JPH07329133A - 射出圧縮成形用金型装置およびその組立方法 - Google Patents
射出圧縮成形用金型装置およびその組立方法Info
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- JPH07329133A JPH07329133A JP12898694A JP12898694A JPH07329133A JP H07329133 A JPH07329133 A JP H07329133A JP 12898694 A JP12898694 A JP 12898694A JP 12898694 A JP12898694 A JP 12898694A JP H07329133 A JPH07329133 A JP H07329133A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 組立時、枠体43,44内に、多数列のボールま
たはローラからなるベアリング59,60を介して可動基体
56を組み込む。この可動基体56に圧縮のための可動型壁
部材61をボルト63により固定する。つぎに、可動型壁部
材61の外周側に、1列のボールからなるベアリング64を
嵌めた後、枠状の固定型壁部材45を嵌める。これを枠体
44にボルト47により固定する。ベアリング64よりもキャ
ビティ23側の広い範囲で、可動型壁部材61と固定型壁部
材45とは直接嵌まり合っている。 【効果】 ベアリング64により、可動型壁部材61と固定
型壁部材45とを容易にかつ精度よく組み立てられる。成
形時などには、ベアリング59,60が荷重を受けることに
より、可動基体56と枠体43,44との芯が合った状態を保
つ。これらのことにより、作動不良や成形不良を防止で
きる。
たはローラからなるベアリング59,60を介して可動基体
56を組み込む。この可動基体56に圧縮のための可動型壁
部材61をボルト63により固定する。つぎに、可動型壁部
材61の外周側に、1列のボールからなるベアリング64を
嵌めた後、枠状の固定型壁部材45を嵌める。これを枠体
44にボルト47により固定する。ベアリング64よりもキャ
ビティ23側の広い範囲で、可動型壁部材61と固定型壁部
材45とは直接嵌まり合っている。 【効果】 ベアリング64により、可動型壁部材61と固定
型壁部材45とを容易にかつ精度よく組み立てられる。成
形時などには、ベアリング59,60が荷重を受けることに
より、可動基体56と枠体43,44との芯が合った状態を保
つ。これらのことにより、作動不良や成形不良を防止で
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクなどの成形
に用いられる射出圧縮成形用金型装置に関する。
に用いられる射出圧縮成形用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばミニディスクなどの光ディスクの
成形には、射出圧縮成形用金型装置が用いられる。図3
は、従来のこの種の射出圧縮成形用金型装置の一例を示
している(未公知)。同図において、1は固定型、2は
可動型で、これら固定型1および可動型2は、図示左右
方向に移動して開閉するものであり、型閉時に相互間に
ディスクの形状をしたキャビティ3を形成するものであ
る。前記固定型1は、スプルー6を有しているととも
に、成形するディスクに転写すべき情報を示す凹凸形状
を形成したスタンパー7がスタンパー押さえ8,9によ
り取り付けられている。一方、前記可動型2は、枠体11
の内周側に可動基体12が左右方向へ摺動自在に嵌合され
ており、この可動基体12の右面すなわち固定型1側の面
に、キャビティ3の左面(一底面)を形成する可動型壁
部材13がボルト14により固定されている。一方、前記枠
体11の右面には、枠状の固定型壁部材15がボルト16によ
り固定されている。この固定型壁部材15は、内周側に前
記可動型壁部材13が左右方向へ摺動自在に嵌合されてお
り、キャビティ3の外周面を形成するものである。な
お、前記可動型壁部材13から可動基体12の中央部には、
突き出しスリーブ17、ゲートカットスリーブ18および突
き出しピン19が左右方向へ摺動自在に組み込まれてい
る。
成形には、射出圧縮成形用金型装置が用いられる。図3
は、従来のこの種の射出圧縮成形用金型装置の一例を示
している(未公知)。同図において、1は固定型、2は
可動型で、これら固定型1および可動型2は、図示左右
方向に移動して開閉するものであり、型閉時に相互間に
ディスクの形状をしたキャビティ3を形成するものであ
る。前記固定型1は、スプルー6を有しているととも
に、成形するディスクに転写すべき情報を示す凹凸形状
を形成したスタンパー7がスタンパー押さえ8,9によ
り取り付けられている。一方、前記可動型2は、枠体11
の内周側に可動基体12が左右方向へ摺動自在に嵌合され
ており、この可動基体12の右面すなわち固定型1側の面
に、キャビティ3の左面(一底面)を形成する可動型壁
部材13がボルト14により固定されている。一方、前記枠
体11の右面には、枠状の固定型壁部材15がボルト16によ
り固定されている。この固定型壁部材15は、内周側に前
記可動型壁部材13が左右方向へ摺動自在に嵌合されてお
り、キャビティ3の外周面を形成するものである。な
お、前記可動型壁部材13から可動基体12の中央部には、
突き出しスリーブ17、ゲートカットスリーブ18および突
き出しピン19が左右方向へ摺動自在に組み込まれてい
る。
【0003】そして、成形時には、型閉状態で、スプル
ー6からキャビティ3内へ溶融した熱可塑性樹脂を充填
する(充填工程)。ついで、可動型2において、枠体11
および固定型壁部材15に対し可動基体12および可動型壁
部材13を右方へ押し込む。これにより、キャビティ3内
の樹脂が圧縮される(圧縮工程)。この圧縮工程は、ス
タンパー7から成形されるディスクへの転写精度を向上
させ、かつ、複屈折を少なくするためのものである。つ
いで、ゲートカットスリーブ18によりゲート切断を行っ
た後、型開し、突き出しスリーブ17および突き出しピン
19などにより、成形されたディスクやスプルー6部分の
樹脂を離型させて取り出す。
ー6からキャビティ3内へ溶融した熱可塑性樹脂を充填
する(充填工程)。ついで、可動型2において、枠体11
および固定型壁部材15に対し可動基体12および可動型壁
部材13を右方へ押し込む。これにより、キャビティ3内
の樹脂が圧縮される(圧縮工程)。この圧縮工程は、ス
タンパー7から成形されるディスクへの転写精度を向上
させ、かつ、複屈折を少なくするためのものである。つ
いで、ゲートカットスリーブ18によりゲート切断を行っ
た後、型開し、突き出しスリーブ17および突き出しピン
19などにより、成形されたディスクやスプルー6部分の
樹脂を離型させて取り出す。
【0004】なお、前記金型装置の組立に際しては、枠
体11内に可動基体12を嵌合し、ついで、この可動基体12
に突き出しスリーブ17などを組み込む。ついで、これら
突き出しスリーブ17などを可動型壁部材13内に嵌合する
とともに、この可動型壁部材13をボルト14により可動基
体12に固定する。さらに、可動型壁部材13の外周側に固
定型壁部材15を嵌合するとともに、この固定型壁部材15
をボルト16により枠体11に固定する。
体11内に可動基体12を嵌合し、ついで、この可動基体12
に突き出しスリーブ17などを組み込む。ついで、これら
突き出しスリーブ17などを可動型壁部材13内に嵌合する
とともに、この可動型壁部材13をボルト14により可動基
体12に固定する。さらに、可動型壁部材13の外周側に固
定型壁部材15を嵌合するとともに、この固定型壁部材15
をボルト16により枠体11に固定する。
【0005】ところで、バリの発生の防止のために、可
動型壁部材13と固定型壁部材15との間には0.02mm以下の
隙間しか許容されない。したがって、可動型壁部材13に
固定型壁部材15を嵌合する際にも、それだけの精度が要
求される。この精度を得るために、従来は、3次元測定
器を用いて、可動型壁部材13と固定型壁部材15とを芯合
わせしながら、嵌合を行うようにしていた。
動型壁部材13と固定型壁部材15との間には0.02mm以下の
隙間しか許容されない。したがって、可動型壁部材13に
固定型壁部材15を嵌合する際にも、それだけの精度が要
求される。この精度を得るために、従来は、3次元測定
器を用いて、可動型壁部材13と固定型壁部材15とを芯合
わせしながら、嵌合を行うようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、3次元測定器
を用いて芯合わせを行うのでは、手間がかかり、組立の
工数もかさむ。また、前記従来のように、可動型壁部材
13と固定型壁部材15との嵌合が円柱面の接触のみである
と、3次元測定器を用いても、可動型壁部材13と固定型
壁部材15との間に芯ずれが生じやすい。そして、固定型
壁部材15の位置は、最終的にボルト16による固定によっ
て決まるが、芯ずれがあるまま固定型壁部材15が固定さ
れると、可動型壁部材13と固定型壁部材15との間のかじ
りにより作動不良が生じたり、その磨耗により成形され
るディスクにバリが生じるようになるおそれもある。し
かも、可動型壁部材13と固定型壁部材15との間には成形
時などに荷重がかかるので、前記かじりや磨耗の問題は
重大である。
を用いて芯合わせを行うのでは、手間がかかり、組立の
工数もかさむ。また、前記従来のように、可動型壁部材
13と固定型壁部材15との嵌合が円柱面の接触のみである
と、3次元測定器を用いても、可動型壁部材13と固定型
壁部材15との間に芯ずれが生じやすい。そして、固定型
壁部材15の位置は、最終的にボルト16による固定によっ
て決まるが、芯ずれがあるまま固定型壁部材15が固定さ
れると、可動型壁部材13と固定型壁部材15との間のかじ
りにより作動不良が生じたり、その磨耗により成形され
るディスクにバリが生じるようになるおそれもある。し
かも、可動型壁部材13と固定型壁部材15との間には成形
時などに荷重がかかるので、前記かじりや磨耗の問題は
重大である。
【0007】そこで、組立時の可動型壁部材と固定型壁
部材との芯合わせを容易にかつ精度よくできるようにす
るために、可動型壁部材と固定型壁部材との間にボール
ベアリングからなるスライドベアリングを介在させるよ
うなことが考えられる。しかし、そのベアリングにより
荷重を受けるとすると、ボールが磨耗することにより、
作動不良や成形不良を招くようになるおそれがある。一
方、荷重をより確実に受けるために、可動型壁部材と固
定型壁部材との間に大きなベアリングを設けると、この
ベアリングがキャビティの近くに位置し、このキャビテ
ィにベアリングの油がしみ出るおそれが大きくなる。
部材との芯合わせを容易にかつ精度よくできるようにす
るために、可動型壁部材と固定型壁部材との間にボール
ベアリングからなるスライドベアリングを介在させるよ
うなことが考えられる。しかし、そのベアリングにより
荷重を受けるとすると、ボールが磨耗することにより、
作動不良や成形不良を招くようになるおそれがある。一
方、荷重をより確実に受けるために、可動型壁部材と固
定型壁部材との間に大きなベアリングを設けると、この
ベアリングがキャビティの近くに位置し、このキャビテ
ィにベアリングの油がしみ出るおそれが大きくなる。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、可動型壁部材と固定型壁部材とを容易に
かつ精度よく組み立てることができるとともに、可動型
壁部材側と固定型壁部材側との間の荷重を確実に受ける
ことができ、作動不良や成形不良も防止できる射出圧縮
成形用金型装置を提供することを目的とする。
とするもので、可動型壁部材と固定型壁部材とを容易に
かつ精度よく組み立てることができるとともに、可動型
壁部材側と固定型壁部材側との間の荷重を確実に受ける
ことができ、作動不良や成形不良も防止できる射出圧縮
成形用金型装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、互いに開閉し型閉時に相互間にキャビテ
ィを形成する一対の型体を備え、一方の型体は、前記キ
ャビティを形成する部材として、型閉時に他方の型体に
突き当たる枠状の固定型壁部材と、この固定型壁部材の
内周側に前記両型体の型開閉方向に摺動自在に嵌合され
た可動型壁部材とを有する射出圧縮成形用金型装置にお
いて、前記一方の型体は、枠体と、この枠体の内周側に
前記型開閉方向に摺動自在に組み込まれた可動基体と、
これら枠体および可動基体間に介在された複数列の転動
体からなるベアリングと、前記可動基体におけるキャビ
ティ側の面に締結具により固定された前記可動型壁部材
と、前記枠体におけるキャビティ側の面に締結具により
固定された前記固定型壁部材と、これら可動型壁部材お
よび固定型壁部材間で反キャビティ側の位置に介在され
た1列の転動体からなるベアリングとを有し、このベア
リングよりもキャビティ側の広い範囲で前記可動型壁部
材および固定型壁部材を直接嵌合としたものである。
成するために、互いに開閉し型閉時に相互間にキャビテ
ィを形成する一対の型体を備え、一方の型体は、前記キ
ャビティを形成する部材として、型閉時に他方の型体に
突き当たる枠状の固定型壁部材と、この固定型壁部材の
内周側に前記両型体の型開閉方向に摺動自在に嵌合され
た可動型壁部材とを有する射出圧縮成形用金型装置にお
いて、前記一方の型体は、枠体と、この枠体の内周側に
前記型開閉方向に摺動自在に組み込まれた可動基体と、
これら枠体および可動基体間に介在された複数列の転動
体からなるベアリングと、前記可動基体におけるキャビ
ティ側の面に締結具により固定された前記可動型壁部材
と、前記枠体におけるキャビティ側の面に締結具により
固定された前記固定型壁部材と、これら可動型壁部材お
よび固定型壁部材間で反キャビティ側の位置に介在され
た1列の転動体からなるベアリングとを有し、このベア
リングよりもキャビティ側の広い範囲で前記可動型壁部
材および固定型壁部材を直接嵌合としたものである。
【0010】そして、本発明の射出圧縮成形用金型装置
の組立方法は、前記枠体の内周側にベアリングを介して
前記可動基体を組み込み、つぎに、この可動基体に締結
具により前記可動型壁部材を固定し、つぎに、この可動
型壁部材の外周側にベアリングを組み込んだ後、同じ可
動型壁部材の外周側に前記固定型壁部材を嵌合して、こ
の固定型壁部材を締結具により前記枠体に固定するもの
である。
の組立方法は、前記枠体の内周側にベアリングを介して
前記可動基体を組み込み、つぎに、この可動基体に締結
具により前記可動型壁部材を固定し、つぎに、この可動
型壁部材の外周側にベアリングを組み込んだ後、同じ可
動型壁部材の外周側に前記固定型壁部材を嵌合して、こ
の固定型壁部材を締結具により前記枠体に固定するもの
である。
【0011】
【作用】本発明では、射出圧縮成形用金型装置の組立に
際し、可動型壁部材の外周側に前記固定型壁部材を嵌合
するに先立って、可動型壁部材の外周側にベアリングを
組み込むが、このベアリングに若干のプリロードを与え
ることにより、可動型壁部材と固定型壁部材とが正確に
芯合わせされる。その後、固定型壁部材を締結具により
枠体に固定することにより、最終的な固定型壁部材の位
置が決まる。なお、可動型壁部材の方は、締結具による
可動基体への固定により位置が決っている。
際し、可動型壁部材の外周側に前記固定型壁部材を嵌合
するに先立って、可動型壁部材の外周側にベアリングを
組み込むが、このベアリングに若干のプリロードを与え
ることにより、可動型壁部材と固定型壁部材とが正確に
芯合わせされる。その後、固定型壁部材を締結具により
枠体に固定することにより、最終的な固定型壁部材の位
置が決まる。なお、可動型壁部材の方は、締結具による
可動基体への固定により位置が決っている。
【0012】そして、成形時には、一対の型体を型閉し
た状態で、これら型体間に形成されたキャビティに樹脂
を充填する。ついで、一方の型体において可動基体およ
び可動型壁部材を他方の型体の方へ押し込むことによ
り、キャビティ内の樹脂を圧縮する。さらに、キャビテ
ィ内の樹脂すなわち製品が固化した後、型開して製品を
取り出す。このような成形時などにおいては、可動基体
と枠体との間に介在している大きなベアリングが確実に
荷重を受け、かつ、可動基体と枠体との芯が正確に合っ
た状態で保持し、可動型壁部材と固定型壁部材との間の
小さなベアリングは荷重をあまり受けない。そして、可
動型壁部材と固定型壁部材との相互の組み込み精度がよ
いとともに、可動基体と枠体との間のベアリングが確実
に荷重を受けることにより、かじりや磨耗の発生も少な
くなり、作動不良や成形不良が防止される。
た状態で、これら型体間に形成されたキャビティに樹脂
を充填する。ついで、一方の型体において可動基体およ
び可動型壁部材を他方の型体の方へ押し込むことによ
り、キャビティ内の樹脂を圧縮する。さらに、キャビテ
ィ内の樹脂すなわち製品が固化した後、型開して製品を
取り出す。このような成形時などにおいては、可動基体
と枠体との間に介在している大きなベアリングが確実に
荷重を受け、かつ、可動基体と枠体との芯が正確に合っ
た状態で保持し、可動型壁部材と固定型壁部材との間の
小さなベアリングは荷重をあまり受けない。そして、可
動型壁部材と固定型壁部材との相互の組み込み精度がよ
いとともに、可動基体と枠体との間のベアリングが確実
に荷重を受けることにより、かじりや磨耗の発生も少な
くなり、作動不良や成形不良が防止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の射出圧縮成形用金型装置の一
実施例について、図1から図3を参照しながら説明す
る。なお、本実施例の金型装置は、ミニディスクなどの
光ディスクを成形するためのものである。21は他方の型
体である固定型、22は一方の型体である可動型で、これ
ら固定型21および可動型22は、図示左右方向に開閉し、
型閉時に相互間にディスクの形状をしたキャビティ23を
形成するものである。
実施例について、図1から図3を参照しながら説明す
る。なお、本実施例の金型装置は、ミニディスクなどの
光ディスクを成形するためのものである。21は他方の型
体である固定型、22は一方の型体である可動型で、これ
ら固定型21および可動型22は、図示左右方向に開閉し、
型閉時に相互間にディスクの形状をしたキャビティ23を
形成するものである。
【0014】固定型21は、図示していない成形機の固定
側プラテンに取り付けられる固定側取付板26を有してお
り、この固定側取付板26の左面すなわち可動型22側の面
には、固定側型板27が周辺部に固定されているととも
に、この固定側型板27内に位置するキャビティ入子28が
固定されている。なお、前記固定側型板27の周辺部に
は、固定側ガイドブロック29も固定されている。また、
固定側取付板26およびキャビティ入子28を貫通してスプ
ルーブッシュ31が固定されており、このスプルーブッシ
ュ31の内部がスプルー32になっている。これとともに、
スプルーブッシュ31を囲んで固定側取付板26の右面には
ローケートリング33が固定されている。また、前記キャ
ビティ23を形成するキャビティ入子28の左面には、薄い
ディスク状のスタンパー34が着脱可能に取り付けられて
いる。そして、このスタンパー34は、スプルーブッシュ
31の左端部に着脱可能に固定されたほぼ円筒状の内周ス
タンパー押さえ35により内周部が、また、キャビティ入
子28の左面周辺部にボルト36によって固定されたほぼ円
環状の外周スタンパー押さえ37により外周部がそれぞれ
左側から押さえられている。これとともに、スタンパー
34は、真空吸引によりキャビティ入子28の左面に密着す
るようになっている。
側プラテンに取り付けられる固定側取付板26を有してお
り、この固定側取付板26の左面すなわち可動型22側の面
には、固定側型板27が周辺部に固定されているととも
に、この固定側型板27内に位置するキャビティ入子28が
固定されている。なお、前記固定側型板27の周辺部に
は、固定側ガイドブロック29も固定されている。また、
固定側取付板26およびキャビティ入子28を貫通してスプ
ルーブッシュ31が固定されており、このスプルーブッシ
ュ31の内部がスプルー32になっている。これとともに、
スプルーブッシュ31を囲んで固定側取付板26の右面には
ローケートリング33が固定されている。また、前記キャ
ビティ23を形成するキャビティ入子28の左面には、薄い
ディスク状のスタンパー34が着脱可能に取り付けられて
いる。そして、このスタンパー34は、スプルーブッシュ
31の左端部に着脱可能に固定されたほぼ円筒状の内周ス
タンパー押さえ35により内周部が、また、キャビティ入
子28の左面周辺部にボルト36によって固定されたほぼ円
環状の外周スタンパー押さえ37により外周部がそれぞれ
左側から押さえられている。これとともに、スタンパー
34は、真空吸引によりキャビティ入子28の左面に密着す
るようになっている。
【0015】一方、前記可動型22は、成形機の可動側プ
ラテンに取り付けられるプレート状の可動側取付板41を
有しており、この可動側取付板41の右側すなわち固定型
21側には、第1の可動側枠体42、左向きの段差面44を有
する第2の可動側枠体43および枠状の固定型壁部材45が
この順序で左から右に重ねて固定されている。この固定
型壁部材45は、型閉時に前記固定側型板27に突き当たる
突き当て板46とともに、締結具であるボルト47により右
側から前記第3の可動側枠体44に固定されている。そし
て、固定型壁部材45は、キャビティ23の外周面を形成す
るものであり、前記外周スタンパー押さえ37よりも内周
側でキャビティ入子28に対向する環状凸部48が右面の内
周部に突出形成されている。なお、前記突き当て板46を
別体にしているのは、環状凸部48の鏡面加工のためであ
る。さらに、固定型壁部材45を囲んで第3の可動側枠体
44の右面には、前記固定側ガイドブロック29に噛み合う
可動側ガイドブロック49も固定されている。
ラテンに取り付けられるプレート状の可動側取付板41を
有しており、この可動側取付板41の右側すなわち固定型
21側には、第1の可動側枠体42、左向きの段差面44を有
する第2の可動側枠体43および枠状の固定型壁部材45が
この順序で左から右に重ねて固定されている。この固定
型壁部材45は、型閉時に前記固定側型板27に突き当たる
突き当て板46とともに、締結具であるボルト47により右
側から前記第3の可動側枠体44に固定されている。そし
て、固定型壁部材45は、キャビティ23の外周面を形成す
るものであり、前記外周スタンパー押さえ37よりも内周
側でキャビティ入子28に対向する環状凸部48が右面の内
周部に突出形成されている。なお、前記突き当て板46を
別体にしているのは、環状凸部48の鏡面加工のためであ
る。さらに、固定型壁部材45を囲んで第3の可動側枠体
44の右面には、前記固定側ガイドブロック29に噛み合う
可動側ガイドブロック49も固定されている。
【0016】また、第1の可動側枠体42内には、第1の
可動基体55が左右方向へ可動に組み込まれており、この
第1の可動基体55の右面に固定された第2の可動基体56
が第2の可動側枠体43内に左右方向へ可動に組み込まれ
ている。この第2の可動基体56は、左側に形成されたフ
ランジ部57が第1の可動側枠体42と第2の可動側枠体43
の段差面44との間に位置しており、これにより左右の移
動範囲が規制されているとともに、スプリング58により
左方へ付勢されている。また、第2の可動側枠体43の内
周面と第2の可動基体56のフランジ部57の外周面との間
および第3の可動側枠体44の内周面と第2の可動基体56
の右部外周面との間には、それぞれ複数列の転動体とし
てのボールからなるスライドベアリング59,60が介在さ
せてある。
可動基体55が左右方向へ可動に組み込まれており、この
第1の可動基体55の右面に固定された第2の可動基体56
が第2の可動側枠体43内に左右方向へ可動に組み込まれ
ている。この第2の可動基体56は、左側に形成されたフ
ランジ部57が第1の可動側枠体42と第2の可動側枠体43
の段差面44との間に位置しており、これにより左右の移
動範囲が規制されているとともに、スプリング58により
左方へ付勢されている。また、第2の可動側枠体43の内
周面と第2の可動基体56のフランジ部57の外周面との間
および第3の可動側枠体44の内周面と第2の可動基体56
の右部外周面との間には、それぞれ複数列の転動体とし
てのボールからなるスライドベアリング59,60が介在さ
せてある。
【0017】そして、第2の可動基体56の左面に、前記
固定型壁部材45内に左右方向へ摺動自在に嵌合された可
動型壁部材61が固定されている。右面が前記キャビティ
23の左面をなすこの可動型壁部材61は、固定型壁部材45
の左側に位置するフランジ部62において、右側から締結
具であるボルト63により第2の可動基体56に固定されて
いる。そして、固定型壁部材45の内周面と可動型壁部材
61の外周面との間の左側の位置には、その円周に沿う1
列の転動体としてのボールからなるスライドベアリング
64が介在させてある。このスライドベアリング64は、固
定型壁部材45の内周面に形成された段差部65に一部が嵌
合している。また、スライドベアリング64よりも右側の
広い範囲で、固定型壁部材45の内周面と可動型壁部材61
の外周面とは直接嵌合しているが、これら固定型壁部材
45の内周面および可動型壁部材61の外周面の中間部に
は、右側へ向かって先細りとなるテーパー状の段差面6
6,67がそれぞれ形成されている。そして、可動型壁部
材61の外周面において、段差面67よりも左側には潤滑性
を高めて両型壁部材45,61間のかじりを防止するための
表面処理が施されているが、段差面67よりも右側には表
面処理は施されていない。
固定型壁部材45内に左右方向へ摺動自在に嵌合された可
動型壁部材61が固定されている。右面が前記キャビティ
23の左面をなすこの可動型壁部材61は、固定型壁部材45
の左側に位置するフランジ部62において、右側から締結
具であるボルト63により第2の可動基体56に固定されて
いる。そして、固定型壁部材45の内周面と可動型壁部材
61の外周面との間の左側の位置には、その円周に沿う1
列の転動体としてのボールからなるスライドベアリング
64が介在させてある。このスライドベアリング64は、固
定型壁部材45の内周面に形成された段差部65に一部が嵌
合している。また、スライドベアリング64よりも右側の
広い範囲で、固定型壁部材45の内周面と可動型壁部材61
の外周面とは直接嵌合しているが、これら固定型壁部材
45の内周面および可動型壁部材61の外周面の中間部に
は、右側へ向かって先細りとなるテーパー状の段差面6
6,67がそれぞれ形成されている。そして、可動型壁部
材61の外周面において、段差面67よりも左側には潤滑性
を高めて両型壁部材45,61間のかじりを防止するための
表面処理が施されているが、段差面67よりも右側には表
面処理は施されていない。
【0018】また、前記可動型壁部材61の中央部には、
筒状のエア吹き出し用入子71が左右に貫通して固定され
ている。さらに、前記第2の可動基体56の中央部には、
突き出しスリーブ72が左右に貫通してかつ左右方向へ可
動に組み込まれている。この突き出しスリーブ72の右側
先端部は、エア吹き出し用入子71内に嵌合しており、キ
ャビティ23に臨んで位置するものである。そして、突き
出しスリーブ72は、第1の可動基体55と第2の可動基体
56とにより左右の移動範囲が規制されているとともに、
スプリング73により可動基体55,56に対して左方へ付勢
されている。一方、前記第1の可動基体55には、ゲート
カットスリーブ76が左右に貫通してかつ所定範囲左右方
向に可動に組み込まれており、このゲートカットスリー
ブ76が前記ピストンロッド75に右方から同軸的に対向し
ている。これとともに、ゲートカットスリーブ76は、前
記突き出しスリーブ72内を軸方向すなわち左右方向に貫
通している。なお、ゲートカットスリーブ76は、スプリ
ング77により突き出しスリーブ72に対して左方へ付勢さ
れている。
筒状のエア吹き出し用入子71が左右に貫通して固定され
ている。さらに、前記第2の可動基体56の中央部には、
突き出しスリーブ72が左右に貫通してかつ左右方向へ可
動に組み込まれている。この突き出しスリーブ72の右側
先端部は、エア吹き出し用入子71内に嵌合しており、キ
ャビティ23に臨んで位置するものである。そして、突き
出しスリーブ72は、第1の可動基体55と第2の可動基体
56とにより左右の移動範囲が規制されているとともに、
スプリング73により可動基体55,56に対して左方へ付勢
されている。一方、前記第1の可動基体55には、ゲート
カットスリーブ76が左右に貫通してかつ所定範囲左右方
向に可動に組み込まれており、このゲートカットスリー
ブ76が前記ピストンロッド75に右方から同軸的に対向し
ている。これとともに、ゲートカットスリーブ76は、前
記突き出しスリーブ72内を軸方向すなわち左右方向に貫
通している。なお、ゲートカットスリーブ76は、スプリ
ング77により突き出しスリーブ72に対して左方へ付勢さ
れている。
【0019】さらに、前記ゲートカットスリーブ76内に
は、突き出しピン85が左右に貫通してかつ左右方向に可
動に組み込まれている。なお、突き出しピン85は、スプ
リング86によりゲートカットスリーブ76に対して左方へ
付勢されている。さらに、突き出しピン85の左部には、
ゲートカットスリーブ76を径方向に貫通した連動片87が
突出形成されている。この連動片87は、突き出しスリー
ブ72に左方から対向するものである。
は、突き出しピン85が左右に貫通してかつ左右方向に可
動に組み込まれている。なお、突き出しピン85は、スプ
リング86によりゲートカットスリーブ76に対して左方へ
付勢されている。さらに、突き出しピン85の左部には、
ゲートカットスリーブ76を径方向に貫通した連動片87が
突出形成されている。この連動片87は、突き出しスリー
ブ72に左方から対向するものである。
【0020】なお、前記ゲートカットスリーブ76の先端
部は、型閉状態で、ゲートカットスリーブ76の左右方向
の移動に伴い、固定型21のスプルーブッシュ31の左端部
内に挿脱自在に嵌合するものである。そして、型閉状態
で、かつ、ゲートカットスリーブ76が左方に移動した状
態で、スプルーブッシュ31およびゲートカットスリーブ
76の相対向する端面間に、スプルー32に通じる円盤状の
ランナー88と、このランナー82からキャビティ23へ通じ
るリング状のゲート89とが形成されるものである。
部は、型閉状態で、ゲートカットスリーブ76の左右方向
の移動に伴い、固定型21のスプルーブッシュ31の左端部
内に挿脱自在に嵌合するものである。そして、型閉状態
で、かつ、ゲートカットスリーブ76が左方に移動した状
態で、スプルーブッシュ31およびゲートカットスリーブ
76の相対向する端面間に、スプルー32に通じる円盤状の
ランナー88と、このランナー82からキャビティ23へ通じ
るリング状のゲート89とが形成されるものである。
【0021】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。まず可動型22の組立の概略を説明する。ま
ず、第2の可動側枠体43および第3の可動側枠体44内に
ベアリング59,60を介して第2の可動基体56を組み込
む。また、この第2の可動基体56内に突き出しスリーブ
72を組み込む。ついで、第2の可動基体56に第1の可動
基体55を固定するとともに、突き出しスリーブ72内にゲ
ートカットスリーブ76および突き出しピン85を組み込
む。また、第2の可動側枠体43に第1の可動側枠体42を
固定する。また、可動型壁部材61の入子71を突き出しス
リーブ72に嵌合するとともに、可動型壁部材61のフラン
ジ部62をボルト63により第2の可動基体56に固定する。
位置決めピンで第2の可動基体56と可動型壁部材61との
芯合わせをした状態でのボルト63による固定によって、
可動型壁部材61の位置が決まることになる。ついで、可
動型壁部材61の外周側にベアリング64を組み込んだ後、
同じ可動型壁部材61の外周側に固定型壁部材45を嵌合
し、この固定型壁部材45をボルト47により第3の可動側
枠体44に固定する。このボルト47による固定によって、
最終的な固定型壁部材45の位置が決まる。
説明する。まず可動型22の組立の概略を説明する。ま
ず、第2の可動側枠体43および第3の可動側枠体44内に
ベアリング59,60を介して第2の可動基体56を組み込
む。また、この第2の可動基体56内に突き出しスリーブ
72を組み込む。ついで、第2の可動基体56に第1の可動
基体55を固定するとともに、突き出しスリーブ72内にゲ
ートカットスリーブ76および突き出しピン85を組み込
む。また、第2の可動側枠体43に第1の可動側枠体42を
固定する。また、可動型壁部材61の入子71を突き出しス
リーブ72に嵌合するとともに、可動型壁部材61のフラン
ジ部62をボルト63により第2の可動基体56に固定する。
位置決めピンで第2の可動基体56と可動型壁部材61との
芯合わせをした状態でのボルト63による固定によって、
可動型壁部材61の位置が決まることになる。ついで、可
動型壁部材61の外周側にベアリング64を組み込んだ後、
同じ可動型壁部材61の外周側に固定型壁部材45を嵌合
し、この固定型壁部材45をボルト47により第3の可動側
枠体44に固定する。このボルト47による固定によって、
最終的な固定型壁部材45の位置が決まる。
【0022】このような組立において、特に可動型壁部
材61と固定型壁部材45との間にベアリング64を介在さ
せ、若干のプリロードを与えることにより、可動型壁部
材61と固定型壁部材45とを容易にかつ精度よく組み立て
ることができる。すなわち、ベアリング64により、厳密
な測定を行うようなことなく、可動型壁部材61と固定型
壁部材45とを正確に芯合わせできる。
材61と固定型壁部材45との間にベアリング64を介在さ
せ、若干のプリロードを与えることにより、可動型壁部
材61と固定型壁部材45とを容易にかつ精度よく組み立て
ることができる。すなわち、ベアリング64により、厳密
な測定を行うようなことなく、可動型壁部材61と固定型
壁部材45とを正確に芯合わせできる。
【0023】成形に際しては、まず固定型21と可動型22
とを型閉する。この型閉状態においては、固定側型板27
と可動型22側の突き当て板46とが互いに突き当たり、キ
ャビティ入子28と固定型壁部材45の環状凸部48との間に
エアベントが形成される。こうして、キャビティ入子2
8、可動型壁部材61、吹き出し用入子38,71、内周スタ
ンパー押さえ35、スプルーブッシュ31、後退した位置に
ある突き出しスリーブ72およびゲートカットスリーブ76
によりキャビティ23、ランナー88およびゲート89が形成
される。
とを型閉する。この型閉状態においては、固定側型板27
と可動型22側の突き当て板46とが互いに突き当たり、キ
ャビティ入子28と固定型壁部材45の環状凸部48との間に
エアベントが形成される。こうして、キャビティ入子2
8、可動型壁部材61、吹き出し用入子38,71、内周スタ
ンパー押さえ35、スプルーブッシュ31、後退した位置に
ある突き出しスリーブ72およびゲートカットスリーブ76
によりキャビティ23、ランナー88およびゲート89が形成
される。
【0024】そして、スプルーブッシュ31に接続された
成形機のノズル91から溶融した熱可塑性樹脂を射出す
る。この樹脂は、スプルー32およびランナー88を通っ
て、リング状のゲート89から放射状に広がるようにして
キャビティ23内に流入し、このキャビティ23内に充填さ
れる(充填工程)。この充填工程後、キャビティ23内の
樹脂がまだ軟らかいうちに、図示していない駆動ロッド
により押されて、ゲートカットスリーブ76がスプリング
77の付勢に抗し右方へ前進し、ゲートカットスリーブ76
の先端部がスプルーブッシュ31の先端部内に嵌合する。
これにより、ゲート89において、ランナー88内の樹脂と
キャビティ23内の樹脂とが切断される(ゲートカット工
程)。
成形機のノズル91から溶融した熱可塑性樹脂を射出す
る。この樹脂は、スプルー32およびランナー88を通っ
て、リング状のゲート89から放射状に広がるようにして
キャビティ23内に流入し、このキャビティ23内に充填さ
れる(充填工程)。この充填工程後、キャビティ23内の
樹脂がまだ軟らかいうちに、図示していない駆動ロッド
により押されて、ゲートカットスリーブ76がスプリング
77の付勢に抗し右方へ前進し、ゲートカットスリーブ76
の先端部がスプルーブッシュ31の先端部内に嵌合する。
これにより、ゲート89において、ランナー88内の樹脂と
キャビティ23内の樹脂とが切断される(ゲートカット工
程)。
【0025】また、やはりキャビティ23内の樹脂が固ま
る前に、可動型壁部材61がキャビティ入子28に近付くこ
とにより、キャビティ23内の樹脂が圧縮される(圧縮工
程)。この圧縮工程においては、図示していない駆動ロ
ッドがスプリング58の付勢に抗して可動基体55,56を右
方へ押し、可動型壁部材61も一体的にキャビティ入子28
の方へ移動する。このとき、第1の可動基体55に押され
て、突き出しスリーブ72および突き出しピン85も一体的
に移動する。
る前に、可動型壁部材61がキャビティ入子28に近付くこ
とにより、キャビティ23内の樹脂が圧縮される(圧縮工
程)。この圧縮工程においては、図示していない駆動ロ
ッドがスプリング58の付勢に抗して可動基体55,56を右
方へ押し、可動型壁部材61も一体的にキャビティ入子28
の方へ移動する。このとき、第1の可動基体55に押され
て、突き出しスリーブ72および突き出しピン85も一体的
に移動する。
【0026】ついで、キャビティ23内の樹脂が十分に冷
却、固化した後、固定型21と可動型22が型開されて、成
形されたディスクが取り出される。型開に伴い、ランナ
ー88部分のアンダーカット形状のために、スプルー32お
よびランナー88部分の樹脂は、まず固定型21から離れ、
可動型22側に止まる。固定型21側でのエアの吹き出しに
より、ディスクも、まず固定型21から離れ、可動型22側
に止まる。ついで、図示していない駆動ロッドがスプリ
ング86の付勢に抗して突き出しピン85を右方へ押して前
進させる。これにより、スプルー32およびランナー88部
分の樹脂が可動型22から離れる。突き出しピン85の移動
が始まってしばらくすると、この突き出しピン85の連動
片87が、スプリング73の付勢に抗して突き出しスリーブ
72を右方へ押すようになる。これとともに、エアの吹き
出しにより、ディスクが可動型22から離れる。
却、固化した後、固定型21と可動型22が型開されて、成
形されたディスクが取り出される。型開に伴い、ランナ
ー88部分のアンダーカット形状のために、スプルー32お
よびランナー88部分の樹脂は、まず固定型21から離れ、
可動型22側に止まる。固定型21側でのエアの吹き出しに
より、ディスクも、まず固定型21から離れ、可動型22側
に止まる。ついで、図示していない駆動ロッドがスプリ
ング86の付勢に抗して突き出しピン85を右方へ押して前
進させる。これにより、スプルー32およびランナー88部
分の樹脂が可動型22から離れる。突き出しピン85の移動
が始まってしばらくすると、この突き出しピン85の連動
片87が、スプリング73の付勢に抗して突き出しスリーブ
72を右方へ押すようになる。これとともに、エアの吹き
出しにより、ディスクが可動型22から離れる。
【0027】このような成形時などにおいて、可動側枠
体43,44と可動基体56との間において、多数列のボール
からなるスライドベアリング59,60が荷重を確実に受
け、かつ、これらベアリング59,60により可動基体56の
中心は常に可動側枠体43,44の芯と一致した状態で摺動
する。一方、可動側枠体44に固定された固定型壁部材45
と可動基体56に固定された可動型壁部材61との間に介在
した1列のみのボールからなるスライドベアリング64は
荷重があまりかからない。したがって、このスライドベ
アリング64のプリロードも小さくてよいことになる。
体43,44と可動基体56との間において、多数列のボール
からなるスライドベアリング59,60が荷重を確実に受
け、かつ、これらベアリング59,60により可動基体56の
中心は常に可動側枠体43,44の芯と一致した状態で摺動
する。一方、可動側枠体44に固定された固定型壁部材45
と可動基体56に固定された可動型壁部材61との間に介在
した1列のみのボールからなるスライドベアリング64は
荷重があまりかからない。したがって、このスライドベ
アリング64のプリロードも小さくてよいことになる。
【0028】そして、前述のように可動型壁部材61と固
定型壁部材45との相互の組み込み精度がよいとともに、
可動基体56と可動側枠体43,44との間のベアリング59,
60が確実に荷重を受けることにより、可動型壁部材61と
固定型壁部材45との間のかじりや磨耗の発生も少なくな
り、作動不良やバリの発生などの成形不良も防止され
る。
定型壁部材45との相互の組み込み精度がよいとともに、
可動基体56と可動側枠体43,44との間のベアリング59,
60が確実に荷重を受けることにより、可動型壁部材61と
固定型壁部材45との間のかじりや磨耗の発生も少なくな
り、作動不良やバリの発生などの成形不良も防止され
る。
【0029】さらに、可動型壁部材61と固定型壁部材45
との間のベアリング64は、1列のみのボールからなるも
のとして左側すなわち反キャビティ23側に位置させ、ベ
アリング64よりもキャビティ23側の広い範囲で可動型壁
部材61および固定型壁部材45を直接嵌合としたので、ベ
アリング64の油がキャビティ23にしみ出にくくなる。
との間のベアリング64は、1列のみのボールからなるも
のとして左側すなわち反キャビティ23側に位置させ、ベ
アリング64よりもキャビティ23側の広い範囲で可動型壁
部材61および固定型壁部材45を直接嵌合としたので、ベ
アリング64の油がキャビティ23にしみ出にくくなる。
【0030】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、ベアリング59,60の転動体がボールと
なっていたが、転動体はローラなどであってもよい。ま
た、前記実施例の金型装置は、光ディスクを成形するも
のであったが、それに限るものではなく、本発明は、他
の射出圧縮成形用金型装置にも適用できる。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、ベアリング59,60の転動体がボールと
なっていたが、転動体はローラなどであってもよい。ま
た、前記実施例の金型装置は、光ディスクを成形するも
のであったが、それに限るものではなく、本発明は、他
の射出圧縮成形用金型装置にも適用できる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、枠体の内周側にベアリ
ングを介して可動基体を型開閉方向に摺動自在に組み込
み、ついで、可動基体におけるキャビティ側の面に可動
型壁部材を締結具により固定し、ついで、可動型壁部材
の外周側にベアリングを組み込んだ後、同じ可動型壁部
材の外周側に枠状の固定型壁部材を嵌合し、さらに、こ
の固定型壁部材を枠体におけるキャビティ側の面に締結
具により固定することによって、可動型壁部材と固定型
壁部材とを容易にかつ精度よく組み立てることができ
る。
ングを介して可動基体を型開閉方向に摺動自在に組み込
み、ついで、可動基体におけるキャビティ側の面に可動
型壁部材を締結具により固定し、ついで、可動型壁部材
の外周側にベアリングを組み込んだ後、同じ可動型壁部
材の外周側に枠状の固定型壁部材を嵌合し、さらに、こ
の固定型壁部材を枠体におけるキャビティ側の面に締結
具により固定することによって、可動型壁部材と固定型
壁部材とを容易にかつ精度よく組み立てることができ
る。
【0032】また、成形時には、枠体と可動基体との間
に介在した複数列の転動体からなるベアリングにより、
荷重を確実に受けることができ、一方、可動型壁部材お
よび固定型壁部材間のベアリングは、1列の転動体から
なるものとして反キャビティ側に位置させ、このベアリ
ングよりもキャビティ側の広い範囲で可動型壁部材およ
び固定型壁部材を直接嵌合としたので、ベアリングの油
がキャビティにしみ出にくくなる。そして、前述のよう
に可動型壁部材と固定型壁部材との相互の組み込み精度
を向上させられるとともに、可動基体と枠体との間のベ
アリングが可動基体の中心を常に枠体の芯に一致させた
状態で確実に荷重を受けることにより、かじりや磨耗の
発生を少なくでき、作動不良や成形不良も防止できる。
に介在した複数列の転動体からなるベアリングにより、
荷重を確実に受けることができ、一方、可動型壁部材お
よび固定型壁部材間のベアリングは、1列の転動体から
なるものとして反キャビティ側に位置させ、このベアリ
ングよりもキャビティ側の広い範囲で可動型壁部材およ
び固定型壁部材を直接嵌合としたので、ベアリングの油
がキャビティにしみ出にくくなる。そして、前述のよう
に可動型壁部材と固定型壁部材との相互の組み込み精度
を向上させられるとともに、可動基体と枠体との間のベ
アリングが可動基体の中心を常に枠体の芯に一致させた
状態で確実に荷重を受けることにより、かじりや磨耗の
発生を少なくでき、作動不良や成形不良も防止できる。
【図1】本発明の射出圧縮成形用金型装置の一実施例を
示すもので、可動型の固定型側の断面図である。
示すもので、可動型の固定型側の断面図である。
【図2】同上固定型の断面図である。
【図3】従来の射出圧縮成形用金型装置の一例を示す断
面図である。
面図である。
21 固定型(他方の型体) 22 可動型(一方の型体) 23 キャビティ 42 第1の可動側枠体(枠体) 43 第2の可動側枠体(枠体) 44 第3の可動側枠体(枠体) 45 固定型壁部材 47 ボルト(締結具) 55 第1の可動基体 56 第2の可動基体 59 スライドベアリング(ベアリング) 60 スライドベアリング(ベアリング) 61 可動型壁部材 63 ボルト(締結具) 64 スライドベアリング(ベアリング)
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に相互間にキャビテ
ィを形成する一対の型体を備え、一方の型体は、前記キ
ャビティを形成する部材として、型閉時に他方の型体に
突き当たる枠状の固定型壁部材と、この固定型壁部材の
内周側に前記両型体の型開閉方向に摺動自在に嵌合され
た可動型壁部材とを有する射出圧縮成形用金型装置にお
いて、前記一方の型体は、枠体と、この枠体の内周側に
前記型開閉方向に摺動自在に組み込まれた可動基体と、
これら枠体および可動基体間に介在された複数列の転動
体からなるベアリングと、前記可動基体におけるキャビ
ティ側の面に締結具により固定された前記可動型壁部材
と、前記枠体におけるキャビティ側の面に締結具により
固定された前記固定型壁部材と、これら可動型壁部材お
よび固定型壁部材間で反キャビティ側の位置に介在され
た1列の転動体からなるベアリングとを有し、このベア
リングよりもキャビティ側の広い範囲で前記可動型壁部
材および固定型壁部材を直接嵌合としたことを特徴とす
る射出圧縮成形用金型装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の射出圧縮成形用金型装置
の組立方法であって、前記枠体の内周側にベアリングを
介して前記可動基体を組み込み、つぎに、この可動基体
に締結具により前記可動型壁部材を固定し、つぎに、こ
の可動型壁部材の外周側にベアリングを組み込んだ後、
同じ可動型壁部材の外周側に前記固定型壁部材を嵌合し
て、この固定型壁部材を締結具により前記枠体に固定す
ることを特徴とする射出圧縮成形用金型装置の組立方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12898694A JPH07329133A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 射出圧縮成形用金型装置およびその組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12898694A JPH07329133A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 射出圧縮成形用金型装置およびその組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329133A true JPH07329133A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=14998303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12898694A Withdrawn JPH07329133A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 射出圧縮成形用金型装置およびその組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07329133A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188059A (ja) * | 2005-01-06 | 2006-07-20 | Awm Mold Tech Ag | 円板状情報媒体製造のための射出成形工具 |
JP2007001282A (ja) * | 2005-05-26 | 2007-01-11 | Fujifilm Holdings Corp | 成形用金型及びその製造方法 |
JP2007111917A (ja) * | 2005-10-18 | 2007-05-10 | Fujifilm Corp | 成形用金型および成形用金型の組立方法 |
JP2008120097A (ja) * | 2008-01-30 | 2008-05-29 | Toshin Seiko:Kk | プラスチック光学レンズ用射出成形金型ならびにプラスチック光学レンズの製造方法 |
KR101861808B1 (ko) * | 2017-12-27 | 2018-05-28 | 김상곤 | 디스플레이 윈도우 제작용 사출금형 |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP12898694A patent/JPH07329133A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188059A (ja) * | 2005-01-06 | 2006-07-20 | Awm Mold Tech Ag | 円板状情報媒体製造のための射出成形工具 |
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KR101861808B1 (ko) * | 2017-12-27 | 2018-05-28 | 김상곤 | 디스플레이 윈도우 제작용 사출금형 |
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