JPH07317892A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
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- JPH07317892A JPH07317892A JP6132595A JP13259594A JPH07317892A JP H07317892 A JPH07317892 A JP H07317892A JP 6132595 A JP6132595 A JP 6132595A JP 13259594 A JP13259594 A JP 13259594A JP H07317892 A JPH07317892 A JP H07317892A
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- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 摩擦係合装置の係合油圧を直接制御するにあ
たり、低圧待機の制御を安定して行って変速ショックを
防止する。 【構成】 所定の変速段で係合される摩擦係合装置B3
の係合油圧を、信号油圧に応じた圧力に制御する調圧バ
ルブ59を備え、前記摩擦係合装置B3 を係合させる変
速を行うべきことが検出された後の所定期間は前記信号
油圧を低圧状態に待機させるとともに、前記所定期間の
経過後は信号油圧を次第に高くして前記係合油圧を高め
る自動変速機の変速制御装置であって、摩擦係合装置B
3 の係合油圧の作用する受圧面積を少なくとも大小二様
に替える切換弁71が設けられ、かつ前記摩擦係合装置
B3 を係合させる変速の実行中で前記低圧状態に待機さ
せるときには前記受圧面積を小さい面積に設定する手段
が設けられている。
たり、低圧待機の制御を安定して行って変速ショックを
防止する。 【構成】 所定の変速段で係合される摩擦係合装置B3
の係合油圧を、信号油圧に応じた圧力に制御する調圧バ
ルブ59を備え、前記摩擦係合装置B3 を係合させる変
速を行うべきことが検出された後の所定期間は前記信号
油圧を低圧状態に待機させるとともに、前記所定期間の
経過後は信号油圧を次第に高くして前記係合油圧を高め
る自動変速機の変速制御装置であって、摩擦係合装置B
3 の係合油圧の作用する受圧面積を少なくとも大小二様
に替える切換弁71が設けられ、かつ前記摩擦係合装置
B3 を係合させる変速の実行中で前記低圧状態に待機さ
せるときには前記受圧面積を小さい面積に設定する手段
が設けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用の自動変速機
の変速を制御するための装置に関し、特に摩擦係合装置
に供給する係合油圧を電気的に制御するいわゆる直接圧
制御を行う制御装置に関するものである。
の変速を制御するための装置に関し、特に摩擦係合装置
に供給する係合油圧を電気的に制御するいわゆる直接圧
制御を行う制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の自動変速機で変速を実行する場
合、その変速のために係合させる摩擦係合油圧は、従来
一般には、アキュームレータによって調圧しており、ま
たより滑らかな変速を行う場合には、そのアキュームレ
ータの背圧を電気的に制御している。しかしながらアキ
ュームレータは、多量のフルード(オイル)を収容でき
る容積の大きいものであるから、自動変速機の小型・軽
量化の要請からこれを廃止することが望ましく、そこで
最近では、調圧レベルを電気的に制御できる調圧バルブ
によって摩擦係合装置の係合油圧を直接調圧することが
行われるようになってきている。
合、その変速のために係合させる摩擦係合油圧は、従来
一般には、アキュームレータによって調圧しており、ま
たより滑らかな変速を行う場合には、そのアキュームレ
ータの背圧を電気的に制御している。しかしながらアキ
ュームレータは、多量のフルード(オイル)を収容でき
る容積の大きいものであるから、自動変速機の小型・軽
量化の要請からこれを廃止することが望ましく、そこで
最近では、調圧レベルを電気的に制御できる調圧バルブ
によって摩擦係合装置の係合油圧を直接調圧することが
行われるようになってきている。
【0003】このいわゆる直接圧制御を行う場合であっ
ても、摩擦係合装置の係合油圧の特性がアキュームレー
タで調圧していたのとほぼ同様となるように制御するの
であり、変速判断の後に低圧の係合油圧を供給して摩擦
係合装置のパッククリアランス(ピストンや摩擦材の間
の間隙)を詰め、イナーシャ相が開始した後は、変速状
態の進行に応じて係合油圧をフィードバック制御し、そ
して変速の終了によって係合油圧をライン圧にまで高く
している。このような制御の一例を本出願人は、特願平
5−157990号によって既に提案している。
ても、摩擦係合装置の係合油圧の特性がアキュームレー
タで調圧していたのとほぼ同様となるように制御するの
であり、変速判断の後に低圧の係合油圧を供給して摩擦
係合装置のパッククリアランス(ピストンや摩擦材の間
の間隙)を詰め、イナーシャ相が開始した後は、変速状
態の進行に応じて係合油圧をフィードバック制御し、そ
して変速の終了によって係合油圧をライン圧にまで高く
している。このような制御の一例を本出願人は、特願平
5−157990号によって既に提案している。
【0004】そして上述した直接圧制御は、信号圧とし
て出力する油圧を電気的に制御可能なソレノイドバルブ
(リニアソレノイドバルブ)の信号圧を、調圧バルブの
制御ポートに供給してその調圧バルブの調圧値を連続的
に変化させ、この調圧バルブでライン圧を所定の摩擦係
合装置の係合油圧に調圧している。すなわちソレノイド
バルブから出力する信号圧に応じて摩擦係合装置の係合
油圧が変化するようになっている。
て出力する油圧を電気的に制御可能なソレノイドバルブ
(リニアソレノイドバルブ)の信号圧を、調圧バルブの
制御ポートに供給してその調圧バルブの調圧値を連続的
に変化させ、この調圧バルブでライン圧を所定の摩擦係
合装置の係合油圧に調圧している。すなわちソレノイド
バルブから出力する信号圧に応じて摩擦係合装置の係合
油圧が変化するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで摩擦係合装置
は、上述のように制御されて変速時の慣性エネルギを吸
収すると同時に、変速終了後はその変速段で走行するた
めのトルクを伝達するものであるから、摩擦係合装置は
所定の変速段で加えられる最大伝達トルクに相当する容
量を備えていることが必要である。摩擦係合装置の伝達
トルク容量を大きくするには、その摩擦材の枚数を多く
し、あるいは摩擦材を押圧するサーボ機構に供給する係
合油圧を高くし、もしくはそのサーボ機構におけるピス
トンの受圧面積を大きくすればよい。
は、上述のように制御されて変速時の慣性エネルギを吸
収すると同時に、変速終了後はその変速段で走行するた
めのトルクを伝達するものであるから、摩擦係合装置は
所定の変速段で加えられる最大伝達トルクに相当する容
量を備えていることが必要である。摩擦係合装置の伝達
トルク容量を大きくするには、その摩擦材の枚数を多く
し、あるいは摩擦材を押圧するサーボ機構に供給する係
合油圧を高くし、もしくはそのサーボ機構におけるピス
トンの受圧面積を大きくすればよい。
【0006】しかしながら摩擦材の枚数を多くすれば、
所要スペースが増大して自動変速機の小型・軽量化に反
することになるうえに、引摺りトルクの増大によって効
率の低下を招来する問題がある。また係合油圧を高くす
るとすれば、摩擦材の面圧が高くなってその耐久性を低
下させるおそれがある。このような点を考慮すると、摩
擦係合装置の伝達トルク容量を増大させるためには、油
圧サーボ機構でのピストンの受圧面積を増大させること
が好ましいと考えられる。
所要スペースが増大して自動変速機の小型・軽量化に反
することになるうえに、引摺りトルクの増大によって効
率の低下を招来する問題がある。また係合油圧を高くす
るとすれば、摩擦材の面圧が高くなってその耐久性を低
下させるおそれがある。このような点を考慮すると、摩
擦係合装置の伝達トルク容量を増大させるためには、油
圧サーボ機構でのピストンの受圧面積を増大させること
が好ましいと考えられる。
【0007】しかるに前述したように摩擦係合装置の伝
達トルク容量は、加速時などの大負荷に耐え得る容量で
あることのほかに、変速時には出力軸トルクが滑らかに
変化するように変化する必要があり、さらには低圧の油
圧が供給されて摩擦係合装置のパッククリアランスを詰
める程度の押圧力となる必要があるが、ピストンの受圧
面積を大きくして最大伝達トルク容量を増大させると、
パッククリアランスを詰めるためのいわゆる低圧待機時
に供給する油圧をきわめて低圧に設定しなければならな
くなる。しかしながら前述した信号圧を出力するソレノ
イドバルブの特性は、出力圧が高い方が精度がよく、出
力圧を低圧にするほど圧力のバラツキが大きくなる。そ
のため前述した直接圧制御を行う場合に、受圧面積を増
大させて摩擦係合装置の伝達トルク容量を増大させると
すると、低圧待機時に摩擦係合装置のパッククリアラン
スが詰まる以上にピストンの押圧力が増大し、摩擦係合
装置でトルク容量が生じて出力軸トルクが変化し、これ
が変速ショックとなる不都合があった。
達トルク容量は、加速時などの大負荷に耐え得る容量で
あることのほかに、変速時には出力軸トルクが滑らかに
変化するように変化する必要があり、さらには低圧の油
圧が供給されて摩擦係合装置のパッククリアランスを詰
める程度の押圧力となる必要があるが、ピストンの受圧
面積を大きくして最大伝達トルク容量を増大させると、
パッククリアランスを詰めるためのいわゆる低圧待機時
に供給する油圧をきわめて低圧に設定しなければならな
くなる。しかしながら前述した信号圧を出力するソレノ
イドバルブの特性は、出力圧が高い方が精度がよく、出
力圧を低圧にするほど圧力のバラツキが大きくなる。そ
のため前述した直接圧制御を行う場合に、受圧面積を増
大させて摩擦係合装置の伝達トルク容量を増大させると
すると、低圧待機時に摩擦係合装置のパッククリアラン
スが詰まる以上にピストンの押圧力が増大し、摩擦係合
装置でトルク容量が生じて出力軸トルクが変化し、これ
が変速ショックとなる不都合があった。
【0008】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、摩擦係合装置の係合油圧の直接圧制御を
行うにあたり、摩擦係合装置の係合力を高負荷に適合す
る係合力に設定できると同時に低圧待機状態に正確に設
定することのできる変速制御装置を提供することを目的
とするものである。
たものであり、摩擦係合装置の係合油圧の直接圧制御を
行うにあたり、摩擦係合装置の係合力を高負荷に適合す
る係合力に設定できると同時に低圧待機状態に正確に設
定することのできる変速制御装置を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、所定の変速段で係合される摩擦係合
装置の係合油圧を、信号油圧に応じた圧力に制御する調
圧バルブを備え、前記摩擦係合装置を係合させる変速を
行うべきことが検出された後の所定期間は前記信号油圧
を低圧状態に待機させるとともに、前記所定期間の経過
後は信号油圧を次第に高くして前記係合油圧を高める自
動変速機の変速制御装置において、前記摩擦係合装置の
係合油圧の作用する受圧面積を少なくとも大小二様に替
える機構と、前記摩擦係合装置を係合させる変速の実行
中で前記低圧状態に待機させるときには前記受圧面積を
小さい面積に設定する手段とを設けたことを特徴とする
ものである。
を達成するために、所定の変速段で係合される摩擦係合
装置の係合油圧を、信号油圧に応じた圧力に制御する調
圧バルブを備え、前記摩擦係合装置を係合させる変速を
行うべきことが検出された後の所定期間は前記信号油圧
を低圧状態に待機させるとともに、前記所定期間の経過
後は信号油圧を次第に高くして前記係合油圧を高める自
動変速機の変速制御装置において、前記摩擦係合装置の
係合油圧の作用する受圧面積を少なくとも大小二様に替
える機構と、前記摩擦係合装置を係合させる変速の実行
中で前記低圧状態に待機させるときには前記受圧面積を
小さい面積に設定する手段とを設けたことを特徴とする
ものである。
【0010】またこの発明では、前記変速の終了が検出
されることにより前記受圧面積を増大させる手段を更に
備えることができる。
されることにより前記受圧面積を増大させる手段を更に
備えることができる。
【0011】
【作用】この発明で対象とする変速制御装置は、所定の
摩擦係合装置を係合させるための係合油圧を、調圧バル
ブの調圧レベルを信号油圧によって変えることにより直
接制御する。そしてその摩擦係合装置を係合させる係合
油圧の作用する受圧面積が大小二様に変化するようにな
っているので、その摩擦係合装置を係合させる変速が検
出され、その変速の低圧待機の場合には、前記係合油圧
は受圧面積が小さくなるように供給される。したがって
係合油圧が特に低くなくても摩擦係合装置を係合させる
力すなわち油圧サーボ機構で発生する係合力が小さくな
るので、摩擦係合装置をいわゆる低圧待機状態とするこ
とができる。そしてその係合油圧が特には低くなくてよ
いので、安定した低圧待機状態となり、摩擦係合装置が
変速検出直後に係合して変速ショックが生じるなどのこ
とはない。
摩擦係合装置を係合させるための係合油圧を、調圧バル
ブの調圧レベルを信号油圧によって変えることにより直
接制御する。そしてその摩擦係合装置を係合させる係合
油圧の作用する受圧面積が大小二様に変化するようにな
っているので、その摩擦係合装置を係合させる変速が検
出され、その変速の低圧待機の場合には、前記係合油圧
は受圧面積が小さくなるように供給される。したがって
係合油圧が特に低くなくても摩擦係合装置を係合させる
力すなわち油圧サーボ機構で発生する係合力が小さくな
るので、摩擦係合装置をいわゆる低圧待機状態とするこ
とができる。そしてその係合油圧が特には低くなくてよ
いので、安定した低圧待機状態となり、摩擦係合装置が
変速検出直後に係合して変速ショックが生じるなどのこ
とはない。
【0012】また変速の終了後に受圧面積を増大するこ
ととすれば、調圧レベルの増大と併せて摩擦係合装置の
係合力が大きくなり、高負荷がかかっても滑りが生じ
ず、高負荷走行することができる。
ととすれば、調圧レベルの増大と併せて摩擦係合装置の
係合力が大きくなり、高負荷がかかっても滑りが生じ
ず、高負荷走行することができる。
【0013】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。図1に示す油圧回路は、図3に示す自動変速機
のうち第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 とを主に制
御するための部分であり、また図2は第3ブレーキB3
の油圧サーボ機構の概略的な構成を示している。
明する。図1に示す油圧回路は、図3に示す自動変速機
のうち第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 とを主に制
御するための部分であり、また図2は第3ブレーキB3
の油圧サーボ機構の概略的な構成を示している。
【0014】そこで先ず、図3に示す自動変速機の歯車
列の構成について説明すると、ここに示す構成では、前
進5段・後進1段の変速段を設定するように構成されて
いる。すなわちここに示す自動変速機Aは、トルクコン
バータ1と、副変速部2と、主変速部3とを備えてい
る。そのトルクコンバータ1は、ロックアップクラッチ
4を有しており、このロックアップクラッチ4は、ポン
プインペラー5に一体化させてあるフロントカバー6と
タービンラナン7を一体に取付けた部材(ハブ)8との
間に設けられている。エンジンのクランクシャフト(そ
れぞれ図示せず)はフロントカバー6に連結され、また
タービンラナン7を連結してある入力軸9は、副変速部
2を構成するオーバドライブ用遊星歯車機構10のキャ
リヤ11に連結されている。
列の構成について説明すると、ここに示す構成では、前
進5段・後進1段の変速段を設定するように構成されて
いる。すなわちここに示す自動変速機Aは、トルクコン
バータ1と、副変速部2と、主変速部3とを備えてい
る。そのトルクコンバータ1は、ロックアップクラッチ
4を有しており、このロックアップクラッチ4は、ポン
プインペラー5に一体化させてあるフロントカバー6と
タービンラナン7を一体に取付けた部材(ハブ)8との
間に設けられている。エンジンのクランクシャフト(そ
れぞれ図示せず)はフロントカバー6に連結され、また
タービンラナン7を連結してある入力軸9は、副変速部
2を構成するオーバドライブ用遊星歯車機構10のキャ
リヤ11に連結されている。
【0015】この遊星歯車機構10におけるキャリヤ1
1とサンギヤ12との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ12がキャリヤ11に対して相
対的に正回転(入力軸9の回転方向の回転)する場合に
係合するようになっている。またサンギヤ12の回転を
選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そ
してこの副変速部2の出力要素であるリングギヤ13
が、主変速部3の入力要素である中間軸14に接続され
ている。
1とサンギヤ12との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ12がキャリヤ11に対して相
対的に正回転(入力軸9の回転方向の回転)する場合に
係合するようになっている。またサンギヤ12の回転を
選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そ
してこの副変速部2の出力要素であるリングギヤ13
が、主変速部3の入力要素である中間軸14に接続され
ている。
【0016】したがって副変速部2は、多板クラッチC
0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星
歯車機構10の全体が一体となって回転するため、中間
軸14が入力軸9と同速度で回転し、低速段となる。ま
たブレーキB0 を係合させてサンギヤ12の回転を止め
た状態では、リングギヤ13が入力軸9に対して増速さ
れて正回転し、高速段となる。
0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星
歯車機構10の全体が一体となって回転するため、中間
軸14が入力軸9と同速度で回転し、低速段となる。ま
たブレーキB0 を係合させてサンギヤ12の回転を止め
た状態では、リングギヤ13が入力軸9に対して増速さ
れて正回転し、高速段となる。
【0017】他方、主変速部3は三組の遊星歯車機構1
5,16,17を備えており、それらの回転要素が以下
のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構1
5のサンギヤ18と第2遊星歯車機構16のサンギヤ1
9とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構
15のリングギヤ20と第2遊星歯車機構16のキャリ
ヤ21と第3遊星歯車機構17のキャリヤ22との三者
が連結され、かつそのキャリヤ22に出力軸23が連結
されている。さらに第2遊星歯車機構16のリングギヤ
24が第3遊星歯車機構17のサンギヤ25に連結され
ている。
5,16,17を備えており、それらの回転要素が以下
のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構1
5のサンギヤ18と第2遊星歯車機構16のサンギヤ1
9とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構
15のリングギヤ20と第2遊星歯車機構16のキャリ
ヤ21と第3遊星歯車機構17のキャリヤ22との三者
が連結され、かつそのキャリヤ22に出力軸23が連結
されている。さらに第2遊星歯車機構16のリングギヤ
24が第3遊星歯車機構17のサンギヤ25に連結され
ている。
【0018】この主変速部3の歯車列では後進段と前進
側の四つの変速段とを設定することができ、そのための
クラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構16のリングギヤ24および第3
遊星歯車機構17のサンギヤ25と中間軸14との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構15のサンギヤ18および第2遊星歯車
機構16のサンギヤ19と中間軸14との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
側の四つの変速段とを設定することができ、そのための
クラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構16のリングギヤ24および第3
遊星歯車機構17のサンギヤ25と中間軸14との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構15のサンギヤ18および第2遊星歯車
機構16のサンギヤ19と中間軸14との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
【0019】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構15および第2遊星歯車機構16のサンギヤ18,1
9の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ18,19(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング26との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ18,1
9が逆回転(入力軸9の回転方向とは反対方向の回転)
しようとする際に係合するようになっている。多板ブレ
ーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構15の
キャリヤ27とケーシング26との間に設けられてい
る。そして第3遊星歯車機構17のリングギヤ28の回
転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレ
ーキB4 と第2一方向クラッチF2とがケーシング26
との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向
クラッチF2 はリングギヤ28が逆回転しようとする際
に係合するようになっている。
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構15および第2遊星歯車機構16のサンギヤ18,1
9の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ18,19(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング26との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ18,1
9が逆回転(入力軸9の回転方向とは反対方向の回転)
しようとする際に係合するようになっている。多板ブレ
ーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構15の
キャリヤ27とケーシング26との間に設けられてい
る。そして第3遊星歯車機構17のリングギヤ28の回
転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレ
ーキB4 と第2一方向クラッチF2とがケーシング26
との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向
クラッチF2 はリングギヤ28が逆回転しようとする際
に係合するようになっている。
【0020】上述したクラッチやブレーキを制御するた
めの油圧制御装置29が設けられており、その油圧制御
装置29は、変速を実行するための第1ないし第3のシ
フトソレノイドバルブS1 ,〜S3 、エンジンブレーキ
状態を制御するための第4ソレノイドバルブS4 、ライ
ン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT、ア
キュームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイド
バルブSLN、ロックアップクラッチを制御するためのリ
ニアソレノイドバルブSLUを備えている。
めの油圧制御装置29が設けられており、その油圧制御
装置29は、変速を実行するための第1ないし第3のシ
フトソレノイドバルブS1 ,〜S3 、エンジンブレーキ
状態を制御するための第4ソレノイドバルブS4 、ライ
ン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT、ア
キュームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイド
バルブSLN、ロックアップクラッチを制御するためのリ
ニアソレノイドバルブSLUを備えている。
【0021】またそれらのソレノイドバルブに信号を出
力して変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧な
どを制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)
30が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
30は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置
(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェースを
主体とするものであって、この電子制御装置30には、
制御のためのデータとしてスロットル開度、車速、エン
ジン水温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジシ
ョン、パターンセレクトスイッチからの信号、オーバド
ライブスイッチからの信号、クラッチC0 の回転速度を
検出するセンサからの信号、第2クラッチC2 の回転速
度を検出するセンサからの信号、自動変速機の油温、マ
ニュアルシフトスイッチからの信号などが入力されてい
る。
力して変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧な
どを制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)
30が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
30は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置
(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェースを
主体とするものであって、この電子制御装置30には、
制御のためのデータとしてスロットル開度、車速、エン
ジン水温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジシ
ョン、パターンセレクトスイッチからの信号、オーバド
ライブスイッチからの信号、クラッチC0 の回転速度を
検出するセンサからの信号、第2クラッチC2 の回転速
度を検出するセンサからの信号、自動変速機の油温、マ
ニュアルシフトスイッチからの信号などが入力されてい
る。
【0022】上記の自動変速機Aでは、各クラッチやブ
レーキを図4の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、空欄は解放状態をそれぞれ
示す。
レーキを図4の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、空欄は解放状態をそれぞれ
示す。
【0023】上述した摩擦係合装置のうち第3ブレーキ
B3 は、いわゆるダブルチャンバータイプの油圧サーボ
機構を備えており、その一例を図2に示してある。すな
わち図2において、キャリヤ27と一体のブレーキハブ
31の外周面とハウジング26の内周面とのそれぞれ
に、互いに交互に配置した複数枚の摩擦板32がスプラ
イン嵌合されており、それらの摩擦板32に対向する位
置にピストン33が軸線方向に前後動するように配置さ
れている。このピストン33は、全体として環状をなす
ものであって、ハウンジング26と一体化されかつ摩擦
板32側に向けて開口しているサポート34の内部に、
液密状態を維持して前後動するように収容されている。
またサポート34には、ピストン33の収容部分を半径
方向で二分する隔壁板35が、ピスント33に向けて突
設されており、ピストン33はこの隔壁板35に対して
も液密状態を維持して前後動するよう嵌合している。し
たがってピストン33とサポート34との間の油圧室が
半径方向で外側の第1油室36と内側の第2油室37と
に2分割されている。そしてサポート34には、第1油
室36に連通した第1ポート38と第2油室27に連通
した第2ポート39とが形成されている。
B3 は、いわゆるダブルチャンバータイプの油圧サーボ
機構を備えており、その一例を図2に示してある。すな
わち図2において、キャリヤ27と一体のブレーキハブ
31の外周面とハウジング26の内周面とのそれぞれ
に、互いに交互に配置した複数枚の摩擦板32がスプラ
イン嵌合されており、それらの摩擦板32に対向する位
置にピストン33が軸線方向に前後動するように配置さ
れている。このピストン33は、全体として環状をなす
ものであって、ハウンジング26と一体化されかつ摩擦
板32側に向けて開口しているサポート34の内部に、
液密状態を維持して前後動するように収容されている。
またサポート34には、ピストン33の収容部分を半径
方向で二分する隔壁板35が、ピスント33に向けて突
設されており、ピストン33はこの隔壁板35に対して
も液密状態を維持して前後動するよう嵌合している。し
たがってピストン33とサポート34との間の油圧室が
半径方向で外側の第1油室36と内側の第2油室37と
に2分割されている。そしてサポート34には、第1油
室36に連通した第1ポート38と第2油室27に連通
した第2ポート39とが形成されている。
【0024】上述した歯車列を備えた自動変速機Aにお
ける第2速と第3速との間の変速は、図4に示す係合作
動表から知られるように、第2ブレーキB2 と第3ブレ
ーキB3 との係合・解放状態を共に変更するいわゆるク
ラッチ・ツウ・クラッチ変速になる。その第3ブレーキ
B3 の係合圧は、電気的に直接制御するようになってお
り、図1に示す油圧回路はそのための回路である。
ける第2速と第3速との間の変速は、図4に示す係合作
動表から知られるように、第2ブレーキB2 と第3ブレ
ーキB3 との係合・解放状態を共に変更するいわゆるク
ラッチ・ツウ・クラッチ変速になる。その第3ブレーキ
B3 の係合圧は、電気的に直接制御するようになってお
り、図1に示す油圧回路はそのための回路である。
【0025】すなわち図1において、符号40は 2-3タ
イミングバルブを示し、この 2-3タイミングバルブ40
には、 2-3シフトバルブ41のドレーン油路42に連通
するインポート43と、そのドレーン油路42にオリフ
ィス44を介して連通するドレーン圧入力ポート45
と、 2-3シフトバルブ41から第2ブレーキB2 に至る
供給油路46にオリフィス47を介して連通する入力ポ
ート48と、ロックアップクラッチ用のリニアソレノイ
ドバルブSLUからの信号圧を入力される信号ポート49
と、ドレーンポート50とが設けられている。またこの
2-3タイミングバルブ40のスプール51には、その一
端に位置しかつドレーンポート50を開閉するランド5
2と、中間に位置するとともにドレーン圧入力ポート4
5とインポート43との間を仕切りかつドレーン圧入力
ポート45側にドレーン圧の受圧面を形成しているラン
ド53と、他端に位置するとともに供給圧の受圧面を形
成しかつ入力ポート48とドレーン圧入力ポート45と
を仕切る小径のランド54とを備えている。そしてその
一端側のランド52はスプリング55を介して受圧ピス
トン56に当接し、また受圧ピストン56は信号ポート
49からの信号圧の受圧面を形成している。
イミングバルブを示し、この 2-3タイミングバルブ40
には、 2-3シフトバルブ41のドレーン油路42に連通
するインポート43と、そのドレーン油路42にオリフ
ィス44を介して連通するドレーン圧入力ポート45
と、 2-3シフトバルブ41から第2ブレーキB2 に至る
供給油路46にオリフィス47を介して連通する入力ポ
ート48と、ロックアップクラッチ用のリニアソレノイ
ドバルブSLUからの信号圧を入力される信号ポート49
と、ドレーンポート50とが設けられている。またこの
2-3タイミングバルブ40のスプール51には、その一
端に位置しかつドレーンポート50を開閉するランド5
2と、中間に位置するとともにドレーン圧入力ポート4
5とインポート43との間を仕切りかつドレーン圧入力
ポート45側にドレーン圧の受圧面を形成しているラン
ド53と、他端に位置するとともに供給圧の受圧面を形
成しかつ入力ポート48とドレーン圧入力ポート45と
を仕切る小径のランド54とを備えている。そしてその
一端側のランド52はスプリング55を介して受圧ピス
トン56に当接し、また受圧ピストン56は信号ポート
49からの信号圧の受圧面を形成している。
【0026】第2ブレーキB2 用のアキュームレータ5
7は、第2ブレーキB2 に至る油路46に、オリフィス
58を介して接続されており、このアキュームレータ5
7は、前記リニアソレノイドバルブSLNによって制御さ
れるアキュームレータコントロールバルブからの油圧に
よって背圧が変えられて第2ブレーキB2 の係合圧を制
御する。
7は、第2ブレーキB2 に至る油路46に、オリフィス
58を介して接続されており、このアキュームレータ5
7は、前記リニアソレノイドバルブSLNによって制御さ
れるアキュームレータコントロールバルブからの油圧に
よって背圧が変えられて第2ブレーキB2 の係合圧を制
御する。
【0027】また図1において符号59は B-3コントロ
ールバルブであって、これは、第3ブレーキB3 の油圧
の給排速度を制御するためのバルブであり、第3ブレー
キB3 の油圧を信号圧として作用させるために、油路6
0を接続した信号ポート61と、 2-3シフトバルブ41
にオリフィス62を介して接続したDポート63と、こ
のDポート63に対して連通・遮断されかつ油路60が
接続されたブレーキポート64とが形成されている。こ
れらのポートの開閉を行うスプール65の一端部はスプ
リング66を介してピストン67に当接させられてい
る。このピストン67に対してロックアップクラッチ用
リニアソレノイドバルブSLUの信号圧を作用させる信号
圧ポート68が形成されている。なお、図1において符
号69は 1-2シフトバルブである。
ールバルブであって、これは、第3ブレーキB3 の油圧
の給排速度を制御するためのバルブであり、第3ブレー
キB3 の油圧を信号圧として作用させるために、油路6
0を接続した信号ポート61と、 2-3シフトバルブ41
にオリフィス62を介して接続したDポート63と、こ
のDポート63に対して連通・遮断されかつ油路60が
接続されたブレーキポート64とが形成されている。こ
れらのポートの開閉を行うスプール65の一端部はスプ
リング66を介してピストン67に当接させられてい
る。このピストン67に対してロックアップクラッチ用
リニアソレノイドバルブSLUの信号圧を作用させる信号
圧ポート68が形成されている。なお、図1において符
号69は 1-2シフトバルブである。
【0028】上記の油路60は、第3ブレーキB3 の係
合油圧を給排するために、一方で 2-3シフトバルブ41
に接続され、また他方で第3ブレーキB3 における前記
第1油室36用のポート38に接続されている。さらに
この油路60は、分岐してオリフィス切換弁71から第
2油室37用のポート39に接続されている。このオリ
フィス切換弁71は、油路60とポート39とを選択的
に連通・遮断するためのバルブであり、スプール72を
挟んだ一端側にスプリング73が配置されるとともに、
他端側に第3ソレノイドバルブS3 からの油圧Ps3を供
給される信号ポート74が形成され、そのスプール72
によって開閉される入力ポート75に油路60が接続さ
れている。またこの入力ポート75とドレーンポート7
6とに切り換えて連通させられる出力ポート77に、前
記第2油室37用のポート39が連通させられている。
すなわち信号ポート74に第3ソレノイドバルブS3 か
らの信号圧Ps3が供給されている場合には、入力ポート
75と出力ポート77とを連通させ、また反対に信号ポ
ート74から排圧されている場合には、出力ポート77
をドレーンポート76に連通させるようになっている。
合油圧を給排するために、一方で 2-3シフトバルブ41
に接続され、また他方で第3ブレーキB3 における前記
第1油室36用のポート38に接続されている。さらに
この油路60は、分岐してオリフィス切換弁71から第
2油室37用のポート39に接続されている。このオリ
フィス切換弁71は、油路60とポート39とを選択的
に連通・遮断するためのバルブであり、スプール72を
挟んだ一端側にスプリング73が配置されるとともに、
他端側に第3ソレノイドバルブS3 からの油圧Ps3を供
給される信号ポート74が形成され、そのスプール72
によって開閉される入力ポート75に油路60が接続さ
れている。またこの入力ポート75とドレーンポート7
6とに切り換えて連通させられる出力ポート77に、前
記第2油室37用のポート39が連通させられている。
すなわち信号ポート74に第3ソレノイドバルブS3 か
らの信号圧Ps3が供給されている場合には、入力ポート
75と出力ポート77とを連通させ、また反対に信号ポ
ート74から排圧されている場合には、出力ポート77
をドレーンポート76に連通させるようになっている。
【0029】さらに第3ブレーキB3 からの排圧速度を
緩和するためにアプライリレーバルブ78が設けられて
いる。このアプライリレーバルブ78は、前述したドレ
ーン油路42を 2-3シフトバルブ41から第2ブレーキ
B2 に至る油路46とドレーンとに選択的に切り換えて
連通させるためのバルブであり、スプール79を挟んだ
一端側にライン圧PL の供給される信号ポート80が形
成されるとともに、これとは反対側の他端部にスプリン
グ81が配置され、このスプリング81が配置された箇
所に開口するホールドポート82に第2ブレーキB2 が
その係合圧を作用させるように接続されている。出力ポ
ート83が軸線方向でのほぼ中央部に形成されており、
この出力ポート83を挟んだ両側に入力ポート84とド
レーンポート85とが形成されている。そしてその出力
ポート83はドレーン油路42に連通され、また入力ポ
ート84は供給油路46に連通されている。
緩和するためにアプライリレーバルブ78が設けられて
いる。このアプライリレーバルブ78は、前述したドレ
ーン油路42を 2-3シフトバルブ41から第2ブレーキ
B2 に至る油路46とドレーンとに選択的に切り換えて
連通させるためのバルブであり、スプール79を挟んだ
一端側にライン圧PL の供給される信号ポート80が形
成されるとともに、これとは反対側の他端部にスプリン
グ81が配置され、このスプリング81が配置された箇
所に開口するホールドポート82に第2ブレーキB2 が
その係合圧を作用させるように接続されている。出力ポ
ート83が軸線方向でのほぼ中央部に形成されており、
この出力ポート83を挟んだ両側に入力ポート84とド
レーンポート85とが形成されている。そしてその出力
ポート83はドレーン油路42に連通され、また入力ポ
ート84は供給油路46に連通されている。
【0030】したがって例えば第2速から第3速にアッ
プシフトする場合、第2ブレーキB2 の係合圧が低い状
態では、アプライリレーバルブ78のスプール79が図
の左半分に示す位置に押し上げられているから、出力ポ
ート83が入力ポート84に連通させられ、その結果、
ドレーン油路42には 2-3シフトバルブ41からライン
圧PL が供給される。一方、 2-3タイミングバルブ40
のスプール51は図の下半分に示す位置にあるから、ド
レーン油路42はインポート43を介してドレーンポー
ト50に連通させられる。したがって第3ブレーキB3
からは油路60および 2-3シフトバルブ41ならびにド
レーン油路42を介して排圧され、同時にそのドレーン
油路42にアプライリレーバルブ78を介してライン圧
PL が供給され、その結果、第3ブレーキB3 からの排
圧速度が緩和される。
プシフトする場合、第2ブレーキB2 の係合圧が低い状
態では、アプライリレーバルブ78のスプール79が図
の左半分に示す位置に押し上げられているから、出力ポ
ート83が入力ポート84に連通させられ、その結果、
ドレーン油路42には 2-3シフトバルブ41からライン
圧PL が供給される。一方、 2-3タイミングバルブ40
のスプール51は図の下半分に示す位置にあるから、ド
レーン油路42はインポート43を介してドレーンポー
ト50に連通させられる。したがって第3ブレーキB3
からは油路60および 2-3シフトバルブ41ならびにド
レーン油路42を介して排圧され、同時にそのドレーン
油路42にアプライリレーバルブ78を介してライン圧
PL が供給され、その結果、第3ブレーキB3 からの排
圧速度が緩和される。
【0031】上述したように B-3コントロールバルブ5
9は、スプリング66の受け部材であるピストン67を
ソレノイドバルブSLUの出力圧によってスプリング66
側に押圧するように構成されているので、その調圧レベ
ルをソレノイドバルブSLUによって連続的に変えること
ができ、換言すれば、第3ブレーキB3 の係合圧を電気
的に直接制御することができる。その第3ブレーキB3
を係合させる場合の油圧の特性は、従来のアキュームレ
ータを使用した場合の一般的な油圧特性と近似し、パッ
ククリアランスを詰める程度の油圧に設定する低圧待機
やイナーシャ相の開始後の変速の進行状態に応じたスイ
ープアップおよび変速終了後の昇圧を行うことに基づく
特性である。この発明にかかる上述した制御装置では、
これに加え、第3ブレーキB3 の油圧を供給する油室の
切換え制御を並行して行う。
9は、スプリング66の受け部材であるピストン67を
ソレノイドバルブSLUの出力圧によってスプリング66
側に押圧するように構成されているので、その調圧レベ
ルをソレノイドバルブSLUによって連続的に変えること
ができ、換言すれば、第3ブレーキB3 の係合圧を電気
的に直接制御することができる。その第3ブレーキB3
を係合させる場合の油圧の特性は、従来のアキュームレ
ータを使用した場合の一般的な油圧特性と近似し、パッ
ククリアランスを詰める程度の油圧に設定する低圧待機
やイナーシャ相の開始後の変速の進行状態に応じたスイ
ープアップおよび変速終了後の昇圧を行うことに基づく
特性である。この発明にかかる上述した制御装置では、
これに加え、第3ブレーキB3 の油圧を供給する油室の
切換え制御を並行して行う。
【0032】図5はそのための制御ルーチンを示すフロ
ーチャートであって、第3ブレーキB3 を係合させて実
行する変速のうち第1速から第2速へのアップシフトか
否かを判断(ステップ1)してその判断が成立した場合
には、低圧待機期間を設定する第1のタイマT1 をゼロ
リセット(ステップ2)した後に、第3ソレノイドバル
ブS3 をONにする(ステップ3)。この第3ソレノイ
ドバルブS3 は、第4速と第5速との間の変速の際に使
用されるソレノイドバルブであるが、第1速と第2速と
の間の変速の場合には、ON・OFFのいずれでもよい
ので、これを利用して油室の切換えの制御を行う。すな
わちこの第3ソレノイドバルブS3 はOFF状態で高い
圧力の信号圧Ps3を出力するノーマルクローズのソレノ
イドバルブであり、したがってON制御されることによ
り、信号圧Ps3を出力しなくなる。
ーチャートであって、第3ブレーキB3 を係合させて実
行する変速のうち第1速から第2速へのアップシフトか
否かを判断(ステップ1)してその判断が成立した場合
には、低圧待機期間を設定する第1のタイマT1 をゼロ
リセット(ステップ2)した後に、第3ソレノイドバル
ブS3 をONにする(ステップ3)。この第3ソレノイ
ドバルブS3 は、第4速と第5速との間の変速の際に使
用されるソレノイドバルブであるが、第1速と第2速と
の間の変速の場合には、ON・OFFのいずれでもよい
ので、これを利用して油室の切換えの制御を行う。すな
わちこの第3ソレノイドバルブS3 はOFF状態で高い
圧力の信号圧Ps3を出力するノーマルクローズのソレノ
イドバルブであり、したがってON制御されることによ
り、信号圧Ps3を出力しなくなる。
【0033】したがって図1に示す油圧回路では、第3
ソレノイドバルブS3 をONにすることにより、オリフ
ィス切換弁71の信号ポート74から排圧されるので、
そのスプール72が図1の上半分に示す位置に前進し、
入力ポート75が閉じられるとともに、第3油室37に
連通している出力ポート77がドレーンポート76に連
通する。すなわち第3ブレーキB3 を係合させるための
油圧は、第1油室36のみに供給される。
ソレノイドバルブS3 をONにすることにより、オリフ
ィス切換弁71の信号ポート74から排圧されるので、
そのスプール72が図1の上半分に示す位置に前進し、
入力ポート75が閉じられるとともに、第3油室37に
連通している出力ポート77がドレーンポート76に連
通する。すなわち第3ブレーキB3 を係合させるための
油圧は、第1油室36のみに供給される。
【0034】またこれと併せて第3ブレーキB3 に供給
する油圧をパッククリアランスを詰める程度の低圧に維
持する低圧待機の制御を実行する(ステップ4)。これ
は、具体的には、リニアソレノイドバルブSLUの信号圧
による B-3コントロールバルブ59の調圧レベルを低レ
ベルに設定することにより行われる。この低圧待機の制
御を、第1のタイマT1 が予め定めた時間αをカウント
アップする(ステップ5)まで継続する。その時間α
は、イナーシャ相の開始までの時間であり、したがって
タイマによる制御に替えてイナーシャ相の開始を検出す
ることによって低圧待機の制御を終了することとしても
よい。
する油圧をパッククリアランスを詰める程度の低圧に維
持する低圧待機の制御を実行する(ステップ4)。これ
は、具体的には、リニアソレノイドバルブSLUの信号圧
による B-3コントロールバルブ59の調圧レベルを低レ
ベルに設定することにより行われる。この低圧待機の制
御を、第1のタイマT1 が予め定めた時間αをカウント
アップする(ステップ5)まで継続する。その時間α
は、イナーシャ相の開始までの時間であり、したがって
タイマによる制御に替えてイナーシャ相の開始を検出す
ることによって低圧待機の制御を終了することとしても
よい。
【0035】第1のタイマT1 が時間αをカウントアッ
プした後に、第3ブレーキB3 の係合圧を変速の進行に
併せて次第に高くするフィードバック制御によるスイー
プアップを行う(ステップ6)。このフィードバック制
御は、入力回転数、出力回転数、変速比ならびに所定の
回転部材の回転数などに基づいてリニアソレノイドバル
ブSLUを制御することにより実行できる。そしてタイマ
制御や所定の回転部材の回転数に基づく判断などによっ
て変速の終了が判断される(ステップ7)まで、上記の
スイープアップ制御を継続し、変速の終了が判断された
時点で第3ソレノイドバルブS3 をOFFにする(ステ
ップ8)。したがって変速の終了によってオリフィス切
換弁71の信号ポート74に信号圧Ps3が供給され、ス
プール72が図1の下半分に示す位置に後退するので、
入力ポート75と出力ポート77とが連通し、第3ブレ
ーキB3 の第2油室37にも油圧が供給される。その結
果、ピストン33が摩擦板32を押圧する力が大きくな
り、第3ブレーキB3 の伝達トルク容量が、油圧の増大
と併せて受圧面積の増大によって増大する。
プした後に、第3ブレーキB3 の係合圧を変速の進行に
併せて次第に高くするフィードバック制御によるスイー
プアップを行う(ステップ6)。このフィードバック制
御は、入力回転数、出力回転数、変速比ならびに所定の
回転部材の回転数などに基づいてリニアソレノイドバル
ブSLUを制御することにより実行できる。そしてタイマ
制御や所定の回転部材の回転数に基づく判断などによっ
て変速の終了が判断される(ステップ7)まで、上記の
スイープアップ制御を継続し、変速の終了が判断された
時点で第3ソレノイドバルブS3 をOFFにする(ステ
ップ8)。したがって変速の終了によってオリフィス切
換弁71の信号ポート74に信号圧Ps3が供給され、ス
プール72が図1の下半分に示す位置に後退するので、
入力ポート75と出力ポート77とが連通し、第3ブレ
ーキB3 の第2油室37にも油圧が供給される。その結
果、ピストン33が摩擦板32を押圧する力が大きくな
り、第3ブレーキB3 の伝達トルク容量が、油圧の増大
と併せて受圧面積の増大によって増大する。
【0036】したがって第1速から第2速へのアップシ
フトの間は、第3ブレーキB3 の第1油室36にしか油
圧が供給されないので、その供給圧すなわち B-3コント
ロールバルブ59での調圧レベルがある程度高くても第
3ブレーキB3 が係合することがなく、所期の低圧待機
の制御を行うことができる。すなわちリニアソレノイド
バルブSLUから B-3コントロールバルブ59に供給する
信号圧をある程度高くすることができるので、正確な低
圧待機制御が可能になり、第3ブレーキB3 が不必要に
早期に係合して変速ショックが生じるなどの不都合が回
避される。
フトの間は、第3ブレーキB3 の第1油室36にしか油
圧が供給されないので、その供給圧すなわち B-3コント
ロールバルブ59での調圧レベルがある程度高くても第
3ブレーキB3 が係合することがなく、所期の低圧待機
の制御を行うことができる。すなわちリニアソレノイド
バルブSLUから B-3コントロールバルブ59に供給する
信号圧をある程度高くすることができるので、正確な低
圧待機制御が可能になり、第3ブレーキB3 が不必要に
早期に係合して変速ショックが生じるなどの不都合が回
避される。
【0037】また一方、ステップ1で第1速から第2速
へのアップシフトが判断されなかった場合には、第3速
から第2速へのダウンシフトが生じたか否かを判断し
(ステップ9)、このダウンシフトが生じたと判断され
た場合には、第2のタイマT2をゼロリセット(ステッ
プ10)して時間のカウントを開始するとともに、第3
ソレノイドバルブS3 をONにする(ステップ11)。
しかる後に B-3コントロールバルブ59の調圧レベルを
下げた状態で第3ブレーキB3 に係合圧を供給する低圧
待機の制御を行う(ステップ12)。
へのアップシフトが判断されなかった場合には、第3速
から第2速へのダウンシフトが生じたか否かを判断し
(ステップ9)、このダウンシフトが生じたと判断され
た場合には、第2のタイマT2をゼロリセット(ステッ
プ10)して時間のカウントを開始するとともに、第3
ソレノイドバルブS3 をONにする(ステップ11)。
しかる後に B-3コントロールバルブ59の調圧レベルを
下げた状態で第3ブレーキB3 に係合圧を供給する低圧
待機の制御を行う(ステップ12)。
【0038】第2のタイマT2 が予め定めた時間βをカ
ウントアップ(ステップ13)するまで、あるいはイナ
ーシャ相の開始まで低圧待機の制御を継続する。ついで
第3ブレーキB3 の係合圧を変速の進行に併せて次第に
高くするフィードバック制御によるスイープアップを行
う(ステップ14)。そしてタイマ制御や所定の回転部
材の回転数に基づく判断などによって変速の終了が判断
(ステップ15)されるまで上記のスイープアップ制御
を継続し、変速の終了が判断された時点でステップ8に
進んで第3ソレノイドバルブS3 をOFFにする。
ウントアップ(ステップ13)するまで、あるいはイナ
ーシャ相の開始まで低圧待機の制御を継続する。ついで
第3ブレーキB3 の係合圧を変速の進行に併せて次第に
高くするフィードバック制御によるスイープアップを行
う(ステップ14)。そしてタイマ制御や所定の回転部
材の回転数に基づく判断などによって変速の終了が判断
(ステップ15)されるまで上記のスイープアップ制御
を継続し、変速の終了が判断された時点でステップ8に
進んで第3ソレノイドバルブS3 をOFFにする。
【0039】したがって第3速から第2速へのダウンシ
フトの場合においても、変速が終了するまでは第3ブレ
ーキB3 における第1油室36のみに油圧を供給するこ
とになるので、低圧待機時であっても、リニアソレノイ
ドバルブSLUの出力圧をある程度高くすることができ、
正確な油圧制御が可能になる。
フトの場合においても、変速が終了するまでは第3ブレ
ーキB3 における第1油室36のみに油圧を供給するこ
とになるので、低圧待機時であっても、リニアソレノイ
ドバルブSLUの出力圧をある程度高くすることができ、
正確な油圧制御が可能になる。
【0040】なお、ステップ9の判断結果が“ノー”の
場合には、ステップ16に進んで第2速から第3速への
アップシフトが生じたか否かを判断し、この判断が生じ
ていない場合にはリターンし、またこの判断が生じてい
る場合には、第3ブレーキB3 のトルク容量を維持しつ
つ変速を実行する必要があるので、第3ソレノイドバル
ブS3 のOFF状態を継続し(ステップ17)、第3ブ
レーキB3 の第1および第2の油室36,37の両方を
図1に示す油路60に連通させる。この状態でリニアソ
レノイドバルブSLUによって B-3コントロールバルブ5
9の調圧レベルを制御して第3ブレーキB3 のドレーン
圧を制御し、同時に他のリニアソレノイドバルブSLNに
よって第2ブレーキB2 のアキュームレータの背圧を制
御して第2ブレーキB2 の係合圧を変速の進行に合わせ
て制御する(ステップ18)。このステップ17および
ステップ18の制御を変速の終了が判断されるまで(ス
テップ19)継続し、変速の終了が判断された場合には
リターンする。
場合には、ステップ16に進んで第2速から第3速への
アップシフトが生じたか否かを判断し、この判断が生じ
ていない場合にはリターンし、またこの判断が生じてい
る場合には、第3ブレーキB3 のトルク容量を維持しつ
つ変速を実行する必要があるので、第3ソレノイドバル
ブS3 のOFF状態を継続し(ステップ17)、第3ブ
レーキB3 の第1および第2の油室36,37の両方を
図1に示す油路60に連通させる。この状態でリニアソ
レノイドバルブSLUによって B-3コントロールバルブ5
9の調圧レベルを制御して第3ブレーキB3 のドレーン
圧を制御し、同時に他のリニアソレノイドバルブSLNに
よって第2ブレーキB2 のアキュームレータの背圧を制
御して第2ブレーキB2 の係合圧を変速の進行に合わせ
て制御する(ステップ18)。このステップ17および
ステップ18の制御を変速の終了が判断されるまで(ス
テップ19)継続し、変速の終了が判断された場合には
リターンする。
【0041】すなわち第2速から第3速へのアップシフ
トの場合には、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 と
を変速中にオーバーラップ状態に維持する必要があるの
で、第3ブレーキB3 についてはその第1および第2の
油室36,37の両方からの排圧をリニアソレノイドバ
ルブSLUにより B-3コントロールバルブ59を介して制
御する。
トの場合には、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 と
を変速中にオーバーラップ状態に維持する必要があるの
で、第3ブレーキB3 についてはその第1および第2の
油室36,37の両方からの排圧をリニアソレノイドバ
ルブSLUにより B-3コントロールバルブ59を介して制
御する。
【0042】上述した第1速から第2速へのアップシフ
トの場合の第3ブレーキB3 の油圧PB3の変化を図6に
示し、また第3速から第2速へのダウンシフトの際の第
3ブレーキB3 の油圧PB3の変化を図7に示してある。
トの場合の第3ブレーキB3 の油圧PB3の変化を図6に
示し、また第3速から第2速へのダウンシフトの際の第
3ブレーキB3 の油圧PB3の変化を図7に示してある。
【0043】すなわち図6に示すように第1速から第2
速へのアップシフトが判断されたt0 時点で第3ソレノ
イドバルブS3 がON制御されることにより、その信号
圧Ps3が出力されなくなり、また同時にリニアソレノイ
ドバルブSLUのデューティ比が一時的に増大された後に
低圧待機の制御を実行する。第3ブレーキB3 の油圧
は、油路にフルード(オイル)が充満した後に増大し、
所定時間αが経過したt2 時点まで低圧に維持される。
その後にリニアソレノイドバルブSLUのデューティ比が
次第に増大させられることにより、第3ブレーキB3 の
係合圧PB3がスイープアップされ、変速の終了が判断さ
れたt2 時点で第3ソレノイドバルブS3がOFF制御
されて信号圧Ps3が出力される。
速へのアップシフトが判断されたt0 時点で第3ソレノ
イドバルブS3 がON制御されることにより、その信号
圧Ps3が出力されなくなり、また同時にリニアソレノイ
ドバルブSLUのデューティ比が一時的に増大された後に
低圧待機の制御を実行する。第3ブレーキB3 の油圧
は、油路にフルード(オイル)が充満した後に増大し、
所定時間αが経過したt2 時点まで低圧に維持される。
その後にリニアソレノイドバルブSLUのデューティ比が
次第に増大させられることにより、第3ブレーキB3 の
係合圧PB3がスイープアップされ、変速の終了が判断さ
れたt2 時点で第3ソレノイドバルブS3がOFF制御
されて信号圧Ps3が出力される。
【0044】この時点での第3ブレーキB3 の係合圧
は、ほぼ最高圧になっているが、第3ソレノイドバルブ
S3 が信号圧Ps3を出力することにより第1および第2
の油室36,37に油圧PB3が供給されるので、第3ブ
レーキB3 の摩擦板32を押圧する力が倍加しており、
その伝達トルク容量は高負荷運転に耐えられるように増
大している。
は、ほぼ最高圧になっているが、第3ソレノイドバルブ
S3 が信号圧Ps3を出力することにより第1および第2
の油室36,37に油圧PB3が供給されるので、第3ブ
レーキB3 の摩擦板32を押圧する力が倍加しており、
その伝達トルク容量は高負荷運転に耐えられるように増
大している。
【0045】第3速から第2速へのダウンシフトの場合
は、上記の場合より調圧レベルが若干高くなるものの、
基本的には同様に制御される。すなわち図7に示すよう
に、第3速から第2速へのダウンシフトが判断されたt
10時点で第3ソレノイドバルブS3 がON制御されてそ
の信号圧Ps3が出力されなくなり、同時にリニアソレノ
イドバルブSLUのデューティ比が一時的に増大させられ
た後に低圧待機の制御が実行される。そしてt10時点か
ら所定時間βが経過したt11時点からリニアソレノイド
バルブSLUのデューティ比が次第に増大させられること
により、第3ブレーキB3 の係合圧PB3がスイープアッ
プされ、変速の終了が判断されたt2 時点で第3ソレノ
イドバルブS3 がOFF制御されて信号圧Ps3が出力さ
れる。
は、上記の場合より調圧レベルが若干高くなるものの、
基本的には同様に制御される。すなわち図7に示すよう
に、第3速から第2速へのダウンシフトが判断されたt
10時点で第3ソレノイドバルブS3 がON制御されてそ
の信号圧Ps3が出力されなくなり、同時にリニアソレノ
イドバルブSLUのデューティ比が一時的に増大させられ
た後に低圧待機の制御が実行される。そしてt10時点か
ら所定時間βが経過したt11時点からリニアソレノイド
バルブSLUのデューティ比が次第に増大させられること
により、第3ブレーキB3 の係合圧PB3がスイープアッ
プされ、変速の終了が判断されたt2 時点で第3ソレノ
イドバルブS3 がOFF制御されて信号圧Ps3が出力さ
れる。
【0046】この時点での第3ブレーキB3 の係合圧
は、ほぼ最高圧になっているが、第3ソレノイドバルブ
S3 が信号圧Ps3を出力することにより第1および第2
の油室36,37に油圧PB3が供給されるので、第3ブ
レーキB3 の摩擦板32を押圧する力が倍加しており、
その伝達トルク容量は高負荷運転に耐えられるように増
大している。
は、ほぼ最高圧になっているが、第3ソレノイドバルブ
S3 が信号圧Ps3を出力することにより第1および第2
の油室36,37に油圧PB3が供給されるので、第3ブ
レーキB3 の摩擦板32を押圧する力が倍加しており、
その伝達トルク容量は高負荷運転に耐えられるように増
大している。
【0047】以上、この発明の実施例について説明した
が、この発明は上記の実施例に限定されないのであり、
図2に示す油圧サーボ機構以外に、ピストンの受圧面積
を少なくとも大小二様に変えることのできる油圧サーボ
機構を備えた自動変速機の変速制御装置に適用すること
ができ、また図3にスケルトン図で示す歯車変速装置以
外の歯車変速装置を備えた自動変速機を対象とした変速
制御装置に適用することができる。さらに上記の実施例
では、第3ソレノイドバルブS3 によってピストンの受
圧面積の変更を制御するように構成したが、その変更制
御を実行するための手段は任意である。また上記の実施
例では第3ブレーキB3 の係合圧をアキュームレータに
よらずに直接制御する例を示したが、この発明は、第3
ブレーキ以外の摩擦係合装置の係合圧を直接制御する場
合にも適用できる。
が、この発明は上記の実施例に限定されないのであり、
図2に示す油圧サーボ機構以外に、ピストンの受圧面積
を少なくとも大小二様に変えることのできる油圧サーボ
機構を備えた自動変速機の変速制御装置に適用すること
ができ、また図3にスケルトン図で示す歯車変速装置以
外の歯車変速装置を備えた自動変速機を対象とした変速
制御装置に適用することができる。さらに上記の実施例
では、第3ソレノイドバルブS3 によってピストンの受
圧面積の変更を制御するように構成したが、その変更制
御を実行するための手段は任意である。また上記の実施
例では第3ブレーキB3 の係合圧をアキュームレータに
よらずに直接制御する例を示したが、この発明は、第3
ブレーキ以外の摩擦係合装置の係合圧を直接制御する場
合にも適用できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の変速制御
装置によれば、所定の摩擦係合装置の係合油圧をアキュ
ームレータによらずに直接制御するにあたり、その摩擦
係合装置の係合油圧を受ける受圧面積を少なくとも大小
二様に変え得るように構成し、変速中の低圧待機時には
その受圧面積を小さくするように構成したから、その係
合油圧の調圧レベルを設定するための信号圧をある程度
高い圧力に設定でき、したがって信号圧を所期の圧力に
安定して制御できるために、低圧待機時に前記摩擦係合
装置が係合して出力軸トルクが一時的に増大して変速シ
ョックが生じるなどの不都合を未然に防止することがで
きる。
装置によれば、所定の摩擦係合装置の係合油圧をアキュ
ームレータによらずに直接制御するにあたり、その摩擦
係合装置の係合油圧を受ける受圧面積を少なくとも大小
二様に変え得るように構成し、変速中の低圧待機時には
その受圧面積を小さくするように構成したから、その係
合油圧の調圧レベルを設定するための信号圧をある程度
高い圧力に設定でき、したがって信号圧を所期の圧力に
安定して制御できるために、低圧待機時に前記摩擦係合
装置が係合して出力軸トルクが一時的に増大して変速シ
ョックが生じるなどの不都合を未然に防止することがで
きる。
【0049】また変速の終了の後に受圧面積を増大させ
ることにより、係合油圧を特に高くすることなく摩擦係
合装置の伝達トルク容量を増大できるので、高負荷運転
の際に摩擦係合装置に滑りが生じるなどの不都合を回避
することができる。
ることにより、係合油圧を特に高くすることなく摩擦係
合装置の伝達トルク容量を増大できるので、高負荷運転
の際に摩擦係合装置に滑りが生じるなどの不都合を回避
することができる。
【図1】この発明で使用する油圧回路の一部を示す油圧
回路図である。
回路図である。
【図2】受圧面積を大小二様に変えられる油圧サーボ機
構の一例の部分断面図である。
構の一例の部分断面図である。
【図3】この発明を適用できる自動変速機の歯車列を模
式的に示すスケルトン図である。
式的に示すスケルトン図である。
【図4】その自動変速機の各変速段を設定するための係
合作動表を示す図表である。
合作動表を示す図表である。
【図5】その第3ブレーキの係合油圧の給排を制御する
ための制御ルーチンの一例を示すフローチャートであ
る。
ための制御ルーチンの一例を示すフローチャートであ
る。
【図6】第1速から第2速へのアップシフトの際の第3
ブレーキの係合圧の変化を説明するためのタイムチャー
トである。
ブレーキの係合圧の変化を説明するためのタイムチャー
トである。
【図7】第3速から第2速へのダウンシフトの際の第3
ブレーキの係合圧の変化を説明するためのタイムチャー
トである。
ブレーキの係合圧の変化を説明するためのタイムチャー
トである。
33 ピストン 36 第1油室 37 第2油室 59 B-3コントロールバルブ 71 オリフィス切換弁 B3 第3ブレーキ SLU リニアソレノイドバルブ
Claims (2)
- 【請求項1】 所定の変速段で係合される摩擦係合装置
の係合油圧を、信号油圧に応じた圧力に制御する調圧バ
ルブを備え、前記摩擦係合装置を係合させる変速を行う
べきことが検出された後の所定期間は前記信号油圧を低
圧状態に待機させるとともに、前記所定期間の経過後は
信号油圧を次第に高くして前記係合油圧を高める自動変
速機の変速制御装置において、 前記摩擦係合装置の係合油圧の作用する受圧面積を少な
くとも大小二様に替える機構が設けられ、かつ前記摩擦
係合装置を係合させる変速の実行中で前記低圧状態に待
機させるときには前記受圧面積を小さい面積に設定する
手段が設けられていることを特徴とする自動変速機の変
速制御装置。 - 【請求項2】 前記変速の終了が検出されることにより
前記受圧面積を増大させる手段を更に備えていることを
特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6132595A JPH07317892A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6132595A JPH07317892A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07317892A true JPH07317892A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=15085021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6132595A Pending JPH07317892A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07317892A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007064399A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Aisin Seiki Co Ltd | 自動変速機の油圧制御装置 |
JP2007303616A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Jatco Ltd | 自動変速機の制御装置 |
CN101608685A (zh) * | 2008-06-16 | 2009-12-23 | 加特可株式会社 | 自动变速器 |
US8219293B2 (en) | 2008-06-19 | 2012-07-10 | Jatco Ltd | Gear shift control apparatus and method for automatic transmission |
WO2015099077A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-02 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
-
1994
- 1994-05-23 JP JP6132595A patent/JPH07317892A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007064399A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Aisin Seiki Co Ltd | 自動変速機の油圧制御装置 |
JP2007303616A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Jatco Ltd | 自動変速機の制御装置 |
CN101608685A (zh) * | 2008-06-16 | 2009-12-23 | 加特可株式会社 | 自动变速器 |
EP2136107A3 (en) * | 2008-06-16 | 2012-04-11 | JATCO Ltd | Control apparatus for automatic transmission |
US8439785B2 (en) | 2008-06-16 | 2013-05-14 | Jatco Ltd | Control apparatus for automatic transmission |
US8219293B2 (en) | 2008-06-19 | 2012-07-10 | Jatco Ltd | Gear shift control apparatus and method for automatic transmission |
WO2015099077A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-02 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
JPWO2015099077A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2017-03-23 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
US9765882B2 (en) | 2013-12-26 | 2017-09-19 | Aisin Aw Co., Ltd. | Hydraulic control device of automatic transmission |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |