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JPH07330972A - オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

オレフィン系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07330972A
JPH07330972A JP13212294A JP13212294A JPH07330972A JP H07330972 A JPH07330972 A JP H07330972A JP 13212294 A JP13212294 A JP 13212294A JP 13212294 A JP13212294 A JP 13212294A JP H07330972 A JPH07330972 A JP H07330972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
olefin
resin
modified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13212294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuusuke Araki
雄介 安良城
Yoshio Katou
容志夫 加藤
Shinichi Yamauchi
伸一 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP13212294A priority Critical patent/JPH07330972A/ja
Publication of JPH07330972A publication Critical patent/JPH07330972A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)結晶性オレフィン系樹脂90〜48重
量%と(B)ポリカーボネート樹脂10〜52重量%の
100重量部の和に対し、(C)次の製造法で得たオレ
フィン系エラストマーを2〜40重量部配合したオレフ
ィン系樹脂組成物。 (C)成分の製造:23℃における曲げ弾性率(JIS
K7203)が500kg/cm2 以下のオレフィン
系エラストマー100重量部に水酸基を有するα,β−
不飽和カルボン酸エステル0.01〜20重量部及びス
チレン0.1〜20重量部をグラフト重合させて得た変
性オレフィン系エラストマー。 【効果】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃強度
に優れた成形体を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性、耐熱性、耐
溶剤性に優れた成形品を与える、成形性に優れたオレフ
ィン系樹脂組成物に関する。この成形品は、包装用フィ
ルム、自動車部品、電気及び電子機器部品、例えばスイ
ッチ、ハウジング及び中空容器等広い分野で使用され
る。
【0002】
【従来の技術】プロピレン樹脂及びエチレン樹脂に代表
される結晶性オレフィン系樹脂は、成形加工性、耐吸水
性、耐有機溶剤性などが優れ、低比重で安価であること
から、広く各種成形品の製造に利用されているが、耐熱
性がそれほど高くなく、エンジニアリングプラスチック
用途への利用の障害となっている。一方、ポリカーボネ
ートは耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性などが優れる特性
を有し、成形材料としてさまざまな用途に使用されてい
るが、溶融流動性が悪く成形加工が困難であり、かつ、
耐吸水性、耐有機溶剤性が劣るという欠点がある。単独
の樹脂材料では、所望の諸性質を十分に満たすことがで
きない場合、他の樹脂材料を混合することにより、不十
分な性質を相補う手法はよく行われている。これによ
り、ポリカーボネートとオレフィン系樹脂の両者の良好
な性質を併せ持ち、欠点を相補う樹脂組成物が得られれ
ば、利用分野の拡りが可能となる。
【0003】しかし、極性基を有するポリカーボネート
と疎水性のオレフィン系樹脂とは、元来、非相溶であ
り、親和性がないため、単に両成分を混合した場合に
は、この二相構造の界面の接着性は良好でない。そのた
め、得られる成形品の相界面が欠陥部となり、耐衝撃性
等の機械的強度が低下する。また、この二相は均一かつ
微細な分散形態となり難く、射出成形などの成形加工時
にせん断応力を受けたとき、層状剥離(デラミネーショ
ン)を生じやすく、外観の悪い成形品となり易い。
【0004】上記の問題を解決するために、反応性の乏
しいオレフィン系樹脂に、ポリカーボネートと反応する
官能基を導入した変性オレフィン系樹脂をポリカーボネ
ートに配合することが提案されている。例えば、特開昭
59−223742号公報は、無水マレイン酸変性ポリ
プロピレン100重量部に対し、芳香族ポリカーボネー
トを1〜100重量部の割合で配合した樹脂組成物が開
示されている。しかし、この樹脂組成物より得られる成
形品は分散性が不十分で層状剥離しやすく、外観、耐衝
撃性が実用上満足できるものではない。
【0005】又、ヒドロキシ(メタ)アクリレート等の
水酸基含有(メタ)アクリレートで変性したポリエチレ
ン又はポリプロピレン100重量部にポリカーボネート
樹脂を5〜100重量部配合した耐表面剥離性の改良さ
れた樹脂組成物(特開平3−39344号公報)やポリ
カーボネート5〜95重量%と、結晶性プロピレン系樹
脂100重量部にスチレン系単量体を1〜50重量部お
よび2−ヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸
基含有ビニル単量体0.1〜10重量部反応させて得た
変性プロピレン系樹脂95〜5重量%を含有する樹脂組
成物(特開平5−295221号)が提案されている。
しかし、これらの樹脂組成物についても耐衝撃強度が未
だ不十分で更なる改良が必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形時の流
動性、射出成形機のシリンダー内での滞留安定性に優
れ、衝撃強度、外観に優れる成形品を与えるオレフィン
系樹脂組成物の提供を目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)23℃
における曲げ弾性率が5,000〜40,000kg/
cm2 の結晶性オレフィン系樹脂48〜90重量%と
(B)ポリカーボネート樹脂52〜10重量%との和1
00重量部に対し、(C)次の製造法で得た変性オレフ
ィン系エラストマーを2〜40重量部の割合で配合した
ことを特徴とするオレフィン系樹脂組成物を提供するも
のである。 (C)成分の製造:23℃における曲げ弾性率(JIS
K7203)が500kg/cm2 以下のオレフィン
系エラストマー100重量部に、水酸基を有するα,β
−不飽和カルボン酸エステル0.01〜20重量部及び
他のビニル単量体0〜50重量部をグラフト重合させて
得た変性オレフィン系エラストマー。
【0008】
【作用】樹脂組成物が溶融、混練されることにより、結
晶性オレフィン系樹脂と親和性のある(C)成分の変性
オレフィン系エラストマーの水酸基と、(B)成分のポ
リカーボネート樹脂のカーボネート結合とが反応してオ
レフィン系エラストマーとポリカーボネート樹脂のグラ
フト共重合体が生成し、これが相溶化剤となって(B)
成分が微細で安定な分散構造を形成し、成分(C)が界
面補強剤として作用して成形体の耐衝撃強度、外観及び
組成物の成形性等が改良されるものと推測される。
【0009】(発明の具体的説明)(A)結晶性オレフィン系樹脂 結晶性オレフィン系樹脂は、炭素数2〜10のα−オレ
フィンの少なくとも1種、又は2種以上の重合体もしく
は共重合体からなり、X線回折による室温での結晶化度
が15%以上が好ましく、より好ましくは30〜70%
であり、85〜230℃の融点を有し、JIS K 7
203による曲げ弾性率(23℃測定)が5,000〜
40,000kg/cm2 のものである。結晶化度の低
下は最終組成物の弾性率を低下させる。また、このオレ
フィン系樹脂は、常温において成形用樹脂として十分な
分子量が必要である。例えば、プロピレンが主成分であ
る場合、JIS K 6758に準拠して測定したメル
トフローレートが0.01〜500g/10分、好まし
くは0.05〜100g/10分に相当する分子量であ
る。
【0010】結晶性オレフィン系樹脂の構成成分である
上記α−オレフィンの例としては、エチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メ
チルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3,3−ジ
メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1、4−メ
チルヘキセン−1、4,4−ジメチルヘキセン−1、5
−メチルヘキセン−1、アリルシクロペンタン、アリル
シクロヘキサン、アリルベンゼン、3−シクロヘキシル
ブテン−1、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキ
サン、2−ビニル−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン、
ヘプテン−1又はオクテン−1なとが挙げられる。
【0011】以上のうち、好ましいα−オレフィンの例
として、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1を挙げること
ができる。特にエチレン、プロピレン、ブテン−1、3
−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1が好まし
い。また、その他の成分として、4−メチル−1,4−
ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7
−メチル−1,6−トクタジエン、1,9−デカジエン
等の非共役ジエンを重合成分の一部として用いてもよ
い。
【0012】結晶性オレフィン系樹脂の具体例として
は、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重
合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体、プ
ロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・4−メチ
ルペンテン−1共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−
1)、プロピレン・3−メチルペンテン−1共重合体、
高密度ポリエチレン、線状中密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン、プロピレン・1,9−デカジエン共
重合体等が挙げられる。
【0013】(B)ポリカーボネート樹脂 ポリカーボネート樹脂は、芳香族ヒドロキシ化合物また
はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲンと反
応させることによって製造される。また、芳香族ジヒド
ロキシ化合物または、これと少量のポリヒドロキシ化合
物を炭酸ジエステルでエステル交換反応しても製造され
る。必要により分岐剤の3官能以上の化合物、分子量調
整剤も反応に供される。この芳香族ポリカーボネート樹
脂は、分岐していても、分岐していなくてもよい熱可塑
性芳香族ポリカーボネート樹脂である。
【0014】芳香族ジヒドロキシ化合物の例としては、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略記する)、テトラメチルビスフ
ェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−p−イソプロピルベンゼン、
ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4′−ジヒドロ
キシフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン等であり、特に、ビスフェノールAが好まし
い。
【0015】また、分岐した芳香族ポリカーボネート樹
脂を得るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン
−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,
4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−
3、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン等で例示されるポリヒドロキ
シ化合物、及び3,3−ビス(4−ヒドロキシアリー
ル)オキシインドール〔=イサチン(ビスフェノール
A)〕、5−クロロイサチン、5,7−ジクロルイサチ
ン、5−ブロモイサチン等を前記ジヒドロキシ化合物の
一部、例えば、0.1〜2モル%をポリヒドロキシ化合
物で置換する。
【0016】さらに、分子量を調節するのに適した一価
芳香族ヒドロキシ化合物は、m−及びp−メチルフェノ
ール、m−及びp−プロピルフェノール、p−ブロモフ
ェノール、p−第3級−ブチルフェノール及びp−長鎖
アルキル置換フェノール等である。好適な芳香族ポリカ
ーボネート樹脂としては、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン系化合物、特に好ましくはビスフェノール
Aを主原料とするポリカーボネートである。二種以上の
芳香族ジヒドロキシ化合物を併用して得られるポリカー
ボネート共重合体、3価のフェノール系化合物を少量併
用して得られる分岐化ポリカーボネート樹脂も好適例と
して挙げることができる(特開昭63−30524号、
同56−55328号、特公昭55−414号、同60
−25049号、特公平3−49930号公報)。芳香
族ポリカーボネート樹脂は二種以上の混合物として用い
てもよい。
【0017】好ましいポリカーボネート樹脂の分子量は
耐熱性、機械的強度、成形加工性等のバランスからGP
Cにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量
(Mw)で10,000〜150,000の範囲であ
り、15,000〜100,000の範囲がより好まし
く、35,000〜80,000の範囲が最も好まし
い。
【0018】(C)変性オレフィン系エラストマー 変性オレフィン系エラストマーは、曲げ弾性率が500
kg/cm2 以下のオレフィン系エラストマー100重
量部に、水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エス
テル0.01〜20重量部及び他のビニル単量体0〜5
0重量部をグラフト重合させて得た水酸基を有する変性
オレフィン系エラストマーである。
【0019】オレフィン系エラストマーを変性するため
の水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系
単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタ
クリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2,2−ジヒドロキシメチル−
3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2−ジヒ
ドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、炭素数4〜40のエチレングリコールもしくはプロ
ピレングリコールのオリゴマーのメタクリルエステル酸
又はアクリル酸エステル、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)マレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)フマレー
ト、ビス(2−ヒドロキシプロピル)マレート、ビス
(2−ヒドロキシプロピル)フマレート、ビス(2,3
−ジヒドロキシプロピル)マレート、ビス(2,3−ジ
ヒドロキシプロピル)フマレート、ビス(2−ヒドロキ
シメチル−3−ヒドロキシプロピル)マレート、ビス
(2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピル)フ
マレート、ビス(2,2−ジヒドロキシメチル−3−ヒ
ドロキシプロピル)マレート、ビス(2,2−ジヒドロ
キシメチル−3−ヒドロキシプロピル)フマレート、炭
素数4〜40のエチレングリコールもしくはプロピレン
グリコールのオリゴマーのマレイン酸又はフマル酸エス
テル等が挙げられる。なお、マレイン酸又はフマル酸エ
ステルは、上述のように2つのカルボキシル基が2つ共
ヒドロキシアルキル基でエステル化されたもののみでな
く、1つのみがエステル化されたものも同様の単量体と
して例示できる。
【0020】以上の水酸基を有するα,β−不飽和カル
ボン酸エステル系単量体は、単独又は二種以上併用して
用いることができる。これらの中でも2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタアクリレート、炭素数4〜40のエチ
レングリコールもしくはプロピレングリコールのオリゴ
マーのメタクリル酸又はアクリル酸エステル等が好まし
い。この水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エス
テル系単量体のオレフィン系エラストマーへのグラフト
効率を高めるために、他のビニル単量体を併用すること
は有用である。
【0021】かかる他の単量体としては、スチレン、α
−メチルスチレン、α−メトキシスチレン、メチルスチ
レン、ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチ
レン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチ
レン、ニトロスチレン、クロロメチルスチレン、シアノ
メチレン、t−ブチルスチレン、ビニルナフタレン等の
芳香族ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル
酸エステル系単量体;N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド系単量体;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のシアノビニル系単量体;酪酸ビニル
等のビニルエステル系単量体;メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル系単量体;ビニルイミダゾール、ビニルオキ
サゾリン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の複素
環含有ビニル化合物等を挙げることができる。これらは
二種以上併用してもよい。
【0022】これらの中でもスチレン、α−メチルスチ
レン、メチルスチレン等のスチレン系単量体をオレフィ
ン系エラストマー100重量部に対し、0.1〜20重
量部用いると、(A)成分、(B)成分との相溶性がよ
り向上する。本発明で使用するオレフィン系エラストマ
ーは、室温におけるJIS K−7203による曲げ弾
性率が500kg/cm2 以下、好ましくは、10〜4
00kg/cm2 で、ガラス転移温度が−10℃以下の
ゴム状重合体である。
【0023】これらのゴム状重合体の具体例としては、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン等
のオレフィン類の単独重合体及びエチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エ
チレン−ブテン1共重合体、エチレン−ブタジエン共重
合体、エチレン−イソプレン共重合体、エチレン−クロ
ロプレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体等のエチレンと有機酸エステルとの
共重合体等の異種のオレフィン類またはジオレフィン類
との共重合体等が挙げられる。
【0024】これらの共重合体は、ランダム共重合体、
ブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体の
いずれの場合でも良い。これらのオレフィン系エラスト
マーは各々単独又は二種以上併用して用いることができ
る。これらの中でも、エチレン−プロピレン共重合ゴム
(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム(EPDM)、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム等
が好ましい。
【0025】上記の水酸基を有するα,β−不飽和カル
ボン酸エステル系単量体および共重合可能な他の単量体
でオレフィン系エラストマーを変性する方法は特に限定
されないが、例えば、オレフィン系エラストマーと水酸
基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体
と共重合可能な他の単量体とを共存させ、有機過酸化物
などのラジカル発生剤の存在下又は非存在下で反応させ
る方法、紫外線や放射線を照射する方法、酸素やオゾン
と接触させる方法等がある。
【0026】ラジカル発生剤としては、t−ブチルヒド
ロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、2,5−
ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキシド、ベ
ンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼ
ン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパー
オキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過酸化カ
リウム、過酸化水素などの有機及び無機過酸化物、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2−2′−アゾビ
ス(イソブチルアミド)ジハライド、2,2′−アゾビ
ス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピ
オンアミド〕、アゾジ−t−ブタン等のアゾ化合物、ジ
クミル等の炭素ラジカル発生剤などを用いることができ
る。これらのラジカル発生剤は、変性剤や反応形態との
関連において適宜選択できる。また二種以上を併用する
ことができる。
【0027】ラジカル発生剤の使用量は、上記オレフィ
ン系エラストマー100重量部に対して0〜30重量
部、好ましくは0〜10重量部の範囲である。グラフト
共重合時の温度は、通常30〜350℃、好ましくは5
0〜300℃の範囲、変性反応時間は50時間以下、好
ましくは0.5分〜24時間の範囲である。グラフト反
応は溶液状態、溶融状態、懸濁状態のいずれの状態を採
用してもよい。更に、押出機等による溶融変性の際に、
反応効率を向上する目的で、例えばキシレン等の有機溶
剤、n−ブチルメルカプタン、四塩化炭素等の連鎖移動
剤の添加や減圧混練することにより、未反応成分等を除
去することもできる。
【0028】オレフィン系エラストマーに導入した水酸
基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体
の含量は、オレフィン系エラストマー100重量部に対
して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10
重量部の範囲である。水酸基を有するα,β−不飽和カ
ルボン酸エステル系単量体の含量が0.01重量部未満
では相溶性の改良効果が小さく、20重量部を超えると
ゲル化等により成形加工性に難点が生じたり、成形品の
外観が悪化したりする場合があり好ましくない。
【0029】オレフィン系エラストマーに導入する他の
ビニル単量体の含量は、オレフィン系エラストマー10
0重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.
1〜10重量部である。他のビニル単量体が0.1重量
部未満では相溶性の向上効果がなく、50重量部を超え
ると成形品の外観が悪化したり、機械的強度が低下した
りする場合があり、好ましくない。そして、水酸基を有
するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体とスチ
レン系単量体の好ましい配合比率は1/5〜5/1であ
る。上記の変性オレフィン系エラストマーは、JIS
K−7210に準拠して測定したメルトフローレート
(MFR;230℃、2.16kg荷重)が、0.00
1〜100g/10分が好ましく、より好ましくは、
0.01〜50g/10分である。
【0030】構成成分の組成比 本発明における成分(A)の結晶性オレフィン系樹脂と
成分(B)のポリカーボネート樹脂の組成比は、両者の
和において、成分(A)が90〜48重量%、好ましく
は80〜48重量%、更に好ましくは70〜50重量%
で、成分(B)が10〜52重量%、好ましくは20〜
52重量%、更に好ましくは30〜50重量%である。
結晶性オレフィン系樹脂の含量が48重量%未満又はポ
リカーボネート樹脂が52重量%を越えては耐溶剤性に
優れた成形品を得ることができず、逆に、結晶性オレフ
ィン系樹脂の含量が90重量%を越え、又は、ポリカー
ボネート樹脂の含量が10重量%未満では、得られる成
形品の耐熱性、曲げ剛性が低い。
【0031】本発明における成分(C)の水酸基を有す
る変性オレフィン系エラストマーの配合量は、成分
(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して、2
〜40重量部、好ましくは5〜30重量部、更に好まし
くは5〜20重量部である。成分(C)の配合量が2重
量部未満では耐衝撃強度の改良効果が小さく、40重量
部を越えると成形品の耐熱性、剛性の低下が大きくなり
好ましくない。
【0032】付加的成分 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記成分(A),
(B)および(C)成分以外の他の成分を含有すること
ができる。例えば、成分(C)の変性オレフィン系エラ
ストマーの一部(90重量%まで)を未変性のオレフィ
ン系エラストマーに置き変えてもよい。また、成分
(A)の結晶性オレフィン系樹脂の一部(90重量%ま
で)を2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基
を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル及びスチレ
ン等のビニル単量体をグラフト重合させた水酸基含有変
性オレフィン系樹脂におきかえてもよい。
【0033】更に、有機・無機充填剤、補強剤、特にガ
ラス繊維、カーボン繊維、マイカ、タルク、ワラストナ
イト、チタン酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ等を
樹脂組成物に5〜40重量%添加することは、剛性、耐
熱性、寸法精度、寸法安定性等の向上に有効である。実
用のために、各種着色剤及びそれらの分散剤なども1〜
10重量%の割合で使用できる。
【0034】さらに、必要に応じて化学的および物理的
性質を改良するために非樹脂質添加剤を含有しうる。例
えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、亜リン酸エ
ステル等のリン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、脂肪族カルボン酸エステル系滑剤、パラフ
ィン系滑剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤等で
ある。
【0035】上記のヒンダードフェノール系酸化防止剤
の具体例として、2,6−ジ第三級ブチル−p−クレゾ
ール、イルガノックス1076(チバガイギー社商品
名)、スミライザーGM(住友化学工業社商品名)等で
ある。また、リン系酸化防止剤としては、スミライザ−
TNP(住友化学工業社商品名)、マークPEP36
(アデカアーガス社商品名)、イルガフォス168(チ
バガイギー社商品名)等である。
【0036】また、更に、本発明で用いる変性オレフィ
ン系エラストマー(C)以外の他の耐衝撃改良剤を樹脂
組成物中に5〜30重量%含有していてもよい。かかる
耐衝撃改良剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム又はそれらの
水素添加物、アクリルゴム、アクリル−スチレンコアシ
エルゴム、ABS、AES等が利用できる。更に、ポリ
フェニレンエーテル、ヒドロキシアルキル化ポリフェニ
レンエーテル、ポリアミド、ポリスチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン/テレフタレート等を樹脂組成物に含
有させてもよい。
【0037】組成物の調製法及び成形法 本発明の熱可塑性樹脂組成物を得るための方法は、溶融
法、溶液法、懸濁法等、特に限定されないが、実用的に
は溶融混練する方法が好ましい。溶融混練の方法として
は、熱可塑性樹脂について一般に実用されている混練方
法が適用できる。例えば、粉状又は粒状の各成分を、必
要であれば付加的成分の項に記載の添加物等と共に、ヘ
ンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー
等により均一に混合した後、一軸又は多軸混練押出機、
ロール、バンバリーミキサー等で混練することができ
る。
【0038】また、各成分の溶融混練の温度は、100
℃から400℃の範囲、好ましくは120℃から300
℃の範囲である。更に各成分の混練順序及び方法は、特
に限定されるものではなく、例えば、結晶性オレフィン
系樹脂、変性オレフィン系エラストマー、ポリカーボネ
ート樹脂及び付加的成分を一括で混練する方法;一部又
は全量の変性オレフィン系エラストマーとポリカーボネ
ート樹脂を混練した後、残りの成分を混練する方法;オ
レフィン系エラストマーと水酸基を有するα,β−不飽
和カルボン酸エステル系単量体、共重合可能な他の単量
体及びラジカル開始剤とを混練して変性オレフィン系エ
ラストマーとした後、残りの成分を混練する方法;オレ
フィン系エラストマーと水酸基を有するα,β−不飽和
カルボン酸エステル単量体、共重合可能な他の単量体、
ラジカル開始剤、ポリカーボネート樹脂、結晶性オレフ
ィン系樹脂及び付加的成分等を一括で混練する方法、減
圧混練する方法等いずれの方法をとってもよい。更に、
溶融混練の際に、クロルベンゼン、トリクロルベンゼ
ン、キシレン等の有機溶媒や、テトラキス(2−エチル
ヘキソキシ)チタン、ジブチルスズオキシド等の触媒を
添加することもできる。本発明の熱可塑性樹脂組成物の
成形加工法は特に限定されるものではなく、熱可塑性樹
脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出
成形、中空成形、押出成形、熱成形、プレス成形等の各
種成形法が適用できる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下で部及びパーセントは重量によるものと
する。なお、変性オレフィン系エラストマーにグラフト
重合されたα,β−不飽和カルボン酸エステルである2
−ヒドロキシエチルメタクリレート及びスチレンの含量
は以下の方法により求めた。溶融変性により得られた変
性オレフィン系エラストマー0.3gをキシレン30m
l中に加熱溶解させた後、メタノール250ml中で再
沈精製した。次いで、精製した変性オレフィン系エラス
トマーをプレスを用いてフィルムに成形し、赤外線分光
法(以下「IR法」という)にてIRスペクトルを測定
して、カルボニルに由来する1724cm-1の吸収及び
芳香環に由来する700cm-1の吸収より、あらかじめ
作成した検量線から定量した。
【0040】参考例1:2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート−スチレングラフト変性エチレン−プロピレン共
重合体(変性EPR−1)の製造 日本合成ゴム(株)製エチレン−プロピレン共重合体エ
ラストマー(商品名EPO1;230℃のMFRは3.
5g/10分、曲げ弾性率200kg/cm2)を、日
本製鋼所(株)製二軸押出機(商品名:TEX−30)
を用いて、シリンダー温度180℃、スクリュー回転数
300rpm、吐出量70g/分、750mmHg減圧
下の条件で混練しながら、押出機の途中に設けた前段ベ
ント部より、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10
0重量部、スチレン100重量部、ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン2重量部の混合溶液
を、輸送ポンプを用いて14g/分の条件で添加して溶
融混練し、ダイよりストランド状に押し出し、これをカ
ッティングしてペレットを得た。得た変性オレフィン系
エラストマー(変性EPR−1)のペレットのIR法に
より求めた2−ヒドロキシエチルメタクリレートに基づ
く構成単位含量は、0.42重量%、スチレンに基づく
構成単位含量は、0.56重量%であった。又、JIS
K7210に準拠して測定したペレットのMFR(2
30℃)は、1.82g/10分であった。
【0041】参考例2:2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート−スチレングラフト変性エチレン−プロピレン共
重合体(変性EPR−2)の製造 参考例1において、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、スチレン、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン混合溶液の添加量を28g/分、及びスク
リュー回転数を100rpmに変更した以外は、参考例
1と同様にして変性エラストマー(変性EPR−2)を
製造した。得た変性エラストマー中の2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートに基づく構成単位含量は、1.20
重量%、スチレンに基づく構成単位含量は、1.48重
量%、ペレットのMFRは、0.33g/10分であっ
た。
【0042】参考例3:2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートグラフト変性エチレン−プロピレン共重合体(変
性EPR−3)の製造 参考例1において、スチレンを用いず、スクリュー回転
数を100rpmに変更した以外は参考例1と同様にし
て変性エラストマー(変性EPR−3)を製造した。得
た変性エラストマー中の2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートに基づく構成単位含量は、0.81重量%、ペレ
ットのMFRは、1.17g/10分であった。
【0043】参考例4:2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート−スチレングラフト変性プロピレン−エチレン共
重合体(変性PP−1)の製造(比較用) 三菱油化(株)製結晶性プロピレン−エチレン共重合体
〔商品名:三菱ポリプロ EC9(密度は0.90g/
cm3 、曲げ弾性率は12,000kg/cm 2 、MF
Rは0.5g/10分)2,000g、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート100g、スチレン100g及び
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン2
0gをスーパーミキサーで混合したのち、二軸押出機
(日本製鋼所社製、商品名:TEX−30型)を用い
て、シリンダー温度180℃、スクリュー回転数250
rpm、吐出量5kg/時間の条件で混練し、ダイよリ
ストランド状に押し出し、これをカッティングしてペレ
ットを得た。得た変性ポリプロピレン(変性PP−1)
中の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに基づく構成
単位含量は1.13重量%、スチレンに基づく構成単位
含量は1.25重量%、ペレットのMFR(230℃、
2.16kg荷重)は26.3g/10分であった。
【0044】参考例5:2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートグラフト変性ポリプロピレン(変性PP−2)の
製造(比較用) 三菱油化(株)製プロピレン単独重合体粉末(230℃
のMFR:1g/10分、融点約164℃、曲げ弾性
率:12,000kg/cm2 )2,000g、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート100g、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート10gをスーパーミキサーで混合
したのち、参考例4と同様の方法で溶融混練し、ストラ
ンド状に押し出し、カッティングしてペレットを製造し
た。得た変性ポリプロピレン(変性PP−3)中の2−
ヒドロキシエチルメタクリレートに基づく構成単位含量
は1.94重量%、ペレットのMFRは40.3g/1
0分であった。
【0045】芳香族ポリカーボネート樹脂 三菱瓦斯化学(株)製のポリカーボネート樹脂(商品
名:ユーピロンS2000;表中、「PC」と略記す
る。)を用いた。
【0046】無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン
共重合体エラストマー 三菱油化(株)製マレイン酸変性EPR(商品名:モデ
ィック、無水マレイン酸含量1.2重量%、190℃の
MFR1.0g/10分、表中、「MAH−EPR」と
略記)を用いた。
【0047】未変性のエチレン−プロピレン共重合体エ
ラストマー 日本合成ゴム(株)製エチレン−プロピレン共重合体エ
ラストマー(商品名:EPO1、230℃のMFR3.
5g/10分、表中、「EPR」と略記)を用いた。
【0048】プロピレン単独重合体 三菱油化(株)製プロピレン単独重合体〔商品名:三菱
ポリプロ MA6(MFRは1.4g/10分、密度は
0.90g/cm3 、表中、「PP−MA6」と略
記)〕を用いた。
【0049】プロピレン−エチレンブロック共重合体 三菱油化(株)製プロピレン−エチレン共重合体〔商品
名、三菱ポリプロEC9;MFRは0.5g/10分、
密度は0.90g/cm3 、表中、「PP−EC9」と
略記〕を用いた。
【0050】実施例1 参考例1で得た2−ヒドロキシエチルメタクリレート−
スチレングラフトエチレン−プロピレン共重合体(変性
EPR−1)20重量部とポリカーボネート樹脂50重
量部とプロピレン−エチレン共重合体(PP−EC9)
50重量部を二軸混練機(東洋精機製作所(株)製ラボ
プラストミル)を用い、温度250℃、スクリュー回転
数180rpmにて5分間混練したのち、粉砕して粒状
のペレットを得た。
【0051】得たペレットの特性は、射出成形機〔カス
タム・サイエンティフィック(Custom Scie
ntific)社製、CS183MMXミニマックス〕
を用いて温度260℃で射出成形した試験片の耐衝撃強
度を、以下の方法によって測定評価した。測定結果を表
1に示す。
【0052】(1)耐衝撃強度:長さ31.5mm、幅
6.2mm、厚さ3.2mmの試験片を射出成形し、ア
イゾット衝撃試験機〔カスタム・サイエンティフィック
社製、ミニマックスCS−138TI型〕を用いて、−
30℃におけるノッチ付きアイゾット衝撃強度(ノッチ
先端R=0.25mm、深さ=1.2mm)を測定し
た。なお、混練及び成形に際して、ポリカーボネート樹
脂及び樹脂組成物はその直前まで100℃にて5時間乾
燥した。
【0053】実施例2〜7、比較例1〜8 樹脂組成の割合を表1のように変更する他は実施例1と
同様にして試験片を射出成形して得た。この試験片の耐
衝撃強度を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】実施例及び比較例から明らかのように、
本発明のオレフィン系樹脂組成物は、耐衝撃性に優れた
成形体を与える。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)23℃における曲げ弾性率が5,
    000〜40,000kg/cm2 の結晶性オレフィン
    系樹脂48〜90重量%と(B)ポリカーボネート樹脂
    52〜10重量%との和100重量部に対し、(C)次
    の製造法で得た変性オレフィン系エラストマーを2〜4
    0重量部の割合で配合したことを特徴とするオレフィン
    系樹脂組成物。 (C)成分の製造:23℃における曲げ弾性率(JIS
    K7203)が500kg/cm2 以下のオレフィン
    系エラストマー100重量部に、水酸基を有するα,β
    −不飽和カルボン酸エステル0.01〜20重量部及び
    他のビニル単量体0〜50重量部をグラフト重合させて
    得た変性オレフィン系エラストマー。
  2. 【請求項2】 他のビニル単量体がスチレンであり、オ
    レフィン系エラストマー100重量部に対し、0.1〜
    20重量部の割合で使用されることを特徴とする請求項
    1のオレフィン系樹脂組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2002533510A (ja) * 1998-12-22 2002-10-08 アドバンスド エラストマー システムズ,エル.ピー. 紡織繊維に対して優れた接着性を示すtpe組成物
JPWO2017145682A1 (ja) * 2016-02-25 2018-06-28 帝人株式会社 雨水貯留槽用のブロック部材
WO2019146606A1 (ja) 2018-01-24 2019-08-01 帝人株式会社 繰返し利用可能な医療用ボックス
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