JPH07309860A - 5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体及びその製造方法Info
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- JPH07309860A JPH07309860A JP12810794A JP12810794A JPH07309860A JP H07309860 A JPH07309860 A JP H07309860A JP 12810794 A JP12810794 A JP 12810794A JP 12810794 A JP12810794 A JP 12810794A JP H07309860 A JPH07309860 A JP H07309860A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗てんかん薬としての作用を有するフェルバ
メートの前駆体である2−アリール−1,3−プロパン
ジオールまたはその誘導体に高効率で変換し得る新規化
合物、及びその製造方法を提供する。 【構成】 (化1)で表示される5−アリール−1,3
−ジオキサン誘導体、及び、(化2)で表示される1,
3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体にアリール
金属試剤を反応させることからなる(化1)で表示され
る5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体の製造方
法。 【化1】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。] 【化2】 [R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
メートの前駆体である2−アリール−1,3−プロパン
ジオールまたはその誘導体に高効率で変換し得る新規化
合物、及びその製造方法を提供する。 【構成】 (化1)で表示される5−アリール−1,3
−ジオキサン誘導体、及び、(化2)で表示される1,
3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体にアリール
金属試剤を反応させることからなる(化1)で表示され
る5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体の製造方
法。 【化1】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。] 【化2】 [R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗てんかん薬としての
作用を有するフェルバメートの前駆体である2−アリー
ル−1,3−プロパンジオールまたはその誘導体に容易
に、しかも高効率で変換することのできる(化1)で表
示される5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体、及
びその製造方法に関する。
作用を有するフェルバメートの前駆体である2−アリー
ル−1,3−プロパンジオールまたはその誘導体に容易
に、しかも高効率で変換することのできる(化1)で表
示される5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体、及
びその製造方法に関する。
【0002】
【化4】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
【0003】
【従来の技術】2−アリール−1,3−プロパンジオー
ルは、アリールマロン酸エステルを還元する方法、2−
ニトロ−2−アリール−1,3−プロパンジオールを接
触的脱ニトロ水素添加する方法、あるいはα−ヒドロキ
シメチル−α−フェニル酢酸エステルを還元する方法を
利用する等の製造方法が知られている。
ルは、アリールマロン酸エステルを還元する方法、2−
ニトロ−2−アリール−1,3−プロパンジオールを接
触的脱ニトロ水素添加する方法、あるいはα−ヒドロキ
シメチル−α−フェニル酢酸エステルを還元する方法を
利用する等の製造方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記したアリールマロ
ン酸エステルを還元することによる2−アリール−1,
3−プロパンジオールの製造方法としては、水素化リチ
ウムアルミニウム等の高価な金属ハイドライド還元剤を
化学量論量使用する方法(米国特許第5091595号
明細書、米国特許第4982016号明細書、J.Or
g.Chem.,54,1198(1989))、ある
いは、ラネーニッケル触媒の存在下に5000p.s.
i.もの高圧力を掛けて水素添加する方法(J.Am.
Chem.,70,3121(1948))等が知られ
ている。
ン酸エステルを還元することによる2−アリール−1,
3−プロパンジオールの製造方法としては、水素化リチ
ウムアルミニウム等の高価な金属ハイドライド還元剤を
化学量論量使用する方法(米国特許第5091595号
明細書、米国特許第4982016号明細書、J.Or
g.Chem.,54,1198(1989))、ある
いは、ラネーニッケル触媒の存在下に5000p.s.
i.もの高圧力を掛けて水素添加する方法(J.Am.
Chem.,70,3121(1948))等が知られ
ている。
【0005】しかしながら、これらの方法は、いずれも
工業的規模で実施する観点からは、経済的及び操業的に
困難であり、著しく改良すべき問題を残している。
工業的規模で実施する観点からは、経済的及び操業的に
困難であり、著しく改良すべき問題を残している。
【0006】また、2−ニトロ−2−アリール−1,3
−プロパンジオールを接触的脱ニトロ水素添加する方法
(米国特許第5072056号明細書、米国特許第48
68327号明細書)は、爆発の危険性を有するニトロ
アルカン誘導体を取り扱わなければならないという問題
を有している。
−プロパンジオールを接触的脱ニトロ水素添加する方法
(米国特許第5072056号明細書、米国特許第48
68327号明細書)は、爆発の危険性を有するニトロ
アルカン誘導体を取り扱わなければならないという問題
を有している。
【0007】さらに、α−ヒドロキシメチル−α−フェ
ニル酢酸エステルを還元する方法(米国特許第5239
121号明細書)は、α−ヒドロキシメチル−α−フェ
ニル酢酸エステル自体が容易に脱水して活性なアクリル
酸誘導体になる、及び高価な金属ハイドライド還元剤を
使用しなければならない等の問題点を有している。
ニル酢酸エステルを還元する方法(米国特許第5239
121号明細書)は、α−ヒドロキシメチル−α−フェ
ニル酢酸エステル自体が容易に脱水して活性なアクリル
酸誘導体になる、及び高価な金属ハイドライド還元剤を
使用しなければならない等の問題点を有している。
【0008】これに対して本発明は、2−アリール−
1,3−プロパンジオールまたはその誘導体に、安全に
しかも容易に変換することのできる化合物、及びその製
造方法を提供する。
1,3−プロパンジオールまたはその誘導体に、安全に
しかも容易に変換することのできる化合物、及びその製
造方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、(化1)で表示される5−アリール−1,3−ジ
オキサン誘導体からなる。
明は、(化1)で表示される5−アリール−1,3−ジ
オキサン誘導体からなる。
【0010】
【化5】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
【0011】また本発明は、(化2)で表示される1,
3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体にアリール
金属試剤を反応させ、(化1)で表示される5−アリー
ル−1,3−ジオキサン誘導体を得る方法からなる。
3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体にアリール
金属試剤を反応させ、(化1)で表示される5−アリー
ル−1,3−ジオキサン誘導体を得る方法からなる。
【0012】
【化6】 [R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
ル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
【0013】
【化7】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1 は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
し、R1 は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
【0014】前記(化1)で表示される本発明の5−ア
リール−1,3−ジオキサン誘導体において、Arで表
示されるアリール基は、例えばフェニル基、ナフチル
基、ビフェニル基、チエニル基等である。
リール−1,3−ジオキサン誘導体において、Arで表
示されるアリール基は、例えばフェニル基、ナフチル
基、ビフェニル基、チエニル基等である。
【0015】アリール基が置換基を有している場合の置
換基は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エト
キシ基、iso−プロピル基、塩素、臭素、または沃素
等である。
換基は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エト
キシ基、iso−プロピル基、塩素、臭素、または沃素
等である。
【0016】また、前記(化1)で表示される本発明の
5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体において、R
1 は水素原子または炭素数1〜10のアシル基であり、
R2及びR3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基であって、R2 とR3 とは同一であってもあるいは異
なっていても良く、または、R2 とR3 とは炭素鎖の結
合でも良い。
5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体において、R
1 は水素原子または炭素数1〜10のアシル基であり、
R2及びR3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基であって、R2 とR3 とは同一であってもあるいは異
なっていても良く、または、R2 とR3 とは炭素鎖の結
合でも良い。
【0017】本発明の5−アリール−1,3−ジオキサ
ン誘導体は、(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体にアリール金属試剤を反応
させることによって得られる。
ン誘導体は、(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体にアリール金属試剤を反応
させることによって得られる。
【0018】
【化8】 [R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
ル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
【0019】(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体に作用させるアリール金属
試剤は、アリールマグネシウムハライドのようなグリニ
ヤール試剤、アリールリチウム、アリールカッパー、ジ
アリールキュープレートまたは高配位銅化合物等であ
る。
−5−オンまたはその誘導体に作用させるアリール金属
試剤は、アリールマグネシウムハライドのようなグリニ
ヤール試剤、アリールリチウム、アリールカッパー、ジ
アリールキュープレートまたは高配位銅化合物等であ
る。
【0020】アリールマグネシウムハライドとしては、
アリールマグネシウムクロライド、アリールマグネシウ
ムブロミド、アリールマグネシウムアイオダイドのいず
れも利用できる。
アリールマグネシウムクロライド、アリールマグネシウ
ムブロミド、アリールマグネシウムアイオダイドのいず
れも利用できる。
【0021】また、アリール金属試剤としてグリニヤー
ル試剤やアリールリチウム等を使用する場合には、1価
銅試薬やセリウム試剤等の触媒を使用しても良い。
ル試剤やアリールリチウム等を使用する場合には、1価
銅試薬やセリウム試剤等の触媒を使用しても良い。
【0022】(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体に作用させるアリール金属
試剤の量は、(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体1.0当量に対して1.0
1〜5.0当量程度であり、経済性及び操業性等の観点
から、1.05〜1.5当量程度が好適である。
−5−オンまたはその誘導体に作用させるアリール金属
試剤の量は、(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体1.0当量に対して1.0
1〜5.0当量程度であり、経済性及び操業性等の観点
から、1.05〜1.5当量程度が好適である。
【0023】(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体にアリール金属試剤を反応
させる際の溶媒としては、ヘキサン、ヘプタンのような
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭
化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジイ
ソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンのようなエー
テル類等を使用することができる。
−5−オンまたはその誘導体にアリール金属試剤を反応
させる際の溶媒としては、ヘキサン、ヘプタンのような
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭
化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジイ
ソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンのようなエー
テル類等を使用することができる。
【0024】反応は−70〜200℃の広範囲の温度領
域で行なうことができるが、操業性等の観点から−20
〜100℃が好適である。
域で行なうことができるが、操業性等の観点から−20
〜100℃が好適である。
【0025】(化1)で表示される化合物のうちのR1
が水素原子のものは、(化2)で表示される1,3−ジ
オキサン−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試
剤との反応終了後に、例えば塩化アンモニウム水溶液等
の弱酸性水溶液で処理し、そのまま単離操作を行なうこ
とによって得ることができる。
が水素原子のものは、(化2)で表示される1,3−ジ
オキサン−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試
剤との反応終了後に、例えば塩化アンモニウム水溶液等
の弱酸性水溶液で処理し、そのまま単離操作を行なうこ
とによって得ることができる。
【0026】またR1 がアシル基の場合の(化1)で表
示される化合物は、(化2)で表示される1,3−ジオ
キサン−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試剤
との反応終了後に、例えば塩化アンモニウム水溶液等の
弱酸性水溶液で処理し、単離操作を行なった後の生成物
にアシル化剤を作用させるか、あるいは(化2)で表示
される1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体
とアリール金属試剤との反応終了後に、直ちにアシル化
剤を作用させ、しかる後に水を加え、単離操作を行なう
ことによって得られる。
示される化合物は、(化2)で表示される1,3−ジオ
キサン−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試剤
との反応終了後に、例えば塩化アンモニウム水溶液等の
弱酸性水溶液で処理し、単離操作を行なった後の生成物
にアシル化剤を作用させるか、あるいは(化2)で表示
される1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体
とアリール金属試剤との反応終了後に、直ちにアシル化
剤を作用させ、しかる後に水を加え、単離操作を行なう
ことによって得られる。
【0027】(化2)で表示される1,3−ジオキサン
−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試剤との反
応生成物をアシル化する際のアシル化剤としては、塩化
アセチル、ベンゾイルクロライド等の酸クロライド、無
水酢酸、無水安息香酸等の酸無水物を使用することがで
き。なお、アシル化剤の使用量は、(化2)で表示され
る1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体とア
リール金属試剤との反応生成物1.0当量に対して1.
01〜5.0当量程度であるが、経済性の観点から、
1.05〜1.2当量程度が好適である。
−5−オンまたはその誘導体とアリール金属試剤との反
応生成物をアシル化する際のアシル化剤としては、塩化
アセチル、ベンゾイルクロライド等の酸クロライド、無
水酢酸、無水安息香酸等の酸無水物を使用することがで
き。なお、アシル化剤の使用量は、(化2)で表示され
る1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体とア
リール金属試剤との反応生成物1.0当量に対して1.
01〜5.0当量程度であるが、経済性の観点から、
1.05〜1.2当量程度が好適である。
【0028】以上の操作によって得られた化合物は、蒸
留操作によって容易に精製することができる。
留操作によって容易に精製することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の5−アリール−1,3−ジオ
キサン誘導体及びその製造方法の具体的な構成を、実施
例に基づいて説明する。
キサン誘導体及びその製造方法の具体的な構成を、実施
例に基づいて説明する。
【0030】実施例1 2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン2.
6gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、10℃に
冷却した後、フェニルブロミドより調製したフェニルマ
グネシウムブロミド3.8gを10mlのテトラヒドロ
フランに溶解した溶液を、3時間掛けて滴下し、さらに
3時間の撹拌を行なってから、室温迄昇温した。
6gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、10℃に
冷却した後、フェニルブロミドより調製したフェニルマ
グネシウムブロミド3.8gを10mlのテトラヒドロ
フランに溶解した溶液を、3時間掛けて滴下し、さらに
3時間の撹拌を行なってから、室温迄昇温した。
【0031】仕込み原料である2,2−ジメチル−1,
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
【0032】次いで、10%塩化アンモニウム水溶液5
0mlを添加して反応を停止させた。生成物をエーテル
で抽出し、溶媒を除去した後に、蒸発によって目的とす
る5−ヒドロキシ−5−フェニル−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキサンを2.71g(収率:65%)得
た。
0mlを添加して反応を停止させた。生成物をエーテル
で抽出し、溶媒を除去した後に、蒸発によって目的とす
る5−ヒドロキシ−5−フェニル−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキサンを2.71g(収率:65%)得
た。
【0033】実施例1で得られた5−ヒドロキシ−5−
フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの沸
点は、142℃/2Torrであり、また 1H−NMR
(溶媒:CDCl3 ,ケミカルシフトδ値)の測定結果
は[表1]に示す通りである。
フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの沸
点は、142℃/2Torrであり、また 1H−NMR
(溶媒:CDCl3 ,ケミカルシフトδ値)の測定結果
は[表1]に示す通りである。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2 2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン2.
6gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、10℃に
冷却した後、フェニルブロミドより調製したフェニルマ
グネシウムブロミド3.8gを10mlのテトラヒドロ
フランに溶解した溶液を、3時間掛けて滴下し、さらに
3時間の撹拌を行なってから、室温迄昇温した。
6gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、10℃に
冷却した後、フェニルブロミドより調製したフェニルマ
グネシウムブロミド3.8gを10mlのテトラヒドロ
フランに溶解した溶液を、3時間掛けて滴下し、さらに
3時間の撹拌を行なってから、室温迄昇温した。
【0036】仕込み原料である2,2−ジメチル−1,
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
【0037】次いで、1.73gの塩化アセチルを滴下
してさらに2時間の撹拌を行なった後、水を添加して反
応を停止させた。生成物をエーテルで抽出し、溶媒を除
去した後に、蒸発によって目的とする5−アセトキシ−
5−フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン
を3.95g(収率:79%)得た。
してさらに2時間の撹拌を行なった後、水を添加して反
応を停止させた。生成物をエーテルで抽出し、溶媒を除
去した後に、蒸発によって目的とする5−アセトキシ−
5−フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン
を3.95g(収率:79%)得た。
【0038】実施例2で得られた5−アセトキシ−5−
フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの沸
点は、165℃/1.7Torrであり、また 1H−N
MR(溶媒:CDCl3 ,ケミカルシフトδ値)の測定
結果は[表2]に示す通りである。
フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの沸
点は、165℃/1.7Torrであり、また 1H−N
MR(溶媒:CDCl3 ,ケミカルシフトδ値)の測定
結果は[表2]に示す通りである。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン2.
6gをトルエン10mlに溶解し、−10℃に冷却した
後、フェニルブロミドより調製したフェニルリチウム
1.77gを20mlのトルエンに溶解した溶液を、3
時間掛けて滴下し、さらに3時間の撹拌を行なってか
ら、室温迄昇温した。
6gをトルエン10mlに溶解し、−10℃に冷却した
後、フェニルブロミドより調製したフェニルリチウム
1.77gを20mlのトルエンに溶解した溶液を、3
時間掛けて滴下し、さらに3時間の撹拌を行なってか
ら、室温迄昇温した。
【0041】仕込み原料である2,2−ジメチル−1,
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
3−ジオキサン−5−オンの消失をガスクロマトグラフ
ィーによって確認した。
【0042】次いで、1.73gの塩化アセチルを滴下
してさらに2時間の撹拌を行なった後、水を添加して反
応を停止させた。生成物をエーテルで抽出し、溶媒を除
去した後に、蒸発によって目的とする5−アセトキシ−
5−フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン
を2.92g(収率:74%)得た。
してさらに2時間の撹拌を行なった後、水を添加して反
応を停止させた。生成物をエーテルで抽出し、溶媒を除
去した後に、蒸発によって目的とする5−アセトキシ−
5−フェニル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン
を2.92g(収率:74%)得た。
【0043】参考例 (2−フェニル−1,3−プロパンジオールの製造)実
施例2で得られた5−アセトキシ−5−フェニル−2,
2−ジメチル−1,3−ジオキサン2.0gをイソプロ
ピルアルコール20.0gに溶解した後、0.08gの
5%Pd−Cを添加し、水素圧5kg/cm2 、50℃
で12時間反応させた。
施例2で得られた5−アセトキシ−5−フェニル−2,
2−ジメチル−1,3−ジオキサン2.0gをイソプロ
ピルアルコール20.0gに溶解した後、0.08gの
5%Pd−Cを添加し、水素圧5kg/cm2 、50℃
で12時間反応させた。
【0044】反応終了後に触媒であるPd−Cを除去
し、さらにイソプロピルアルコールを除去した後、トル
エン10gと10%の塩酸10gとを添加して加水分解
した。
し、さらにイソプロピルアルコールを除去した後、トル
エン10gと10%の塩酸10gとを添加して加水分解
した。
【0045】しかる後に水層を除去し、さらにトルエン
からの晶析により、抗てんかん薬としての作用を有する
フェルバメートの前駆体である2−フェニル−1,3−
プロパンジオール1.07g(収率88%)を得た。
からの晶析により、抗てんかん薬としての作用を有する
フェルバメートの前駆体である2−フェニル−1,3−
プロパンジオール1.07g(収率88%)を得た。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、(化1)で表示され
る5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体からなる。
る5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体からなる。
【0047】
【化9】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
【0048】また請求項2の発明は、(化2)で表示さ
れる1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体に
アリール金属試剤を反応させ、(化1)で表示される5
−アリール−1,3−ジオキサン誘導体を得る方法から
なる。
れる1,3−ジオキサン−5−オンまたはその誘導体に
アリール金属試剤を反応させ、(化1)で表示される5
−アリール−1,3−ジオキサン誘導体を得る方法から
なる。
【0049】
【化10】 [R2及びR3は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
ル基を表わし、R2とR3とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。]
【0050】前記構成による本発明の5−アリール−
1,3−ジオキサン誘導体は、安価な原料によって容易
に製造される。そして、抗てんかん薬としての作用を有
するフェルバメートの前駆体である2−アリール−1,
3−プロパンジオールまたはその誘導体に、高効率で変
換され得ることから、抗てんかん薬としての利用価値を
有するフェルバメートの中間体として優れた効果を奏す
る。
1,3−ジオキサン誘導体は、安価な原料によって容易
に製造される。そして、抗てんかん薬としての作用を有
するフェルバメートの前駆体である2−アリール−1,
3−プロパンジオールまたはその誘導体に、高効率で変
換され得ることから、抗てんかん薬としての利用価値を
有するフェルバメートの中間体として優れた効果を奏す
る。
【0051】また、本発明の5−アリール−1,3−ジ
オキサン誘導体の誘導体の製造方法によれば、安価な原
料により、しかも温和な反応条件下で、安全に、抗てん
かん薬としての作用を有するフェルバメートの中間体と
なる目的化合物が的確に得られる。
オキサン誘導体の誘導体の製造方法によれば、安価な原
料により、しかも温和な反応条件下で、安全に、抗てん
かん薬としての作用を有するフェルバメートの中間体と
なる目的化合物が的確に得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (化1)で表示される5−アリール−
1,3−ジオキサン誘導体。 【化1】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1 は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。] - 【請求項2】 (化2)で表示される1,3−ジオキサ
ン−5−オンまたはその誘導体にアリール金属試剤を反
応させることを特徴とする(化1)で表示される5−ア
リール−1,3−ジオキサン誘導体の製造方法。 【化2】 [R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良く、炭
素鎖で結合していても良い。] 【化3】 [Arは置換基を有していても良いアリール基を表わ
し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアシル基を
表わし、R2 及びR3 は水素原子または炭素数1〜5の
アルキル基を表わし、R2 とR3 とは同一であっても良
く、炭素鎖で結合していても良い。]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12810794A JPH07309860A (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12810794A JPH07309860A (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309860A true JPH07309860A (ja) | 1995-11-28 |
Family
ID=14976566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12810794A Pending JPH07309860A (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 5−アリール−1,3−ジオキサン誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07309860A (ja) |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP12810794A patent/JPH07309860A/ja active Pending
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