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JPH0730786B2 - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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Publication number
JPH0730786B2
JPH0730786B2 JP2114833A JP11483390A JPH0730786B2 JP H0730786 B2 JPH0730786 B2 JP H0730786B2 JP 2114833 A JP2114833 A JP 2114833A JP 11483390 A JP11483390 A JP 11483390A JP H0730786 B2 JPH0730786 B2 JP H0730786B2
Authority
JP
Japan
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bearing
washer
lubricating oil
grease
oil
Prior art date
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JP2114833A
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English (en)
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JPH0415311A (ja
Inventor
夏比古 森
Original Assignee
エヌティエヌ株式会社
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Publication date
Application filed by エヌティエヌ株式会社 filed Critical エヌティエヌ株式会社
Priority to JP2114833A priority Critical patent/JPH0730786B2/ja
Publication of JPH0415311A publication Critical patent/JPH0415311A/ja
Publication of JPH0730786B2 publication Critical patent/JPH0730786B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、多孔質滑り軸受を用いた軸受装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
家電機器や自動車部品等に使用される小型モータには、
モータ軸を多孔質滑り軸受で支持した軸受装置が多く用
いられている。
第4図及び第5図は、この種の軸受装置を用いてモータ
軸を縦向きに支持した軸受構造を示しており、この構造
では、上下のハウジング3、3に保持した多孔質滑り軸
受1、2の内側に、ロータ5を固定したモータ軸4を挿
通させ、そのモータ軸4に、スラスト軸受用ワッシャ
6、6と止め輪7を取付け、その下側のワッシャ6を多
孔質滑り軸受1の端面で受けてモータ軸4を支持してい
る。
また、多孔質滑り軸受1、2の外周には、軸受に潤滑油
を供給する含油フエルト8を配置し、各軸受1、2の下
側のモータ軸4には、潤滑油を振り飛ばすための油切り
ワッシャ12、12が取付けている。
上記の軸受構造においては、予め多孔質滑り軸受1、2
の気孔中に潤滑油を含浸させておき、モータ軸4を回転
させると、モータ運転による発熱や、軸受1、2とモー
タ軸4間のポンプ作用により軸受1、2から潤滑油が滲
出し、軸受面を潤滑する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記の構造では、多孔質滑り軸受1、2から
モータ軸4を伝わって流れ出た潤滑油は、油切りワッシ
ャ12で振り飛ばされると、飛散してハウジング3に付着
し、ハウジング3を伝わって滴下流出する。また、多孔
質滑り軸受1とスラスト軸受用ワッシャ6との摺動部に
おいても、軸受1の端面に滲出した潤滑油が遠心力によ
って外側に飛ばされて、流出する。
ところが、このように一旦流出した潤滑油は、再び軸受
1、2に戻ることがないため、長時間の運転によって軸
受面に油膜切れが生じて焼き付けが生じやすく、また、
上側の軸受2から流出した潤滑油は、モータ内に侵入
し、モータ破損の原因になる問題がある。上記問題に対
処するため、含油フエルト8を大きくしたり、飛散した
潤滑油を回収する機構を設けることが考えられるが、こ
れでは、軸受スペースの拡大やコスト高を引き起こす不
具合がある。
また、スラスト軸受用ワッシャ6と軸受1の接触部で
は、軸受端面に滲出した潤滑油が流出して無潤滑に近い
状態になると、回転トルクが増大し、回転するごとに摩
耗が生じて回転トルクが不安定になるために、耐久性が
悪くなる問題がある。一方、これに対処するため、第5
図に示すごとく、スラスト軸受を2枚のワッシャ6、6
同士を摺接させて構成した場合には、ワッシャ6、6間
が潤滑油の存在しない無潤滑状態であるので、上記の場
合同様にワッシャ6、6間で回転トルクが増大し、耐久
性が悪化する欠点がある。
この発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、簡単
で安価な手段により潤滑油の飛散を防止し、高い耐久性
を実現した軸受装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この発明の軸受装置は、潤
滑油を含有する多孔質滑り軸受と、その軸受の上下端面
に対向して相対回転するよう配置した2つのワッシャと
から成り、上記軸受の上下端面又は各ワッシャの対向面
の一方に、両者の相対回転によって外周より内側が高圧
となる動圧発生溝を設け、上側のワッシャを軸受の上部
端面に接触させると共に、各ワッシャを合成樹脂製の薄
板で形成したのである。
上記の構造においては、多孔質軸受の上部端面と上側ワ
ッシャの接触によってスラスト荷重が受けられ、軸受の
上部端面に滲出した潤滑油は、動圧発生溝のポンプ作用
により内周側に押し戻されて潤滑状態が維持される。ま
た、軸受の下部端面へ流出した潤滑油は、軸受端面と下
側のワッシャの間で、動力発生溝の作用により軸受の内
周側へ押し戻され、外部への飛散が防止される。
このように軸受の端面とワッシャの対向面に動圧発生溝
を設けた構造の場合、軸受端面とワッシャの平行度が問
題になり、動圧発生溝の高いポンプ作用を得るために
は、軸受端面とワッシャを全体的に密接するように接触
させる必要がある。この場合、ワッシャ合成樹脂製の薄
板とすることにより、ワッシャが軸受端面に沿って容易
に弾性変形するため、軸受端面とワッシャを全体的に密
接させることができ、動圧発生溝のポンプ作用によって
軸受端面とワッシャ間に高圧の油膜を発生させることが
できる。
また、ワッシャを合成樹脂により形成すると、金属で形
成する場合に比べて接触時の回転トルクを小さくさせる
ことができ、かつ複雑な動圧発生溝も一体成形で形成で
きるので、製造コストを低減できる利点がある。
また、多孔質滑り軸受に含有する潤滑油に、増稠剤を含
むグリースを用いると、グリースは一般の潤滑油に比べ
て自然流動しにくく、軸受面に長く滞まろうとするた
め、外部への流出を一層防止できる効果がある。
また、この発明は、上記の軸受装置に適用する多孔質滑
り軸受として、平行に配置される端面の間に回転軸が挿
通する貫通孔を設け、内部に潤滑油を含有した多孔質滑
り軸受において、上記端面に動圧発生溝を設けた構造の
ものを採用したものである。
なお、上記軸受に含有する潤滑油は、上述のように増稠
剤を含むグリースとしてもよい。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図第1図乃至第3図に基
づいて説明する。
この実施例は、第4図に示したモータ軸を縦向きに支持
する構造に適用したものであり、第1図はその下側の軸
受部分のみを示している。
図に示すように、実施例の軸受装置においては、スラス
ト軸受用のワッシャ6を1枚として多孔質滑り軸受1の
上側端面1aに接触させ、かつ、油保持用ワッシャ9を、
軸受1の下側端面1bにわずかな間隙を介して取付けてい
る。この軸受1に対して対向部材となる両ワッシャ6、
9は、超高分子ポリエチレンにより一体成形で形成され
ている。
また、多孔質滑り軸受1の上下端面1a、1bには、それぞ
れ第2図及び第3図に示すように、多数のスパイラル状
溝から成る動圧発生溝10、11が形成されている。この動
圧発生溝10、11のスパイラル状溝は、モータ軸4の回転
方向に対し外側から内側に向かって幅が狭くなるように
形成されており、軸受1と各ワッシャ6、9が相対回転
したとき、外周側よりも内周側の方が高圧になるように
設定されている。
また、多孔質滑り軸受1には、予めその内部の気孔中
に、増稠剤の濃度が0.1重量%以上であるグリースが充
填してある。このグリースは、半固体状グリースに、含
有する結晶体を微細粒子にすると共に均一分散化させる
均質化処理を施し、その生成物を軸受1の気孔内に真空
含浸させて含有される。
上記の構造で成る実施例において、グリースは、運転停
止状態では、軸受1の気孔中に保持され、運転状態で、
モータ軸4の回転に伴う軸受温度の上昇やポンプ作用に
よって軸受1表面に滲出し、潤滑を行なう。
この場合、軸受面以外の表面に滲出したグリースは、基
油に比べて粘性が高く、一般の潤滑油に比べて著しく自
然流動しにくいため、軸受表面に滞まる量が極めて多く
なり、流出が防止される。
また、軸受1の上下端面1a、1bに滲出したグリースは、
グリースのもつ自然流動のしにくさと共に、上下端面1
a、1bに設けた動圧発生溝10、11が、グリースを常に内
周側に押し戻すポンプ作用をするために、遠心力に抗し
て軸受1の端面に滞められる。したがって、モータの運
転中にわたって、軸受1からのグリースの流出が防止さ
れることになり、軸受面には十分なグリースが存在して
良好な潤滑状態が保持される。
また、軸受1とスラスト軸受用ワッシャ6との間の接触
面には、グリースが常に滞まって潤滑状態を保持するた
め、1枚のワッシャ6だけでスラスト軸受として十分に
機能することができる。このため、第5図に示す従来構
造に比べて、ワッシャを1枚削減することができる。
ここで、グリースは、上述したように基油に比べて粘性
が高いが、滑り軸受の負荷部分のように剪断速度が大き
い部分では、ほとんど基油の状態で潤滑を行なう。この
ため、潤滑油にグリースを用いても回転トルクに変化は
なく、円滑な軸受性能が損なわれない。
また、軸受1表面に滞まったグリースは、モータの運転
が停止すると軸受温度が低下するため、再び軸受1内部
に戻り、再利用される。
なお、上記例では、動圧発生溝を軸受1の上下端面1a、
1bに設けたが、スラスト軸受用ワッシャ6又は油保持用
ワッシャ9に設けても同様の効果が得られる。
また、動圧発生溝の形状は、図示したスパイラル状溝に
限らず、ヘリングボーン状溝などでもよい。すなわち、
外周より内側に圧力が高い部分があり、遠心力に抗する
力を発生する形状であれば利用できる。
さらに、ワッシャ6、9に用いる材料としては、超高分
子ポリエチレンに限らず、摺動時の回転トルクが小さ
く、シート状に薄く成形でき、しかも量産性に優れた特
性をもつ合成樹脂を利用することができる。これには、
例えば、超高分子ポリエチレンより耐熱性が高いポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)をあげることができる。
また、摺動特性、耐久性を重視した場合には、ポリイミ
ド等がよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明は、多孔質滑り軸受の端
面と、それに相対回転するように配置した対向部材間に
動圧発生溝を設け、この溝の作用により、潤滑油を軸受
端面に滞めて流出を防止するようにしたので、軸受面の
潤滑状態を常に良好に保持することができ、軸受の耐久
性を飛躍的に向上させることができる効果がある。
また、軸受の上下の端面に対向してワッシャを設け、軸
受の上下からの潤滑油の流出を動圧発生溝により押し止
めるため、軸受からの油飛散を確実に防止でき、軸受内
に充分な量の潤滑油を長期にわたって安定して保持する
ことができる。
さらに、ワッシャを合成樹脂製の薄板として弾性変形を
容易なものとすることにより、ワッシャと軸受端面を全
体的に密接させることができるため、動圧発生溝のポン
プ作用によりワッシャと軸受端面間に高圧の油膜を形成
することができ、スラスト負荷能力を大きく向上させる
ことができる。
加えて、潤滑油に増稠剤を含んだグリースを用いること
により、潤滑油が軸受端面に長く滞留しやすくなり、軸
受面から潤滑油の流出を効果的に減少させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す縦断正面図、第2図は
同上の多孔質滑り軸受の上側端面を示す図、第3図は同
じく下側端面を示す図、第4図は従来のモータの軸受構
造を示す縦断正面図、第5図は同上の要部を示す縦断正
面図である。 1、2……多孔質滑り軸受、 3……ハウジング、4……モータ軸、 5……ロータ、 6……スラスト軸受用ワッシャ、 7……止め輪、8……含油フエルト、 9……油保持用ワッシャ、 10、11……動圧発生溝。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潤滑油を含有する多孔質滑り軸受と、その
    軸受の上下端面に対向して相対回転するよう配置した2
    つのワッシャとから成り、上記軸受の上下端面又は各ワ
    ッシャの対向面の一方に、両者の相対回転によって外周
    より内側が高圧となる動圧発生溝を設け、上記上側のワ
    ッシャを軸受の上部端面に接触させると共に、各ワッシ
    ャを合成樹脂製の薄板で形成したことを特徴とする軸受
    装置。
  2. 【請求項2】潤滑油に、増稠剤を含むグリースを用いた
    ことを特徴とする請求項(1)に記載の軸受装置。
JP2114833A 1990-04-27 1990-04-27 軸受装置 Expired - Fee Related JPH0730786B2 (ja)

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