JPH07265850A - 捨て水警告機能付き浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】飲料水用等に使用する浄水器において、無駄な
捨て水と汚染された水を飲むこととを防止するための捨
て水警告機能を付与する。 【構成】浄水器において、通水路の任意の箇所に、通
水、止水を判別する検出部を設け、止水時に止水時間を
測定するカウンター及び再通水時に通水時間を測定する
カウンターと、止水後予め設定された時間以上経過する
と、再通水時に消灯状態を保持し、予め設定された通水
時間後に点灯表示するようになした通水表示部とを含む
電子回路を内蔵させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、使用状況に応じ、逆汚
染による捨て水の必要性を警告表示する機能を有する浄
水器に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に使用されている浄水器は、水道水
等の原水を浄水器に収納された活性炭と中空糸膜とで濾
過し、浄水として取り出している。この場合、浄水器を
長時間使用しないでいると、浄水器の内部に残っていた
浄水が、塩素を除去されているために外部から侵入した
菌によって汚染される可能性があり、飲料水として適さ
なくなる。従って浄水器の使用者は、長時間止水後に再
使用する場合、特に毎朝の最初の使用時には、一定時間
捨て水をして菌に汚染されている水を飲まないようにし
ているのが現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような、再使用時
に一定時間捨て水を行う従来の対処方法では、複数の人
が同一の浄水器を使用している場合に、先の使用者が何
時使用したのかが不明であるため、使用の際に捨て水が
必要であるかどうかが判らず、複数の使用者が重複して
捨て水をしたり、逆に、長時間止水していたにもかかわ
らず、頻繁に使用しているものと思って捨て水をせずに
汚染された水を飲む可能性があった。

【０００４】本発明はこのような無駄な捨て水や、汚染
された水を飲むことを防止するための、捨て水の必要性
や、必要な捨て水量を表示する、捨て水警告表示機能を
有する浄水器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、通水路
の任意の箇所に、通水、止水を判別する検出部が設けら
れており、該検出部と接続され、止水時に止水時間を測
定するカウンター及び再通水時に通水時間を測定するカ
ウンターと、止水後予め設定された時間以上経過する
と、再通水時に消灯状態を保持し、予め設定された通水
時間後に点灯表示するようになした通水表示部とを含む
電子回路が内蔵されていることを特徴とする捨て水警告
機能付き浄水器である。

【０００６】

【作用】浄水器に、予め汚染が生ずるおそれのある止水
時間が設定されており、止水時間が前記設定時間に達す
ると、通水を開始したとき通水表示部は消灯状態で保持
され、止水時間が長時間に亘っており浄水器が汚染され
ている可能性のあることが示される。この際、通水によ
って汚染水等が除去される捨て水の量が予め時間的に設
定されているので、通水時間がこの設定時間に達すると
通水表示部が点灯して捨て水の完了を知らせる。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施態様を図面に従い詳細に説
明する。

【０００８】図１は、本発明の浄水器の一例を示した縦
断面図であり、図２は、浄水器の作動例を概略的に示し
た流れ図である。図１において、１は浄水器本体、２は
カートリッジ型フィルタ、３は原水流入口、４は活性
炭、５は中空糸膜、６は浄水側通水路、７は浄水流出
口、８は浄水器の頂部に組み込まれた電子回路、９は通
水の有無を判別する検出部、１０は浄水器の頂部表面に
設けられた表示部をそれぞれ示している。

【０００９】図１において、浄水器本体１の下部に設け
られている原水流入口３から流入した水道水等の原水
は、カートリッジ型フィルタ２に入り、カートリッジ型
フィルタ２の内部に収納され濾過部を形成している活性
炭４及び中空糸膜５によって濾過され、浄水側通水路６
を通り浄水流出口７から流出する。

【００１０】本実施例の浄水器には、浄水側通水路６に
通水、止水を判別する検出部９が設けられており、浄水
器本体１の頂部には、止水時に検出部９からの信号を受
けて止水時間を測定するカウンターと、再通水時に検出
部９からの信号を受けて通水量を時間的に測定するカウ
ンターとが組み込まれた、電子回路８が設けられてい
る。

【００１１】浄水器本体１の頂部表面に設けられた通水
表示部１０は、電子回路８からの信号によって点灯又は
消灯することにより、捨て水の必要性や、必要な捨て水
量を表示する。

【００１２】止水時、検出部９の検知によって浄水器が
止水状態にあると判断されると、電子回路８は消灯信号
を通水表示部１０に送るとともに、カウンターが止水時
間の測定を開始する。電子回路８には、予め捨て水を必
要とする場合の基準となる止水時間が設定されており、
止水時間がこの設定時間に達すると、その後の通水時も
通水表示部１０に消灯状態を保持させ、捨て水が必要で
あることを使用者に知らせる。

【００１３】捨て水を必要とする止水時間の設定は、浄
水器を使用する場所の環境条件や季節等によっても異な
るが、本発明者の実験では、通常の住宅のキッチン等で
あれば、数時間程度の止水時間の場合には捨て水の必要
性はないことが判明しており、捨て水を必要とする止水
時間としては５時間程度で実用上充分である。

【００１４】止水時間が設定時間を越えた後に再通水さ
れると、検出部９で通水が検知され、電子回路８に送ら
れた信号によって、通水時間を測定するカウンターが作
動する。通水時間が予め設定された時間になると電子回
路８から送られた信号により通水表示部１０が点灯し、
浄水が使用可能であることを知らせるとともに、通水時
間のカウントを停止させる。

【００１５】なお、通水が再開されると止水時間を測定
するカウンターは自動的に停止する。また、通水後に再
度止水されるとカウンターが作動し、止水時間の測定が
始まる。捨て水の量の設定は、浄水吐出口から浄水流出
口に至る間の浄水通水路内の水や浄水管周辺に付着して
いる細菌等が流出し得ればよく、時間的には５〜６秒あ
れば充分である。

【００１６】止水時間が予め設定した時間よりも短い
と、通水表示部１０は通水時すぐ点灯し、捨て水の必要
がなく、浄水がそのまま使用可能であることを使用者に
知らせる。

【００１７】検出部９としては、ＬＥＤとホトトランジ
スタから構成されているホトセンサ、一対の電極、圧力
センサ等が考えられるが、通水、止水の判別ができるも
のであれば他の検出手段に置き換えても差し支えない。
また、検出部９を設ける位置は浄水側通水路または原水
側通水路の任意の位置とすることができる。通水表示部
１０による捨て水警告表示の仕方は、ＬＥＤ、液晶等視
覚による認識が可能な範囲で任意なものが使用できる。

【００１８】上記説明においては、捨て水時間を一定に
した場合について述べたが、止水時間に応じて捨て水時
間を変化させるようにすることも可能である。

【００１９】

【発明の効果】本発明の浄水器は、長時間止水した場合
の捨て水の必要性が視覚判断でき、逆汚染のおそれのあ
る浄水の飲用の防止が可能であるとともに、汚染された
浄水を排水するのに必要な通水量も表示されるので無駄
な捨て水を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の浄水器の一実施例を示す縦断面
図である。

【図２】図２は本発明の浄水器の作動例を概略的に示し
た流れ図である。

【符号の説明】

１ 浄水器本体 ２ カートリッジ型フィルタ ３ 原水流入口 ４ 活性炭 ５ 中空糸膜 ６ 浄水側通水路 ７ 浄水流出口 ８ 電子回路 ９ 検出部 １０ 通水表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】通水路の任意の箇所に、通水、止水を判別
   する検出部が設けられており、該検出部と接続され、止
   水時に止水時間を測定するカウンター及び再通水時に通
   水時間を測定するカウンターと、止水後予め設定された
   時間以上経過すると、再通水時に消灯状態を保持し、予
   め設定された通水時間後に点灯表示するようになした通
   水表示部とを含む電子回路が内蔵されていることを特徴
   とする捨て水警告機能付き浄水器。