JPH07228573A - 2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘導体 - Google Patents
2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘導体Info
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- JPH07228573A JPH07228573A JP4307694A JP4307694A JPH07228573A JP H07228573 A JPH07228573 A JP H07228573A JP 4307694 A JP4307694 A JP 4307694A JP 4307694 A JP4307694 A JP 4307694A JP H07228573 A JPH07228573 A JP H07228573A
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- fluorophenyl
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記化1で表される2−フェニルシクロアル
カノピリミジン誘導体及びその製薬学的に許容される酸
付加塩類。 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、シクロアル
キル基、ヒドロキシ(低級)アルキル基、シクロアルキ
ル(低級)アルキル基、非置換もしくは置換フェニル基
又は非置換もしくは置換フェニル(低級)アルキル基を
意味し、R2 及びR3 は同一又は異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を意
味し、R4 は水素原子又は低級アルキル基を意味し、m
は2又は3を意味し、nは3、4、5、6又は7を意味
する。〕 【効果】 本発明の化合物は、セロトニンS2 受容体に
対して拮抗作用を有するのでセロトニンが関与する中枢
神経系の諸疾患の治療薬として有用である。
カノピリミジン誘導体及びその製薬学的に許容される酸
付加塩類。 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、シクロアル
キル基、ヒドロキシ(低級)アルキル基、シクロアルキ
ル(低級)アルキル基、非置換もしくは置換フェニル基
又は非置換もしくは置換フェニル(低級)アルキル基を
意味し、R2 及びR3 は同一又は異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を意
味し、R4 は水素原子又は低級アルキル基を意味し、m
は2又は3を意味し、nは3、4、5、6又は7を意味
する。〕 【効果】 本発明の化合物は、セロトニンS2 受容体に
対して拮抗作用を有するのでセロトニンが関与する中枢
神経系の諸疾患の治療薬として有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セロトニンS2 受容体
に対する拮抗作用を持つ新規な2−フェニルシクロアル
カノピリミジン誘導体に関する。
に対する拮抗作用を持つ新規な2−フェニルシクロアル
カノピリミジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許 3,322,759号公報及び 3,346,4
52号公報には、2−(4−クロロフェニル)−4−N−
(2−N,N−ジエチルアミノエチル)アミノ−5,
6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、4−N−(2−
N,N−ジメチルアミノエチル)アミノ−2−フェニル
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン等の5,6
−低級アルキレンピリミジン誘導体が鎮痛作用を有する
と記載されている。
52号公報には、2−(4−クロロフェニル)−4−N−
(2−N,N−ジエチルアミノエチル)アミノ−5,
6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、4−N−(2−
N,N−ジメチルアミノエチル)アミノ−2−フェニル
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン等の5,6
−低級アルキレンピリミジン誘導体が鎮痛作用を有する
と記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セロトニンS2 受容体
に対して強い拮抗作用を有する化合物は、精神分裂病の
陰性症状に有効で錐体外路系副作用の少ない抗精神病薬
になり得る可能性があるばかりでなく〔Bleich, A.ら:
Schizophr. Bull., 14 (2), 297-315 (1988)参照〕、セ
ロトニンが関与するその他の中枢神経系の諸疾患、例え
ば不安症、うつ病、パーキンソン病、睡眠障害の治療剤
として有用であることが期待される。
に対して強い拮抗作用を有する化合物は、精神分裂病の
陰性症状に有効で錐体外路系副作用の少ない抗精神病薬
になり得る可能性があるばかりでなく〔Bleich, A.ら:
Schizophr. Bull., 14 (2), 297-315 (1988)参照〕、セ
ロトニンが関与するその他の中枢神経系の諸疾患、例え
ば不安症、うつ病、パーキンソン病、睡眠障害の治療剤
として有用であることが期待される。
【0004】本発明者らは、セロトニンS2 受容体に対
して強い拮抗作用を有する新規化合物を得るべく鋭意研
究を重ねた結果、ピリミジン環の4位にピぺラジン又は
ホモピペラジン部分を、2位に置換又は非置換フェニル
基を導入した2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘
導体がこの目的に合致することを見出し、本発明を完成
した。
して強い拮抗作用を有する新規化合物を得るべく鋭意研
究を重ねた結果、ピリミジン環の4位にピぺラジン又は
ホモピペラジン部分を、2位に置換又は非置換フェニル
基を導入した2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘
導体がこの目的に合致することを見出し、本発明を完成
した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記式
(I)で表される2−フェニルシクロアルカノピリミジ
ン誘導体及びその製薬学的に許容される酸付加塩類が提
供される。
(I)で表される2−フェニルシクロアルカノピリミジ
ン誘導体及びその製薬学的に許容される酸付加塩類が提
供される。
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R1 は水素原子、低級アルキル
基、シクロアルキル基、ヒドロキシ(低級)アルキル
基、シクロアルキル(低級)アルキル基、非置換もしく
は置換フェニル基又は非置換もしくは置換フェニル(低
級)アルキル基を意味し、R2 及びR3 は同一又は異な
って、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基又は低
級アルコキシ基を意味し、R4 は水素原子又は低級アル
キル基を意味し、mは2又は3を意味し、nは3、4、
5、6又は7を意味する。〕
基、シクロアルキル基、ヒドロキシ(低級)アルキル
基、シクロアルキル(低級)アルキル基、非置換もしく
は置換フェニル基又は非置換もしくは置換フェニル(低
級)アルキル基を意味し、R2 及びR3 は同一又は異な
って、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基又は低
級アルコキシ基を意味し、R4 は水素原子又は低級アル
キル基を意味し、mは2又は3を意味し、nは3、4、
5、6又は7を意味する。〕
【0008】式(I)で表される化合物の製薬学的に許
容される酸付加塩類としては、例えば、塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸
塩及びマレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン
酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン
酸塩等の有機酸塩が挙げられる。式(I)で表される化
合物及びその酸付加塩類は水和物及び/又は溶媒和物の
形で存在することもあるので、これらの水和物及び溶媒
和物も本発明の化合物に包含される。
容される酸付加塩類としては、例えば、塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸
塩及びマレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン
酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン
酸塩等の有機酸塩が挙げられる。式(I)で表される化
合物及びその酸付加塩類は水和物及び/又は溶媒和物の
形で存在することもあるので、これらの水和物及び溶媒
和物も本発明の化合物に包含される。
【0009】式(I)においてR4 が低級アルキル基の
場合には、少なくとも1個の不斉炭素原子が存在し、ま
た、R1 、R2 及びR3 の種類によっては不斉炭素原子
が存在することがある。これらの場合、式(I)の化合
物は2種以上の立体異性体の形で存在し得る。これらの
立体異性体、その混合物及びラセミ体は本発明の化合物
に包含される。
場合には、少なくとも1個の不斉炭素原子が存在し、ま
た、R1 、R2 及びR3 の種類によっては不斉炭素原子
が存在することがある。これらの場合、式(I)の化合
物は2種以上の立体異性体の形で存在し得る。これらの
立体異性体、その混合物及びラセミ体は本発明の化合物
に包含される。
【0010】本明細書における用語を以下に説明する。
【0011】低級アルキル基、低級アルキル部分及び低
級アルコキシ基は炭素原子数1〜6のものを意味し、直
鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。「低級アルキル
基」の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル
等が挙げられる。「シクロアルキル基」の具体例として
は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が
挙げられる。「ヒドロキシ(低級)アルキル基」とは、
炭素原子数2〜6のアルキル基の1位以外の炭素原子が
ヒドロキシ基で置換されたものを意味し、例えば、2−
ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル等が挙げら
れる。「シクロアルキル(低級)アルキル基」とは、上
述のシクロアルキル基で置換されている低級アルキル基
を意味し、具体的にはシクロプロピルメチル、シクロヘ
キシルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロ
ヘキシルプロピル等が挙げられる。「ハロゲン原子」と
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味する。「低級ア
ルコキシ基」の具体例としては、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ等が挙げられる。
「モノもしくはジ低級アルキルアミノ基」の具体例とし
ては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、
ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ等が挙げられる。
級アルコキシ基は炭素原子数1〜6のものを意味し、直
鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。「低級アルキル
基」の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル
等が挙げられる。「シクロアルキル基」の具体例として
は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が
挙げられる。「ヒドロキシ(低級)アルキル基」とは、
炭素原子数2〜6のアルキル基の1位以外の炭素原子が
ヒドロキシ基で置換されたものを意味し、例えば、2−
ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル等が挙げら
れる。「シクロアルキル(低級)アルキル基」とは、上
述のシクロアルキル基で置換されている低級アルキル基
を意味し、具体的にはシクロプロピルメチル、シクロヘ
キシルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロ
ヘキシルプロピル等が挙げられる。「ハロゲン原子」と
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味する。「低級ア
ルコキシ基」の具体例としては、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ等が挙げられる。
「モノもしくはジ低級アルキルアミノ基」の具体例とし
ては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、
ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ等が挙げられる。
【0012】「非置換もしくは置換フェニル基」とは、
ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、モ
ノもしくはジ低級アルキルアミノ、ニトロ及びシアノか
ら選ばれる1又は2個で置換されていてもよいフェニル
基を意味し、具体例としては、フェニル、2−、3−も
しくは4−フルオロフェニル、2,4−、2,6−もし
くは3,4−ジフルオロフェニル、2−、3−もしくは
4−クロロフェニル、2−、3−もしくは4−ブロモフ
ェニル、2−、3−もしくは4−メチルフェニル、2
−、3−もしくは4−メトキシフェニル、2−、3−も
しくは4−アミノフェニル、2−、3−もしくは4−メ
チルアミノフェニル、2−、3−もしくは4−ジメチル
アミノフェニル、2−、3−もしくは4−ニトロフェニ
ル、2−、3−もしくは4−シアノフェニル等が挙げら
れる。「非置換もしくは置換フェニル(低級)アルキル
基」とは、上述の非置換もしくは置換フェニル基で置換
されていている低級アルキル基を意味し、具体例として
は、ベンジル、2−、3−もしくは4−フルオロベンジ
ル、2,4−、2,6−もしくは3,4−ジフルオロベ
ンジル、2−、3−もしくは4−クロロベンジル、2
−、3−もしくは4−ブロモベンジル、2−、3−もし
くは4−メチルベンジル、2−、3−もしくは4−メト
キシベンジル、2−、3−もしくは4−アミノベンジ
ル、2−、3−もしくは4−メチルアミノベンジル、2
−、3−もしくは4−ジメチルアミノベンジル、2−、
3−もしくは4−ニトロベンジル、2−、3−もしくは
4−シアノベンジル、2−(4−フルオロフェニル)エ
チル、2−(2,4−ジフルオロフェニル)エチル、2
−(3−クロロフェニル)エチル、2−(4−ニトロフ
ェニル)エチル、2−(4−アミノフェニル)エチル、
2−(4−ジメチルアミノフェニル)エチル、2−(3
−シアノフェニル)エチル、3−(2−メトキシフェニ
ル)プロピル等が挙げられる。
ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、モ
ノもしくはジ低級アルキルアミノ、ニトロ及びシアノか
ら選ばれる1又は2個で置換されていてもよいフェニル
基を意味し、具体例としては、フェニル、2−、3−も
しくは4−フルオロフェニル、2,4−、2,6−もし
くは3,4−ジフルオロフェニル、2−、3−もしくは
4−クロロフェニル、2−、3−もしくは4−ブロモフ
ェニル、2−、3−もしくは4−メチルフェニル、2
−、3−もしくは4−メトキシフェニル、2−、3−も
しくは4−アミノフェニル、2−、3−もしくは4−メ
チルアミノフェニル、2−、3−もしくは4−ジメチル
アミノフェニル、2−、3−もしくは4−ニトロフェニ
ル、2−、3−もしくは4−シアノフェニル等が挙げら
れる。「非置換もしくは置換フェニル(低級)アルキル
基」とは、上述の非置換もしくは置換フェニル基で置換
されていている低級アルキル基を意味し、具体例として
は、ベンジル、2−、3−もしくは4−フルオロベンジ
ル、2,4−、2,6−もしくは3,4−ジフルオロベ
ンジル、2−、3−もしくは4−クロロベンジル、2
−、3−もしくは4−ブロモベンジル、2−、3−もし
くは4−メチルベンジル、2−、3−もしくは4−メト
キシベンジル、2−、3−もしくは4−アミノベンジ
ル、2−、3−もしくは4−メチルアミノベンジル、2
−、3−もしくは4−ジメチルアミノベンジル、2−、
3−もしくは4−ニトロベンジル、2−、3−もしくは
4−シアノベンジル、2−(4−フルオロフェニル)エ
チル、2−(2,4−ジフルオロフェニル)エチル、2
−(3−クロロフェニル)エチル、2−(4−ニトロフ
ェニル)エチル、2−(4−アミノフェニル)エチル、
2−(4−ジメチルアミノフェニル)エチル、2−(3
−シアノフェニル)エチル、3−(2−メトキシフェニ
ル)プロピル等が挙げられる。
【0013】本発明の化合物のうちで好適なものは、式
(I)においてR2 及びR3 が同一又は異なって水素原
子又はハロゲン原子であり、nが3、4、5又は6であ
る化合物及びその製薬学的に許容される酸付加塩類であ
る。
(I)においてR2 及びR3 が同一又は異なって水素原
子又はハロゲン原子であり、nが3、4、5又は6であ
る化合物及びその製薬学的に許容される酸付加塩類であ
る。
【0014】本発明の化合物のうちでさらに好適なもの
は、下記式(I′)で表される化合物及びその製薬学的
に許容される酸付加塩類である。
は、下記式(I′)で表される化合物及びその製薬学的
に許容される酸付加塩類である。
【0015】
【化3】
【0016】(式中、R1'は水素原子、メチル基、エチ
ル基又は2−ヒドロキシエチル基を意味し、R2'は水素
原子又はフッ素原子を意味し、n′は4、5又は6を意
味する。)
ル基又は2−ヒドロキシエチル基を意味し、R2'は水素
原子又はフッ素原子を意味し、n′は4、5又は6を意
味する。)
【0017】更に好適な化合物は、式(I′)において
R1'が水素原子又はメチル基であり、R2'が4位のフッ
素原子であり、n′が4又は5である化合物及びその製
薬学的に許容される酸付加塩類である。
R1'が水素原子又はメチル基であり、R2'が4位のフッ
素原子であり、n′が4又は5である化合物及びその製
薬学的に許容される酸付加塩類である。
【0018】特に好適な化合物の具体例としては、次の
化合物及びその製薬学的に許容される酸付加塩類が挙げ
られる。
化合物及びその製薬学的に許容される酸付加塩類が挙げ
られる。
【0019】2−(4−フルオロフェニル)−4−(4
−メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テト
ラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、
−メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テト
ラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、
【0020】2−(4−フルオロフェニル)−4−(1
−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン及び
−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン及び
【0021】2−(4−フルオロフェニル)−4−(4
−メチル−1−ピペラジニル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロキナゾリン。
−メチル−1−ピペラジニル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロキナゾリン。
【0022】本発明に含まれる化合物の具体例として、
後記実施例の化合物に加えて次の化合物及びその製薬学
的に許容される酸付加塩類が挙げられる。
後記実施例の化合物に加えて次の化合物及びその製薬学
的に許容される酸付加塩類が挙げられる。
【0023】2−(4−フルオロフェニル)−4−(4
−プロピル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テ
トラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、4−(4
−シクロヘキシル−1−ピペラジニル)−2−(4−フ
ルオロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン、4−(4−シクロヘキシ
ルメチル−1−ピペラジニル)−2−(4−フルオロフ
ェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シク
ロヘプタピリミジン、
−プロピル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テ
トラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、4−(4
−シクロヘキシル−1−ピペラジニル)−2−(4−フ
ルオロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン、4−(4−シクロヘキシ
ルメチル−1−ピペラジニル)−2−(4−フルオロフ
ェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シク
ロヘプタピリミジン、
【0024】2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4
−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9
−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(1−ピペラジ
ニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロ
ヘプタピリミジン、2−(2,6−ジフルオロフェニ
ル)−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミ
ジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−(1
−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン、
−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9
−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(1−ピペラジ
ニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロ
ヘプタピリミジン、2−(2,6−ジフルオロフェニ
ル)−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミ
ジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−(1
−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5
H−シクロヘプタピリミジン、
【0025】2−(4−クロロフェニル)−4−(4−
メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラ
ヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−(4−ク
ロロフェニル)−4−(1−ピペラジニル)−6,7,
8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジ
ン、2−(4−メトキシフェニル)−4−(4−メチル
−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタピリミジン、2−(4−メトキシ
フェニル)−4−(1−ピペラジニル)−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、
メチル−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラ
ヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−(4−ク
ロロフェニル)−4−(1−ピペラジニル)−6,7,
8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジ
ン、2−(4−メトキシフェニル)−4−(4−メチル
−1−ピペラジニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタピリミジン、2−(4−メトキシ
フェニル)−4−(1−ピペラジニル)−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、
【0026】2−(4−フルオロフェニル)−4−(4
−メチル−1−ホモピペラジニル)−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−
(4−フルオロフェニル)−4−(1−ホモピペラジニ
ル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘ
プタピリミジン、
−メチル−1−ホモピペラジニル)−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジン、2−
(4−フルオロフェニル)−4−(1−ホモピペラジニ
ル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘ
プタピリミジン、
【0027】4−(4−シクロヘキシル−1−ピペラジ
ニル)−2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,
8−テトラヒドロキナゾリン、2−(2,4−ジフルオ
ロフェニル)−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、2−(4
−メトキシフェニル)−4−(1−ピペラジニル)−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、2−(4−
フルオロフェニル)−4−(4−メチル−1−ホモピペ
ラジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリ
ン、
ニル)−2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,
8−テトラヒドロキナゾリン、2−(2,4−ジフルオ
ロフェニル)−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、2−(4
−メトキシフェニル)−4−(1−ピペラジニル)−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、2−(4−
フルオロフェニル)−4−(4−メチル−1−ホモピペ
ラジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリ
ン、
【0028】2−(4−フルオロフェニル)−6−メチ
ル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5,6,
7,8−テトラヒドロキナゾリン及び2−(4−フルオ
ロフェニル)−8−メチル−4−(1−ピペラジニル)
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン。
ル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5,6,
7,8−テトラヒドロキナゾリン及び2−(4−フルオ
ロフェニル)−8−メチル−4−(1−ピペラジニル)
−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン。
【0029】本発明の化合物は例えば以下の方法により
製造することができる。
製造することができる。
【0030】製法(a)―― 式(I)の化合物は下記式(II)
【0031】
【化4】
【0032】(式中、Xは脱離原子又は脱離基を意味
し、R2 、R3 、R4 及びnは前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物と下記式(III)
し、R2 、R3 、R4 及びnは前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物と下記式(III)
【0033】
【化5】
【0034】(式中、R1 及びmは前掲に同じものを意
味する。)で表される化合物とを反応させることにより
製造することができる。
味する。)で表される化合物とを反応させることにより
製造することができる。
【0035】式(II)においてXで表される脱離原子又は
脱離基とは、反応条件下に式(III)の化合物のNH部分
の水素原子と共にHXの形で脱離し得る原子又は基を意
味し、例えば塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原
子、メチルチオ、エチルチオのような低級アルキルチオ
基、メタンスルホニルのような低級アルキルスルホニル
基、メタンスルホニルオキシのような低級アルキルスル
ホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
のようなトリハロゲノメタンスルホニルオキシ基、ベン
ゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ
のようなアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。
脱離基とは、反応条件下に式(III)の化合物のNH部分
の水素原子と共にHXの形で脱離し得る原子又は基を意
味し、例えば塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原
子、メチルチオ、エチルチオのような低級アルキルチオ
基、メタンスルホニルのような低級アルキルスルホニル
基、メタンスルホニルオキシのような低級アルキルスル
ホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
のようなトリハロゲノメタンスルホニルオキシ基、ベン
ゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ
のようなアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。
【0036】式(II)で表される化合物と式(III) で表さ
れる化合物との反応は、無溶媒下又は適当な溶媒中、常
圧又は加圧下に行われる。
れる化合物との反応は、無溶媒下又は適当な溶媒中、常
圧又は加圧下に行われる。
【0037】溶媒の具体例としては、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンのようなケトン類、ジオキサン,
ジグライムのようなエーテル類、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、ブタノールのようなアルコール類、ア
セトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドが挙げられる。本反応は塩基の存在下に
行うのが好ましく、塩基の具体例としては、炭酸ナトリ
ウム,炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナ
トリウム,炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカ
リ、トリエチルアミンのような第三アミンが挙げられる
が、式(III) 化合物の過剰量で兼ねることもできる。な
お、式(II)においてXが塩素又は臭素である化合物を用
いるときは、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムのよう
なアルカリ金属ヨウ化物を添加することにより反応は円
滑に進行する。また、式(III) で表される化合物が水和
物の形で存在する場合には、その形で使用することもで
きる。反応温度は通常 40 〜200 ℃である。
ンのような芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンのようなケトン類、ジオキサン,
ジグライムのようなエーテル類、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、ブタノールのようなアルコール類、ア
セトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドが挙げられる。本反応は塩基の存在下に
行うのが好ましく、塩基の具体例としては、炭酸ナトリ
ウム,炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、炭酸水素ナ
トリウム,炭酸水素カリウムのような炭酸水素アルカ
リ、トリエチルアミンのような第三アミンが挙げられる
が、式(III) 化合物の過剰量で兼ねることもできる。な
お、式(II)においてXが塩素又は臭素である化合物を用
いるときは、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムのよう
なアルカリ金属ヨウ化物を添加することにより反応は円
滑に進行する。また、式(III) で表される化合物が水和
物の形で存在する場合には、その形で使用することもで
きる。反応温度は通常 40 〜200 ℃である。
【0038】原料化合物(III) は市販されているか、あ
るいはピペラジン又はホモピペラジンを出発物質として
常法により製造することができる。また、原料化合物(I
I)は、例えば下記化6で示される方法により製造するこ
とができる。
るいはピペラジン又はホモピペラジンを出発物質として
常法により製造することができる。また、原料化合物(I
I)は、例えば下記化6で示される方法により製造するこ
とができる。
【0039】
【化6】
【0040】(式中、Yは塩素原子又は臭素原子を意味
し、R2 、R3 、R4 、X及びnは前掲に同じものを意
味する。)
し、R2 、R3 、R4 、X及びnは前掲に同じものを意
味する。)
【0041】工程1は、Ambelang, J. C. とJohnson,
T. B.の方法〔J. Am. Chem. Soc., 61, 632 (1939)〕又
はこれに準じた方法により行うことができる。即ち、式
(IV)の化合物と当量のチオシアン酸カリウムとをトル
エンのような芳香族炭化水素類中、40〜150 ℃で反応さ
せることにより式(V)の化合物を得ることができる。
なお、式(IV)の化合物は市販されているか、あるいは
自体公知の方法により容易に製造することができる。
T. B.の方法〔J. Am. Chem. Soc., 61, 632 (1939)〕又
はこれに準じた方法により行うことができる。即ち、式
(IV)の化合物と当量のチオシアン酸カリウムとをトル
エンのような芳香族炭化水素類中、40〜150 ℃で反応さ
せることにより式(V)の化合物を得ることができる。
なお、式(IV)の化合物は市販されているか、あるいは
自体公知の方法により容易に製造することができる。
【0042】工程2は、Huenig, S.とHuebner, K. の方
法〔Chem. Ber., 95, 937 (1962)〕又はこれに準じた方
法により行うことができる。即ち、式(V)の化合物と
式(VI)の化合物とをクロロホルムのようなハロゲン化
炭化水素類中、氷冷下に反応させた後、加熱することに
より行われる。なお、式(VI)の化合物は市販されてい
るか、あるいは自体公知の方法により容易に製造するこ
とができる。
法〔Chem. Ber., 95, 937 (1962)〕又はこれに準じた方
法により行うことができる。即ち、式(V)の化合物と
式(VI)の化合物とをクロロホルムのようなハロゲン化
炭化水素類中、氷冷下に反応させた後、加熱することに
より行われる。なお、式(VI)の化合物は市販されてい
るか、あるいは自体公知の方法により容易に製造するこ
とができる。
【0043】工程3及び工程4は、Carney, R. W. J.ら
の方法〔J. Org. Chem., 29, 2887(1964) 〕又はこれに
準じた方法により行うことができる。即ち、式(VII)の
化合物をエタノール等の低級アルコールに溶解し、アン
モニアガスを吹き込んだのち加熱することにより行われ
る。
の方法〔J. Org. Chem., 29, 2887(1964) 〕又はこれに
準じた方法により行うことができる。即ち、式(VII)の
化合物をエタノール等の低級アルコールに溶解し、アン
モニアガスを吹き込んだのち加熱することにより行われ
る。
【0044】工程4における式(VIII)の化合物から式
(II)の化合物への変換は、オキシ塩化リン、三臭化リ
ン、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、トリフル
オロメタンスルホン酸無水物等を用い加熱することによ
り行われる。
(II)の化合物への変換は、オキシ塩化リン、三臭化リ
ン、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、トリフル
オロメタンスルホン酸無水物等を用い加熱することによ
り行われる。
【0045】製法(b)―― 本発明の化合物(I)(但し、水素原子及び非置換もし
くは置換フェニル基である場合を除く)は下記式(IX)
くは置換フェニル基である場合を除く)は下記式(IX)
【0046】
【化7】
【0047】(式中、R2 、R3 、R4 、m及びnは前
掲に同じものを意味する。)で表される化合物と下記式
(X)
掲に同じものを意味する。)で表される化合物と下記式
(X)
【0048】
【化8】
【0049】(式中、Zはアルコールの反応性エステル
残基を意味し、R11は水素原子及び非置換もしくは置換
フェニル基以外の前掲R1 と同じものを意味する。)で
表される化合物とを反応させることによっても製造する
ことができる。
残基を意味し、R11は水素原子及び非置換もしくは置換
フェニル基以外の前掲R1 と同じものを意味する。)で
表される化合物とを反応させることによっても製造する
ことができる。
【0050】上記式(X)においてZで表されるアルコ
ールの反応性エステル残基としては、例えば塩素、臭
素、ヨウ素のようなハロゲン原子、メタンスルホニルオ
キシのような低級アルキルスルホニルオキシ基、ベンゼ
ンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシの
ようなアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。
ールの反応性エステル残基としては、例えば塩素、臭
素、ヨウ素のようなハロゲン原子、メタンスルホニルオ
キシのような低級アルキルスルホニルオキシ基、ベンゼ
ンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシの
ようなアリールスルホニルオキシ基が挙げられる。
【0051】式(IX)で表される化合物と式(X)で表
される化合物との反応は、通常、適当な溶媒中で行わ
れ、溶媒の具体例としては、ベンゼン、キシレンのよう
な芳香族炭化水素類、メチルエチルケトンのようなケト
ン類、ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリ
ル、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。本反
応は塩基の存在下に行うのが好ましく、塩基の具体例と
しては、上記製法(a)で述べた具体例をそのまま挙げ
ることができる。反応温度は通常 30 〜150 ℃である。
される化合物との反応は、通常、適当な溶媒中で行わ
れ、溶媒の具体例としては、ベンゼン、キシレンのよう
な芳香族炭化水素類、メチルエチルケトンのようなケト
ン類、ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリ
ル、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。本反
応は塩基の存在下に行うのが好ましく、塩基の具体例と
しては、上記製法(a)で述べた具体例をそのまま挙げ
ることができる。反応温度は通常 30 〜150 ℃である。
【0052】式(IX) で表される化合物は上記製法
(a)により得ることができる。また、式(X)で表さ
れる化合物は市販されているか、あるいは自体公知の方
法により容易に製造することができる。
(a)により得ることができる。また、式(X)で表さ
れる化合物は市販されているか、あるいは自体公知の方
法により容易に製造することができる。
【0053】なお、R1 がアミノフェニル基又はアミノ
フェニル(低級)アルキル基である式(I)の化合物
は、上記製法(a)又は(b)により得られるR1 がニ
トロフェニル基又はニトロフェニル(低級)アルキル基
である式(I)の化合物を常法により還元することによ
っても製造することができる。
フェニル(低級)アルキル基である式(I)の化合物
は、上記製法(a)又は(b)により得られるR1 がニ
トロフェニル基又はニトロフェニル(低級)アルキル基
である式(I)の化合物を常法により還元することによ
っても製造することができる。
【0054】前記各製法により得られる生成物は、クロ
マトグラフィー、再結晶、再沈殿等の常法により単離・
精製することができる。式(I)の化合物は、常法に従
って各種の酸と処理することにより酸付加塩類に導くこ
とができる。
マトグラフィー、再結晶、再沈殿等の常法により単離・
精製することができる。式(I)の化合物は、常法に従
って各種の酸と処理することにより酸付加塩類に導くこ
とができる。
【0055】
【作用】本発明の化合物の作用の特徴を明らかにするた
めに、以下に本発明の代表的化合物のセロトニンS2 受
容体結合試験の結果を示す。
めに、以下に本発明の代表的化合物のセロトニンS2 受
容体結合試験の結果を示す。
【0056】試験例1――セロトニンS2 受容体結合作
用(in vitroレセプターバインディングアッセイ)―― Leysen, J. E. ら〔Mol. Pharmacol., 21, 301(1982)
参照〕の方法に準拠し、セロトニンS2 受容体結合試験
を行った。
用(in vitroレセプターバインディングアッセイ)―― Leysen, J. E. ら〔Mol. Pharmacol., 21, 301(1982)
参照〕の方法に準拠し、セロトニンS2 受容体結合試験
を行った。
【0057】受容体標本としてラット脳より調製した粗
シナプトゾーム膜分画を、また、標識リガンドとして、
[3H] ケタンセリンを用いた。
シナプトゾーム膜分画を、また、標識リガンドとして、
[3H] ケタンセリンを用いた。
【0058】受容体標本とそれぞれの標識リガンドを含
む緩衝液(最終容量1ml)を種々の濃度の試験化合物存
在下で一定時間インキュベートした後、受容体に結合し
た放射性リガンドをセルハーベスター(ブランデル社
製)を用いてフィルター上に分離した。フィルター上の
放射活性を液体シンチレーションカウンターにより測定
して全結合量を求めた。また、同時に測定した非標識リ
ガンド(メチセルジド)過剰存在下での結合量を非特異
的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより
特異的結合量を求めた。
む緩衝液(最終容量1ml)を種々の濃度の試験化合物存
在下で一定時間インキュベートした後、受容体に結合し
た放射性リガンドをセルハーベスター(ブランデル社
製)を用いてフィルター上に分離した。フィルター上の
放射活性を液体シンチレーションカウンターにより測定
して全結合量を求めた。また、同時に測定した非標識リ
ガンド(メチセルジド)過剰存在下での結合量を非特異
的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより
特異的結合量を求めた。
【0059】試験化合物が標識リガンドの特異的結合を
50%抑制する濃度(IC50)をプロビット法により算
出した。結果を表1に示す。
50%抑制する濃度(IC50)をプロビット法により算
出した。結果を表1に示す。
【0060】
【表1】 * 実施例2の化合物を意味する(以下同じ)。
【0061】式(I)の化合物及びその製薬学的に許容
される塩類(以下、「本発明の化合物」と称することも
ある)は、セロトニンS2 受容体に対して強い拮抗作用
を有するので、精神分裂病の陰性症状に有効で錐体外路
系副作用の少ない新しいタイプの抗精神病薬として有用
であるばかりでなく、セロトニンが関与するその他の中
枢神経系の諸疾患、例えば不安症、うつ病、パーキンソ
ン病、睡眠障害の治療薬としても有用である。
される塩類(以下、「本発明の化合物」と称することも
ある)は、セロトニンS2 受容体に対して強い拮抗作用
を有するので、精神分裂病の陰性症状に有効で錐体外路
系副作用の少ない新しいタイプの抗精神病薬として有用
であるばかりでなく、セロトニンが関与するその他の中
枢神経系の諸疾患、例えば不安症、うつ病、パーキンソ
ン病、睡眠障害の治療薬としても有用である。
【0062】本発明の化合物の投与経路としては、経口
投与、非経口投与あるいは直腸内投与のいずれでもよい
が、経口投与が好ましい。投与量は、化合物の種類、投
与方法、患者の症状・年齢等により異なるが、通常0.
05〜50mg/kg/日、好ましくは0.05〜5mg/kg
/日である。
投与、非経口投与あるいは直腸内投与のいずれでもよい
が、経口投与が好ましい。投与量は、化合物の種類、投
与方法、患者の症状・年齢等により異なるが、通常0.
05〜50mg/kg/日、好ましくは0.05〜5mg/kg
/日である。
【0063】本発明の化合物は通常、製剤用担体と混合
して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖、ブドウ糖、マンニトール、デキストリン、シクロデ
キストリン、デンプン、白糖、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキ
シプロピルデンプン、カルボキシメチルセルロースカル
シウム、イオン交換樹脂、メチルセルロース、ゼラチ
ン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルアルコール、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、カルボキシビニルポリマー、酸化チタ
ン、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、グリセリン、脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノ
リン、グリセロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴー
ル、植物油、ロウ、プロピレングリコール、水等が挙げ
られる。
して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖、ブドウ糖、マンニトール、デキストリン、シクロデ
キストリン、デンプン、白糖、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキ
シプロピルデンプン、カルボキシメチルセルロースカル
シウム、イオン交換樹脂、メチルセルロース、ゼラチ
ン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルアルコール、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、カルボキシビニルポリマー、酸化チタ
ン、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、グリセリン、脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノ
リン、グリセロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴー
ル、植物油、ロウ、プロピレングリコール、水等が挙げ
られる。
【0064】剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、注射剤等が挙げ
られる。これらの製剤は常法に従って調製される。な
お、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当な媒体
に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠剤、顆粒
剤は周知の方法でコーティングしてもよい。これらの製
剤は、本発明の化合物を0.1%以上、好ましくは1〜
70%の割合で含有することができる。これらの製剤は
また、治療上有効な他の成分を含有していてもよい。
剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、注射剤等が挙げ
られる。これらの製剤は常法に従って調製される。な
お、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当な媒体
に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠剤、顆粒
剤は周知の方法でコーティングしてもよい。これらの製
剤は、本発明の化合物を0.1%以上、好ましくは1〜
70%の割合で含有することができる。これらの製剤は
また、治療上有効な他の成分を含有していてもよい。
【0065】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために、以下
に参考例及び実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例
等に限定されるものではない。なお、化合物の同定は元
素分析値、マス・スペクトル、IRスペクトル、NMR
スペクトル等により行った。
に参考例及び実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例
等に限定されるものではない。なお、化合物の同定は元
素分析値、マス・スペクトル、IRスペクトル、NMR
スペクトル等により行った。
【0066】参考例1―― 4−フルオロベンゾイルイソチオシアネートの製造:
【0067】塩化4−フルオロベンゾイル50 g、チオシ
アン酸カリウム33.7 g及び乾燥トルエン80 ml の混合物
を8時間加熱還流した。冷後、反応混合物を濾過し、濾
液を減圧で濃縮した。残留物を減圧蒸留で精製して目的
物52.6 gを得た。沸点 93℃/3mmHg
アン酸カリウム33.7 g及び乾燥トルエン80 ml の混合物
を8時間加熱還流した。冷後、反応混合物を濾過し、濾
液を減圧で濃縮した。残留物を減圧蒸留で精製して目的
物52.6 gを得た。沸点 93℃/3mmHg
【0068】参考例2―― 2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8,9,
10,−ヘキサヒドロ−4H−シクロオクタ〔e〕−
1,3−オキサジン−4−チオンの製造:
10,−ヘキサヒドロ−4H−シクロオクタ〔e〕−
1,3−オキサジン−4−チオンの製造:
【0069】4−フルオロベンゾイルイソチオシアネー
ト37.1g をクロロホルム60 ml に溶解し、これに1−モ
ルホリノシクロオクテン20 gのクロロホルム20 ml 溶液
を攪拌下、反応温度を5 ℃以下に保ちながら滴下した。
滴下終了後、反応温度が上昇しなくるまで室温で撹拌
後、さらに2時間加熱還流した。反応混合物を減圧で濃
縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、クロロホルムで溶出・精製し、エタノールから再
結晶して目的物10g を得た。融点 104〜105℃
ト37.1g をクロロホルム60 ml に溶解し、これに1−モ
ルホリノシクロオクテン20 gのクロロホルム20 ml 溶液
を攪拌下、反応温度を5 ℃以下に保ちながら滴下した。
滴下終了後、反応温度が上昇しなくるまで室温で撹拌
後、さらに2時間加熱還流した。反応混合物を減圧で濃
縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、クロロホルムで溶出・精製し、エタノールから再
結晶して目的物10g を得た。融点 104〜105℃
【0070】参考例3及び4―― 参考例2における1−モルホリノシクロオクテンの代わ
りに、参考例3では1−モルホリノシクロヘプテンを、
参考例4では1−モルホリノシクロヘキセンを用い、そ
れぞれ参考例2と同様に反応・処理し、生成物をエタノ
ールから再結晶して以下の化合物を得た。
りに、参考例3では1−モルホリノシクロヘプテンを、
参考例4では1−モルホリノシクロヘキセンを用い、そ
れぞれ参考例2と同様に反応・処理し、生成物をエタノ
ールから再結晶して以下の化合物を得た。
【0071】(参考例3)―― 2−(4−フルオロフェニル)−4,5,6,7,8,
9−ヘキサヒドロシクロヘプタ〔e〕−1,3−オキサ
ジン−4−チオン:融点 139〜140℃
9−ヘキサヒドロシクロヘプタ〔e〕−1,3−オキサ
ジン−4−チオン:融点 139〜140℃
【0072】(参考例4)―― 2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−チオ
ン:融点 149〜151℃
ラヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−チオ
ン:融点 149〜151℃
【0073】参考例5―― 2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8,9,
10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シクロオクタピリミ
ジンチオンの製造:
10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シクロオクタピリミ
ジンチオンの製造:
【0074】2−(4−フルオロフェニル)−5,6,
7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4H−シクロオクタ
〔e〕−1,3−オキサジン−4−チオン10 gとエタノ
ール200 mlの混合物にアンモニアガスを30分間吹き込ん
だ後、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧で濃縮
し、残留物をエタノールから再結晶して目的物9.2 gを
得た。融点 189〜192℃
7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4H−シクロオクタ
〔e〕−1,3−オキサジン−4−チオン10 gとエタノ
ール200 mlの混合物にアンモニアガスを30分間吹き込ん
だ後、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧で濃縮
し、残留物をエタノールから再結晶して目的物9.2 gを
得た。融点 189〜192℃
【0075】参考例6及び7―― 参考例5における2−(4−フルオロフェニル)−5,
6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4H−シクロオ
クタ〔e〕−1,3−オキサジン−4−チオンの代わり
に、参考例6では2−(4−フルオロフェニル)−4,
5,6,7,8,9−ヘキサヒドロシクロヘプタ〔e〕
−1,3−オキサジン−4−チオンを、参考例7では2
−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−チオン
を用い、それぞれ参考例5と同様に反応・処理し、生成
物をエタノールから再結晶して以下の化合物を得た。
6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4H−シクロオ
クタ〔e〕−1,3−オキサジン−4−チオンの代わり
に、参考例6では2−(4−フルオロフェニル)−4,
5,6,7,8,9−ヘキサヒドロシクロヘプタ〔e〕
−1,3−オキサジン−4−チオンを、参考例7では2
−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−チオン
を用い、それぞれ参考例5と同様に反応・処理し、生成
物をエタノールから再結晶して以下の化合物を得た。
【0076】(参考例6)―― 2−(4−フルオロフェニル)−3,5,6,7,8,
9−ヘキサヒドロ−4H−シクロヘプタピリミジン−4
−チオン:融点 190〜192℃
9−ヘキサヒドロ−4H−シクロヘプタピリミジン−4
−チオン:融点 190〜192℃
【0077】(参考例7)―― 2−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−4(3H)−キナゾリンチオン:融点 19
8〜201℃
ラヒドロ−4(3H)−キナゾリンチオン:融点 19
8〜201℃
【0078】参考例8―― 4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−5,6,
7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタピリミジ
ンの製造:
7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタピリミジ
ンの製造:
【0079】2−(4−フルオロフェニル)−5,6,
7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シクロ
オクタピリミジンチオン9.2 g とオキシ塩化リン28 ml
の混合物を5時間加熱還流した。反応混合物を減圧で濃
縮し、残留物をクロロホルムに溶解した後、氷水を加え
て撹拌した。クロロホルム層を分取し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をエタノールか
ら再結晶して目的物8.4 g を得た。融点 104〜10
5℃
7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シクロ
オクタピリミジンチオン9.2 g とオキシ塩化リン28 ml
の混合物を5時間加熱還流した。反応混合物を減圧で濃
縮し、残留物をクロロホルムに溶解した後、氷水を加え
て撹拌した。クロロホルム層を分取し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残留物をエタノールか
ら再結晶して目的物8.4 g を得た。融点 104〜10
5℃
【0080】参考例9及び10―― 参考例8における2−(4−フルオロフェニル)−5,
6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シ
クロオクタピリミジンチオンの代わりに、参考例9では
2−(4−フルオロフェニル)−3,5,6,7,8,
9−ヘキサヒドロ−4H−シクロヘプタピリミジン−4
−チオンを、参考例10では2−(4−フルオロフェニ
ル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−4(3H)−キ
ナゾリンチオンを用い、参考例8と同様に反応・処理
し、生成物をエタノールから再結晶して以下の化合物を
得た。
6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−4(3H)−シ
クロオクタピリミジンチオンの代わりに、参考例9では
2−(4−フルオロフェニル)−3,5,6,7,8,
9−ヘキサヒドロ−4H−シクロヘプタピリミジン−4
−チオンを、参考例10では2−(4−フルオロフェニ
ル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−4(3H)−キ
ナゾリンチオンを用い、参考例8と同様に反応・処理
し、生成物をエタノールから再結晶して以下の化合物を
得た。
【0081】(参考例9)―― 4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−6,7,
8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジ
ン:融点 82〜83℃
8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジ
ン:融点 82〜83℃
【0082】(参考例10)―― 4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−5,6,
7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点 96〜97℃
7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点 96〜97℃
【0083】実施例1―― 2−(4−フルオロフェニル)−4−(1−ピペラジニ
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジンの製造:
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジンの製造:
【0084】4−クロロ−2−(4−フルオロフェニ
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジン2.5 g 、無水ピペラジン2.2 g 及びジ
メチルスルホキシド5 mlの混合物を110 ℃で1時間加熱
還流した。反応混合物を水に加え、析出した結晶を濾取
した後、水洗し、得られた粗結晶を20%塩酸に溶解し
た。不溶物を濾去した後、水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮し、残留物をアセ
トニトリルから再結晶して目的物1.3 g を得た。融点
126〜127℃
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジン2.5 g 、無水ピペラジン2.2 g 及びジ
メチルスルホキシド5 mlの混合物を110 ℃で1時間加熱
還流した。反応混合物を水に加え、析出した結晶を濾取
した後、水洗し、得られた粗結晶を20%塩酸に溶解し
た。不溶物を濾去した後、水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮し、残留物をアセ
トニトリルから再結晶して目的物1.3 g を得た。融点
126〜127℃
【0085】実施例2〜4―― 実施例1における4−クロロ−2−(4−フルオロフェ
ニル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシク
ロオクタピリミジンの代わりに、実施例2では4−クロ
ロ−2−(4−フルオロフェニル)−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジンを、実施
例3では4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、実施例4で
はJ. Org. Chem., 29, 2887 (1964) に記載の方法に従
って製造した4−クロロ−2−フェニル−5,6,7,
8−テトラヒドロキナゾリンを用い、それぞれ実施例1
と同様に反応・処理し、以下の化合物を得た。
ニル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシク
ロオクタピリミジンの代わりに、実施例2では4−クロ
ロ−2−(4−フルオロフェニル)−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−シクロヘプタピリミジンを、実施
例3では4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、実施例4で
はJ. Org. Chem., 29, 2887 (1964) に記載の方法に従
って製造した4−クロロ−2−フェニル−5,6,7,
8−テトラヒドロキナゾリンを用い、それぞれ実施例1
と同様に反応・処理し、以下の化合物を得た。
【0086】(実施例2)―― 2−(4−フルオロフェニル)−4−(1−ピペラジニ
ル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘ
プタピリミジン:融点 113〜115℃(アセトニト
リルから再結晶)
ル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘ
プタピリミジン:融点 113〜115℃(アセトニト
リルから再結晶)
【0087】(実施例3)―― 2−(4−フルオロフェニル)−4−(1−ピペラジニ
ル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点
145〜146℃(エタノールから再結晶)
ル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点
145〜146℃(エタノールから再結晶)
【0088】(実施例4)―― 2−フェニル−4−(1−ピペラジニル)−5,6,
7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点 255〜26
3℃(分解)(エタノールから再結晶)
7,8−テトラヒドロキナゾリン:融点 255〜26
3℃(分解)(エタノールから再結晶)
【0089】実施例5―― 2−(4−フルオロフェニル)−4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサ
ヒドロシクロオクタピリミジンの製造:
−ピペラジニル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサ
ヒドロシクロオクタピリミジンの製造:
【0090】4−クロロ−2−(4−フルオロフェニ
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジン2 g とN−メチルピペラジン2.1 g の
混合物を110 ℃で3時間加熱撹拌した。反応混合物に水
とクロロホルムを加えてクロロホルム層を分取し、クロ
ロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮
した。残留物をエタノールから再結晶して目的物1.4 g
を得た。融点 133〜134℃
ル)−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロ
オクタピリミジン2 g とN−メチルピペラジン2.1 g の
混合物を110 ℃で3時間加熱撹拌した。反応混合物に水
とクロロホルムを加えてクロロホルム層を分取し、クロ
ロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮
した。残留物をエタノールから再結晶して目的物1.4 g
を得た。融点 133〜134℃
【0091】実施例6〜13―― 対応する原料化合物を用い、実施例5と同様に反応・処
理し、生成物をエタノールから再結晶して化9で表され
る表2の化合物を得た。
理し、生成物をエタノールから再結晶して化9で表され
る表2の化合物を得た。
【0092】
【化9】
【0093】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 n R1 R2 融点(℃) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 6 5 Me F 141 〜142 7 4 Me F 144 〜145 8 4 CH2CH2OH F 119 〜120 9 4 CH2Ph F 149 〜150 10 4 Me H 125 〜126 11 4 CH2CH2OH H 114 〜115 12 4 CH2Ph H 131 〜132 13 4 Ph H 151 〜152 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Me:メチル基、Ph:フェニル基
【0094】実施例14―― 2−(4−フルオロフェニル)−4−〔4−〔2−(4
−ニトロフェニル)エチル〕−1−ピペラジニル〕−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリンの製造:
−ニトロフェニル)エチル〕−1−ピペラジニル〕−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリンの製造:
【0095】2−(4−フルオロフェニル)−4−(1
−ピペラジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナ
ゾリン2.5 g 、臭化p−ニトロフェネチル25 g、炭酸カ
リウム3.3g及びアセトニトリル100 mlの混合物を27時間
加熱還流させた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、クロロホルム−メタノール(50:1)の混液で溶出
・精製し、エタノールから再結晶して目的物2.0 g を得
た。融点 150〜153℃
−ピペラジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナ
ゾリン2.5 g 、臭化p−ニトロフェネチル25 g、炭酸カ
リウム3.3g及びアセトニトリル100 mlの混合物を27時間
加熱還流させた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧で濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、クロロホルム−メタノール(50:1)の混液で溶出
・精製し、エタノールから再結晶して目的物2.0 g を得
た。融点 150〜153℃
【0096】実施例15―― 〔4−〔2−(4−アミノフェニル)エチル〕−1−ピ
ペラジニル〕−2−(4−フルオロフェニル)−4−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリンの製造:
ペラジニル〕−2−(4−フルオロフェニル)−4−
5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリンの製造:
【0097】2−(4−フルオロフェニル)−4−〔4
−〔2−(4−ニトロフェニル)エチル〕−1−ピペラ
ジニル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン1.
3 g、酢酸8 ml及び5%パラジウム炭素の混合物を水素
雰囲気下、室温で1時間攪拌した後、反応混合物を濾過
した。濾液を減圧で濃縮後、10%水酸化ナトリウム水溶
液を加えアルカリ性とした。これをクロロホルムで抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ク
ロロホルム−メタノール(100:1) の混液で溶出・精製
し、エタノールから再結晶して目的物0.5gを得た。融点
157〜159℃
−〔2−(4−ニトロフェニル)エチル〕−1−ピペラ
ジニル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン1.
3 g、酢酸8 ml及び5%パラジウム炭素の混合物を水素
雰囲気下、室温で1時間攪拌した後、反応混合物を濾過
した。濾液を減圧で濃縮後、10%水酸化ナトリウム水溶
液を加えアルカリ性とした。これをクロロホルムで抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧で濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ク
ロロホルム−メタノール(100:1) の混液で溶出・精製
し、エタノールから再結晶して目的物0.5gを得た。融点
157〜159℃
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化合物
は、セロトニンS2 受容体に対して強い拮抗作用を有す
るので、精神分裂病の陰性症状に有効で錐体外路系副作
用の少ない抗精神病薬として有用であるばかりでなく、
セロトニンが関与するその他の中枢神経系の諸疾患、例
えば不安症、うつ病、パーキンソン病、睡眠障害等の治
療薬としても有用である。
は、セロトニンS2 受容体に対して強い拮抗作用を有す
るので、精神分裂病の陰性症状に有効で錐体外路系副作
用の少ない抗精神病薬として有用であるばかりでなく、
セロトニンが関与するその他の中枢神経系の諸疾患、例
えば不安症、うつ病、パーキンソン病、睡眠障害等の治
療薬としても有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記化1で表される2−フェニルシクロ
アルカノピリミジン誘導体及びその製薬学的に許容され
る酸付加塩類。 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、シクロアル
キル基、ヒドロキシ(低級)アルキル基、シクロアルキ
ル(低級)アルキル基、非置換もしくは置換フェニル基
又は非置換もしくは置換フェニル(低級)アルキル基を
意味し、R2 及びR3 は同一又は異なって、水素原子、
ハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
意味し、R4 は水素原子又は低級アルキル基を意味し、
mは2又は3を意味し、nは3、4、5、6又は7を意
味する。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4307694A JPH07228573A (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4307694A JPH07228573A (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07228573A true JPH07228573A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12653763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4307694A Pending JPH07228573A (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 2−フェニルシクロアルカノピリミジン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07228573A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000031047A1 (de) * | 1998-11-19 | 2000-06-02 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Substituierte 4-amino-2-aryl-cyclopenta[d]pyrimidine, ihre herstellung, ihre verwendung und sie enthaltende pharmazeutische präparate |
WO2000046214A1 (en) * | 1999-02-05 | 2000-08-10 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Substituted 4-amino-2-aryltetrahydroquinazolines, their preparation, their use and pharmaceutical compositions comprising them |
WO2005014558A1 (en) | 2003-08-05 | 2005-02-17 | Vertex Pharmaceuticals Incorporated | Condensed pyramidine compounds as inhibitors of voltage-gated ion channels |
-
1994
- 1994-02-16 JP JP4307694A patent/JPH07228573A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000031047A1 (de) * | 1998-11-19 | 2000-06-02 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Substituierte 4-amino-2-aryl-cyclopenta[d]pyrimidine, ihre herstellung, ihre verwendung und sie enthaltende pharmazeutische präparate |
US6627628B1 (en) | 1998-11-19 | 2003-09-30 | Aventis Pharma Deutschland, Gmbh | Substituted 4-amino-2-aryl-cyclopenta[d]pyrimidines, their production and use and pharmaceutical preparations containing same |
WO2000046214A1 (en) * | 1999-02-05 | 2000-08-10 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Substituted 4-amino-2-aryltetrahydroquinazolines, their preparation, their use and pharmaceutical compositions comprising them |
JP2002536369A (ja) * | 1999-02-05 | 2002-10-29 | アベンティス・ファーマ・ドイチユラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 置換4−アミノ−2−アリールテトラヒドロキナゾリン、その製造、その使用およびそれを含む医薬組成物 |
US7045526B2 (en) | 1999-02-05 | 2006-05-16 | Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh | Substituted 4-amino-2-aryl-tetrahydroquinazolines, their preparation, their use and pharmaceutical preparations comprising them |
WO2005014558A1 (en) | 2003-08-05 | 2005-02-17 | Vertex Pharmaceuticals Incorporated | Condensed pyramidine compounds as inhibitors of voltage-gated ion channels |
JP2007501258A (ja) * | 2003-08-05 | 2007-01-25 | バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド | 電位依存型イオンチャネルの阻害剤としての縮合ピリミジン化合物 |
US7968545B2 (en) | 2003-08-05 | 2011-06-28 | Vertex Pharmaceuticals Inc. | Compositions useful as inhibitors of voltage-gated ion channels |
JP2011207914A (ja) * | 2003-08-05 | 2011-10-20 | Vertex Pharmaceuticals Inc | 電位依存型イオンチャネルの阻害剤としての縮合ピリミジン化合物 |
JP4808156B2 (ja) * | 2003-08-05 | 2011-11-02 | バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド | 電位依存型イオンチャネルの阻害剤としての縮合ピリミジン化合物 |
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