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JPH07231586A - コードレスパワーステーション - Google Patents

コードレスパワーステーション

Info

Publication number
JPH07231586A
JPH07231586A JP6214900A JP21490094A JPH07231586A JP H07231586 A JPH07231586 A JP H07231586A JP 6214900 A JP6214900 A JP 6214900A JP 21490094 A JP21490094 A JP 21490094A JP H07231586 A JPH07231586 A JP H07231586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
side portion
output side
soft magnetic
power station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6214900A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadakuni Sato
忠邦 佐藤
Hidetoshi Matsuki
英敏 松木
Yoshitaka Yasuda
吉孝 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP6214900A priority Critical patent/JPH07231586A/ja
Publication of JPH07231586A publication Critical patent/JPH07231586A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送電力の増大と変換効率の向上とを図り得
る薄型のコードレスパワーステーションを提供するこ
と。 【構成】 空隙を介して対向するコイルにおける出力側
部分の外側部に軟磁性材部を装着して作製したコードレ
スパワーステーションに対し、2次側電流I2 を可変さ
せて電力の変換効率η及び2次側出力P2 を測定したと
ころ、フェライト円板を装着しない空芯のものに比べて
フェライト円板を2次側又は1次及び2次の両側の外側
部に装着すると、変換効率η及び伝送能力が著しく向上
し、2次側又は1次及び2次の両側の外側部に装着する
と2次側出力P2 が高く得られることが判った。特に、
フェライト円板を1次及び2次の両側の外側部に装着し
た場合には、2次側出力P2 ,変換効率η共、顕著に向
上しているのが判った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイル間に生じる電磁
誘導作用により非接触で電力を伝送するコードレスパワ
ーステーションに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空隙を介して対向させたコイル間
に生じる電磁誘導作用を利用して非接触に電力を伝送す
る方式は、コードレスパワーステーションと呼ばれてい
る。このコードレスパワーステーションは、1993年
度刊行の日本応用磁気学会誌[17,485−488]
に開示されており、その利用例としては、非接触な電力
伝送を行い得ることから、例えば1991年度刊行の電
気学会論文誌[A,111−A,807]に開示されて
いるように、人工心臓の駆動装置への有効な電力供給手
段等としての研究が挙げられる。
【0003】因みに、完全埋込型人工心臓用トランスに
は一対のコイルが使用され、そのトランスには薄型化が
要求されている。人工心臓の駆動装置のエネルギー伝送
用の磁性材料として、アモルファス磁性材を用いたトラ
ンスでは、その厚さが3mm程度になっているが、フェ
ライトを用いたポットコアタイプのものでは、トランス
の厚さが15mm程度になっている。
【0004】このようなコードレスパワーステーション
は、人工心臓の駆動装置への電力供給手段以外にも、例
えばマイクロコンピュータ,携帯型家電製品等への電力
供給や充電,機能的電気刺激(FES;Functio
nal ErectricStimulation)に
も応用可能である。こうした各分野での応用は、安全で
融通性の高いシステムが構築できるため、工業上有益で
あり、非常に重要視されている。
【0005】特に機能的電気刺激は、神経系や筋肉系に
電気的刺激を与えることにより、損傷を受けた感覚機
能,運動機能を回復させるというものである。一般に従
来の神経系や筋肉系に対する電気的刺激を与える方法と
しては、表面電極法,経皮的撚線電極法,埋め込み電極
法等が挙げられる。
【0006】しかしながら、表面電極法では筋肉系を大
雑把に電気的に刺激するものであるため、個々の筋肉を
選択的に刺激できないという欠点がある。又、経皮的撚
線電極法の場合は皮膚を通して目的とする神経繊維に電
極を巻き付けたり、筋肉系に針状の電極を刺すものであ
り、感染症等の別な疾患を起こす原因となる可能性があ
るため、衛生的に厳しい管理が必要となってしまう。し
かも、経皮的撚線電極法の場合、患者の活動範囲が限ら
れ、リハビリに非常に時間がかってしまうという問題が
ある他、場合によっては回復の各段階で電極の付け替え
を行わなければならず、これが身体機能の回復を遅らせ
る要因となってしまう。
【0007】そこで、こうした表面電極法や経皮的撚線
電極法の問題点を対策し得るものとして、埋め込み電極
法が注目されている。埋め込み電極法では非接触な信号
伝送システムの採用が検討されているが、従来の方法と
しては、フェライトポットコアを使用する方法や上述し
たコードレスパワーステーションを用いる方法が知られ
ている。後者の方法では、コードレスパワーステーショ
ンにおける対向するコイルの電源に接続された1次側
(入力側)を信号源に接続し代えて構成した非接触式信
号伝送装置が身体機能回復装置の一部として用いられ
る。
【0008】ところで、一般的なICカードは、カード
利用システムで運用されるもので、メモリ機能及び演算
機能を有し、機密保持機能も容易に持たせ得る等,機能
性の高さを特色としている。
【0009】図15は、従来のICカードの基本構成を
示したものである。このICカード8は、ICモジュー
ル9,このICモジュール9に供給する電力を制御する
電力制御部11,この電力制御部11に外部から電力を
導く電力受電用接触端子24,及び外部機器との情報の
受渡しを行う為の信号入出力用接触端子23等がリード
線25,26,27によって接続された上、金属製や樹
脂製等の板状のケース10内に収納された構成になって
いる。又、必要に応じて電力制御部11には蓄電器28
が蓄電制御部29を介して接続され、携帯中のICカー
ド8のメモリの電源用として使用される。このような構
成のICカード8は、通常所有者が持ち運んで各所に配
置されたカードリーダライタに挿入して使用される。こ
のとき、ICカード8はその接触端子24か、或いは内
蔵する蓄電器28からの電力を受け取り、固定機と所定
の信号を授受して動作が行われる。
【0010】ここで、電力制御部11用の蓄電器28と
しては、使い捨て型の電池か,或いは充電型の2次電池
を消耗する度に交換する形式のものと、充電型の2次電
池を内蔵し,充電回路を持つカードリータライタや充電
台のような固定機上に係留して保管しているときに充電
し、携帯時に2次電池から放電して使用する形式のもの
とが使用されている。
【0011】しかしながら、交換式の形式では使い捨て
型,充電型の何れの場合も取り替えが煩雑という問題が
ある他、保管中に完全に消耗してしまって使用したいと
きに使えない場合があるため、保管中の電池の管理が煩
雑となっている。
【0012】そこで、こうした対策として、充電式の電
池を用いて電力供給用の接触端子が設けられた固定機
と、受電用の接触端子が設けられたICカードとを組み
合わせ、カードリーダライタの固定機に挿入されたとき
や、充電用の固定機に載置されたときに接触端子を通し
てICカードに電力を供給してICモジュールを動作さ
せるか、或いは内蔵された蓄電器に充電することによ
り、必要なときにICカードを持ち出して使用可能とな
るようにしている。
【0013】又、一般的な携帯型電話機は、汎用的な電
話端末装置の送受話用部分を端末装置から分けて可搬型
の移動機とし、接続コードのない状態で持ち運びができ
るように内蔵する蓄電器の電力で動作する構造となって
おり、例えば親子式電話機の子機,ページング装置,携
帯無線電話機等の携帯型電話機が知られている。
【0014】図16は、従来の固定機及び移動機を組み
合わせた充電式の携帯型電話機の基本構成を示したもの
である。この携帯型電話機において、移動機32には電
話機の一部又は全部に該当する移動機用端末装置33が
搭載され、この移動機用端末装置33には固定機43の
アンテナ42と交信するためのアンテナ34が取り付け
られている。又、移動機用端末装置33には携帯中にこ
れを駆動する電源としての蓄電制御部35が接続され、
蓄電制御部35は移動機32において固定機43と接す
る面に露出して設けられた受電用接触端子48に接続さ
れている。更に、固定機43には移動機32との交信を
制御するための信号ライン44を有する固定機用端末装
置41が設けられ、固定機用端末装置41には移動機3
2と交信するためのアンテナ42が取り付けられてい
る。又、固定機43の移動機32が係留される所定の位
置には、移動機32に電力を供給するための給電用接触
端子47が設けられ、この給電用接触端子47は固定機
43に設けられた電源ライン45を有する電源制御部4
6に接続されている。
【0015】この携帯型電話機において、電源制御部4
6は各接触端子47,48を通して移動機32の蓄電器
に充電し、必要に応じて直接的に移動機用端末装置33
や固定機用端末装置41にも電力を供給する。この受電
用接触端子48が固定機43の給電用接触端子47と接
触して電気的に接続されると、固定機43の電源制御部
46から移動機32の蓄電制御部46へ接触点を通して
電力が供給され、この結果、蓄電制御部35は蓄電され
る。
【0016】このような携帯型電話機は、内蔵した蓄電
器の電力により動作するが、この蓄電器の場合も上述し
たICカードにおける電力制御部11用の蓄電器と全く
同じ形式のものが使用され、全く同じ問題を抱えてい
る。
【0017】そこで、こうした対策として、充電式の電
池を用いて電力供給用の固定機と、送受話器を収容した
移動機とを組合せ、固定機に係留中に移動機に内蔵され
た蓄電器に充電することにより、必要なときに電源用の
接続コードを接続すること無く持ち出して使用可能とな
るようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たコードレスパワーステーションの場合、アモルファス
磁性線材を用いて空芯を形成したコイルでは、非接触で
電力伝送できると共に、薄型化を実現しているが、伝送
電力が大きく取れなかったり、変換効率が低くなるとい
った大きな欠点がある。即ち、従来のコードレスパワー
ステーションの場合、低インピーダンス負荷用の伝送コ
イルは比較的容易に構成できるが、高インピーダンス負
荷用の伝送コイルを構成するためには、インダクタンス
を向上させるためにコイルの巻回数を増やさなければな
らず、こうした場合には巻線抵抗の増大によって信号伝
送レベルが低下されてしまう。
【0019】又、フェライトポットコアを用いたコイル
の場合、伝送電力や変換効率に優れるが、その反面,ト
ランスの厚さを充分に薄型化できないという難点があ
る。従って、上述した機能的電気刺激分野における埋め
込み電極法に採用しようとすると、体内に埋め込むため
の高さが高くなり過ぎて適用が難しい。因みに、コード
レスパワーステーションを用いた非接触式信号伝送装置
もコードレスパワーステーション自体に上述したような
巻線抵抗の増大に伴う信号伝送レベルの低下の問題があ
るため、現状では非接触式信号伝送装置も身体機能回復
装置用としての適性が充分に図られていない。
【0020】一方、従来のICカードの場合、ICカー
ドリーダライタや専用の充電台等の固定機からの給電の
ための電気的接続は、上述したように双方のケースの所
定の位置の表面に露出するように配置された接触端子と
の間で行われる。このように機械的な接触により電気的
接続を行っているので、接触端子には確実な接続を得る
べく、ばね構造等が採用されている。
【0021】更に、従来の携帯型電話機の場合も、移動
機及び固定機の間の電気的接続は、上述したように双方
のケースの所定の位置の表面に露出するように配置され
た接触端子が互いに接触して行われる。このように、機
械的な接触により電気的接続を行っているので、確実な
接続を図るためには接触端子の一方にばね構造等が採用
されている。
【0022】ところが、こうした構成では接触端子が外
部に露出しているので、そこに塵芥が付着したり、或い
は端子の表面が酸化すると、接触不良を起こして固定機
の上にICカードや移動機を置いても充電が行われなく
なることがあり、この結果、必要なときに使用できなか
ったり、或いは接点で異常な発熱を起こして機器が破損
されてしまう危険がある。
【0023】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたもので、その技術的課題は、伝送電力の増大と変換
効率の向上とを充分に図り得る薄型のコードレスパワー
ステーションを提供することにある。
【0024】又、本発明の他の技術的課題は、機能的電
気刺激分野における埋め込み電極法に有効に採用し得る
非接触式信号伝送装置を用いた身体機能回復装置を提供
することにある。
【0025】更に、本発明の別な技術的課題は、接点の
腐蝕や汚染による接続不良を起こさずに固定機から安全
で確実に電力の供給を受けられる構造のICカードや、
或いは接点の腐蝕や汚染による接続不良,接続による火
花放電等を起こさずに固定機から安全で確実に電力の供
給を受けられる構造の携帯型電話機を提供することにあ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、空隙を
介して対向するコイルを含み、該対向するコイル間に生
じる電磁誘導作用を利用して非接触に電力を伝送するコ
ードレスパワーステーションにおいて、対向するコイル
は出力側部分及び入力側部分を含み、且つ少なくとも該
出力側部分の外側部に軟磁性材部を装着したコードレス
パワーステーションが得られる。
【0027】又、本発明によれば、上記コードレスパワ
ーステーションにおいて、出力側部分にはコンデンサが
挿入されたコードレスパワーステーションが得られる。
【0028】更に、本発明によれば、上記何れかのコー
ドレスパワーステーションにおいて、対向するコイルは
平面渦巻型コイルであり、軟磁性材部は軟磁性フェライ
ト板であるコードレスパワーステーションや、更に軟磁
性フェライト板は入力側部分及び出力側部分のそれぞれ
の外側部に装着されたコードレスパワーステーションが
得られる。
【0029】加えて、本発明によれば、上記コードレス
パワーステーションにおいて、対向するコイルは複数の
平面渦巻型コイルを接続して複数の対向する組で構成さ
れると共に、それぞれ入力側部分及び出力側部分を含
み、軟磁性材部は軟磁性フェライト板であり、且つ少な
くとも該出力側部分の外側部に該軟磁性フェライト板を
装着したコードレスパワーステーションや、更に複数の
対向する組で構成される平面渦巻型コイルの該組におい
て隣接するもの同士は、磁束の向きが逆になるように接
続されたコードレスパワーステーション,或いは軟磁性
フェライト板は入力側部分及び出力側部分のそれぞれの
外側部に装着されたコードレスパワーステーションが得
られる。
【0030】又、本発明によれば、これらの何れか一つ
のコードレスパワーステーションにおいて、軟磁性フェ
ライト板の厚さは0.1〜5.0[mm]の範囲である
コードレスパワーステーションが得られる。
【0031】
【作用】本発明は、種々検討を重ねた結果、コイルの接
続個数及び接続方法,コイルに装着する磁性材料の種
類,磁性材料板の厚さ,出力側の回路等の構成等を選択
することにより、コードレスパワーステーションにおい
て著しい伝送電力の増大と変換効率の向上とを実現でき
ることを見い出したものである。そのための構成として
は、例えば対向する平面渦巻型コイルの出力側部分の外
側部に軟磁性材部を装着すること、対向する平面渦巻型
コイルの入力側部分及び出力側部分のそれぞれの外側部
に軟磁性材部を装着すること、複数の平面渦巻型コイル
を接続して複数の対向する組の構成とし、少なくとも出
力側部分の外側部に軟磁性材部を装着すること、複数の
対向する組で構成される平面渦巻型コイルの組において
隣接するもの同士の磁束の向きを逆になるように接続す
ること、平面渦巻型コイルの出力側部分にコンデンサを
挿入すること、装着する軟磁性材部として軟磁性フェラ
イト板の厚さを0.1〜5.0[mm]とすること等が
挙げられる。
【0032】又、このようなコードレスパワーステーシ
ョンにおける出力側部分及びこれに接続された蓄電部を
含む移動装置と、入力側部分及びこれに接続された給電
部を含む固定装置とによって、固定装置の給電部から移
動装置の蓄電部へ電力供給を行うコードレスパワーステ
ーションシステムを構成し、様々な分野での応用を可能
にしている。
【0033】例えば、ここでの移動装置をICカードに
備えると共に、固定装置をカードリーダライタに備えた
ICカードシステムでは、ICカードにおける出力側
(2次側)の受電コイルとカードリーダライタにおける
入力側(1次側)の給電コイルとが構造的に別個に形成
され、使用時に所定の位置に非接触状態で近接して配置
されることで、受電コイル及び給電コイルが相互誘導状
態になって固定機及び移動機の間で電力供給が行われ
る。即ち、ICカードと固定機との電気的接続が従来の
機械的接触に代えて非接触式となる。従って、このIC
カードシステムでは機械的接点を持つことなく固定機か
らICカードへ電力供給が可能となり、又コイル間の距
離を近づけたり離したりすることで充電をオンオフでき
る。これにより、受電回路の開閉時の火花や雑音の心配
もなく、ケース内に絶縁状態で収納できるので接点の腐
食の心配もなく、安全で常に正常に動作させ得るICカ
ードを提供できる。因みに、このICカードシステムに
おいても、受電コイルや給電コイルの外側部に軟磁性材
部が装着されていることで、給電コイルから受電コイル
への電力移送効率が改善され、システム全体の小型化も
可能となる。
【0034】又、ここでの移動装置を備えた移動機と固
定装置を備えた固定機とから成る携帯電話機用システム
でも、移動機における出力側(2次側)の受電コイルと
固定機における入力側(1次側)の給電コイルとが構造
的に別個に形成され、使用時に所定の位置に非接触状態
で近接して配置されることで、受電コイル及び給電コイ
ルが相互誘導状態になって固定機及び移動機の間で電力
供給が行われる。従って、この携帯電話機用システムの
場合もICカードシステムの場合と全く同様な作用効果
が得られる。更に、携帯電話機用システムでは移動機及
び固定機のそれぞれに互いの存在を検知し得るセンサを
配備することで、移動機への効率的な電力供給や管理が
可能となる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明のコードレスパ
ワーステーションについて詳細に説明する。最初に、本
発明のコードレスパワーステーションの概要について簡
単に説明する。
【0036】このコードレスパワーステーションは、空
隙を介して対向するコイル間に生じる電磁誘導作用を利
用して非接触に電力を伝送するもので、対向するコイル
は出力側部分及び入力側部分を含むもので、しかも少な
くとも出力側部分の外側部には軟磁性材部が装着されて
いる。この軟磁性材部は、後述するように、磁束漏れを
防止する効果がある。このようなコードレスパワーステ
ーションの場合、後述するように伝送電力の増大と変換
効率の向上とが顕著になる。
【0037】ここで、対向するコイルについて、電源
(信号源)に接続される方のコイルを1次側(入力
側)、機器に接続される方のコイルを2次側(出力側)
とすれば、伝送電力の増大と変換効率の向上とを一層強
化するために、幾つかの異なるコードレスパワーステー
ションを構成することができる。
【0038】例えば、対向するコイルが出力側部分を含
むものとすれば、その出力側部分にコンデンサを挿入す
る構成(図示せず)が挙げられる。又、図1に示すよう
に銅線Lc を用いて空芯を成すと共に、リード線3を有
するように形成した平面渦巻型コイル2を用いることに
より、対向するコイルを図2に示すように一対の平面渦
巻型コイル2a,2bとすると共に、軟磁性材部を軟磁
性フェライト板1とした上で、平面渦巻型コイルの出力
側部分2aの外側部に軟磁性フェライト板1を装着した
構成としたり、或いは図3に示すように一対の平面渦巻
型コイル2a,2bにおける入力側部分2b及び出力側
部分2aのそれぞれの外側部に軟磁性フェライト板1
b,1aを装着した構成が挙げられる。
【0039】その他にも、図4に示すように複数の平面
渦巻型コイルを接続して複数の対向する組を成し、それ
ぞれ入力側部分2b,2b´及び出力側部分2a,2a
´を含むように構成すると共に、少なくとも出力側部分
2a,2a´の外側部に大型の軟磁性フェライト板1´
を装着したコードレスパワーステーションや、更に図5
に示すように出力側部分2a,2a´及び入力側部分2
b,2b´のそれぞれの外側部に軟磁性フェライト板1
a´,1b´を装着し、且つ複数の対向する組の平面渦
巻型コイルに関してそれらの組において隣接するもの同
士(2a,2b並びに2a´,2b´)を磁束の向きが
逆になるように接続した構成等も挙げられる。
【0040】但し、これらのコードレスパワーステーシ
ョンで用いる軟磁性フェライト板の厚さは0.1〜5.
0[mm]とすることが好ましい。
【0041】こうした幾つかのコードレスパワーステー
ションにおいて、出力側のコイル、又は入力側及び出力
側のコイルの外側部に軟磁性材部を装着することによっ
て伝送電力,変換効率等が向上する理由は、コイルより
発生した磁束が軟磁性材部を集中して通るようになるた
め、漏れ磁束の低減を図れるからである。又、装着する
軟磁性材部の磁性材料として軟磁性フェライトを使用し
た理由は、軟磁性フェライトは電気抵抗が高く、交流特
性が優れているからである。更に、軟磁性フェライト板
の厚さを0.1〜5.0[mm]の範囲に限定した理由
は、0.1mm以上とすると磁束を捕捉する効果が明ら
かに認められるが、5.0mm以上になると、薄型化へ
の効果が著しく低下するためである。加えて、対向する
コイルを平面渦巻型コイルとした理由は、複数の空芯コ
イルが同一平面上に密に配置されていると、それに対応
して磁束量の増加が生じるので、伝送電力の増加が図れ
るからである。
【0042】一方、複数の平面渦巻型コイルを接続して
複数の対向する組で平面渦巻型コイルを構成した場合、
発生する磁束を全て同じ方向とする接続方法と、組にお
いて隣接するもの同士の磁束の向きを逆にする接続方法
とがある。後者の構成とすると、互いに磁束を強め合う
上、外部への漏れ磁束が少ないという利点があり、周囲
機器への影響も軽減できる。このような構成で平面渦巻
型コイルを密着させて配置すると、一次,二次間の相互
インダクタンスに加え、隣接しているコイル間の相互イ
ンダクタンスが有効に作用するため、伝送電力,変換効
率が顕著に向上される。因みに、コイルの出力側部分に
コンデンサを挿入すると変換効率が向上するが、これは
励磁のために消費される供給電力が低減されるためであ
る。又、このようなコードレスパワーステーションにお
ける1次側(入力側)を信号源に接続した構成とすれ
ば、非接触式信号伝送装置として機能する。
【0043】以下は、上述したコードレスパワーステー
ション及び非接触式信号伝送装置に関し、その製造方法
を含めて幾つかの具体的な実施例を説明する。
【0044】(実施例1)実施例1では、最初に化学組
成比がそれぞれ14NiO・6CuO・32ZnO・4
8Fe2 3 (以下、Ni−Cu−Zn系フェライトA
と呼ぶ),12NiO・6CuO・32.5ZnO・4
9.5Fe2 3 (以下、Ni−Cu−Zn系フェライ
トBと呼ぶ),及び35.7MnO・11.0ZnO・
53.3Fe2 3 にSiO2 ,CaOを少量添加した
添加物(以下、Mn−Zn系フェライトと呼ぶ)となる
ように、酸化鉄(α−Fe2 3 ),酸化ニッケル(N
iO),酸化第2銅(CuO),酸化亜鉛(ZnO),
及び四三酸化マンガン(Mn3 4 )を原料粉末とし
て、ボールミルにて20時間湿式混合した。
【0045】次に、これらの原料混合粉末を大気中80
0℃で2時間仮焼した後、ボールミルにて3時間湿式粉
砕し、成形用粉末とした。引き続き、この成形用粉末に
PVAを1wt%混合した後、外径約40mm,厚さ約
3mmとなるように、金型を使用して成形圧1[ton
/cm2 ]で圧縮成形した。又、別途に焼結体の特性測
定用として、外径約20mm,内径約14mm,高さ約
7mmのリング状に成形した。
【0046】更に、Ni−Cu−Zn系フェライトA,
Bについては、大気中の徐熱,炉冷にて約1100℃で
2時間保持して焼結した。Mn−Zn系フェライトにつ
いては、0.5%酸素含有の窒素雰囲気中1280℃で
2時間保持して焼結した。次に、これらのスピネル型フ
ェライト焼結体を円板状に加工し、直径35mm,厚さ
1mmのフェライト円板を作製した。
【0047】次に、これらのフェライト焼結体における
直流比抵抗ρDC及び比透磁率μに関する電磁特性を測定
した。但し、直流比抵抗ρDCはブリッジを使用し、比透
磁率μはインピーダンスアナライザーを使用して100
kHzでの比透磁率μ100kHzを測定した。この結果、N
i−Cu−Zn系フェライトAは直流比抵抗ρDCが3×
109 [Ω・m]、比透磁率μ100kHzが970であり、
Ni−Cu−Zn系フェライトBは直流比抵抗ρDCが8
×109 [Ω・m]、比透磁率μ100kHzが2100であ
り、Mn−Zn系フェライトは直流比抵抗ρDCが3×1
2 [Ω・cm]、比透磁率μ100kHzが2250であっ
た。
【0048】一方、金属材料を使用した比較例として、
高周波特性に優れたアモルファス細線を準備した。この
アモルファス細線の電磁特性は直径が50μmのもので
比透磁率μ100kHzが40000である。このアモルファ
ス細線を400本束ねたものを15束放射状に配置し、
これらの外径が35mm,厚さが2.5mmになるよう
にアモルファス磁性線材を作製した。
【0049】又、ドーナツ状の平面渦巻型コイルとし
て、直径100μmの銅線を100本束ねたものを5タ
ーン巻線し、外径30mm,内径15mm,厚さ1.5
mmに作製し、これらを対向させて電源に接続される方
を1次側(入力側)、電磁誘導で出力が発生する方を2
次側(出力側)とした。
【0050】次に、これら平面渦巻型コイルを1mmの
空隙を持たせて対向させ、対向する平面渦巻型コイルの
うちの空芯及び2次側,1次及び2次の両側の外側部に
それぞれ上述した各軟磁性フェライト,アモルファス磁
性線材を装着すると共に、更に2次側には純抵抗負荷を
接続して図2及び図3に示したような構成の各種コード
レスパワーステーションを作製した。
【0051】そこで、これらの各コードレスパワーステ
ーションについて、電源周波数f=100kHz,1次
側電圧V1 =4Vの一定条件下で、それぞれ2次側出力
(最大伝送電力)P2 ,変換効率η[但し、η=(出力
電力/入力電力)・100](%)を求めたところ、表
1に示すような結果となった。
【0052】
【表1】
【0053】表1からは、磁性材を装着すると磁性材を
装着しない空芯のものの場合に比べて明らかに2次側出
力P2 ,変換効率ηは向上し、又磁性材のなかでもアモ
ルファス磁性線材に比べて軟磁性フェライトを使用した
方が格段に2次側出力P2 及び変換効率ηが向上するこ
とが判る。更に、軟磁性フェライトは2次側のみに装着
した場合よりも1次及び2次の両側に装着した場合の方
が各測定値共、明らかに高い値を示すことが判る。
【0054】従って、表1からは、コイルに磁性材を装
着すること、少なくとも2次側コイルの外側に磁性材を
装着するか、好ましくは1次及び2次の両側のコイルの
外側に磁性材を装着すること、装着する磁性材料を軟磁
性フェライト板とすることを要件とすれば、コードレス
パワーステーションにおける伝送電力の増大と変換効率
の向上とに明らかな効果が認められるといえる。
【0055】一方、ここで用いたMn−Zn系フェライ
ト材に代えて別なMn−Zn系フェライト材として、
0.8%酸素含有の窒素雰囲気中1290℃で2時間保
持して焼結したフェライト円板(直流比抵抗ρDCが3×
102 [Ω・cm]、比透磁率μ100kHzが2320のも
の)を用いる以外は上述した場合と全く同様な条件下で
信号源に接続される方を1次側(入力側)、電磁誘導で
出力が発生する方を2次側(出力側)とする平面渦巻型
コイルを1mmの空隙を持たせて対向させ、1対の平面
渦巻型コイルのうちの空芯及び2次側,1次及び2次の
両側の外側部にそれぞれ上述した各軟磁性フェライト,
アモルファス磁性線材を装着すると共に、更に2次側に
は純抵抗負荷を接続して各種非接触式信号伝送装置を作
製し、これらの各種非接触式信号伝送装置について、信
号源周波数f=100kHz,1次側電圧V1 =2mV
の一定条件下で、それぞれ2次側出力(最大伝送電力)
2,変換効率η[但し、η=(出力電力/入力電力)
・100](%)を求めたところ、表2に示すような結
果となった。
【0056】
【表2】
【0057】表2からは、Ni−Cu−Zn系フェライ
ト材A,B、及びMn−Zn系フェライト材に関する変
換効率ηは80%以上を示すが、アモルファス磁性線材
を用いた場合は変換効率ηが20%以下と低くなること
が判った。即ち、ここでも装着する磁性材料を軟磁性フ
ェライト板とすれば、非接触式信号伝送装置における伝
送出力の増大と変換効率の向上とに明らかな効果が認め
られる。
【0058】(実施例2)実施例2では、実施例1で作
製したNi−Cu−Zn系フェライトAの円板を更に研
磨し、厚さが0.5mmとなるようにした。
【0059】次に、実施例1と同様な手順で得たドーナ
ツ状の対向する平面渦巻型コイルに対して、ここで作製
した厚さ0.5mmのフェライト円板を2次側,1次及
び2次の両側の外側部に装着し、図2及び図3に示した
ような構成の各種コードレスパワーステーション及び各
種非接触式信号伝送装置を作製した。
【0060】そこで、各コードレスパワーステーション
に関しては、電源周波数f=100kHz,1次側電圧
1 =1.3Vとすると共に、2次側の電流I2 を0〜
2[A]の範囲で可変させ、2次側出力P2 ,変換効率
ηをそれぞれ測定したところ、図6(a)及び(b)に
示すような結果となった。尚、比較のために、同様の条
件でフェライト円板を装着しない空芯の場合についても
測定した。
【0061】図6(a)からは空芯に比べてフェライト
円板を2次側又は1次及び2次の両側に装着することに
より、変換効率η及び伝送能力が著しく向上しているこ
とが判る。又、図6(b)からは空芯に比べてフェライ
ト円板を2次側又は1次及び2次の両側に装着すること
により、2次側出力P2 が高く得られることが判る。更
に、図6(a)及び(b)からは、フェライト円板を1
次及び2次の両側に装着した場合には、特に2次側出力
2 ,変換効率η共、顕著に向上しているのが判る。
【0062】ところで、各非接触式信号伝送装置に関し
ても、信号源周波数f=100kHz,1次側電圧V1
=1.3Vとすると共に、2次側の電流I2 を0〜0.
3[mA]の範囲で可変させ、2次側出力P2 に対する
変換効率ηの特定を測定したところ、図7に示すような
結果となった。尚、比較のために、同様の条件でフェラ
イト円板を装着しない空芯の場合についても測定した。
【0063】図7からは、空芯の場合の曲線C3に対し
てフェライト円板を2次側に装着した場合の曲線C2,
及び1次及び2次の両側に装着した場合の曲線C1を比
較すれば、明らかにフェライト円板を装着した方が空芯
の場合よりも変換効率η及び伝送能力が著しく向上し、
更にフェライト円板を2次側に装着した場合よりも1次
及び2次の両側に装着した場合の方が一層変換効率η及
び伝送能力が向上していることが判る。
【0064】因みに、図8は実施例2における空芯の場
合の等価回路を示したものである。この等価回路は、1
次側,2次側のコイルにおけるそれぞれの巻線抵抗
1 ,r2 と、1次側,2次側のコイルにおけるそれぞ
れの自己インダクタンスL1 ,L2 と、2次側のコイル
において巻線抵抗r2 及び自己インダクタンスL2 の間
に介在されたコンデンサC及び純負荷抵抗RL とを含ん
でいる。ここでは、自己インダクタンスL1 ,L2 の間
には相互インダクタンスMが存在し、1次側電流I1
自己インダクタンスL1 から端子側へ,2次側電流I2
が純負荷抵抗RL 側から自己インダクタンスL2 側へ,
2次側電圧V2 が純負荷抵抗RL 側からコンデンサC側
へ向かうことを示しているが、純負荷抵抗RL には10
0Ωのものを用いている。従って、実施例2に係る非接
触式信号伝送装置は、100Ω前後の高負荷インピーダ
ンス回路に適合する信号伝送特性を有していることにな
る。
【0065】(実施例3)実施例3では、実施例1と同
様の手順でNi−Cu−Zn系フェライトAを使用し、
直径が35mm,厚さが1mmのフェライト円板と、短
径が35mm,長径が70mm,厚さが1mmのフェラ
イト長円板とを作製した。
【0066】次に、実施例1と同様な手順で作製した直
径30mmのドーナツ状の対向する平巻渦巻型コイルに
対してフェライト円板を2次側,1次及び2次の両側の
外側部に装着して図2及び図3に示したようなコードレ
スパワーステーションと、同様にして作製した平巻渦巻
型コイルを2個ずつ接続して2組の対向する平巻渦巻型
コイルに対してフェライト長円板を2次側,1次及び2
次の両側の外側部に装着して図4及び図5に示したよう
なコードレスパワーステーションとを作製した。因み
に、後者のコードレスパワーステーションにおける2組
の対向する平面渦巻型コイルに関しては、その2組にお
いて隣接するもの同士の磁束の向きが逆になるように接
続され、対向する平面渦巻型コイルにおける相互の空隙
は1mmとなっている。
【0067】そこで、これらの各コードレスパワーステ
ーションについて、実施例1と同様な条件下により、フ
ェライト円板を装着しない空芯の場合を含めて2次側出
力P2 ,変換効率ηを求めたところ、表3に示すような
結果となった。
【0068】
【表3】
【0069】表3からは、平巻渦巻型コイルを2個ずつ
接続して2組の対向する平巻渦巻型コイルを構成したも
のは、平巻渦巻型コイルを1個用いたものに比べて2次
側出力P2 ,変換効率ηが向上していることが判る。
又、これらに比べて空芯のものは2次側出力P2 ,変換
効率η共、ずっと劣化していることが判る。
【0070】一方、ここでも平面渦巻型コイルにおける
1次側(入力側)が信号源に接続される方とし、且つ2
次側(出力側)が電磁誘導で出力が発生する方とした
上、対向する平面渦巻型コイルの空芯及び2次側,1次
及び2次の両側の外側部にそれぞれ上述したフェライト
円板及びフェライト長円板を装着して各種非接触式信号
伝送装置を作製し、これらの各種非接触式信号伝送装置
について、信号源周波数f=100kHz,1次側電圧
1 =2mVの一定条件下で、それぞれ2次側出力(最
大伝送電力)P2 ,変換効率η[但し、η=(出力電力
/入力電力)・100](%)を求めたところ、表4に
示すような結果となった。
【0071】
【表4】
【0072】表4からも表3の場合と同様に、平巻渦巻
型コイルを2個ずつ接続して2組の対向する平巻渦巻型
コイルを構成したもの(コイル接続数2対として表わ
す)は、平巻渦巻型コイルを1個用いたものに比べて2
次側出力P2 ,変換効率ηが向上しているが、これらに
比べて空芯のものはコイル接続状態に拘らず2次側出力
2 ,変換効率η共、桁外れに劣化していることが判
る。
【0073】(実施例4)実施例4では、実施例1と同
様な手順でNi−Cu−Zn系フェライトAを使用し、
外径が35mm,厚さがそれぞれ0.2,0.5,1.
0,1.5,2.0,2.5,3.0,4.0,5.0
[mm]のフェライト円板を作製した。
【0074】次に、実施例2と同様な手順でドーナツ状
の対向する平面渦巻型コイルに対して、1次及び2次の
両側の外側部に上述した各フェライト円板を装着して図
3に示したような構成の各種コードレスパワーステーシ
ョンを作製した。
【0075】これらの各種コードレスパワーステーショ
ンの変換効率ηを求めたところ、図9に示すような結果
となった。
【0076】図9からは、フェライト円板を装着するこ
とにより、明らかに変換効率ηが向上することが判る。
特にフェライト円板の厚さを0.1mm以上とすると、
変換効率ηが顕著に向上することが判る。
【0077】一方、フェライト円板の厚さをそれぞれ
0.1,0.2,0.5,1.0,1.5,2.0,
2.5,3.0,4.0,5.0[mm]とする以外
は、全く同じ条件下で各種非接触式信号伝送装置を作製
し、これらの変換効率ηを求めたところ、図10に示す
ようにフェライト円板の厚さを0.1mm以上とする
と、変換効率ηが顕著に向上することが判る。
【0078】(実施例5)実施例5では、Ni−Cu−
Zn系フェライトAを用いて実施例4で作製した厚さ
0.5mm,厚さ1.0mmの円板を準備し、実施例2
と同様な手順で対向する平面渦巻型コイルに対して1次
及び2次の両側の外側部にこれらのフェライト円板を装
着すると共に、2次側(出力側)に1μFのコンデンサ
を挿入,非挿入として各種コードレスパワーステーショ
ンを作製した。
【0079】これらの各種コードレスパワーステーショ
ンの最大伝送効率ηmax を求めたところ、表5に示すよ
うな結果となった。
【0080】
【表5】
【0081】表5からは、出力側部分にコンデンサを挿
入することにより、最大伝送効率ηmax が明らかに向上
していることが判る。
【0082】一方、同様なフェライト円板を用いて各種
非接触式信号伝送装置を作製し、これらの最大伝送効率
ηmax を求めたところ、表5に示した各種コードレスパ
ワーステーションの場合と同等な結果が得られることが
判った。
【0083】このように、上述した各実施例からは、対
向する平面渦巻型コイルの出力側部分の外側部に軟磁性
材部を装着すること、対向する平面渦巻型コイルの入力
側部分及び出力側部分のそれぞれの外側部に軟磁性材部
を装着すること、複数の平面渦巻型コイルを接続して複
数の対向する組の構成とし、少なくとも出力側部分の外
側部に軟磁性材部を装着すること、複数の対向する組で
構成される平面渦巻型コイルの組において隣接するもの
同士の磁束の向きを逆になるように接続すること、平面
渦巻型コイルの出力側部分にコンデンサを挿入するこ
と、装着する軟磁性材部として軟磁性フェライト板の厚
さを0.1〜5.0[mm]とすること等の諸条件を充
足すれば、コードレスパワーステーション並びに非接触
式信号伝送装置における伝送電力,変換効率が顕著に向
上されることが判る。
【0084】尚、各実施例では、対向するコイルを外径
が30mm,内径が15mm,厚さが1.5mmのドー
ナツ状の平面渦巻型コイルを空隙1mmで対向させて構
成した場合について説明したが、対向するコイルは、こ
れに限定されるのでなく、導線径,形状,巻数,大き
さ,コイル間の空隙等を任意に変化させても、原理的に
空隙を介して電磁誘導を作用させ得るものであれば、適
用可能である。又、各実施例では、測定に用いた電源又
は信号源の周波数を100kHzとしたが、この周波数
も限定されるものでなく、交流であれば電磁誘導の原理
に基づいて任意に周波数を選定できる。更に、複数の対
向する組でコイルを構成する場合に用いる平面渦巻型コ
イルの接続数も限定されず、1次側,2次側の個数も必
らずしも同数とする必要はない。加えて、実施例5で
は、2次側に挿入するコンデンサの容量を1μFとして
説明したが、この値は入力電力条件や負荷条件によって
最適値が変化するので、それに合わせて任意に設定でき
る。
【0085】一方、各実施例については、装着する軟磁
性フェライト板の組成として、14NiO・6CuO・
48Fe2 3 ,12NiO・6CuO・32.5Zn
O・49.5Fe2 3 ,及び35.7MnO・11.
0ZnO・53.3Fe2 3 なる組成のNi−Cu−
Zn系フェライト,又はMn−Zn系フェライトに属す
るスピネル型フェライトを作製するものとしたが、本発
明は電磁誘導による伝送原理を用いるものであるので、
軟磁性フェライト材料であれば上述した組成に限定され
ない。例えば、他の軟磁性フェライトとしては、一般的
なスピネル型フェライトであるMn系フェライト,Mg
系フェライト,Ni系フェライト,Cu系フェライト,
Li系フェライト,Co系フェライト等が挙げられ、更
にはその一部をZnO等で置換したり、或いは添加物を
加えたり、これらを混合した組成のもの等、多種多用に
存在する。又、その以外の別な軟磁性フェライト材料と
しては、ガーネット系フェライト材料やフェロックスプ
レーナ系材料が知られている。これらの各種軟磁性フェ
ライト材料を用いて多様化させた構成においても、本発
明のコードレスパワーステーションや非接触式信号伝送
装置は薄型にでき、しかも伝送電力及び変換効率が顕著
に向上される。
【0086】(実施例6)実施例6では図3に示したよ
うな構成のコードレスパワーステーションにおける1次
側(入力側)を信号源に接続して構成した非接触式信号
伝送装置を用いて機能的電気刺激分野の埋め込み電極法
による身体機能回復装置を作製した。
【0087】この身体機能回復装置では、図11に示す
ように、コードレスパワーステーションの対向する平面
渦巻型コイル2a,2bおける1次側(入力側)部分2
bを信号源としての信号源部5に接続して構成した非接
触式信号伝送装置に対し、平面渦巻型コイル2a,2b
おける2次側(出力側)部分2aを皮膚6下に存在する
神経7に接続される導電性の神経接続部材としてのリー
ド部4aを備えた増幅部4に接続した構成となってい
る。
【0088】ここでは、断裂部分7aによって断裂され
た神経7のそれぞれの端部に増幅部4のリード部4aが
接触接続され、非接触式信号伝送装置の電磁誘導作用に
より発生する電気信号が神経7のそれぞれの端部に伝送
されるようになっている。
【0089】この身体機能回復装置によれば、上述した
ように非接触式信号伝送装置が薄型でその体内に埋め込
む2次側(出力側)部分2aのスペースが少なく、しか
もコードレスで発生する電気信号の伝送電力及び変換効
率が顕著に向上されているため、患者の活動範囲が制約
されず、衛生上の管理が従来に比べて格段に少なくて済
むようになる。
【0090】ところで、上述したようなコードレスパワ
ーステーションにおいて、出力側部分及びこれに接続さ
れた蓄電部を含む移動装置と、入力側部分及びこれに接
続された給電部を含む固定装置とによって、固定装置の
給電部から移動装置の蓄電部へ電力供給を行うコードレ
スパワーステーションシステムを構成すれば、様々な分
野での応用が可能となる。
【0091】例えば、ここでの移動装置をICカードに
備えると共に、固定装置をカードリーダライタ(固定
機)に備えてICカードシステムを構成したり、或いは
移動装置を備えた移動機と固定装置を備えた固定機とか
ら携帯電話機用システムを構成することができる。
【0092】そこで、以下の各実施例ではコードレスパ
ワーステーションを用いたICカードシステムと携帯電
話機用システムとについて説明する。
【0093】(実施例7)実施例7では、コードレスパ
ワーステーションの出力側部分及びこれに接続された蓄
電部を含む移動装置を備えたICカードと、コードレス
パワーステーションの入力側部分及びこれに接続された
給電部を含む固定装置を備えたカードリーダライタとか
ら成るICカードシステムを構成した。
【0094】このICカードシステムにおいて、ICカ
ードは図12に示すように、記憶,演算,入出力制御等
の情報処理を行うICモジュール9と、このICモジュ
ール9に対して信号の受け渡しを行うアンテナ12と、
アルカリ2次電池等から成る蓄電部28に接続されると
共に、ICモジュール9に供給する電力を制御する電力
制御部11と、コードレスパワーステーションの出力側
(2次側)部分として用いられる受電コイル13とがリ
ード線14,15,16によって接続された上でプラス
チック製のケース10内に収納された構成になってい
る。因みに、受電コイル13の外側部近傍には軟磁性フ
ェライト板から成る磁性体30が設けられているが、受
電コイル13はカードリーダライタにICカード8を挿
入したとき、カードリーダライタと接する面の所定の位
置の内側表面近くに外部とは絶縁状態となるように表面
が絶縁樹脂で覆われて収納されている。
【0095】一方、このようなICカード8と対となっ
て使用される固定装置を備えたカードリーダライタは、
ICカード8が完全に挿入された状態でその受電コイル
13に対向して配置されるように設けられると共に、コ
ードレスパワーステーションの入力側(1次側)部分と
して用いられる給電コイルと、この給電コイルに電力供
給を行う給電部としての電力供給部と、ICモジュール
9との間で交換する情報処理信号の制御を行う信号制御
部と、この信号制御部に対して信号の受け渡しを行うこ
とでICカード8に設けられたアンテナ12との間で通
信を行うアンテナとがリード線によって接続され、筐体
内に収納された構成となっている。因みに、ここでも給
電コイルは表面が絶縁樹脂で覆われて収納されている。
【0096】このICカードシステムでは、カードリー
ダライタの所定の位置にICカード8を挿入したとき、
受電コイル13及び給電コイルが所定の距離で対向して
配置され、相互誘導作用が効率良く行われる構造となっ
ている。このとき、ICカード8が受電コイル13を通
して電力供給され、この供給電力を電力制御部11を通
して受けてICモジュール9を動作させたり、或いは蓄
電器28に充電させたりする。従って、電力制御部11
は蓄電器28に対する蓄電制御部29として機能する
が、これによってICカード8がカードリーダライタに
係留されていないときにも、蓄電器28の電力によりI
Cモジュール9内の揮発メモリの内容が保持される。
【0097】この実施例7のICカードシステムでは、
受電コイル13及び給電コイルとして、外径が15m
m,内径が7mmの大きさで、各コイルが互いに同軸状
に近接したときに約0.5mmの間隔が保たれるように
ケース10の接合面側における厚さを約0.25mmと
している。又、電源としてカードリーダライタにおける
電力供給部を通して100kHz,5Vの交流を給電コ
イルに供給したところ、ICカード8及びカードリーダ
ライタ間で正常に動作が行われてICカード8の蓄電器
28に対する充電を安定して行い得ることを確認でき
た。
【0098】(実施例8)実施例8では、図13に示す
ように、受電コイル13及び給電コイル20のそれぞれ
の外側部近傍に軟磁性フェライト板から成る磁性体30
を設けた点以外は実施例7と同じ構成のICカードシス
テムを構成した。因みに、ここでの受電コイル13及び
給電コイル20は表面が絶縁樹脂で覆われて収納され、
磁性体30には100kHzでの透磁率が約1000の
ものが用いられている。
【0099】図13を参照すれば、カードリーダライタ
19は、ICカード8が完全に挿入された状態で給電コ
イル20に電力供給を行う給電部としての電力供給部3
1と、ICモジュール9との間で交換する情報処理信号
の制御を行う信号制御部22と、この信号制御部22に
対して信号の受け渡しを行うことでICカード8に設け
られたアンテナ12との間で通信を行うアンテナ21と
がリード線14,17,18によって接続され、筐体内
に収納された構成となっている。
【0100】この実施例8のICカードシステムにおい
ても、電源としてカードリーダライタ19における電力
供給部31を通して100kHz,5Vの交流を給電コ
イル20に供給したところ、ICカード8及びカードリ
ーダライタ19間で正常に動作が行われてICカード8
の蓄電器28に対する充電を接触不良による故障の心配
がなく安全に行い得ることが判った。即ち、このICカ
ード8をカードリーダライタ19の所定位置に挿入して
係留した後、これを携帯して他のカードリーダライタ1
9で使用したところ、安定して使用可能であることが判
った。
【0101】又、この実施例8のICカードシステムに
おいて、カードリーダライタ19側からICカード8側
に各コイル20,13を通して移送した電力の移送効率
は約75%となり、先の実施例7のICカードシステム
のようにICカード8側の受電コイル13の外側部のみ
に磁性体30を装着した場合の約70%よりも改善され
ることが判った。因みに、磁性体30を装着せずにカー
ドリーダライタ19側からICカード8側に各コイル2
0,13を通して移送した電力の移送効率は約50%で
あった。
【0102】ところで、実施例7,8のICカードシス
テムの場合、受電コイル13には電力制御部11及び蓄
電器28が接続される構成であるため、電力制御部11
が充放電を管理して効率良く電力を使用できると共に、
蓄電器28を内蔵することで揮発性のメモリの利用が長
時間できることが判った。又、実施例7,8のICカー
ドシステムでは給電コイル20をカードリーダライタ1
9に設置した例を説明したが、別な固定装置として充電
用の充電台を電力供給専用に設け、この充電台において
ICカード8が載置される所定の位置の内側に給電コイ
ル20を収納し、必要により電力制御装置を通して商用
電源から充電する構成が挙げられる。この場合、充電台
にICカード8を載置して充電することで高価なカード
リーダライタ19を他の機能で行使できる。
【0103】実施例7,8の何れのICカードシステム
の場合も、ICカード8及びカードリーダライタにおけ
る電気的接点が露出していないので、接触不良による故
障の心配がなく安全に使用できる。
【0104】(実施例9)実施例9では、コードレスパ
ワーステーションにおける出力側部分及びこれに接続さ
れた蓄電部を含む移動装置を備えた移動機と、入力側部
分及びこれに接続された給電部を含む固定装置を備えた
固定機とから成る携帯型電話機システムを構成した。
【0105】この携帯型電話機システムは、図14に実
線で示すように、アンテナ34,移動機用端末装置3
3,アルカリ2次電池等の内蔵する蓄電器における充電
放電を制御する蓄電制御部35,及びコードレスパワー
ステーションにおける出力側(2次側)部分として用い
られる受電コイル38を備えた移動機32と、アンテナ
42,信号ライン44に接続された固定機用端末装置4
1,電源ライン45に接続された給電部としての電源制
御部46,及びコードレスパワーステーションにおける
入力側(1次側)部分として用いられる給電コイル39
を備えた固定機43とから構成されている。
【0106】ここで、固定機43は各ライン44,45
のケーブルの長さの範囲内で移動可能に固定されてお
り、給電コイル39は電源制御部46に接続されると共
に、移動機32が搭載される位置の表面近くの固定機3
2内に外部と絶縁されて収納され、しかもその外側部に
は軟磁性フェライト材から成る磁性体40が装着されて
いる。電源制御部46は必要により固定機用端末装置4
1にも電力を供給できるようになっている。送受話用端
末である移動機用端末装置33には、ダイヤル装置や表
示装置等が組み込まれると共に、送受話器や固定機43
等と交信するためアンテナ34が取り付けられており、
移動機用端末装置33は移動機32に内蔵された蓄電制
御部35の蓄電器から電力供給を受けて動作する。受電
コイル38は、固定機43に移動機32を載置したと
き、移動機32の固定機43と接する面の内側の表面近
くに、外部と絶縁状態で収納されて蓄電制御部35に接
続されている。受電コイル38及び給電コイル39は、
固定機43の所定の位置に移動機32を載置したときに
所定の距離で対向して配置され、相互誘導が効率良く行
われるように構成されている。
【0107】即ち、この携帯型電話機システムでは、蓄
電制御部35及び電源制御部46には整流,充放電等を
制御する回路が収容され、蓄電制御部35では受電コイ
ル38からの電圧と蓄電器からの電圧とを検出比較し、
蓄電器からの電圧が所定値より低く,受電コイル38か
らの電圧が所定値以上のときは受電を行うと同時に移動
機用端末装置33にも給電する。
【0108】実施例9の携帯型電話機システムでは、給
電コイル39及び受電コイル38として、外径が30m
m、内径が15mmの大きさで、各コイルが互いに同軸
状に近接したときに約1mmの間隔が保たれるように各
コイルの外側を厚さが約0.5mmの絶縁樹脂で全面被
覆している。又、電源として100kHz,5Vの交流
を給電コイル39に加え、移動機32を固定機43の所
定の位置に載置したところ、蓄電制御部35の蓄電器に
安定して充電でき、しかも携帯したときには正常に通話
できることが判った。
【0109】(実施例10)実施例10では、図14に
破線で示すように、受電コイル38及び給電コイル39
のそれぞれの外側部近傍に軟磁性フェライト板から成る
磁性体40を設けた点と、蓄電制御部35,電源制御部
46にそれぞれ移動機32,固定機43において相手方
となるものの存在を検出するためのセンサ36,37を
設けた点以外は実施例9と同じ構成の携帯型電話機シス
テムを構成した。因みに、ここでの受電コイル38及び
給電コイル39も表面が絶縁樹脂で覆われて収納され、
磁性体30には100kHzでの透磁率が約1000の
ものが用いられている。
【0110】この携帯型電話機システムにおいても実施
例9のものと同様に動作するが、移動機32が所定の位
置から移動した場合は、センサ36からの検出信号によ
り、蓄電制御部35の制御回路で受電コイル38を解放
し、蓄電器から移動機用端末装置33に給電して蓄電器
の消耗等を管理する。このとき、固定機43では給電コ
イル39を解放する。
【0111】実施例10の携帯用電話機システムにおい
ても、給電コイル39に100kHzで5Vの交流を加
え、移動機32を固定機43の所定の位置に載置したと
ころ、蓄電制御部35の蓄電器に安定して受電できると
共に、携帯したときには正常に通話できることが判っ
た。又、この携帯用電話機システムにおいても、電源と
して固定機43側から移動機32側へ各コイル38,3
9を通して移送した電力の移送効率は約75%となり、
実施例9のように受電コイル38の外側部のみに磁性体
40を装着した場合の約70%よりも改善されることが
判った。
【0112】実施例9,10の何れの携帯型電話機シス
テムの場合も、電気的接点が露出していないので、接触
不良による故障の心配無く安全に使用できる。
【0113】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明のコードレス
パワーステーションによれば、空隙を介して対向するコ
イル間に生じる電磁誘導作用に対し、コイルの少なくと
も出力側部分の外側に装着した軟磁性材部により磁束漏
れを防止するようにしているので、伝送電力及び変換効
率が顕著に向上される。これにより、コードレスパワー
ステーションや、対向するコイルの入力側(1次側)が
信号源に接続される構成の非接触式信号伝送装置におけ
る顕著な薄型化が図られ、各分野での有効な応用が期待
されるが、特に人工心臓の駆動装置への電力供給手段と
して用いれば従来に無く安定した電力供給を行い得るの
で、産業上極めて有益となる。
【0114】又、特に本発明の非接触式信号伝送装置を
用いて機能的電気刺激分野の埋め込み電極法による身体
機能回復装置を構成した場合、非接触式信号伝送装置の
体内に埋め込む部分のスペースが少なく、しかもコード
レスで発生する電気信号の伝送電力及び変換効率が顕著
に向上されているため、患者の活動範囲が制約されず、
衛生上の管理が従来に比べて格段に少なくて済むように
なる。
【0115】更に、コードレスパワーステーションにお
いて、出力側(2次側)部分及びこれに接続された蓄電
部を含む移動装置と、入力側(1次側)部分及びこれに
接続された給電部を含む固定装置とによって、固定装置
の給電部から移動装置の蓄電部へ電力供給を行うコード
レスパワーステーションシステムを構成しているので、
様々な分野での応用が可能となる。
【0116】例えば、移動装置をICカードに備えると
共に、固定装置をカードリーダライタに備えたICカー
ドシステムや、移動装置を備えた移動機と固定装置を備
えた固定機とから成る携帯型電話機システムでは、IC
カードや移動機における出力側(2次側)の受電コイル
とカードリーダライタや固定機における入力側(1次
側)の給電コイルとが構造的に別個に形成され、使用時
に所定の位置に非接触状態で近接して配置されることに
より、受電コイル及び給電コイルが相互誘導状態になっ
て移動装置及び固定装置の間で電力供給が行われ、これ
らの各部における電気的接続が従来の機械的接触による
接続から非接触式の構造となる。
【0117】従って、ICカードシステムや携帯型電話
機システムでは機械的接点を持つことなく固定装置から
移動装置へ電力供給が可能となり、又コイル間の距離を
近付けたり離したりすることで充電をオンオフできるよ
うになる。この結果、電気的接触部を露出させる必要の
無い構造が実現され、開閉による火花や電気ノイズの発
生の心配も無く、接触部が直接的に外気に触れないの
で、接触部の腐食や汚染等による充電不良の心配も無
く、長期間保管後の使用に際しても移動装置を固定装置
に係留中は絶えず確実に充電されるので、必要なときに
常時充電状態で使用することができるようになる。更
に、携帯電話機用システムでは移動機及び固定機のそれ
ぞれに互いの存在を検知し得るセンサを配備すること
で、移動機への効率的な電力供給や管理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコードレスパワーステーションに備え
られる平面渦巻型コイルの基本構成を示したものであ
る。
【図2】本発明のコードレスパワーステーションの一例
に係る基本構成を示した斜視図である。
【図3】本発明のコードレスパワーステーションの他例
に係る基本構成を示した斜視図である。
【図4】本発明のコードレスパワーステーションの別例
に係る基本構成を示した斜視図である。
【図5】本発明のコードレスパワーステーションの更に
別例に係る基本構成を示した斜視図である。
【図6】本発明の実施例2で作製した各種のコードレス
パワーステーションについて、2次側電流を可変させて
電力の変換効率及び2次側出力を測定した結果を示した
もので、(a)は2次側電流−変換効率特性を示し、
(b)は2次側電流−変換効率特性を示したものであ
る。
【図7】本発明の実施例2で作製した各種の非接触式信
号伝送装置について、2次側電流を可変させて電力の変
換効率及び2次側出力を測定した結果を示したものであ
る。
【図8】本発明の実施例2で作製した空芯の非接触式信
号伝送装置に関する等価回路を示したものである。
【図9】本発明の実施例4でフェライト円板の厚さを変
えて作製した各種のコードレスパワーステーションにつ
いて、フェライト円板の厚さに対する電力の変換効率を
測定した結果を示したものである。
【図10】本発明の実施例4でフェライト円板の厚さを
変えて作製した各種の非接触式信号伝送装置について、
フェライト円板の厚さに対する電力の変換効率を測定し
た結果を示したものである。
【図11】本発明の実施例6で非接触式信号伝送装置を
用いて作製した身体機能回復装置の基本構成を示したも
のである。
【図12】本発明の実施例7で説明したICカードシス
テムにおけるICカードの基本構成を一部透視して示し
た斜視図である。
【図13】本発明の実施例8で説明したICカードシス
テムにおけるICカードをカードリーダライタに挿入し
た状態を一部透視して示した斜視図である。
【図14】本発明の実施例9,10で説明した携帯型電
話機システムにおける移動機及び固定機の基本構成を一
部透視して示した側面図である。
【図15】従来のICカードシステムにおけるICカー
ドの基本構成を一部透視して示した斜視図である。
【図16】従来の携帯型電話機システムにおける移動機
及び固定機の基本構成を一部透視して示した側面図であ
る。
【符号の説明】
1,1a,1b,1´,1a´,1b´ 軟磁性フェラ
イト板 2,2a,2b,2a´,2b´ 平面渦巻型コイル 3 リード線 4 増幅部 4a リード部 5 信号源部 6 皮膚 7 神経 7a 断裂部分 8 ICカード 9 ICモジュール 10 ケース 11 電力制御部 12,21,34,42 アンテナ 13,38 受電コイル 14,15,16,17,18,25,26,27 リ
ード線 19 ICカードリーダライタ 20,39 給電コイル 22 信号制御部 23 (信号入出力用)接触用端子 24 (電力受電用)接触端子 28 蓄電器 29,35 蓄電制御部 30,40 磁性体 31 電力供給部 32 移動機 33 (移動機用)端末装置 36,37 センサ 41 (固定機用)端末装置 43 固定機 44 信号ライン 45 電源ライン 46 電源制御部 47 (給電用)接触端子 48 (受電用)接触端子

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空隙を介して対向するコイルを含み、該
    対向するコイル間に生じる電磁誘導作用を利用して非接
    触に電力を伝送するコードレスパワーステーションにお
    いて、前記対向するコイルは出力側部分及び入力側部分
    を含み、且つ少なくとも該出力側部分の外側部に軟磁性
    材部を装着したことを特徴とするコードレスパワーステ
    ーション。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコードレスパワーステー
    ションにおいて、前記出力側部分にはコンデンサが挿入
    されたことを特徴とするコードレスパワーステーショ
    ン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のコードレスパワー
    ステーションにおいて、前記対向するコイルは平面渦巻
    型コイルであり、前記軟磁性材部は軟磁性フェライト板
    であることを特徴とするコードレスパワーステーショ
    ン。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコードレスパワーステー
    ションにおいて、前記軟磁性フェライト板は前記入力側
    部分及び前記出力側部分のそれぞれの外側部に装着され
    たことを特徴とするコードレスパワーステーション。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のコードレスパワー
    ステーションにおいて、前記対向するコイルは複数の平
    面渦巻型コイルを接続して複数の対向する組で構成され
    ると共に、それぞれ入力側部分及び出力側部分を含み、
    前記軟磁性材部は軟磁性フェライト板であり、且つ少な
    くとも該出力側部分の外側部に該軟磁性フェライト板を
    装着したことを特徴とするコードレスパワーステーショ
    ン。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のコードレスパワーステー
    ションにおいて、前記複数の対向する組で構成される平
    面渦巻型コイルの該組において隣接するもの同士は、磁
    束の向きが逆になるように接続されたことを特徴とする
    コードレスパワーステーション。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のコードレスパワー
    ステーションにおいて、前記軟磁性フェライト板は前記
    入力側部分及び前記出力側部分のそれぞれの外側部に装
    着されたことを特徴とするコードレスパワーステーショ
    ン。
  8. 【請求項8】 請求項3〜6の何れか一つに記載のコー
    ドレスパワーステーションにおいて、前記軟磁性フェラ
    イト板の厚さは0.1〜5.0[mm]の範囲であるこ
    とを特徴とするコードレスパワーステーション。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか一つに記載のコー
    ドレスパワーステーションにおいて、前記入力側部分が
    信号源に接続されて成ることを特徴とする非接触式信号
    伝送装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の非接触式信号伝送装置
    と、前記出力側部分及び神経に接続されると共に、前記
    非接触式信号伝送装置の電磁誘導作用により得られる電
    気信号を該神経へ伝送する導電性の神経接続部材とを含
    むことを特徴とする身体機能回復装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8の何れか一つに記載のコ
    ードレスパワーステーションにおける出力側部分と、前
    記出力側部分に接続された蓄電部とを含み、前記入力側
    部分及び該入力側部分に接続された給電部を含む固定装
    置との間で該蓄電部が該給電部から電力供給されること
    を特徴とする移動装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8の何れか一つに記載のコ
    ードレスパワーステーションにおける入力側部分と、前
    記入力側部分に接続された給電部とを含み、前記出力側
    部分及び該出力側部分に接続された蓄電部を含む移動装
    置との間で該給電部から該蓄電部へと電力供給可能なこ
    とを特徴とする固定装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の移動装置を含むIC
    カードと、請求項12記載の固定装置を含むカードリー
    ダライタとから成ることを特徴とするICカードシステ
    ム。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のICカードシステム
    において、前記蓄電器は少なくとも電力供給を制御する
    電力制御部に接続されて成ることを特徴とするICカー
    ドシステム。
  15. 【請求項15】 請求項11記載の移動装置を含む移動
    機と、請求項12記載の固定装置を含む固定機とから成
    ることを特徴とする携帯型電話機システム。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の携帯型電話機システ
    ムにおいて、前記移動機は前記蓄電器における充電放電
    を制御する蓄電制御部を備え、前記固定機は前記給電部
    としての電源制御部を備え、更に前記蓄電制御部及び前
    記電源制御部にはそれぞれ前記移動機又は前記固定機に
    おいて相手方となるものの存在を検出するためのセンサ
    が接続されて成ることを特徴とする携帯型電話機システ
    ム。
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