JPH07333434A - 光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents
光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子Info
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- JPH07333434A JPH07333434A JP6127807A JP12780794A JPH07333434A JP H07333434 A JPH07333434 A JP H07333434A JP 6127807 A JP6127807 A JP 6127807A JP 12780794 A JP12780794 A JP 12780794A JP H07333434 A JPH07333434 A JP H07333434A
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- optical
- crystal cell
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 TN型LCDの視野角を格段に広げることの
できる光学補償シートを工業的に提供する事であり、そ
のために透明高分子フィルムの帯電を防止する事であ
る。 【構成】 透明高分子フィルム上に少なくとも配向膜を
形成した後、該フィルムの法線方向から、5゜ないし8
5゜傾斜した方向に円盤状化合物の円盤面の法線方向が
ある様に、該円盤状化合物を優先配向させた光学補償シ
ートであって、該光学補償シートが帯電防止剤を含有す
ることを特徴とする光学補償シート。
できる光学補償シートを工業的に提供する事であり、そ
のために透明高分子フィルムの帯電を防止する事であ
る。 【構成】 透明高分子フィルム上に少なくとも配向膜を
形成した後、該フィルムの法線方向から、5゜ないし8
5゜傾斜した方向に円盤状化合物の円盤面の法線方向が
ある様に、該円盤状化合物を優先配向させた光学補償シ
ートであって、該光学補償シートが帯電防止剤を含有す
ることを特徴とする光学補償シート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学補償シートに関
し、特にTN型液晶表示素子のコントラスト及び表示色
の視角特性を改善するために有用な光学補償シートに関
する。
し、特にTN型液晶表示素子のコントラスト及び表示色
の視角特性を改善するために有用な光学補償シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】日本語ワードプロセッサやデスクトップ
パソコン等のOA機器の表示装置の主流であるCRT
は、薄型軽量、低消費電力という大きな利点をもった液
晶表示素子に変換されてきている。現在普及している液
晶表示素子(以下LCDと称す)の多くは、ねじれネマ
チック液晶を用いている。このような液晶を用いた表示
方式としては、複屈折モードと旋光モードとの2つの方
式に大別できる。
パソコン等のOA機器の表示装置の主流であるCRT
は、薄型軽量、低消費電力という大きな利点をもった液
晶表示素子に変換されてきている。現在普及している液
晶表示素子(以下LCDと称す)の多くは、ねじれネマ
チック液晶を用いている。このような液晶を用いた表示
方式としては、複屈折モードと旋光モードとの2つの方
式に大別できる。
【0003】複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子
配列のねじれ角が90゜以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性を持つため、能動素子(薄膜トランジスタや
ダイオード)が無くても単純なマトリクス状の電極構造
で時分割駆動により大容量の表示が得られる。しかし、
この複屈折モードを用いたLCDは応答速度が遅く(数
百ミリ秒)、階調表示が困難という欠点を持っているた
め、能動素子を用いた液晶表示素子(TFT−LCDや
MIM−LCDなど)の表示性能を越えるまでにはいた
らない。
配列のねじれ角が90゜以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性を持つため、能動素子(薄膜トランジスタや
ダイオード)が無くても単純なマトリクス状の電極構造
で時分割駆動により大容量の表示が得られる。しかし、
この複屈折モードを用いたLCDは応答速度が遅く(数
百ミリ秒)、階調表示が困難という欠点を持っているた
め、能動素子を用いた液晶表示素子(TFT−LCDや
MIM−LCDなど)の表示性能を越えるまでにはいた
らない。
【0004】TFT−LCDやMIM−LCDには、液
晶分子の配列状態が90゜ねじれた旋光モードの表示方
式(TN型液晶表示素子)が用いられている。この表示
方式は、応答速度が速く(数十ミリ秒)、容易に白色表
示が得られ、高い表示コントラストを示すことから他の
方式のLCDと比較して高画質化には最も有力な方式で
ある。しかし、ねじれネマティック液晶を用いているた
め、表示方式の原理上、見る方向によって表示色や表示
コントラストが変化するといった視角特性上の問題があ
り、CRTの表示性能を越えるまでにはいたらない。
晶分子の配列状態が90゜ねじれた旋光モードの表示方
式(TN型液晶表示素子)が用いられている。この表示
方式は、応答速度が速く(数十ミリ秒)、容易に白色表
示が得られ、高い表示コントラストを示すことから他の
方式のLCDと比較して高画質化には最も有力な方式で
ある。しかし、ねじれネマティック液晶を用いているた
め、表示方式の原理上、見る方向によって表示色や表示
コントラストが変化するといった視角特性上の問題があ
り、CRTの表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0005】特開平4ー229828号、特開平4ー2
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。上記特許公報で提案された位相差フィルムは、液
晶セルに対して、垂直な方向に位相差がほぼゼロのもの
であり、真正面からはなんら光学的な作用を及ぼさず、
傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する位相
差を補償しようというものである。しかし、これらの方
法によってもLCDの視野角はまだ不十分であり、更な
る改良が望まれている。特に、車載用や、CRTの代替
として考えた場合には、現状の視野角では全く対応でき
ないのが実状である。
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。上記特許公報で提案された位相差フィルムは、液
晶セルに対して、垂直な方向に位相差がほぼゼロのもの
であり、真正面からはなんら光学的な作用を及ぼさず、
傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する位相
差を補償しようというものである。しかし、これらの方
法によってもLCDの視野角はまだ不十分であり、更な
る改良が望まれている。特に、車載用や、CRTの代替
として考えた場合には、現状の視野角では全く対応でき
ないのが実状である。
【0006】また、特開平4ー366808号、特開平
4ー366809号公報では、光学軸が傾いたカイラル
ネマティク液晶を含む液晶セルを位相差フィルムとして
用いて視野角を改良しているが、2層液晶方式となりコ
ストが高く、非常に重いものとなっている。更に特開平
4ー113301号、特開平5ー80323号公報に、
液晶セルに対して、光軸が傾斜している位相差フィルム
を用いる方法が提案されているが、一軸性のポリカーボ
ネートを斜めにスライスして用いるため、大面積の位相
差フィルムを、低コストでは得難いという問題点があっ
た。また特開平5ー157913号、EP057630
4A1公報に、ポリカーボネートに特殊な延伸を行なう
ことにより、光軸が傾斜している位相差フィルムを用い
る方法が提案されているが、やはり、大面積の位相差フ
ィルムを低コストで得ることは難しい。
4ー366809号公報では、光学軸が傾いたカイラル
ネマティク液晶を含む液晶セルを位相差フィルムとして
用いて視野角を改良しているが、2層液晶方式となりコ
ストが高く、非常に重いものとなっている。更に特開平
4ー113301号、特開平5ー80323号公報に、
液晶セルに対して、光軸が傾斜している位相差フィルム
を用いる方法が提案されているが、一軸性のポリカーボ
ネートを斜めにスライスして用いるため、大面積の位相
差フィルムを、低コストでは得難いという問題点があっ
た。また特開平5ー157913号、EP057630
4A1公報に、ポリカーボネートに特殊な延伸を行なう
ことにより、光軸が傾斜している位相差フィルムを用い
る方法が提案されているが、やはり、大面積の位相差フ
ィルムを低コストで得ることは難しい。
【0007】また、特開平5ー215921号公報にお
いては一対の配向処理された基板に硬化時に液晶性を示
す棒状化合物を挟持した形態の複屈折板によりLCDの
光学補償をする案が提示されているが、この案では従来
から提案されているいわゆるダブルセル型の補償板と何
ら変わることがなく、大変なコストアップになり事実上
大量生産には向かない。さらに棒状化合物を使用する限
りは、後に述べる光学理由によりその複屈折板ではTN
型LCDの全方位視野角改善は不可能である。また、特
開平3ー9326号、及び特開平3ー291601号公
報においては配向膜が設置されたフィルム状基盤に高分
子液晶を塗布することによりLCD用の光学補償板とす
る案が記載されているが、この方法では分子を斜めに配
向させることは不可能であるため、やはりTN型LCD
の全方位視野角改善は不可能である。
いては一対の配向処理された基板に硬化時に液晶性を示
す棒状化合物を挟持した形態の複屈折板によりLCDの
光学補償をする案が提示されているが、この案では従来
から提案されているいわゆるダブルセル型の補償板と何
ら変わることがなく、大変なコストアップになり事実上
大量生産には向かない。さらに棒状化合物を使用する限
りは、後に述べる光学理由によりその複屈折板ではTN
型LCDの全方位視野角改善は不可能である。また、特
開平3ー9326号、及び特開平3ー291601号公
報においては配向膜が設置されたフィルム状基盤に高分
子液晶を塗布することによりLCD用の光学補償板とす
る案が記載されているが、この方法では分子を斜めに配
向させることは不可能であるため、やはりTN型LCD
の全方位視野角改善は不可能である。
【0008】そこで、本発明者らは円盤状化合物を含む
層を面配向性の透明フィルム上に設けた配向膜上に配向
させたせた光学補償シートを発明し、特願平5ー236
539号において出願した。この光学補償シートにおい
ては、円盤状化合物が傾斜配向したモノドメイン構造を
とることによる、光軸が傾斜した負の一軸性の光学特性
と、透明フィルムの面配向性による、光軸が法線方向に
ある負の一軸性の光学特性との相乗効果により、全体と
して、光軸は持たないがレターデーションの絶対値につ
いて極小値が存在し、その方向が光学補償シートの法線
方向から傾斜した光学特性を有しており、従来から提案
されているTFT用光学補償シートと比べて全方向にわ
たり視野角をさらに改良することができる。しかしなが
ら、該光学補償フィルムの製造において、配向膜をラビ
ングする際の帯電に伴うゴミ付きや防爆上の問題もあっ
た。
層を面配向性の透明フィルム上に設けた配向膜上に配向
させたせた光学補償シートを発明し、特願平5ー236
539号において出願した。この光学補償シートにおい
ては、円盤状化合物が傾斜配向したモノドメイン構造を
とることによる、光軸が傾斜した負の一軸性の光学特性
と、透明フィルムの面配向性による、光軸が法線方向に
ある負の一軸性の光学特性との相乗効果により、全体と
して、光軸は持たないがレターデーションの絶対値につ
いて極小値が存在し、その方向が光学補償シートの法線
方向から傾斜した光学特性を有しており、従来から提案
されているTFT用光学補償シートと比べて全方向にわ
たり視野角をさらに改良することができる。しかしなが
ら、該光学補償フィルムの製造において、配向膜をラビ
ングする際の帯電に伴うゴミ付きや防爆上の問題もあっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はTN型LCDの視野角を格段に広げることのできる光
学補償シートを工業的に提供する事であり、そのために
透明高分子フィルムの帯電を防止する事である。
はTN型LCDの視野角を格段に広げることのできる光
学補償シートを工業的に提供する事であり、そのために
透明高分子フィルムの帯電を防止する事である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、(1)透明
高分子フィルム上に少なくとも配向膜を形成した後、該
フィルムの法線方向から、5゜ないし85゜傾斜した方
向に円盤状化合物の円盤面の法線方向がある様に、該円
盤状化合物を優先配向させた光学補償シートであって、
該光学補償シートが帯電防止剤を含有することを特徴と
する光学補償シート。 (2)該透明高分子フィルムが固有複屈折値が0.05
以下である素材からなり、面内の主屈折率nx、ny及び
厚み方向の主屈折率nzが式(1)であることを特徴と
する請求項1光学補償シート。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) (3)2枚の電極基盤間にツイストネマチック液晶を挟
持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏
光板と、前記液晶セルと前記偏光板の間に少なくとも1
枚の光学補償シートを備えた液晶表示素子において、該
光学補償シートが(1)ないし(2)の光学補償シート
であることを特徴とする液晶表示素子。によって達成さ
れた。
高分子フィルム上に少なくとも配向膜を形成した後、該
フィルムの法線方向から、5゜ないし85゜傾斜した方
向に円盤状化合物の円盤面の法線方向がある様に、該円
盤状化合物を優先配向させた光学補償シートであって、
該光学補償シートが帯電防止剤を含有することを特徴と
する光学補償シート。 (2)該透明高分子フィルムが固有複屈折値が0.05
以下である素材からなり、面内の主屈折率nx、ny及び
厚み方向の主屈折率nzが式(1)であることを特徴と
する請求項1光学補償シート。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) (3)2枚の電極基盤間にツイストネマチック液晶を挟
持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏
光板と、前記液晶セルと前記偏光板の間に少なくとも1
枚の光学補償シートを備えた液晶表示素子において、該
光学補償シートが(1)ないし(2)の光学補償シート
であることを特徴とする液晶表示素子。によって達成さ
れた。
【0011】以下、本発明の有用性を説明する。まず、
光学的有用性を図面を用いてTN型LCDを例にとり説
明する。図1、図2は、液晶セルにしきい値電圧以上の
十分な電圧を印加した場合の液晶セル中を伝搬する光の
偏光状態を示したものである。コントラストの視野角特
性には、特に電圧印加時の光の透過率特性が大きく寄与
するため、電圧印加時を例にとり説明する。図1は、液
晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光状態を示し
た図である。自然光L0が偏光軸PAをもつ偏光板Aに
垂直に入射したとき、偏光板PAを透過した光は、直線
偏光L1となる。
光学的有用性を図面を用いてTN型LCDを例にとり説
明する。図1、図2は、液晶セルにしきい値電圧以上の
十分な電圧を印加した場合の液晶セル中を伝搬する光の
偏光状態を示したものである。コントラストの視野角特
性には、特に電圧印加時の光の透過率特性が大きく寄与
するため、電圧印加時を例にとり説明する。図1は、液
晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光状態を示し
た図である。自然光L0が偏光軸PAをもつ偏光板Aに
垂直に入射したとき、偏光板PAを透過した光は、直線
偏光L1となる。
【0012】TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時
の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子でモ
デル的に示すと、概略図中LCのようになる。液晶セル
中の液晶分子でモデル的に示すと、概略図中LCの分子
長軸が光の進路と平行な場合、入射面(光の進路に垂直
な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セルを透
過しても直線偏光のまま伝搬する。偏光板Bの偏光軸P
Bを偏光板Aの偏光軸PAと垂直に設定すると、液晶セ
ルを透過した直線偏光L2は偏光板Bを透過することが
できず暗状態となる。
の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子でモ
デル的に示すと、概略図中LCのようになる。液晶セル
中の液晶分子でモデル的に示すと、概略図中LCの分子
長軸が光の進路と平行な場合、入射面(光の進路に垂直
な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セルを透
過しても直線偏光のまま伝搬する。偏光板Bの偏光軸P
Bを偏光板Aの偏光軸PAと垂直に設定すると、液晶セ
ルを透過した直線偏光L2は偏光板Bを透過することが
できず暗状態となる。
【0013】図2は、液晶セルに光が斜めに入射した場
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合偏光板Aを透過した偏光L1は
ほぼ直線偏光になる。(実際の場合偏光板の特性により
楕円偏光になる)。この場合、液晶の屈折率異方性によ
り液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セ
ルを透過する光L2は楕円偏光しており偏光板Bでは完
全に遮断されない。この様に、斜方入射においては暗状
態での光の遮断が不十分となり、コントラストの大幅な
低下を招き好ましくない。
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合偏光板Aを透過した偏光L1は
ほぼ直線偏光になる。(実際の場合偏光板の特性により
楕円偏光になる)。この場合、液晶の屈折率異方性によ
り液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セ
ルを透過する光L2は楕円偏光しており偏光板Bでは完
全に遮断されない。この様に、斜方入射においては暗状
態での光の遮断が不十分となり、コントラストの大幅な
低下を招き好ましくない。
【0014】本発明は、この様な斜方入射におけるコン
トラストの低下を防ぎ視角特性を改善できる光学補償シ
ートを工業的に提供しようとするものである。図3に本
発明により製造される光学補償シートの使用例を示し
た。偏光板Aと液晶セルTNCとの間に、液晶セルの法
線方向から傾いた方向にレターデーションの絶対値の極
小値を持つ光学補償シートRF1が配置されている。こ
の光学補償シートRF1はこの方向に対して光の入射す
る角度が大きくなる程位相差が大きくなる複屈折体であ
る。また、偏光板Bと液晶セルTNCとの間に、光学補
償シートRF1と同様の光学特性を持つ光学補償シート
RF2が配置されている。。この様な構成の液晶表示素
子に図2の場合と同様に自然光L0が斜方入射すると以
下に述べる光学変調が起こる。先ず、偏光板Aによって
直線偏光L1にされ、光学異方素子RF1を透過すると
きに位相遅延作用によって楕円偏光L3に変調される。
次に液晶セルTNCを通ると逆位相の楕円偏光L4に変
調され、更に光学異方素子RF2を透過すると位相遅延
作用によって元の直線偏光L5に戻される。こうした作
用によって、自然光L0は種々の斜方入射においても同
一な透過率が得られる様になり、視角依存性のない高品
位な表示が可能な液晶表示素子を得る事ができる。
トラストの低下を防ぎ視角特性を改善できる光学補償シ
ートを工業的に提供しようとするものである。図3に本
発明により製造される光学補償シートの使用例を示し
た。偏光板Aと液晶セルTNCとの間に、液晶セルの法
線方向から傾いた方向にレターデーションの絶対値の極
小値を持つ光学補償シートRF1が配置されている。こ
の光学補償シートRF1はこの方向に対して光の入射す
る角度が大きくなる程位相差が大きくなる複屈折体であ
る。また、偏光板Bと液晶セルTNCとの間に、光学補
償シートRF1と同様の光学特性を持つ光学補償シート
RF2が配置されている。。この様な構成の液晶表示素
子に図2の場合と同様に自然光L0が斜方入射すると以
下に述べる光学変調が起こる。先ず、偏光板Aによって
直線偏光L1にされ、光学異方素子RF1を透過すると
きに位相遅延作用によって楕円偏光L3に変調される。
次に液晶セルTNCを通ると逆位相の楕円偏光L4に変
調され、更に光学異方素子RF2を透過すると位相遅延
作用によって元の直線偏光L5に戻される。こうした作
用によって、自然光L0は種々の斜方入射においても同
一な透過率が得られる様になり、視角依存性のない高品
位な表示が可能な液晶表示素子を得る事ができる。
【0015】本発明の光学補償シートによって、液晶表
示素子の視野角を大幅に向上できたことについては以下
のように推定している。TN−LCDの多くは、ノーマ
リーホワイトモードが採用されている。このモードで
は、視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光
の透過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急
激な低下を招いていることになる。黒表示は電圧印加時
の状態であるが、この時TN液晶セル内の液晶分子は図
4(a)のモデルのように並んでいる。この液晶分子の
配列を三軸屈折率がほぼ等しい複数の屈折率楕円体で近
似すると図4(b)の様になり、TN液晶セルは光学軸
がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一軸
性光学異方体2枚と該法線方向と光学軸が同じ方向を向
いた正の一軸性光学異方体2枚、合計4枚の積層体とみ
なすことができる。
示素子の視野角を大幅に向上できたことについては以下
のように推定している。TN−LCDの多くは、ノーマ
リーホワイトモードが採用されている。このモードで
は、視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光
の透過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急
激な低下を招いていることになる。黒表示は電圧印加時
の状態であるが、この時TN液晶セル内の液晶分子は図
4(a)のモデルのように並んでいる。この液晶分子の
配列を三軸屈折率がほぼ等しい複数の屈折率楕円体で近
似すると図4(b)の様になり、TN液晶セルは光学軸
がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一軸
性光学異方体2枚と該法線方向と光学軸が同じ方向を向
いた正の一軸性光学異方体2枚、合計4枚の積層体とみ
なすことができる。
【0016】液晶セルが正の一軸性光学異方体4枚の積
層体とみなせるのであれば、それを補償するためには該
積層体と同じ光軸傾斜角の組み合わせからなる負の一軸
性光学異方体4枚を使うのが好ましい。本発明の場合、
光学軸がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた負
の一軸性光学異方体として円盤状化合物層が作用してお
り、光学軸がセルの表面に対する法線方向と同じ方向を
向いた負の一軸性光学異方体として面配向性ベースフィ
ルムが作用していることになる。このような理由から本
発明における負の一軸性光学異方体積層体によって大幅
な視野角特性改善がなされたものと推定する。
層体とみなせるのであれば、それを補償するためには該
積層体と同じ光軸傾斜角の組み合わせからなる負の一軸
性光学異方体4枚を使うのが好ましい。本発明の場合、
光学軸がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた負
の一軸性光学異方体として円盤状化合物層が作用してお
り、光学軸がセルの表面に対する法線方向と同じ方向を
向いた負の一軸性光学異方体として面配向性ベースフィ
ルムが作用していることになる。このような理由から本
発明における負の一軸性光学異方体積層体によって大幅
な視野角特性改善がなされたものと推定する。
【0017】また円盤状化合物として特定のディスコテ
ィック液晶を選べばディスコティック液晶相は配向状態
のまま固化させるとディスコティック液晶相・固相転移
温度以下ではその構造が安定に保たれるので、この光学
異方体は熱的にも安定である。
ィック液晶を選べばディスコティック液晶相は配向状態
のまま固化させるとディスコティック液晶相・固相転移
温度以下ではその構造が安定に保たれるので、この光学
異方体は熱的にも安定である。
【0018】本発明におけるディスコティック液晶と
は、下記に列挙するようなものであるが、分子自身が負
の一軸性をもち且つ斜め配向膜により基板面に対して斜
めに光軸が配向するものであれば、とくに下記物質に限
定されるものではない。
は、下記に列挙するようなものであるが、分子自身が負
の一軸性をもち且つ斜め配向膜により基板面に対して斜
めに光軸が配向するものであれば、とくに下記物質に限
定されるものではない。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】本発明におけるディスコティック液晶層の
負の一軸性とは、該液晶層の3軸方向屈折率を、その値
が小さい順にn1、n2、n3としたとき、n1<n2=n3
の関係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率
が最も小さいという特性を有するものである。ただし、
n2とn3の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しけれ
ば十分である。具体的には、 |n2−n3|/|n2−n1|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、TFT、TN型液晶
セルの視野角特性を大幅に改良する条件としては、該液
晶層の光学軸はシート面の法線方向からの傾きβが5度
〜50度であることが好ましく、10度〜40度がより
好ましい。更に、該液晶層の厚さをaとしたとき、 50≦Δn’・a≦300 (nm) の条件を満足することが好ましい。但し、Δn’=(n
2+n3)/2−n1である。
負の一軸性とは、該液晶層の3軸方向屈折率を、その値
が小さい順にn1、n2、n3としたとき、n1<n2=n3
の関係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率
が最も小さいという特性を有するものである。ただし、
n2とn3の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しけれ
ば十分である。具体的には、 |n2−n3|/|n2−n1|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、TFT、TN型液晶
セルの視野角特性を大幅に改良する条件としては、該液
晶層の光学軸はシート面の法線方向からの傾きβが5度
〜50度であることが好ましく、10度〜40度がより
好ましい。更に、該液晶層の厚さをaとしたとき、 50≦Δn’・a≦300 (nm) の条件を満足することが好ましい。但し、Δn’=(n
2+n3)/2−n1である。
【0024】次に本発明における配向膜について説明す
る。単純に基板表面をラビング処理し、その上に塗設す
るだけで有効な配向が得られるディスコティック液晶・
基板の組み合わせもあるが、最も汎用性が高い方法は配
向膜を使う方法である。配向膜としては、無機物斜方蒸
着膜、或いは特定の有機高分子膜をラビングした配向膜
がこれにあたる。また、アゾベンゼン誘導体からなるL
B膜のように光により異性化を起こし、分子が方向性を
持って均一に配列する薄膜などもこれにあてはまる。有
機配向膜としては代表的なものとしてポリイミド膜があ
る。これはポリアミック酸(例えば、日産化学(株)製
SE−7210)を基板面に塗布し100℃から300
℃で焼成後ラビングすることにより、円盤状化合物をを
配向させることができる。また、アルキル鎖変性系ポバ
ール(例えば、クラレ(株)製MP203、同R1130
など)の塗膜ならば焼成は必要なく、ラビングするだけ
で該配向能が付与できる。その他、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタクリレート、など疎水性表面を形成
する有機高分子膜ならば大抵のものがその表面をラビン
グすることにより配向能を付与できる。
る。単純に基板表面をラビング処理し、その上に塗設す
るだけで有効な配向が得られるディスコティック液晶・
基板の組み合わせもあるが、最も汎用性が高い方法は配
向膜を使う方法である。配向膜としては、無機物斜方蒸
着膜、或いは特定の有機高分子膜をラビングした配向膜
がこれにあたる。また、アゾベンゼン誘導体からなるL
B膜のように光により異性化を起こし、分子が方向性を
持って均一に配列する薄膜などもこれにあてはまる。有
機配向膜としては代表的なものとしてポリイミド膜があ
る。これはポリアミック酸(例えば、日産化学(株)製
SE−7210)を基板面に塗布し100℃から300
℃で焼成後ラビングすることにより、円盤状化合物をを
配向させることができる。また、アルキル鎖変性系ポバ
ール(例えば、クラレ(株)製MP203、同R1130
など)の塗膜ならば焼成は必要なく、ラビングするだけ
で該配向能が付与できる。その他、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタクリレート、など疎水性表面を形成
する有機高分子膜ならば大抵のものがその表面をラビン
グすることにより配向能を付与できる。
【0025】上記配向膜は、その上に塗設された円盤状
化合物がディスコティック液晶を形成した時の配向方向
を決定する作用がある。但し、ディスコティック液晶の
配向は円盤状化合物の一次構造にも依存するため、その
組み合わせを最適化する必要がある。次に、一旦配向を
したディスコティック液晶分子は基板面とある角度θを
もって配向するが、1成分系では斜め配向の角度は配向
膜の種類によってあまり変化せず、ディスコティック液
晶分子固有の値をとることが多い。また、ディスコティ
ック液晶分子2種以上を混合するとその混合比によりあ
る範囲内の傾斜角調整ができる。従って、斜め配向の傾
斜角制御にはディスコティック液晶種の選択、更には2
種以上のディスコティック液晶分子を混合するなどの方
法が有効である。
化合物がディスコティック液晶を形成した時の配向方向
を決定する作用がある。但し、ディスコティック液晶の
配向は円盤状化合物の一次構造にも依存するため、その
組み合わせを最適化する必要がある。次に、一旦配向を
したディスコティック液晶分子は基板面とある角度θを
もって配向するが、1成分系では斜め配向の角度は配向
膜の種類によってあまり変化せず、ディスコティック液
晶分子固有の値をとることが多い。また、ディスコティ
ック液晶分子2種以上を混合するとその混合比によりあ
る範囲内の傾斜角調整ができる。従って、斜め配向の傾
斜角制御にはディスコティック液晶種の選択、更には2
種以上のディスコティック液晶分子を混合するなどの方
法が有効である。
【0026】本発明の光学補償シートに用いる高分子フ
ィルムは光透過率が良好であることに加えて、式(1)
の面配向レターデーションを有していることが必要にな
る。 (1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) を満たす状態である。但しnx、nyはフィルム面内の
互いに直交する主屈折率で、nzはフィルムの厚み方向
の主屈折率である。nx=nyが好ましいが、nxとn
yの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十分
である。具体的には、 |nx−ny|/|nx−nz|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、更に好ましくは、 (2) 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦300 (nm) を満たす状態である。該高分子フィルムは溶液流延法ま
たは溶融押出し法で製膜されるが、一般に溶液流延法で
は幅や長さが規制された状態での溶媒蒸発によって面配
向がおこり、溶融押出し法では延伸によって面配向がお
こる。式(1)や(2)のように、比較的低レターデー
ションに工業的に制御するためには、固有複屈折値が
0.05以下の素材が必要である。具体的にはゼオネッ
クス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フ
ジタック(富士写真フイルム)などの商品名で売られて
いる素材から形成されたフィルムが好ましい。
ィルムは光透過率が良好であることに加えて、式(1)
の面配向レターデーションを有していることが必要にな
る。 (1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) を満たす状態である。但しnx、nyはフィルム面内の
互いに直交する主屈折率で、nzはフィルムの厚み方向
の主屈折率である。nx=nyが好ましいが、nxとn
yの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十分
である。具体的には、 |nx−ny|/|nx−nz|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、更に好ましくは、 (2) 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦300 (nm) を満たす状態である。該高分子フィルムは溶液流延法ま
たは溶融押出し法で製膜されるが、一般に溶液流延法で
は幅や長さが規制された状態での溶媒蒸発によって面配
向がおこり、溶融押出し法では延伸によって面配向がお
こる。式(1)や(2)のように、比較的低レターデー
ションに工業的に制御するためには、固有複屈折値が
0.05以下の素材が必要である。具体的にはゼオネッ
クス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フ
ジタック(富士写真フイルム)などの商品名で売られて
いる素材から形成されたフィルムが好ましい。
【0027】次に、本発明に係わる帯電防止剤について
述べる本発明で、好ましく使用される導電性材料は結晶
性の金属酸化物粒子であり、酸素欠陥を含むもの及び、
用いられる金属酸化物に対してドナ−を形成する異種原
子を少量含むもの等は一般的にいって導電性が高いので
特に好ましい。金属酸化物の例として、ZnO,TiO
2,SnO2,Al2O3,In2O3,SiO2,MgO,
BaO,MoO3,V2O5等、あるいはこれらの複合酸
化物が良く、特にZnO,In2O3,V2O5,及びSn
O2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZ
nOに対してはAl,In等の添加、SnO2に対して
はSb,Nb,P,ハロゲン元素等の添加、またTiO
2に対してはNb,Ta等の添加が効果的である。これ
らの異種原子の添加量は、0.01mol%〜30mo
l%の範囲が好ましいが、0.1〜10mol%であれ
特に好ましい。更に又、微粒子分散性、透明性改良のた
めに、微粒子形成時に珪素化合物を添加してもよい。本
発明の金属酸化物微粒子は導電性を有しており、その体
積抵抗率は107 Ω−cm以下、特に105 Ω−cm以
下である。
述べる本発明で、好ましく使用される導電性材料は結晶
性の金属酸化物粒子であり、酸素欠陥を含むもの及び、
用いられる金属酸化物に対してドナ−を形成する異種原
子を少量含むもの等は一般的にいって導電性が高いので
特に好ましい。金属酸化物の例として、ZnO,TiO
2,SnO2,Al2O3,In2O3,SiO2,MgO,
BaO,MoO3,V2O5等、あるいはこれらの複合酸
化物が良く、特にZnO,In2O3,V2O5,及びSn
O2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZ
nOに対してはAl,In等の添加、SnO2に対して
はSb,Nb,P,ハロゲン元素等の添加、またTiO
2に対してはNb,Ta等の添加が効果的である。これ
らの異種原子の添加量は、0.01mol%〜30mo
l%の範囲が好ましいが、0.1〜10mol%であれ
特に好ましい。更に又、微粒子分散性、透明性改良のた
めに、微粒子形成時に珪素化合物を添加してもよい。本
発明の金属酸化物微粒子は導電性を有しており、その体
積抵抗率は107 Ω−cm以下、特に105 Ω−cm以
下である。
【0028】これらの酸化物については特開昭56−1
43431号、同56−120519号、同58−62
647号などに記載されている。さらに又、特公昭59
−6235号に記載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒
子あるいは繊維状物(例えば酸化チタン)に上記の金属
酸化物を付着させた導電性素材を使用してもよい。利用
できる一次粒子サイズは0.0001〜1μmが好まし
いが、0.001〜0.5μmであると分散後の安定性
がよく使用しやすい。また、光散乱性をできるだけ小さ
くするために0.001〜0.3μmの導電性粒子を利
用すると透明度が上がり大変好ましい。これらの粒子は
分散液及び塗布膜中での粒子は通常数個以上の一次粒子
が集合した二次凝集体であり、その粒径は0.3〜0.
01μm であり、好ましくは0.2〜0.03μmであ
る。又、導電性材料が針状あるいは繊維状の場合はその
長さは30μm以下で直径が1μm以下が好ましく、特
に好ましいのは長さが10μm以下で直径0.3μm以
下であり長さ/直径比が3以上である。
43431号、同56−120519号、同58−62
647号などに記載されている。さらに又、特公昭59
−6235号に記載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒
子あるいは繊維状物(例えば酸化チタン)に上記の金属
酸化物を付着させた導電性素材を使用してもよい。利用
できる一次粒子サイズは0.0001〜1μmが好まし
いが、0.001〜0.5μmであると分散後の安定性
がよく使用しやすい。また、光散乱性をできるだけ小さ
くするために0.001〜0.3μmの導電性粒子を利
用すると透明度が上がり大変好ましい。これらの粒子は
分散液及び塗布膜中での粒子は通常数個以上の一次粒子
が集合した二次凝集体であり、その粒径は0.3〜0.
01μm であり、好ましくは0.2〜0.03μmであ
る。又、導電性材料が針状あるいは繊維状の場合はその
長さは30μm以下で直径が1μm以下が好ましく、特
に好ましいのは長さが10μm以下で直径0.3μm以
下であり長さ/直径比が3以上である。
【0029】本発明のこれらの導電性を有する金属酸化
物はバインダ−なしで塗布液から塗布されてもよく、好
ましい塗布量は1g/m2でありより好ましくは0.0
009〜0.5g/m2、特に好ましくは0.0012
〜0.3g/m2 である。その場合更にその上にバイン
ダーを塗布することが好ましい。又、本発明の金属酸化
物はバインダーと共に塗布されることが更に好ましい。
バインダーとしては、特に限定されないが、前述のバイ
ンダーなども用いることができ、例えばゼラチンやデキ
ストラン、ポリアクリルアミド、デンプン、ポリビニル
アルコールのような水溶性バインダーでもよいし、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウ
レタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、スチレ
ン/ブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネートなどの合成重合体バインダー
を有機溶媒で使ってもよいし更にこれらの重合体バイン
ダーを水分散体の形体で用いてもよい。
物はバインダ−なしで塗布液から塗布されてもよく、好
ましい塗布量は1g/m2でありより好ましくは0.0
009〜0.5g/m2、特に好ましくは0.0012
〜0.3g/m2 である。その場合更にその上にバイン
ダーを塗布することが好ましい。又、本発明の金属酸化
物はバインダーと共に塗布されることが更に好ましい。
バインダーとしては、特に限定されないが、前述のバイ
ンダーなども用いることができ、例えばゼラチンやデキ
ストラン、ポリアクリルアミド、デンプン、ポリビニル
アルコールのような水溶性バインダーでもよいし、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウ
レタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、スチレ
ン/ブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネートなどの合成重合体バインダー
を有機溶媒で使ってもよいし更にこれらの重合体バイン
ダーを水分散体の形体で用いてもよい。
【0030】又、これらの金属酸化物は球形状のものと
繊維状のものを混合して使用しても良い。本発明の金属
酸化物の含有量は、0.0005g/m2以上であり、
より好ましくは0.0009〜0.5g/m2、特に好
ましくは0.0012〜0.3g/m2である。又、本
発明の効果を阻害しない範囲で本発明の金属酸化物から
なる層中に耐熱剤、耐候剤、無機粒子、水溶性樹脂、エ
マルジョン等をマット化、膜質改良のために添加しても
良い。例えば、本発明の金属酸化物からなる層中に無機
微粒子を添加してもよい。添加する無機微粒子の例とし
ては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ
ゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を
あげることができる。微粒子は、平均粒径0.01〜1
0μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μm、
塗布剤中の固形分に対して重量比で0.05〜10部が
好ましく、特に好ましいのは0.1〜5部である。
繊維状のものを混合して使用しても良い。本発明の金属
酸化物の含有量は、0.0005g/m2以上であり、
より好ましくは0.0009〜0.5g/m2、特に好
ましくは0.0012〜0.3g/m2である。又、本
発明の効果を阻害しない範囲で本発明の金属酸化物から
なる層中に耐熱剤、耐候剤、無機粒子、水溶性樹脂、エ
マルジョン等をマット化、膜質改良のために添加しても
良い。例えば、本発明の金属酸化物からなる層中に無機
微粒子を添加してもよい。添加する無機微粒子の例とし
ては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ
ゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を
あげることができる。微粒子は、平均粒径0.01〜1
0μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μm、
塗布剤中の固形分に対して重量比で0.05〜10部が
好ましく、特に好ましいのは0.1〜5部である。
【0031】又、これらの導電剤の塗布剤中には各種の
有機又は無機の、硬化剤を添加しても良い。これらの硬
化剤は低分子化合物でも高分子化合物でも良く、これら
は単独で使用しても、組み合わせて使用しても良い。
有機又は無機の、硬化剤を添加しても良い。これらの硬
化剤は低分子化合物でも高分子化合物でも良く、これら
は単独で使用しても、組み合わせて使用しても良い。
【0032】低分子硬化剤としては、例えば、ティー・
エイチ・ジェームス(T.H.James)による「ザ・セオリー
・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theor
y ofthe Photographic Process)」、第4版、77頁〜
88頁に記載されている低分子硬化剤が使用され、その
中でもビニルスルホン酸、アジリジン基、エポキシ基、
トリアジン環を有するものが好ましく、特に特開昭53
−41221号、特開昭60−225143号に記載さ
れている低分子化合物が好ましい。
エイチ・ジェームス(T.H.James)による「ザ・セオリー
・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theor
y ofthe Photographic Process)」、第4版、77頁〜
88頁に記載されている低分子硬化剤が使用され、その
中でもビニルスルホン酸、アジリジン基、エポキシ基、
トリアジン環を有するものが好ましく、特に特開昭53
−41221号、特開昭60−225143号に記載さ
れている低分子化合物が好ましい。
【0033】高分子硬化剤とは、好ましくはゼラチン等
の親水性コロイドと反応する基を同一分子内に少なくと
も2個以上有する、分子量2000以上の化合物であ
り、ゼラチン等の親水性コロイドと反応する基として
は、例えば、アルデヒド基、エポキシ基、活性ハライド
(ジクロロトリアジン、クロロメチルスチリル基、クロ
ロエチルスルホニル基等)、活性ビニル基、活性エステ
ル基等があげられる。本発明に用いられる高分子硬化剤
としては、例えば、ジアルデヒト澱粉、ポリアクロレイ
ン、米国特許第3,396,029号記載のアクロレイ
ン共重合体のようなアルデヒド基を有するポリマー、米
国特許第3,623,878号記載のエポキシ基を有す
るポリマー、リサーチ・ディスクロージャー誌1733
3(1978)等に記載されているジクロロトリアジン
基を有するポリマー、特開昭56−66841号に記載
されている活性エステル基を有するポリマー、特開昭5
6−142524号、米国特許第4,161,407
号、特開昭54−65033号、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌16725(1978)等に記載されている
活性ビニル基、あるいはその前駆体となる基を有するポ
リマーが好ましく、特に特開昭56−142524号に
記載されている様な、長いスペーサーによって活性ビニ
ル基、あるいはその前駆体となる基がポリマー主鎖に結
合されているものが好ましい。
の親水性コロイドと反応する基を同一分子内に少なくと
も2個以上有する、分子量2000以上の化合物であ
り、ゼラチン等の親水性コロイドと反応する基として
は、例えば、アルデヒド基、エポキシ基、活性ハライド
(ジクロロトリアジン、クロロメチルスチリル基、クロ
ロエチルスルホニル基等)、活性ビニル基、活性エステ
ル基等があげられる。本発明に用いられる高分子硬化剤
としては、例えば、ジアルデヒト澱粉、ポリアクロレイ
ン、米国特許第3,396,029号記載のアクロレイ
ン共重合体のようなアルデヒド基を有するポリマー、米
国特許第3,623,878号記載のエポキシ基を有す
るポリマー、リサーチ・ディスクロージャー誌1733
3(1978)等に記載されているジクロロトリアジン
基を有するポリマー、特開昭56−66841号に記載
されている活性エステル基を有するポリマー、特開昭5
6−142524号、米国特許第4,161,407
号、特開昭54−65033号、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌16725(1978)等に記載されている
活性ビニル基、あるいはその前駆体となる基を有するポ
リマーが好ましく、特に特開昭56−142524号に
記載されている様な、長いスペーサーによって活性ビニ
ル基、あるいはその前駆体となる基がポリマー主鎖に結
合されているものが好ましい。
【0034】次に発明に好ましく用いられる導電性ポリ
マ−、又はラテックスについて記す。用いられる導電性
ポリマーは特に限定されず、アニオン性、カチオン性、
ベタイン性及びノニオン性のいづれでも良いが、その中
でも好ましいのはアニオン性、カチオン性である。より
好ましいのはアニオン性であるスルホン酸系、カルボン
酸系、リン酸系ポリマー又はラテックスであり、又3級
アミン系、4級アンモニウム系、ホスホニウム系であ
る。これらの導電性ポリマーは、例えば、特公昭52−
25251号、特開昭51−29923号、特公昭60
−48024号記載のアニオン系ポリマー又はラテック
ス、特公昭57−18176号、同57−56059
号、同58−56856号、米国特許4118231号
などに記載のカチオン系ポリマー又はラテックスを挙げ
ることができる。
マ−、又はラテックスについて記す。用いられる導電性
ポリマーは特に限定されず、アニオン性、カチオン性、
ベタイン性及びノニオン性のいづれでも良いが、その中
でも好ましいのはアニオン性、カチオン性である。より
好ましいのはアニオン性であるスルホン酸系、カルボン
酸系、リン酸系ポリマー又はラテックスであり、又3級
アミン系、4級アンモニウム系、ホスホニウム系であ
る。これらの導電性ポリマーは、例えば、特公昭52−
25251号、特開昭51−29923号、特公昭60
−48024号記載のアニオン系ポリマー又はラテック
ス、特公昭57−18176号、同57−56059
号、同58−56856号、米国特許4118231号
などに記載のカチオン系ポリマー又はラテックスを挙げ
ることができる。
【0035】以下にこれらの導電性ポリマー又はラテッ
クスについて具体例を記すが、これに限定されるもので
はない。
クスについて具体例を記すが、これに限定されるもので
はない。
【0036】
【化5】
【0037】本発明のこれらの導電性を有するポリマー
又はラテックスはバインダーなしで塗布液から塗布され
てもよく、その場合更にその上にバインダーを塗布する
ことが好ましい。又、本技術の導電性を有するポリマー
又はラテックスはバインダーと共塗布してもよい。本発
明の導電性を有するポリマー又はテラックスの含有量は
0.005〜5g/m2であり、好ましくは0.01〜
3g/m2、より好ましくは0.02〜1g/m2であ
る。又、バインダーは0.005〜5g/m2であり、
好ましくは、0.01〜3g/m2、特に好ましくは
0.01〜2g/m2である。導電性ポリマー又はラテ
ックスとバインダーの比は、重量比で99:1から1
0:90であり好ましいのは95:5から15:85で
あり、特に好ましいのは90:10から20:80であ
る。本発明の帯電防止剤として用いられる導電性金属酸
化物、ポリマー及びラテックスの添加層は特に限定され
ない。帯電防止剤を含有する帯電防止層を設けてもよい
し、配向膜層、円盤状化合物層や必要に応じて設けられ
る保護層、下塗り層、バック層、バック保護層等に用い
てもよい。これらの中で好ましいものとしては下塗り
層、バック層である。 上記により作製された帯電防止
層の導電性は、その抵抗が低い程好ましく、25℃、相
対湿度で1013以下であり、より好ましくは1012以
下、特に好ましいのは1011以下である。
又はラテックスはバインダーなしで塗布液から塗布され
てもよく、その場合更にその上にバインダーを塗布する
ことが好ましい。又、本技術の導電性を有するポリマー
又はラテックスはバインダーと共塗布してもよい。本発
明の導電性を有するポリマー又はテラックスの含有量は
0.005〜5g/m2であり、好ましくは0.01〜
3g/m2、より好ましくは0.02〜1g/m2であ
る。又、バインダーは0.005〜5g/m2であり、
好ましくは、0.01〜3g/m2、特に好ましくは
0.01〜2g/m2である。導電性ポリマー又はラテ
ックスとバインダーの比は、重量比で99:1から1
0:90であり好ましいのは95:5から15:85で
あり、特に好ましいのは90:10から20:80であ
る。本発明の帯電防止剤として用いられる導電性金属酸
化物、ポリマー及びラテックスの添加層は特に限定され
ない。帯電防止剤を含有する帯電防止層を設けてもよい
し、配向膜層、円盤状化合物層や必要に応じて設けられ
る保護層、下塗り層、バック層、バック保護層等に用い
てもよい。これらの中で好ましいものとしては下塗り
層、バック層である。 上記により作製された帯電防止
層の導電性は、その抵抗が低い程好ましく、25℃、相
対湿度で1013以下であり、より好ましくは1012以
下、特に好ましいのは1011以下である。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1 富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロース(厚
み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=70
nm)のロールフィルムの一方の側にゼラチン層(0.
1μm)を塗設し、反対側の面にP−5で示す化合物を
塗設し、その上に粒径0.1μmのシリカを含むジアセ
チルセルロースを塗設したロールフィルムを得た。次に
塗設したゼラチン層の上に長鎖アルキル変性ポバール
(クラレ(株)製MP−203)を塗布し、110℃の温
風30秒間乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を
形成した。この配向膜上に、前記円盤状化合物TE−8
が10wt%、イルガキュア907(商品名、日本チ
バガイギー(株)製)が0.1wt%となるようにメチ
ルエチルケトン中に溶かした液をスピンコーターにより
3200rpmで塗布して、1μ厚の円盤状化合物を含
む層を有したフィルムを作成した。このフィルムを15
0℃に設定された恒温槽に5分間入れてディスコティッ
ク液晶を形成、熟成させた後に、引き続き150℃の条
件下で水銀灯(400ワット)を2分間照射し、室温ま
で放冷する事により、光学補償シートを得た。
する。 実施例1 富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロース(厚
み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=70
nm)のロールフィルムの一方の側にゼラチン層(0.
1μm)を塗設し、反対側の面にP−5で示す化合物を
塗設し、その上に粒径0.1μmのシリカを含むジアセ
チルセルロースを塗設したロールフィルムを得た。次に
塗設したゼラチン層の上に長鎖アルキル変性ポバール
(クラレ(株)製MP−203)を塗布し、110℃の温
風30秒間乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を
形成した。この配向膜上に、前記円盤状化合物TE−8
が10wt%、イルガキュア907(商品名、日本チ
バガイギー(株)製)が0.1wt%となるようにメチ
ルエチルケトン中に溶かした液をスピンコーターにより
3200rpmで塗布して、1μ厚の円盤状化合物を含
む層を有したフィルムを作成した。このフィルムを15
0℃に設定された恒温槽に5分間入れてディスコティッ
ク液晶を形成、熟成させた後に、引き続き150℃の条
件下で水銀灯(400ワット)を2分間照射し、室温ま
で放冷する事により、光学補償シートを得た。
【0039】実施例2 三菱瓦斯化学(株)製ポリカーボネート:ユーピロン
(厚み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=
34nm)のロールフィルムの両面に以下に示す方法で
グロー放電処理(Gと表示)を行った。グロー放電処理
は、まず断面が直径2cmの円柱状の長さ40cmの棒
状電極を10cm間隔に4本絶縁板上に固定した。この
電極板を真空タンク内に固定し、この電極面から15c
m離れ、電極面に正対するように幅30cmの該フィル
ムを2秒間の表面処理が行われるように走行させた。フ
ィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50c
mの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触
するように加熱ロールを配置し、さらに加熱ロールと電
極ゾーンの間のフィルム面に熱電対温度計を接触させる
ことによりフィルム面温度を115℃にコントロールし
た。真空槽内の圧力は0.15Torr、雰囲気気体中
のH2O分圧は80%で行った。放電周波数は30KH
z、出力2500W、処理強度は0.5KV・A・分/
m2で行った。真空グロー放電電極は特願平5−147
864記載の方法に従った。放電処理後の支持体が巻き
取られる前に表面温度が30℃になるように、直径50
cmの温度コントローラー付き冷却ロールに接触させ巻
き取った。
(厚み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=
34nm)のロールフィルムの両面に以下に示す方法で
グロー放電処理(Gと表示)を行った。グロー放電処理
は、まず断面が直径2cmの円柱状の長さ40cmの棒
状電極を10cm間隔に4本絶縁板上に固定した。この
電極板を真空タンク内に固定し、この電極面から15c
m離れ、電極面に正対するように幅30cmの該フィル
ムを2秒間の表面処理が行われるように走行させた。フ
ィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50c
mの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触
するように加熱ロールを配置し、さらに加熱ロールと電
極ゾーンの間のフィルム面に熱電対温度計を接触させる
ことによりフィルム面温度を115℃にコントロールし
た。真空槽内の圧力は0.15Torr、雰囲気気体中
のH2O分圧は80%で行った。放電周波数は30KH
z、出力2500W、処理強度は0.5KV・A・分/
m2で行った。真空グロー放電電極は特願平5−147
864記載の方法に従った。放電処理後の支持体が巻き
取られる前に表面温度が30℃になるように、直径50
cmの温度コントローラー付き冷却ロールに接触させ巻
き取った。
【0040】次に実施例1と同様にしてロールフィルム
の一方の側にゼラチン層(0.1μm)を塗設し、反対
側の面にP−5で示す化合物を塗設し、その上に粒径
0.1μmのシリカを含むジアセチルセルロースを塗設
したロールフィルムを得た。次に塗設したゼラチン層の
上に長鎖アルキル変性ポバール(クラレ(株)製MP−
203)を塗布し、110℃の温風30秒間乾燥させた
後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。この配向膜
上に前記円盤状化合物TE−8とTE−8を重量比
4対1で混合したものを塗設(1.0μm)した後、1
45℃まで昇温、熱処理しディスコティック液晶を形
成、熟成させた後室温まで急冷し、光学補償シートを得
た。
の一方の側にゼラチン層(0.1μm)を塗設し、反対
側の面にP−5で示す化合物を塗設し、その上に粒径
0.1μmのシリカを含むジアセチルセルロースを塗設
したロールフィルムを得た。次に塗設したゼラチン層の
上に長鎖アルキル変性ポバール(クラレ(株)製MP−
203)を塗布し、110℃の温風30秒間乾燥させた
後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。この配向膜
上に前記円盤状化合物TE−8とTE−8を重量比
4対1で混合したものを塗設(1.0μm)した後、1
45℃まで昇温、熱処理しディスコティック液晶を形
成、熟成させた後室温まで急冷し、光学補償シートを得
た。
【0041】比較例1 ゼラチン層の反対側には何も塗設しない事以外は実施例
1と同様にして、光学補償シートを得た。
1と同様にして、光学補償シートを得た。
【0042】比較例2 ゼラチン層の反対側には何も塗設しない事以外は実施例
2と同様にして、光学補償シートを得た。
2と同様にして、光学補償シートを得た。
【0043】液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セ
ルのギャップサイズの積が480nmでねじれ角が90
゜のTN型液晶セルに実施例1・2及び比較例1・2で
得た光学補償シートを図5のように装着し、液晶セルに
対して0V〜5Vの40Hz矩形波における透過率
(T)の角度依存性を大塚電子製LCD−5000によ
って測定した。液晶セル表面の法線方向からコントラス
ト比(T1V/T5V)が10を示す位置までの角度を視野
角と定義し、上下左右の視野角を求めた。ここで、光学
補償シートを全く装着しない該TN型液晶セルのみの測
定を、比較例3とした。尚、図5において矢印は光学補
償シートにおけるラビング方向、また液晶セルにおける
ラビング方向を表している。図5において光学補償シー
トのディスコティック液晶層は2枚とも液晶セル側に存
在している。実施例1、2の光学補償シートはTN型液
晶セルの視野角を大幅に広げることができ、また製造工
程においてもなんら問題は起こらなかった。これに対
し、比較例1、2の光学補償シートは、ラビング工程で
発生したスタチックが原因と思われるゴミ付きの問題が
発生し、得率が非常に悪かった。また、面配向レターデ
ーションが式(1)を満たすフィルムを用いた、実施例
1、比較例1の光学補償シートの方が実施例2、比較例
2の光学補償シートよりも視野角改善効果が大きかっ
た。
ルのギャップサイズの積が480nmでねじれ角が90
゜のTN型液晶セルに実施例1・2及び比較例1・2で
得た光学補償シートを図5のように装着し、液晶セルに
対して0V〜5Vの40Hz矩形波における透過率
(T)の角度依存性を大塚電子製LCD−5000によ
って測定した。液晶セル表面の法線方向からコントラス
ト比(T1V/T5V)が10を示す位置までの角度を視野
角と定義し、上下左右の視野角を求めた。ここで、光学
補償シートを全く装着しない該TN型液晶セルのみの測
定を、比較例3とした。尚、図5において矢印は光学補
償シートにおけるラビング方向、また液晶セルにおける
ラビング方向を表している。図5において光学補償シー
トのディスコティック液晶層は2枚とも液晶セル側に存
在している。実施例1、2の光学補償シートはTN型液
晶セルの視野角を大幅に広げることができ、また製造工
程においてもなんら問題は起こらなかった。これに対
し、比較例1、2の光学補償シートは、ラビング工程で
発生したスタチックが原因と思われるゴミ付きの問題が
発生し、得率が非常に悪かった。また、面配向レターデ
ーションが式(1)を満たすフィルムを用いた、実施例
1、比較例1の光学補償シートの方が実施例2、比較例
2の光学補償シートよりも視野角改善効果が大きかっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明により帯電を防止する事ができ、
TN型LCDの視野角を格段に広げることのできる光学
補償シートを高得率で工業的に提供する事ができた。
TN型LCDの視野角を格段に広げることのできる光学
補償シートを高得率で工業的に提供する事ができた。
【図1】液晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
状態を示した図である。
【図2】液晶セルに光が斜めに入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
状態を示した図である。
【図3】光学補償シートの使用例を示した図である。
【図4】TN液晶セルに電圧をかけたときの液晶分子配
列モデル図、及びその光学特性を近似した図である。
列モデル図、及びその光学特性を近似した図である。
【図5】実施例・比較例における視角特性を測定した時
の偏光板の偏光軸、液晶セルのラビング方向、光学補償
シート配向膜のラビング方向の関係を示した図である。
の偏光板の偏光軸、液晶セルのラビング方向、光学補償
シート配向膜のラビング方向の関係を示した図である。
TNC:TN型液晶セル A、B:偏光板 PA、PB:偏光軸 L0:自然光 L1、L5:直線偏光 L2:液晶セルを通った後の変調光 L3、L4:楕円偏光 LC:TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時の液晶
分子の配列状態 RF1、RF2:光学補償シート BL:バックライト R1、R2:光学補償シートのラビング方向
分子の配列状態 RF1、RF2:光学補償シート BL:バックライト R1、R2:光学補償シートのラビング方向
Claims (3)
- 【請求項1】 透明高分子フィルム上に少なくとも配向
膜を形成した後、該フィルムの法線方向から、5゜ない
し85゜傾斜した方向に円盤状化合物の円盤面の法線方
向がある様に、該円盤状化合物を優先配向させた光学補
償シートであって、該光学補償シートが帯電防止剤を含
有することを特徴とする光学補償シート。 - 【請求項2】 該透明高分子フィルムが固有複屈折値が
0.05以下である素材からなり、面内の主屈折率n
x、ny及び厚み方向の主屈折率nzが式(1)であるこ
とを特徴とする請求項1光学補償シート。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) - 【請求項3】 2枚の電極基盤間にツイストネマチック
液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
2枚の偏光板と、前記液晶セルと前記偏光板の間に少な
くとも1枚の光学補償シートを備えた液晶表示素子にお
いて、該光学補償シートが請求項1ないし2記載の光学
補償シートであることを特徴とする液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6127807A JPH07333434A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6127807A JPH07333434A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07333434A true JPH07333434A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14969167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6127807A Pending JPH07333434A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07333434A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002169023A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-06-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 |
JP2002277637A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-09-25 | Konica Corp | 光学補償フィルムの製造方法、光学補償フィルム、偏光板及びそれを用いる液晶ディスプレイ |
WO2006043450A1 (ja) * | 2004-10-21 | 2006-04-27 | Nitto Denko Corporation | 帯電防止性光学フィルム、帯電防止性粘着型光学フィルム、及び画像表示装置 |
KR100788260B1 (ko) * | 2006-07-19 | 2007-12-27 | 주식회사 에이스 디지텍 | 대전방지 보상필름의 제조방법 |
JP2008203861A (ja) * | 2008-03-05 | 2008-09-04 | Nitto Denko Corp | 帯電防止性粘着偏光板、その製造方法、液晶パネルおよび液晶表示装置 |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP6127807A patent/JPH07333434A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002169023A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-06-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 |
JP2002277637A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-09-25 | Konica Corp | 光学補償フィルムの製造方法、光学補償フィルム、偏光板及びそれを用いる液晶ディスプレイ |
WO2006043450A1 (ja) * | 2004-10-21 | 2006-04-27 | Nitto Denko Corporation | 帯電防止性光学フィルム、帯電防止性粘着型光学フィルム、及び画像表示装置 |
TWI411810B (zh) * | 2004-10-21 | 2013-10-11 | Nitto Denko Corp | Anti-electrification optical film, anti-charged adhesive type optical film and image display device |
KR100788260B1 (ko) * | 2006-07-19 | 2007-12-27 | 주식회사 에이스 디지텍 | 대전방지 보상필름의 제조방법 |
JP2008203861A (ja) * | 2008-03-05 | 2008-09-04 | Nitto Denko Corp | 帯電防止性粘着偏光板、その製造方法、液晶パネルおよび液晶表示装置 |
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