1)→ロ
過部(32)→管路(a2)→培養槽(2)を循環される。
この循環により上記ロ過部(32)において培養液中の液
状成分はロ過分離されるが、このロ液(以下透過液)
は、初め送液量が0.3ml/minに調節されたペリスタポン
プ(41)により回収管路(b)を通じて回収タンク(4
3)に回収される。従って上記ペリスタポンプ(41)の
送液量に基づいて培養槽(2)内の培養液が減少しその
液面が降下していく。この降下する液面が液面センサ
(21)に検知されると、この検知信号によりペリスタポ
ンプ(52)が駆動されて所定量の新鮮培地が培養槽
(2)に補給される。この一連の作動により培養槽
(2)内の培養液は自動的に交換される。
上記作動状態がT時間経過すると、タイマの出力に基づ
いて電磁弁(42)がOFF状態に、かつ電磁弁(61)がON
状態に切換えられる。すると回収管路(b)の透過液は
サンプリング管路(d)に導入される。この導入された
透過液は濃度測定部(62)内でグルコースセンサに接触
した後廃液びん(63)へ排出される。この状態がt時間
経過するとタイマの出力に基づいて電磁弁(42)および
(61)は初期状態に切換えられる。
いて電磁弁(42)がOFF状態に、かつ電磁弁(61)がON
状態に切換えられる。すると回収管路(b)の透過液は
サンプリング管路(d)に導入される。この導入された
透過液は濃度測定部(62)内でグルコースセンサに接触
した後廃液びん(63)へ排出される。この状態がt時間
経過するとタイマの出力に基づいて電磁弁(42)および
(61)は初期状態に切換えられる。
上記サンプリング管路(d)に導入された透過液中のグ
ルコース濃度はグルコースセンサによって測定されこの
信号がコンピュータ部(65)に出力される。コンピュー
タ部(65)において、上記信号は測定濃度値に換算さ
れ、予め記憶されている基準濃度値と比較される。この
結果、i)測定濃度値<基準濃度値の場合、コンピュー
タ部(65)の駆動調節部から回収管路(b)上のペリス
タポンプ(41)に信号出力され、このペリスタポンプ
(41)の送液量が、例えば0.6ml/min程度となるように
その回転数が増加される。これによって回収管路(b)
に回収される透過液量が増加し、上記循環路(a)にお
けるロ過分離が促がされて培養槽(2)内の液面降下速
度もはやくなり、これに応じて新鮮培地の補給時期がは
やめられる。また、ii)測定濃度値>基準濃度値の場
合、コンピュータ部(65)の駆動調節部から回収管路
(b)上のペリスタポンプ(41)に信号出力され、この
ペリスタポンプ(41)の送液量が、例えば0.3ml/min程
度となるようにその回転数が減少される。これによって
回収管路(b)に回収される透過液量が減少し、上記循
環路におけるロ過分離が緩慢となり、培養槽(2)内の
液面降下速度が遅くなり、これに応じて新鮮培地の補給
時期が遅らされる。
ルコース濃度はグルコースセンサによって測定されこの
信号がコンピュータ部(65)に出力される。コンピュー
タ部(65)において、上記信号は測定濃度値に換算さ
れ、予め記憶されている基準濃度値と比較される。この
結果、i)測定濃度値<基準濃度値の場合、コンピュー
タ部(65)の駆動調節部から回収管路(b)上のペリス
タポンプ(41)に信号出力され、このペリスタポンプ
(41)の送液量が、例えば0.6ml/min程度となるように
その回転数が増加される。これによって回収管路(b)
に回収される透過液量が増加し、上記循環路(a)にお
けるロ過分離が促がされて培養槽(2)内の液面降下速
度もはやくなり、これに応じて新鮮培地の補給時期がは
やめられる。また、ii)測定濃度値>基準濃度値の場
合、コンピュータ部(65)の駆動調節部から回収管路
(b)上のペリスタポンプ(41)に信号出力され、この
ペリスタポンプ(41)の送液量が、例えば0.3ml/min程
度となるようにその回転数が減少される。これによって
回収管路(b)に回収される透過液量が減少し、上記循
環路におけるロ過分離が緩慢となり、培養槽(2)内の
液面降下速度が遅くなり、これに応じて新鮮培地の補給
時期が遅らされる。
従って上記培養装置によれば、培養槽内の培養液に細胞
が高密度で存在する場合、培地の消費速度に応じて新鮮
培地の補給を自動的にはやめることができ、一方、低密
度で存在する場合培地の消費速度に応じて新鮮培地の補
給を自動的に遅らせることができる。
が高密度で存在する場合、培地の消費速度に応じて新鮮
培地の補給を自動的にはやめることができ、一方、低密
度で存在する場合培地の消費速度に応じて新鮮培地の補
給を自動的に遅らせることができる。
(ト)発明の効果 この発明によれば、培養槽内の細胞等の培養状態に応じ
て適量の培地を自動的に供給することができる。培養槽
内の培養液中に存在する所定成分の濃度を一定に保つこ
とができる。培養液交換の最適量で行うことができ、培
地の無駄が省ける。グルコースセンサ等の濃度センサが
培養槽外に設けられるため滅菌の必要がない。
て適量の培地を自動的に供給することができる。培養槽
内の培養液中に存在する所定成分の濃度を一定に保つこ
とができる。培養液交換の最適量で行うことができ、培
地の無駄が省ける。グルコースセンサ等の濃度センサが
培養槽外に設けられるため滅菌の必要がない。
第1図はこの発明の培養液自動交換式培養装置の一実施
例の構成説明図である。 (2)……培養槽、 (3)……培養液循環・ロ過手段、 (4)……透過液回収手段、 (5)……新鮮培地供給手段、 (6)……透過液回収速度制御手段、 (21)……液面センサ、(22)……攪拌羽根、 (31)(41)(52)……ペリスタポンプ、 (32)……ロ過部、(42)(61)……電磁弁、 (43)……回収タンク、(51)……培地タンク、 (62)……濃度測定部、(63)……廃液びん、 (64)……タイマ、(65)……コンピュータ部、 (a)……培養液循環路、(b)……回収管路、 (c)……培地供給管路、(d)……サンプリング管
路。
例の構成説明図である。 (2)……培養槽、 (3)……培養液循環・ロ過手段、 (4)……透過液回収手段、 (5)……新鮮培地供給手段、 (6)……透過液回収速度制御手段、 (21)……液面センサ、(22)……攪拌羽根、 (31)(41)(52)……ペリスタポンプ、 (32)……ロ過部、(42)(61)……電磁弁、 (43)……回収タンク、(51)……培地タンク、 (62)……濃度測定部、(63)……廃液びん、 (64)……タイマ、(65)……コンピュータ部、 (a)……培養液循環路、(b)……回収管路、 (c)……培地供給管路、(d)……サンプリング管
路。
Claims (1)
- 【請求項1】培養液中の液状成分を透過しうる分離手段
を介して培養槽内の細胞等を含む培養液を一定速度で循
環しうる培養液循環路と、上記分離手段から送液手段を
介してドレインへ接続される透過液回収管路と、上記培
養槽内の液面高さに基づいて液状の新鮮培地を同槽内に
補給しうる培地供給手段とを備え、 透過液中の所定成分の濃度を検出しうる濃度センサを有
して上記透過液回収管路の送液手段とドレインとの間に
切換可能に分岐接続されるサンプリング管路と、上記濃
度センサの測定値に基づいて上記透過液回収管路の送液
手段の送液量を調節しうる透過液回収速度制御部を具備
してなる培養液自動交換式培養装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3585588A JPH0734737B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 培養液自動交換式培養装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3585588A JPH0734737B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 培養液自動交換式培養装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01211486A JPH01211486A (ja) | 1989-08-24 |
JPH0734737B2 true JPH0734737B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=12453603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3585588A Expired - Fee Related JPH0734737B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 培養液自動交換式培養装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734737B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4105390B2 (ja) * | 1998-01-19 | 2008-06-25 | モー,ウルリヒ | 細胞または組織成分を培養するための培養装置および方法 |
US6794184B1 (en) | 1998-01-19 | 2004-09-21 | Ulrich Mohr | Culturing device and method for culturing cells or tissue components |
JP2009136168A (ja) * | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Olympus Corp | 細胞分離装置 |
JP7143414B2 (ja) * | 2018-07-17 | 2022-09-28 | 国立大学法人神戸大学 | サンプリング装置 |
-
1988
- 1988-02-17 JP JP3585588A patent/JPH0734737B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01211486A (ja) | 1989-08-24 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |