JPH07292423A - 金属帯の連続熱処理方法 - Google Patents
金属帯の連続熱処理方法Info
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- JPH07292423A JPH07292423A JP10739494A JP10739494A JPH07292423A JP H07292423 A JPH07292423 A JP H07292423A JP 10739494 A JP10739494 A JP 10739494A JP 10739494 A JP10739494 A JP 10739494A JP H07292423 A JPH07292423 A JP H07292423A
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Abstract
ュール熱により金属帯を加熱する際、別個の形状矯正装
置を必要とせず形状不良を矯正すると同時に、通電加熱
に伴う形状不良の発生を防止する。 【構成】 高温側通電ロール3部で金属帯1を0.1〜
10%延伸させながら通電加熱する。金属帯1の延伸量
の制御は、高温側通電ロール3部で金属帯1の張力およ
び/またはロール圧下力を調整することにより行う。金
属帯1の張力を、金属帯の降伏応力の関数で示される形
状不良を発生させない範囲となるように制御する。 【効果】 金属帯を加熱すると同時に形状矯正すること
が可能となり、後工程に形状の良好な金属帯を供給する
ことができ、コンパクトで安価な連続熱処理が可能とな
る。
Description
焼鈍のように金属帯を連続熱処理するため通電加熱する
金属帯の連続熱処理方法に関する。
めの加熱方法としては、特公昭60−26818号公報
に記載されているように、金属帯に通電ロールを介して
直接通電し、金属帯自体のジュール熱により加熱する方
法がある。また、特開平1−142032号公報、特開
平1−187789号公報に記載されているように、環
状トランスを貫通する金属帯通路の前後に通電ロールを
設け、両通電ロールを導電性部材で接続して金属帯、通
電ロールおよび導電性部材により閉回路を構成し、環状
トランスに外部電源から交流電流を通電することにより
上記閉回路を二次コイルとして誘導電流を発生させ、こ
の誘導電流によるジュール熱で金属帯を加熱する方法が
ある。
熱で加熱する方法は、直火型無酸化加熱、輻射管加熱、
間接電気加熱等の伝熱による加熱に比べて単位時間当た
りの加熱能力が高く、設備をコンパクトにすることがで
き、また熱応答性が非常に良いことから加熱制御が容易
である等の点で優れている。
ずれも通電ロールを介して金属帯に通電する。そして、
通電ロールは金属帯の加熱開始側の端と終了側の端とで
金属帯に接触し通電する必要があるが、スパーク発生を
防止するために金属帯を通電ロールと押さえロールで挟
持し、一定の圧下をかけざるを得ない。そのため、通電
ロール近傍での金属帯の蛇行、加熱終了側の端での高温
の金属帯と通電ロールとの接触による急冷等に起因する
形状不良が発生するという問題がある。特に金属帯とし
て板厚0.5mm以下の薄鋼板を焼鈍温度600〜90
0℃で連続焼鈍する場合など形状不良の発生が著しい。
は、それ以前の工程で耳波や中伸びといった形状不良を
有することがある。そして、形状不良の金属帯を通電ロ
ールと押さえロールで挟持して通板すると、金属帯が蛇
行して形状不良が一層激しくなったり、金属帯の破断に
つながる危険がある。
ば特開昭62−67122号公報には、竪型連続焼鈍炉
の入側で金属帯を予め平坦に形状矯正した後焼鈍する方
法が記載されている。また、特願平4−304451号
明細書には、金属帯を0.1〜2%圧下した後、前述の
通電加熱を行う方法が記載されている。
に焼鈍する方法であり、焼鈍装置とは別個に形状矯正装
置が必要となる。
矩形状の縦筋が発生する形状不良について、特願平5−
101808号明細書においては、通電ロールとの接触
伝熱による金属帯の温度降下量を規定することによって
形状不良を防止できるとされている。
るほど、鋼板の急冷防止だけでは形状不良を防止できな
いことが明らかになってきた。形状不良の発生原因が、
鋼板急冷ばかりでなく、加熱装置内で鋼板の両端を挟持
されたまま急速加熱されることにより、鋼板の熱膨張が
拘束されることに伴う圧縮応力が鋼板にかかり、それが
高温側通電ロール部を通過する際残留応力となり、高温
側通電ロール部を通過後解放されるためと推定される。
の通電加熱に伴って発生する形状不良にすべて対応する
ことはできない。そこで本発明は、別個の形状矯正装置
を必要とせずに形状不良を矯正でき、通電加熱に伴う形
状不良の発生も防止可能な連続熱処理方法を提供する。
介して金属帯に電流を通し、ジュール熱により金属帯を
通電加熱して連続熱処理する方法において、高温側通電
ロール部で金属帯を0.1〜10%延伸させながら通電
加熱することを特徴とする金属帯の連続熱処理方法であ
る。好ましくは、金属帯の延伸は、高温側通電ロール部
で金属帯の張力および/またはロール圧下力を調整する
ことにより制御する。さらに好ましくは、高温側通電ロ
ール部で金属帯の張力を最大7kg/mm2 以下とし、
かつ金属帯の張力UT(kg/mm2 )を加熱温度T
(℃)における金属帯の降伏応力σ y (T)(kg/m
m2 )との関係式(1)数2を満足する張力によって延
伸させる。
する方法において、通電加熱の加熱終了側の高温側通電
ロール部で金属帯を0.1〜10%延伸させながら通電
加熱することにより金属帯の形状不良を矯正すると同時
に、通電加熱に伴う形状不良の発生も防止する。すなわ
ち、図1に示すように、金属帯1に低温側通電ロール2
と高温側通電ロール3を介して通電し、金属帯1自体の
ジュール熱により金属帯1を加熱する際、高温側通電ロ
ール3部において金属帯1を引き延ばしながら通電加熱
するのである。
状不良は、金属帯1を一様に引き延ばすことにより容易
に矯正される。その上、通電加熱に伴う形状不良も、原
因となる金属帯1内の残留応力が、金属帯1を通電ロー
ルと押さえロールで挟持され拘束されたまま一方向に引
き延ばすことによって解放されるために、発生防止が可
能となるのである。
0.24mm、板幅900mmの0.05%C含有アル
ミキルド鋼板を、図1に示す通電加熱装置を用い、板
温、張力、圧下力を変化させて通電加熱後の鋼板の延伸
量を測定した結果の一例である。このように金属帯1の
延伸量は、金属帯1の張力とロール圧下力とを調整する
ことにより制御することができる。
と、たとえば、耳波や中伸びのような局部伸びを生じや
すい。むしろ、スパークを防止できる最小限の圧下力を
確保した上で金属帯1への張力で延伸量を制御した方
が、全板幅に渡り一様に伸ばせること、また、形状不良
の金属帯を通板しやすいことから、より効果的である。
力を2.0kg/mm一定として、鋼板の張力と温度を
変化させて鋼板の延伸量を測定した結果の一例である。
図3は、鋼板の延伸量が鋼板の張力と温度の変化に応じ
て大きく変化することを示している。すなわち、被加熱
材の物性に応じて張力を適正な値に選ぶことにより、鋼
板形状を制御できることがわかる。
有の極低炭素鋼板を図2と同様な方法で通電加熱し、鋼
板形状を観察した結果を、前記アルミキルド鋼板の結果
と合わせて図4に示した。この図から、良好な鋼板形状
を得るための張力範囲を求めることができる。すなわ
ち、張力によって金属帯の延伸される量は、金属帯の降
伏応力に依存し、金属帯の降伏応力は金属帯の温度と組
成に大きく依存することから、加熱温度T(℃)におけ
る金属帯の降伏応力をσy (T)(kg/mm2)とす
ると、金属帯の張力を0.5×σy (T)以上にすれ
ば、特に板厚0.5mm以下の薄鋼板を600〜900
℃に加熱しても、形状良好な鋼板が得られる。一方、金
属帯の張力を2.5×σy (T)以上にすると、過大伸
びが発生し、幅縮みが大きくなるばかりでなく、極端な
場合には板破断に繋がる。以上から、関係式(1)で示
した形状良好な鋼板を得るための張力範囲が得られた。
尚、特に薄鋼板の通板においては、張力が7kg/mm
2 を越えると加熱装置以外の例えばデフレクターロール
やテンションリール部でバックリングを起こしやすくな
るために、最大張力は7kg/mm2 以下とする。
可能となる。伸び量については、0.1%未満では形状
矯正の効果がなく、10%を越えると金属帯の幅が縮ま
り、寸法精度が悪くなってしまうので、0.1〜10%
とする。
1.0%の耳波を有する0.05%C含有0.20t×
850wアルミキルド鋼板を高温側通電ロール3部で圧
下力2.5kg/mm、張力2kg/mm2 をかけ、7
50℃に通電加熱した。高温側通電ロール3出側にVT
Rカメラ6を設け、VTRカメラ6で鋼板形状を観察し
ながら、鋼板の延伸量を測定した。その結果、鋼板は
0.3%延伸され、加熱前の耳波形状が矯正されたばか
りでなく、通電加熱に伴う形状不良も発生せず、良好な
形状の鋼板が得られた。
%C含有0.20t×850wアルミキルド鋼板と0.
002%C含有0.20t×850w極低炭素鋼板を実
施例1と同様な方法で加熱した。ロール圧下力は2.0
kg/mm一定、板温はともに800℃、そしてアルミ
キルド鋼板には3kg/mm2 、極低炭素鋼板には2.
5kg/mm2 と800℃における各鋼板の降伏応力に
等しい張力を設定した。その結果、いずれの材料も1.
7%延伸され、良好な形状の鋼板が得られた。
要とせず、金属帯を加熱すると同時に形状矯正すること
が可能となり、後工程に形状の良好な金属帯を供給する
ことができ、コンパクトで安価な連続熱処理が可能とな
る。
す図である。
示す図である。
ある。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 通電ロールを介して金属帯に電流を通
し、ジュール熱により金属帯を通電加熱して連続熱処理
する方法において、高温側通電ロール部で金属帯を0.
1〜10%延伸させながら通電加熱することを特徴とす
る金属帯の連続熱処理方法。 - 【請求項2】 高温側通電ロール部で金属帯の張力およ
び/またはロール圧下力を調整することにより金属帯を
延伸させることを特徴とする請求項1記載の金属帯の連
続熱処理方法。 - 【請求項3】 高温側通電ロール部で金属帯の張力を最
大7kg/mm2 以下とし、かつ金属帯の張力UT(k
g/mm2 )を加熱温度T(℃)における金属帯の降伏
応力σy (T)(kg/mm2 )との関係式(1)数1
を満足する張力によって延伸させることを特徴とする請
求項1または2記載の金属帯の連続熱処理方法。 【数1】 0.5σy (T)≦UT≦2.5σy (T) …(1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10739494A JP3348974B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 金属帯の連続熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10739494A JP3348974B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 金属帯の連続熱処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292423A true JPH07292423A (ja) | 1995-11-07 |
JP3348974B2 JP3348974B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=14458032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10739494A Expired - Lifetime JP3348974B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 金属帯の連続熱処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3348974B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109406572A (zh) * | 2018-12-10 | 2019-03-01 | 东北大学 | 一种金属带材横向感应加热实验装置及方法 |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP10739494A patent/JP3348974B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109406572A (zh) * | 2018-12-10 | 2019-03-01 | 东北大学 | 一种金属带材横向感应加热实验装置及方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3348974B2 (ja) | 2002-11-20 |
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