[go: up one dir, main page]

JPH07311175A - 電流検出型イオン選択性電極 - Google Patents

電流検出型イオン選択性電極

Info

Publication number
JPH07311175A
JPH07311175A JP6105260A JP10526094A JPH07311175A JP H07311175 A JPH07311175 A JP H07311175A JP 6105260 A JP6105260 A JP 6105260A JP 10526094 A JP10526094 A JP 10526094A JP H07311175 A JPH07311175 A JP H07311175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
ion
selective electrode
layer
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6105260A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Hamamoto
勝美 浜本
Hisashi Okuda
久 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkray Inc
Original Assignee
Kyoto Daiichi Kagaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoto Daiichi Kagaku KK filed Critical Kyoto Daiichi Kagaku KK
Priority to JP6105260A priority Critical patent/JPH07311175A/ja
Priority to EP95107592A priority patent/EP0683390A1/en
Publication of JPH07311175A publication Critical patent/JPH07311175A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/333Ion-selective electrodes or membranes
    • G01N27/3335Ion-selective electrodes or membranes the membrane containing at least one organic component

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 両端が解放された中空絶縁体の一端にイオン
感応部を備え、中空絶縁体内に電極を有する電流検出型
イオン選択性電極であって、該イオン感応部が導電性粒
子のペースト中にイオノフォアと溶剤を混和させたペー
スト状電極で構成されてなる電流検出型イオン選択性電
極、及び絶縁性基板上に形成された測定極と対極からな
る電極系を有してなる電流検出型乾式イオン選択電極に
おいて、測定極が上記ペースト状電極から構成されてな
る電流検出型乾式イオン選択性電極。 【効果】 従来のような内部液層とイオン感応層を省略
し電極と一体化することができるので、製造工程が大幅
に簡略化でき、製造コストを抑えた電極を作製すること
ができる。また、電極系全体としての膜厚が薄くなるた
めインピーダンスが小さくなり、電流検出型電極に適し
た電極が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電流検出型イオン選択
性電極に関し、さらに詳しくは、ボルタンメトリー電気
化学分析法の分極現象を利用して、被検試料内に特定物
質が含有されているか否かを迅速かつ簡便に定量するこ
とのできる電気化学センサーを応用した電流検出型イオ
ン選択性電極に関する。
【0002】
【従来技術】被検溶液中のイオン濃度をアンペロメトリ
ックに検出する手段として、特公平5−6658号公報
に記載の電極が知られている。この電極は、2つの混じ
りあわない電解質溶液間の界面、いわゆる油水界面での
イオン(または電子)移動反応を、従来のポーラログラ
フィーやボルタンメトリーと類似の方法で検出できる新
しいイオン選択性電極であり、電流の応答がイオン濃度
に直接比例するので、生体液のような限定された濃度範
囲内にある試料については、従来のポテンシオメトリッ
クな方法よりも精度の高い測定が行える利点がある。
【0003】この電極の構造を、図1に示す。まず、ガ
ラス管1の先端にシリコーンチューブ2を着け、このシ
リコーンチューブ2の先端にイオン感応部3を装着す
る。この電極感応部3は、高分子物質であるポリビニル
クロライドと溶剤のニトロベンゼンとを混合し、これに
支持電解質であるテトラブチルアンモニウムテトラフェ
ニルボレートを加えて作成される。次に、ガラス管1内
に内部液としてテトラブチルアンモニウム溶液を電極感
応部3の液面を乱さないように十分注意しながら満た
し、内部液中に銀/塩化銀電極4を浸して外部と導通
し、測定極とする。
【0004】一方、電極をスクリーン印刷法により作製
し、内部液層・イオン感応層を乾式化したイオン選択性
電極が、特願平5−13883号(未公開)に記載さ
れ、特許請求されている。電極は図2に示すような構造
を有する。
【0005】この電極は以下のようにして作製する。ま
ず、絶縁性基板5上に、銀ペースト、カーボンペースト
などの導電性物質をスクリーン印刷し、測定極6および
対極7を形成する。次に、前記測定極と対極の外周に凹
部を形成するようにレジストインクを印刷し、絶縁部8
を形成する。測定極の凹部には親水性高分子を含む第1
の電解溶液を塗布し、乾燥して第1の電解液層9を形成
する。さらに、その上にイオノフォア、支持電解質を含
む疎水性高分子溶液を塗布乾燥して、イオン感応層10
を形成する。次に、測定極と対極全体の凹部に親水性高
分子を含む第2の電解溶液を塗布乾燥し、第2の電解液
層11を形成することによって、イオン選択性電極を得
る。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】上記特公平5−66
58号公報に記載の電極では、電極の内部に内部液およ
び電極感応部といった液状物質が満たされているため、
電極を傾斜、横転させると、内部液と電極感応部とが混
ざりあってしまい、測定ができなくなってしまうといっ
た取り扱い上の問題点がある。また、長期間保存する
と、内部溶液が蒸発し感度が得られなくなるなど、長期
安定性の面でも十分な性能のものが得られないのが現状
である。また、電極作製がかなり煩雑で熟練を要し、結
果として電極間の感度のばらつきも大きくなるため、大
量生産および実用化には不向きである。さらに、構造上
ある程度以下の大きさにはできないため、比較的多量の
被測定サンプルを必要とする。そのため、特に、微量サ
ンプルで測定を行わなければならない臨床分野などには
応用が困難な場合がある。
【0007】一方、特願平5−13883号に記載の乾
式イオン選択性電極は、上記問題点を解決し、電極の取
り扱い性が向上し、電極が小型化できるため、微量サン
プルによる測定も可能になっているが、電極構造の複雑
性は変わらず、製造工程もやや複雑であるため生産技術
的に今だ問題があり、コストアップの要因となってい
る。また、電極と内部液層が接触した構造のため、内部
液層に含まれる水分などの影響で電極の保存安定性が損
なわれると言う問題点も残っている。さらに、内部液層
とイオン感応層を含めた電極系のインピーダンスが大き
くなるため、iRドロップの影響が大きくなり、電流検
出型のイオン選択性電極としては必ずしも最適のもので
はなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明では、導電性粒子とイオノフォアを混合した
ペーストを成型し、電極として利用する。すなわち、本
発明は、両端が解放された中空絶縁体の一端にイオン感
応部を備え、中空絶縁体のもう一方の解放部からイオン
感応層の電気信号を外部に取り出す手段としてリード線
(例えば銅線、銀線、白金線)をイオン感応層内に電気
的に接触させた電流検出型イオン選択性電極の作用電極
であって、該イオン感応部が導電性粒子のペースト中に
イオノフォアと溶剤を混和させたペースト状電極で構成
されてなる電流検出型イオン選択性電極、および絶縁性
基板上に形成された測定極と対極からなる電極系を有し
てなる電流検出型乾式イオン選択電極において、測定極
が上記本発明のペースト状電極から構成されてなる電流
検出型乾式イオン選択性電極を提供する。
【0009】本発明の電極の第1の態様を図3に示す。
この電極は次のようにして作製することができる。ま
ず、中空絶縁体としてのガラス管1の一端に、イオン感
応部3を詰める。このイオン感応部3は、導電性粒子、
イオノフォアおよび溶剤を含むペーストであり、必要に
応じて電子受容性化合物および/またはバインダーを含
む。次に、電極感応部内に銀リード線12を挿入して外部
と導通し、電極感応部の表面をパラフィン紙などで研磨
して表面を平滑にする。本発明のイオン選択性電極は構
造が簡略化されるため、作製に特に熟練を必要とせず、
感度のそろった電極を作製することができる。また、内
部液層を省略できるため、横転などによる液層の乱れも
なく、取り扱い性も向上する。
【0010】導電性粒子としては、グラファイト、カー
ボン粉末など、既知の導電性粒子を使用することができ
る。イオノフォアも従来に使用されているものの中から
適宜選択でき、ジベンゾ-18-クラウン-6、ジベンゾ-15-
クラウン-5、ジベンゾ-30-クラウン-10、ビスクラウン
エーテル類、ノナクチン、モナクチン、バリノマイシ
ン、エニアチンB、およびそれらの誘導体が好ましい例
として挙げられる。
【0011】溶剤の好ましい例は、ニトロベンゼン、ニ
トロフェニルオクチルエーテル、ニトロフェニルフェニ
ルエーテル、フルオロニトロジフェニルエーテル、ニト
ロフェニルドデシルエーテル、ジオクチルフェニルホス
フェート、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケー
トおよびジエチルヘキシルアジペートであるが、これら
に限定されるものではない。電子受容性化合物の好まし
い例は、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレ
ート、フェロセン、キノン化合物およびそれらの誘導体
である。バインダーとしては、ポリビニルクロライド、
エポキシ樹脂、ネオプレン、熱硬化性樹脂、セルローズ
などが好ましく使用できる。
【0012】本発明の第2の態様によれば、このイオン
感応部は印刷法により簡単に形成することができる。
【0013】本発明によれば、図2に示したような第1
の電解液層9、イオン感応層10、第2の電解液層11
を形成せずとも、一工程でイオン選択性電極を作製する
ことができるため、構成が単純化でき、経済的である。
また、電極全体の膜厚が薄くなることにより、電極系の
インピーダンスが小さくなり、電気化学的特性が向上し
た。
【0014】このような電流検出型乾式イオン選択性電
極を図面を参照して説明する。図4は、絶縁性基板に本
発明の電流検出型イオン電極を配置したプレート型電極
の平面図、図5は図4の電極のA−A'線に沿った断面
図であり、、図8および図10は、それぞれ異なる構造
の電極の図4のA−A'線に対応する断面図である。
【0015】この電極は次の様にして作製される。ま
ず、ポリエチレンテレフタレート、セラミック、テフロ
ンシート、その他の適当なプラスチックからなる群から
選択された、絶縁性の基板5に、スクリーン印刷により
銀ペーストを適当な厚さ(10〜200μm)に印刷
し、75℃〜150℃の範囲で3〜30分加熱乾燥する
ことにより、乾燥後の厚さが1〜50μmの銀リード線
12を形成する。この乾燥温度は、用いる絶縁性基板の
耐熱性の範囲内で自由に選択できる。また、銀ペースト
は、一般に市販されているものなら何でも良い。銀ペー
ストの種類により、適当な乾燥方法が異なるので、用い
る銀ペーストに適した方法で乾燥することが望ましい。
次に、その上に、例えば下記の処方からなるグラファイ
トペーストをスクリーン印刷により適当な厚さ(10〜
200μm)印刷し、40〜80℃の範囲で3〜30分
乾燥することにより、乾燥後の厚さが1〜50μmのイ
オン感応性を有するグラファイト電極13を形成する。
このグラファイト電極13は、測定極6上にのみ形成し
ても、あるいは測定極6及び対極7上の両方に形成して
も良い。なお、前者の方法で電極を形成した場合、銀リ
ード線12が対極として作用する。また、上記のそれぞ
れの層(銀リード線及びグラファイト電極)は、必要に
応じて2層以上重ねて形成することもできる。 グラファイトペースト処方例 グラファイト粉末 600g ポリビニルクロライド 10g ジベンゾ−15−クラウン−5 4.3g テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート 5.6g ニトロフェニルオクチルエーテル 400ml テトラヒドロフラン 1000ml なお、ここで用いる電極の構造は図4に示したものに限
定されるものではなく、スクリーン印刷のスクリーンの
パターンを変えることにより各種の構造のものが作製で
き、使用する目的に応じて自由に設計することが可能で
ある。
【0016】次に上で述べた乾式イオン選択性電極をも
とにした、アンモニウムイオン選択性の作製例について
示す。図5に示した乾式イオン選択性電極の対極7の外
周に液状高分子レジストをスクリーン印刷法により適当
な厚さ(10〜500μm)で配置し、紫外線照射ある
いは加熱処理を行って図8に示すような絶縁部8を形成
する(乾燥後の厚さ5〜200μm)。この液状高分子
レジストは一般に市販されているものなら何でもよく、
例えばポリ塩化ビニルを主固形分とするものなどがあ
る。この絶縁部8の中に、水溶性高分子、保湿剤、電解
質からなる電解液の3〜20μlを分注器などを用いて
分注し、加熱乾燥(40℃〜80℃、3分〜30分)す
ることにより、電解液層14を形成する。ここで、水溶
性高分子として、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラ
チン、でんぷんなどの一種あるいは複数の組み合わせか
ら自由に選択できる。保湿剤としては、グリセリン、ポ
リエチレングリコール、ヒアルロン酸、トレハロースな
どの中から一種あるいは複数の組み合わせから自由に選
択できる。電解液は、一般に科学実験の緩衝液や電気化
学測定の際の電解質として利用されている無機、あるい
は有機の化合物をそのまま利用できる。この電解液層
は、ガス化したアンモニアをアンモニウムイオンにする
機能を有する。さらにその上に、疎水性溶液の3〜20
μlを分注し、加熱乾燥(40℃〜80℃、3分〜30
分)することにより、疎水性高分子層15を形成する。
この溶液の主要固形分としては、ナフィオン(“Nafio
n”(商品名)、デュポン社製)、セルロースアセテート、
ポリテトラフルオロエチレンとその誘導体、シラン化合
物などが利用できる。また溶媒としては、アルコール
類、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、エーテ
ル類など種々のものが上記の主要固形分にあわせて選択
できる。この、疎水性高分子層15は、サンプル中のア
ンモニウムイオンをアンモニアガスにして電解液層14
へ通過させる機能がある。なお、以上述べた電解液層及
び疎水性高分子層の乾燥後の厚さは、固形成分の濃度と
分注量により決まるが、5〜300μmの範囲が望まし
い。
【0017】さらに、上のようにして作製したアンモニ
ウムイオン選択性乾式イオンセンサーの上に、図10に
示すように、酵素固定化層16を形成できる。ここで用
いる酵素はその特異的反応により、アンモニアを生成す
るものなら何でも利用できる。従って、酵素を適当に選
ぶことにより、以下のような物質を測定することができ
る。 (酵素) (測定物質) ウレアーゼ 尿素 クレアチニンテイミナーゼ クレアチニン グルタミン酸テハイドロゲナーゼ グルタミン酸 ロイシンテハイドロゲナーゼ ロイシン プトレッシンオキシダーゼ プトレッシン この酵素固定化層16は、上記の酵素を含んだ溶液3〜
20μlを分注器により分注し、加熱乾燥(40℃〜8
0℃、3分〜30分)することにより形成する。この層
の乾燥後の厚さは、3〜100μmの範囲が望ましい。
またこの酵素固定化層は、サンプルと接した後、溶解す
ることによって酵素反応が進行する様にすることもでき
るし、またもう一つの態様によれば、酵素は担体に固定
化されており、測定物質がこの担体の中に拡散し固定化
された酵素と接することによって酵素反応が進行する様
にすることもできる。前者の場合、酵素溶液には、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ゼラチン、でんぷんなどの一種あるい
は複数の組み合わせから自由に選択した水溶性高分子を
含有することもできる。また、後者の場合には、酵素を
グルタルアルデヒドを用いて担体に固定化することが一
般的である。さらに、サンプルのpHを、酵素反応の至
適pHにあわせるために、緩衝液を含有することもでき
る。
【0018】以下、実施例を示し、本発明の電極を具体
的に説明する。実施例1 ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性の基板5に
スクリーン印刷により銀ペーストを適当な厚さ(50〜
200μm)に印刷し、加熱乾燥(75℃,30分)する
ことにより厚さが5〜20μmの銀リード線12を形成
した。次に、その上に、例えば下記の処方からなるグラ
ファイトペーストを同様に印刷し、加熱乾燥(50℃,
30分)することにより、イオン感応性を有するグラフ
ァイト電極13を形成した。このグラファイト電極13
は、測定極6上にのみ形成しても、あるいは測定極6お
よび対極7上の両方に形成してもよいが、本実施例およ
び図4では後者の例で示してある。なお、前者の方法で
電極を形成した場合は、銀リード線12が対極として作
用する。また、上記のそれぞれの層は必要に応じて2層
以上重ねて形成してもよい。
【0019】 グラファイトペースト処方例 グラファイト粉末 600g ポリビニルクロライド 10g ジベンゾ−15−クラウン−5 4.3g テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート 5.6g ニトロフェニルオクチルエーテル 400ml テトラヒドロフラン 1000ml
【0020】以上のようにして作製した乾式イオン選択
性電極を用いてカリウムイオンを測定したときのサイク
リックボルタンメトリーを図6に示す。支持電解質には
10mM塩化マグネシウムを使用し、電位掃引は−20
0mV〜+500mVの範囲で10mV/secの掃引速度で
行った。図7は、この電極のカリウムイオンに対する直
線性を示す。測定は、+250mVのパルス電位を10
0msec印加したときの電流値を測定する方法で行った。
【0021】この乾式イオン選択性電極は、混合するイ
オノフォアの種類と印加する電位を適当に選ぶことによ
り、カリウム以外に選択性を持たせることができる。以
下に本発明の乾式イオン選択性電極に特に好ましい組み
合わせを示す。 測定対象イオン イオノフォア 電位 ナトリウム ジベンゾ-18-クラウン-6 +350mV リチウム ホスホドデシル-14-クラウン-4 +200mV カルシウム シクロ(N',N'-ジオクチル-D- +400mV アスパラギニル-L-プロリル-L-アラニル-)2
【0022】実施例2 次に実施例1で述べた乾式イオン選択性電極をもとにし
た、アンモニウムイオン選択性電極の作製例について示
す。図5に示した乾式イオン選択性電極の対極7の外周
にポリ塩化ビニルを主固形成分とする液状高分子レジス
トをスクリーン印刷法により適当な厚さ(300μm)配
置し、紫外線照射あるいは加熱処理を行って図8に示す
ような絶縁部8を形成した(厚さ160μm)。この絶縁
部8の中に、0.25%カルボキシメチルセルロース、
0.2%グリセリンに50mM塩化マグネシウムおよび
50mM L-リジンを溶解させたpH8.5の溶液3μ
lを分注器などを用いて分注し、加熱乾燥(50℃,1
0分)することにより、電解液層14を形成した。この
電解液層はガス化したアンモニアをアンモニウムイオン
にする機能を有する。
【0023】さらにその上に、ナフィオン(“Nafion"
(商品名)。デュポン社製)の10%アルコール溶液を3
μl分注し、加熱乾燥(40℃,10分)することにより
疎水性高分子層15を形成した。この疎水性高分子層は
アンモニウムイオンをガス化し、選択的に透過させる機
能がある。以上の電解液層14と疎水性高分子層15の
膜厚は、固形分含有量と塗布量で決まり、乾燥後の膜厚
は、それぞれ5〜300μmの範囲が好ましい。このよ
うにして作製した乾式イオン選択性電極は、アンモニウ
ムイオン濃度に比例する電流値を与えた(図9)。
【0024】実施例3 実施例2で作製したアンモニウムイオン選択性電極の上
にさらに、図10に示すように酵素固定化層16を形成
した。この酵素固定化層は、15%牛血清アルブミンと
3%グルタルアルデヒドを含む100mMトリス−塩酸
緩衝液(pH8.5)にウレアーゼを100U/ml溶解
した酵素溶液3〜10μlを分注器により分注し、加熱
乾燥させることによって形成した。このようにして作製
した電極は、尿素濃度に比例する電流値を与えた(図1
1)。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のよ
うな内部液層とイオン感応層を省略し電極と一体化する
ことができるので、製造工程が大幅に簡略化でき、製造
コストを抑えた電極を作製することができる。また、電
極系全体としての膜厚が薄くなるためインピーダンスが
小さくなり、電流検出型電極に適した電極とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術のイオン選択性電極
【図2】 先願の乾式イオン選択性電極
【図3】 本発明のイオン選択性電極の模式断面図
【図4】 本発明の乾式イオン選択性電極の平面図
【図5】 図4の電極のA−A'線に沿った断面図
【図6】 図5の電極を用いて水溶液中のカリウムイオ
ンを測定したときのサイクリックボルタンメトリーを示
す図
【図7】 図5の乾式イオン選択性電極を用いたカリウ
ムイオン濃度測定結果の直線性を示す図
【図8】 実施例2で示したアンモニウムイオン選択性
電極の断面図
【図9】 図8の電極を用いたアンモニウムイオン濃度
測定結果の直線性を示す図
【図10】 実施例3で示した尿素測定電極の断面図
【図11】 図10の電極を用いた尿素測定結果の直線
性を示す図
【符号の説明】
1.ガラス管、2.シリコーンチューブ、3.イオン感
応部、4.銀/塩化銀電極、5.絶縁性基板、6.測定
極、 7. 対極、8.絶縁部、9.第1の電解液層、1
0.イオン感応層、11.第2の電解液層、12.銀リ
ード線、13.グラファイト電極、14.電解液層、1
5.疎水性高分子層、16.酵素固定化層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端が解放された中空絶縁体の一端にイ
    オン感応部を備え、中空絶縁体のもう一方の解放部から
    イオン感応層の電気信号を外部に取り出す手段としてリ
    ード線をイオン感応層内に電気的に接触させた電流検出
    型イオン選択性電極の作用電極であって、該イオン感応
    部が導電性粒子のペースト中にイオノフォアと溶剤を混
    和させたペースト状電極で構成されてなる電流検出型イ
    オン選択性電極。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板上に形成された測定極と対極
    からなる電極系を有してなる電流検出型乾式イオン選択
    電極において、測定極が請求項1記載のペースト状電極
    から構成されてなる電流検出型乾式イオン選択性電極。
  3. 【請求項3】 上記導電性粒子がグラファイトまたはカ
    ーボン粉末である請求項1または2に記載の電流検出型
    イオン選択性電極。
  4. 【請求項4】 ペースト状電極が、イオノフォアに加え
    て、電子受容性化合物およびバインダーを含む請求項1
    または2に記載の電流検出型イオン選択性電極。
  5. 【請求項5】 イオノフォアが、ジベンゾ-18-クラウン
    -6、ジベンゾ-15-クラウン-5、ジベンゾ-30-クラウン-1
    0、ビスクラウンエーテル類、ノナクチン、モナクチ
    ン、バリノマイシン、エニアチンB、およびそれらの誘
    導体からなる群から選択された少なくとも1種の化合物
    である請求項1または2に記載の電流検出型イオン選択
    性電極。
  6. 【請求項6】 溶剤が、ニトロベンゼン、ニトロフェニ
    ルオクチルエーテル、ニトロフェニルフェニルエーテ
    ル、フルオロニトロジフェニルエーテル、ニトロフェニ
    ルドデシルエーテル、ジオクチルフェニルホスフェー
    ト、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケートおよ
    びジエチルヘキシルアジペートからなる群から選択され
    た少なくとも1種の溶剤である請求項1または2に記載
    の電流検出型イオン選択性電極。
  7. 【請求項7】 電子受容性化合物が、テトラブチルアン
    モニウムテトラフェニルボレート、フェロセン、キノン
    化合物およびそれらの誘導体からなる群から選択された
    少なくとも1種の化合物である請求項4に記載の電流検
    出型イオン選択性電極。
  8. 【請求項8】 バインダーが、ポリビニルクロライド、
    エポキシ樹脂、ネオプレン、熱硬化性樹脂およびセルロ
    ーズからなる群から選択された少なくとも1種のポリマ
    ーである請求項4に記載の電流検出型イオン選択性電
    極。
  9. 【請求項9】 上記電極系の上に、親水性高分子を含ん
    でなる電解液層を積層し、さらに疎水性高分子層を被覆
    してなる請求項1または2に記載の電流検出型イオン選
    択性電極。
  10. 【請求項10】 上記疎水性高分子層の上にさらに、酵
    素を含む溶液を固相化して形成した層を有する請求項9
    に記載の電流検出型イオン選択性電極。
JP6105260A 1994-05-19 1994-05-19 電流検出型イオン選択性電極 Pending JPH07311175A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6105260A JPH07311175A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 電流検出型イオン選択性電極
EP95107592A EP0683390A1 (en) 1994-05-19 1995-05-18 Current detection type ion selective electrode

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6105260A JPH07311175A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 電流検出型イオン選択性電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07311175A true JPH07311175A (ja) 1995-11-28

Family

ID=14402693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6105260A Pending JPH07311175A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 電流検出型イオン選択性電極

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP0683390A1 (ja)
JP (1) JPH07311175A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534949A (ja) * 2004-04-27 2007-11-29 ユニバーシタット アントウェルペン 電位差電極および該電極の製造法
JP2011039034A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Middleland Sensing Technology Inc プラスチック電位差測定イオン選択性センサー及びその製造方法
JP2012503981A (ja) * 2008-09-30 2012-02-16 フレセニアス メディカル ケア ホールディングス インコーポレイテッド 共有結合的に固定化した酵素及びその製造方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITUA20164693A1 (it) * 2016-06-27 2017-12-27 Bbtec Srl Materiale polimerico conduttore e connesso metodo
DE102016217261A1 (de) * 2016-09-09 2018-03-15 Robert Bosch Gmbh Selektive amperometrische Messung von nichtelektroaktiven Kationen und Einweg-Teststreifen
DE102016217257A1 (de) * 2016-09-09 2018-03-15 Robert Bosch Gmbh Wegwerf-Teststreifen für multiplen Heim-Blutanalytentest
CN108732217A (zh) * 2018-04-28 2018-11-02 深圳市西尔曼科技有限公司 铵离子微电极及其制作方法
DE102018130183A1 (de) * 2018-11-28 2020-05-28 Endress+Hauser Conducta Gmbh+Co. Kg Verfahren zum Herstellen einer ISE-Halbzelle
CN112006813B (zh) * 2020-09-02 2021-07-06 清华大学 柔性自驱动压力传感器及其制造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2009413A6 (es) * 1988-11-28 1989-09-16 Univ Barcelona Autonoma Perfeccionaments en electrodes selectirus d' ions de portador mobil. (perfeccionamientos en electrodos selectivos de iones de portador movil):
JPH056658A (ja) 1991-06-28 1993-01-14 Toshiba Corp 半導体記憶装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534949A (ja) * 2004-04-27 2007-11-29 ユニバーシタット アントウェルペン 電位差電極および該電極の製造法
JP4860604B2 (ja) * 2004-04-27 2012-01-25 オクテンズ ビーブイビーエー 電位差電極および該電極の製造法
JP2012503981A (ja) * 2008-09-30 2012-02-16 フレセニアス メディカル ケア ホールディングス インコーポレイテッド 共有結合的に固定化した酵素及びその製造方法
JP2011039034A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Middleland Sensing Technology Inc プラスチック電位差測定イオン選択性センサー及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0683390A1 (en) 1995-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Babaei et al. A glassy carbon electrode modified with multiwalled carbon nanotube/chitosan composite as a new sensor for simultaneous determination of acetaminophen and mefenamic acid in pharmaceutical preparations and biological samples
US5397451A (en) Current-detecting type dry-operative ion-selective electrode
Niwa Electroanalysis with interdigitated array microelectrodes
EP0080601B1 (en) Enzyme electrode membrane, method of making same and polarographic cell structure
US5522977A (en) Glucose sensor
EP0251915A2 (en) Enzyme sensor
US5401377A (en) Ion-selective sensor with polymeric membrane having phospholipid dispersed therein
KR20100032862A (ko) 탄소 나노튜브에 기반한 고체-접촉 이온선택성 전극
JPS63131057A (ja) 酵素センサ
Rouhollahi et al. Electrically stimulated liquid phase microextraction combined with differential pulse voltammetry: a new and efficient design for in situ determination of clozapine from complicated matrices
JPH01134244A (ja) バイオセンサ
Bilitewski et al. Glucose biosensors based on thick film technology
Xu et al. Application of electrochemical methods for pharmaceutical and drug analysis
Muratova et al. Voltammetric vs. potentiometric sensing of dopamine: advantages and disadvantages, novel cell designs, fundamental limitations and promising options
JPH07311175A (ja) 電流検出型イオン選択性電極
JPH0816664B2 (ja) バイオセンサおよびその製造法
US7638157B2 (en) Method of fabricating electrode assembly of sensor
Mohammadizadeh et al. Carbon paste electrode modified with ZrO 2 nanoparticles and ionic liquid for sensing of dopamine in the presence of uric acid
Babaei et al. Selective simultaneous determination of paracetamol and uric acid using a glassy carbon electrode modified with multiwalled carbon nanotube/chitosan composite
Senda et al. Amperometric ion-selective electrode sensors
Yu et al. An independently addressable microbiosensor array: What are the limits of sensing element density?
JPS6097250A (ja) 特定の酵素/イオン発生団対を使用する診断用電極膜
TWI329738B (ja)
Dilgin Determination of calcium dobesilate by differential pulse voltammetry at a disposable pencil graphite electrode
Görçay et al. Highly sensitive electrochemical determination of acetaminophen in pharmaceuticals by poly [2, 5-di (2-thiophenyl)-1-p-(tolyl) pyrrole] modified pencil graphite electrode