JPH07235308A - 電気化学反応に使用される電極及びこれを用いた燃料電池 - Google Patents
電気化学反応に使用される電極及びこれを用いた燃料電池Info
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- JPH07235308A JPH07235308A JP6320840A JP32084094A JPH07235308A JP H07235308 A JPH07235308 A JP H07235308A JP 6320840 A JP6320840 A JP 6320840A JP 32084094 A JP32084094 A JP 32084094A JP H07235308 A JPH07235308 A JP H07235308A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】同じ触媒量で高い出力密度が得られる燃料電池
の電極を提供する。 【構成】電極10は、厚さ約0.1mmの多孔質の触媒
層11と、厚さ約1.6mmの多孔質の拡散層12とか
らなる。触媒層11は、ストライプ状に交互に実質的に
平行に配置された多数のアグロメレート部13及びギャ
ップ部14からなる。アグロメレート部13は、白金を
主体とする合金触媒を分散担持した炭素微粉末が結合し
た気孔率が50%以上の多孔質の塊体と、その孔中に保
持された電解質である燐酸水溶液とからなる。ギャップ
部14は、アグロメレート部13どうしを接続する撥水
性の多数のPTFE繊維15により気孔率が20%以上
に形成される。
の電極を提供する。 【構成】電極10は、厚さ約0.1mmの多孔質の触媒
層11と、厚さ約1.6mmの多孔質の拡散層12とか
らなる。触媒層11は、ストライプ状に交互に実質的に
平行に配置された多数のアグロメレート部13及びギャ
ップ部14からなる。アグロメレート部13は、白金を
主体とする合金触媒を分散担持した炭素微粉末が結合し
た気孔率が50%以上の多孔質の塊体と、その孔中に保
持された電解質である燐酸水溶液とからなる。ギャップ
部14は、アグロメレート部13どうしを接続する撥水
性の多数のPTFE繊維15により気孔率が20%以上
に形成される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気化学反応に使用され
る電極及びこれを用いた燃料電池に関する。
る電極及びこれを用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、燐酸燃料電池を例にとり本発明の
背景について説明する。燐酸燃料電池では酸素が反応す
る平板状のカソードと、水素が反応する平板状のアノー
ドの両電極が、電解質層を介して対向する。それぞれの
電極はカーボンの繊維からなる厚さ1〜2mm程度の多
孔質の拡散層と、その電解質層側の表面に設けられた、
厚さ0.1〜0.5mm程度の多孔質の触媒層の二層か
らなる。拡散層または拡散層に隣接するセパレーターに
は気体を流すための通路が形成される。燃料電池として
の反応は特に触媒層内において進行する。
背景について説明する。燐酸燃料電池では酸素が反応す
る平板状のカソードと、水素が反応する平板状のアノー
ドの両電極が、電解質層を介して対向する。それぞれの
電極はカーボンの繊維からなる厚さ1〜2mm程度の多
孔質の拡散層と、その電解質層側の表面に設けられた、
厚さ0.1〜0.5mm程度の多孔質の触媒層の二層か
らなる。拡散層または拡散層に隣接するセパレーターに
は気体を流すための通路が形成される。燃料電池として
の反応は特に触媒層内において進行する。
【0003】燐酸燃料電池のカソードとアノードとを外
部回路を通して接続すると、カソードでは下記の式
(1)の反応が、アノードでは下記の式(2)の反応が
それぞれ進行する。式(2)によりアノードで水素H2
から生成された水素イオンH+ と電子e- はそれぞれ電
解質層及び外部回路を通ってカソードに達し、酸素O2
と反応して水H2 Oとなる。この際、外部回路を通る電
子の流れ、すなわち電流が仕事をすることによりエネル
ギーを取出すことができる。
部回路を通して接続すると、カソードでは下記の式
(1)の反応が、アノードでは下記の式(2)の反応が
それぞれ進行する。式(2)によりアノードで水素H2
から生成された水素イオンH+ と電子e- はそれぞれ電
解質層及び外部回路を通ってカソードに達し、酸素O2
と反応して水H2 Oとなる。この際、外部回路を通る電
子の流れ、すなわち電流が仕事をすることによりエネル
ギーを取出すことができる。
【0004】 O2 + 4H+ + 4e- → 2H2 O … (1) H2 → 2H+ + 2e- … (2) これらの式において、水素イオンH+ は電解液中、電子
e- は固体中のものであり、従って、固液界面が反応の
場となる。しかし、反応の速度は固体の種類で著しく異
なり、実用的な反応速度を得るためには、一般に貴金属
を主体とする触媒が必要となる。燐酸燃料電池において
は、従来から、触媒として白金または白金を含む合金が
広く用いられている。白金または白金を含む合金は、体
積当たりの反応面積を増すため、数nm〜数十nmの粒
径の微粉末にされ、カーボン粉末の表面に分散担持され
た状態で用いられる。すなわち、より具体的には、反応
の場は触媒層中の触媒微粉末と電解液との界面であり、
触媒は電解液で濡れている必要がある。
e- は固体中のものであり、従って、固液界面が反応の
場となる。しかし、反応の速度は固体の種類で著しく異
なり、実用的な反応速度を得るためには、一般に貴金属
を主体とする触媒が必要となる。燐酸燃料電池において
は、従来から、触媒として白金または白金を含む合金が
広く用いられている。白金または白金を含む合金は、体
積当たりの反応面積を増すため、数nm〜数十nmの粒
径の微粉末にされ、カーボン粉末の表面に分散担持され
た状態で用いられる。すなわち、より具体的には、反応
の場は触媒層中の触媒微粉末と電解液との界面であり、
触媒は電解液で濡れている必要がある。
【0005】上記の式(1)に現れる酸化剤(反応物)
であるO2 や式(2)に現れる燃料(反応物)であるH
2 は、いずれも気体として拡散してきた後、電界液中に
溶け込み、触媒表面まで液中を拡散する。しかし、液中
における拡散速度は、気体中における拡散速度に比べて
著しく遅いため、反応を速やかに進行させるためには、
液中における拡散距離を極力短くする必要がある。
であるO2 や式(2)に現れる燃料(反応物)であるH
2 は、いずれも気体として拡散してきた後、電界液中に
溶け込み、触媒表面まで液中を拡散する。しかし、液中
における拡散速度は、気体中における拡散速度に比べて
著しく遅いため、反応を速やかに進行させるためには、
液中における拡散距離を極力短くする必要がある。
【0006】この要求を満たすため、触媒層を構成する
材料として、撥水性を有するポリテトラフロロエチレン
(PTFE)粉末と、親水性を有する触媒を分散担持す
るカーボン粉末とを混合して用いる方法が提案されてい
る。より具体的には、触媒担持カーボン粉末とPTFE
粉末とを撹拌混合した後、これを上述の拡散層の表面に
塗布または散布し、ローラーで成形した後、PTFE粉
末の分散性向上のため、300℃〜390℃程度の温度
で熱処理することにより、拡散層上に触媒層を形成す
る。
材料として、撥水性を有するポリテトラフロロエチレン
(PTFE)粉末と、親水性を有する触媒を分散担持す
るカーボン粉末とを混合して用いる方法が提案されてい
る。より具体的には、触媒担持カーボン粉末とPTFE
粉末とを撹拌混合した後、これを上述の拡散層の表面に
塗布または散布し、ローラーで成形した後、PTFE粉
末の分散性向上のため、300℃〜390℃程度の温度
で熱処理することにより、拡散層上に触媒層を形成す
る。
【0007】この方法は、触媒を分散担持するカーボン
粉末の表面は電解液で濡れるが、PTFE粉末が互いに
連結または極めて接近する領域には酸化剤や燃料が気体
のまま侵入するため、液中の拡散距離を低減できるとい
う考えに基づいている。従って、この方法において、触
媒層中に気体の通路を確保するためには、PTFE粉末
どうしが連結または極めて接近していなければならな
い。しかし、カーボン粉末及びPTFE粉末は撹拌によ
り実質的に均一に分布しているため、PTFE粉末どう
しの連結等は確率的な現象となる。PTFE粉末どうし
の連結等の確率を高めるには、多量のPTFEを使用す
る必要がある。しかし、この場合、触媒担持カーボン粉
末がPTFE粉末に包囲されて孤立したり或いは被覆さ
れることにより、電子伝導やイオン伝導の抵抗が増加す
る或いは反応に実際に寄与する触媒の表面積が減少する
等の問題が生じる。このため、この方法により形成され
た触媒層においては高い出力密度を得ることが難しい。
粉末の表面は電解液で濡れるが、PTFE粉末が互いに
連結または極めて接近する領域には酸化剤や燃料が気体
のまま侵入するため、液中の拡散距離を低減できるとい
う考えに基づいている。従って、この方法において、触
媒層中に気体の通路を確保するためには、PTFE粉末
どうしが連結または極めて接近していなければならな
い。しかし、カーボン粉末及びPTFE粉末は撹拌によ
り実質的に均一に分布しているため、PTFE粉末どう
しの連結等は確率的な現象となる。PTFE粉末どうし
の連結等の確率を高めるには、多量のPTFEを使用す
る必要がある。しかし、この場合、触媒担持カーボン粉
末がPTFE粉末に包囲されて孤立したり或いは被覆さ
れることにより、電子伝導やイオン伝導の抵抗が増加す
る或いは反応に実際に寄与する触媒の表面積が減少する
等の問題が生じる。このため、この方法により形成され
た触媒層においては高い出力密度を得ることが難しい。
【0008】これに対して特公昭63−19979で
は、PTFE樹脂の微小結節と、それらの各結節から出
て結節相互を三次元的に結合する導電性物質粉末を含ま
ない多数のPTFE樹脂の微小繊維とからなり、且つ各
微小結節が互いに一部において接触或いは連続化してい
る全体連続微細多孔質構造体であることを特徴とするガ
ス拡散電極用材料が提案されている。この構造によれ
ば、PTFE樹脂の微細繊維のみからなる空間には電解
質及び/または水は侵入しにくく、ここに気体拡散経路
が提供される。
は、PTFE樹脂の微小結節と、それらの各結節から出
て結節相互を三次元的に結合する導電性物質粉末を含ま
ない多数のPTFE樹脂の微小繊維とからなり、且つ各
微小結節が互いに一部において接触或いは連続化してい
る全体連続微細多孔質構造体であることを特徴とするガ
ス拡散電極用材料が提案されている。この構造によれ
ば、PTFE樹脂の微細繊維のみからなる空間には電解
質及び/または水は侵入しにくく、ここに気体拡散経路
が提供される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
63−19979の構造によれば、微小結節内部に占め
るPTFEの体積が多くなるため、反応に必要な電解質
の排除、PTFE粒子による触媒表面の被覆、電子伝導
性の低下という問題点は依然として解決できない。また
気体拡散経路が三次元的に構成されているため、イオ
ン、電子、気体それぞれの移動距離が長くなり、これら
に伴う抵抗が増大する。
63−19979の構造によれば、微小結節内部に占め
るPTFEの体積が多くなるため、反応に必要な電解質
の排除、PTFE粒子による触媒表面の被覆、電子伝導
性の低下という問題点は依然として解決できない。また
気体拡散経路が三次元的に構成されているため、イオ
ン、電子、気体それぞれの移動距離が長くなり、これら
に伴う抵抗が増大する。
【0010】本発明は上述の問題点を解決するためにな
されたものであり、従来と同じ触媒量で、従来よりも高
い出力密度を得ることのできる電極及びこれを用いた燃
料電池を提供することを目的とする。
されたものであり、従来と同じ触媒量で、従来よりも高
い出力密度を得ることのできる電極及びこれを用いた燃
料電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明にあっては、反応物、例えば燐酸燃料電池における
酸素及び水素、及び/または、反応物の電気化学的反応
により生成される反応生成物のための気体拡散経路と、
電気化学的反応の場と、を明確に分離した。
発明にあっては、反応物、例えば燐酸燃料電池における
酸素及び水素、及び/または、反応物の電気化学的反応
により生成される反応生成物のための気体拡散経路と、
電気化学的反応の場と、を明確に分離した。
【0012】より具体的には、本発明の第1の視点に係
る電極は、気体である反応物が流通する気体流通路と、
電解質を含んだ電解質層との間に配置され、電気化学反
応に供される電極において、前記気体流通路に接し且つ
前記反応物を前記気体流通路から前記電極の厚さ方向に
沿って通過させることが可能な導電性多孔質体からなる
拡散層と、前記拡散層と前記電解質層との間に配置され
且つこれらに接する触媒層と、を具備し、前記触媒層
は、前記電極の厚さ方向に延設された導電性多孔質体か
らなり、その孔内に電解質を保持する複数のアグロメレ
ート部と、隣接する前記アグロメレート部の間に配置さ
れ、前記電極の厚さ方向に前記触媒層を貫通する空間内
に前記アグロメレート部間を連結する複数の撥液性繊維
を設けてなるギャップ部と、を具備することを特徴とす
る。
る電極は、気体である反応物が流通する気体流通路と、
電解質を含んだ電解質層との間に配置され、電気化学反
応に供される電極において、前記気体流通路に接し且つ
前記反応物を前記気体流通路から前記電極の厚さ方向に
沿って通過させることが可能な導電性多孔質体からなる
拡散層と、前記拡散層と前記電解質層との間に配置され
且つこれらに接する触媒層と、を具備し、前記触媒層
は、前記電極の厚さ方向に延設された導電性多孔質体か
らなり、その孔内に電解質を保持する複数のアグロメレ
ート部と、隣接する前記アグロメレート部の間に配置さ
れ、前記電極の厚さ方向に前記触媒層を貫通する空間内
に前記アグロメレート部間を連結する複数の撥液性繊維
を設けてなるギャップ部と、を具備することを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の第2の視点に係る燃料電池
は、電解質を含んだ電解質層と、この電解質層を挟んで
対向するように配置されるカソード電極及びアノード電
極と、これらの電極に気体である反応物を供給する気体
流通路とを有する単電池をセパレータを介して複数積層
してなる燃料電池において、前記カソード電極及び前記
アノード電極のうち少なくとも一方は、前記気体流通路
に接し且つ前記反応物を該気体流通路から該電極の厚さ
方向に沿って通過させることが可能な導電性多孔質体か
らなる拡散層と、前記拡散層と前記電解質層との間に配
置され且つこれらに接する触媒層とを具備し、前記触媒
層は、前記電極の厚さ方向に延設された導電性多孔質体
からなり、その孔内に電解質を保持する複数のアグロメ
レート部と、隣接する前記アグロメレート部の間に配置
され、前記電極の厚さ方向に前記触媒層を貫通する空間
内に前記アグロメレート部間を連結する複数の撥液性繊
維を設けてなるギャップ部とを具備することを特徴とす
る。
は、電解質を含んだ電解質層と、この電解質層を挟んで
対向するように配置されるカソード電極及びアノード電
極と、これらの電極に気体である反応物を供給する気体
流通路とを有する単電池をセパレータを介して複数積層
してなる燃料電池において、前記カソード電極及び前記
アノード電極のうち少なくとも一方は、前記気体流通路
に接し且つ前記反応物を該気体流通路から該電極の厚さ
方向に沿って通過させることが可能な導電性多孔質体か
らなる拡散層と、前記拡散層と前記電解質層との間に配
置され且つこれらに接する触媒層とを具備し、前記触媒
層は、前記電極の厚さ方向に延設された導電性多孔質体
からなり、その孔内に電解質を保持する複数のアグロメ
レート部と、隣接する前記アグロメレート部の間に配置
され、前記電極の厚さ方向に前記触媒層を貫通する空間
内に前記アグロメレート部間を連結する複数の撥液性繊
維を設けてなるギャップ部とを具備することを特徴とす
る。
【0014】
【作用】前記構成の本発明に係る電極を電気化学的反応
に適用した場合、気体が流通するギャップ部と、電解液
が含浸されるアグロメレート部とが互いに独立し、アグ
ロメレート部における撥水材料の量は従来よりも大幅に
低減される。その結果、触媒の被覆や触媒近傍の撥水性
が低下し、反応に寄与する触媒と電解液の界面が十分確
保できるばかりではなく、電子伝導抵抗も低減できる。
に適用した場合、気体が流通するギャップ部と、電解液
が含浸されるアグロメレート部とが互いに独立し、アグ
ロメレート部における撥水材料の量は従来よりも大幅に
低減される。その結果、触媒の被覆や触媒近傍の撥水性
が低下し、反応に寄与する触媒と電解液の界面が十分確
保できるばかりではなく、電子伝導抵抗も低減できる。
【0015】また、気体が流通するギャップ部は撥水性
の材料のみで構成されるため、撥水材料と親水性の触媒
とが共存していた従来の触媒層の構造よりも確実な気体
の拡散経路の確保が可能となる。しかも、撥水材料は繊
維状であるため、球形の撥水材料を用いる従来の例より
も少ない体積で高い撥水効果を得ることができ、触媒層
内の空間効率が高くなる。
の材料のみで構成されるため、撥水材料と親水性の触媒
とが共存していた従来の触媒層の構造よりも確実な気体
の拡散経路の確保が可能となる。しかも、撥水材料は繊
維状であるため、球形の撥水材料を用いる従来の例より
も少ない体積で高い撥水効果を得ることができ、触媒層
内の空間効率が高くなる。
【0016】また、アグロメレート部、ギャップ部とも
電極面に対して直角方向に直線的に形成されているた
め、イオン、電子、気体それぞれは直線的な最短距離を
移動することになり、これらの移動に伴う抵抗が最小化
される。従って、本発明に係る電極によれば、このよう
な種々の効果により、従来と同じ触媒量で従来よりも高
い出力密度が得られる。
電極面に対して直角方向に直線的に形成されているた
め、イオン、電子、気体それぞれは直線的な最短距離を
移動することになり、これらの移動に伴う抵抗が最小化
される。従って、本発明に係る電極によれば、このよう
な種々の効果により、従来と同じ触媒量で従来よりも高
い出力密度が得られる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の第1実施例に係る電極を示す断面
図である。図1は本発明に係る電極の適用対象例である
燃料電池、例えば、図2図示のダイアグラムに従って構
成される図3或いは図4図示の燐酸燃料電池の電極を電
子顕微鏡で観察した結果に基づいて作成されたものであ
る。カソード電極及びアノード電極は基本的に同じ構造
を有するため、以下ではカソード電極を例に挙げて本発
明に係る電極を説明する。
する。図1は本発明の第1実施例に係る電極を示す断面
図である。図1は本発明に係る電極の適用対象例である
燃料電池、例えば、図2図示のダイアグラムに従って構
成される図3或いは図4図示の燐酸燃料電池の電極を電
子顕微鏡で観察した結果に基づいて作成されたものであ
る。カソード電極及びアノード電極は基本的に同じ構造
を有するため、以下ではカソード電極を例に挙げて本発
明に係る電極を説明する。
【0018】図3は第1実施例に係る電極を組込んだ燐
酸燃料電池を展開して示す斜視図である。本電池は、電
解質層26を挟んで対向するように配設された平板状の
カソード電極10及び平板状のアノード電極20を具備
する。燐酸燃料電池においては、カソード電極10で酸
素が反応し、アノード電極20で水素が反応する。各電
極10(20)は互いに接着された触媒層11(21)
及び拡散層12(22)の2層からなる。各電極10、
20の外側には、緻密なカーボン板からなるセパレータ
ー18、28がそれぞれ配設される。拡散層12、22
の電解質層26と反対側の面には複数の溝17、27が
形成され、これらにより、拡散層12、22とセパレー
ター18、28との間に気体の流通路が形成される。
酸燃料電池を展開して示す斜視図である。本電池は、電
解質層26を挟んで対向するように配設された平板状の
カソード電極10及び平板状のアノード電極20を具備
する。燐酸燃料電池においては、カソード電極10で酸
素が反応し、アノード電極20で水素が反応する。各電
極10(20)は互いに接着された触媒層11(21)
及び拡散層12(22)の2層からなる。各電極10、
20の外側には、緻密なカーボン板からなるセパレータ
ー18、28がそれぞれ配設される。拡散層12、22
の電解質層26と反対側の面には複数の溝17、27が
形成され、これらにより、拡散層12、22とセパレー
ター18、28との間に気体の流通路が形成される。
【0019】図4は図3図示の燐酸燃料電池の変更例を
展開して示す斜視図である。本電池は、電解質層26を
挟んで対向するように配設された一対の電極10、20
及び一対のセパレーター18、28を具備し、且つ各電
極10、20が触媒層11、21及び拡散層12、22
の2層からなる点は、図3図示の電池と同様である。し
かし、気体の流通路を形成するための溝17、27は、
拡散層12、22ではなく、セパレーター18、28に
形成される。
展開して示す斜視図である。本電池は、電解質層26を
挟んで対向するように配設された一対の電極10、20
及び一対のセパレーター18、28を具備し、且つ各電
極10、20が触媒層11、21及び拡散層12、22
の2層からなる点は、図3図示の電池と同様である。し
かし、気体の流通路を形成するための溝17、27は、
拡散層12、22ではなく、セパレーター18、28に
形成される。
【0020】ここで、燃料電池本体は、電解質層26、
電極10、20、及び気体流通路17、27とからなる
単電池をセパレータ18、28を介して複数積層するこ
とにより構成される。
電極10、20、及び気体流通路17、27とからなる
単電池をセパレータ18、28を介して複数積層するこ
とにより構成される。
【0021】図1図示の実施例において、触媒層11は
厚さ約0.1mm(100μm)の多孔質層からなる。
また、拡散層12は厚さ約1.6mmの多孔質層からな
る。触媒層11の厚さは、望ましくは0.05〜0.5
mm(50〜500μm)の範囲に設定され、より望ま
しくは0.05〜0.3mmの範囲に設定される。
厚さ約0.1mm(100μm)の多孔質層からなる。
また、拡散層12は厚さ約1.6mmの多孔質層からな
る。触媒層11の厚さは、望ましくは0.05〜0.5
mm(50〜500μm)の範囲に設定され、より望ま
しくは0.05〜0.3mmの範囲に設定される。
【0022】図5は触媒層11の厚さと燃料電池の性能
との関係を計算により求めた結果を示すグラフである。
同図に示すように、電池の出力は、触媒層11の厚さが
0.05mm未満では著しく低下する一方、触媒層11
の厚さがある程度以上になっても増加しないことが分か
る。すなわち、電池の出力は触媒層11の厚さが薄すぎ
ても厚すぎても低下する。従って、電池の出力を最大と
する最適な触媒層11の厚さが存在する。拡散層12の
厚さは、図3図示の如く、拡散層12自体に溝17を形
成する場合は、1〜2mmの範囲に設定されることが望
ましく、また、図4図示の如く、セパレータ18に溝1
7を形成する場合は、0.1〜1mmの範囲に設定され
ることが望ましい。
との関係を計算により求めた結果を示すグラフである。
同図に示すように、電池の出力は、触媒層11の厚さが
0.05mm未満では著しく低下する一方、触媒層11
の厚さがある程度以上になっても増加しないことが分か
る。すなわち、電池の出力は触媒層11の厚さが薄すぎ
ても厚すぎても低下する。従って、電池の出力を最大と
する最適な触媒層11の厚さが存在する。拡散層12の
厚さは、図3図示の如く、拡散層12自体に溝17を形
成する場合は、1〜2mmの範囲に設定されることが望
ましく、また、図4図示の如く、セパレータ18に溝1
7を形成する場合は、0.1〜1mmの範囲に設定され
ることが望ましい。
【0023】触媒層11は、全体として、炭素を骨格の
主成分とし、少量のポリテトラフロロエチレン(PTF
E)が分散した導電性多孔質体からなる。しかし詳細に
は、従来の電極触媒層とは異なり、触媒層11は、スト
ライプ状に交互に実質的に平行に配置された多数のアグ
ロメレート部13及びギャップ部14から構成される。
両部13、14の各ストライプの幅は共に数μm、望ま
しくは約1μmであり、また各ストライプは図1の紙面
に対して直交する方向に延びる。なお、ここで、アグロ
メレート部13とは、導電性多孔質体に電解質が保持さ
れることにより形成された塊体を意味し、ギャップ部1
4とは、アグロメレート部13間を繊維状のポリテトラ
フロロエチレン(PTFE)で連結する電解質がない部
分を意味する。
主成分とし、少量のポリテトラフロロエチレン(PTF
E)が分散した導電性多孔質体からなる。しかし詳細に
は、従来の電極触媒層とは異なり、触媒層11は、スト
ライプ状に交互に実質的に平行に配置された多数のアグ
ロメレート部13及びギャップ部14から構成される。
両部13、14の各ストライプの幅は共に数μm、望ま
しくは約1μmであり、また各ストライプは図1の紙面
に対して直交する方向に延びる。なお、ここで、アグロ
メレート部13とは、導電性多孔質体に電解質が保持さ
れることにより形成された塊体を意味し、ギャップ部1
4とは、アグロメレート部13間を繊維状のポリテトラ
フロロエチレン(PTFE)で連結する電解質がない部
分を意味する。
【0024】アグロメレート部13は、白金を主体とす
る合金触媒を分散担持した炭素微粉末が結合した多孔質
の塊体から実質的になる。アグロメレート部13の各孔
の実質的に互いに連通する。同塊体は、内部に直径約
0.3μmのPTFE粒子が非常にまばらに存在し、撥
水性が低い。このため、運転中にはアグロメレート部1
3の炭素微粉末どうしの間隙すなわち孔の大半は電解質
で満たされ、その結果、電解質は炭素微粉末どうしの結
着作用をも有する。アグロメレート部13は、その外表
面の包洛線が前記電極の厚さ方向に概ね直線的である。
電解質を除いた状態において、アグロメレート部13は
50%以上の気孔率を有し、本実施例では55〜75%
の気孔率を有する。
る合金触媒を分散担持した炭素微粉末が結合した多孔質
の塊体から実質的になる。アグロメレート部13の各孔
の実質的に互いに連通する。同塊体は、内部に直径約
0.3μmのPTFE粒子が非常にまばらに存在し、撥
水性が低い。このため、運転中にはアグロメレート部1
3の炭素微粉末どうしの間隙すなわち孔の大半は電解質
で満たされ、その結果、電解質は炭素微粉末どうしの結
着作用をも有する。アグロメレート部13は、その外表
面の包洛線が前記電極の厚さ方向に概ね直線的である。
電解質を除いた状態において、アグロメレート部13は
50%以上の気孔率を有し、本実施例では55〜75%
の気孔率を有する。
【0025】ギャップ部14は、アグロメレート部13
どうしを接続する多数のPTFE繊維15により多孔質
状に形成される。本実施例において、PTFE繊維15
は約0.05μm〜0.2μmの直径を有する。しか
し、PTFE繊維15の径は、他の諸条件を満たす限
り、更に太いものであってもよい。PTFE繊維15の
多くはアグロメレート部13内に侵入した状態でアグロ
メレート部13の塊体と結合しているが、隣接するギャ
ップ部14のPTFE繊維どうしは、そのほとんどが互
いに接触せず、アグロメレート部13内の異なる部分に
侵入し、触媒層11の骨格を構成する。ギャップ部14
は20%以上の気孔率を有し、本実施例では60〜90
%の気孔率を有する。
どうしを接続する多数のPTFE繊維15により多孔質
状に形成される。本実施例において、PTFE繊維15
は約0.05μm〜0.2μmの直径を有する。しか
し、PTFE繊維15の径は、他の諸条件を満たす限
り、更に太いものであってもよい。PTFE繊維15の
多くはアグロメレート部13内に侵入した状態でアグロ
メレート部13の塊体と結合しているが、隣接するギャ
ップ部14のPTFE繊維どうしは、そのほとんどが互
いに接触せず、アグロメレート部13内の異なる部分に
侵入し、触媒層11の骨格を構成する。ギャップ部14
は20%以上の気孔率を有し、本実施例では60〜90
%の気孔率を有する。
【0026】繊維15は、運転条件下で電解質及び/ま
たは水に対して撥液性を有することが必要となる。この
観点から、繊維15は、その材質が弗素と炭素の共有結
合を含む化合物が望ましい。
たは水に対して撥液性を有することが必要となる。この
観点から、繊維15は、その材質が弗素と炭素の共有結
合を含む化合物が望ましい。
【0027】拡散層12は繊維がほぼ均一に分散したカ
ーボンペーパーからなる。拡散層12は約70%の気孔
率を有する。図6はアグロメレート部13及びギャップ
部14の幅と燃料電池の性能との関係を計算により求め
た結果を示すグラフである。同図中、L1、L2、L
3、L4はギャップ部14の幅、すなわちアグロメレー
ト部13間の距離が1μm、5μm、10μm、20μ
mの時の関係をそれぞれ示す。図6図示の如く、ギャッ
プ部14の幅は狭いほうが好ましく、10μm以下に設
定されることが望ましい。ただし、ギャップ部14の幅
は、狭くなると気体の拡散抵抗が増大するばかりでな
く、アグロメレート部13の外表面間で電解質及び/ま
たは反応生成物である水が連絡してしまい、ギャップ部
14の閉塞も問題となるため、0.5μm以上とするこ
とが望ましい。
ーボンペーパーからなる。拡散層12は約70%の気孔
率を有する。図6はアグロメレート部13及びギャップ
部14の幅と燃料電池の性能との関係を計算により求め
た結果を示すグラフである。同図中、L1、L2、L
3、L4はギャップ部14の幅、すなわちアグロメレー
ト部13間の距離が1μm、5μm、10μm、20μ
mの時の関係をそれぞれ示す。図6図示の如く、ギャッ
プ部14の幅は狭いほうが好ましく、10μm以下に設
定されることが望ましい。ただし、ギャップ部14の幅
は、狭くなると気体の拡散抵抗が増大するばかりでな
く、アグロメレート部13の外表面間で電解質及び/ま
たは反応生成物である水が連絡してしまい、ギャップ部
14の閉塞も問題となるため、0.5μm以上とするこ
とが望ましい。
【0028】また、図6図示の如く、アグロメレート部
13の幅には最適範囲が存在し、これはギャップ部14
の幅等の他の要素により異なるが、十分な性能を得るた
めには10μm以下に設定されることが望ましい。上述
したように、カソードでは式(1)に示すO2 が、また
アノードでは式(2)に示すH2 が、それぞれアグロメ
レート部13の外表面から内部に向けて電解液中を拡散
する。更に、カソードでは式(1)に示すH2 Oが、ア
グロメレート部13の内部から外表面に向けて電解液中
を拡散する。従って、アグロメレート部13の幅が上記
値よりも大きいと、これらの拡散抵抗が増大し、性能が
低下する。
13の幅には最適範囲が存在し、これはギャップ部14
の幅等の他の要素により異なるが、十分な性能を得るた
めには10μm以下に設定されることが望ましい。上述
したように、カソードでは式(1)に示すO2 が、また
アノードでは式(2)に示すH2 が、それぞれアグロメ
レート部13の外表面から内部に向けて電解液中を拡散
する。更に、カソードでは式(1)に示すH2 Oが、ア
グロメレート部13の内部から外表面に向けて電解液中
を拡散する。従って、アグロメレート部13の幅が上記
値よりも大きいと、これらの拡散抵抗が増大し、性能が
低下する。
【0029】電解質を除いた状態におけるアグロメレー
ト部13の最適な気孔率は、アグロメレート部13を構
成する炭素微粉末の電子伝導抵抗と、炭素微粉末間の間
隙に満たされる電解質のイオン伝導抵抗との兼ね合いか
ら定まる。一般に前者は後者に比べて小さいため、気孔
率は高いほうが好ましい。図7は電解質を除いた状態に
おけるアグロメレート部13の気孔率と燃料電池の性能
との関係を計算により求めた結果を示すグラフである。
図7図示の如く、十分な性能を得るため、電解質を除い
た状態におけるアグロメレート部13の気孔率は50%
以上に設定されることが望ましい。
ト部13の最適な気孔率は、アグロメレート部13を構
成する炭素微粉末の電子伝導抵抗と、炭素微粉末間の間
隙に満たされる電解質のイオン伝導抵抗との兼ね合いか
ら定まる。一般に前者は後者に比べて小さいため、気孔
率は高いほうが好ましい。図7は電解質を除いた状態に
おけるアグロメレート部13の気孔率と燃料電池の性能
との関係を計算により求めた結果を示すグラフである。
図7図示の如く、十分な性能を得るため、電解質を除い
た状態におけるアグロメレート部13の気孔率は50%
以上に設定されることが望ましい。
【0030】図8はギャップ部14の気孔率と燃料電池
の性能との関係を計算により求めた結果を示すグラフで
ある。図8図示の如く、この気孔率が20%未満、特に
10%未満となると燃料電池の出力低下が顕著となり、
これは気体の拡散抵抗に起因すると考えられる。従っ
て、十分な性能を得るため、ギャップ部14の気孔率は
20%以上に設定されることが望ましい。
の性能との関係を計算により求めた結果を示すグラフで
ある。図8図示の如く、この気孔率が20%未満、特に
10%未満となると燃料電池の出力低下が顕著となり、
これは気体の拡散抵抗に起因すると考えられる。従っ
て、十分な性能を得るため、ギャップ部14の気孔率は
20%以上に設定されることが望ましい。
【0031】図1図示の触媒層11は、例えば以下の方
法を用いて準備することができる。以下には実験におい
て行った工程を順に説明する。まず、白金を主体とする
合金触媒を分散担持した炭素微粉末と、バインダー及び
溶媒とを混合した液に、ポリテトラフロロエチレン(P
TFE)の分散液を混合した後、これを乾燥させた。こ
の際、触媒を分散担持した炭素微粉末とPTFEは重量
比で10:1とした。
法を用いて準備することができる。以下には実験におい
て行った工程を順に説明する。まず、白金を主体とする
合金触媒を分散担持した炭素微粉末と、バインダー及び
溶媒とを混合した液に、ポリテトラフロロエチレン(P
TFE)の分散液を混合した後、これを乾燥させた。こ
の際、触媒を分散担持した炭素微粉末とPTFEは重量
比で10:1とした。
【0032】次に、乾燥後の中間調製物をローラーによ
り圧縮延伸成形し、シート素子を形成した。このように
して得られたシート素子を複数枚重ね、再度ローラーに
より圧縮延伸成形し、シートを形成した。次に、このシ
ートに一軸方向の張力を加え、厚さ100μmのシート
すなわち触媒層11を得た。そして、シート状触媒層1
1を、カーボン繊維からなる厚さ1.6mmの拡散層の
表面に接着し、この後これを約200℃〜300℃で1
時間熱処理し、電極10を得た。
り圧縮延伸成形し、シート素子を形成した。このように
して得られたシート素子を複数枚重ね、再度ローラーに
より圧縮延伸成形し、シートを形成した。次に、このシ
ートに一軸方向の張力を加え、厚さ100μmのシート
すなわち触媒層11を得た。そして、シート状触媒層1
1を、カーボン繊維からなる厚さ1.6mmの拡散層の
表面に接着し、この後これを約200℃〜300℃で1
時間熱処理し、電極10を得た。
【0033】上記バインダーとして、アクリル樹脂系、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、パラフ
ィン、セルロース系、また、溶媒としてキシレン、トル
エン、シクロヘキサノン、ブタノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ケロシン、水等を試した。その結果、
分散性、接着強度、揮散時の残存量等の点から、本実施
例では、アクリル樹脂系のバインダーとキシレンの組み
合わせを採用した。
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、パラフ
ィン、セルロース系、また、溶媒としてキシレン、トル
エン、シクロヘキサノン、ブタノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ケロシン、水等を試した。その結果、
分散性、接着強度、揮散時の残存量等の点から、本実施
例では、アクリル樹脂系のバインダーとキシレンの組み
合わせを採用した。
【0034】また、ローラー成形したシート素子を重ね
る際、ローラーにより圧縮延伸した方向、すなわちロー
ラーからの抜出し方向を揃えた場合と、この方向を直交
させた場合の試行も行った。その結果、成形性の点か
ら、本実施例では、シート素子の延伸方向が直交するよ
うシート素子を重ねた。
る際、ローラーにより圧縮延伸した方向、すなわちロー
ラーからの抜出し方向を揃えた場合と、この方向を直交
させた場合の試行も行った。その結果、成形性の点か
ら、本実施例では、シート素子の延伸方向が直交するよ
うシート素子を重ねた。
【0035】また、シートに一軸方向の張力を加える方
法として、本実施例では、シートの幅よりもやや広い、
幅20cmの板状の100Hzの振動子の端面にシート
を接触させ、シートを緩やかに移動させて振動子の接触
する場所をずらす方法を採用した。この他の方法とし
て、シートの前後をクランプで掴んで引っ張る方法、前
後2組のローラーでシートを挟んで前後ローラーの回転
数を変える方法等を用いることができる。
法として、本実施例では、シートの幅よりもやや広い、
幅20cmの板状の100Hzの振動子の端面にシート
を接触させ、シートを緩やかに移動させて振動子の接触
する場所をずらす方法を採用した。この他の方法とし
て、シートの前後をクランプで掴んで引っ張る方法、前
後2組のローラーでシートを挟んで前後ローラーの回転
数を変える方法等を用いることができる。
【0036】図1図示の触媒層11の構造が振動子を用
いたこのような方法により得られる理由は、次のような
ものと推測される。一般的に、高分子からなるシートに
張力が加わると、ある一定の応力以上で、内部に引っ張
り応力の方向と平行なフィブリルと呼ばれる細い繊維を
含む、クレイズと呼ばれる微細な裂け目が発生すること
が知られている。このメカニズムの詳細は不明である
が、実験的に、歪み速度が高いほど低い応力でクレイズ
が形成されやすいことが知られている。本実施例では高
分子と炭素微粉末とを混合したシートを用いている点が
異なっているが、類似のメカニズムにより、振動子によ
る極めて高い歪み速度が極めて狭い間隔のストライプ状
のクレイズ、すなわちギャップ部14の形成を可能にし
たものと推測される。
いたこのような方法により得られる理由は、次のような
ものと推測される。一般的に、高分子からなるシートに
張力が加わると、ある一定の応力以上で、内部に引っ張
り応力の方向と平行なフィブリルと呼ばれる細い繊維を
含む、クレイズと呼ばれる微細な裂け目が発生すること
が知られている。このメカニズムの詳細は不明である
が、実験的に、歪み速度が高いほど低い応力でクレイズ
が形成されやすいことが知られている。本実施例では高
分子と炭素微粉末とを混合したシートを用いている点が
異なっているが、類似のメカニズムにより、振動子によ
る極めて高い歪み速度が極めて狭い間隔のストライプ状
のクレイズ、すなわちギャップ部14の形成を可能にし
たものと推測される。
【0037】このようにして作成された電極10をカソ
ード電極として用いて燐酸燃料電池を形成し、その発電
実験を行った。実験にあたっては、図2図示の如く、触
媒層11の表面に気孔率約50%の炭化珪素を主体とす
る厚さ約100μmのマトリックス層26を塗布した。
更に、電極10と同様に形成した、触媒層21及び拡散
層22からなる厚さ約1.7mmのアノード電極をマト
リックス層26の反対の面に接着した。なおこの際、電
解質である燐酸水溶液は、予めマトリックス層26並び
にアノード電極の触媒層21及び拡散層22に所定量を
含浸させ、組立て後にこの電解質がカソード電極10の
触媒層11のアグロメレート部13内部の孔に充満する
ようにした。
ード電極として用いて燐酸燃料電池を形成し、その発電
実験を行った。実験にあたっては、図2図示の如く、触
媒層11の表面に気孔率約50%の炭化珪素を主体とす
る厚さ約100μmのマトリックス層26を塗布した。
更に、電極10と同様に形成した、触媒層21及び拡散
層22からなる厚さ約1.7mmのアノード電極をマト
リックス層26の反対の面に接着した。なおこの際、電
解質である燐酸水溶液は、予めマトリックス層26並び
にアノード電極の触媒層21及び拡散層22に所定量を
含浸させ、組立て後にこの電解質がカソード電極10の
触媒層11のアグロメレート部13内部の孔に充満する
ようにした。
【0038】次に、上述の如く形成された層11〜26
からなる燃料電池セルをホルダー32内に配置し、アノ
ード電極側に水素、カソード電極側に空気を供給するよ
うに設定した。そして、このようにして完成された燐酸
燃料電池のアノード及びカソード電極間に電圧計34を
接続し、その発電特性を調べた。
からなる燃料電池セルをホルダー32内に配置し、アノ
ード電極側に水素、カソード電極側に空気を供給するよ
うに設定した。そして、このようにして完成された燐酸
燃料電池のアノード及びカソード電極間に電圧計34を
接続し、その発電特性を調べた。
【0039】上記実験の結果得られた、本発明に係る電
極10を用いた燐酸燃料電池の電流−電圧特性L11
と、単位面積当たりの白金充填量が同じ従来の燐酸燃料
電池の電流−電圧特性L12とを図9に対比して示す。
ここで、両燃料電池は約8.4気圧、約205℃、利用
率70%の条件で運転した。図から明らかなように、本
発明に係る燐酸燃料電池は、従来の燐酸燃料電池よりも
電流の増加に伴う電圧の低下が緩やかとなった。本発明
に係る燐酸燃料電池は、400mA/cm2 における電
圧が、従来構造の燐酸燃料電池よりも40mV高い0.
77Vで、出力密度が0.30W/cm2 の性能を示し
た。
極10を用いた燐酸燃料電池の電流−電圧特性L11
と、単位面積当たりの白金充填量が同じ従来の燐酸燃料
電池の電流−電圧特性L12とを図9に対比して示す。
ここで、両燃料電池は約8.4気圧、約205℃、利用
率70%の条件で運転した。図から明らかなように、本
発明に係る燐酸燃料電池は、従来の燐酸燃料電池よりも
電流の増加に伴う電圧の低下が緩やかとなった。本発明
に係る燐酸燃料電池は、400mA/cm2 における電
圧が、従来構造の燐酸燃料電池よりも40mV高い0.
77Vで、出力密度が0.30W/cm2 の性能を示し
た。
【0040】また、発電実験後の電極10を電子顕微鏡
・エネルギー分散型X線解析装置で観察したところ、ギ
ャップ部14の繊維15は良好に保たれており、電解液
の侵入はほとんど見られなかった。またアグロメレート
部13の内部には多量の燐が一様に検出され、運転中に
電解液が十分染み込んでいたものと想定された。
・エネルギー分散型X線解析装置で観察したところ、ギ
ャップ部14の繊維15は良好に保たれており、電解液
の侵入はほとんど見られなかった。またアグロメレート
部13の内部には多量の燐が一様に検出され、運転中に
電解液が十分染み込んでいたものと想定された。
【0041】次に、本発明の第2実施例に係る電極とし
て、平面上で複数に分割された触媒層を用いた電極を作
成した。何故ならば、実用化規模の大型電極において、
小型の触媒層シートを並べることが可能ならば、製造装
置は小型のものですみ、製造コストの低減に効果的とな
るからである。このような構成の電極の性能を調べるた
め、図10図示の如く、10cm角の拡散層12上に5
cm角の触媒層セグメントシート11aを4枚、2×2
の態様で並べた電極サンプルと、10cm角の拡散層1
2上に10cm角の一枚の触媒層シートを配設した電極
サンプルとを作成した。そして、これらサンプルを用い
て、上述と同態様で燐酸燃料電池を形成し、これらの発
電特性を調べた。その結果、両サンプルの発電特性には
殆ど差がないことが判明した。
て、平面上で複数に分割された触媒層を用いた電極を作
成した。何故ならば、実用化規模の大型電極において、
小型の触媒層シートを並べることが可能ならば、製造装
置は小型のものですみ、製造コストの低減に効果的とな
るからである。このような構成の電極の性能を調べるた
め、図10図示の如く、10cm角の拡散層12上に5
cm角の触媒層セグメントシート11aを4枚、2×2
の態様で並べた電極サンプルと、10cm角の拡散層1
2上に10cm角の一枚の触媒層シートを配設した電極
サンプルとを作成した。そして、これらサンプルを用い
て、上述と同態様で燐酸燃料電池を形成し、これらの発
電特性を調べた。その結果、両サンプルの発電特性には
殆ど差がないことが判明した。
【0042】次に本発明の第3実施例に係る電極とし
て、第1実施例のバインダー代えてイオン交換樹脂であ
るナフィオン(登録商標、デュポン社)の溶液を用い、
第1実施例と同様な構造の触媒層を作成した。ただし、
ギャップ部の幅は約4μmとした。また熱処理は120
℃で1時間とした。ここで、イオン交換樹脂であるナフ
ィオンは、アグロメレート部13を満たす固体ポリマー
の電解質として機能する。
て、第1実施例のバインダー代えてイオン交換樹脂であ
るナフィオン(登録商標、デュポン社)の溶液を用い、
第1実施例と同様な構造の触媒層を作成した。ただし、
ギャップ部の幅は約4μmとした。また熱処理は120
℃で1時間とした。ここで、イオン交換樹脂であるナフ
ィオンは、アグロメレート部13を満たす固体ポリマー
の電解質として機能する。
【0043】なお、本発明に係る電極をカソード電極及
びアノード電極として使用し、両電極間に電解質層とし
て機能するナフィオン膜を介入接着し、固体ポリマー電
解質燃料電池セルを形成してもよい。
びアノード電極として使用し、両電極間に電解質層とし
て機能するナフィオン膜を介入接着し、固体ポリマー電
解質燃料電池セルを形成してもよい。
【0044】以上、本発明を、燐酸燃料電池及び固体ポ
リマー電解質燃料電池に適用した例について述べたが、
本発明はこれらに限定されるものではなく、他の型式の
燃料電池や、一次電池、二次電池等の電池の電極、更に
は、電気分解のための電極や、センサーの電極等、反応
物及び/または生成物に気体が含まれる反応を行う各種
の電気化学的反応装置の電極に適用することが可能であ
る。
リマー電解質燃料電池に適用した例について述べたが、
本発明はこれらに限定されるものではなく、他の型式の
燃料電池や、一次電池、二次電池等の電池の電極、更に
は、電気分解のための電極や、センサーの電極等、反応
物及び/または生成物に気体が含まれる反応を行う各種
の電気化学的反応装置の電極に適用することが可能であ
る。
【0045】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る電極及びこれ
を用いた燃料電池によれば、従来と同じ触媒量で従来よ
りも高い出力密度が得られる。
を用いた燃料電池によれば、従来と同じ触媒量で従来よ
りも高い出力密度が得られる。
【図1】本発明の第1実施例に係る電極を示す断面図。
【図2】本発明に係る燃料電池の概略図。
【図3】第1実施例に係る電極を組込んだ燐酸燃料電池
を展開して示す斜視図。
を展開して示す斜視図。
【図4】図3図示の燐酸燃料電池の変更例を展開して示
す斜視図。
す斜視図。
【図5】触媒層の厚さと燃料電池の性能との関係を計算
により求めた結果を示すグラフ。
により求めた結果を示すグラフ。
【図6】アグロメレート部及びギャップ部の幅と燃料電
池の性能との関係を計算により求めた結果を示すグラ
フ。
池の性能との関係を計算により求めた結果を示すグラ
フ。
【図7】電解質を除いた状態におけるアグロメレート部
の気孔率と燃料電池の性能との関係を計算により求めた
結果を示すグラフ。
の気孔率と燃料電池の性能との関係を計算により求めた
結果を示すグラフ。
【図8】ギャップ部の気孔率と燃料電池の性能との関係
を計算により求めた結果を示すグラフ。
を計算により求めた結果を示すグラフ。
【図9】本発明の第1実施例の電極を用いた燃料電池及
び従来の燃料電池の電流−電圧特性を示すグラフ。
び従来の燃料電池の電流−電圧特性を示すグラフ。
【図10】本発明の第2実施例に係る電極を示す斜視
図。
図。
【符号の説明】 10…電極 11…触媒層 12…拡散層 13…アグロメレート部 14…ギャップ部 15…繊維 17…溝 18…セパレーター
Claims (7)
- 【請求項1】気体である反応物が流通する気体流通路
と、電解質を含んだ電解質層との間に配置され、電気化
学反応に供される電極において、 前記気体流通路に接し且つ前記反応物を前記気体流通路
から前記電極の厚さ方向に沿って通過させることが可能
な導電性多孔質体からなる拡散層と、 前記拡散層と前記電解質層との間に配置され且つこれら
に接する触媒層と、を具備し、 前記触媒層は、 前記電極の厚さ方向に延設された導電性多孔質体からな
り、その孔内に電解質を保持する複数のアグロメレート
部と、 隣接する前記アグロメレート部の間に配置され、前記電
極の厚さ方向に前記触媒層を貫通する空間内に前記アグ
ロメレート部間を連結する複数の撥液性繊維を設けてな
るギャップ部と、を具備することを特徴とする電極。 - 【請求項2】前記アグロメレート部とギャップ部とがス
トライプ状に交互に配置されることを特徴とする請求項
1記載の電極。 - 【請求項3】前記アグロメレート部の前記多孔質体が、
触媒を分散担持した炭素微粉末が結合した塊体からなる
ことを特徴とする請求項1記載の電極。 - 【請求項4】前記撥液性繊維が弗素と炭素の共有結合を
含む化合物からなることを特徴とする請求項4記載の電
極。 - 【請求項5】前記電解質を除いた状態において、前記ア
グロメレート部の気孔率が50%以上であることを特徴
とする請求項1記載の電極。 - 【請求項6】前記ギャップ部の気孔率が20%以上であ
ることを特徴とする請求項1記載の電極。 - 【請求項7】電解質を含んだ電解質層と、この電解質層
を挟んで対向するように配置されるカソード電極及びア
ノード電極と、これらの電極に気体である反応物を供給
する気体流通路とを有する単電池をセパレータを介して
複数積層してなる燃料電池において、 前記カソード電極及び前記アノード電極のうち少なくと
も一方は、前記気体流通路に接し且つ前記反応物を該気
体流通路から該電極の厚さ方向に沿って通過させること
が可能な導電性多孔質体からなる拡散層と、前記拡散層
と前記電解質層との間に配置され且つこれらに接する触
媒層とを具備し、 前記触媒層は、前記電極の厚さ方向に延設された導電性
多孔質体からなり、その孔内に電解質を保持する複数の
アグロメレート部と、隣接する前記アグロメレート部の
間に配置され、前記電極の厚さ方向に前記触媒層を貫通
する空間内に前記アグロメレート部間を連結する複数の
撥液性繊維を設けてなるギャップ部とを具備することを
特徴とする燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6320840A JPH07235308A (ja) | 1993-12-29 | 1994-12-22 | 電気化学反応に使用される電極及びこれを用いた燃料電池 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-349640 | 1993-12-29 | ||
JP34964093 | 1993-12-29 | ||
JP6320840A JPH07235308A (ja) | 1993-12-29 | 1994-12-22 | 電気化学反応に使用される電極及びこれを用いた燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07235308A true JPH07235308A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=26570225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6320840A Pending JPH07235308A (ja) | 1993-12-29 | 1994-12-22 | 電気化学反応に使用される電極及びこれを用いた燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07235308A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1298070C (zh) * | 2002-08-07 | 2007-01-31 | 松下电器产业株式会社 | 燃料电池 |
JP2007026873A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Toshiba Corp | 燃料電池 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP6320840A patent/JPH07235308A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1298070C (zh) * | 2002-08-07 | 2007-01-31 | 松下电器产业株式会社 | 燃料电池 |
JP2007026873A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Toshiba Corp | 燃料電池 |
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