JPH07242633A - 5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法 - Google Patents
5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法Info
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- JPH07242633A JPH07242633A JP6006694A JP6006694A JPH07242633A JP H07242633 A JPH07242633 A JP H07242633A JP 6006694 A JP6006694 A JP 6006694A JP 6006694 A JP6006694 A JP 6006694A JP H07242633 A JPH07242633 A JP H07242633A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 農薬の中間体として有用な5−アミノエチル
アミノメチル−2−クロロピリジンの工業的に有利な製
造方法を提供する。 【構成】 2−クロロ−5−クロロメチルピリジンとエ
チレンジアミンとを反応させて5−アミノエチルアミノ
メチル−2−クロロピリジンを製造する方法において、
2−クロロ−5−クロロメチルピリジン1当量に対して
エチレンジアミンを2〜10当量使用し、かつ、水の存
在下に反応を行うことを特徴とする5−アミノエチルア
ミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法。
アミノメチル−2−クロロピリジンの工業的に有利な製
造方法を提供する。 【構成】 2−クロロ−5−クロロメチルピリジンとエ
チレンジアミンとを反応させて5−アミノエチルアミノ
メチル−2−クロロピリジンを製造する方法において、
2−クロロ−5−クロロメチルピリジン1当量に対して
エチレンジアミンを2〜10当量使用し、かつ、水の存
在下に反応を行うことを特徴とする5−アミノエチルア
ミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、農薬の中間体として有
用な5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジ
ンの製造方法に関する。
用な5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジ
ンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−218386号公報に2−
クロロ−5−クロロメチルピリジンとエチレンジアミン
とを反応させて5−アミノエチルアミノメチル−2−ク
ロロピリジンを製造する方法が開示されている。そこで
は、この方法は望ましくは溶媒または希釈剤を用いて実
施できると記載され、溶媒ないし希釈剤としては、水及
び他の溶媒が例示されているが、2−クロロ−5−クロ
ロメチルピリジンとエチレンジアミンの反応において水
を使用して具体的に反応を行った例は記載されていな
い。
クロロ−5−クロロメチルピリジンとエチレンジアミン
とを反応させて5−アミノエチルアミノメチル−2−ク
ロロピリジンを製造する方法が開示されている。そこで
は、この方法は望ましくは溶媒または希釈剤を用いて実
施できると記載され、溶媒ないし希釈剤としては、水及
び他の溶媒が例示されているが、2−クロロ−5−クロ
ロメチルピリジンとエチレンジアミンの反応において水
を使用して具体的に反応を行った例は記載されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】前述の従来方法にお
いて2−クロロ−5−クロロメチルピリジンとエチレン
ジアミンとの反応では、エチレンジアミンの2個のアミ
ノ基に2−クロロ−5−クロロメチルピリジンが反応し
てN,N′−ビス(2−クロロ−5−ピリジルメチル)
エチレンジアミン(以下DPEDAと略称する)が生成
するのは好ましくない。DPEDAの生成は、エチレン
ジアミンを過剰量使用することによりある程度抑制する
ことができるが、このような副生物の生成を抑えつつ、
目的の5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリ
ジンをできるだけ多量に生成すべく反応の選択性を向上
させることが望まれる。
いて2−クロロ−5−クロロメチルピリジンとエチレン
ジアミンとの反応では、エチレンジアミンの2個のアミ
ノ基に2−クロロ−5−クロロメチルピリジンが反応し
てN,N′−ビス(2−クロロ−5−ピリジルメチル)
エチレンジアミン(以下DPEDAと略称する)が生成
するのは好ましくない。DPEDAの生成は、エチレン
ジアミンを過剰量使用することによりある程度抑制する
ことができるが、このような副生物の生成を抑えつつ、
目的の5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリ
ジンをできるだけ多量に生成すべく反応の選択性を向上
させることが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる反
応の選択性を向上させるべく鋭意研究を行った結果、意
外にも反応中に水を存在させることによりこの目的を達
成できるとの知見を得て、本発明を完成した。
応の選択性を向上させるべく鋭意研究を行った結果、意
外にも反応中に水を存在させることによりこの目的を達
成できるとの知見を得て、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、2−クロロ−5−ク
ロロメチルピリジン(以下CMCと略称する)とエチレ
ンジアミン(以下EDAと略称する)とを反応させて5
−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジン(以
下PEDAと略称する)を製造する方法において、CM
C1当量に対してEDAを2〜10当量使用し、かつ、
水の存在下に反応を行うことを特徴とするPEDAの製
造方法に関する。
ロロメチルピリジン(以下CMCと略称する)とエチレ
ンジアミン(以下EDAと略称する)とを反応させて5
−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジン(以
下PEDAと略称する)を製造する方法において、CM
C1当量に対してEDAを2〜10当量使用し、かつ、
水の存在下に反応を行うことを特徴とするPEDAの製
造方法に関する。
【0006】本発明は一般に次の方法により実施するこ
とができる。CMCは、例えば特開平5−221986
号公報に開示された方法により製造されるものを使用す
ることができるが、その他の方法によって製造されるも
のを使用してもよい。特開平5−221986号公報に
開示の方法によれば、2−クロロ−5−トリクロロメチ
ルピリジンを硫酸などのプロトン供与体及び亜鉛などの
還元剤を用いて還元することにより容易にCMCを製造
することができる。そこでは反応条件として適切なもの
を選択すれば反応物として2−クロロ−5−ジクロロメ
チルピリジンの生成をできるだけ抑制し、一方CMCの
生成をできるだけ高め更に2−クロロ−5−メチルピリ
ジンも若干含む混合物が得られる。この反応物に通常の
精製、分離操作を施せば容易にCMCが得られる。この
方法で得られるCMCを本発明方法の出発物質として用
いる場合には、前記反応物に水及び溶媒を加えて抽出を
行うことにより粗CMC溶液が得られるので、これを蒸
留することなくそのまま本発明方法に供すれば原料の調
製が簡便であるので、工業的実施上好ましい。粗CMC
溶液としては10〜40重量%のCMCを含む溶液が望
ましい。その抽出溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチレンジクロライ
ドなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサンなどの脂肪族
炭化水素類が用いられるが、なかでも、トルエンなどの
極性の高くない溶媒を用いると反応物中のタール分を除
くことができるので好ましい。かくして得られる粗CM
C溶液には、CMCの他に、CMCに対して5〜20重
量%の2−クロロ−5−メチルピリジンが含まれる。
とができる。CMCは、例えば特開平5−221986
号公報に開示された方法により製造されるものを使用す
ることができるが、その他の方法によって製造されるも
のを使用してもよい。特開平5−221986号公報に
開示の方法によれば、2−クロロ−5−トリクロロメチ
ルピリジンを硫酸などのプロトン供与体及び亜鉛などの
還元剤を用いて還元することにより容易にCMCを製造
することができる。そこでは反応条件として適切なもの
を選択すれば反応物として2−クロロ−5−ジクロロメ
チルピリジンの生成をできるだけ抑制し、一方CMCの
生成をできるだけ高め更に2−クロロ−5−メチルピリ
ジンも若干含む混合物が得られる。この反応物に通常の
精製、分離操作を施せば容易にCMCが得られる。この
方法で得られるCMCを本発明方法の出発物質として用
いる場合には、前記反応物に水及び溶媒を加えて抽出を
行うことにより粗CMC溶液が得られるので、これを蒸
留することなくそのまま本発明方法に供すれば原料の調
製が簡便であるので、工業的実施上好ましい。粗CMC
溶液としては10〜40重量%のCMCを含む溶液が望
ましい。その抽出溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチレンジクロライ
ドなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサンなどの脂肪族
炭化水素類が用いられるが、なかでも、トルエンなどの
極性の高くない溶媒を用いると反応物中のタール分を除
くことができるので好ましい。かくして得られる粗CM
C溶液には、CMCの他に、CMCに対して5〜20重
量%の2−クロロ−5−メチルピリジンが含まれる。
【0007】EDAは通常、エチレンジアミンそのもの
として入手されるが、本発明ではEDAの水溶液をその
まま使用することが望ましい。EDAの使用量は反応原
料、溶媒などの相違により異なり一概に規定できない
が、CMC1当量に対して通常2〜10当量、望ましく
は4〜6当量である。EDAをCMC1当量に対して過
剰量使用することにより、前述のDPEDAの生成を抑
制することができるので好ましい。
として入手されるが、本発明ではEDAの水溶液をその
まま使用することが望ましい。EDAの使用量は反応原
料、溶媒などの相違により異なり一概に規定できない
が、CMC1当量に対して通常2〜10当量、望ましく
は4〜6当量である。EDAをCMC1当量に対して過
剰量使用することにより、前述のDPEDAの生成を抑
制することができるので好ましい。
【0008】本発明方法の反応系内における水の存在量
は、CMC1当量に対して通常0.5〜35当量、望ま
しくは1〜25当量、より望ましくは5〜10当量であ
る。EDAをその水溶液として使用する場合には、濃度
20〜90重量%EDA水溶液、望ましくは50〜80
重量%のEDA水溶液、より望ましくは60〜80重量
%のEDA水溶液を使用する。
は、CMC1当量に対して通常0.5〜35当量、望ま
しくは1〜25当量、より望ましくは5〜10当量であ
る。EDAをその水溶液として使用する場合には、濃度
20〜90重量%EDA水溶液、望ましくは50〜80
重量%のEDA水溶液、より望ましくは60〜80重量
%のEDA水溶液を使用する。
【0009】本発明方法の反応では溶媒を使用しても或
いは使用しなくてもよいが、一般に溶媒を使用すること
が望ましい。使用される溶媒としては、CMCとEDA
との反応に不活性であり、かつCMCを溶解するもので
あればいずれのものでもよく、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチレンジクロ
ライドなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサンなどの脂
肪族炭化水素類が挙げられる。これらの溶媒とCMCと
を混合することによりCMCは濃度10〜40重量%の
溶液として調製され、使用される。また、前記特開平5
−221986号公報に開示の方法により製造されるC
MCから得られる粗CMC溶液も前述のとおり、同様の
濃度に調製され、使用することが望ましい。
いは使用しなくてもよいが、一般に溶媒を使用すること
が望ましい。使用される溶媒としては、CMCとEDA
との反応に不活性であり、かつCMCを溶解するもので
あればいずれのものでもよく、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチレンジクロ
ライドなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサンなどの脂
肪族炭化水素類が挙げられる。これらの溶媒とCMCと
を混合することによりCMCは濃度10〜40重量%の
溶液として調製され、使用される。また、前記特開平5
−221986号公報に開示の方法により製造されるC
MCから得られる粗CMC溶液も前述のとおり、同様の
濃度に調製され、使用することが望ましい。
【0010】本発明方法における反応温度は反応原料、
溶媒などの相違により異なり一概に規定できないが、通
常10〜50℃、望ましくは20〜40℃であり、この
場合の反応時間は1〜5時間である。
溶媒などの相違により異なり一概に規定できないが、通
常10〜50℃、望ましくは20〜40℃であり、この
場合の反応時間は1〜5時間である。
【0011】反応終了後、反応物に通常の精製、分離操
作を施せば容易にPEDAが得られる。例えば、反応物
に濃度10〜45%の水酸化ナトリウム水溶液を(CM
C1当量に対して1当量)を加え、蒸留してEDA、水
及び溶媒の混合物を留去することにより、PEDAのト
ルエン溶液が得られる。
作を施せば容易にPEDAが得られる。例えば、反応物
に濃度10〜45%の水酸化ナトリウム水溶液を(CM
C1当量に対して1当量)を加え、蒸留してEDA、水
及び溶媒の混合物を留去することにより、PEDAのト
ルエン溶液が得られる。
【0012】以下に本発明の望ましい実施態様を記載す
る。 (1)10〜40重量%の粗CMCのトルエン溶液を6
0〜80重量%のEDA水溶液(CMC1当量に対し4
〜6当量)中に、攪拌しながら、かつ30〜40℃の温
度範囲内でゆっくりと滴下する。滴下後更に同温度範囲
内でしばらく攪拌して反応を続ける。 (2)反応終了後、反応物中に濃度10〜45%の水酸
化ナトリウム水溶液(CMC1当量に対し1当量)を加
え、反応液を中和する。反応混合物を蒸留することによ
り過剰のエチレンジアミンを水及びトルエンとの混合物
として留去する。残渣はPEDAを含むトルエン溶液で
あり、これに水を加えて抽出し、分液することによりP
EDAの水溶液を得ることができる。また分液後の有機
層を蒸留することによりトルエンが回収される。 (3)反応混合物から留去されたEDA、水及びトルエ
ンの混合物は分液され、EDAの水溶液及びトルエンが
回収される。
る。 (1)10〜40重量%の粗CMCのトルエン溶液を6
0〜80重量%のEDA水溶液(CMC1当量に対し4
〜6当量)中に、攪拌しながら、かつ30〜40℃の温
度範囲内でゆっくりと滴下する。滴下後更に同温度範囲
内でしばらく攪拌して反応を続ける。 (2)反応終了後、反応物中に濃度10〜45%の水酸
化ナトリウム水溶液(CMC1当量に対し1当量)を加
え、反応液を中和する。反応混合物を蒸留することによ
り過剰のエチレンジアミンを水及びトルエンとの混合物
として留去する。残渣はPEDAを含むトルエン溶液で
あり、これに水を加えて抽出し、分液することによりP
EDAの水溶液を得ることができる。また分液後の有機
層を蒸留することによりトルエンが回収される。 (3)反応混合物から留去されたEDA、水及びトルエ
ンの混合物は分液され、EDAの水溶液及びトルエンが
回収される。
【0013】以下に本発明の実施例を記載する。
実施例1 CMCとEDAとの反応中に水を存在させた場合の効果
について検討した。濃度25.0重量%のCMCのエチ
レンジクロライド溶液を、CMC1当量に対して10当
量のEDAの70%水溶液に1時間かけて滴下し、攪拌
下更に1時間反応を行った。反応生成物を液体クロマト
グラフィーにて分析し、以下の式によりPEDA選択性
を求めた。 PEDA選択性=A/(A+B+C) A:PEDAの生成比(%) B:DPEDAの生成比(%) C:その他の成分不明物(%)(以下UKと略称する)
について検討した。濃度25.0重量%のCMCのエチ
レンジクロライド溶液を、CMC1当量に対して10当
量のEDAの70%水溶液に1時間かけて滴下し、攪拌
下更に1時間反応を行った。反応生成物を液体クロマト
グラフィーにて分析し、以下の式によりPEDA選択性
を求めた。 PEDA選択性=A/(A+B+C) A:PEDAの生成比(%) B:DPEDAの生成比(%) C:その他の成分不明物(%)(以下UKと略称する)
【0014】一方、EDAの70%水溶液にかえて、各
種濃度に調製したEDAのエチレンジクロライド溶液
(EDAの使用量はCMC1当量に対して5当量であ
る)を用いた例について同様にPEDA選択性を求め
た。それぞれの結果を表1に記載する。表1中の対比1
〜4の条件、即ち水を存在させない場合には、UK(構
造未同定物)が多く生成した。実施例1の条件、即ち水
を存在させた場合には、UKの生成を抑えることができ
た。
種濃度に調製したEDAのエチレンジクロライド溶液
(EDAの使用量はCMC1当量に対して5当量であ
る)を用いた例について同様にPEDA選択性を求め
た。それぞれの結果を表1に記載する。表1中の対比1
〜4の条件、即ち水を存在させない場合には、UK(構
造未同定物)が多く生成した。実施例1の条件、即ち水
を存在させた場合には、UKの生成を抑えることができ
た。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2〜16及び17〜36 CMCとしては、特開平5−221986号公報に開示
された方法により製造され、その還元反応後エチレンジ
クロライド又はトルエンにて抽出したものを、粗CMC
溶液として使用した。粗CMC溶液中の溶媒以外の成分
比は、CMCが90%、2−クロロ−5−メチルピリジ
ンが10%であった。 (1)実施例2〜16:25重量%の粗CMCのエチレ
ンジクロライド溶液をEDAの水溶液に1時間かけて滴
下し、攪拌下に更に1時間反応させた。前記実施例1と
同様に、反応生成物を分析し、PEDA選択性を求め
た。結果を表2に記載する。 (2)実施例17〜36:25重量%の粗CMCのエチ
レンジクロライド溶液をトルエン溶液にかえた結果を表
3に記載する。なお、対比例として、EDAのトルエン
溶液を使用したものを併わせて記載する。
された方法により製造され、その還元反応後エチレンジ
クロライド又はトルエンにて抽出したものを、粗CMC
溶液として使用した。粗CMC溶液中の溶媒以外の成分
比は、CMCが90%、2−クロロ−5−メチルピリジ
ンが10%であった。 (1)実施例2〜16:25重量%の粗CMCのエチレ
ンジクロライド溶液をEDAの水溶液に1時間かけて滴
下し、攪拌下に更に1時間反応させた。前記実施例1と
同様に、反応生成物を分析し、PEDA選択性を求め
た。結果を表2に記載する。 (2)実施例17〜36:25重量%の粗CMCのエチ
レンジクロライド溶液をトルエン溶液にかえた結果を表
3に記載する。なお、対比例として、EDAのトルエン
溶液を使用したものを併わせて記載する。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】粗CMCを使用した表2及び表3の結果の
いずれもが、純品のCMCを使用した場合と同様の結果
を示した。
いずれもが、純品のCMCを使用した場合と同様の結果
を示した。
【0020】実施例4 2−クロロ−5−クロロメチルピリジン32.4gおよ
びトルエン183.6gの混合物を攪拌下、35℃で濃
度70%のエチレンジアミン水溶液85.86gに1時
間かけて滴下した。滴下終了後35℃で1時間攪拌した
後、水冷下、濃度40%の水酸化ナトリウム水溶液2
0.0gを加えた。反応混合物をトルエン450gを追
加しながら蒸留し過剰のエチレンジアミンを留去した。
残渣を水90gで抽出し、有機層を更に水30gで抽出
し、両者を合わせて5−アミノエチルアミノメチル−2
−クロロピリジン35.92gを含む水溶液168.0
9gを得た。(収率96.7%)
びトルエン183.6gの混合物を攪拌下、35℃で濃
度70%のエチレンジアミン水溶液85.86gに1時
間かけて滴下した。滴下終了後35℃で1時間攪拌した
後、水冷下、濃度40%の水酸化ナトリウム水溶液2
0.0gを加えた。反応混合物をトルエン450gを追
加しながら蒸留し過剰のエチレンジアミンを留去した。
残渣を水90gで抽出し、有機層を更に水30gで抽出
し、両者を合わせて5−アミノエチルアミノメチル−2
−クロロピリジン35.92gを含む水溶液168.0
9gを得た。(収率96.7%)
【0021】一方、過剰のエチレンジアミンを留去して
得られた留分を分液することによりエチレンジアミンの
水溶液が回収される。また有機層を水洗することにより
トルエンも回収される。更に、最後の分液により得られ
た有機層を蒸留することによりトルエンが回収される。
得られた留分を分液することによりエチレンジアミンの
水溶液が回収される。また有機層を水洗することにより
トルエンも回収される。更に、最後の分液により得られ
た有機層を蒸留することによりトルエンが回収される。
【0022】
(1)本発明方法によれば、CMCとEDAとの反応に
おいてDPEDAの副生を抑制しPEDAの生成反応の
選択性が高いので、高収率かつ高純度でPEDAを取得
することができる。従って従来反応後煩雑な後処理操作
が必要であったが、それを必要としないか或いは簡略で
きるので、工業的実施に有利である。 (2)また、本発明では原料のCMCとして広範囲の純
度のものが使用できる。例えば特開平5−221986
号公報に開示の方法によって製造されるCMCの反応生
成物として適切なものを使用することにより、還元反応
物をトルエンなどの溶媒で抽出後、蒸留せずにそのまま
原料として供することが可能である。従って前記還元反
応物中のCMCの純度を高めるべく煩雑な精製、分離操
作が省略できる。 (3)更に本発明方法ではEDAを過剰量使用しても、
EDAを水溶液として容易に回収でき、またそのリサイ
クル使用も可能である。CMCとEDAとの反応が二相
系反応であるにも拘らず、十分に反応が進行するので、
特に相間移動触媒を使用する必要もない。
おいてDPEDAの副生を抑制しPEDAの生成反応の
選択性が高いので、高収率かつ高純度でPEDAを取得
することができる。従って従来反応後煩雑な後処理操作
が必要であったが、それを必要としないか或いは簡略で
きるので、工業的実施に有利である。 (2)また、本発明では原料のCMCとして広範囲の純
度のものが使用できる。例えば特開平5−221986
号公報に開示の方法によって製造されるCMCの反応生
成物として適切なものを使用することにより、還元反応
物をトルエンなどの溶媒で抽出後、蒸留せずにそのまま
原料として供することが可能である。従って前記還元反
応物中のCMCの純度を高めるべく煩雑な精製、分離操
作が省略できる。 (3)更に本発明方法ではEDAを過剰量使用しても、
EDAを水溶液として容易に回収でき、またそのリサイ
クル使用も可能である。CMCとEDAとの反応が二相
系反応であるにも拘らず、十分に反応が進行するので、
特に相間移動触媒を使用する必要もない。
Claims (11)
- 【請求項1】 2−クロロ−5−クロロメチルピリジン
とエチレンジアミンとを反応させて5−アミノエチルア
ミノメチル−2−クロロピリジンを製造する方法におい
て、2−クロロ−5−クロロメチルピリジン1当量に対
してエチレンジアミンを2〜10当量使用し、かつ、水
の存在下に反応を行うことを特徴とする5−アミノエチ
ルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法。 - 【請求項2】 2−クロロ−5−クロロメチルピリジン
1当量に対し、水を0.5〜35当量存在させて反応を
行う請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 エチレンジアミンが20〜90重量%水
溶液として使用される請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 エチレンジアミンが50〜80重量%水
溶液として使用される請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 10〜40重量%の2−クロロ−5−ク
ロロメチルピリジンのトルエン溶液を、2−クロロ−5
−クロロメチルピリジン1当量に対して4〜6当量のエ
チレンジアミンを含む60〜80重量%のエチレンジア
ミン水溶液中に、攪拌しながら、かつ10〜50℃の温
度範囲で滴下し、反応を行う請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】 温度範囲が20〜40℃である請求項5
の方法。 - 【請求項7】 10〜40重量%の2−クロロ−5−ク
ロロメチルピリジンのトルエン溶液が、2−クロロ−5
−クロロメチルピリジンの他に、当該化合物に対して5
〜50重量%の2−クロロ−5−メチルピリジンを含む
ものである請求項5に記載の方法。 - 【請求項8】 15重量%の2−クロロ−5−クロロメ
チルピリジンのトルエン溶液を、2−クロロ−5−クロ
ロメチルピリジン1当量に対して5当量のエチレンジア
ミンを含む70重量%のエチレンジアミン水溶液中に、
攪拌しながら、かつ30〜40℃の温度範囲で滴下し、
反応を行う請求項5に記載の方法。 - 【請求項9】 2−クロロ−5−クロロメチルピリジン
とエチレンジアミンとの反応物に、2−クロロ−5−ク
ロロメチルピリジン1当量に対し濃度10〜45%の水
酸化ナトリウム水溶液1当量を加え、蒸留してエチレン
ジアミン、水及びトルエンの混合物を留去することによ
り5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジン
を含むトルエン溶液を得る請求項5に記載の方法。 - 【請求項10】 5−アミノエチルアミノメチル−2−
クロロピリジンを含むトルエン溶液に水を加え分液する
ことにより、5−アミノエチルアミノメチル−2−クロ
ロピリジンを含む水溶液を得ると共にトルエンを回収す
る請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 エチレンジアミン、水及びトルエンの
混合物を分液することによりエチレンジアミンの水溶液
及びトルエンを回収する請求項9に記載の方法。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6006694A JPH07242633A (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6006694A JPH07242633A (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07242633A true JPH07242633A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=13131348
Family Applications (1)
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JP6006694A Pending JPH07242633A (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 5−アミノエチルアミノメチル−2−クロロピリジンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH07242633A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7332512B2 (en) | 2001-11-05 | 2008-02-19 | Bayer Cropscience Ag | Halogenated nitrobutadienes for controlling animal pests |
WO2009094867A1 (fr) | 2008-01-23 | 2009-08-06 | East China University Of Science And Technology | Composé hétérocyclique azoté à activité insecticide et préparation et utilisation de celui-ci |
WO2010069266A1 (zh) | 2008-12-19 | 2010-06-24 | 华东理工大学 | 二醛构建的具有杀虫活性的含氮或氧杂环化合物及其制备方法 |
US8809319B2 (en) | 2009-12-09 | 2014-08-19 | East China University Of Science And Technology | Substituted 8-oxa-10,11-dihydroimidazo[2,3-a]bicyclo[3.2.1]oct-3-enes and use thereof as an insecticide |
-
1994
- 1994-03-03 JP JP6006694A patent/JPH07242633A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7332512B2 (en) | 2001-11-05 | 2008-02-19 | Bayer Cropscience Ag | Halogenated nitrobutadienes for controlling animal pests |
WO2009094867A1 (fr) | 2008-01-23 | 2009-08-06 | East China University Of Science And Technology | Composé hétérocyclique azoté à activité insecticide et préparation et utilisation de celui-ci |
US8232407B2 (en) | 2008-01-23 | 2012-07-31 | East China University Of Science And Technology | Nitrogenous heterocyclic compounds with insecticidal activity, and the preparation and use thereof |
WO2010069266A1 (zh) | 2008-12-19 | 2010-06-24 | 华东理工大学 | 二醛构建的具有杀虫活性的含氮或氧杂环化合物及其制备方法 |
US8563546B2 (en) | 2008-12-19 | 2013-10-22 | East China University Of Science And Technology | Heterocyclic nitrogenous or oxygenous compounds with insecticidal activity formed from dialdehydes and their preparation and uses thereof |
US8809319B2 (en) | 2009-12-09 | 2014-08-19 | East China University Of Science And Technology | Substituted 8-oxa-10,11-dihydroimidazo[2,3-a]bicyclo[3.2.1]oct-3-enes and use thereof as an insecticide |
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