JPH07227094A - 電動機の速度制御装置 - Google Patents
電動機の速度制御装置Info
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- JPH07227094A JPH07227094A JP6013898A JP1389894A JPH07227094A JP H07227094 A JPH07227094 A JP H07227094A JP 6013898 A JP6013898 A JP 6013898A JP 1389894 A JP1389894 A JP 1389894A JP H07227094 A JPH07227094 A JP H07227094A
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- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 12
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 13
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 4
- 230000006641 stabilisation Effects 0.000 description 3
- 238000011105 stabilization Methods 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
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- Control Of Electric Motors In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低分解能のパルスエンコーダを用いて極低速
域の電動機の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整
を容易にした。 【構成】 予測速度演算部24にはカウンタ25で計数
された制御周期Tsのパルスが供給される。演算部24
は供給されたパルスをパルスエンコーダ15からの速度
検出パスル(周期Tp)が到来するまで予測速度の演算
を行う。この予測速度は第2偏差部17から出力される
速度推定値とコンパレータ23で比較され、コンパレー
タ23がオン出力を送出したとき、予測速度を速度推定
値とし、それがオフ出力を送出したときは、第2偏差部
17で求められた速度推定値をそのまま出力する。
域の電動機の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整
を容易にした。 【構成】 予測速度演算部24にはカウンタ25で計数
された制御周期Tsのパルスが供給される。演算部24
は供給されたパルスをパルスエンコーダ15からの速度
検出パスル(周期Tp)が到来するまで予測速度の演算
を行う。この予測速度は第2偏差部17から出力される
速度推定値とコンパレータ23で比較され、コンパレー
タ23がオン出力を送出したとき、予測速度を速度推定
値とし、それがオフ出力を送出したときは、第2偏差部
17で求められた速度推定値をそのまま出力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は速度検出器にパルスエ
ンコーダを用いた速度制御系の極低速域における電動機
の速度制御装置に関するものである。
ンコーダを用いた速度制御系の極低速域における電動機
の速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パルスエンコーダを用いた電動機の速度
制御系では極低速域において、エンコーダパルス間隔が
速度制御周期より長くなり、その速度制御周期において
正確な速度情報が得られなくなる。このため、極低速域
では速度制御系が以下に述べるように不安定になること
が知られている。
制御系では極低速域において、エンコーダパルス間隔が
速度制御周期より長くなり、その速度制御周期において
正確な速度情報が得られなくなる。このため、極低速域
では速度制御系が以下に述べるように不安定になること
が知られている。
【0003】電動機の回転軸に連結されたパルスエンコ
ーダは電動機の低速域で図8(c)に示すようなパルス
を発生する。すなわち、電動機の低速域での時間tに対
する回転速度nMは図8(a)に示すように直線的に変
化するが、時間tに対する位置θは図8(b)に示すよ
うに曲線的に変化する。従って、パルスエンコーダに得
られるパルスは時間tの経過とともにパルス間隔が図8
(c)のように狭くなってくる。図8(c)のパルス情
報からその情報が変化したときに、パルス間隔Tpjとパ
ルス変化量とによりパルス間隔Tpj間の平均速度nMjが
図8(d)に示すように求まる。このため、パルス間隔
Tpjが速度制御周期より長いと、この間の速度が検出で
きないため、前回値の平均速度nMj-1を使用する。その
ため真値速度nMとの偏差が大きくなり、速度制御が不
安定となる。
ーダは電動機の低速域で図8(c)に示すようなパルス
を発生する。すなわち、電動機の低速域での時間tに対
する回転速度nMは図8(a)に示すように直線的に変
化するが、時間tに対する位置θは図8(b)に示すよ
うに曲線的に変化する。従って、パルスエンコーダに得
られるパルスは時間tの経過とともにパルス間隔が図8
(c)のように狭くなってくる。図8(c)のパルス情
報からその情報が変化したときに、パルス間隔Tpjとパ
ルス変化量とによりパルス間隔Tpj間の平均速度nMjが
図8(d)に示すように求まる。このため、パルス間隔
Tpjが速度制御周期より長いと、この間の速度が検出で
きないため、前回値の平均速度nMj-1を使用する。その
ため真値速度nMとの偏差が大きくなり、速度制御が不
安定となる。
【0004】上記のような速度制御の不安定を改善する
手段として特開平2−307384号公報がある。
手段として特開平2−307384号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにパルスエ
ンコーダを用いた速度制御系では極低速域で速度制御系
が不安定になる。この問題は特にサーボ、エレベータ等
の位置決め精度が要求される用途では解決しなければな
らない。このため、従来ではレゾルバや高パルス出力の
エンコーダが用いられてきた。しかし、このような手段
ではエンコーダ等のコストが上昇する不具合がある。ま
た、特開平2−307384号公報に記載の負荷トルク
推定値を用いる手段は完全次元オブザーバ方式であるた
めにゲインの調整が極めてむずかしい問題がある。
ンコーダを用いた速度制御系では極低速域で速度制御系
が不安定になる。この問題は特にサーボ、エレベータ等
の位置決め精度が要求される用途では解決しなければな
らない。このため、従来ではレゾルバや高パルス出力の
エンコーダが用いられてきた。しかし、このような手段
ではエンコーダ等のコストが上昇する不具合がある。ま
た、特開平2−307384号公報に記載の負荷トルク
推定値を用いる手段は完全次元オブザーバ方式であるた
めにゲインの調整が極めてむずかしい問題がある。
【0006】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、低分解能のパルスエンコーダを用いて極低速域の
電動機の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整を容
易にし、かつ、速度推定の高精度化および安定化を図
り、しかも低速から高速までの速度制御系の安定化を可
能とした電動機の速度制御装置を提供することを目的と
する。
ので、低分解能のパルスエンコーダを用いて極低速域の
電動機の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整を容
易にし、かつ、速度推定の高精度化および安定化を図
り、しかも低速から高速までの速度制御系の安定化を可
能とした電動機の速度制御装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、第1発明は、電動機と、この電動機の
速度をパルス出力として送出する速度検出器と、最小次
元の負荷トルク推定値オブザーバを速度制御周期と速度
検出周期とにおける離散系モデルに変換し、前記速度検
出器から出力されるパルス間隔での速度を推定する速度
推定オブザーバとを備えた電動機の速度制御装置におい
て、トルク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザー
バモデル機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る
第1演算部と、この第1演算部で得られたモデル出力推
定値からパルス間隔における平均値を得る第2演算部
と、この第2演算部の出力と速度検出器から出力される
パルス変化時に求まる平均値速度との偏差を算出する第
1偏差部と、この第1偏差部に得られる偏差値をオブザ
ーバゲイン倍して前記負荷トルク推定値を得るオブザー
バゲイン部と、前記第1演算部のモデル出力推定値と前
記第1偏差部の偏差値との偏差を求める第2偏差部と、
この第2偏差部で求められた偏差値を速度推定値として
出力するものである。
達成するために、第1発明は、電動機と、この電動機の
速度をパルス出力として送出する速度検出器と、最小次
元の負荷トルク推定値オブザーバを速度制御周期と速度
検出周期とにおける離散系モデルに変換し、前記速度検
出器から出力されるパルス間隔での速度を推定する速度
推定オブザーバとを備えた電動機の速度制御装置におい
て、トルク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザー
バモデル機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る
第1演算部と、この第1演算部で得られたモデル出力推
定値からパルス間隔における平均値を得る第2演算部
と、この第2演算部の出力と速度検出器から出力される
パルス変化時に求まる平均値速度との偏差を算出する第
1偏差部と、この第1偏差部に得られる偏差値をオブザ
ーバゲイン倍して前記負荷トルク推定値を得るオブザー
バゲイン部と、前記第1演算部のモデル出力推定値と前
記第1偏差部の偏差値との偏差を求める第2偏差部と、
この第2偏差部で求められた偏差値を速度推定値として
出力するものである。
【0008】第2発明は、第2演算部が速度制御周期と
速度検出周期とのタイミングずれを補正する手段で構成
されたことを特徴とするものである。
速度検出周期とのタイミングずれを補正する手段で構成
されたことを特徴とするものである。
【0009】第3発明は、第1偏差部に得られた偏差値
をオブザーバゲイン倍する際に、そのゲインを可変可能
としてオブザーバゲイン部に与えたことを特徴とするも
のである。
をオブザーバゲイン倍する際に、そのゲインを可変可能
としてオブザーバゲイン部に与えたことを特徴とするも
のである。
【0010】第4発明は、速度推定オブザーバが、トル
ク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザーバモデル
機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る第1演算
部と、この第1演算部で得られたモデル出力推定値から
パルス間隔における平均値を得る第2演算部と、この第
2演算部の出力と速度検出器から出力されるパルス変化
時に求まる平均値速度との偏差を算出する第1偏差部
と、この第1偏差部に得られる偏差値をオブザーバゲイ
ン倍して前記負荷トルク推定値を得るオブザーバゲイン
部と、前記第1演算部のモデル出力推定値と前記第1偏
差部の偏差値との偏差を求める第2偏差部と、この第2
偏差部で求められた偏差値を速度推定値として出力し、
前記速度検出器から出力されるパルスが入力されるまで
速度制御周期毎に予測速度を演算する予測速度演算部
と、この演算部で演算された予測速度と前記第2偏差部
で求められた速度推定値が供給され、第2偏差部から出
力される速度推定値が予測速度より大きくなったとき、
オン出力を送出し、予測速度が速度推定値より大きいか
等しくなったとき、オフ出力を送出するコンパレータ
と、このコンパレータがオン出力を送出したときは、予
測速度を速度推定値として出力し、コンパレータがオフ
出力を送出したときは、第2偏差部で求められた速度推
定値をそのまま出力する切換接点とを備えたものであ
る。
ク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザーバモデル
機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る第1演算
部と、この第1演算部で得られたモデル出力推定値から
パルス間隔における平均値を得る第2演算部と、この第
2演算部の出力と速度検出器から出力されるパルス変化
時に求まる平均値速度との偏差を算出する第1偏差部
と、この第1偏差部に得られる偏差値をオブザーバゲイ
ン倍して前記負荷トルク推定値を得るオブザーバゲイン
部と、前記第1演算部のモデル出力推定値と前記第1偏
差部の偏差値との偏差を求める第2偏差部と、この第2
偏差部で求められた偏差値を速度推定値として出力し、
前記速度検出器から出力されるパルスが入力されるまで
速度制御周期毎に予測速度を演算する予測速度演算部
と、この演算部で演算された予測速度と前記第2偏差部
で求められた速度推定値が供給され、第2偏差部から出
力される速度推定値が予測速度より大きくなったとき、
オン出力を送出し、予測速度が速度推定値より大きいか
等しくなったとき、オフ出力を送出するコンパレータ
と、このコンパレータがオン出力を送出したときは、予
測速度を速度推定値として出力し、コンパレータがオフ
出力を送出したときは、第2偏差部で求められた速度推
定値をそのまま出力する切換接点とを備えたものであ
る。
【0011】
【作用】電動機速度が低速域になると、速度検出器から
のパルス間隔が速度制御周期より長くなって、正確な速
度情報が得られなくなる。このため、最小次元の負荷ト
ルク推定値オブザーバを用いてパルス間の速度を推定し
て速度推定値を得るとともに、この速度推定値が予測速
度より大きくなったときは、予測速度を速度推定値と
し、予測速度が速度推定値より大きいか等しくなったと
きは、第2偏差部で求められた速度推定値をそのまま出
力するようにした。これにより、極低速域の電動機の速
度制御を安定に行うことができる。また、速度制御周期
と速度検出周期とのタイミングずれを補償することがで
きる。オブザーバゲイン倍することで、低速から高速ま
で速度制御系を安定化できる。
のパルス間隔が速度制御周期より長くなって、正確な速
度情報が得られなくなる。このため、最小次元の負荷ト
ルク推定値オブザーバを用いてパルス間の速度を推定し
て速度推定値を得るとともに、この速度推定値が予測速
度より大きくなったときは、予測速度を速度推定値と
し、予測速度が速度推定値より大きいか等しくなったと
きは、第2偏差部で求められた速度推定値をそのまま出
力するようにした。これにより、極低速域の電動機の速
度制御を安定に行うことができる。また、速度制御周期
と速度検出周期とのタイミングずれを補償することがで
きる。オブザーバゲイン倍することで、低速から高速ま
で速度制御系を安定化できる。
【0012】
【実施例】以下この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、従来より用いられている負荷トルク推定
オブザーバ(最小次元オブザーバ)を用いた零速オブザ
ーバについて述べる。
明する。まず、従来より用いられている負荷トルク推定
オブザーバ(最小次元オブザーバ)を用いた零速オブザ
ーバについて述べる。
【0013】(A)速度推定の原理、最小次元オブザー
バによる負荷トルク推定オブザーバは図1に示すような
構成となっている。最小次元オブザーバではオブザーバ
ゲインgは比例要素のみとなるので、負荷トルクτLが
印加されるとモデル出力推定値と速度nMとに偏差が発
生する。偏差は次式(1)式、(2)式で表わされる。
バによる負荷トルク推定オブザーバは図1に示すような
構成となっている。最小次元オブザーバではオブザーバ
ゲインgは比例要素のみとなるので、負荷トルクτLが
印加されるとモデル出力推定値と速度nMとに偏差が発
生する。偏差は次式(1)式、(2)式で表わされる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】完全次元オブザーバではオブザーバゲイン
gがPI要素となるので、定常状態ではモデル出力推定
値と速度nMは等しくなる。ただし、負荷急変時のよう
な過渡時には成立しない。完全次元オブザーバより調整
要素が少ない最小次元オブザーバを用いて速度推定を行
うには(2)式を変形すると速度は次式のようになる。
gがPI要素となるので、定常状態ではモデル出力推定
値と速度nMは等しくなる。ただし、負荷急変時のよう
な過渡時には成立しない。完全次元オブザーバより調整
要素が少ない最小次元オブザーバを用いて速度推定を行
うには(2)式を変形すると速度は次式のようになる。
【0017】
【数3】
【0018】(3)式の関係を図1に追加して速度を図
2のブロック図より推定する。
2のブロック図より推定する。
【0019】(B)零速域での速度推定、速度検出器と
してパルスエンコーダを用いると、極低速域では速度制
御周期よりもエンコーダパルス間隔の方が長くなる。図
3にその関係を示す。図3において、Tsは速度制御周
期、Tpはエンコーダパルスの周期、TdはTsとTp
との差である。エンコーダパルスが入力されると、その
パルス周期Tpより速度の平均値は次の(4)式から求
まる。
してパルスエンコーダを用いると、極低速域では速度制
御周期よりもエンコーダパルス間隔の方が長くなる。図
3にその関係を示す。図3において、Tsは速度制御周
期、Tpはエンコーダパルスの周期、TdはTsとTp
との差である。エンコーダパルスが入力されると、その
パルス周期Tpより速度の平均値は次の(4)式から求
まる。
【0020】
【数4】
【0021】速度検出値は平均値しか検出できないの
で、オブザーバの構成もこのことを考慮して図4のよう
な離散系で構成する。この図4の最小次元オブザーバに
よる零速オブザーバの構成図において、速度検出値は平
均値であるため、モデル出力推定値もこの間の平均値と
する。この平均値の偏差を用いて負荷トルク推定値を推
定する。パルス間隔における速度平均値は次の(5)式
で求める。
で、オブザーバの構成もこのことを考慮して図4のよう
な離散系で構成する。この図4の最小次元オブザーバに
よる零速オブザーバの構成図において、速度検出値は平
均値であるため、モデル出力推定値もこの間の平均値と
する。この平均値の偏差を用いて負荷トルク推定値を推
定する。パルス間隔における速度平均値は次の(5)式
で求める。
【0022】
【数5】
【0023】ここで図4に示した最小次元オブザーバに
よる零速オブザーバを用いたこの発明の実施例を電動機
の速度制御装置に適用した場合について述べる。図5は
この発明の一実施例を示すもので、図4に示した構成図
に偏差器、速度アンプ、加算器、予測速度演算部、カウ
ンタ、コンパレータ、切換接点および立上り検出部を設
けたものである。
よる零速オブザーバを用いたこの発明の実施例を電動機
の速度制御装置に適用した場合について述べる。図5は
この発明の一実施例を示すもので、図4に示した構成図
に偏差器、速度アンプ、加算器、予測速度演算部、カウ
ンタ、コンパレータ、切換接点および立上り検出部を設
けたものである。
【0024】図5において、10は速度推定オブザーバ
で、この速度推定オブザーバ10は次のように構成され
ている。11は偏差器で、この偏差器11のプラス端に
はトルク指令τM※(i)が供給され、そのマイナス端
には負荷トルク推定値が供給される。偏差器11の偏差
出力は第1演算部12に入力される。第1演算部12は
速度制御周期Tsをモデル機械時定数TM※で割算した
割算部12aと、この割算部12aの出力と積分器12
cの出力とを加算した加算器12bとから構成されてい
る。第1演算部12で演算されて得られたモデル出力推
定値はパルス間隔における平均値を得る第2演算部13
に入力される。第2演算部13で演算された出力(パル
ス間隔における平均値)は第1偏差部14のプラス入力
端に供給され、そのマイナス入力端にはパルスエンコー
ダ15により検出された速度検出出力の平均値が供給さ
れる。
で、この速度推定オブザーバ10は次のように構成され
ている。11は偏差器で、この偏差器11のプラス端に
はトルク指令τM※(i)が供給され、そのマイナス端
には負荷トルク推定値が供給される。偏差器11の偏差
出力は第1演算部12に入力される。第1演算部12は
速度制御周期Tsをモデル機械時定数TM※で割算した
割算部12aと、この割算部12aの出力と積分器12
cの出力とを加算した加算器12bとから構成されてい
る。第1演算部12で演算されて得られたモデル出力推
定値はパルス間隔における平均値を得る第2演算部13
に入力される。第2演算部13で演算された出力(パル
ス間隔における平均値)は第1偏差部14のプラス入力
端に供給され、そのマイナス入力端にはパルスエンコー
ダ15により検出された速度検出出力の平均値が供給さ
れる。
【0025】第1偏差部14の偏差出力はオブザーバゲ
イン部16に供給され、ここで所定倍されて出力に負荷
トルク推定値を得る。また、第1偏差部14の偏差出力
は第2偏差部17のマイナス入力端に供給される。第2
偏差部17のプラス入力端にはモデル出力推定値が供給
され、その出力には速度推定値が得られる。この速度推
定値は電動機の速度が極低速域にあるときに動作するコ
ンパレータ23の第1入力端に供給される。コンパレー
タ23の第2入力端には予測速度演算部24からの予測
速度が供給される。予測速度演算部24はカウンタ25
が計数するパルス(図示しない発振器等から送出され
る)の速度制御周期Ts毎に次の(6)式で予測速度の
演算を行うものである。
イン部16に供給され、ここで所定倍されて出力に負荷
トルク推定値を得る。また、第1偏差部14の偏差出力
は第2偏差部17のマイナス入力端に供給される。第2
偏差部17のプラス入力端にはモデル出力推定値が供給
され、その出力には速度推定値が得られる。この速度推
定値は電動機の速度が極低速域にあるときに動作するコ
ンパレータ23の第1入力端に供給される。コンパレー
タ23の第2入力端には予測速度演算部24からの予測
速度が供給される。予測速度演算部24はカウンタ25
が計数するパルス(図示しない発振器等から送出され
る)の速度制御周期Ts毎に次の(6)式で予測速度の
演算を行うものである。
【0026】
【数6】
【0027】カウンタ25はパルスエンコーダ15によ
り検出された速度検出パルス(周期Tp)の立上りを立
上り検出部26で検出し、その出力でリセットされる。
従って、カウンタ25はリセットされるまで予測速度演
算部24に出力を送る。演算部24で演算された予測速
度はコンパレータ23に供給される。コンパレータ23
は予測速度と速度推定値とを比較し、速度推定値が予測
速度より大きいときに、コンパレータ23からリレーの
切換接点27をオフ側からオン側に切換える出力を送出
し、速度推定値が予測速度より小さいときか、等しいと
きに、リレーの切換接点27はオン側からオフ側に切換
えられる。これにより、速度推定オブザーバは切換接点
27がオン側になったときには、予測速度を速度推定値
とし、切換接点27がオフ側になったときには、第2偏
差部17で求められた速度推定値をそのまま出力するこ
とになる。
り検出された速度検出パルス(周期Tp)の立上りを立
上り検出部26で検出し、その出力でリセットされる。
従って、カウンタ25はリセットされるまで予測速度演
算部24に出力を送る。演算部24で演算された予測速
度はコンパレータ23に供給される。コンパレータ23
は予測速度と速度推定値とを比較し、速度推定値が予測
速度より大きいときに、コンパレータ23からリレーの
切換接点27をオフ側からオン側に切換える出力を送出
し、速度推定値が予測速度より小さいときか、等しいと
きに、リレーの切換接点27はオン側からオフ側に切換
えられる。これにより、速度推定オブザーバは切換接点
27がオン側になったときには、予測速度を速度推定値
とし、切換接点27がオフ側になったときには、第2偏
差部17で求められた速度推定値をそのまま出力するこ
とになる。
【0028】上述のことから、第3偏差部18のマイナ
ス入力端には電動機が極低速域にあるとき、すなわち切
換接点27がオン側にあるときには、切換接点27を介
して予測速度が供給され、切換接点27がオフ側にある
ときには、速度推定値が供給される。一方、第3偏差部
18のプラス入力端には速度設定値nM※(i)が供給
され、第3偏差部18の偏差出力が比例ゲインKWCの速
度アンプ19に供給される。速度アンプ19の出力と負
荷トルク推定値は加算器20で加算してトルク指令τM
※を得る。このトルク指令τM※は第4偏差部21で負
荷トルクとの偏差を取って電動機22に供給してそれの
速度制御を行う。なお、電動機22の高速域では(6)
式の予測速度が実速度より極めて大きくなるので、リレ
ーの切換接点はオフ側に切換わったままになる。
ス入力端には電動機が極低速域にあるとき、すなわち切
換接点27がオン側にあるときには、切換接点27を介
して予測速度が供給され、切換接点27がオフ側にある
ときには、速度推定値が供給される。一方、第3偏差部
18のプラス入力端には速度設定値nM※(i)が供給
され、第3偏差部18の偏差出力が比例ゲインKWCの速
度アンプ19に供給される。速度アンプ19の出力と負
荷トルク推定値は加算器20で加算してトルク指令τM
※を得る。このトルク指令τM※は第4偏差部21で負
荷トルクとの偏差を取って電動機22に供給してそれの
速度制御を行う。なお、電動機22の高速域では(6)
式の予測速度が実速度より極めて大きくなるので、リレ
ーの切換接点はオフ側に切換わったままになる。
【0029】上記のように構成された実施例において、
トルク指令τM※(i)と負荷トルク推定値との偏差を
オブザーバモデル機械時定数TM※で積分してモデル出
力推定値を得る。次にこの推定値からパルス間隔におけ
る平均値を求め、パルス変化時に求まる速度平均値との
偏差を算出する。この偏差をオブザーバゲイン(g)倍
して負荷トルク推定値を求める。その後、オブザーバモ
デル出力推定値と第1偏差部14の出力との偏差を第2
偏差部17で求めることによりパルス間の速度を推定し
て速度推定値を得る。
トルク指令τM※(i)と負荷トルク推定値との偏差を
オブザーバモデル機械時定数TM※で積分してモデル出
力推定値を得る。次にこの推定値からパルス間隔におけ
る平均値を求め、パルス変化時に求まる速度平均値との
偏差を算出する。この偏差をオブザーバゲイン(g)倍
して負荷トルク推定値を求める。その後、オブザーバモ
デル出力推定値と第1偏差部14の出力との偏差を第2
偏差部17で求めることによりパルス間の速度を推定し
て速度推定値を得る。
【0030】この速度推定値はコンパレータ23の第1
入力端に供給され、この速度推定値がコンパレータ23
の第2入力端に供給される予測速度演算部24の予測速
度より小なくなるか、等しくなるときに、リレーの切換
接点27はオン側からオフ側に切換わり、速度推定値が
予測速度より大きくなると、リレーの切換接点27は図
示とは異なる接点(ON側)に切換えられる。予測速度
は図6に示すように、(6)式からi回目まで演算され
ると、この予測速度は速度推定値より小さくなる。すな
わち、予測速度<速度推定値になると、その時点でコン
パレータ23からリレーの切換出力が送出されて切換接
点27は図示とは異なる接点(ON側)に切換接続され
る。これにより、第3偏差部18のマイナス入力端には
速度推定値に替わって予測速度が供給される。これを図
示したものが、図7で、実線は速度推定値のカーブで、
点線が予測速度のカーブであり、一点鎖線は速度予測値
を変更したときのカーブである。従って、極低速域では
当初速度推定値のカーブに従って電動機は駆動される
が、速度推定値が予測速度より大きく(時点t1,t2)
なると、電動機は図7の一点鎖線で示す速度(予測速度
と同じ)によって運転されるようになる。このため、電
動機は極めて円滑に始動されるようになる。図7はこの
様子を示す特性図で、速度検出周期Tpによりカウンタ
25がリセットされるので、次第に電動機の速度が増加
して行くことを示したものである。
入力端に供給され、この速度推定値がコンパレータ23
の第2入力端に供給される予測速度演算部24の予測速
度より小なくなるか、等しくなるときに、リレーの切換
接点27はオン側からオフ側に切換わり、速度推定値が
予測速度より大きくなると、リレーの切換接点27は図
示とは異なる接点(ON側)に切換えられる。予測速度
は図6に示すように、(6)式からi回目まで演算され
ると、この予測速度は速度推定値より小さくなる。すな
わち、予測速度<速度推定値になると、その時点でコン
パレータ23からリレーの切換出力が送出されて切換接
点27は図示とは異なる接点(ON側)に切換接続され
る。これにより、第3偏差部18のマイナス入力端には
速度推定値に替わって予測速度が供給される。これを図
示したものが、図7で、実線は速度推定値のカーブで、
点線が予測速度のカーブであり、一点鎖線は速度予測値
を変更したときのカーブである。従って、極低速域では
当初速度推定値のカーブに従って電動機は駆動される
が、速度推定値が予測速度より大きく(時点t1,t2)
なると、電動機は図7の一点鎖線で示す速度(予測速度
と同じ)によって運転されるようになる。このため、電
動機は極めて円滑に始動されるようになる。図7はこの
様子を示す特性図で、速度検出周期Tpによりカウンタ
25がリセットされるので、次第に電動機の速度が増加
して行くことを示したものである。
【0031】なお、図5において、速度アンプ19はP
I要素としてもよい。また、負荷トルク推定値∧τ
L(j)を加算器20にて加算して外乱トルク補償を行
う構成となっているが、加算器20を除去し、速度アン
プ19の出力をそのままトルク指令τM*としてもよ
い。
I要素としてもよい。また、負荷トルク推定値∧τ
L(j)を加算器20にて加算して外乱トルク補償を行
う構成となっているが、加算器20を除去し、速度アン
プ19の出力をそのままトルク指令τM*としてもよ
い。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
低分解能のパルスエンコーダを用いて極低速域の電動機
の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整を容易に
し、かつ、速度推定の高精度化および安定化を図り、し
かも低速から高速までの速度制御系の安定化を可能とし
た電動機の速度制御装置を得ることができる。
低分解能のパルスエンコーダを用いて極低速域の電動機
の速度制御が円滑にできるようにゲイン調整を容易に
し、かつ、速度推定の高精度化および安定化を図り、し
かも低速から高速までの速度制御系の安定化を可能とし
た電動機の速度制御装置を得ることができる。
【図1】速度推定の原理説明のブロック図、
【図2】速度推定の原理説明のブロック図、
【図3】エンコーダパルスと速度制御周期の関係を示す
説明図、
説明図、
【図4】最小次元オブザーバによる零速オブザーバの構
成図、
成図、
【図5】この発明の一実施例を示す構成説明図、
【図6】予測速度算出手段を述べるためのタイムチャー
ト、
ト、
【図7】図6により算出された予測速度で速度推定値を
補正したときの特性図、
補正したときの特性図、
【図8】(a)は時間対速度の関係を示す特性図、
(b)は時間対位置の関係を示す特性図、(c)は時間
対パルス数の関係を示す特性図、(d)は時間対速度平
均の検出値を示す特性図。
(b)は時間対位置の関係を示す特性図、(c)は時間
対パルス数の関係を示す特性図、(d)は時間対速度平
均の検出値を示す特性図。
12…第1演算部 13…第2演算部 14…第1偏差部 15…パルスエンコーダ 16…オブザーバゲイン部 17…第2偏差部 22…電動機 23…コンパレータ 24…予測速度演算部 25…カウンタ 26…パルス立上り検出部 27…切換接点
Claims (4)
- 【請求項1】 電動機と、この電動機の速度をパルス出
力として送出する速度検出器と、最小次元の負荷トルク
推定値オブザーバを速度制御周期と速度検出周期とにお
ける離散系モデルに変換し、前記速度検出器から出力さ
れるパルス間隔での速度を推定する速度推定オブザーバ
とを備えた電動機の速度制御装置において、 トルク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザーバモ
デル機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る第1
演算部と、この第1演算部で得られたモデル出力推定値
からパルス間隔における平均値を得る第2演算部と、こ
の第2演算部の出力と速度検出器から出力されるパルス
変化時に求まる平均値速度との偏差を算出する第1偏差
部と、この第1偏差部に得られる偏差値をオブザーバゲ
イン倍して前記負荷トルク推定値を得るオブザーバゲイ
ン部と、前記第1演算部のモデル出力推定値と前記第1
偏差部の偏差値との偏差を求める第2偏差部と、この第
2偏差部で求められた偏差値を速度推定値として出力す
ることを特徴とする電動機の速度制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の電動機の速度制御装置に
おいて、第2演算部は速度制御周期と速度検出周期との
タイミングずれを補正する手段で構成したことを特徴と
する電動機の速度制御装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の電動機の速度制御
装置において、第1偏差部に得られた偏差値をオブザー
バゲイン倍する際に、そのゲインを可変可能としてオブ
ザーバゲイン部に与えたことを特徴とする電動機の速度
制御装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の電動機の速度制御装置に
おいて、速度推定オブザーバは、トルク指令と負荷トル
ク推定値との偏差をオブザーバモデル機械時定数で積分
したモデル出力推定値を得る第1演算部と、この第1演
算部で得られたモデル出力推定値からパルス間隔におけ
る平均値を得る第2演算部と、この第2演算部の出力と
速度検出器から出力されるパルス変化時に求まる平均値
速度との偏差を算出する第1偏差部と、この第1偏差部
に得られる偏差値をオブザーバゲイン倍して前記負荷ト
ルク推定値を得るオブザーバゲイン部と、前記第1演算
部のモデル出力推定値と前記第1偏差部の偏差値との偏
差を求める第2偏差部と、この第2偏差部で求められた
偏差値を速度推定値として出力し、前記速度検出器から
出力されるパルスが入力されるまで速度制御周期毎に予
測速度を演算する予測速度演算部と、この演算部で演算
された予測速度と前記第2偏差部で求められた速度推定
値が供給され、第2偏差部から出力される速度推定値が
予測速度より大きくなったとき、オン出力を送出し、予
測速度が速度推定値より大きいか等しくなったとき、オ
フ出力を送出するコンパレータと、このコンパレータが
オン出力を送出したときは、予測速度を速度推定値とし
て出力し、コンパレータがオフ出力を送出したときは、
第2偏差部で求められた速度推定値をそのまま出力する
切換接点とを備えたことを特徴とする電動機の速度制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6013898A JPH07227094A (ja) | 1994-02-08 | 1994-02-08 | 電動機の速度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6013898A JPH07227094A (ja) | 1994-02-08 | 1994-02-08 | 電動機の速度制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07227094A true JPH07227094A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11845995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6013898A Pending JPH07227094A (ja) | 1994-02-08 | 1994-02-08 | 電動機の速度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07227094A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016017953A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-01 | 株式会社日立ビルシステム | モータ速度検出装置 |
-
1994
- 1994-02-08 JP JP6013898A patent/JPH07227094A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016017953A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-01 | 株式会社日立ビルシステム | モータ速度検出装置 |
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