JPH07266047A - 製管溶接方法 - Google Patents
製管溶接方法Info
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- JPH07266047A JPH07266047A JP7962694A JP7962694A JPH07266047A JP H07266047 A JPH07266047 A JP H07266047A JP 7962694 A JP7962694 A JP 7962694A JP 7962694 A JP7962694 A JP 7962694A JP H07266047 A JPH07266047 A JP H07266047A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高品質かつ高速の製管溶接を可能にする。
【構成】 鋼板を管状に成形してその突き合わせ部に内
面側からサブマージアーク溶接を行う。引き続き外面側
からガスメタルアーク溶接を行い、更にその上からサブ
マージアーク溶接を行う。内面側および外面側からのサ
ブマージアーク溶接を2電極以上の1プール多電極溶接
とする。先行電極以外の1極を含む1極または2極以上
に、2本の細径ワイヤ1,1を溶接線方向に対して直角
に配置した並列アーク電極を用いる。ガスメタルアーク
溶接により、サブマージアーク溶接の負担が軽減され
る。直角配置の並列アーク電極により、ビードぎわの不
揃いが防止される。
面側からサブマージアーク溶接を行う。引き続き外面側
からガスメタルアーク溶接を行い、更にその上からサブ
マージアーク溶接を行う。内面側および外面側からのサ
ブマージアーク溶接を2電極以上の1プール多電極溶接
とする。先行電極以外の1極を含む1極または2極以上
に、2本の細径ワイヤ1,1を溶接線方向に対して直角
に配置した並列アーク電極を用いる。ガスメタルアーク
溶接により、サブマージアーク溶接の負担が軽減され
る。直角配置の並列アーク電極により、ビードぎわの不
揃いが防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サブマージアーク溶接
鋼管の製造に用いられる製管溶接方法に関し、更に詳し
くは多電極と並列アークを組み合わせた高速溶接方法に
関する。
鋼管の製造に用いられる製管溶接方法に関し、更に詳し
くは多電極と並列アークを組み合わせた高速溶接方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】溶接鋼管は、溶接の種類によって電縫鋼
管、鍛接鋼管、サブマージアーク溶接溶接鋼管に大別さ
れる。これらのうち、サブマージアーク溶接鋼管は、通
常は大径鋼管であり、製管プロセスの相違によってUO
E鋼管とスパイラル鋼管とに分けられる。
管、鍛接鋼管、サブマージアーク溶接溶接鋼管に大別さ
れる。これらのうち、サブマージアーク溶接鋼管は、通
常は大径鋼管であり、製管プロセスの相違によってUO
E鋼管とスパイラル鋼管とに分けられる。
【0003】UOE鋼管は、切り板をオープンパイプに
成形し、その側縁の突き合わせ部をガスメタルアーク溶
接により仮付けした後、内面側および外面側からサブマ
ージアーク溶接することにより製造されるのが通例であ
る。ガスメタルアーク溶接による仮付け溶接部は、引き
続き行われるサブマージアーク溶接により完全に再溶融
され、その溶接金属は後に残らない。
成形し、その側縁の突き合わせ部をガスメタルアーク溶
接により仮付けした後、内面側および外面側からサブマ
ージアーク溶接することにより製造されるのが通例であ
る。ガスメタルアーク溶接による仮付け溶接部は、引き
続き行われるサブマージアーク溶接により完全に再溶融
され、その溶接金属は後に残らない。
【0004】一方、スパイラル鋼管の製造は、鋼帯をス
パイラル状に成形し、その側縁突き合わせ部を内面側お
よび外面側からそれぞれサブマージアーク溶接すること
により行われるのが通例である。
パイラル状に成形し、その側縁突き合わせ部を内面側お
よび外面側からそれぞれサブマージアーク溶接すること
により行われるのが通例である。
【0005】これらのサブマージアーク溶接鋼管の製造
速度は、他の溶接鋼管の製造速度よりも遅く、例えばス
パイラル鋼管の製造では、内外面側の溶接電極を多電極
化して、内外面とも1パスで溶接を行うことにより能率
向上を図っている。
速度は、他の溶接鋼管の製造速度よりも遅く、例えばス
パイラル鋼管の製造では、内外面側の溶接電極を多電極
化して、内外面とも1パスで溶接を行うことにより能率
向上を図っている。
【0006】多電極化以外では、同一の溶接電極および
ワイヤ送給機構を用いて2本の並列した溶接ワイヤから
単一アークを発生させる並列アークによる高能率サブマ
ージアーク溶接方法が古くから知られている(例えばJ.
E.Hinkel and F.W.Forsthoefel:"Submerged Arc Weldi
ng with Twin Electrodes",Welding Journal,March(197
6) p175)。
ワイヤ送給機構を用いて2本の並列した溶接ワイヤから
単一アークを発生させる並列アークによる高能率サブマ
ージアーク溶接方法が古くから知られている(例えばJ.
E.Hinkel and F.W.Forsthoefel:"Submerged Arc Weldi
ng with Twin Electrodes",Welding Journal,March(197
6) p175)。
【0007】そして、多電極と並列アークを組み合わせ
て高能率なサブマージアーク溶接を行う技術としては、
以下のものが提示されている。 A)特開昭52−97344号公報 B)特開昭58−125373号公報 C)特開昭61−212480号公報 D)特開昭61−232067号公報 E)特開昭62−9777号公報 F)特開平4−71782号公報
て高能率なサブマージアーク溶接を行う技術としては、
以下のものが提示されている。 A)特開昭52−97344号公報 B)特開昭58−125373号公報 C)特開昭61−212480号公報 D)特開昭61−232067号公報 E)特開昭62−9777号公報 F)特開平4−71782号公報
【0008】以下にこれらを図2を参照して説明する。
図中1は溶接ワイヤ、2はチップ、3はプール、4はビ
ードを示す。1つのチップ2から1本の溶接ワイヤ1を
送り出すのが通常電極、1つのチップ2から2本の溶接
ワイヤ1,1を送り出すのが並列アーク電極である。並
列アーク電極における溶接ワイヤ1,1は溶接線方向に
対して平行に配置される場合と直角に配置される場合と
がある。その溶接ワイヤ1,1としては細径ワイヤが使
用される。
図中1は溶接ワイヤ、2はチップ、3はプール、4はビ
ードを示す。1つのチップ2から1本の溶接ワイヤ1を
送り出すのが通常電極、1つのチップ2から2本の溶接
ワイヤ1,1を送り出すのが並列アーク電極である。並
列アーク電極における溶接ワイヤ1,1は溶接線方向に
対して平行に配置される場合と直角に配置される場合と
がある。その溶接ワイヤ1,1としては細径ワイヤが使
用される。
【0009】A法は多電極のうちの先行電極に並列アー
ク電極を採用する。並列アーク電極における2本の細径
ワイヤは、溶接線方向に対して直角に配置される。
ク電極を採用する。並列アーク電極における2本の細径
ワイヤは、溶接線方向に対して直角に配置される。
【0010】B法は多電極のうちのいずれか一極に並列
アーク電極を採用する。C法は多電極のすべてに並列ア
ーク電極を採用する。並列アーク電極における2本の細
径ワイヤは、いずれも溶接線方向に対して平行に配置さ
れる。
アーク電極を採用する。C法は多電極のすべてに並列ア
ーク電極を採用する。並列アーク電極における2本の細
径ワイヤは、いずれも溶接線方向に対して平行に配置さ
れる。
【0011】D法は複数のプールを形成し、その最終プ
ールに並列アーク電極を採用したことが特徴である。並
列アーク電極における2本の細径ワイヤは、溶接線方向
に対して平行に配置される場合と、溶接線方向に対して
直角に配置される場合とがある。
ールに並列アーク電極を採用したことが特徴である。並
列アーク電極における2本の細径ワイヤは、溶接線方向
に対して平行に配置される場合と、溶接線方向に対して
直角に配置される場合とがある。
【0012】E法は多電極のうちの最終電極とその直前
の電極とに並列アーク電極を採用する。F法は電気抵抗
溶接部の整形のために3電極に並列アーク電極を採用
し、溶接中心線に対して先行電極を一方の側に偏位さ
せ、次の電極を他方の側に偏位させたことが特徴であ
る。並列アーク電極における2本の細径ワイヤは、いず
れも溶接線方向に対して平行に配置される。
の電極とに並列アーク電極を採用する。F法は電気抵抗
溶接部の整形のために3電極に並列アーク電極を採用
し、溶接中心線に対して先行電極を一方の側に偏位さ
せ、次の電極を他方の側に偏位させたことが特徴であ
る。並列アーク電極における2本の細径ワイヤは、いず
れも溶接線方向に対して平行に配置される。
【0013】以上を整理すると、2本の細径ワイヤが溶
接線方向に対して直角に配置された「直角配置」の並列
アーク電極を採用するのはA法およびD法であり、他は
2本の細径ワイヤが溶接線方向に対して平行に配置され
た「平行配置」の並列アーク電極を採用する。
接線方向に対して直角に配置された「直角配置」の並列
アーク電極を採用するのはA法およびD法であり、他は
2本の細径ワイヤが溶接線方向に対して平行に配置され
た「平行配置」の並列アーク電極を採用する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来法は、溶
け込み深さによる制限とビードの表面欠陥による制限の
ために、板厚が10mm程度でもF法を除けば3m/mi
n を超える高速溶接は困難である。また、F法における
高速化も、電気抵抗溶接とサブマージアーク溶接の組合
せによるところが大きく、サブマージアーク溶接だけで
は3m/min を超える高速溶接は困難である。
け込み深さによる制限とビードの表面欠陥による制限の
ために、板厚が10mm程度でもF法を除けば3m/mi
n を超える高速溶接は困難である。また、F法における
高速化も、電気抵抗溶接とサブマージアーク溶接の組合
せによるところが大きく、サブマージアーク溶接だけで
は3m/min を超える高速溶接は困難である。
【0015】本発明の目的は、板厚が10mm以上の場
合に、3m/min を超え更には5m/min 以上の溶接速
度でも、健全な溶接部が得られる製管溶接方法を提供す
ることにある。
合に、3m/min を超え更には5m/min 以上の溶接速
度でも、健全な溶接部が得られる製管溶接方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】従来法で3m/min を超
える高速溶接が困難なのは、基本的には、サブマージア
ーク溶接だけでは十分な溶け込み深さが得られないこと
による。本発明者らは、サブマージアーク溶接における
溶け込み不足を補うために、以前よりガスメタルアーク
溶接との組み合わせに着目した研究を続けており、その
成果の一つとして、「鋼帯を管状に成形してその突き合
わせ部に内面側および外面側のいずれか一方からサブマ
ージアーク溶接また炭酸ガスアーク溶接を行った後、そ
の溶接部が150℃の温度を保有している状態で、他方
から炭酸ガスアーク溶接を行い、その上からサブマージ
アーク溶接を行う溶接鋼管の製造方法」を特願平4−2
03111号により出願した。
える高速溶接が困難なのは、基本的には、サブマージア
ーク溶接だけでは十分な溶け込み深さが得られないこと
による。本発明者らは、サブマージアーク溶接における
溶け込み不足を補うために、以前よりガスメタルアーク
溶接との組み合わせに着目した研究を続けており、その
成果の一つとして、「鋼帯を管状に成形してその突き合
わせ部に内面側および外面側のいずれか一方からサブマ
ージアーク溶接また炭酸ガスアーク溶接を行った後、そ
の溶接部が150℃の温度を保有している状態で、他方
から炭酸ガスアーク溶接を行い、その上からサブマージ
アーク溶接を行う溶接鋼管の製造方法」を特願平4−2
03111号により出願した。
【0017】この方法の最大の特徴は、ガスメタルアー
ク溶接のなかでも特に深い溶け込み深さが得られる炭酸
ガスアーク溶接により十分な溶け込み深さを確保し、そ
の上から溶着量の多いサブマージアーク溶接を行うこと
にある。すなわち、溶け込み深さの確保と溶着量の確保
との機能を分担し、サブマージアーク溶接の負担を軽減
することにより、その高速化を図るのである。
ク溶接のなかでも特に深い溶け込み深さが得られる炭酸
ガスアーク溶接により十分な溶け込み深さを確保し、そ
の上から溶着量の多いサブマージアーク溶接を行うこと
にある。すなわち、溶け込み深さの確保と溶着量の確保
との機能を分担し、サブマージアーク溶接の負担を軽減
することにより、その高速化を図るのである。
【0018】しかし、サブマージアーク溶接に先行し
て、溶け込み深さの深いガスメタルアーク溶接を行う
と、サブマージアーク溶接の後も、ガスメタルアーク溶
接による溶接部が残る。ガスメタルアーク溶接による溶
接部は、図3に示すように、中央部が高く盛り上がり、
その両側に狭く深い谷を生じる。破線で囲む両側の谷部
は、サブマージアーク溶接の後に融合不良部として残存
しやすく、高速化を阻害する。また、ガスメタルアーク
溶接によりサブマージアーク溶接の負担を軽減しても、
そのサブマージアーク溶接を高速で行うと、溶融金属の
ぬれ不良によりビードぎわの不揃いが生じ、この表面欠
陥も高速化の阻害要因となる。これらのため、期待する
ほどの高速化は実現されない。
て、溶け込み深さの深いガスメタルアーク溶接を行う
と、サブマージアーク溶接の後も、ガスメタルアーク溶
接による溶接部が残る。ガスメタルアーク溶接による溶
接部は、図3に示すように、中央部が高く盛り上がり、
その両側に狭く深い谷を生じる。破線で囲む両側の谷部
は、サブマージアーク溶接の後に融合不良部として残存
しやすく、高速化を阻害する。また、ガスメタルアーク
溶接によりサブマージアーク溶接の負担を軽減しても、
そのサブマージアーク溶接を高速で行うと、溶融金属の
ぬれ不良によりビードぎわの不揃いが生じ、この表面欠
陥も高速化の阻害要因となる。これらのため、期待する
ほどの高速化は実現されない。
【0019】この問題を解決するために、特願平4−2
03111号の方法は、ガスメタルアーク溶接に先だっ
て裏側から行ったアーク溶接による溶接部の残熱を利用
するが、これとは別に、前述した並列アークによる高能
率サブマージアーク溶接方法も、この問題解決に有効な
ことを、本発明者らは種々の調査研究から新たに知見し
た。
03111号の方法は、ガスメタルアーク溶接に先だっ
て裏側から行ったアーク溶接による溶接部の残熱を利用
するが、これとは別に、前述した並列アークによる高能
率サブマージアーク溶接方法も、この問題解決に有効な
ことを、本発明者らは種々の調査研究から新たに知見し
た。
【0020】本発明は上記知見に基づきなされたもの
で、鋼板を管状に形成してその突き合わせ部に内面側か
らサブマージアーク溶接を行い、外面側からガスメタル
アーク溶接を行った後、引き続きサブマージアーク溶接
を行う製管溶接であって、内面側および外面側からのサ
ブマージアーク溶接を2電極以上の1プール多電極溶接
とし、その多電極のなかの先行電極以外の1極を含む1
極または2極以上に、2本の細径ワイヤが溶接線方向に
対して直角に配置され且つその細径ワイヤの間隔がワイ
ヤ径の4倍以内とされた並列アーク電極を採用し、先行
電極に直流電源を用い、他極に交流電源を用いたことを
特徴とする製管溶接方法を要旨とする。
で、鋼板を管状に形成してその突き合わせ部に内面側か
らサブマージアーク溶接を行い、外面側からガスメタル
アーク溶接を行った後、引き続きサブマージアーク溶接
を行う製管溶接であって、内面側および外面側からのサ
ブマージアーク溶接を2電極以上の1プール多電極溶接
とし、その多電極のなかの先行電極以外の1極を含む1
極または2極以上に、2本の細径ワイヤが溶接線方向に
対して直角に配置され且つその細径ワイヤの間隔がワイ
ヤ径の4倍以内とされた並列アーク電極を採用し、先行
電極に直流電源を用い、他極に交流電源を用いたことを
特徴とする製管溶接方法を要旨とする。
【0021】本発明の製管溶接方法は、そのプロセスか
らしてスパイラル鋼管の製造に特に適する。
らしてスパイラル鋼管の製造に特に適する。
【0022】ガスメタルアーク溶接としては、深い溶け
込み深さを得やすい炭酸ガスアーク溶接が望ましい。ま
た、その溶接は、内面側から行うサブマージアーク溶接
による溶接部が150℃以上の温度を保有している段階
で行うのが望ましい。
込み深さを得やすい炭酸ガスアーク溶接が望ましい。ま
た、その溶接は、内面側から行うサブマージアーク溶接
による溶接部が150℃以上の温度を保有している段階
で行うのが望ましい。
【0023】なお、UOE鋼管の製造では、サブマージ
アーク溶接に先だってガスメタルアーク溶接による仮付
けを行うが、その仮付け溶接は、前述したように、その
溶接部が引き続き行われるサブマージアーク溶接により
完全に再溶融する程度のものであり、サブマージアーク
溶接の負担を軽減するまでには至っていない。また仮
に、そのガスメタルアーク溶接において十分な溶け込み
深さを確保したとしても、前述した融合不良およびビー
ドぎわの不揃いにより、期待するほどの高速化は実現さ
れない。
アーク溶接に先だってガスメタルアーク溶接による仮付
けを行うが、その仮付け溶接は、前述したように、その
溶接部が引き続き行われるサブマージアーク溶接により
完全に再溶融する程度のものであり、サブマージアーク
溶接の負担を軽減するまでには至っていない。また仮
に、そのガスメタルアーク溶接において十分な溶け込み
深さを確保したとしても、前述した融合不良およびビー
ドぎわの不揃いにより、期待するほどの高速化は実現さ
れない。
【0024】
【作用】本発明の製管溶接方法では、ガスメタルアーク
溶接により深い溶け込み深さを確保した後、溶着量の大
きいサブマージアーク溶接を行う機能分担により、外面
溶接の高速化を図り、合わせて外面溶接の高速化による
内面溶接の負担軽減により、その高速化を図ることが第
1の特徴である。
溶接により深い溶け込み深さを確保した後、溶着量の大
きいサブマージアーク溶接を行う機能分担により、外面
溶接の高速化を図り、合わせて外面溶接の高速化による
内面溶接の負担軽減により、その高速化を図ることが第
1の特徴である。
【0025】第2の特徴は、内面側および外面側からの
サブマージアーク溶接に並列アーク溶接を採用し、内面
溶接では、ビードぎわの不揃い防止することにより、そ
の高速溶接を可能にし、外面溶接では、これと合わせて
図3に示す谷部の融合不良を防止することにより、それ
ぞれの高速溶接を可能にする点にある。
サブマージアーク溶接に並列アーク溶接を採用し、内面
溶接では、ビードぎわの不揃い防止することにより、そ
の高速溶接を可能にし、外面溶接では、これと合わせて
図3に示す谷部の融合不良を防止することにより、それ
ぞれの高速溶接を可能にする点にある。
【0026】以下に、本発明の製管溶接方法が採用する
並列アーク溶接が、サブマージアーク溶接でのビードぎ
わの不揃い防止およびサブマージアーク溶接に先行して
ガスメタルアーク溶接を行ったときの融合不良(図3)
の防止に有効なことを説明する。
並列アーク溶接が、サブマージアーク溶接でのビードぎ
わの不揃い防止およびサブマージアーク溶接に先行して
ガスメタルアーク溶接を行ったときの融合不良(図3)
の防止に有効なことを説明する。
【0027】多電極サブマージアーク溶接でのビード形
成は後行電極に依存することが知られている(例えば川
崎製鉄技報 Vol.6 No.4(1974)P100)。そこ
で、本発明者らは同一の溶接電源およびワイヤ送給機構
を用いて2本の細径ワイヤから単一アークを発生させる
並列アーク電極を、後行電極に適用することを検討し
た。その結果、2本の細径ワイヤを溶接線方向に対して
直角に配置した直角配置の並列アーク電極を、後行電極
に適用した場合にのみ、ビードぎわの不揃いが防止され
る事実が判明した。これは、同一電極内に2本の細径ワ
イヤが溶接線方向に対して直角に配置されることによ
り、各ワイヤで発生しているアークが安定して電磁力に
より両側に向くため、溶融金属が一定してビードぎわに
押しやられることが理由である。
成は後行電極に依存することが知られている(例えば川
崎製鉄技報 Vol.6 No.4(1974)P100)。そこ
で、本発明者らは同一の溶接電源およびワイヤ送給機構
を用いて2本の細径ワイヤから単一アークを発生させる
並列アーク電極を、後行電極に適用することを検討し
た。その結果、2本の細径ワイヤを溶接線方向に対して
直角に配置した直角配置の並列アーク電極を、後行電極
に適用した場合にのみ、ビードぎわの不揃いが防止され
る事実が判明した。これは、同一電極内に2本の細径ワ
イヤが溶接線方向に対して直角に配置されることによ
り、各ワイヤで発生しているアークが安定して電磁力に
より両側に向くため、溶融金属が一定してビードぎわに
押しやられることが理由である。
【0028】従って、本発明の製管溶接方法では、この
直角配置の並列アーク電極を、少なくとも先行電極以外
の1極を含む1極または2極以上に適用することとし
た。
直角配置の並列アーク電極を、少なくとも先行電極以外
の1極を含む1極または2極以上に適用することとし
た。
【0029】この直角配置の並列アーク電極を先行電極
に適用しても、後行電極の少なくとも1極にこの並列ア
ーク電極が適用されていれば、ビード形成上は何ら問題
はないが、溶け込み深さが浅くなるという問題が発生す
る。従って、先行電極としては1本の溶接ワイヤを使用
する通常電極を使用することが望ましい。先行電極に直
角配置の並列アーク電極を使用するのは、板厚が比較的
薄く、溶け込み深さに対する条件が緩和される場合であ
る。
に適用しても、後行電極の少なくとも1極にこの並列ア
ーク電極が適用されていれば、ビード形成上は何ら問題
はないが、溶け込み深さが浅くなるという問題が発生す
る。従って、先行電極としては1本の溶接ワイヤを使用
する通常電極を使用することが望ましい。先行電極に直
角配置の並列アーク電極を使用するのは、板厚が比較的
薄く、溶け込み深さに対する条件が緩和される場合であ
る。
【0030】3電極以上の場合、最終電極は通常電極で
も大きな差異は生じない。これは、後行電極がビード形
成上大きな役割を果たすという考えと反するように思わ
れるが、3電極以上の場合、最終極以前の後行電極でビ
ードぎわの安定化を図っておけば、ビード形成上良好な
結果が得られることが、本発明者らの調査から判明した
ことによる。
も大きな差異は生じない。これは、後行電極がビード形
成上大きな役割を果たすという考えと反するように思わ
れるが、3電極以上の場合、最終極以前の後行電極でビ
ードぎわの安定化を図っておけば、ビード形成上良好な
結果が得られることが、本発明者らの調査から判明した
ことによる。
【0031】本発明者らの調査によれば、更に、2本の
細径ワイヤを溶接線方向に対して直角に配置した直角配
置の並列アーク電極が、図3に示す谷部の融合不良の防
止に有効なことも判明した。すなわち、直角配置による
と、その2本の細径ワイヤにより、図3の破線で囲む両
側の谷部が集中的に再溶融され、ガスメタルアーク溶接
の後からサブマージアーク溶接を高速で行った場合も、
融合不良が残らないのである。
細径ワイヤを溶接線方向に対して直角に配置した直角配
置の並列アーク電極が、図3に示す谷部の融合不良の防
止に有効なことも判明した。すなわち、直角配置による
と、その2本の細径ワイヤにより、図3の破線で囲む両
側の谷部が集中的に再溶融され、ガスメタルアーク溶接
の後からサブマージアーク溶接を高速で行った場合も、
融合不良が残らないのである。
【0032】直角配置の並列アーク電極で融合不良の防
止を図る場合、その2本の細径ワイヤの間隔(隙間)を
ワイヤ径の4倍以内に狭くする必要があり、望ましくは
3倍以内、更に望ましくは2.5倍以内である。細径ワイ
ヤの間隔が広がると、両側の谷部の融合不良が残るよう
になる。ワイヤ間隔の下限については、2本の細径ワイ
ヤから発生するアークの干渉の点から、ワイヤ径の0.5
倍以上が望ましく、1倍以上が更に望ましい。
止を図る場合、その2本の細径ワイヤの間隔(隙間)を
ワイヤ径の4倍以内に狭くする必要があり、望ましくは
3倍以内、更に望ましくは2.5倍以内である。細径ワイ
ヤの間隔が広がると、両側の谷部の融合不良が残るよう
になる。ワイヤ間隔の下限については、2本の細径ワイ
ヤから発生するアークの干渉の点から、ワイヤ径の0.5
倍以上が望ましく、1倍以上が更に望ましい。
【0033】並列アーク電極における細径ワイヤの直径
としては1.6〜2.0mmが望ましい。1.6mm未満では
ワイヤ送給ケーブル中で腰折れの発生により送給不能に
なる場合があり、2.0mmを超えると2本の細径ワイヤ
の同時安定送給が困難になる場合がある。
としては1.6〜2.0mmが望ましい。1.6mm未満では
ワイヤ送給ケーブル中で腰折れの発生により送給不能に
なる場合があり、2.0mmを超えると2本の細径ワイヤ
の同時安定送給が困難になる場合がある。
【0034】通常電極におけるワイヤ径としては、3.2
〜4.8mmが望ましい。3.2mm未満では使用できる電
流値の制限より溶着量が確保できず、4.8mm超えでは
電流密度が低くなるため溶着量不足となり、適正電流密
度を確保するためには、非常に大きな容量をもつ電源を
使用する必要があり、経済的に不利である。
〜4.8mmが望ましい。3.2mm未満では使用できる電
流値の制限より溶着量が確保できず、4.8mm超えでは
電流密度が低くなるため溶着量不足となり、適正電流密
度を確保するためには、非常に大きな容量をもつ電源を
使用する必要があり、経済的に不利である。
【0035】本発明の製管溶接方法における多電極サブ
マージアーク溶接の最も望ましい電極配置形態は、2電
極では先行電極が通常電極、後行電極が並列アーク電極
であり、3電極以上では先行電極が通常電極、他極が並
列アーク電極である。
マージアーク溶接の最も望ましい電極配置形態は、2電
極では先行電極が通常電極、後行電極が並列アーク電極
であり、3電極以上では先行電極が通常電極、他極が並
列アーク電極である。
【0036】前述した従来法のうち、A法およびD法は
直角配置の並列アーク電極を使用するが、A法は先行電
極のみにその並列アーク電極を適用するため、特にビー
ドぎわの安定化を図ることができない。また、D法は複
数のプールを形成し、その最終プールに直角配置の並列
アーク電極を用いるため、高速溶接ができない。なぜな
ら、溶接速度は単位時間当りの溶着量に依存するため、
同じ電極数でもプールを分割した場合は各プール当りの
溶着量が減少する。つまり、溶着量の観点から溶接速度
が律速されるわけである。
直角配置の並列アーク電極を使用するが、A法は先行電
極のみにその並列アーク電極を適用するため、特にビー
ドぎわの安定化を図ることができない。また、D法は複
数のプールを形成し、その最終プールに直角配置の並列
アーク電極を用いるため、高速溶接ができない。なぜな
ら、溶接速度は単位時間当りの溶着量に依存するため、
同じ電極数でもプールを分割した場合は各プール当りの
溶着量が減少する。つまり、溶着量の観点から溶接速度
が律速されるわけである。
【0037】従って、本発明の製管溶接方法では、1プ
ール多電極溶接を原則とし、その多電極の少なくとも先
行電極以外の1極を含む1極または2極以上に直角配置
の並列アーク電極を採用することとした。
ール多電極溶接を原則とし、その多電極の少なくとも先
行電極以外の1極を含む1極または2極以上に直角配置
の並列アーク電極を採用することとした。
【0038】電源として、先行電極に直流電源を用い、
他極に交流電源を用いたのは、直流電源の方がアークが
安定しているが、直流電源のみの多電極法では磁気吹き
が発生しアークが不安定となることから、1極のみ直流
電源とした。そして、直流電源の方が溶け込み量を確保
しやすいことから、直流電源を先行電極に用いることと
した。
他極に交流電源を用いたのは、直流電源の方がアークが
安定しているが、直流電源のみの多電極法では磁気吹き
が発生しアークが不安定となることから、1極のみ直流
電源とした。そして、直流電源の方が溶け込み量を確保
しやすいことから、直流電源を先行電極に用いることと
した。
【0039】ガスメタルアーク溶接におけるワイヤ径
は、同一電流での溶着速度の比較では細い方が有利であ
るが、3.2mm未満では使用できる電流値の上限が低い
ため、十分な溶着量を確保できない。逆に、4.8mmを
超えると、高速でアークを安定させるための電流値が非
常に大きくなり、溶接電源が高価となる。従って、ガス
メタルアーク溶接におけるワイヤ径としては3.2〜4.8
mmが望ましく、なかでも4.0mm以下が望ましい。こ
の径はガスメタルアーク溶接に通常使用されるワイヤ径
(1.2mm前後)に比べてかなり大きい。
は、同一電流での溶着速度の比較では細い方が有利であ
るが、3.2mm未満では使用できる電流値の上限が低い
ため、十分な溶着量を確保できない。逆に、4.8mmを
超えると、高速でアークを安定させるための電流値が非
常に大きくなり、溶接電源が高価となる。従って、ガス
メタルアーク溶接におけるワイヤ径としては3.2〜4.8
mmが望ましく、なかでも4.0mm以下が望ましい。こ
の径はガスメタルアーク溶接に通常使用されるワイヤ径
(1.2mm前後)に比べてかなり大きい。
【0040】
【実施例】次に本発明の実施例を示し、比較例と対比さ
せることにより、その効果を明らかにする。
せることにより、その効果を明らかにする。
【0041】JIS G3444にSTK490として
規定される外径609.6mm、厚さ16mmの杭用スパ
イラル鋼管を製造する際の溶接として、まず内面側から
1プール2電極のサブマージアーク溶接を行い、次いで
外面側から1電極のガスメタルアーク溶接(炭酸ガス溶
接)を行い、引き続きその上から1プール3電極のサブ
マージアーク溶接を行った。
規定される外径609.6mm、厚さ16mmの杭用スパ
イラル鋼管を製造する際の溶接として、まず内面側から
1プール2電極のサブマージアーク溶接を行い、次いで
外面側から1電極のガスメタルアーク溶接(炭酸ガス溶
接)を行い、引き続きその上から1プール3電極のサブ
マージアーク溶接を行った。
【0042】サブマージアーク溶接における電極配置
は、内面側からの2電極溶接については図1中のA,
B,C,Dとし、外面側からの3電極溶接については図
1中のa,b,c,d,e,fとした。
は、内面側からの2電極溶接については図1中のA,
B,C,Dとし、外面側からの3電極溶接については図
1中のa,b,c,d,e,fとした。
【0043】サブマージアーク溶接用フラックはSiO
2 −MnOタイプの溶融型フラックスを用いた。ワイヤ
はガスメタルアーク溶接では1.2%Mn系、サブマージ
アーク溶接では1.5%Mn系を用いた。ワイヤ径はガス
メタルアーク溶接では4mm、サブマージアーク溶接で
は4mm(通常電極)または2mm(並列アーク電極)
とした。また、並列アーク電極におけるワイヤ間隔は、
ワイヤ径の2倍の4mmとした。
2 −MnOタイプの溶融型フラックスを用いた。ワイヤ
はガスメタルアーク溶接では1.2%Mn系、サブマージ
アーク溶接では1.5%Mn系を用いた。ワイヤ径はガス
メタルアーク溶接では4mm、サブマージアーク溶接で
は4mm(通常電極)または2mm(並列アーク電極)
とした。また、並列アーク電極におけるワイヤ間隔は、
ワイヤ径の2倍の4mmとした。
【0044】開先形状は、内面側では深さ3mm、開き
角50°のV開先とし、外面側では深さ9mm、開き角
40°のV開先とした。
角50°のV開先とし、外面側では深さ9mm、開き角
40°のV開先とした。
【0045】電源としては先行電極に直流電源を用い、
他極に交流電源を用いた。溶接電流・電圧は以下の通り
である。 内面側2電極SAW:1400A(36V)−850A
(45V) 外面側GMAW:1350A(26V) 外面側3電極SAW:1700A(35V)−1150
A(40V)−850A(35V)
他極に交流電源を用いた。溶接電流・電圧は以下の通り
である。 内面側2電極SAW:1400A(36V)−850A
(45V) 外面側GMAW:1350A(26V) 外面側3電極SAW:1700A(35V)−1150
A(40V)−850A(35V)
【0046】溶接速度5.3m/min (一定)で溶接を行
ったときの溶接品質を調査した。調査結果を表1に示
す。なお、外面側からガスメタルアーク溶接を行うとき
の、内面サブマージアーク溶接部の温度は、150℃未
満の120℃とした。
ったときの溶接品質を調査した。調査結果を表1に示
す。なお、外面側からガスメタルアーク溶接を行うとき
の、内面サブマージアーク溶接部の温度は、150℃未
満の120℃とした。
【0047】
【表1】 *1 溶け込み不足 *2 溶着量不足 *3 ビードぎわ不揃い *4 融合不良
【0048】No. 1はスパイラル製管溶接方法として一
般的な内面2電極−外面3電極のサブマージアーク溶接
を行った場合である。外面ガスメタルアーク溶接を行っ
ていないので、5.3m/min という高速溶接では外面溶
接で溶け込み不足が生じ、かつ溶着量が不足した。
般的な内面2電極−外面3電極のサブマージアーク溶接
を行った場合である。外面ガスメタルアーク溶接を行っ
ていないので、5.3m/min という高速溶接では外面溶
接で溶け込み不足が生じ、かつ溶着量が不足した。
【0049】なお、内面溶接については、いずれの場合
も溶け込み深さおよび溶着量に不足が生じないように、
外面溶接に比して開先を浅くした。
も溶け込み深さおよび溶着量に不足が生じないように、
外面溶接に比して開先を浅くした。
【0050】No. 2は外面ガスメタルアーク溶接を行っ
たので、多面溶接での溶け込み深さおよび溶着量は十分
であった。しかし、内外面サブマージアーク溶接に並列
アーク溶接を用いないので、外面溶接では図3に示す谷
部に融合不良が生じ、また、内外面溶接ともビードきわ
の不揃いが生じた。
たので、多面溶接での溶け込み深さおよび溶着量は十分
であった。しかし、内外面サブマージアーク溶接に並列
アーク溶接を用いないので、外面溶接では図3に示す谷
部に融合不良が生じ、また、内外面溶接ともビードきわ
の不揃いが生じた。
【0051】No. 3は内外面サブマージアーク溶接に並
列アークを用いたが、並列アーク電極における2本の細
径ワイヤが直角配置でなく、溶接線方向に対して平行な
配置のため、融合不良およびビードぎわ不揃いは防止さ
れなかった。
列アークを用いたが、並列アーク電極における2本の細
径ワイヤが直角配置でなく、溶接線方向に対して平行な
配置のため、融合不良およびビードぎわ不揃いは防止さ
れなかった。
【0052】No. 4は直角配置の並列アーク電極を採用
するものの、その並列アーク電極を先行電極にのみ用い
たため、ビードぎわ不揃いの問題は解決されなかった。
するものの、その並列アーク電極を先行電極にのみ用い
たため、ビードぎわ不揃いの問題は解決されなかった。
【0053】これらに対し、No. 5〜7は内外面サブマ
ージアーク溶接用多電極の、少なくとも先行電極以外の
1極を含む1極または2極以上に直角配置の並列アーク
電極を使用したので、5.3m/min という高速溶接であ
るにもかかわらず、健全な溶接部が得られた。
ージアーク溶接用多電極の、少なくとも先行電極以外の
1極を含む1極または2極以上に直角配置の並列アーク
電極を使用したので、5.3m/min という高速溶接であ
るにもかかわらず、健全な溶接部が得られた。
【0054】外面ガスメタルアーク溶接を行うときの、
内面サブマージアーク溶接部の温度を150℃以上の1
75℃としたときは、5.3m/min より更に高速の5.6
m/min で、表1と同じ結果が得られた。
内面サブマージアーク溶接部の温度を150℃以上の1
75℃としたときは、5.3m/min より更に高速の5.6
m/min で、表1と同じ結果が得られた。
【0055】このように、本発明の製管溶接方法によ
り、板厚が16mmのスパイラル鋼管の製造において
も、5m/min 以上の高速溶接が実現された。
り、板厚が16mmのスパイラル鋼管の製造において
も、5m/min 以上の高速溶接が実現された。
【0056】なお、上記実施例は本発明をスパイラル製
管に適したものであるが、UOE鋼管の製造にも適用で
き、更に厚板溶接等にその技術を応用することもでき
る。
管に適したものであるが、UOE鋼管の製造にも適用で
き、更に厚板溶接等にその技術を応用することもでき
る。
【0057】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の製管溶接
方法は、ガスメタルアーク溶接と、並列アークを用いた
サブマージアーク溶接との組み合わせにより、板厚が1
0mm以上、更には15mm以上の場合も、5m/min
以上の高品質・高速溶接を可能にする。従って、製管能
率の向上およびこれによる製管コストの低減に多大の効
果を発揮する。
方法は、ガスメタルアーク溶接と、並列アークを用いた
サブマージアーク溶接との組み合わせにより、板厚が1
0mm以上、更には15mm以上の場合も、5m/min
以上の高品質・高速溶接を可能にする。従って、製管能
率の向上およびこれによる製管コストの低減に多大の効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法におけるサブマージアーク溶接の電極
配置例を従来配置および比較用配置と共に示した模式図
である。
配置例を従来配置および比較用配置と共に示した模式図
である。
【図2】並列アークを用いた従来のサブマージアーク溶
接の電極配置を示す模式図である。
接の電極配置を示す模式図である。
【図3】ガスメタルアーク溶接における溶け込み形状を
示す模式図である。
示す模式図である。
1 溶接ワイヤ 2 チップ 3 プール 4 ビード
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板を管状に形成してその突き合わせ部
に内面側からサブマージアーク溶接を行い、外面側から
ガスメタルアーク溶接を行った後、引き続きサブマージ
アーク溶接を行う製管溶接であって、 内面側および外面側からのサブマージアーク溶接を2電
極以上の1プール多電極溶接とし、 その多電極のなかの先行電極以外の1極を含む1極また
は2極以上に、2本の細径ワイヤが溶接線方向に対して
直角に配置され且つその細径ワイヤの間隔がワイヤ径の
4倍以内とされた並列アーク電極を採用し、 先行電極に直流電源を用い、他極に交流電源を用いたこ
とを特徴とする製管溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7962694A JPH07266047A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 製管溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7962694A JPH07266047A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 製管溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07266047A true JPH07266047A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13695294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7962694A Pending JPH07266047A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 製管溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07266047A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004017134A (ja) * | 2002-06-20 | 2004-01-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | スパイラル溶接鋼管の製造方法 |
WO2013080524A1 (ja) | 2011-11-29 | 2013-06-06 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板のサブマージアーク溶接方法 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP7962694A patent/JPH07266047A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004017134A (ja) * | 2002-06-20 | 2004-01-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | スパイラル溶接鋼管の製造方法 |
WO2013080524A1 (ja) | 2011-11-29 | 2013-06-06 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板のサブマージアーク溶接方法 |
US9764410B2 (en) | 2011-11-29 | 2017-09-19 | Jfe Steel Corporation | Submerged arc welding method for steel plate |
KR20190089078A (ko) | 2011-11-29 | 2019-07-29 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 강판의 서브머지 아크 용접 방법 |
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