JPH07241084A - 無停電電源装置 - Google Patents
無停電電源装置Info
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- JPH07241084A JPH07241084A JP6028354A JP2835494A JPH07241084A JP H07241084 A JPH07241084 A JP H07241084A JP 6028354 A JP6028354 A JP 6028354A JP 2835494 A JP2835494 A JP 2835494A JP H07241084 A JPH07241084 A JP H07241084A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大型かつ高価な抵抗やスイッチ等を必要とせ
ず、装置に本来的に備えられる部品を使用し、比較的簡
単な制御回路を付加するだけで、初期充電や完全放電を
容易に実現し、小型・安価に構成しうる無停電電源装置
を提供する。 【構成】 直流回路に設けられる大容量コンデンサの初
期充電時に充電電流が過大にならないように電流の位相
制御を行う初期充電制御手段と、装置運転停止に伴う大
容量コンデンサの完全放電時にその放電電流が過大にな
らないように電流制御を行う完全放電制御手段とを備え
たことを特徴とする。
ず、装置に本来的に備えられる部品を使用し、比較的簡
単な制御回路を付加するだけで、初期充電や完全放電を
容易に実現し、小型・安価に構成しうる無停電電源装置
を提供する。 【構成】 直流回路に設けられる大容量コンデンサの初
期充電時に充電電流が過大にならないように電流の位相
制御を行う初期充電制御手段と、装置運転停止に伴う大
容量コンデンサの完全放電時にその放電電流が過大にな
らないように電流制御を行う完全放電制御手段とを備え
たことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバータおよびイン
バータを備え、直流回路に大容量コンデンサを有する無
停電電源装置に関する。
バータを備え、直流回路に大容量コンデンサを有する無
停電電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無停電電源装置の需要はコンピュータに
よるデータ処理の分野をはじめとして各種制御技術の分
野などでますます増大する傾向にある。図5は、従来の
そのような無停電電源装置の主回路構成の一例を示すも
のである。
よるデータ処理の分野をはじめとして各種制御技術の分
野などでますます増大する傾向にある。図5は、従来の
そのような無停電電源装置の主回路構成の一例を示すも
のである。
【0003】図5の無停電電源装置回路は、基本的に
は、交流電源1から、直流出力端間に大容量コンデンサ
C1を接続したコンバータCNV、および個々のアーム
に逆並列ダイオードを接続した電圧型インバータINV
を介して、負荷5に交流電力を供給するものである。図
示の装置においては、交流電源1とコンバータCNVと
の間に交流リアクトルACLが接続され、またインバー
タINVと負荷5との間に絶縁トランスTRが介挿され
ている。コンバータCNVは各アーム毎に高速スイッチ
ング素子Q11〜Q14を逆並列接続したダイオードD
11〜D14からなる双方向性PWMコンバータであ
る。コンバータCNVの出力直流母線P,N間に接続さ
れたコンデンサC1は電気二重層コンデンサ等からなる
大容量コンデンサである。インバータINVは各アーム
毎にダイオードD21〜D24を逆並列接続した高速ス
イッチング素子Q21〜Q24から構成されるPWMイ
ンバータである。トランスTRの出力端に並列にコンデ
ンサC2が接続され、この絶縁トランスTRの漏れリア
クタンス分とコンデンサC2とによってLCフィルタ回
路を構成し、それにより、インバータINVの出力高調
波パルス成分を除去するようにしている。なお、トラン
スTRの一次および二次の巻線比を1:kであるとす
る。
は、交流電源1から、直流出力端間に大容量コンデンサ
C1を接続したコンバータCNV、および個々のアーム
に逆並列ダイオードを接続した電圧型インバータINV
を介して、負荷5に交流電力を供給するものである。図
示の装置においては、交流電源1とコンバータCNVと
の間に交流リアクトルACLが接続され、またインバー
タINVと負荷5との間に絶縁トランスTRが介挿され
ている。コンバータCNVは各アーム毎に高速スイッチ
ング素子Q11〜Q14を逆並列接続したダイオードD
11〜D14からなる双方向性PWMコンバータであ
る。コンバータCNVの出力直流母線P,N間に接続さ
れたコンデンサC1は電気二重層コンデンサ等からなる
大容量コンデンサである。インバータINVは各アーム
毎にダイオードD21〜D24を逆並列接続した高速ス
イッチング素子Q21〜Q24から構成されるPWMイ
ンバータである。トランスTRの出力端に並列にコンデ
ンサC2が接続され、この絶縁トランスTRの漏れリア
クタンス分とコンデンサC2とによってLCフィルタ回
路を構成し、それにより、インバータINVの出力高調
波パルス成分を除去するようにしている。なお、トラン
スTRの一次および二次の巻線比を1:kであるとす
る。
【0004】コンデンサC1には、それが大容量である
ために、大きな充電電流および放電電流が流れうる。大
きな充電電流は初期充電時に流れうるものであり、大き
な放電電流は装置の完全停止時に保安のために完全放電
させようとする場合などに流れうるものである。このよ
うな充電電流および放電電流を抑制するために、図5の
装置には、初期充電用抵抗R1および同短絡用コンタク
タCttの並列回路が交流リアクトルACLに直列に接
続され、直流母線P,N間にスイッチSW6を介して放
電抵抗R2が接続され、さらに交流電源1とトランスT
Rの出力側との間に逆並列に接続された一対のサイリス
タTHY21,THY22からなる直列スイッチSW2
を含むバイパス回路3が設けられている。
ために、大きな充電電流および放電電流が流れうる。大
きな充電電流は初期充電時に流れうるものであり、大き
な放電電流は装置の完全停止時に保安のために完全放電
させようとする場合などに流れうるものである。このよ
うな充電電流および放電電流を抑制するために、図5の
装置には、初期充電用抵抗R1および同短絡用コンタク
タCttの並列回路が交流リアクトルACLに直列に接
続され、直流母線P,N間にスイッチSW6を介して放
電抵抗R2が接続され、さらに交流電源1とトランスT
Rの出力側との間に逆並列に接続された一対のサイリス
タTHY21,THY22からなる直列スイッチSW2
を含むバイパス回路3が設けられている。
【0005】以上のように構成された無停電電源装置に
おいて、通常運転中は、コンタクタCttを閉とし、か
つスイッチSW6を開、スイッチSW2を開として、交
流入力側のコンバータCNVを、交流電源1と同期した
力率1の正弦波状の電流となるように制御しつつ、直流
母線P,N間の電圧すなわち直流母線電圧Vdcを所定
値Vdc1になるように昇圧動作させる。一方、インバ
ータINVには直流電圧Vdcを受けて、交流電源1と
同期した安定な交流出力Voを発生させるべく電圧制御
正弦波PWM動作をさせる。その時の高周波スイッチン
グによる不要な高調波パルス成分はトランスTRの漏れ
リアクタンスとコンデンサC2によるLCフィルタ回路
により除去され、負荷5には安定した正弦波交流出力を
供給することができる。
おいて、通常運転中は、コンタクタCttを閉とし、か
つスイッチSW6を開、スイッチSW2を開として、交
流入力側のコンバータCNVを、交流電源1と同期した
力率1の正弦波状の電流となるように制御しつつ、直流
母線P,N間の電圧すなわち直流母線電圧Vdcを所定
値Vdc1になるように昇圧動作させる。一方、インバ
ータINVには直流電圧Vdcを受けて、交流電源1と
同期した安定な交流出力Voを発生させるべく電圧制御
正弦波PWM動作をさせる。その時の高周波スイッチン
グによる不要な高調波パルス成分はトランスTRの漏れ
リアクタンスとコンデンサC2によるLCフィルタ回路
により除去され、負荷5には安定した正弦波交流出力を
供給することができる。
【0006】次に装置の運転中に交流電源1が停電した
場合について説明する。この場合、一時的にはコンデン
サC1に蓄えられたエネルギーを利用し、インバータI
NVを介して負荷5への給電を継続する。コンデンサC
1からの給電とともに直流電圧Vdcは次第に低下す
る。トランスTRの巻線比から決定されるある一定の限
界電圧値Vdc2以下になると、それ以上継続して出力
電圧Voを維持することができなくなるため、直流電圧
Vdcが電圧値Vdc2に達した時点で装置を運転停
止、つまりコンデンサC1によるバックアップ運転を終
了させる。直流電圧Vdcが初期電圧値Vdc1から限
界電圧値Vdc2に至るまでの時間が停電バックアップ
時間Tbとなる。
場合について説明する。この場合、一時的にはコンデン
サC1に蓄えられたエネルギーを利用し、インバータI
NVを介して負荷5への給電を継続する。コンデンサC
1からの給電とともに直流電圧Vdcは次第に低下す
る。トランスTRの巻線比から決定されるある一定の限
界電圧値Vdc2以下になると、それ以上継続して出力
電圧Voを維持することができなくなるため、直流電圧
Vdcが電圧値Vdc2に達した時点で装置を運転停
止、つまりコンデンサC1によるバックアップ運転を終
了させる。直流電圧Vdcが初期電圧値Vdc1から限
界電圧値Vdc2に至るまでの時間が停電バックアップ
時間Tbとなる。
【0007】上記の場合、仮に、Vdc1=400V、
Vdc2=200V、負荷5への給電電力を1kW、装
置効率を90%と仮定すると、バックアップ時間Tb
(s)とコンデンサC1のキャパシタンスC1(F)と
の関係は次のようになる。 (1/2)C1×(4002 −2002 )=(103 /0.9)×Tb ∴C1=0.0185×Tb(F) ……(1) (1)式において、停電バックアップ時間TbをTb=
60(s)とすると、C1=1.11(F)となる。
Vdc2=200V、負荷5への給電電力を1kW、装
置効率を90%と仮定すると、バックアップ時間Tb
(s)とコンデンサC1のキャパシタンスC1(F)と
の関係は次のようになる。 (1/2)C1×(4002 −2002 )=(103 /0.9)×Tb ∴C1=0.0185×Tb(F) ……(1) (1)式において、停電バックアップ時間TbをTb=
60(s)とすると、C1=1.11(F)となる。
【0008】電気二重層コンデンサは現在、数(F)級
のものが充分実現可能性のある状況にあり、これを図5
の無停電電源装置におけるコンデンサC1として用いる
ことにより、十分実用性のある無停電電源装置を構成す
ることができる。
のものが充分実現可能性のある状況にあり、これを図5
の無停電電源装置におけるコンデンサC1として用いる
ことにより、十分実用性のある無停電電源装置を構成す
ることができる。
【0009】他方、この種の無停電電源装置を組立て後
に初めて使用する場合や、装置の保守点検後の再立上げ
時などには、コンデンサC1の電圧は零(V)になって
いるため、これに一気に全電圧を印加すると大きな充電
電流が流れる。そのため初期充電抵抗R1を介してコン
デンサC1を充電することになる。例えば1kVA級の
無停電電源装置を考えた場合、交流電源100V(rm
s)として、直流電圧Vdc=100×1.4=140
(V)になるまでコンタクタCttを開いたままにす
る。この時、R1=10Ω,C1=1(F)とすると、 充電時定数C1・R1=10×1=10(s) 初期電流100(V)÷10(Ω)=10(A) となり、この10(s)間の電力損失Psは、 Ps=10(Ω)×102 (A)=1kW となり、装置定格とほぼ同等容量の充電抵抗が必要にな
る。
に初めて使用する場合や、装置の保守点検後の再立上げ
時などには、コンデンサC1の電圧は零(V)になって
いるため、これに一気に全電圧を印加すると大きな充電
電流が流れる。そのため初期充電抵抗R1を介してコン
デンサC1を充電することになる。例えば1kVA級の
無停電電源装置を考えた場合、交流電源100V(rm
s)として、直流電圧Vdc=100×1.4=140
(V)になるまでコンタクタCttを開いたままにす
る。この時、R1=10Ω,C1=1(F)とすると、 充電時定数C1・R1=10×1=10(s) 初期電流100(V)÷10(Ω)=10(A) となり、この10(s)間の電力損失Psは、 Ps=10(Ω)×102 (A)=1kW となり、装置定格とほぼ同等容量の充電抵抗が必要にな
る。
【0010】かくして装置は大型かつ高価なものになっ
てしまう。また初期充電時間も上記時定数の3倍程度以
上必要となり、本例では30(s)以上となる。さらに
保守時や、工場での製品検査後に出荷する際は、安全性
をも考慮し、コンデンサC1を完全に放電させる必要が
ある。その際、人為的に停電を起こさせることにより強
制的にバックアップ動作をさせて直流電圧を400Vか
ら200Vまで下げることはできる。ただし、この場合
は、負荷5に電力を供給する必要があり、それに要する
時間は負荷の大きさに依存する。前述の例のごとく、た
またま負荷が軽い場合は、かなり長い時間を必要とする
ことになる。
てしまう。また初期充電時間も上記時定数の3倍程度以
上必要となり、本例では30(s)以上となる。さらに
保守時や、工場での製品検査後に出荷する際は、安全性
をも考慮し、コンデンサC1を完全に放電させる必要が
ある。その際、人為的に停電を起こさせることにより強
制的にバックアップ動作をさせて直流電圧を400Vか
ら200Vまで下げることはできる。ただし、この場合
は、負荷5に電力を供給する必要があり、それに要する
時間は負荷の大きさに依存する。前述の例のごとく、た
またま負荷が軽い場合は、かなり長い時間を必要とする
ことになる。
【0011】放電に際して、さらにコンデンサ電圧を2
00Vから0Vまで低下させためにスイッチSW6を閉
とし、直流母線P,N間に放電抵抗R2を接続する。こ
の時も同様に、R2=10Ωとすれば、 初期放電電流=200(V)÷10(Ω)=20(A) であり、その時の損失は、 10(Ω)×20(A)2 =4(kW) と非常に大きな値となる。また、放電時間も完全放電さ
せるためには時定数10(s)の5〜6倍以上の長い時
間が必要となる。さらにまたスイッチSW6としても直
流200V・20A級のものが必要になり、非常に高価
なものになる。
00Vから0Vまで低下させためにスイッチSW6を閉
とし、直流母線P,N間に放電抵抗R2を接続する。こ
の時も同様に、R2=10Ωとすれば、 初期放電電流=200(V)÷10(Ω)=20(A) であり、その時の損失は、 10(Ω)×20(A)2 =4(kW) と非常に大きな値となる。また、放電時間も完全放電さ
せるためには時定数10(s)の5〜6倍以上の長い時
間が必要となる。さらにまたスイッチSW6としても直
流200V・20A級のものが必要になり、非常に高価
なものになる。
【0012】なお、図6に示すごとく、初期充電抵抗R
1および短絡用コンタクタCttを直流母線P,N側に
移し、さらに抵抗R1をコンタクタCttと並列接続す
るか(接点b,c間接続)コンデンサC1に並列接続す
るか(接点a,c間接続)を切換える切換スイッチSW
7を設けることにより、図5のスイッチSW6および抵
抗R2を省略し、初期充電抵抗R1に放電用抵抗を兼用
させることも可能ではある。図6の場合、初期充電時に
は切換スイッチSW7をb−c間を閉とし、かつコンタ
クタCttを開とし、また放電時には切換スイッチSW
7をa−c間を閉とするように切換えるものである。こ
の場合も、抵抗R1としては装置容量と同程度以上の大
容量かつ高価なものを必要とし、また切換スイッチSW
7も20(A)級の大型のものを必要とする。
1および短絡用コンタクタCttを直流母線P,N側に
移し、さらに抵抗R1をコンタクタCttと並列接続す
るか(接点b,c間接続)コンデンサC1に並列接続す
るか(接点a,c間接続)を切換える切換スイッチSW
7を設けることにより、図5のスイッチSW6および抵
抗R2を省略し、初期充電抵抗R1に放電用抵抗を兼用
させることも可能ではある。図6の場合、初期充電時に
は切換スイッチSW7をb−c間を閉とし、かつコンタ
クタCttを開とし、また放電時には切換スイッチSW
7をa−c間を閉とするように切換えるものである。こ
の場合も、抵抗R1としては装置容量と同程度以上の大
容量かつ高価なものを必要とし、また切換スイッチSW
7も20(A)級の大型のものを必要とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、直
流回路に大容量コンデンサを有する装置では、無停電電
源装置の本質的な機能ではないコンデンサの初期充電や
放電のために設けられる抵抗やスイッチ類が大型かつ高
価なものとなり、装置全体を小型・安価に構成する際の
妨げとなっている。
流回路に大容量コンデンサを有する装置では、無停電電
源装置の本質的な機能ではないコンデンサの初期充電や
放電のために設けられる抵抗やスイッチ類が大型かつ高
価なものとなり、装置全体を小型・安価に構成する際の
妨げとなっている。
【0014】したがって本発明は、大型かつ高価な抵抗
やスイッチ等を必要とせず、装置に本来的に備えられる
部品を使用し、比較的簡単な制御回路を付加するだけ
で、初期充電や完全放電を容易に実現し、小型・安価に
構成しうる無停電電源装置を提供することを目的とす
る。
やスイッチ等を必要とせず、装置に本来的に備えられる
部品を使用し、比較的簡単な制御回路を付加するだけ
で、初期充電や完全放電を容易に実現し、小型・安価に
構成しうる無停電電源装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、交流電源から、直流出力端間に大容量コ
ンデンサを接続したコンバータ、および個々のアームに
逆並列ダイオードを接続した電圧型インバータを介し
て、負荷に交流電力を供給する無停電電源装置におい
て、大容量コンデンサの初期充電時に、大容量コンデン
サの充電電流が過大にならないように電流の位相制御を
行う初期充電制御手段と、装置運転停止に伴う大容量コ
ンデンサの完全放電時に、大容量コンデンサの放電電流
が過大にならないように電流制御を行う完全放電制御手
段とを備えたことを特徴とするものである。
成するために、交流電源から、直流出力端間に大容量コ
ンデンサを接続したコンバータ、および個々のアームに
逆並列ダイオードを接続した電圧型インバータを介し
て、負荷に交流電力を供給する無停電電源装置におい
て、大容量コンデンサの初期充電時に、大容量コンデン
サの充電電流が過大にならないように電流の位相制御を
行う初期充電制御手段と、装置運転停止に伴う大容量コ
ンデンサの完全放電時に、大容量コンデンサの放電電流
が過大にならないように電流制御を行う完全放電制御手
段とを備えたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、大容量コンデンサの初期充電
時に、大容量コンデンサの充電電流が過大にならないよ
うに電流の位相制御を行う初期充電制御手段と、装置運
転停止に伴う大容量コンデンサの完全放電時に、大容量
コンデンサの放電電流が過大にならないように電流制御
を行う完全放電制御手段とを備えることにより、大型か
つ高価な抵抗やスイッチ等を必要とせず、装置に本来的
に備えられる部品を使用し、比較的簡単な制御回路を付
加するだけで、初期充電や完全放電を容易に実現し、小
型・安価な無停電電源装置を構成することができる。
時に、大容量コンデンサの充電電流が過大にならないよ
うに電流の位相制御を行う初期充電制御手段と、装置運
転停止に伴う大容量コンデンサの完全放電時に、大容量
コンデンサの放電電流が過大にならないように電流制御
を行う完全放電制御手段とを備えることにより、大型か
つ高価な抵抗やスイッチ等を必要とせず、装置に本来的
に備えられる部品を使用し、比較的簡単な制御回路を付
加するだけで、初期充電や完全放電を容易に実現し、小
型・安価な無停電電源装置を構成することができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例に従って構成された
無停電電源装置の主回路構成を示すものである。図1の
主回路において、図5の装置と同一の回路部品ないし回
路部分には同一の符号を付して個々の説明は省略する。
無停電電源装置の主回路構成を示すものである。図1の
主回路において、図5の装置と同一の回路部品ないし回
路部分には同一の符号を付して個々の説明は省略する。
【0018】図1の装置では、図5の装置との比較にお
いて、スイッチSW6および放電抵抗R2が省略され、
充電抵抗R1およびコンタクタCttの代わりに一対の
逆並列接続サイリスタTHY11,THY12からなる
スイッチSW1が設けられ、さらに負荷5に直列にスイ
ッチSW3が接続されている。
いて、スイッチSW6および放電抵抗R2が省略され、
充電抵抗R1およびコンタクタCttの代わりに一対の
逆並列接続サイリスタTHY11,THY12からなる
スイッチSW1が設けられ、さらに負荷5に直列にスイ
ッチSW3が接続されている。
【0019】図2は図1の主回路を制御する制御装置の
ブロック図を示すものである。
ブロック図を示すものである。
【0020】コンデンサC1の初期充電制御のために、
交流電源電圧(交流電源1の電圧)V1、電圧V1の零
クロス点を示す零クロス信号V1z、および直流電圧
(直流母線P,N間電圧)Vdcを入力し、図示してい
ない上位制御装置からの初期充電指令ICまたはオペレ
ータの運転指令に応動して発せられる初期充電指令IC
に基づいてスイッチSW1のサイリスタTHY11,T
HY12に対し個々に駆動信号S111,S121を送
出する第1の初期充電制御回路10、およびスイッチS
W2のサイリスタTHY21,THY22に対し個々に
駆動信号S211,S221を送出する第2の初期充電
制御回路20が設けられている。同様にコンデンサC1
の完全放電制御を遂行するために、通常運転時にコンバ
ータCNVの電流制御を行うコンバータ制御回路100
に対し電源回生制御を行わせるべく電流基準I1rの位
相を180°反転させるための完全放電指令CDを入力
する。コンデンサC1の完全放電制御のために、さら
に、交流電源電圧V1、零クロス信号V1z、および直
流電圧Vdcを入力し、完全放電指令CDに基づきスイ
ッチSW1のサイリスタTHY11,THY12に対し
て個々に駆動信号S112,S122を送出する第1の
完全放電制御回路31が設けられている。また、この電
源回生モードにおいてインバータINVを制御するイン
バータ制御回路200には、通常運転時の電圧制御を行
うべくインバータINVに対し電圧指令SI1を送出す
る電圧制御回路210とは別に、電流基準I2rに基づ
き対応する電流指令SI2を送出する電流制御回路22
0を付加し、完全放電指令CDに基づき電圧制御から電
流制御へと移行することができるようにする。さらにま
た交流電源電圧V1、零クロス信号V1z、および直流
電圧Vdcを入力し、完全放電指令CDに基づきスイッ
チSW2のサイリスタTHY21,THY22に対して
駆動信号S212,S222を送出する第2の完全放電
制御回路40が設けられ、また、上述の初期充電中や完
全放電中にサイリスタTHY21,THY22のオン・
オフにより負荷5に歪波が印加されるという事態を回避
するために、初期充電指令ICおよび完全放電指令CD
の継続中、負荷5に直列のスイッチSW3に対し開指令
信号を送出するSW3制御回路50が設けられる。
交流電源電圧(交流電源1の電圧)V1、電圧V1の零
クロス点を示す零クロス信号V1z、および直流電圧
(直流母線P,N間電圧)Vdcを入力し、図示してい
ない上位制御装置からの初期充電指令ICまたはオペレ
ータの運転指令に応動して発せられる初期充電指令IC
に基づいてスイッチSW1のサイリスタTHY11,T
HY12に対し個々に駆動信号S111,S121を送
出する第1の初期充電制御回路10、およびスイッチS
W2のサイリスタTHY21,THY22に対し個々に
駆動信号S211,S221を送出する第2の初期充電
制御回路20が設けられている。同様にコンデンサC1
の完全放電制御を遂行するために、通常運転時にコンバ
ータCNVの電流制御を行うコンバータ制御回路100
に対し電源回生制御を行わせるべく電流基準I1rの位
相を180°反転させるための完全放電指令CDを入力
する。コンデンサC1の完全放電制御のために、さら
に、交流電源電圧V1、零クロス信号V1z、および直
流電圧Vdcを入力し、完全放電指令CDに基づきスイ
ッチSW1のサイリスタTHY11,THY12に対し
て個々に駆動信号S112,S122を送出する第1の
完全放電制御回路31が設けられている。また、この電
源回生モードにおいてインバータINVを制御するイン
バータ制御回路200には、通常運転時の電圧制御を行
うべくインバータINVに対し電圧指令SI1を送出す
る電圧制御回路210とは別に、電流基準I2rに基づ
き対応する電流指令SI2を送出する電流制御回路22
0を付加し、完全放電指令CDに基づき電圧制御から電
流制御へと移行することができるようにする。さらにま
た交流電源電圧V1、零クロス信号V1z、および直流
電圧Vdcを入力し、完全放電指令CDに基づきスイッ
チSW2のサイリスタTHY21,THY22に対して
駆動信号S212,S222を送出する第2の完全放電
制御回路40が設けられ、また、上述の初期充電中や完
全放電中にサイリスタTHY21,THY22のオン・
オフにより負荷5に歪波が印加されるという事態を回避
するために、初期充電指令ICおよび完全放電指令CD
の継続中、負荷5に直列のスイッチSW3に対し開指令
信号を送出するSW3制御回路50が設けられる。
【0021】以上、図1および図2に示す主回路および
制御回路により構成される無停電電源装置の初期充電に
おいて、交流電源電圧V1が正の半サイクル期間中にあ
り、かつ、V1>Vdcの区間(図3参照)に、スイッ
チSW1のサイリスタTHY11をオンさせると、交流
電源1からTHY11→D11→C1→D14→交流電
源1の閉回路で電流が流れ、コンデンサC1を充電す
る。ただし、電圧V1とVdcの差が大きすぎると、リ
アクトルACLではブロックできないような過大な電流
が流れてしまうことになる。したがって、リアクトルA
CLのインダクタンス、および回路の許容電流値に基づ
いて、予め電圧V1とVdcの差に対する許容値を許容
幅ΔV1として算出し設定しておく。図3に電圧V1,
Vdcおよび許容電流i1の波形の一例を示す。同図で
は、V1=Vdc+ΔV1なるA点でサイリスタTHY
11をオンさせている。また電流i1は装置が許容する
電流値以下であるものとする。同図より明らかなよう
に、V1=Vdcなる点は基本的に2点(X点およびY
点)存在するが、ここでは電源電圧V1の90°ないし
180°の位相区間に存在する点(つまりY点)を用い
る。厳密に言えば許容差ΔV1の値は直流電圧Vdcの
値により変化するが、実用上は代表値(最大値)を使用
しても良い。また、許容差ΔV1の代わりに、電源電圧
V1がA点からY点に至るまでの時間ΔT1を用いて実
行しても良い。その場合、例えば前回のY点の時刻Ty
から時間ΔT1を減じてA点相当の時刻Tsを決定(予
測)しても良い。さらには、電流i1の値をフィードバ
ックして、PI制御によるサイリスタTHY11オンの
タイミングTaを決定、つまり位相制御をしても良い。
制御回路により構成される無停電電源装置の初期充電に
おいて、交流電源電圧V1が正の半サイクル期間中にあ
り、かつ、V1>Vdcの区間(図3参照)に、スイッ
チSW1のサイリスタTHY11をオンさせると、交流
電源1からTHY11→D11→C1→D14→交流電
源1の閉回路で電流が流れ、コンデンサC1を充電す
る。ただし、電圧V1とVdcの差が大きすぎると、リ
アクトルACLではブロックできないような過大な電流
が流れてしまうことになる。したがって、リアクトルA
CLのインダクタンス、および回路の許容電流値に基づ
いて、予め電圧V1とVdcの差に対する許容値を許容
幅ΔV1として算出し設定しておく。図3に電圧V1,
Vdcおよび許容電流i1の波形の一例を示す。同図で
は、V1=Vdc+ΔV1なるA点でサイリスタTHY
11をオンさせている。また電流i1は装置が許容する
電流値以下であるものとする。同図より明らかなよう
に、V1=Vdcなる点は基本的に2点(X点およびY
点)存在するが、ここでは電源電圧V1の90°ないし
180°の位相区間に存在する点(つまりY点)を用い
る。厳密に言えば許容差ΔV1の値は直流電圧Vdcの
値により変化するが、実用上は代表値(最大値)を使用
しても良い。また、許容差ΔV1の代わりに、電源電圧
V1がA点からY点に至るまでの時間ΔT1を用いて実
行しても良い。その場合、例えば前回のY点の時刻Ty
から時間ΔT1を減じてA点相当の時刻Tsを決定(予
測)しても良い。さらには、電流i1の値をフィードバ
ックして、PI制御によるサイリスタTHY11オンの
タイミングTaを決定、つまり位相制御をしても良い。
【0022】電源電圧V1が負の半サイクル期間中にあ
るときは、−V1=Vdc+ΔV1の時点(図4:電圧
V1破線参照)でサイリスタTHY12にオン信号を与
えれば良い。
るときは、−V1=Vdc+ΔV1の時点(図4:電圧
V1破線参照)でサイリスタTHY12にオン信号を与
えれば良い。
【0023】以上述べた初期充電時のスイッチSW1の
サイリスタTHY11,THY12の駆動信号S11
1,S121を、電源電圧V1、Vdc+ΔV1相当の
波形、および電源電圧V1の零クロス点を示す波形V1
z(零クロス点で変化)と共に図4に示す。
サイリスタTHY11,THY12の駆動信号S11
1,S121を、電源電圧V1、Vdc+ΔV1相当の
波形、および電源電圧V1の零クロス点を示す波形V1
z(零クロス点で変化)と共に図4に示す。
【0024】以上のようにスイッチSW1のサイリスタ
THY11,THY12を制御してコンデンサC1に充
電電流を流し、直流電圧Vdcが少しずつ上昇させて電
源電圧V1のピーク値にほぼ等しくなった時点で初期充
電を完了させ、以降、サイリスタTHY11,THY1
2を定常的にオンとし、コンバータCNVを、コンバー
タ制御回路100により電流制御コンバータとして動作
させ、所定の直流電圧値に至るまで昇圧動作させる。
THY11,THY12を制御してコンデンサC1に充
電電流を流し、直流電圧Vdcが少しずつ上昇させて電
源電圧V1のピーク値にほぼ等しくなった時点で初期充
電を完了させ、以降、サイリスタTHY11,THY1
2を定常的にオンとし、コンバータCNVを、コンバー
タ制御回路100により電流制御コンバータとして動作
させ、所定の直流電圧値に至るまで昇圧動作させる。
【0025】以上と同様なことは、バイパス回路3のス
イッチSW2およびPWMインバータの逆並列ダイオー
ドD21〜D24を用いて行うこともできる。この場
合、トランスTRの巻線比を1:kとすると、|V1|
/k>Vdcなる点でサイリスタTHY21,THY2
2の駆動信号を発生させれば良く、その考え方はスイッ
チSW1の場合と同一である。この場合の充電電流は、
例えば電源電圧が正の半波区間にあるときはTHY21
→TR→D21→C1→D24→TRのルートで充電電
流が流れる。直流電圧Vdcの値が電源電圧V1のピー
ク値/kにほぼ等しくなった時点で初期充電を完了させ
る。この実施例の場合、電流ブロック用のリアクタンス
手段としてトランスTRのインダクタンス成分を用いる
が、トランスTRの一次側あるいは二次側に直列に独立
のインダクタンス素子を接続しても等価である。
イッチSW2およびPWMインバータの逆並列ダイオー
ドD21〜D24を用いて行うこともできる。この場
合、トランスTRの巻線比を1:kとすると、|V1|
/k>Vdcなる点でサイリスタTHY21,THY2
2の駆動信号を発生させれば良く、その考え方はスイッ
チSW1の場合と同一である。この場合の充電電流は、
例えば電源電圧が正の半波区間にあるときはTHY21
→TR→D21→C1→D24→TRのルートで充電電
流が流れる。直流電圧Vdcの値が電源電圧V1のピー
ク値/kにほぼ等しくなった時点で初期充電を完了させ
る。この実施例の場合、電流ブロック用のリアクタンス
手段としてトランスTRのインダクタンス成分を用いる
が、トランスTRの一次側あるいは二次側に直列に独立
のインダクタンス素子を接続しても等価である。
【0026】次に完全放電について説明する。図1のコ
ンバータCNVはその回路構成上、AC→DC又はDC
→ACと電力の流れを制御することができる双方向性変
換器である。したがって、コンデンサC1を放電させる
ためには、通常のAC→DCの場合とは逆の方向のDC
→AC、つまり電源回生モードとして動作させれば良
い。この場合、Vdc>V1ピーク値の時は、電源回生
の電流制御は問題なく可能であるため、スイッチSW1
をオン状態に保てば良い。次にコンデンサC1の放電が
進み、Vdc<V1ピーク値となった時は、電圧V1の
瞬時値に従ってサリイスタTHY11,THY12を制
御しないと、V1>Vdcの期間中に初期充電の場合の
ごとく、コンバータCNVのダイオードを介してコンデ
ンサC1を再充電するおそれがある。これを回避するた
め、本実施例では、完全放電が必要な時に、コンバータ
CNVを回生モードで動作させると同時に、スイッチS
W1の駆動信号S112,S122を、Vdc>|V1
|の期間中のみ、送出させれば良いことになる。
ンバータCNVはその回路構成上、AC→DC又はDC
→ACと電力の流れを制御することができる双方向性変
換器である。したがって、コンデンサC1を放電させる
ためには、通常のAC→DCの場合とは逆の方向のDC
→AC、つまり電源回生モードとして動作させれば良
い。この場合、Vdc>V1ピーク値の時は、電源回生
の電流制御は問題なく可能であるため、スイッチSW1
をオン状態に保てば良い。次にコンデンサC1の放電が
進み、Vdc<V1ピーク値となった時は、電圧V1の
瞬時値に従ってサリイスタTHY11,THY12を制
御しないと、V1>Vdcの期間中に初期充電の場合の
ごとく、コンバータCNVのダイオードを介してコンデ
ンサC1を再充電するおそれがある。これを回避するた
め、本実施例では、完全放電が必要な時に、コンバータ
CNVを回生モードで動作させると同時に、スイッチS
W1の駆動信号S112,S122を、Vdc>|V1
|の期間中のみ、送出させれば良いことになる。
【0027】同様に電源回生はインバータINV、バイ
パス回路3のスイッチSW2を用いても可能である。も
ともとインバータINVの回路構成は基本的にはコンバ
ータCNVと同じであり、これも基本的には双方向性変
換器として動作させることができる。ただし、通常、イ
ンバータINVはインバータ制御回路200の電圧制御
回路210を介して電圧制御形インバータとして動作し
ているが、コンデンサC1の完全放電が必要な場合には
完全放電指令CDにより動作モードを切換え、コンバー
タCNVと同様に、電流制御回路220により電流制御
形インバータとして動作させて電源回生を行うものであ
る。この場合も直流電圧Vdcの値によりバイパス回路
3のスイッチSW2のオン制御が必要になる。その場
合、Vdc>|V1|/kの期間中のみ完全放電制御回
路40によりスイッチSW2のオン駆動信号S212,
S222を出力させれば良い。なお、本方式の場合、コ
ンデンサC1の放電がほぼ完了した後も、スイッチSW
2をオフさせた後、トランスTRの励磁分インピーダン
スを用い、さらにインバータINVのスイッチング素子
Q21,Q24の組合せ又はスイッチング素子Q23,
Q22の組合せでいずれか一方を全部オンすることによ
り、完全に放電させることができる。というのは、たと
え直流電圧Vdcが数V以下になったとしても、コンデ
ンサC1の値が大きいためその保有エネルギーはかなり
大きな値となるからである。
パス回路3のスイッチSW2を用いても可能である。も
ともとインバータINVの回路構成は基本的にはコンバ
ータCNVと同じであり、これも基本的には双方向性変
換器として動作させることができる。ただし、通常、イ
ンバータINVはインバータ制御回路200の電圧制御
回路210を介して電圧制御形インバータとして動作し
ているが、コンデンサC1の完全放電が必要な場合には
完全放電指令CDにより動作モードを切換え、コンバー
タCNVと同様に、電流制御回路220により電流制御
形インバータとして動作させて電源回生を行うものであ
る。この場合も直流電圧Vdcの値によりバイパス回路
3のスイッチSW2のオン制御が必要になる。その場
合、Vdc>|V1|/kの期間中のみ完全放電制御回
路40によりスイッチSW2のオン駆動信号S212,
S222を出力させれば良い。なお、本方式の場合、コ
ンデンサC1の放電がほぼ完了した後も、スイッチSW
2をオフさせた後、トランスTRの励磁分インピーダン
スを用い、さらにインバータINVのスイッチング素子
Q21,Q24の組合せ又はスイッチング素子Q23,
Q22の組合せでいずれか一方を全部オンすることによ
り、完全に放電させることができる。というのは、たと
え直流電圧Vdcが数V以下になったとしても、コンデ
ンサC1の値が大きいためその保有エネルギーはかなり
大きな値となるからである。
【0028】以上説明したごとく、本実施例によれば、
直流回路に接続する大容量コンデンサC1の初期充電/
完全放電を、大型の抵抗器等を用いることなく、無停電
電源装置として本来必要な回路部品に、比較的簡単で安
価な制御回路を付加するのみで、確実かつ迅速に実行さ
せることができる。
直流回路に接続する大容量コンデンサC1の初期充電/
完全放電を、大型の抵抗器等を用いることなく、無停電
電源装置として本来必要な回路部品に、比較的簡単で安
価な制御回路を付加するのみで、確実かつ迅速に実行さ
せることができる。
【0029】以上述べたように初期充電/完全放電に
は、AC入力側のコンバータCNVを使用して行う方
法、あるいはインバータINVとバイパス回路3を用い
て行う方法と、それぞれ2通りずつあり、それぞれ、い
ずれの方法によっても実行可能であるとともに、それぞ
れ2つの方法を併用することも可能であり、そうするこ
とにより一層迅速な初期充電ないし完全放電を実行させ
ることができる。
は、AC入力側のコンバータCNVを使用して行う方
法、あるいはインバータINVとバイパス回路3を用い
て行う方法と、それぞれ2通りずつあり、それぞれ、い
ずれの方法によっても実行可能であるとともに、それぞ
れ2つの方法を併用することも可能であり、そうするこ
とにより一層迅速な初期充電ないし完全放電を実行させ
ることができる。
【0030】なお、インバータINVとバイパス回路3
を用いる場合には、バイパス回路3のスイッチSW2
が、180°通電形ではない動作をするため、場合によ
っては負荷側に悪影響が出ることがある。そのような場
合は、初期充電あるいは完全放電中は負荷5をスイッチ
SW3により切り離すことにより、そのような悪影響を
回避することができる。さらにまた、サイリスタからな
るスイッチSW1を機械的なコンタクタ等に置き換える
こともできる。またその場合、複数の極をもつコンタク
タとすれば、入力側のコンタクタと出力側に接続するス
イッチを共用させるとともに、入力側のコンバータを双
方向性のコンバータ(フルブリッジ)ではなく、一方が
ダイオードで構成される混合ブリッジ型変換器とするこ
とも可能であり、そうすることにより、より簡単で、し
かも安価な無停電電源装置を構成することができる。
を用いる場合には、バイパス回路3のスイッチSW2
が、180°通電形ではない動作をするため、場合によ
っては負荷側に悪影響が出ることがある。そのような場
合は、初期充電あるいは完全放電中は負荷5をスイッチ
SW3により切り離すことにより、そのような悪影響を
回避することができる。さらにまた、サイリスタからな
るスイッチSW1を機械的なコンタクタ等に置き換える
こともできる。またその場合、複数の極をもつコンタク
タとすれば、入力側のコンタクタと出力側に接続するス
イッチを共用させるとともに、入力側のコンバータを双
方向性のコンバータ(フルブリッジ)ではなく、一方が
ダイオードで構成される混合ブリッジ型変換器とするこ
とも可能であり、そうすることにより、より簡単で、し
かも安価な無停電電源装置を構成することができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、直
流回路に大容量コンデンサを有する無停電電源装置にお
いて、大型かつ高価な抵抗器等を必要とすることなく、
簡単かつ安価で、しかも確実かつ迅速なコンデンサの初
期充電および完全放電を実行することができる。
流回路に大容量コンデンサを有する無停電電源装置にお
いて、大型かつ高価な抵抗器等を必要とすることなく、
簡単かつ安価で、しかも確実かつ迅速なコンデンサの初
期充電および完全放電を実行することができる。
【図1】本発明による無停電電源装置の主回路構成の一
実施例を示す回路図。
実施例を示す回路図。
【図2】本発明による無停電電源装置の制御回路の一構
成例を示すブロック図。
成例を示すブロック図。
【図3】本発明の装置の一実施例の動作を説明するため
の波形図。
の波形図。
【図4】同実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
ャート。
【図5】従来の無停電電源装置の主回路構成の一例を示
す回路図。
す回路図。
【図6】従来の無停電電源装置の主回路構成の他の例の
要部を示す回路図。
要部を示す回路図。
1 交流電源 3 バイパス回路 5 負荷 CNV コンバータ INV インバータ SW1,SW2,SW3 スイッチ THY11,THY12,THY21,THY22 サ
イリスタ C1 大容量コンデンサ 10,20 初期充電制御回路 30,40 完全放電制御回路 100 コンバータ制御回路 200 インバータ制御回路
イリスタ C1 大容量コンデンサ 10,20 初期充電制御回路 30,40 完全放電制御回路 100 コンバータ制御回路 200 インバータ制御回路
Claims (7)
- 【請求項1】交流電源から、直流出力端間に大容量コン
デンサを接続したコンバータ、および個々のアームに逆
並列ダイオードを接続した電圧型インバータを介して、
負荷に交流電力を供給する無停電電源装置において、 前記大容量コンデンサの初期充電時に、前記大容量コン
デンサの充電電流が過大にならないように電流の位相制
御を行う初期充電制御手段と、 装置運転停止に伴う前記大容量コンデンサの完全放電時
に、前記大容量コンデンサの放電電流が過大にならない
ように電流制御を行う完全放電制御手段とを備えたこと
を特徴とする無停電電源装置。 - 【請求項2】前記初期充電制御手段は、 前記交流電源と前記コンバータとの間に直列に接続され
た第1のスイッチと、 前記交流電源の電圧瞬時値、その電圧瞬時値の零クロス
点に応動する零クロス信号、および前記大容量コンデン
サの両端の直流電圧に基づいて、前記第1のスイッチの
オン・オフを制御する第1の初期充電制御回路とを備え
たものである請求項1に記載の無停電電源装置。 - 【請求項3】前記初期充電制御手段は、 前記交流電源を前記インバータの出力端に第2のスイッ
チを介して接続しうるバイパス回路と、 前記交流電源の電圧瞬時値、その電圧瞬時値の零クロス
点に応動する零クロス信号、および前記大容量コンデン
サの両端の直流電圧に基づいて、前記第2のスイッチの
オン・オフを制御する第2の初期充電制御回路とを備え
たものである請求項1または2に記載の無停電電源装
置。 - 【請求項4】前記コンバータは各アームに逆並列接続の
可制御スイッチング素子を有するダイオードにより構成
された回生運転可能なものであり、 前記完全放電制御手段は、 前記交流電源と前記コンバータとの間に直列に接続され
た第1のスイッチと、 前記コンバータを電流回生モードで動作させうる制御手
段と、 前記交流電源の電圧瞬時値、その電圧瞬時値の零クロス
点に応動する零クロス信号、および前記大容量コンデン
サの両端の直流電圧に基づいて、前記第1のスイッチの
オン・オフを制御する第1の完全放電制御回路とを備え
たものである請求項1ないし3のいずれかに記載の無停
電電源装置。 - 【請求項5】前記完全放電制御手段は、 前記インバータの出力端を前記交流電源に第2のスイッ
チを介して接続しうるバイパス回路と、 前記交流電源の電圧瞬時値、その電圧瞬時値の零クロス
点に応動する零クロス信号、および前記大容量コンデン
サの両端の直流電圧に基づいて、前記インバータおよび
前記第2のスイッチのオン・オフを制御し、前記バイパ
ス回路を介して電源回生を実行させる第2の完全放電制
御回路とを備えたものである請求項1ないし4のいずれ
かに記載の無停電電源装置。 - 【請求項6】前記負荷に直列に、前記第2のスイッチに
連動してオフ動作する第3のスイッチをさらに備えた請
求項3または5に記載の無停電電源装置。 - 【請求項7】前記コンバータが可制御型であり、前記第
1のスイッチの機能をその可制御型コンバータが代替す
る請求項2または4に記載の無停電電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028354A JPH07241084A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 無停電電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028354A JPH07241084A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 無停電電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07241084A true JPH07241084A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12246278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6028354A Pending JPH07241084A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 無停電電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07241084A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007159234A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | 無停電電源装置 |
JP2016077031A (ja) * | 2014-10-02 | 2016-05-12 | ファナック株式会社 | 直流リンク残留エネルギーの放電機能を有するモータ制御装置 |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP6028354A patent/JPH07241084A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007159234A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | 無停電電源装置 |
JP2016077031A (ja) * | 2014-10-02 | 2016-05-12 | ファナック株式会社 | 直流リンク残留エネルギーの放電機能を有するモータ制御装置 |
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