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JPH07312057A - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

Info

Publication number
JPH07312057A
JPH07312057A JP1695295A JP1695295A JPH07312057A JP H07312057 A JPH07312057 A JP H07312057A JP 1695295 A JP1695295 A JP 1695295A JP 1695295 A JP1695295 A JP 1695295A JP H07312057 A JPH07312057 A JP H07312057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
belt
tape cartridge
cartridge according
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1695295A
Other languages
English (en)
Inventor
Tosaku Nishiyama
東作 西山
Masaru Watanabe
渡辺  勝
Tsumoru Ohata
積 大畠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP1695295A priority Critical patent/JPH07312057A/ja
Publication of JPH07312057A publication Critical patent/JPH07312057A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープをカートリッジの外部に引出し可能な
テープカートリッジにおいて、テープ5をリール4a、
4bに巻きつける際に、テープ層間の空気を除去し、テ
ープの巻姿を向上させるとともに、テープの損傷を防止
し、テープ表面に付着した塵埃等を除去し、エラーレー
トやドロップアウトの増加を抑制する。 【構成】 回転自在に軸支された一対のリール4a、4
b間にテープ5を巻回し、テープ5のうちのリール4
a、4b間にそれぞれ巻回された部分5a、5bに、伸
縮自在なベルト9を接触させ、テープ5の層間の空気を
押出しながらテープ5を巻回する。ベルト9は、伸縮性
のあるポリエステル、ポリウレタン等の繊維編物を一例
として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテープカートリッジ、特
にCPUのデータ、音楽、映像等の情報を記録再生可能
な磁気テープ等を収納するためのテープカートリッジに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープ等の平行2リール方
式のテープカートリッジにおいて、長時間記録を可能と
するため、厚さの薄いテープが用いられている。ところ
が、特に厚さ15μm以下の薄手テープを高速で早送り
及び巻戻し等を行った場合、リールに巻き取られたテー
プの層間に空気層が形成される。そのため、テープがそ
の幅方向に滑り、テープがテープカートリッジの筐体と
擦れテープのエッジが損傷するという問題がある。さら
に、テープが幅方向にリールからはみ出すと、テープを
引出す際にテープのエッジが筐体と擦れ、引出し負荷が
非常に大きくなる。
【0003】また、テープエッジが削れることにより発
生した塵埃や、大気中の埃がテープの記録面に付着する
と、信号の記録再生不良を引き起こす。特に、記録密度
が高くなるほど塵埃の付着の影響が大きく、テープを繰
返し走行させる際にエラーレートが著しく悪化したり、
ドロップアウトが増加するという問題がある。
【0004】このような、薄手テープを用いて高密度記
録再生を行うためのテープカートリッジとして、例えば
特公昭52−14976号公報(又は米国特許第3,6
92,255号)に記載されたもの(以下、従来例1と
称する)や、特開平3−207072号公報(又は米国
特許第5,081,555号)に記載されたもの(以
下、従来例2と称する)が知られている。
【0005】(従来例1)まず、従来例1のテープカー
トリッジについて、図13を参照しつつ説明する。従来
例1は、リールを駆動機構等に係合させずフリーにし、
ベルト駆動によりテープを走行させるタイプのテープカ
ートリッジに関する。図13に示すように、カートリッ
ジ101は、アルミ板等の金属のベース板102及び薄
形箱状の合成樹脂製の上カバー103を具備し、上カバ
ー103はベース板102にネジ止め等よりにより固定
されている。ベース板102上には、左右一対のリール
104が回転自在に軸支され、両リール104間には磁
気テープ105が巻回されている。テープ105は、ベ
ース板102に設けられた左右1組のテープガイド10
6によりガイドされ、前面壁103bの内側に沿って掛
け渡されている。また、ベース板102上の前方側中央
部には、ベルト駆動ローラ107が回転自在に軸支され
ている。また、ベース板102上の後方側左右両端に
は、左右1組のベルト案内ローラ108が回転自在に軸
支されている。ベルト駆動ローラ107及び両ベルト案
内ローラ108との間には、弾性を有するベルト109
が、1.6N以上の強いテンションでほぼT形状に巻き
掛けられている。ベルト109の一部は両リール104
に巻回されているテープ105の一対のテープ巻装部1
05aの外周に圧接している。
【0006】テープカートリッジ101が記録再生装置
(図示せず)に装着されると、ベース板102と上カバ
ー103の間に回転自在に軸支された扉111が図中1
点鎖線で示す位置まで、矢印Aで示す方向に回転する。
そのため、ベース板102及び上カバー103の前面側
の一端部に形成されている切欠部110は開かれる。続
いて、記録再生装置に設けられた磁気ヘッド112が切
欠部110内に挿入され、テープ105の記録面に接触
する。同時に、記録再生装置に設けられた駆動ローラ1
13が上カバー103に設けられた開口部114内に挿
入され、ベルト駆動ローラ107のベルト巻付面107
aの上部に一体成形されている大径ローラ部107bの
外周部に圧着される。そして、駆動ローラ113の回転
によりベルト駆動ローラ107が、例えば図中矢印Bで
示す方向に回転駆動される。そのため、ベルト109が
矢印cで示す方向に駆動される。ベルト109の駆動に
より、両リール104に巻付けられたテープ巻装部10
5aが図中矢印Dで示す方向に回転駆動され、テープ1
05が図中矢印eで示す方向に、25〜120インチ/
秒の比較的速い速度で走行される。その際、磁気ヘッド
112により、テープ105の記録面に対して記録再生
が行なわれる。
【0007】(従来例2)次に、従来例2のテープカー
トリッジについて、図14又は図15を参照しつつ説明
する。従来例2は、主に音楽用のコンパクトカセットに
関するものであり、磁気テープの記録面に付着した塵埃
を除去することを目的としている。図14又は図15に
示すように、ベース部材202上には、左右一対のリー
ル204が回転自在に軸支されており、両リール204
間には磁気テープ205が巻回されている。テープ20
5は、ベース部材202に設けられた左右一対のテープ
ガイド206によりガイドされ、開口部202aの内側
に沿って掛け渡されている。また、ベース部材202上
の後方側中央部には、リング状又は略V字状の可撓性ス
トリップ207が設けられている。可撓性ストリップ2
07の外周面は、2つのリール204a、204bに巻
き取られたテープ205の部分205a、205bの記
録面にそれぞれ当接する。可撓性ストリップ207は、
例えばPTFE(ポリテトラフロロエチレン)等の弾性
材料で形成されている。可撓性ストリップ207のテー
プ205の記録面と接触する面には、例えば不織布や紙
等の清掃層が形成されている。
【0008】一般的には、上記従来例1及び従来例2の
テープカートリッジ101、201は共に、テープ走行
中にテ−プ105、205の記録面がベルト109又は
可撓性ストリップ207により押さえるように構成され
ている。そのため、空気を抜きながらテープ105、2
05をリール104、204a、204bに巻き取るこ
とができると考えられる。その場合、比較的速いスピー
ドでテープを早送りしても、テープ105、205が幅
方向に滑りはみだしたりせず、安定した状態に巻き取る
ことができる。さらに、テープに付着した塵埃等は、ベ
ルト109や可撓性ストリップ207等により掻き落と
されるので、エラーレートやドロップアウト等が抑制さ
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高密度記録
を達成するためには、比較的高い周波数の信号を高密度
に記録再生する必要がある。そのため、一般的に、カ−
トリッジからテープを引出し、回転するヘッドドラムに
巻き付け、記録再生を行う回転ヘッド方式が用いられて
いる。しかし、従来例1のテープカートリッジでは、ベ
ルトでテープを駆動するため、テープとベルトの摩擦係
数が高く、また、ベルトの張力による負荷も大きい。そ
のため、従来例1のテープカートリッジ101を用いた
場合、テープ105をカートリッジ筐体から引出すには
大きな引出しトルクが必要であり、ビデオテープレコー
ダやコンピュータのデータストレージ等の一般的な回転
ヘッド方式の記録再生装置用に用いることはできないと
いう問題点を有していた。また、特にリールに巻き取ら
れた際にテープ間の空気層の発生を嫌う薄手テープの場
合、負荷に逆らって無理にテープを引出そうとすると、
テープが伸びたり、又はテープが切断されるという問題
点を有していた。
【0010】また、従来例2のテープカートリッジ20
1では、可撓性ストリップ207は、PTFE等の樹脂
材料で形成されているが、これらの材料は弾性は有する
ものの伸縮性を有していない。すなわち、リング状の可
撓性ストリップ207の全周は伸びず、一定である。従
って、リール204a、204bに巻き取られたテープ
部分の直径が変化すると、それに応じて可撓性ストリッ
プ207も若干変形するが、伸びを伴うような大きな変
形は起こらない。テープ205の走行に伴い、一方のリ
ール204aに巻き取られたテープ部分205aの直径
が徐々に大きくなり、他方のリール204bのテープ部
分205bの直径が徐々に小さくなると、可撓性ストリ
ップ207はこれら2つのリール204a、204b間
を移動すると考えられる。
【0011】ところで、テープ205は一定速度で走行
するため、リール204bに巻き取られたテープ部分2
05bの直径が小さい範囲ではその曲率は急激に変化す
る。そのため、可撓性ストリップ207の移動及び変形
が、リール204a、204bに巻き取られたテープ部
分205a、205bの直径の変化に追従できず、可撓
性ストリップ207がリール204a、204bに巻き
取られたテープ部分205a、205bに接触できない
場合も起こり得る。従って、その場合には、巻き取られ
たテープ部分205a、205bの各層間の空気を除去
することができず、テープ205が幅方向に滑りはみだ
し、安定した状態に巻き取ることができないという問題
点を有していた。また、テープ205の記録面に付着し
た塵埃等を掻き落とすことができず、エラーレートやド
ロップアウト等を抑制することができないという問題点
を有していた。
【0012】一方、記録再生が繰返し行われる磁気テー
プに要求される性能の一つとしてスチルライフがある。
スチルライフとは、ビデオデッキ等において静止画を出
力するために、テープを回転ヘッドにローディングし、
走行を停止させた状態で再生を行う場合における、テー
プの耐久性である。スチルライフは、特に放送局におい
てのビデオ編集業務等を行う際に重要であり、長時間耐
え得ることが必要である。また、家庭用ビデオテープレ
コーダや音楽用記録再生装置等において、アクセスをス
ムーズにするために、ローディングした状態でテープ走
行を停止させる方式のものが多く用いられている。その
ため、家庭用機器に置いてもスチルライフは非常に重要
である。
【0013】スチルライフを向上させるため、従来より
テープの磁性層と磁気ヘッドとの滑りをよくするため
に、磁性層に脂肪酸等の潤滑剤等を添加したり塗布する
ことが行われている。潤滑剤を増量すればするほど塗膜
の磁気ヘッドとの滑りはよくなる。しかし、塗膜強度は
この潤滑剤量により非常に大きな影響を受け、潤滑剤量
を増量し過ぎると、逆に塗膜強度が低下し、所定のスチ
ルライフを確保できない。また、塗膜強度の低下を起こ
さないように、潤滑剤をテープの磁性層を形成完了後に
塗布する方法も考えられる。しかし、潤滑剤は有機溶剤
等に溶かして塗布しなければならず、この場合、磁性層
が有機溶剤で侵食され、塗膜強度の低下を招き、所定の
スチルライフが達成できない。
【0014】また、記録再生装置のリール台の位置にば
らつきがあるため、リール台にリールが係合し易いよう
に、平行2リール方式のカートリッジのリールはカート
リッジに対して固定されておらず、かなりの遊びをもた
せている。このため輸送中の振動や、誤って落下させた
時の衝撃等によりリールが非常に大きな加速度で動き、
(特にたくさんテープの巻かれているリールの)テープ
が急激に引っ張られ、テープダメージが発生するという
問題点がある。この現象は、特に薄手のテープほど顕著
である。また、テープが輸送中の振動等で緩み、ローデ
ィングする際にローディング不良を起こすという問題点
も存在する。
【0015】本発明は、このような従来の問題点を解決
するためになされたものであり、テープ層間の空気を除
去しながらテープをリールに巻き付け、かつ、テープを
カートリッジの外部にスムーズに引き出し可能なテープ
カートリッジを提供することを目的としている。また、
本発明は、テープを多数回繰り返し早送り及び巻き戻し
を行った後でも、情報記録再生時におけるドロップアウ
トの発生の防止及びエラーレートの増加の抑制のため
に、テープ層間の空気の除去及びテープの記録面に付着
した塵埃の除去性能の信頼性を向上させることを目的と
している。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のテープカートリッジは、ベース部材上に回
転自在に軸支された一対のリールと、前記一対のリール
間に巻回され、前記ベース部材の前方側から外部に引出
し可能なテープと、前記ベース部材上に設けられ前記テ
ープの走行経路を定めるためのテープガイド部材と、前
記テープのうち前記一対のリールに巻取られた部分の外
周面にそれぞれ常時接触し、前記一対のリールにそれぞ
れ巻取られた部分の外径の変化に応じて変形する、平滑
性、弾性及び伸縮性を有するベルトと、前記ベース部材
上の所定の位置に設けられ、前記ベルトを案内するため
の少なくとも3つのベルトガイド部材とを具備する。
【0017】上記構成において、前記ベルトは閉ループ
状であり、前記ベルトガイド部材は、少なくとも前記ベ
ース部材の前方側中央部近傍及び後方側両端部近傍に設
けられていることが好ましい。または、前記ベルトは閉
ループ状であり、前記ベルトガイド部材は少なくとも4
つ設けられており、前記ベース部材上の前記一対のリー
ル間の前方側及び後方側にそれぞれ2つずつ設けられて
いることが好ましい。または、上記構成において、前記
ベルトは両端が開放されたリボン状であり、前記ベルト
ガイド部材は、少なくとも前記ベース部材の前方側中央
部近傍及び後方側両端部近傍に設けられ、前記ベルト部
材の両端は前記ベース部材の後方側両端部近傍に設けら
れたベルトガイド部材に固定されていることが好まし
い。
【0018】また、上記各構成において、前記ベルトガ
イド部材の少なくとも1つは回転自在に軸支されたロー
ラであることが好ましい。また、前記ローラは中央部の
直径が両端部の直径よりも大きくなるようにクラウニン
グが施されていることが好ましい。または、前記ローラ
は鍔付きであることが好ましい。また、前記ローラの前
記ベルトの幅方向の公差が0.5mm以下であることが
好ましい。または、前記ベルトガイドの少なくとも1つ
は固定軸であることが好ましい。
【0019】また、上記各構成において、テープが巻取
られていない状態のリールの巻芯に対してベルトの入角
及び出角が前記巻芯の接線方向とほぼ一致することが好
ましい。また、前記ベース部材上に回転自在に軸支さ
れ、前記ベルト空間的に干渉しないリールロック機構を
具備することが好ましい。
【0020】また、上記各構成において、前記テープガ
イド部材は回転自在に軸支されたローラであることが好
ましい。また、前記ローラは中央部の直径が両端部の直
径よりも大きくなるようにクラウニングが施されている
ことが好ましい。または、前記ローラは鍔付きであるこ
とが好ましい。また、前記ローラの前記ベルトの幅方向
の公差が0.5mm以下であることが好ましい。また
は、前記テープガイドは固定軸であることが好ましい。
【0021】上記各構成において、前記ベルトの材料
は、繊維の織物、繊維の編物及び不織布から選択された
いずれかであることが好ましい。また、前記ベルトに潤
滑剤を含浸させたことが好ましい。また、前記ベルトと
前記テープの摩擦係数が0.7以下であることが好まし
い。また、前記ベルトの張力が3N以下であることが好
ましい。また、前記ベルトの幅方向の端面を熱溶解した
ことが好ましい。または、前記ベルトに樹脂をコーティ
ングしたことが好ましい。
【0022】一方、本発明の別のテープカートリッジ
は、ベース部材上に回転自在に軸支された一対のリール
と、前記一対のリール間に巻回され、前記ベース部材の
前方側から外部に引出し可能なテープと、前記ベース部
材上に設けられ前記テープの走行経路を定めるためのテ
ープガイド部材と、前記ベース部材上の前記一対のリー
ル間に設けられ、前記テープのうち前記一対のリールに
巻取られた部分の外周面にそれぞれ常時接触し、前記一
対のリールにそれぞれ巻取られた部分の外径の変化に応
じて回転する板バネ状の2本の腕の先端部に設けられた
押圧ローラとを具備する。
【0023】上記構成において、前記押圧ローラの前記
テープ幅方向の公差が0.5mm以下であることが好ま
しい。また、前記押圧ローラの前記テープの幅方向の端
部に円弧状の面取りをしたことが好ましい。また、前記
押圧ローラに回転抵抗をもたせたことが好ましい。ま
た、前記押圧ローラは粘着性を有することが好ましい。
また、前記押圧ローラのテープ押圧力が1N以下である
ことが好ましい。また、前記押圧ローラに潤滑剤を含浸
させたことが好ましい。
【0024】
【作用】以上のように構成された本発明のテープカート
リッジによれば、ベルトによりテ−プが押さえられなが
らリールに巻回されるため、テープ層間の空気を抜きな
がらテープを巻くことができる。そのため、テープ移動
速度が速い場合であっても、リールに巻き付けられたテ
ープ部分はテープ走行方向に直交する幅方向に滑った
り、はみだしたりしない。そのため、テープはリールに
安定した状態で巻き取られる。また、テープが幅方向に
安定して巻取られるため、テープのエッジはベース部材
の底面等と擦れることがない。そのため、薄手のテープ
を用いた場合であっても、テープダメージ等によっては
耐久性は劣化しない。また、ベルトが常時テープの表面
(記録面)と接触しているため、テープ表面に付着した
塵埃等を除去することができる。そのため、エラーレー
トやドロップアウトの発生を大幅に低減することができ
る。また、ベルトは平滑性、弾性及び伸縮性を有してい
るので、テープ走行中におけるベルトの負荷をほぼ一定
に保つことができ、テープをテープカートリッジから引
出す際の引出し負荷を小さくすることができる。その結
果、テープカートリッジを回転ヘッド式の記録再生装置
に使用することができ、比較的高い周波数の信号を高密
度に記録再生することができる。
【0025】また、ベルトを閉ループ状とし、ベルトガ
イド部材を少なくともベース部材の前方側中央部近傍及
び後方側両端部近傍に設けることにより、ベルトとテー
プとの間の摩擦力によりベルトがテープの走行に伴って
走行する。そのため、テープをテープカートリッジから
引出す際の引出し負荷をさらに小さくすることができ
る。
【0026】または、ベルトを閉ループ状とし、ベルト
ガイド部材を少なくとも4つ、ベース部材上の一対のリ
ール間の前方側及び後方側にそれぞれ2つずつ設けるこ
とにより、テープカートリッジの後方側左右端部近傍に
スペースが生じ、他の機構、例えばリールロック機構等
を設けることができる。
【0027】または、ベルトを両端が開放されたリボン
状とし、ベルトガイド部材を少なくともベース部材の前
方側中央部近傍及び後方側両端部近傍に設け、ベルト部
材の両端をベース部材の後方側両端部近傍に設けられた
ベルトガイド部材に固定することにより、狭いスペース
でもベルトを設けることができ、テープカートリッジの
小型化を図ることができる。
【0028】また、ベルトガイド部材の少なくとも1つ
を回転自在に軸支されたローラとすることにより、ベル
トは容易に、かつスムーズにテープの走行に追従して走
行することができ、ベルトとテープとの間の摩擦による
テープ走行又は引き出し負荷を小さくすることができ
る。
【0029】また、ローラに中央部の直径が両端部の直
径よりも大きくなるようにクラウニングを施し、また
は、ローラを鍔付きとしうることにより、ベルトの走行
方向に直交する幅方向におけるベルトの走行経路が安定
する。その結果、テープの早送り及び巻き戻しを安定か
つスムーズに行うことができ、テープが幅方向に滑った
り、はみ出したりせず、テープを安定した状態に巻取る
ことができる。
【0030】また、ローラのベルトの幅方向の公差を
0.5mm以下にすることにより、ベルトの幅方向にお
けるベルトの上下動の幅が一定範囲内に規制され、幅方
向におけるベルトの走行経路が安定する。その結果、テ
ープ走行又は引き出しの負荷変動の幅が小さくなり、テ
ープ走行が安定かつスムーズになる。テープは、幅方向
に滑ったり、はみ出したりせず、テープを安定した状態
に巻取られる。
【0031】または、ベルトガイドの少なくとも1つを
固定軸にすることにより、ベルトガイド用のローラを設
けるスペースが無い小型のテープカートリッジにも対応
することができ、またコストダウンを図ることができ
る。
【0032】また、テープが巻取られていない状態のリ
ールの巻芯に対してベルトの入角及び出角を巻芯の接線
方向とほぼ一致させることにより、ベルトのリールの巻
芯に対する巻きつけ角度を最小限とすることができ、テ
ープの引出し負荷を小さくすることができる。
【0033】また、ベース部材上に回転自在に軸支さ
れ、ベルト空間的に干渉しないリールロック機構を具備
することにより、テープカートリッジを記録再生装置等
に装着していない場合に、不用意にテープが引出された
り、テープがたるむのを防止することができる。
【0034】また、テープガイド部材を回転自在に軸支
されたローラとすることにより、テープとテープガイド
部材との間の摩擦が小さくなり、テープ走行時や引出し
時における負荷が小さくなる。
【0035】また、ローラに中央部の直径が両端部の直
径よりも大きくなるようにクラウニングを施し、また
は、ローラを鍔付きとすることにより、テープの幅方向
におけるテープの走行経路が安定し、テープが幅方向に
滑ったり、はみ出したりせず、安定した状態に巻取るこ
とができ、テープの巻姿が向上する。
【0036】また、ローラのベルトの幅方向の公差を
0.5mm以下にすることにより、テープの幅方向にお
けるテープの上下動の幅が一定範囲内に規制され、テー
プの走行又は引き出し負荷変動を小さくすることができ
る。その結果、テープ走行が安定し、テープが幅方向に
滑ったり、はみ出したりせず、テープを安定した状態に
巻取ることができ、テープの巻姿が向上する。
【0037】または、テープガイドをベース部材に固定
された固定軸とすることにより、テープガイド用のロー
ラを設けるスペースが無い小型のテープカートリッジに
も対応することができ、またコストダウンを図ることが
できる。
【0038】また、ベルトの材料を、少なくとも繊維の
織物、繊維の編物及び不織布から選択されたいずれかと
することにより、ベルトがテープの表面をたやすく滑る
ことができ、テープの表面を傷つけることなく、空気を
抜きながらテープをリールに巻回することができる。
【0039】また、ベルトに潤滑剤を含浸させることに
より、テープ走行時に潤滑剤がテープの表面(磁性体
面)上に転移され、テープの塗膜強度を低下させること
なく、テープのスチルライフ性能を大幅に向上させるこ
とができる。
【0040】また、ベルトと前記テープの摩擦係数を
0.7以下とすることにより、ベルトがテープの表面を
スムーズに滑るので、テープスピードが速い場合でも、
テープをリールに安定した状態で巻取ることができ、テ
ープのスチルライフ性能を大幅に向上させることができ
る。
【0041】また、ベルトの張力を3N以下とすること
により、ベルトがリールに巻き付けられたテープ部分の
直径の変化に応じてスムーズに伸縮することができる。
【0042】また、ベルトの幅方向の端面を熱溶解し、
または、ベルトに樹脂をコーティングすることにより、
ベルトの端面が保護され、ほつれを防止することがで
き、ベルトの耐久性が向上する。
【0043】一方、本発明の別のテープカートリッジに
よれば、押圧ローラによりテ−プが押さえられながらリ
ールに巻回されるため、リールに巻き付けられたテープ
層間の空気を抜くことができる。そのため、テープ走行
速度が速い時でも、リールに巻き付けられたテープ部分
は、幅方向に滑ったり、はみだしたりしない。その結
果、テープは安定した状態に巻き取られる。また、テー
プが幅方向に安定して巻取られるため、テープのエッジ
はベース部材に擦れることがない。そのため、薄手のテ
ープを用いた場合であっても、テープダメージ等による
テープの耐久性は劣化しない。また、押圧ローラが常時
テープの表面(記録面)と接触しているため、テープ表
面に付着した塵埃等を除去することができる。その結
果、エラーレートやドロップアウトの発生を大幅に低減
することができる。また、押圧ローラは回転自在である
ため、テープ走行中にテープの表面を傷つけることがな
い。また、テープ走行中における押圧部材による負荷を
ほぼ一定に保つことができると共に、テープをテープカ
ートリッジから引出す際の引出し負荷を小さくすること
ができる。その結果、回転ヘッド式の記録再生装置に使
用することができ、比較的高い周波数の信号を高密度に
記録再生することができる。
【0044】また、押圧ローラのテープ幅方向の公差を
0.5mm以下とすることにより、押圧ローラのテープ
の幅方向の上下動を一定の範囲に押されることができ、
テープの幅方向における滑りや、リールからのはみ出し
を防止することができる。
【0045】また、押圧ローラのテープの幅方向の端部
に円弧状の面取りをすることにより、ローラによる損傷
を受けることなく、テープをリールに巻きとることがで
きる。
【0046】また、押圧ローラに回転抵抗をもたせるこ
とにより、押圧ローラがテープ上を若干滑りつつ転動す
ることができる。そのため、テープ表面に付着した塵埃
等を除去することができ、エラーレートやドロップアウ
トの発生を大幅に低減することができる。
【0047】または、押圧ローラに粘着性を持たせるこ
とにより、押圧ローラがテープ上を転動する際、テープ
表面に付着した塵埃等が押圧ローラに吸着され除去され
るので、エラーレートやドロップアウトの発生を大幅に
低減することができる。
【0048】また、押圧ローラのテープ押圧力を1N以
下とすることにより、押圧ローラの押圧力によりテープ
が引っかけられることなく、テープをスムーズに走行さ
せることができる。
【0049】また、押圧ローラに潤滑剤を含浸させるこ
とにより、テープ走行時に潤滑剤がテープの記録面(磁
性体面)上に転移され、テープの塗膜強度を低下させる
ことなく、スチルライフ性能を大幅に向上させることが
できる。
【0050】
【実施例】
(第1の実施例)本発明のテープカートリッジの第1の
実施例を図1から3を参照しつつ説明する。図1は第1
の実施例のテープカートリッジの上カバーを取り除いた
状態を示す斜視図であり、図2はその平面図である。ま
た、図3(a)はベルト9の形状を示す斜視図であり、
(b)はその詳細を示す部分拡大図である。第1の実施
例は、常時テープ表面に接触するベルトを用いて、リー
ルに巻き付けられたテープ部分のテープ層間の空気を除
去し、テープの巻姿の向上を図ったものである。
【0051】図1及び図2に示すように、第1の実施例
のテ−プカートリッジは、ベース部材15と、ベース部
材15上に回転自在に軸支された一対のリール4a及び
4bと、ベース部材15の前方側15aの左右端近傍に
設けられた2組のテープガイド6と、ベース部材15の
中央部近傍及び後方側15bの左右端近傍に設けられた
3つのベルトガイドローラ16a、16b及び16c
と、ベルトガイドローラ16a、16b及び16cによ
り案内された閉ループ状のベルト9とを具備している。
リール4a,4b間には、例えば厚さ12μmのテープ
5が、磁性記録面を外側にして巻回されている。また、
テープ5は、ベース部材15の前方側15aの開口部1
5cに沿って延伸するようにテープガイド6によりガイ
ドされている。ベルト9は、押圧部材として機能し、テ
ープ5のうち各リール4a、4bに巻回された部分5
a、5bに接触し、テープ部分5a、5bをリール4
a、4bの中心軸方向に押圧する。
【0052】図1及び図2は、テープ5の大部分が一方
のリール4aに巻回され、他方のリール4bにはほとん
ど巻回されていない状態を示している。このとき、ベル
ト9は、テープ5のうちリール4bに巻回された部分5
bとは、ほとんど線接触しているにすぎない。一方、ベ
ルト9はテープ5のうちリール4aに巻回された部分5
aとは、ほぼ1/3周にわたって面接触している。テー
プ5がリール4aから4bに巻き取られるにつれて、ベ
ルト9とリール4bに巻回された部分5bとの接触面積
が増加し、ベルト9とリール4aに巻回された部分4a
との接触面積が減少し、最終的には図示した状態と反対
の状態になる。テープ5が早送り及び巻き戻しされる
間、テープ5とベルト9との間の摩擦力により、ベルト
9はテープ走行方向と同方向に走行する。同時に、テー
プ5のうちリール4a及び4bに巻回された部分5a、
5bの直径の変化に応じて、ベルト9は伸縮を伴って大
きく変形する。従って、ベルト9の材料として、弾性及
び伸縮性が要求される。このようなベルト9の伸縮性
は、テープカートリッジを組立てる際にも要求される。
【0053】さらに、テープカートリッジをビデオテー
プレコーダ等の回転ヘッド式記録再生装置(図示せず)
に装着する場合、テープ5はテープカートリッジから引
き出され、回転ヘッドドラムに巻き付けられる。そのた
め、ベルト9の材料として、テープ5に対して滑りを可
能とする平滑性が要求される。ベルト9は、例えば図3
(b)に示すような繊維の編物である。テープ5とベル
ト9の滑りをよくするため、摩擦係数を0.7以下、特
に好ましくは0.5以下に抑える必要がある。この条件
を満足させるため、ベルト9の材料の繊維そのものを、
例えばフッ素繊維、ナイロン繊維、ポリウレタン繊維、
レーヨン繊維、カーボンを含んだ繊維等の摩擦係数の低
いものから選択することが好ましい。または、ポリエス
テル系の繊維等にフッ素系樹脂やシリコン系樹脂をコー
ティングしてもよい。また、静電気によるテープ5とベ
ルト9の付着を防止するため、ベルト9の表面電気抵抗
を低くする必要がある。そのため、導電性の樹脂を含む
材料等を繊維の表面にコーティングを行うことが好まし
い。また、ベルト9の幅方向の端部を熱溶着し、又はベ
ルト9の表面に樹脂をコーティング剤することにより、
繊維のほつれを防止することができる。また、リール4
a、4bに巻き付けられたテープ層間の空気を除去する
効果を損なうことなく、テープ5をテープカートリッジ
から引き出す際のテープ5とベルト9との摩擦を少なく
するため、ベルト9の張力を3N以下、特に好ましくは
1N以下に調整する。
【0054】図1及び図2において、テープガイド6と
して、その直径が各部分で均一なローラを用いている。
一方、ベルトガイドローラ16a、16b、16cに
は、中心部の直径が両端部の直径よりも大きくなるよう
に、クラウニングが施されている。クラウンローラとし
ては、例えば図16に示すものを用いた。図16におい
て、ローラの端の部分Aの直径は4.8mm、中央部分
Bの直径は5.0mmであった。また高さHは14mm
であった。テープガイド6にクラウニングが施されてい
ない理由は、テープ走行経路の大部分は、主にテープカ
ートリッジが装着される記録再生装置のテープガイドロ
ーラにより決定されるからであり、テープカートリッジ
が記録再生装置に装着された場合、テープガイド6はテ
ープ5の走行のガイドとしてはそれほど寄与しないから
である。これに対して、ベルトの走行経路は、ベルトガ
イドローラ16a、16b、16cによってのみ決定さ
れる。それゆえ、ベルト9の走行をスムーズに、かつ安
定させるために、ベルトガイドローラ16a、16b、
16cにクラウニングを施す必要がある。
【0055】テープガイド6用のローラのテープ走行方
向に直交する幅方向の公差(遊び)を0.5mm以下、
特に0.2mm以下にする。これにより、テープ5の幅
方向の上下動を一定の狭い範囲に制限することができ、
テープ5の走行負荷又は引き出し負荷の変動を小さくす
ることができる。同様に、ベルトガイドローラ16a、
16b、16cのベルト走行方向に直交する幅方向の公
差(遊び)を0.5mm以下、特に0.2mm以下にす
る。これにより、ベルト9の幅方向の上下動を一定の狭
い範囲に制限することができ、テープ5とベルト9との
間の摩擦によるテープ走行負荷の変動を小さくすること
ができる。実際に用いたベルト9の材料の一例を以下に
示す。
【0056】 繊維 : ポリエステル繊維(60d(デニール)) 目付(重量) : 80〜90g/cm2 編組織: シングル編 コーティング: 第1塗布 目的:撥水加工 樹脂:フッ素系樹脂+シリコン系樹脂 第2塗布 目的:ほつれ止め及び高温での弾力性保持 樹脂:シリコンゴム系樹脂 塗布量: 素材に対して20〜30重量% その他: 帯電防止のため、界面活性剤、カーボン等添
加 上記実施例においては、テープリールの直径は40〜4
5mmのものを用い、テープ幅は1/2インチ(12.
65mm)、テープの長さは80m、ベルトの長さは1
60〜170mmとし、ベルトの幅は4mm,6mm,
11mmとしたがいずれもテープの走行性は良好であっ
た。
【0057】(第2の実施例)次に、本発明のテープカ
ートリッジの好適な第2の実施例を図4及び図5を参照
しつつ説明する。図4は第2の実施例のテープカートリ
ッジの上カバーを取り除いた状態を示す斜視図であり、
図5はその平面図である。なお、上記第1の実施例と同
一の番号を付した要素は実質的に同一であるため、その
説明を省略する。
【0058】図4及び図5に示すテ−プカートリッジに
おいて、ベース部材15の後方側15bの左右端近傍に
は、ベルトガイドローラ16b及び16cの代りに固定
軸19a及び19bが設けられており、ベルト91の両
端部が固定軸19a及び19bに固定されている。
【0059】第2の実施例では、ベルト91の素材とし
て第1の実施例におけるベルト91と同様の編物を用い
たが、特にテープ5の走行抵抗を下げるために、ベルト
91にフッ素系の樹脂をコーティングし、テープ5との
間の摩擦係数を低くしている。テープ5が常にベルト9
1と接触しながら走行するので、ベルト91の材料とし
て、テープクリーニングに適する材料を選択することに
より、ベルト91によるテープのクリーニング効果をよ
り大きくすることができる。ベルトガイドローラ16a
は自由に回転するようになっているが、ベルト91に対
して滑らかな材料を用いることにより、ベルトガイドロ
ーラ16aを非回転(固定)にすることも可能である。
【0060】(第3の実施例)次に、本発明のテープカ
ートリッジの好適な第3の実施例を図6及び図7を参照
しつつ説明する。図6は第3の実施例のテープカートリ
ッジの上カバーを取り除いた状態を示す斜視図であり、
図7はその平面図である。なお、上記第1の実施例と同
一の番号を付した要素は実質的に同一であるため、その
説明を省略する。第3の実施例は、リールの大きなテー
プカートリッジに対応するべく、ベルト92の通路を変
更した一例である。
【0061】図6及び図7に示すテープカートリッジに
おいて、ベース部材15の後方側15bの左右端近傍に
は、ベルトガイドローラ16b及び16cの他に、さら
にベルトガイドローラ16d及び16eが設けられ、ベ
ルト92はこれら5つのベルトガイドローラ16a〜1
6eにより案内されている。すなわち、リール4a、4
bの直径が大きい場合、もし仮に第1の実施例のように
ベルト92を3つのベルトガイドローラで案内したとす
ると、ベルト92の内周面どうしが接触し、ベルト92
がテープ5の走行に付随して走行することができない場
合も起こりうる。これに対して、ベルトガイドローラの
数を増やすことにより、ベルト92の内周面の接触を防
止することができ、ベルト92のスムーズな走行を保証
することができる。なお、ベルトガイドローラ16a、
16b、16c、16d、16eはベルトの走行経路を
安定させるために鍔付きとしている。
【0062】(第4の実施例)次に、本発明のテープカ
ートリッジの好適な第4の実施例を図8及び図9を参照
しつつ説明する。図8は第4の実施例のテープカートリ
ッジの上カバーを取り除いた状態を示す斜視図であり、
図9はその平面図である。なお、上記第1の実施例と同
一の番号を付した要素は実質的に同一であるため、その
説明を省略する。第4の実施例は、特にリールロック機
構の設けられたテープカートリッジに適用した一例を示
す。また、図9において、ベルト93の通路をわかり易
く示すため、図中右側のリール4bの上フランジは取り
外してある。
【0063】図8及び図9に示すカートリッジは、軸1
7aを中心として回転可能なリールロックアーム17及
びベース部材15の後方側15bの中央部に設けられた
リールロック部材18等で構成されたリールロック機構
を具備している。テープカートリッジを記録再生装置
(図示せず)に装着すると、リールロックアーム17が
回動し、供給側のリール4aの回転を止めていたリール
ロック部材18を回動させる。リールロック部材18の
回転により、リール4aと係合していた爪(図示せず)
が外れ、供給側のリール4aは自由に回転することがで
きる。
【0064】第4の実施例において、前記第1の実施例
においてベルトガイドローラ16cが設けられていた位
置にリールロック機構が設けられている。そのため、ベ
ルト93はベース部材15の前方側15a及び後方側1
5bの中央部寄りにそれぞれ設けられた4つのベルトガ
イドローラ16a、16b、16c及び16dにより案
内されている。また、ベルト93との空間的干渉を避け
るため、リールロックアーム17は、例えばベース部材
15に近い側が切欠かれている。
【0065】図8及び図9に示すように、テープ5のほ
ぼ全部を一方のリール4a又は4bに巻取り、他方のリ
ール4b又は4aにはほとんど巻取られていない初期状
態において、ベルト93がほとんどテープが巻取られて
いない側のリールに対して接するように4つのベルトガ
イドローラ16a、16b、16c及び16dの位置が
それぞれ設定されている。こうすることにより、ベルト
93の巻き付け角を最小限とすることができ、テープ5
の引出しテンションをより低く抑えることができる。
【0066】(第5の実施例)次に、本発明のテープカ
ートリッジの好適な第5の実施例を図10及び図11を
参照しつつ説明する。図10は第5の実施例のテープカ
ートリッジの上カバーを取り除いた状態を示す斜視図で
あり、図11はその平面図である。なお、上記第1の実
施例と同一の番号を付した要素は実質的に同一であるた
め、その説明を省略する。第5の実施例は、上記第1か
ら第4の実施例において用いられていたベルトの代り
に、弾性を有する板バネ状の2本のタッチアーム20の
先端部に回転自在に軸支された押圧ローラ21を押圧部
材として用いた一例を示す。
【0067】図10及び11に示すテープカートリッジ
において、タッチアーム20は、ベース部材15の前方
側15aのほぼ中央部に設けられた軸20aを中心とし
て回転自在に軸支されており、テープ5が一方のリール
4a又は4bから他方のリール4b又は4aに巻取られ
ていく間に、リール4a、4bに巻き付けられたテープ
部分5a、5bの直径の変化に応じてタッチアーム20
が回動する。タッチアーム20の各アームの先端には、
テープ5の走行に追従して回転する押圧ローラ21が取
付られている。押圧ローラ21は回転自在なので、テー
プ5の走行時において、テープ5の表面を傷つけること
もなく、また走行抵抗を少なくすることができる。
【0068】押圧ローラ21を若干粘着性を有する材料
で形成した場合、リール4a、4bに巻き付けられたテ
ープ部分5a、5bのテープ層間の空気を抜くとができ
るだけでなく、押圧ローラ21がテープ5の表面を転動
する際その粘着性によりテープ5の表面に付着した塵埃
等を清掃することができる。その結果、ドロップアウト
の増加を抑制することができる。
【0069】タッチアーム20の弾性による押圧ローラ
21のテープ5を押圧する接触圧力に関して、テープ5
の走行の際に、少なくとも押圧ローラ21がテープ5の
表面から離反しないことが必要である。もし、押圧ロー
ラ21の接触圧力が所定値よりも高すぎると、テープ表
面に傷をつけたり走行抵抗が高くなることもある。第5
の実施例の場合、1N以下であれば十分であることを確
認したが、特に0.2N以下にすることが好ましい。な
お、押圧ローラ21がテープ5の表面を引っかくことを
防止するため、押圧ローラ21の端部を丸く面取りする
ことが好ましい。また、押圧ローラ21にクラウニング
を施してもよい。さらに、リール4a、4bに巻き付け
られたテープ5の緩み防止のために、押圧ローラ21に
適度な回転抵抗をもたせてもよい。さらに、押圧ローラ
21のテープの走行方向に直交する方向(幅方向)にお
ける公差(遊び)を0.5mm以下にすることが好まし
い。これにより、押圧ローラ21のテープの幅方向の上
下動を一定の範囲に押されることができ、テープ5の幅
方向における滑りや、リール4a、4bからのはみ出し
を防止することができる。さらに、押圧ローラ21に潤
滑剤を含浸させることが好ましい。これにより、潤滑剤
をテープ5の表面に塗布することができ、テープ5の膜
強度を低下させることなく、スティルライフ性能を大幅
に向上させることができる。
【0070】(比較例)次に、本発明の効果を確認する
ため、押圧部材(ベルト又はタッチアーム)を具備しな
い従来のテープカートリッジを作製した。比較例のテー
プカートリッジの詳細を図12に示す。押圧部材として
もベルトを除き、他は実施例3と実質的に同様の構成で
ある。第1から第5の実施例及び比較例に係るテープカ
ートリッジを用いて、テープの早送り及び巻戻しを繰り
返した。実験結果を表1に示す。表1において、巻姿は
早送り及び巻戻しを100往復行ったときの巻姿を表
す。また、○は非常に良好を示し、△は良好を示し、×
は巻乱れ発生を示す。また、ドロップアウト増加率は、
初期のドロップアウトの値と比較して、100往復行っ
た後のドロップアウトの値が何倍に増加したかを示して
いる。
【0071】
【表1】
【0072】表1から、本発明のテープカートリッジに
よれば、何れも巻姿が良好でドロップアウトの増加が抑
えられることがわかる。
【0073】上記各実施例では、テープガイド6として
各部分で直径の均一なまっすぐなローラを用いたが、テ
ープ5の走行経路をより安定にするため、テープガイド
6用のローラにクラウニングを施してもよい。または、
テープガイド6用のローラはは鍔付きであってもよい。
これにより、テープ5の走行がよりスムーズで、かつ安
定したものとなり、テープの幅方向の上下動を制限する
ことができる。あるいは、テープガイド6の材料として
テープ5との摩擦の小さい材料を選択し、表面を滑らか
に仕上げることにより、テープガイド6を非回転(固
定)にすることも可能である。同様に、ベルト9の走行
状態をさらに安定させるために、ベルトガイドローラ1
6a、16b、16cは鍔付きであってもよい。なお、
ベルトガイドローラ16a、16b、16cの材料とし
てベルト9との摩擦の小さい材料を選択し、表面を滑ら
かに仕上げることにより、ベルトガイドを非回転(固
定)にすることも可能である。
【0074】なお、上記第1から第4の実施例におい
て、ベルト9、91、92、93の材料として伸縮性の
大きい繊維の編物を用いたが、ポリエステル、ナイロ
ン、ポリウレタン、レーヨン、フッ素等の繊維の織物、
弾性の不織布、適切な表面加工等を施した樹脂シート、
フィルム材料等を用いても同様の効果が得られる。
【0075】また、テンション調節ローラをベルトの一
部に接触させることにより、伸縮性の小さい素材をベル
トの材料として使用することも可能である。テンション
調節ローラは、ベルトを張りテンションを一定に保つの
で、同様の効果が得られる。
【0076】また、伸縮性の小さい素材を用いて、第2
の実施例のようにベルトの両端を固定する場合、ベルト
の少なくとも一方の端部をばね等の弾性部材を介して固
定することにより、ほぼ同様の効果が得られる。また、
ベルトの材料として塵埃等の捕捉性の良好な材料を用い
ることにより、磁気テープのクリーニングを行なうこと
ができる。実際にベルトが走行する時、ベルトは若干テ
ープの表面を滑るので、テープ表面に付着した塵埃等を
捕捉できる。その結果、ドロップアウトの発生、エラー
レートの悪化等を防止することができる。
【0077】なお本発明のテープカートリッジは、市販
されているVHS、VHS−C、8mmビデオ、ベータ
等の回転ヘッドを用いたVTR方式、DAT、DDS等
にも応用できる。またQIC等のカートリッジに応用
し、回転ヘッド方式に使用可能とすることもできる。ま
た回転ヘッドを用いない方式、フィリップスタイプのコ
ンパクトカセット、DCC等のテープを引き出さない固
定ヘッド方式等にも応用できる。また、上記磁気テープ
の他に、フィルム、ロール紙、光磁気テープ、光記録テ
ープ及び任意の可撓性シート等の、一対のリール間を走
行するテープ全てに応用できることはいうまでもない。
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明のテープカートリ
ッジによれば、ベース部材上に回転自在に軸支された一
対のリールと、一対のリール間に巻回され、ベース部材
の前方側から外部に引出し可能なテープと、ベース部材
上に設けられテープの走行経路を定めるためのテープガ
イド部材と、テープのうち一対のリールに巻取られた部
分の外周面にそれぞれ常時接触し、一対のリールにそれ
ぞれ巻取られた部分の外径の変化に応じて変形する、平
滑性、弾性及び伸縮性を有するベルトと、ベース部材上
の所定の位置に設けられ、ベルトを案内するための少な
くとも3つのベルトガイド部材とを具備するので、ベル
トによりテ−プが押さえられながらリールに巻回される
ため、テープ層間の空気を抜きながらテープを巻くこと
ができる。そのため、テープ移動速度が速い場合であっ
ても、リールに巻き付けられたテープ部分はテープ走行
方向に直交する幅方向に滑ったり、はみだしたりしな
い。そのため、テープはリールに安定した状態で巻き取
られる。また、テープが幅方向に安定して巻取られるた
め、テープのエッジはベース部材の底面等と擦れること
がない。そのため、薄手のテープを用いた場合であって
も、テープダメージ等によっては耐久性は劣化しない。
また、ベルトが常時テープの表面(記録面)と接触して
いるため、テープ表面に付着した塵埃等を除去すること
ができる。そのため、エラーレートやドロップアウトの
発生を大幅に低減することができる。また、ベルトは平
滑性、弾性及び伸縮性を有しているので、テープ走行中
におけるベルトの負荷をほぼ一定に保つことができ、テ
ープをテープカートリッジから引出す際の引出し負荷を
小さくすることができる。その結果、テープカートリッ
ジを回転ヘッド式の記録再生装置に使用することがで
き、比較的高い周波数の信号を高密度に記録再生するこ
とができる。
【0079】また、ベルトは閉ループ状であり、ベルト
ガイド部材は、少なくともベース部材の前方側中央部近
傍及び後方側両端部近傍に設けられているので、ベルト
とテープとの間の摩擦力により、ベルトがテープの走行
に伴って走行する。そのため、テープをテープカートリ
ッジから引出す際の引出し負荷をさらに小さくすること
ができる。
【0080】または、ベルトは閉ループ状であり、ベル
トガイド部材は少なくとも4つ設けられており、ベース
部材上の一対のリール間の前方側及び後方側にそれぞれ
2つずつ設けられているので、テープカートリッジの後
方側左右端部近傍にスペースが生じ、他の機構、例えば
リールロック機構等を設けることができる。
【0081】または、ベルトは両端が開放されたリボン
状であり、ベルトガイド部材は、少なくともベース部材
の前方側中央部近傍及び後方側両端部近傍に設けられ、
ベルト部材の両端はベース部材の後方側両端部近傍に設
けられたベルトガイド部材に固定されているので、狭い
スペースでもベルトを設けることができ、テープカート
リッジの小型化を図ることができる。
【0082】また、ベルトガイド部材の少なくとも1つ
は回転自在に軸支されたローラであるので、ベルトは容
易に、かつスムーズにテープの走行に追従して走行する
ことができ、ベルトとテープとの間の摩擦によるテープ
走行又は引き出し負荷を小さくすることができる。
【0083】また、ローラは中央部の直径が両端部の直
径よりも大きくなるようにクラウニングが施され、また
は、ローラは鍔付きであるので、ベルトの走行方向に直
交する幅方向におけるベルトの走行経路が安定する。そ
の結果、テープの早送り及び巻き戻しを安定かつスムー
ズに行うことができ、テープが幅方向に滑ったり、はみ
出したりせず、テープを安定した状態に巻取ることがで
きる。
【0084】また、ローラのベルトの幅方向の遊びが
0.5mm以下であるので、ベルトの幅方向におけるベ
ルトの上下動の幅が一定範囲内に規制され、幅方向にお
けるベルトの走行経路が安定する。その結果、テープ走
行又は引き出しの負荷変動の幅が小さくなり、テープ走
行が安定かつスムーズになる。テープは、幅方向に滑っ
たり、はみ出したりせず、テープを安定した状態に巻取
られる。
【0085】または、ベルトガイドの少なくとも1つは
固定軸であるので、ベルトガイド用のローラを設けるス
ペースが無い小型のテープカートリッジにも対応するこ
とができ、またコストダウンを図ることができる。
【0086】また、テープが巻取られていない状態のリ
ールの巻芯に対してベルトの入角及び出角が巻芯の接線
方向とほぼ一致するので、ベルトのリールの巻芯に対す
る巻きつけ角度を最小限とすることができ、テープの引
出し負荷を小さくすることができる。
【0087】また、ベース部材上に回転自在に軸支さ
れ、ベルト空間的に干渉しないリールロック機構を具備
するので、テープカートリッジを記録再生装置等に装着
していない場合に、不用意にテープが引出されたり、テ
ープがたるむのを防止することができる。
【0088】また、テープガイド部材は回転自在に軸支
されたローラであるので、テープとテープガイド部材と
の間の摩擦が小さくなり、テープ走行時や引出し時にお
ける負荷が小さくなる。
【0089】また、ローラは中央部の直径が両端部の直
径よりも大きくなるようにクラウニングが施され、また
は、ローラは鍔付きであるので、テープの幅方向におけ
るテープの走行経路が安定し、テープが幅方向に滑った
り、はみ出したりせず、安定した状態に巻取ることがで
き、テープの巻姿が向上する。
【0090】また、ローラのベルトの幅方向の遊びが
0.5mm以下であるので、テープの幅方向におけるテ
ープの上下動の幅が一定範囲内に規制され、テープの走
行又は引き出し負荷変動を小さくすることができる。そ
の結果、テープ走行が安定し、テープが幅方向に滑った
り、はみ出したりせず、テープを安定した状態に巻取る
ことができ、テープの巻姿が向上する。
【0091】または、テープガイドはベース部材に固定
された固定軸であるので、テープガイド用のローラを設
けるスペースが無い小型のテープカートリッジにも対応
することができ、またコストダウンを図ることができ
る。
【0092】また、ベルトの材料は、少なくとも繊維の
織物、繊維の編物及び不織布から選択されたいずれかで
あるので、ベルトがテープの表面をたやすく滑ることが
でき、テープの表面を傷つけることなく、空気を抜きな
がらテープをリールに巻回することができる。
【0093】また、ベルトに潤滑剤を含浸させることに
より、テープ走行時に潤滑剤がテープの表面(磁性体
面)上に転移され、テープの塗膜強度を低下させること
なく、テープのスチルライフ性能を大幅に向上させるこ
とができる。
【0094】また、ベルトとテープの摩擦係数が0.7
以下であるので、ベルトがテープの表面をスムーズに滑
るので、テープスピードが速い場合でも、テープをリー
ルに安定した状態で巻取ることができ、テープのスチル
ライフ性能を大幅に向上させることができる。
【0095】また、ベルトの張力が3N以下であるの
で、ベルトがリールに巻き付けられたテープ部分の直径
の変化に応じてスムーズに伸縮することができる。
【0096】また、ベルトの幅方向の端面を熱溶解し、
または、ベルトに樹脂をコーティングすることにより、
ベルトの端面が保護され、ほつれを防止することがで
き、ベルトの耐久性が向上する。
【0097】一方、本発明の別のテープカートリッジに
よれば、ベース部材上に回転自在に軸支された一対のリ
ールと、一対のリール間に巻回され、ベース部材の前方
側から外部に引出し可能なテープと、ベース部材上に設
けられテープの走行経路を定めるためのテープガイド部
材と、ベース部材上の一対のリール間に設けられ、テー
プのうち一対のリールに巻取られた部分の外周面にそれ
ぞれ常時接触し、一対のリールにそれぞれ巻取られた部
分の外径の変化に応じて回転する板バネ状の2本の腕の
先端部に回転自在に設けられた押圧ローラとを具備する
ので、押圧ローラによりテ−プが押さえられながらリー
ルに巻回されるため、リールに巻き付けられたテープ層
間の空気を抜くことができる。そのため、テープ走行速
度が速い時でも、リールに巻き付けられたテープ部分
は、幅方向に滑ったり、はみだしたりしない。その結
果、テープは安定した状態に巻き取られる。また、テー
プが幅方向に安定して巻取られるため、テープのエッジ
はベース部材に擦れることがない。そのため、薄手のテ
ープを用いた場合であっても、テープダメージ等による
テープの耐久性は劣化しない。また、押圧ローラが常時
テープの表面(記録面)と接触しているため、テープ表
面に付着した塵埃等を除去することができる。その結
果、エラーレートやドロップアウトの発生を大幅に低減
することができる。また、押圧ローラは回転自在である
ため、テープ走行中にテープの表面を傷つけることがな
い。また、テープ走行中における押圧部材による負荷を
ほぼ一定に保つことができると共に、テープをテープカ
ートリッジから引出す際の引出し負荷を小さくすること
ができる。その結果、回転ヘッド式の記録再生装置に使
用することができ、比較的高い周波数の信号を高密度に
記録再生することができる。
【0098】また、押圧ローラのテープ幅方向の公差が
0.5mm以下であるので、押圧ローラのテープの幅方
向の上下動を一定の範囲に押されることができ、テープ
の幅方向における滑りや、リールからのはみ出しを防止
することができる。
【0099】また、押圧ローラのテープの幅方向の端部
に円弧状の面取りをすることにより、ローラによる損傷
を受けることなく、テープをリールに巻きとることがで
きる。
【0100】また、押圧ローラに回転抵抗をもたせるこ
とにより、押圧ローラがテープ上を若干滑りつつ転動す
ることができる。そのため、テープ表面に付着した塵埃
等を除去することができ、エラーレートやドロップアウ
トの発生を大幅に低減することができる。
【0101】または、押圧ローラは粘着性を有すること
により、押圧ローラがテープ上を転動する際、テープ表
面に付着した塵埃等が押圧ローラに吸着され除去される
ので、エラーレートやドロップアウトの発生を大幅に低
減することができる。
【0102】また、押圧ローラのテープ押圧力を1N以
下とすることにより、押圧ローラの押圧力によりテープ
が引っかけられることなく、テープをスムーズに走行さ
せることができる。
【0103】また、押圧ローラに潤滑剤を含浸させるこ
とにより、テープ走行時に潤滑剤がテープの記録面(磁
性体面)上に転移され、テープの塗膜強度を低下させる
ことなく、スチルライフ性能を大幅に向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープカートリッジの第1の実施例の
構成を示す斜視図
【図2】図1に示すテープカートリッジの平面図
【図3】(a)は、第1の実施例のベルトの形状を示す
斜視図、(b)はベルトの構成の詳細を示す平面図
【図4】本発明のテープカートリッジの第2の実施例の
構成を示す斜視図
【図5】図4に示すテープカートリッジの平面図
【図6】本発明のテープカートリッジの第3の実施例の
構成を示す斜視図
【図7】図6に示すテープカートリッジの平面図
【図8】本発明のテープカートリッジの第4の実施例の
構成を示す斜視図
【図9】図8に示すテープカートリッジの平面図
【図10】本発明のテープカートリッジの第5の実施例
の構成を示す斜視図
【図11】図10に示すテープカートリッジの平面図
【図12】本発明の実施例の効果を確認するために、比
較例とした従来のテープカートリッジの構成を示す斜視
【図13】従来例1のテープカートリッジの構成を示す
平面図
【図14】従来例2のテープカートリッジの一構成を示
す斜視図
【図15】従来例2のテープカートリッジの他の構成を
示す斜視図
【図16】本発明の一実施例で用いたクラウンローラの
斜視図。
【符号の説明】
4a:リール 4b:リール 5 :テープ 5a:テープ部分 5b:テープ部分 6 :テープガイド 9 :ベルト 15 :ベース部材 15a:前方側 15b:後方側 16a:ベルトガイドローラ 16b:ベルトガイドローラ 16c:ベルトガイドローラ 16d:ベルトガイドローラ 16e:ベルトガイドローラ 17 :リールロックアーム 17a:軸 18 :リールロック部材 19a:固定軸 19b:固定軸 20 :タッチアーム 21 :押圧ローラ 91 :ベルト 92 :ベルト 93 :ベルト

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材上に回転自在に軸支された一
    対のリールと、前記一対のリール間に巻回され、前記ベ
    ース部材の前方側から外部に引出し可能なテープと、前
    記ベース部材上に設けられ前記テープの走行経路を定め
    るためのテープガイド部材と、前記テープのうち前記一
    対のリールに巻取られた部分の外周面にそれぞれ常時接
    触し、前記一対のリールにそれぞれ巻取られた部分の外
    径の変化に応じて変形する、平滑性、弾性及び伸縮性を
    有するベルトと、前記ベース部材上の所定の位置に設け
    られ、前記ベルトを案内するための少なくとも3つのベ
    ルトガイド部材とを具備するテープカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記ベルトは閉ループ状であり、前記ベ
    ルトガイド部材は、少なくとも前記ベース部材の前方側
    中央部近傍及び後方側両端部近傍に設けられている請求
    項1記載のテープカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記ベルトは閉ループ状であり、前記ベ
    ルトガイド部材は少なくとも4つ設けられており、前記
    ベース部材上の前記一対のリール間の前方側及び後方側
    にそれぞれ2つずつ設けられている請求項1記載のテー
    プカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記ベルトは両端が開放されたリボン状
    であり、前記ベルトガイド部材は、少なくとも前記ベー
    ス部材の前方側中央部近傍及び後方側両端部近傍に設け
    られ、前記ベルト部材の両端は前記ベース部材の後方側
    両端部近傍に設けられたベルトガイド部材に固定されて
    いる請求項1記載のテープカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記ベルトガイド部材の少なくとも1つ
    は回転自在に軸支されたローラである請求項1から4の
    いずれかに記載のテープカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記ローラは中央部の直径が両端部の直
    径よりも大きくなるようにクラウニングが施されている
    請求項5記載のテープカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記ローラは鍔付きである請求項5記載
    のテープカートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記ローラの前記ベルトの幅方向の公差
    が0.5mm以下である請求項5記載のテープカートリ
    ッジ。
  9. 【請求項9】 前記ベルトガイドの少なくとも1つは固
    定軸である請求項1から4のいずれかに記載のテープカ
    ートリッジ。
  10. 【請求項10】 テープが巻取られていない状態のリー
    ルの巻芯に対してベルトの入角及び出角が前記巻芯の接
    線方向とほぼ一致する請求項1から4のいずれかに記載
    のテープカートリッジ。
  11. 【請求項11】 前記ベース部材上に回転自在に軸支さ
    れ、前記ベルト空間的に干渉しないリールロック機構を
    具備する請求項3記載のテープカートリッジ。
  12. 【請求項12】 前記テープガイド部材は回転自在に軸
    支されたローラである請求項1記載のテープカートリッ
    ジ。
  13. 【請求項13】 前記ローラは中央部の直径が両端部の
    直径よりも大きくなるようにクラウニングが施されてい
    る請求項12記載のテープカートリッジ。
  14. 【請求項14】 前記ローラは鍔付きである請求項12
    記載のテープカートリッジ。
  15. 【請求項15】 前記ローラの前記ベルトの幅方向の公
    差が0.5mm以下である請求項12記載のテープカー
    トリッジ。
  16. 【請求項16】 前記テープガイドは固定軸である請求
    項12記載のテープカートリッジ。
  17. 【請求項17】 前記ベルトの材料は、繊維の織物、繊
    維の編物及び不織布から選択されたいずれかである請求
    項1から4のいずれかに記載のテープカートリッジ。
  18. 【請求項18】 前記ベルトに潤滑剤を含浸させた請求
    項1から4のいずれかに記載のテープカートリッジ。
  19. 【請求項19】 前記ベルトと前記テープの摩擦係数が
    0.7以下である請求項1から4のいずれかに記載のテ
    ープカートリッジ。
  20. 【請求項20】 前記ベルトの張力が3N以下である請
    求項1から4のいずれかに記載のテープカートリッジ。
  21. 【請求項21】 前記ベルトの幅方向の端面を熱溶解し
    た請求項17記載のテープカートリッジ。
  22. 【請求項22】 前記ベルトに樹脂をコーティングした
    請求項17記載のテープカートリッジ。
  23. 【請求項23】 ベース部材上に回転自在に軸支された
    一対のリールと、前記一対のリール間に巻回され、前記
    ベース部材の前方側から外部に引出し可能なテープと、
    前記ベース部材上に設けられ前記テープの走行経路を定
    めるためのテープガイド部材と、前記ベース部材上の前
    記一対のリール間に設けられ、前記テープのうち前記一
    対のリールに巻取られた部分の外周面にそれぞれ常時接
    触し、前記一対のリールにそれぞれ巻取られた部分の外
    径の変化に応じて回転する板バネ状の2本の腕の先端部
    に設けられた押圧ローラとを具備するテープカートリッ
    ジ。
  24. 【請求項24】 前記押圧ローラの前記テープ幅方向の
    公差が0.5mm以下である請求項23記載のテープカ
    ートリッジ。
  25. 【請求項25】 前記押圧ローラの前記テープの幅方向
    の端部に円弧状の面取りをした請求項23記載のテープ
    カートリッジ
  26. 【請求項26】 前記押圧ローラに回転抵抗をもたせた
    請求項23記載のテープカートリッジ。
  27. 【請求項27】 前記押圧ローラは粘着性を有する請求
    項23記載のテープカートリッジ。
  28. 【請求項28】 前記押圧ローラのテープ押圧力が1N
    以下である請求項23記載のテープカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記押圧ローラに潤滑剤を含浸させた
    請求項23記載のテープカートリッジ。
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CN117103093A (zh) * 2023-10-19 2023-11-24 成都广日电气设备有限公司 一种用于电梯生产的抛光机
CN117103093B (zh) * 2023-10-19 2023-12-29 成都广日电气设备有限公司 一种用于电梯生产的抛光机

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