JPH072865U - 製氷機 - Google Patents
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- JPH072865U JPH072865U JP3562793U JP3562793U JPH072865U JP H072865 U JPH072865 U JP H072865U JP 3562793 U JP3562793 U JP 3562793U JP 3562793 U JP3562793 U JP 3562793U JP H072865 U JPH072865 U JP H072865U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用する原液の量を減らし製氷コストを低減
する。 【構成】 所定間隔をおいて起立状態で対向させた一対
の結氷用の製氷板3a,3aの各外面に原液を流下して
結氷させた氷板を、該両製氷板3a,3aの内面に脱氷
水を流下させ製氷板3a,3aの温度を上昇させること
によって前記氷板の接着部分を融解し、製氷板3a,3
a外面から脱氷させるように構成した複数の製氷部材3
を備える製氷機を設けた。前記両製氷板3a,3aの下
縁を閉塞して脱氷水を回収するための脱氷水樋2を形成
した。原液を回収する原液樋6を、この脱氷水樋2とい
う異なる経路に誘導するように成した。脱氷水の水質は
規準値以下であっても問題がないので、高水質を保たな
ければならない原液の量を減らすことができ経済的であ
る。
する。 【構成】 所定間隔をおいて起立状態で対向させた一対
の結氷用の製氷板3a,3aの各外面に原液を流下して
結氷させた氷板を、該両製氷板3a,3aの内面に脱氷
水を流下させ製氷板3a,3aの温度を上昇させること
によって前記氷板の接着部分を融解し、製氷板3a,3
a外面から脱氷させるように構成した複数の製氷部材3
を備える製氷機を設けた。前記両製氷板3a,3aの下
縁を閉塞して脱氷水を回収するための脱氷水樋2を形成
した。原液を回収する原液樋6を、この脱氷水樋2とい
う異なる経路に誘導するように成した。脱氷水の水質は
規準値以下であっても問題がないので、高水質を保たな
ければならない原液の量を減らすことができ経済的であ
る。
Description
【0001】
本考案は、所定間隔をおいて起立状態で対向する一対の製氷板の各外面に水や 果汁を流下して凍らせた氷板を、前記両製氷板の各内面に水を流下し製氷板の温 度を上昇させることによって、その接着面を融解し製氷板外面から離脱させて脱 氷するように構成した製氷部材を有する製氷機に係り、特に、前記各水の処理を 制御する機構に特徴をもつものに関する。
【0002】 なお、本考案においては、氷にする液体を原液と称し、また、製氷板の温度を 上げるための脱氷用の液体を脱氷水と称する。さらに、原液と脱氷水の質を水質 と称する。
【0003】
従来の製氷機100は、図3(結氷サイクルの概略的説明図)及び図4(脱氷 サイクルの概略的説明図)に示すように、所定間隔をおいて起立状態で対向する 一対の、冷却機構を有する製氷板101a,101aから成る複数の製氷部材1 01・・・(図面ではそれぞれ2台のみ図示)と、該各製氷部材101の下方に 、各製氷板101a,101aの各内外面を流下する原液を受けるよう、その下 端に接近して配置する樋102と、該樋102内からの原液を収容し得るように 成したタンク103と、前記製氷板101a,101aの外面に散水すべく配置 した第1散水チューブ104と、該第1散水チューブ104と前記タンク103 とを第1デストリビュータ104aを介して連結した、第1循環ポンプP1を途 中部位に付設した第1連結管105と、前記製氷板101a,101a内面に散 水すべく配置した第2散水チューブ106と、該第2散水チューブ106とタン ク103とを第2デストリビュータ106aを介して連繋した、第2循環ポンプ P2を途中部位に付設した第2連結管107とを備えている。なお、図3及び図 4中、符号108は、タンク103内の水位が所定値以上になった時に排水する ための、上端を開口したパイプ状のオーバーフローである。
【0004】 そして、図3に示すように、前記製氷機100にあっては、結氷サイクルにお いて、製氷板101a,101aを冷却するとともに、循環ポンプP1を作動さ せて、原液を、タンク103、第1連結管105、第1デストリビュータ104 aを経て第1散水チューブ104に供給する。第1散水チューブ104から散水 された原液は、図3内の矢印で示すように、製氷板101a,101aの外面を 伝って広がりつつ流下する。そして、該流下中に製氷板101a,101a外面 で結氷し、ここに氷板aとなって凍り付く(図4参照)。一方、流下する原液の うち結氷しなかったものは、樋102内を経て前記タンク103に戻る。
【0005】 また、図4に示すように、前記製氷機100にあっては、脱氷サイクルにおい て、製氷板101a,101aの冷却作動及び前記循環ポンプP1の作動を停止 するとともに、循環ポンプP2を作動させて、原液を、タンク103、第2連結 管107、第2デストリビュータ106aを経て第2散水チューブ106に供給 する。第2散水チューブ106から散水された原液は、図4内矢印で示すように 、製氷板101a,101aの内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板101a ,101aの温度を上げる。その結果、前述のように凍り付いた氷板aは、その 接着面が融解して製氷板101a,101aから離脱、脱氷して落下する。そし て、この製氷板101a,101の内面を流下した原液は、樋102内を経て前 記タンク103に戻る。
【0006】
ところで、原液は、製品である氷となるものであるから不純物が混合していな い高水質のものを用いる必要がある。特に、食品に関連した分野で使用するもの は、衛生上、水質を規準値以上に保たなければならないことが義務づけられてい る。そして、前記従来の製氷機は、上述のように原液が脱氷用の液体をも兼ねて いるので、大量の水を常に規準値以上に保たなければならず、不経済であるとい う問題点がある。
【0007】 本考案は、前記問題点を解消することを課題とし、かつ課題を解決した製氷機 を提供することを目的とする。
【0008】
本考案は、前記目的を達成するために、例えば、原液タンク6から送られた原 液たる果汁を原液散水チューブ7,7から散水することによって、冷却機構(図 示せず)を備えた、所定間隔をおいて起立状態で対向させた一対の製氷板3a, 3aの各外面に流下して結氷させた氷板(図示せず)を、該両製氷板3a,3a の内面に脱氷水を流下させ、製氷板3a,3a・・・の温度を上昇させることに よって、前記氷板の接着部分を融解し、製氷板3a,3a・・・外面から離脱し て脱氷させるように構成した複数の製氷部材3・・・を設け、前記製氷板3a, 3a・・・の下縁を閉塞して脱氷水を回収するための脱氷水樋2を形成する一方 、前記製氷板3a,3a・・・の下縁に沿った下方に、果汁を回収するための原 液樋4を設け、該原液樋4と前記脱氷水樋2との異なる経路で、果汁と脱氷水と を各別に誘導するよう構成した。
【0009】
氷結サイクルにおいては、先ず、製氷板3a,3aを冷却するとともに、原液 タンク6内の果汁を原液散水チューブ7,7に送り込む。この原液散水チューブ 7,7から散水された果汁は、製氷板3a,3aの外面を伝って広がりつつ流下 し、製氷板3a,3aの外面で結氷し、ここに氷板となって凍り付く。該果汁の うち結氷せずに流下したものは、原液樋4を経て前記原液タンク6に戻る。一方 、脱氷サイクルにおいては、脱氷水入口管26から脱氷水供給ヘッダー8aを経 て脱氷水を送り込むと、脱氷水散水チューブ8から散水された脱氷水が、製氷板 3a,3a内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板3a,3aの温度を上げる。 その結果、前述のように凍り付いた状態の氷板は、その接着面が融解し製氷板3 a,3aから離脱、脱氷して落下する。製氷板3a,3a内面を流下したこの脱 氷水は、脱氷水樋2から所定の経路に誘導する。また、融解した前記果汁は、原 液樋4から前記原液タンク6に戻る。このように、果汁と脱氷水とを異なる経路 に誘導して処理するので、脱氷水の水質は規準値以下であっても問題がなく、果 汁のみの高水質を保てば十分であり、水質管理費を減らし製氷コストを低減し得 る。
【0010】
以下に、本考案の好適な実施例を添付図面に基いて詳細に説明する。ここにお いて、図1及び図2は本考案の実施例を示すもので、図1は製氷機の水配管系統 図、図2は製氷機の要部を拡大した概略的縦断端面図である。
【0011】 図1及び図2に示すように、製氷機1は、所定間隔をおいて起立状態で対向し 、熱交換部材(図示せず)を内蔵するともに、下端縁を一体化して脱氷水を受け る脱氷水樋2・・・を形成した製氷板3a,3a・・・からなる複数の製氷部材 3・・・と、該製氷部材3・・・の下方に、該製氷板3a,3a・・・の各外面 を流れ落ちる原液たる果汁を受けるよう、その下縁に沿った下方に配置した原液 樋4・・・と、前記脱氷水樋2・・・に連繋した脱氷水回収トラフ5と、前記原 液樋4・・・に連繋した原液タンク6と、果汁を製氷板3a,3a・・・の各外 面に散水するための原液散水チューブ7,7・・・と、脱氷水を製氷板3a,3 a・・・の各内面に散水するための脱氷水散水チューブ8・・・とを備える。な お、前記脱氷水樋2・・・と原液樋4・・・は、それぞれ製氷板3a,3a・・ ・の端縁より横方向(図1上右方向)に延出し、前記脱氷水回収トラフ5と原液 タンク6に脱氷水と果汁を誘導するように構成してある。
【0012】 以下、果汁及び脱氷水を処理するための製氷機1における配管を説明するが、 複数の製氷部材3・・・はそれぞれ同じ構造をもつものであるから、便宜上、一 つの製氷部材3のみについて説明し、他の製氷部材3・・・の説明は省略する。 図1に示すように、前記原液散水チューブ7,7の一方端側(原液の入口側)に 設けた原液供給ヘッダー7aと前記原液タンク6とは、循環ポンプPを途中部位 に付設した原液供給管9により接続されている。また、原液散水チューブ7,7 の他方端側(原液の出口側)に設けた、果汁の水質を高めるための機能を有する 洗浄ヘッダー7bと前記原液タンク6とは、原液回帰管10により連繋してある 。また、この原液回帰管10と前記原液供給管9とは、原液散水チューブ7,7 から出た果汁を直接原液供給管9に搬送するための第1直通管11により連繋し てある。原液タンク6には、果汁を補充するための原液入口管12が外部との間 に連繋され、この原液入口管12と、前記原液供給管9の、循環ポンプP及び原 液供給ヘッダー7a間部位とは、原液入口管12を通る果汁を直接原液供給管9 に送り込むための第2直通管13で連繋してある。加えて、前記原液供給管9に は、タンク6と循環ポンプP間にてタンクドレン14が分岐して設けられ、また 循環ポンプPと原液供給ヘッダー7a間に原液回収管15が分岐して設けられて いる。なお、これらタンクドレン14と原液回収管15は図示しない原液貯留部 に連繋されている。その他、前記原液タンク6には、水位が所定値を越えるとそ の分を排水するオーバーフロー16が設けてある。
【0013】 なお、図1中、符号17,18と19と20と21は止弁で、それぞれ原液回 帰管10と第2直通管13とタンクドレン14と第1直通管11とに付設してあ る。また、同じく符号22と23と24は水量調整弁で、原液回帰管10と原液 入口管12と原液供給管9とに付設してある。さらに、同じく符号25は前記原 液供給管9の、原液回収管15との分岐部に設けた切替弁である。
【0014】 図1に示すように、脱氷水散水チューブ8の一方端側(原液の入口側)に設け た脱氷水供給ヘッダー8aは、脱氷水入口管26を介して外部の収容部(図示せ ず)に接続されており、また、該脱氷水散水チューブ8の他端側は閉塞している 。さらに、脱氷水回収トラフ5には脱氷水出口管27がそれぞれ連繋されている 。
【0015】 次に、前記実施例の製氷機による製氷工程を述べる。結氷サイクルにおいては 、先ず、製氷板3a,3aを冷却するとともに、循環ポンプPを作動させて、タ ンク6内の果汁を、原液供給管9から原液供給ヘッダー7aを経て原液散水チュ ーブ7,7に送り込む。図2の矢印で示すように、原液散水チューブ7,7から 散水された果汁は、製氷板3a,3aの外面を伝って広がりつつ流下し、製氷板 3a,3aの外面で結氷し、ここに氷板(図示せず)が凍り付く。そして、該果 汁のうち結氷せずに流下したものは、原液樋4を経て再び前記原液タンク6に戻 る。また、原液散水チューブ7,7から洗浄ヘッダー7b側に達した散水しきれ なかった余分の果汁は、原液回帰管10を経て原液タンク6に戻る(止弁17及 び止弁18を開放し、止弁21を閉塞する)か、第1直通管11を経て原液供給 管9に搬送される(止弁17及び止弁21を開放し、止弁18を閉塞する)。ま た、前記余分の果汁は、洗浄ヘッダー7bで水質が高められる。さらに、原液タ ンク6内の果汁が減少した時には、果汁を前記原液入口管12から補充する。さ らにまた、製氷機1から果汁を排水する時には、止弁20を開放して原液タンク 6内の果汁をタンクドレン14を経て、また切替弁25を切り換えて、原液供給 管9内の果汁を原液回収管15を経て、それぞれ図示しない外部の収容部に収容 する。なお、水量調整弁22,23,24を調整することにより、原液回帰管1 0原液入口管12及び原液供給管9の果汁通過量を制御することが可能である。
【0016】 一方、脱氷サイクルにおいては、製氷板3a,3aの冷却及び前記循環ポンプ Pの作動を停止するとともに、脱氷水入口管26から脱氷水を送り込むと、図2 内矢印で示すように、脱氷水が、脱氷水散水チューブ10から製氷板3a,3a 内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板3a,3aの温度を上げる。その結果、 前述のように凍り付いた状態の氷板は、その接着面が融解し製氷板3a,3aか ら離脱、脱氷して落下する。そして、前記脱氷水は、脱氷水樋2から脱氷水回収 トラフ5に流れ込み、ここから脱氷水出口管27を経て外部に排水される。
【0017】 このように、本実施例の製氷機は、原液散水チューブ7,7から散水された果 汁が、結氷したものを除いて、原液樋4を経て原液タンク6に戻る一方、脱氷水 は脱氷水散水チューブ8から脱氷水樋2を経て、脱氷水回収トラフ5に流入する ことになり、果汁と脱氷水は混じることがない。したがって、脱氷水の水質が規 準値以下であっても問題がないから、果汁のみの水質管理で足り、従来例のよう に、使用する全ての液体の水質を規準値以上に保つ必要がないので、水質管理費 を減らし製氷コストを低減し得るという利点を有する。
【0018】 上記実施例の製氷機1は、製氷システム(図示せず)に組み込まれて利用され ると好適である。該製氷システムは、この製氷機1と、前記製氷部材3・・・の 各下方に製氷板3a,3a・・・の外面から離脱し落下した氷板を用途に応じた サイズに砕くクラッシャーと、砕かれた氷を貯氷庫に搬入する搬入コンベアと、 該貯氷庫のゲートに連繋する搬出コンベアと、該搬出コンベアの途中部位に付設 した計量機と、該搬出コンベアに連繋し、屋外に向かって伸びる搬送コンベアと 、該搬送コンベア端に配置した積込シュートとから構成する。そして、製氷機1 で製氷され所定の大きさに砕かれた氷は、搬入コンベアによって貯氷庫に貯蔵さ れ、搬出コンベア、計量機、搬送コンベアを経て必要量を積込シュートから送り 出すのである。
【0019】 本考案は、前記実施例に何ら限定されるものではなく、例えば、配管は、果汁 と脱氷水を異なる経路に誘導して処理し得るものであれば、前記実施例とは異な る系統のものを採用してもよいとともに、製氷部材3・・・は、複数ではなく、 単独で製氷機を構成してもよい。原液は果汁ではなく、例えば、単なる水であっ てもよいほか、脱氷水樋2は、製氷板3a,3a内面を流下する脱氷水を集水し 得るものであれば、前記実施例のように製氷板3a,3aの下縁を閉塞して形成 するのではなく、別途の樋を取り付けるようにしてもよい。
【0020】
以上のように、本考案によれば、原液だけの水質を管理すれば足りるから、水 質管理費を減らし製氷コストを低減することができるという優れた効果を奏する 。
【提出日】平成5年7月12日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【0001】
本考案は、所定間隔をおいて起立状態で対向する一対の製氷板の各外面に水等 を流下して凍らせた氷板を、前記両製氷板の各内面に水を流下し製氷板の温度を 上昇させることによって、その接着面を融解し製氷板外面から離脱させて脱氷す るように構成した製氷部材を有する製氷機に係り、特に、前記各水の処理を制御 する機構に特徴をもつものに関する。
【0002】 なお、本考案においては、氷にする液体を原液と称し、また、製氷板の温度を 上げるための脱氷用の液体を脱氷水と称する。さらに、原液と脱氷水の質を水質 と称する。
【0003】
従来の製氷機100は、図3(結氷サイクルの概略的説明図)及び図4(脱氷 サイクルの概略的説明図)に示すように、所定間隔をおいて起立状態で対向する 一対の、冷却機構を有する製氷板101a,101aから成る複数の製氷部材1 01・・・(図面ではそれぞれ2台のみ図示)と、該各製氷部材101の下方に 、各製氷板101a,101aの各内外面を流下する原液を受けるよう、その下 端に接近して配置する樋102と、該樋102内から流れ出る原液を収容し得る ように成したタンク103と、前記製氷板101a,101aの外面に散水すべ く配置した第1散水チューブ104と、該第1散水チューブ104と前記タンク 103とを第1デストリビュータ104aを介して連結した、循環ポンプPを途 中部位に付設した第1連結管105と、前記製氷板101a,101a内面に散 水すべく配置した第2散水チューブ106と、該第2散水チューブ106とタン ク103とを第2デストリビュータ106aを介して連繋し、図示しない外部か ら送水するための 第2連結管107とを備えている。なお、図3及び図4中、符 号108は、タンク103内の水位が所定値以上になった時に排水するための、 上端を開口したパイプ状のオーバーフローである。
【0004】 そして、図3に示すように、前記製氷機100にあっては、結氷サイクルにお いて、製氷板101a,101aを冷却するとともに、循環ポンプPを作動させ て、原液を、タンク103、第1連結管105、第1デストリビュータ104a を経て第1散水チューブ104に供給する。第1散水チューブ104から散水さ れた原液は、図3内の矢印で示すように、製氷板101a,101aの外面を伝 って広がりつつ流下する。そして、該流下中に製氷板101a,101a外面で 結氷し、ここに氷板aとなって凍り付く(図4参照)。一方、流下する原液のう ち結氷しなかったものは、樋102内を経て前記タンク103に戻る。
【0005】 また、図4に示すように、前記製氷機100にあっては、脱氷サイクルにおい て、製氷板101a,101aの冷却作動及び前記循環ポンプPの作動を停止す るとともに、外部(図示せず)から送られた原液を、第2連結管107、第2デ ストリビュータ106aを経て第2散水チューブ106に供給する。第2散水チ ューブ106から散水された原液は、図4内矢印で示すように、製氷板101a ,101aの内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板101a,101aの温度 を上げる。その結果、前述のように凍り付いた氷板aは、その接着面が融解して 製氷板101a,101aから離脱、脱氷して落下する。そして、この製氷板1 01a,101の内面を流下した原液は、樋102内を経て前記タンク103に 戻る。
【0006】
ところで、原液は、製品である氷となるものであるから不純物が混合していな い高水質のものを用いる必要がある。特に、食品に関連した分野で使用するもの は、衛生上、水質を規準値以上に保たなければならないことが義務づけられてい る。そして、前記従来の製氷機は、上述のように原液が脱氷用の液体をも兼ねて いるので、大量の原液を常に規準値以上に保たなければならず、不経済であると いう問題点がある。
【0007】 本考案は、前記問題点を解消することを課題とし、かつ課題を解決した製氷機 を提供することを目的とする。
【0008】
本考案は、前記目的を達成するために、例えば、原液タンク6から送られた原 液を 原液散水チューブ7,7から散水することによって、冷却機構(図示せず) を備えた、所定間隔をおいて起立状態で対向させた一対の製氷板3a,3aの各 外面に流下して結氷させた氷板(図示せず)を、該両製氷板3a,3aの内面に 脱氷水を流下させ、製氷板3a,3a・・・の温度を上昇させることによって、 前記氷板の接着部分を融解し、製氷板3a,3a・・・外面から離脱して脱氷さ せるように構成した複数の製氷部材3・・・を設け、前記製氷板3a,3a・・ ・の下縁を閉塞して脱氷水を回収するための脱氷水樋2を形成する一方、前記製 氷板3a,3a・・・の下縁に沿った下方に、原液を回収するための原液樋4を 設け、該原液樋4と前記脱氷水樋2との異なる経路で、原液と脱氷水とを各別に 誘導するよう構成した。
【0009】
氷結サイクルにおいては、先ず、製氷板3a,3aを冷却するとともに、原液 タンク6内の原液を原液散水チューブ7,7に送り込む。この原液散水チューブ 7,7から散水された原液は、製氷板3a,3aの外面を伝って広がりつつ流下 し、製氷板3a,3aの外面で結氷し、ここに氷板となって凍り付く。該原液の うち結氷せずに流下したものは、原液樋4を経て前記原液タンク6に戻る。一方 、脱氷サイクルにおいては、脱氷水入口管26から脱氷水供給ヘッダー8aを経 て脱氷水を送り込むと、脱氷水散水チューブ8から散水された脱氷水が、製氷板 3a,3a内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板3a,3aの温度を上げる。 その結果、前述のように凍り付いた状態の氷板は、その接着面が融解し製氷板3 a,3aから離脱、脱氷して落下する。製氷板3a,3a内面を流下したこの脱 氷水は、脱氷水樋2から所定の経路に誘導する。また、融解した前記原液は、原 液樋4から前記原液タンク6に戻る。このように、原液と脱氷水とを異なる経路 に誘導して処理するので、脱氷水の水質は規準値以下であっても問題がなく、原 液 のみの高水質を保てば十分であり、水質管理費を減らし製氷コストを低減し得 る。
【0010】
以下に、本考案の好適な実施例を添付図面に基いて詳細に説明する。ここにお いて、図1及び図2は本考案の実施例を示すもので、図1は製氷機の水配管系統 図、図2は製氷機の要部を拡大した概略的縦断端面図である。
【0011】 図1及び図2に示すように、製氷機1は、所定間隔をおいて起立状態で対向し 、熱交換部材(図示せず)を内蔵するともに、下端縁を一体化して脱氷水を受け る脱氷水樋2・・・を形成した製氷板3a,3a・・・からなる複数の製氷部材 3・・・と、該製氷部材3・・・の下方に、該製氷板3a,3a・・・の各外面 を流れ落ちる原液を受けるよう、その下縁に沿った下方に配置した原液樋4・・ ・と、前記脱氷水樋2・・・に連繋した脱氷水回収トラフ5と、前記原液樋4・ ・・に連繋した原液タンク6と、原液を製氷板3a,3a・・・の各外面に散水 するための原液散水チューブ7,7・・・と、脱氷水を製氷板3a,3a・・・ の各内面に散水するための脱氷水散水チューブ8・・・とを備える。なお、前記 脱氷水樋2・・・と原液樋4・・・は、それぞれ製氷板3a,3a・・・の端縁 より横方向(図1上右方向)に延出し、前記脱氷水回収トラフ5と原液タンク6 に脱氷水と原液を各別に誘導するように構成してある。
【0012】 以下、原液及び脱氷水を処理するための製氷機1における配管を説明するが、 複数の製氷部材3・・・はそれぞれ同じ構造をもつものであるから、便宜上、一 つの製氷部材3のみについて説明し、他の製氷部材3・・・の説明は省略する。 図1に示すように、前記原液散水チューブ7,7の一方端側(原液の入口側)に 設けた原液供給ヘッダー7aと前記原液タンク6とは、循環ポンプPを途中部位 に付設した原液供給管9により接続されている。また、原液散水チューブ7,7 の他方端側(原液の出口側)に設けた、原液の水質を高めるための機能を有する 洗浄ヘッダー7bと前記原液タンク6とは、原液回帰管10により連繋してある 。また、この原液回帰管10と前記原液供給管9とは、原液散水チューブ7,7 から出た原液を直接原液供給管9に搬送するための第1直通管11により連繋し てある。原液タンク6には、原液を補充するための原液入口管12が外部との間 に連繋され、この原液入口管12と、前記原液供給管9の、循環ポンプP及び原 液供給ヘッダー7a間部位とは、原液入口管12を通る原液を直接原液供給管9 に送り込むための第2直通管13で連繋してある。加えて、前記原液供給管9に は、タンク6と循環ポンプP間にてタンクドレン14が分岐して設けられ、また 循環ポンプPと原液供給ヘッダー7a間に原液回収管15が分岐して設けられて いる。なお、これらタンクドレン14と原液回収管15は図示しない原液貯留部 に連繋されている。その他、前記原液タンク6には、水位が所定値を越えるとそ の分を排水するオーバーフロー16が設けてある。
【0013】 なお、図1中、符号17,18と19と20と21は止弁で、それぞれ原液回 帰管10と第2直通管13とタンクドレン14と第1直通管11とに付設してあ る。また、同じく符号22と23と24は水量調整弁で、原液回帰管10と原液 入口管12と原液供給管9とに付設してある。さらに、同じく符号25は前記原 液供給管9の、原液回収管15との分岐部に設けた切替弁である。
【0014】 図1に示すように、脱氷水散水チューブ8の一方端側(原液の入口側)に設け た脱氷水供給ヘッダー8aは、脱氷水入口管26を介して外部の収容部(図示せ ず)に接続されており、また、該脱氷水散水チューブ8の他端側は閉塞している 。さらに、脱氷水回収トラフ5には脱氷水出口管27がそれぞれ連繋されている 。
【0015】 次に、前記実施例の製氷機による製氷工程を述べる。結氷サイクルにおいては 、先ず、製氷板3a,3aを冷却するとともに、循環ポンプPを作動させて、タ ンク6内の原液を、原液供給管9から原液供給ヘッダー7aを経て原液散水チュ ーブ7,7に送り込む。図2の矢印で示すように、原液散水チューブ7,7から 散水された原液は、製氷板3a,3aの外面を伝って広がりつつ流下し、製氷板 3a,3aの外面で結氷し、ここに氷板(図示せず)が凍り付く。そして、該原 液 のうち結氷せずに流下したものは、原液樋4を経て再び前記原液タンク6に戻 る。また、原液散水チューブ7,7から洗浄ヘッダー7b側に達した散水しきれ なかった余分の原液は、原液回帰管10を経て原液タンク6に戻る(止弁17及 び止弁18を開放し、止弁21を閉塞する)か、第1直通管11を経て原液供給 管9に搬送される(止弁17及び止弁21を開放し、止弁18を閉塞する)。さ らに、原液タンク6内の原液が減少した時には、前記原液入口管12から補充す る。さらにまた、製氷機1から原液を排水する時には、止弁20を開放して原液 タンク6内からタンクドレン14を経て、また切替弁25の切り換えにより原液 供給管9内から原液回収管15を経て、それぞれ図示しない外部の収容部に収容 する。なお、水量調整弁22,23,24を調整することにより、原液回帰管1 0、原液入口管12及び原液供給管9の原液通過量を制御することが可能である 。
【0016】 一方、脱氷サイクルにおいては、製氷板3a,3aの冷却及び前記循環ポンプPの 作動を停止するとともに、脱氷水入口管26から脱氷水を送り込むと、図2 内矢印で示すように、脱氷水が、脱氷水散水チューブ10から製氷板3a,3a 内面を伝って広がりつつ流下し、製氷板3a,3aの温度を上げる。その結果、 前述のように凍り付いた状態の氷板は、その接着面が融解し製氷板3a,3aか ら離脱、脱氷して落下する。そして、前記脱氷水は、脱氷水樋2から脱氷水回収 トラフ5に流れ込み、ここから脱氷水出口管27を経て外部に排水される。
【0017】 このように、本実施例の製氷機は、原液散水チューブ7,7から散水された原 液 が、結氷したものを除いて、原液樋4を経て原液タンク6に戻る一方、脱氷水 は脱氷水散水チューブ8から脱氷水樋2を経て、脱氷水回収トラフ5に流入する ことになり、原液と脱氷水は混じることがない。したがって、脱氷水の水質が規 準値以下であっても問題がないから、原液のみの水質管理で足り、従来例のよう に、使用する全ての液体の水質を規準値以上に保つ必要がないので、水質管理費 を減らし製氷コストを低減し得るという利点を有する。
【0018】 上記実施例の製氷機1は、製氷システム(図示せず)に組み込まれて利用され ると好適である。該製氷システムは、この製氷機1と、前記製氷部材3・・・の 各下方に製氷板3a,3a・・・の外面から離脱し落下した氷板を用途に応じた サイズに砕くクラッシャーと、砕かれた氷を貯氷庫に搬入する搬入コンベアと、 該貯氷庫のゲートに連繋する搬出コンベアと、該搬出コンベアの途中部位に付設 した計量機と、該搬出コンベアに連繋し、屋外に向かって伸びる搬送コンベアと 、該搬送コンベア端に配置した積込シュートとから構成する。そして、製氷機1 で製氷され所定の大きさに砕かれた氷は、搬入コンベアによって貯氷庫に貯蔵さ れ、搬出コンベア、計量機、搬送コンベアを経て必要量を積込シュートから送り 出すのである。
【0019】 本考案は、前記実施例に何ら限定されるものではなく、例えば、配管は、原液 と脱氷水を異なる経路に誘導して処理し得るものであれば、前記実施例とは異な る系統のものを採用してもよいとともに、製氷部材3・・・は、複数ではなく、 単独で製氷機を構成してもよい。脱氷水樋2は、製氷板3a,3a内面を流下す る脱氷水を集水し得るものであれば、前記実施例のように製氷板3a,3aの下 縁を閉塞して形成するのではなく、別途の樋を取り付けるようにしてもよい。
【0020】
以上のように、本考案によれば、原液だけの水質を管理すれば足りるから、水 質管理費を減らし製氷コストを低減することができるという優れた効果を奏する 。
【図1】本考案の実施例の製氷機の水配管系統図。
【図2】本考案の実施例の製氷機の要部を拡大した概略
的縦断端面図。
的縦断端面図。
【図3】従来例の結氷サイクルを示す斜視図。
【図4】従来例の脱氷サイクルを示す斜視図。
1 製氷機 2 脱氷水樋 3 製氷部材 3a 製氷板 4 原液樋 5 脱氷水回収トラフ 6 原液タンク 7 原液散水チューブ 8 脱氷水散水チューブ 10 原液回帰管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 製氷機
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の製氷機の水配管系統図。
【図2】本考案の実施例の製氷機の要部を拡大した概略
的縦断端面図。
的縦断端面図。
【図3】従来例の結氷サイクルを示す斜視図。
【図4】従来例の脱氷サイクルを示す斜視図。
【符号の説明】 1 製氷機 2 脱氷水樋 3 製氷部材 3a 製氷板 4 原液樋 5 脱氷水回収トラフ 6 原液タンク 7 原液散水チューブ 8 脱氷水散水チューブ 10 原液回帰管
Claims (1)
- 【請求項1】 所定間隔をおいて起立状態で対向する一
対の製氷板の各外面に原液を流下して結氷させた氷板
を、前記両製氷板の各内面に脱氷水を流下させ、製氷板
の温度を上昇させることによって、その接着部分を融解
し製氷板外面から脱氷するように構成した製氷部材を有
する製氷機であって、製氷板外面に供給する原液を、製
氷板内面に供給する脱氷水とは異なる経路に誘導して処
理するように構成したことを特徴とする製氷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3562793U JPH072865U (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 製氷機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3562793U JPH072865U (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 製氷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072865U true JPH072865U (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=12447110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3562793U Pending JPH072865U (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 製氷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072865U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5827750A (ja) * | 1981-07-30 | 1983-02-18 | ベラ・ラクズ | 水性ビチユ−メン調製品、その製造方法およびその用途 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP3562793U patent/JPH072865U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5827750A (ja) * | 1981-07-30 | 1983-02-18 | ベラ・ラクズ | 水性ビチユ−メン調製品、その製造方法およびその用途 |
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