JPH0725821A - 新規溶剤およびその製造方法 - Google Patents
新規溶剤およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0725821A JPH0725821A JP5175529A JP17552993A JPH0725821A JP H0725821 A JPH0725821 A JP H0725821A JP 5175529 A JP5175529 A JP 5175529A JP 17552993 A JP17552993 A JP 17552993A JP H0725821 A JPH0725821 A JP H0725821A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acrolein
- reaction
- methoxy
- acetoxypropane
- catalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを含
有してなる溶剤及びアクロレインとメタノールとを塩基
性触媒存在下で反応させた反応生成物を水素添加した
後、酢酸と酸触媒存在下で反応させることを特徴とする
3−メトキシ−1−アセトキシプロパンの製造方法。 【効果】 SP値9.0、KB値300以上で、毒性が
弱く溶解力の大きな高沸点の新規溶剤が提供される。ま
た、プロピレンの直接酸化法によるアクリル酸製造プロ
セスから抜き出した混合ガス中のアクロレインを用いて
3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを効率よく製造
できる。
有してなる溶剤及びアクロレインとメタノールとを塩基
性触媒存在下で反応させた反応生成物を水素添加した
後、酢酸と酸触媒存在下で反応させることを特徴とする
3−メトキシ−1−アセトキシプロパンの製造方法。 【効果】 SP値9.0、KB値300以上で、毒性が
弱く溶解力の大きな高沸点の新規溶剤が提供される。ま
た、プロピレンの直接酸化法によるアクリル酸製造プロ
セスから抜き出した混合ガス中のアクロレインを用いて
3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを効率よく製造
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な溶剤およびその
製造法に関する。
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料、フォトレジスト等の溶剤としてセ
ロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等の有機溶媒が
多量に用いられている。しかしこれらの溶剤は、毒性が
強いためその使用が問題となっている。最近、これら溶
剤の代替品として、様々な新規溶剤が開発されている。
毒性が弱く、溶解力に優れている新規溶剤としては、例
えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート(沸点が146℃)が注目されている。
ロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等の有機溶媒が
多量に用いられている。しかしこれらの溶剤は、毒性が
強いためその使用が問題となっている。最近、これら溶
剤の代替品として、様々な新規溶剤が開発されている。
毒性が弱く、溶解力に優れている新規溶剤としては、例
えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート(沸点が146℃)が注目されている。
【0003】一般に、塗料用溶剤としてはさまざまな沸
点を有する溶剤の混合物が使用されており、新規な高沸
点溶剤として、エチルエトキシプロピオネート(沸点1
70℃程度)や、沸点171℃の3−メトキシ−1−ア
セトキシブタン(特開平3−236348号公報)が知
られているが、更なる新規な高沸点溶剤が求められてい
る。
点を有する溶剤の混合物が使用されており、新規な高沸
点溶剤として、エチルエトキシプロピオネート(沸点1
70℃程度)や、沸点171℃の3−メトキシ−1−ア
セトキシブタン(特開平3−236348号公報)が知
られているが、更なる新規な高沸点溶剤が求められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、毒性が弱く
溶解力の大きな高沸点の新規溶剤およびその製造方法を
提案しようとするものである。
溶解力の大きな高沸点の新規溶剤およびその製造方法を
提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、3−メ
トキシ−1−アセトキシプロパンを含有してなる溶剤お
よびその製造方法を提供するものである。3−メトキシ
−1−アセトキシプロパンは、単独で溶剤として使用す
ることもできるが、他の公知の有機溶剤等と混合して使
用することもできる。混合使用する他の有機溶剤として
は、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット
等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、テトラリン
等の芳香族炭化水素、エチルアルコール、n−ブチルア
ルコール、シクロヘキシルアルコール等のモノアルコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール等のグリコール、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の
グリコール誘導体、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル等の
脂肪族カルボン酸エステル、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等が挙げら
れる。
トキシ−1−アセトキシプロパンを含有してなる溶剤お
よびその製造方法を提供するものである。3−メトキシ
−1−アセトキシプロパンは、単独で溶剤として使用す
ることもできるが、他の公知の有機溶剤等と混合して使
用することもできる。混合使用する他の有機溶剤として
は、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット
等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、テトラリン
等の芳香族炭化水素、エチルアルコール、n−ブチルア
ルコール、シクロヘキシルアルコール等のモノアルコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール等のグリコール、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の
グリコール誘導体、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル等の
脂肪族カルボン酸エステル、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等が挙げら
れる。
【0006】混合溶剤中の3−メトキシ−1−アセトキ
シプロパンの量は、一般に、5重量%以上、好ましく
は、10重量%以上である。3−メトキシ−1−アセト
キシプロパンは、沸点162℃、SP値9.0、KB値
は300以上であり、ポリエステル、マレイン酸樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂等の各種の樹脂の溶解性に優れ、塗
料、フォトレジスト等の溶剤として使用される。
シプロパンの量は、一般に、5重量%以上、好ましく
は、10重量%以上である。3−メトキシ−1−アセト
キシプロパンは、沸点162℃、SP値9.0、KB値
は300以上であり、ポリエステル、マレイン酸樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂等の各種の樹脂の溶解性に優れ、塗
料、フォトレジスト等の溶剤として使用される。
【0007】3−メトキシ−1−アセトキシプロパン
は、アクロレインとメタノールを塩基性触媒存在下で反
応させた反応生成物を水素添加した後、酢酸と酸触媒存
在下でエステル化反応させることによって新規な溶剤で
ある3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを製造でき
る。アクロレインは、アクロレイン水溶液を常圧下で蒸
留精製して得られる53℃留分であるアクロレイン(純
度99%以上)を用いてもよいが、窒素等の不活性ガス
で希釈した、アクロレイン混合ガスを用いるのが好まし
い。混合ガス中のアクロレイン濃度としては9〜12w
t%が好ましい。混合ガス中には酸素、プロピレン、ア
クリル酸等の混入したものも使用可能であり、このよう
なアクロレイン混合ガスとしては、プロピレンの直接酸
化法による2段法アクリル酸製造プロセスから抜き出し
たアクロレインを含む中間生成ガスを用いることができ
る。
は、アクロレインとメタノールを塩基性触媒存在下で反
応させた反応生成物を水素添加した後、酢酸と酸触媒存
在下でエステル化反応させることによって新規な溶剤で
ある3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを製造でき
る。アクロレインは、アクロレイン水溶液を常圧下で蒸
留精製して得られる53℃留分であるアクロレイン(純
度99%以上)を用いてもよいが、窒素等の不活性ガス
で希釈した、アクロレイン混合ガスを用いるのが好まし
い。混合ガス中のアクロレイン濃度としては9〜12w
t%が好ましい。混合ガス中には酸素、プロピレン、ア
クリル酸等の混入したものも使用可能であり、このよう
なアクロレイン混合ガスとしては、プロピレンの直接酸
化法による2段法アクリル酸製造プロセスから抜き出し
たアクロレインを含む中間生成ガスを用いることができ
る。
【0008】メタノール量は、アクロレインに対して2
〜7倍モルが好ましく、より好ましくは3〜5倍モルで
ある。メタノールが少ない場合にはアクロレイン転化率
が低く、生産性が低下するため好ましくない。塩基性触
媒は、金属ナトリウム等アルカリ、アルカリ土類金属
類、水酸化ナトリウム等アルカリ、アルカリ土類金属水
酸化物類、陰イオン交換樹脂等が適用可能であるが、経
済性等を考慮すると水酸化ナトリウムの1〜10重量%
の水溶液を用いるのが好ましい。
〜7倍モルが好ましく、より好ましくは3〜5倍モルで
ある。メタノールが少ない場合にはアクロレイン転化率
が低く、生産性が低下するため好ましくない。塩基性触
媒は、金属ナトリウム等アルカリ、アルカリ土類金属
類、水酸化ナトリウム等アルカリ、アルカリ土類金属水
酸化物類、陰イオン交換樹脂等が適用可能であるが、経
済性等を考慮すると水酸化ナトリウムの1〜10重量%
の水溶液を用いるのが好ましい。
【0009】塩基性触媒量は、アクロレインに対して、
0.001〜0.1倍モル程度用いる。アクリル酸製造
プロセスから抜き出したアクロレイン混合ガス中には、
二酸化炭素およびアクリル酸が混入している場合が多
く、これらの酸成分が塩基性触媒と反応し活性を低下さ
せるため、水酸化ナトリウム0.1〜0.5倍モル用い
るのが好ましい。ただし、アクロレイン混合ガスをあら
かじめ酸化マグネシウム等によって精製した場合には、
前記の触媒量でよい。
0.001〜0.1倍モル程度用いる。アクリル酸製造
プロセスから抜き出したアクロレイン混合ガス中には、
二酸化炭素およびアクリル酸が混入している場合が多
く、これらの酸成分が塩基性触媒と反応し活性を低下さ
せるため、水酸化ナトリウム0.1〜0.5倍モル用い
るのが好ましい。ただし、アクロレイン混合ガスをあら
かじめ酸化マグネシウム等によって精製した場合には、
前記の触媒量でよい。
【0010】メタノールの付加反応は、塩基性触媒とメ
タノールを混合した後、アクロレイン混合ガスを吹き込
むことによって行う。このとき、窒素等の不活性ガス、
および酸素等の混入ガス等は系外に除去または回収され
る。反応温度は、5℃以下が望ましい。より好ましくは
−5〜2℃である。反応温度が高い場合にはアクロレイ
ンが重合するため好ましくない。
タノールを混合した後、アクロレイン混合ガスを吹き込
むことによって行う。このとき、窒素等の不活性ガス、
および酸素等の混入ガス等は系外に除去または回収され
る。反応温度は、5℃以下が望ましい。より好ましくは
−5〜2℃である。反応温度が高い場合にはアクロレイ
ンが重合するため好ましくない。
【0011】反応は10時間以内に完結する。反応生成
物は、3−メトキシプロピルアルデヒド、3−メトキシ
プロピオン酸等であり、反応液に酸、好ましくは、酢酸
を投入し、塩基性触媒を中和して反応を終了する。反応
生成物の水素添加反応は、中和した反応液を水素添加触
媒の存在下で水素ガスによって加圧して行う。用いる触
媒としては、ラネーニッケル触媒がよいようである。触
媒量は、通常、出発原料であるアクロレインに対して2
wt%程度である。
物は、3−メトキシプロピルアルデヒド、3−メトキシ
プロピオン酸等であり、反応液に酸、好ましくは、酢酸
を投入し、塩基性触媒を中和して反応を終了する。反応
生成物の水素添加反応は、中和した反応液を水素添加触
媒の存在下で水素ガスによって加圧して行う。用いる触
媒としては、ラネーニッケル触媒がよいようである。触
媒量は、通常、出発原料であるアクロレインに対して2
wt%程度である。
【0012】水素添加反応温度は80〜140℃、反応
圧力は50〜150kg/cm3 が好ましい。反応温度
または反応圧力が低い場合には反応が進行しないため好
ましくない。反応は2時間以内に終了する。反応終了
後、ろ過、遠心分離等により、水素添加触媒を分離し、
得られた3−メトキシプロパノールを含む反応液は、反
応液中のメタノールおよび水の留去を行った後、次のエ
ステル化反応に供する。メタノールおよび水の留去は、
通常の常圧蒸留法で容易に行うことができる。水は、エ
ステル化反応でも留去するので、完全に留去しなくても
よい。
圧力は50〜150kg/cm3 が好ましい。反応温度
または反応圧力が低い場合には反応が進行しないため好
ましくない。反応は2時間以内に終了する。反応終了
後、ろ過、遠心分離等により、水素添加触媒を分離し、
得られた3−メトキシプロパノールを含む反応液は、反
応液中のメタノールおよび水の留去を行った後、次のエ
ステル化反応に供する。メタノールおよび水の留去は、
通常の常圧蒸留法で容易に行うことができる。水は、エ
ステル化反応でも留去するので、完全に留去しなくても
よい。
【0013】エステル化反応は、反応液に酢酸および酸
触媒を添加し、減圧下もしくは常圧下に加熱して、水を
留去しながら行う。酢酸量は、出発原料であるアクロレ
インに対して0.8〜3倍モルが好ましく、より好まし
くは1〜2倍モルである。酢酸量が少ない場合には反応
が進行しない。
触媒を添加し、減圧下もしくは常圧下に加熱して、水を
留去しながら行う。酢酸量は、出発原料であるアクロレ
インに対して0.8〜3倍モルが好ましく、より好まし
くは1〜2倍モルである。酢酸量が少ない場合には反応
が進行しない。
【0014】酸触媒は、硫酸、p−トルエンスルホン
酸、陽イオン交換樹脂等が使用可能であるが、生産性、
操作性を考慮するとp−トルエンスルホン酸がよいよう
である。触媒量は、出発原料であるアクロレインに対し
て0.001〜0.1倍モル程度でよい。しかしなが
ら、反応液中には、メタノールの付加反応に用いた塩基
性触媒と酢酸との塩が残留しており、酸触媒量が少ない
場合には、置換反応によって触媒活性が低下し反応が進
行しないので、アクリル酸製造プロセスから抜き出した
アクロレイン混合ガスを用いた場合は、アクロレインに
対して0.1〜0.5倍モルが好ましい。ただし、前述
の酸化マグネシウム処理を施し、塩基性触媒量が少ない
場合には、酸触媒量は前記の量でよい。
酸、陽イオン交換樹脂等が使用可能であるが、生産性、
操作性を考慮するとp−トルエンスルホン酸がよいよう
である。触媒量は、出発原料であるアクロレインに対し
て0.001〜0.1倍モル程度でよい。しかしなが
ら、反応液中には、メタノールの付加反応に用いた塩基
性触媒と酢酸との塩が残留しており、酸触媒量が少ない
場合には、置換反応によって触媒活性が低下し反応が進
行しないので、アクリル酸製造プロセスから抜き出した
アクロレイン混合ガスを用いた場合は、アクロレインに
対して0.1〜0.5倍モルが好ましい。ただし、前述
の酸化マグネシウム処理を施し、塩基性触媒量が少ない
場合には、酸触媒量は前記の量でよい。
【0015】反応温度は、90〜120℃が好ましく、
反応圧力は、水が留去する条件内では任意でよい。例え
ば、反応温度が100℃以上であれば常圧で行う。90
℃の場合は500mmHg以下にする必要がある。反応
の完結は、水の留去が終了することによって確認でき
る。反応が終了した後、そのまま減圧蒸留を行うことに
よって、3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを容易
に分離可能である。
反応圧力は、水が留去する条件内では任意でよい。例え
ば、反応温度が100℃以上であれば常圧で行う。90
℃の場合は500mmHg以下にする必要がある。反応
の完結は、水の留去が終了することによって確認でき
る。反応が終了した後、そのまま減圧蒸留を行うことに
よって、3−メトキシ−1−アセトキシプロパンを容易
に分離可能である。
【0016】
実施例 メタノール96g(3モル)と4%水酸化ナトリウム水
溶液300g(0.3モル)をガラス製反応器に投入し
た後、反応器を撹拌しながら冷却し0℃に保持した。プ
ロピレンの直接酸化法によるアクリル酸製造プロセスか
ら抜き出したアクロレイン混合ガス(アクロレイン10
wt%含有)560g(1モル)を吹き込みノズルから
ゆっくりと吹き込んだ。8時間経過後、酢酸18g
(0.3モル)を滴下し反応を停止した。
溶液300g(0.3モル)をガラス製反応器に投入し
た後、反応器を撹拌しながら冷却し0℃に保持した。プ
ロピレンの直接酸化法によるアクリル酸製造プロセスか
ら抜き出したアクロレイン混合ガス(アクロレイン10
wt%含有)560g(1モル)を吹き込みノズルから
ゆっくりと吹き込んだ。8時間経過後、酢酸18g
(0.3モル)を滴下し反応を停止した。
【0017】反応液を、ラネーニッケル1gとともにオ
ートクレーブ中に投入し、水素ガスによって100kg
/cm3 に加圧した。オートクレーブを100℃に加熱
し、水素添加反応を行った。2時間経過後、反応器を室
温まで冷却し、ラネーニッケルを分離した。反応液を、
蒸留装置を上部に設置したガラス製反応器に投入し、加
熱して64℃留分としてメタノール54gを回収し、さ
らに加熱して、水250gを留去したところで蒸留を終
了し室温まで冷却した。
ートクレーブ中に投入し、水素ガスによって100kg
/cm3 に加圧した。オートクレーブを100℃に加熱
し、水素添加反応を行った。2時間経過後、反応器を室
温まで冷却し、ラネーニッケルを分離した。反応液を、
蒸留装置を上部に設置したガラス製反応器に投入し、加
熱して64℃留分としてメタノール54gを回収し、さ
らに加熱して、水250gを留去したところで蒸留を終
了し室温まで冷却した。
【0018】反応器に、酢酸90g(1.5モル)およ
びp−トルエンスルホン酸52g(0.3モル)を投入
した。反応器内を300mmHgに減圧し、反応器を加
熱しエステル化反応を行なった。反応温度が90℃を越
えたあたりから、水の留出が確認された。水が80g留
出した後、蒸留装置上部の温度が77℃から90℃に上
昇し、酢酸が留出した。
びp−トルエンスルホン酸52g(0.3モル)を投入
した。反応器内を300mmHgに減圧し、反応器を加
熱しエステル化反応を行なった。反応温度が90℃を越
えたあたりから、水の留出が確認された。水が80g留
出した後、蒸留装置上部の温度が77℃から90℃に上
昇し、酢酸が留出した。
【0019】反応器を冷却し40℃以下になったところ
で、反応器内を50mmHgに減圧し、再度加熱を開始
した。48℃留分である酢酸40gに続いて、70℃留
分に3−メトキシ−1−アセトキシプロパン110g
(純度99%以上)が得られた。3−メトキシ−1−ア
セトキシプロパンのSP値は9.0、KB値は300以
上であり、溶解力に優れた溶剤が得られた。
で、反応器内を50mmHgに減圧し、再度加熱を開始
した。48℃留分である酢酸40gに続いて、70℃留
分に3−メトキシ−1−アセトキシプロパン110g
(純度99%以上)が得られた。3−メトキシ−1−ア
セトキシプロパンのSP値は9.0、KB値は300以
上であり、溶解力に優れた溶剤が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、溶解力
に優れる新規溶剤が提供され、プロピレンの直接酸化法
によるアクリル酸製造プロセスから抜き出した混合ガス
中のアクロレインを用いて3−メトキシ−1−アセトキ
シプロパンを効率よく製造できる。
に優れる新規溶剤が提供され、プロピレンの直接酸化法
によるアクリル酸製造プロセスから抜き出した混合ガス
中のアクロレインを用いて3−メトキシ−1−アセトキ
シプロパンを効率よく製造できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 3−メトキシ−1−アセトキシプロパン
を含有してなる溶剤。 - 【請求項2】 アクロレインとメタノールとを塩基性触
媒存在下で反応させた反応生成物を水素添加した後、酢
酸と酸触媒存在下で反応させることを特徴とする3−メ
トキシ−1−アセトキシプロパンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5175529A JPH0725821A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 新規溶剤およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5175529A JPH0725821A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 新規溶剤およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0725821A true JPH0725821A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=15997664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5175529A Pending JPH0725821A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 新規溶剤およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0725821A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997010284A1 (en) * | 1995-09-11 | 1997-03-20 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Aqueous adhesive composition, adhesive film and process for producing it |
JPH09235340A (ja) * | 1996-02-22 | 1997-09-09 | Degussa Ag | アクロレイン放出性コポリマー、その製法、これを含有する殺生用の水含有系及び物質の保存法 |
WO1998050339A1 (fr) * | 1997-05-07 | 1998-11-12 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | 1-ACETOXY-3-n-PROPOXYPROPANE ET SOLVANTS D'ETHER ALCOOL |
WO2000058252A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-05 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Solvant derive de 1,3-propanediol tres pur, son procede de production et son utilisation |
CN107032986A (zh) * | 2017-04-21 | 2017-08-11 | 江苏天音化工有限公司 | 一种酸性离子液体催化合成2‑甲氧基‑1‑丙醇醋酸酯的方法 |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP5175529A patent/JPH0725821A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997010284A1 (en) * | 1995-09-11 | 1997-03-20 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Aqueous adhesive composition, adhesive film and process for producing it |
JPH09235340A (ja) * | 1996-02-22 | 1997-09-09 | Degussa Ag | アクロレイン放出性コポリマー、その製法、これを含有する殺生用の水含有系及び物質の保存法 |
WO1998050339A1 (fr) * | 1997-05-07 | 1998-11-12 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | 1-ACETOXY-3-n-PROPOXYPROPANE ET SOLVANTS D'ETHER ALCOOL |
WO2000058252A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-05 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Solvant derive de 1,3-propanediol tres pur, son procede de production et son utilisation |
US6610638B1 (en) | 1999-03-31 | 2003-08-26 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | High purity 1,3-propanediol derivative solvent, process for producing the same, and use thereof |
JP4570786B2 (ja) * | 1999-03-31 | 2010-10-27 | ダイセル化学工業株式会社 | 高純度1,3−プロパンジオール誘導体系溶媒、その製造方法、及び用途 |
CN107032986A (zh) * | 2017-04-21 | 2017-08-11 | 江苏天音化工有限公司 | 一种酸性离子液体催化合成2‑甲氧基‑1‑丙醇醋酸酯的方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4268695A (en) | Process for the continuous preparation of butane-1,4-diol | |
US5196601A (en) | Process for producing alcohol or amine | |
JPH069593A (ja) | エポキシドの一貫製造方法 | |
EP3124462B1 (en) | Use of rhenium-containing supported heterogeneous catalysts for the direct deoxydehydration of glycerol to allyl alcohol | |
JP2017533907A (ja) | 再利用可能な触媒系を使用したc−o結合およびc=o結合の穏やかな触媒還元 | |
JPH0725821A (ja) | 新規溶剤およびその製造方法 | |
Yadav et al. | Copper (II) triflate immobilized in [bmim] BF4 ionic liquid: an efficient reaction medium for michael addition of β-ketoesters to acceptor-activated alkenes | |
JPS5879941A (ja) | メチルフェノ−ルの調製方法 | |
JPH11130728A (ja) | マロン酸モノ第3級アルキルエステルの製造方法 | |
JPS59176232A (ja) | アルキレングリコ−ルモノアルキルエ−テルのモノカルボン酸エステルの製法 | |
JPH10507166A (ja) | シクロプロパンカルボン酸及びその誘導体の製造方法 | |
JPS585890B2 (ja) | 多価フエノ−ルの製造法 | |
JP2001039913A (ja) | ビナフトールの精製方法 | |
JPS5823661A (ja) | 過酸化物の製造方法 | |
EP0435158B1 (en) | Process for producing alcohol or amine | |
JPH02149539A (ja) | 脂環式テトラカルボン酸およびその誘導体 | |
JPH07116089B2 (ja) | 3−メトキシブタノ−ルの製造方法 | |
JPH07165643A (ja) | ジオール化合物の製造法 | |
JP2006045166A (ja) | 脂環式多価カルボン酸及びその酸無水物の製造方法 | |
JP3366366B2 (ja) | 2−メチル−1−ナフトールの製造法 | |
JPH04198151A (ja) | メタクリル酸の製造方法 | |
JPH04217674A (ja) | エポキシ化された(メタ)アクリレートの着色防止方法 | |
JPH0733699A (ja) | 1,4−デカヒドロナフタレンジオールの製造方法 | |
JP3051192B2 (ja) | エポキシ化された1−メチルテトラヒドロベンジルアルコ―ルおよびその製造方法 | |
US4618714A (en) | Process for preparation of 3,3'- or 3,4'-diaminobenzophenones |