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JPH07257952A - 高強度ポリマーコンクリート用水硬性組成物及び高強度ポリマーコンクリート成形物の製造法 - Google Patents

高強度ポリマーコンクリート用水硬性組成物及び高強度ポリマーコンクリート成形物の製造法

Info

Publication number
JPH07257952A
JPH07257952A JP8716894A JP8716894A JPH07257952A JP H07257952 A JPH07257952 A JP H07257952A JP 8716894 A JP8716894 A JP 8716894A JP 8716894 A JP8716894 A JP 8716894A JP H07257952 A JPH07257952 A JP H07257952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strength polymer
polymer concrete
hydraulic composition
curing agent
epoxy resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8716894A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadao Sakurai
忠雄 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8716894A priority Critical patent/JPH07257952A/ja
Publication of JPH07257952A publication Critical patent/JPH07257952A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より高い強度、特により高い曲げ強度を有す
るポリマーコンクリートを提供する。 【構成】 水硬性セメントに、エポキシ樹脂用モノマー
及び硬化剤を配合し、さらにコンクリート成形物に加熱
養生処理を施すことで、優れた性状、特に高い曲げ強度
を有するポリマーコンクリートを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水硬性セメントにエポ
キシ樹脂用モノマー及び硬化剤を配合してなる高強度ポ
リマーコンクリート用水硬性組成物に関する。さらにそ
の水硬性組成物を用いた高強度ポリマーモルタル成形物
及び高強度ポリマーコンクリート成形物及びそれらの製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題を解決するための手段】セメント
コンクリートを改質するために各種のポリマーをエマル
ジョンとして添加し、製品の強度及びその作成にあたっ
ての作業性などを改善しようとする試みはこれまで広く
行なわれてきている。一般的にセメントなどの水硬性材
料に添加されるエマルジョンとしては、天然ゴム又は合
成ゴムのラテックス、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢
酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニリデンなどの熱可塑性ポリマーのエマルジョ
ン、熱硬化性ポリマーのエマルジョン、アスファルトな
どの歴背質物質のエマルジョンなどが挙げられる。これ
らエマルジョンは、一般的にセメントの耐アルカリ性や
耐水性を向上させる目的で加えられ、こうして得られた
コンクリートは耐アルカリ性、耐候性、耐熱性が優れて
いたり、引張強度、曲げ強度、圧縮強度、耐衝撃強度な
どが大巾に向上するなどの性状の改善が見られることが
知られている。
【0003】このようにセメントなどの水硬性材料中に
添加されるエマルジョンには、通常ポリマーが用いられ
る。それは、水硬性材料中でポリマー自体が持つ特性を
そのまま利用する必要があること、セメントと混和する
と同時にモノマーの重合化を行ってポリマーが得ようと
した場合には必ずしも所要の性状のポリマーが生成する
とは考えられず、結果として水硬性材料に配合する意味
がなくなると考えられるからである。さらにセメントの
硬化と、モノマーの重合化が同時に進行させる必要があ
り、両過程を適正に行うことは困難と考えられるからで
ある。さらに最近では、セメントなどに配合されるポリ
マー自体を水硬性反応に関与させるなどして、そのコン
クリートなどの成形物の強度に関与せしめることが望ま
れている。もし、このようにポリマー自体がコンクリー
ト構造物中で、骨材などと反応体を形成していれば、よ
り強い強度の成形体が得られると期待されている。しか
し、このような目的で使用して、強い強度を得ることの
できるポリマー配合物を見付けることは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであって、(1)水硬性セメントからなる成分
と(2)エポキシ樹脂用モノマーからなる成分と(3)
硬化剤とからなる成分とからなることを特徴とする高強
度ポリマーコンクリート用水硬性組成物、該水硬性組成
物と混和材とからなることを特徴とする高強度ポリマー
モルタル用組成物又は高強度ポリマーコンクリート用組
成物、さらには、上記成分(1)と上記成分(2)と水
とさらに必要に応じ混和材を配合して後混合し、次に成
形して得られた高強度ポリマーモルタル成形物又は高強
度ポリマーコンクリート成形物を加熱養生処理すること
を特徴とする高強度ポリマーモルタル成形物又は高強度
ポリマーコンクリート成形物あるいはそれらの製造法を
提供するものである。本発明で用いられるエポキシ樹脂
用モノマーとしては分子中にエポキシ基を2個以上も
ち、そのまま単独又は硬化剤と反応して重合化し得るも
のが挙げられる。分子中にエポキシ基を2個以上有する
化合物は、エポキサイドと呼ばれるが、このエポキサイ
ドには分子の末端位にエポキシ基を有する末端エポキサ
イドと分子骨核部にエポキシ基を構成している内部エポ
キサイドとが知られ、末端エポキサイドは比較的求該試
薬と速やかに反応し、内部エポキサイドは求電子試薬と
比較的反応し易い。
【0005】また、エポキサイドには大別してグリシジ
ル型のものと非グリシジル系(過酢酸系)と呼ばれるも
のが広く知られている。グリシジル型エポキサイドの代
表的にものとしては、ビスフェノール系、ノボラック
系、アルキルフェノール系、レゾルシン系、ポリグリコ
ール系、エステル系、N−グリシジルアミンのものが知
られており、非グリシジル系エポキサイドの代表的なも
のとしては、環状脂肪族エポキサイド、エポキシ化ポリ
オレフィン、エポキシ化グリセライド、反応性低粘度エ
ポキサイドのものが知られている。
【0006】上記ビスフェノール系エポキサイドとして
は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとを縮合さ
せたもので、ビスフェノールAの量(以下B量という)
とエピクロルヒドリンの量(以下E量という)との配合
比に応じて、その分子量が異なっている。BとEの配合
割合は、1:2から次第に1:1に近付くにつれて、生
成エポキサイドの分子量が大きくなり、その性状も1:
2〜2:3における液状のものから、3:4〜4:5に
おける粘性体そして5:6よりの固体のものまであり、
その使用目的に応じて選択することができる。
【0007】ビスフェノール系エポキサイドのビスフェ
ノール成分としては、上記ビスフェノールAの他に、ビ
スフェノールF、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、ビスフェノールS、ジフェノール酸、さ
らには次式の化合物
【0008】
【式3】
【0009】(上式中、Xは同一又は異なってよく、塩
素、臭素などのハロゲン、水素である)、次式の化合物
【0010】
【式4】
【0011】などが挙げられる。同様に、ビスフェノー
ルAの代わりに、ジクリシジルエーテル
【0012】
【式5】
【0013】のようなアルキルフェノール、
【0014】
【式6】
【0015】のようなテトラヒドロキシフェニルエタ
ン、フェノールフタレインなどをエピクロルヒドリンと
反応させて得られるものも知られている。ノボラツ系エ
ポキサイドは、ノボラック型フェノール樹脂の初期縮合
物にエピクロルヒドリンを縮合したもので、レゾルシン
系エポキサイドは、レゾルシン樹脂又はレゾルシンとア
セトンの縮合物に、エピクロルヒドリンを縮合したもの
である。ポリグリコール系エポキサイドとしては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン又
はこれらのポリグリコール類にエピクロルヒドリンを作
用したものが挙げられる。これらポリグリコール系エポ
キサイドのうちには、グリコールとビスフェノールとの
共縮合物にエピクロルヒドリンを作用したものも挙げら
れる。
【0016】エステル系エポキサイドとしては、多価カ
ルボン酸のカルボキシル基の水素をグリシジル基で置換
したエステル、例えばジクリシジルアジペート、ジクリ
シジルフタレート、ヘキサヒドロフタル酸ジクリシジ
ル、ヘット酸ジクリシジル、リノレイン酸ダイマージク
リシジルエステルのようなダイマー酸ジクリシジルエス
テル、メタアクリル酸グリシジルエステルあるいはその
重合物などが挙げられる。N−グリシジルアミンエポキ
サイドとしては、メラミン、シアヌレート、アニリン、
アミノジフェニルメタンなどのアミン化合物とエピクロ
ルヒドリンとを反応させて得られたものが挙げられる。
その他エポキサイドとしてはチオコールなどのスルフヒ
ドリル基含有化合物とエピクロルヒドリンとを反応させ
て得られたもの、シリコン化合物とエピクロルヒドリン
とを反応させて得られたもの、さらにはリン含有化合物
とエピクロルヒドリンとを反応させて得られたものなど
が挙げられる。本発明のエポキシ樹脂用モノマーは単独
あるいは2以上を混合して用いることができる。本発明
に従えば、特に好ましいエポキシ樹脂用モノマーとして
は、ビスフェノール系エポキサイドを挙げることができ
る。そのようなビスフェノール系エポキサイドのうち、
特にビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反
応により得られたものは好ましく使用できる。特に好ま
しいビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反
応により得られたエポキサイドとしては、式7
【0017】
【式7】
【0018】(上式中、nは0以上の整数で、より好ま
しくは0〜3の整数で、更に一層好ましくは0〜2の整
数である)の構造式を有するものが挙げられる。この代
表的なものは、エピコート(商品名;油化シエルポキシ
(株))として入手することができ、特にはグレードD
X255のものが好ましく用いられることができる。こ
のタイプのエポキサイドで、本発明において好ましく使
用できるものは、粘度(25℃)が約8〜21ポイズノ
ガードナーホルツ、より好ましくは約10〜19ポイズ
ノガードナーホルツのものであり、エポキシ当量が約1
75〜220、好ましくは約182〜212のものが使
用できる。本発明において好ましく使用できるビスフェ
ノール系エポキサイドとしては常温で液状のもので、水
希釈型エポキシ樹脂用あるいはエマルジョン塗料用に用
いられるものが挙げられる。エポキシ樹脂用モノマー
は、水硬性セメント100重量部に対して、約0.1重
量部から約200重量部、好ましくは約1.0重量部か
ら約50重量部、より好ましくは約3.0重量部から約
25重量部の範囲で添加することができる。
【0019】本発明のエポキシ樹脂用モノマーはプロピ
レンオキサイド、n−ブチルグリシジルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、ブタジェンジ
オキサイド、ジクリシジルエーテル、エチレングリコー
ルジクリシジル、ジビニルベンゼンジオキサイド、2,
6−ジグリシジル、フェニルグリシジルエーテル、2−
グリシジル、フェニルグリシジルエーテル、レゾルシン
ジクリシジルエーテル、エピクロルヒドリン、オクチレ
ンオキサイド、スチレンオキサイド、メタアクリルグリ
シジル等の反応性希釈剤を併用することもできる。ま
た、このようなエポキシ樹脂用モノマーは、イソプロピ
ルアルコール、n−ブタノール、ジブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、ト
リアセテート、キシレン、ヒマシ油、パイン酸、エチレ
ングリコールモノアルキルエーテルなどの希釈剤、ノニ
ルフェノールなどのアルキルフェノール、ポリグリコー
ル、ポリサルファイド、スチレンジアクリルフタレー
ト、−カプロラクタム、ブチロラクトンなどの非エポキ
シ性の反応性基を持つ希釈剤などを配合することもでき
る。
【0020】本発明で用いることのできる硬化剤として
は、アミン類、酸又は酸無水物、アルコール類、チオコ
ール類、フェノール類などが挙げられる。アミン類硬化
剤としては、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミ
ンなどが挙げられ、さらに脂肪族アミン、脂環式アミ
ン、芳香族アミンなどが挙げられる。アミン硬化剤とし
ては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、m−ヘキサメチレントリアミン、1,3−アミノメ
チルシクロヘキサン、
【0021】
【式8】
【0022】(エポメート(商品名))、ヒペリジン、
イミダゾール又は2−エチル−4(5)−メチルイミダ
ゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−
イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−エチル−4(5)−メチル イミダゾール、2
−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール
アジン、2−ウンデシルイミダゾールなどのイミダゾー
ルの誘導体ポリアミドアミン、m−フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、
アミノエチルピペラジン、2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、テトラメチルグアニジ
ン、2−メチルアミノメチルフェノールなどが挙げられ
る。このほかアミン硬化剤としては、アミングリシジル
エーテル付加物、アミン−シアノエチル付加物、アミン
フェニルグリシジルエーテル付加物、アミンとBF
の付加物などが挙げられる。
【0023】酸又は酸無水物硬化剤としては、例えば、
無水フタル酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、ピロメリツト酸無水物、トリメリット酸無水物、
トリメリット酸グリコール、メチルナジック酸無水物、
クロレン酸無水物(ヘット酸)、ドデシルコルク酸無水
物、ジクロルマレイン酸無水物、ポリアゼライン酸無水
物、ポリセバチン酸無水物、2−エチルヘキサン酸とト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノールとの塩などの
−塩基酸と第三級アミンとの塩などが挙げられる。酸又
は酸無水物硬化剤を用いる場合、必要に応じ加熱、例え
ば100℃以上に加熱したり、触媒、例えば第三級アミ
ン又はアルコール類を加えることが好ましい。
【0024】本発明で用いられる硬化剤としては、潜在
性硬化剤の形態のものあることができ、例えば硬化剤が
エポキシ樹脂モノマーと混合しても、室温では不溶解性
の異相系になっているとか、あるいは強いコンプレック
スを形成していて反応しないものがあげられる。このよ
うな潜在性硬化剤としては、例えばジシアンジアミド、
メラミン、イソフタロジヒドラジンなどの加熱によりエ
ポキサイドに溶解して反応に関与するもの、上記したB
とアミンとの付加物、ジアミンとアセトンとの反応
付加物ケテミンなどが挙げられる。本発明で用いられる
硬化剤は、更にマイクロカプセルに封入されたものであ
ってよく、そのカプセル外皮は、熱又は圧力、例えば4
0〜120psiなどの機械的な作用で容易に破壊され
うるようなものが挙げられる。また、本発明で用いられ
る硬化剤は、モレキュラーシーブ吸着されたものである
ことができ、例えばゼオライトなどの多孔質ケイ酸アル
ミニウムに硬化剤、例えばジエチレントリアミンなどの
低分子量化合物を吸着させたものが挙げられる。
【0025】本発明で用いられるエポキシ樹脂用モノマ
ーは、水に強制的に乳化、分散させることでエマルジョ
ン化することができる。本発明の水硬化性組成物には、
上記のようにしてエマルジョン化したエポキシ樹脂用モ
ノマーを配合することができる。エポキシ樹脂用モノマ
ーのエマルジョンは、例えばエポキシ樹脂用モノマー
(エポキシ当量:約180〜200程度)100部に、
必要に応じ例えばHLB7.8及びHLB18.9のノ
ニオン性乳化剤を約0.75部及び約2.5部加え、次
に必要に応じ加熱、例えば約70℃に加熱し、高いせん
断力の働く高速ミキサーで攪拌、例えば初期1000r
pmで攪拌しながら、水を少量ずつ添加する。最初はW
/O型エマルジョンが生成する。水の量が、例えば40
部をこえると相転移が生起する。相転移の前で高速回
転、例えば約3000rpm処理すると、O/W型エマ
ルジョンとなり、粘度は急激に低下する。この乳化、分
散化処理は、目的に応じて適宜好ましい方法を選択する
ことができる。このエマルジョン中には、硬化剤を加え
ておくこともできるし、硬化剤は別途同様に乳化処理
し、使用前に両者を混合して用いることもできる。この
乳化、分散処理にあたっては、PH調整剤、保護コロイ
ド等の分散剤を加えておくこともできる。
【0026】この処理で用いることのできる乳化剤とし
ては、ノニオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤と
して知られたものの中から選んで用いることができる。
本発明において、水硬性セメントとは水和反応によって
硬化するセメントとして知られたものが、特別に制限さ
れることなく用いることができる。このような水硬性セ
メントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、
早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメン
ト、中康熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトラン
ドセメント、白色ポルトランドセメント、ハイアルミナ
セメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シ
リカセメントなど、ポラゾンや急冷高炉スラグなどのシ
リカ質あるいは石灰質を主成分とする混合材をポルトラ
ンドセメントに配合した混合セメントなどが挙げられ
る。これら水硬性セメントは単独でも、2種以上を混合
して使用してもよい。本発明の混和材は、任意に所望量
が用いられることができ、骨材セメント混和材料、例え
ばセメント混和剤が挙げられる。骨材としては、細骨材
及び粗骨材が挙げられ、例えばモルタルの場合には砂や
ケイ砂などが挙げられ、コンクリートの場合には、砂利
や砕石、小石などが挙げられる。
【0027】混和材のうちには、さらにガラス、ビニロ
ン、ポリアミド、スチール、ステンレス、カーボンなど
の各種微粒子又は繊維、あるいはフエロシリコン、セラ
ミックスなどの無機性フィラー、その他鉱物性軽量骨材
などをあげることもできる。さらに、フライアッシュ、
スラグ粉末、石灰粉末、シラス、消石灰、炭酸カルシウ
ム粉、活性白土、酸性白土、シリカヒューム、ワラスト
ナイト、アルキルセルロース、PVAなどがあげられ
る。混和剤としては、公知のセメント混和剤として知ら
れたもののうちから必要に応じて任意に選択して用いる
ことができ、例えば硬化促進剤、凝結遅延剤、分離低減
剤、ポリマー混和剤、着色剤、水溶性高分子又はそれら
のエマルジョン、発泡剤、消泡剤、セルフレベリング
剤、流動化剤、高性能減水剤、AE剤、AE減水剤、遅
延剤、速強剤、促進剤、起泡剤、保水剤、増粘剤、防水
剤、防錆剤、防剤、ヒビワレ低減剤、高炉スラッグ、フ
ライアッシュ、シリカヒューム、膨張剤、除放性分散
剤、除放性起泡剤、凍結防止剤などを挙げることができ
る。これらの混和剤は、それぞれ単独で用いることもで
きるし、二種以上を混合して用いることができる。ま
た、本発明の目的に沿うかぎり特に限定されること無
く、種々の配合形態で用いることができる。本発明にお
いては、各成分の配合割合は所要目的及び所要製品に応
じて適宜これを決定することができる。
【0028】本発明のより好ましい態様に従えば、本発
明では(1)水硬性セメント、例えば普通ポルトランド
セメント約80〜120重量部、より好適には約100
重量部に混和剤、例えばシリカヒューム約5〜20重量
部、より好適には約10重量部、ワラストナイト約5〜
20重量部、より好適には約10重量部、市販分散剤約
0.5〜1.5重量部、より好適には約1.0部、
(2)ビスフェノール系エポキサイド、例えばビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応により得ら
れたエポキサイド、より好ましくはエピコート(商品
名;油化シエルエポキシ(株))、さらに好ましくはエ
ピコートグレードDX255を約1.0〜30重量部、
より好ましくは約3.0〜20重量部と、硬化剤、例え
ばイミダゾール系硬化剤、より好ましくはノーベンジル
−2−メチルイミダゾール、さらに好ましくはエピキュ
ア(商品名:油化シエルエポキシ(株))の例えばグレ
ードBM12を約0.05〜約1.00重量部、より好
ましくは約0.1〜0.5重量部とを少量の水、例えば
約1.0〜5.0重量部、好ましくは約1.5〜3.0
重量部の水と一緒にして水性エマルジョンとした後、配
合したものである水硬化性組成物が提供される。この高
強度ポリマーコンクリート用水硬化性組成物は、必要に
応じ骨材などと混合され、モルタルあるいはコンクリー
トに成形され、本発明に従えば、これらモルタル及びコ
ンクリートが提供されると共にその製造法も提供され
る。
【0029】本発明の高強度ポリマーコンクリート用水
硬性組成物は、水が添加されたのち、よく混合処理さ
れ、成形処理されることができる。こうして成形処理さ
れた水硬性組成物は、次に加熱養生処理されることがで
きる。この加熱養生処理は、エポキシ樹脂を成形するに
充分な処理であればよいが、例えば約50〜250℃、
より好ましくは60℃〜200℃の温度で、適当な時
間、例えば約20分間〜24時間処理するものでよい。
また、この加熱養生処理は2段階で、その加熱温度、加
熱時間を種々の範囲で変えて行うこともできる。このよ
うな処理の好ましいものとしては、例えば第1段でコン
クリート成形物を約60℃〜約80℃にして約10時間
から約15時間養生処理した後、第2段でさらに約90
〜250℃、好ましくは約100〜150℃にして約1
0分間〜約1時間、好ましくは約20分間から40分間
処理することが挙げられる。上記本発明の好ましい態様
の高強度ポリマーコンクリート用水硬化性組成物は、所
要量の水を配合して成形体とされた後その養生過程で加
熱処理、例えば約50℃〜250℃、より好ましくは約
60℃〜 ℃の温度で適当な時間、例えば約20分間
〜24時間、好ましくは約60℃では約10〜15時
間、約100℃では約25〜60分間蒸気などを用いて
養生処理することができる。このような加熱養生処理は
2段階に分けて行うこともでき、例えば第1段では約5
0〜90℃、好ましくは約60〜80℃の温度で、約5
〜20時間、好ましくは約10〜15時間処理し、次に
第2段階で約90〜200℃、好ましくは約10〜15
0℃に加熱することができる。本発明の高強度ポリマー
コンクリート用水硬化性組成物では、上記したような加
熱処理を施すことにより、より曲げ強度などの強度の優
れた成形品を得ることができる。上記第2段での加熱で
三次元(立体)重合体の形成が生じていると考えられ
る。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明の特徴とする
ことを説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。 実施例1:ビスフェノール系エポキサイドとしてエピコ
ートDX255(油化シエルエポキシ(株)を用い、硬
化剤としてイミダゾール系硬化剤で、1−ベンジル−2
−メチルイミダゾール(エピキュアBM112:油化シ
エルエポキシ(株))を用い、次の配合割合として、エ
マルジョンを作製した。)
【0031】エポキサイド及び硬化剤を混合した後、そ
の混合物をミキサーで撹はんしながら水を添加し、エポ
キシ樹脂用モノマーエマルジョンを得た。こうして得ら
れたエマルジョンを普通ポルトランドセメント100重
量部、シリカヒューム10重量部、ワラストナイト10
重量部、分散剤1.0重量部を加え、残部として水を加
えた。従って、添加した水の量は、25重量部を、よく
練り混ぜた後、成形した。次にコンクリート成形物は蒸
気を用いて80℃で12時間加熱養生処理した。こうし
て得られたコンクリート成形品の強度を測定した結果曲
げ強度80kg/cm及び圧縮強度500kg/cm
であった。
【0032】
【発明の効果】上記のとおり本発明の高強度ポリマーコ
ンクリート用水硬性組成物を用いると、得られるモルタ
ル成形物、コンクリート成形物の物性改良、特に曲げ強
度や引張り強度が大幅に改善される。さらには、気密
性、耐水性に優れ、骨材との接着性などに優れた高強度
ポリマーモルタル成形物又は高強度ポリマーコンクリー
ト成形物が製造できる。得られた高強度ポリマーモルタ
ル成形物又は高強度ポリマーコンクリート形成物は、従
来の汎用用途はもちろんのこと、特にその曲げ強度の求
められるコンクリート構造物への適用が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NKX // C04B 28/02 (C04B 28/00 24:28 A 22:06 A 14:38) C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)水硬性セメントからなる成分と
    (2)エポキシ樹脂用モノマーからなる成分と(3)硬
    化剤からなる成分とからなることを特徴とする高強度ポ
    リマーコンクリート用水硬性組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂用モノマーが、ビスフエノ
    ールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応により得られ
    たものである請求項1記載の高強度ポリマーコンクリー
    ト用水硬性組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂用モノマーが、式1 【式1】 (上式中nは0〜2の整数である)の化合物である請求
    項1記載の高強度ポリマーコンクリート用水硬性組成
    物。
  4. 【請求項4】 硬化剤が、イミダゾール又はその誘導
    体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度ポ
    リマーコンクリート用水硬性組成物。
  5. 【請求項5】 硬化剤が、1−ベンジル−2−メチル
    イミダゾールである請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の高強度ポリマーコンクリート用水硬性組成物。
  6. 【請求項6】 水硬化性セメント、セメント用混和材、
    式2 【式2】 (上式中、nは0〜2の整数である)のエポキシ樹脂用
    モノマー及びイミダゾール系硬化剤からなるものである
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の高強度ポリマーコ
    ンクリート用水硬性組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    水硬性組成物に水を加えて混合し、成形処理し、次に同
    成形物を加熱養生処理することを特徴とする高強度ポリ
    マーモルタル又は高強度ポリマーコンクリート成形物の
    製造法。
  8. 【請求項8】 加熱養生処理工程が、比較的低温下での
    処理の第一段階処理と、比較的高い温度下での処理の第
    二段階処理とからなる請求項7記載の高強度ポリマーモ
    ルタル成形物又は高強度ポリマーコンクリート成形物の
    製造法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8の製造法で得られた高強
    度ポリマーモルタル成形物又は高強度ポリマーコンクリ
    ート成形物。
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