JPH07223269A - 樹脂成形品の製造方法およびその装置 - Google Patents
樹脂成形品の製造方法およびその装置Info
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- JPH07223269A JPH07223269A JP6016384A JP1638494A JPH07223269A JP H07223269 A JPH07223269 A JP H07223269A JP 6016384 A JP6016384 A JP 6016384A JP 1638494 A JP1638494 A JP 1638494A JP H07223269 A JPH07223269 A JP H07223269A
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- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
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- B29K2905/08—Transition metals
- B29K2905/10—Copper
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多層樹脂成形品を1個の成形型により成形す
ること、アンダーカット形状を有する多層樹脂成形品を
容易に成形すること。 【構成】 表皮層Aと該表皮層Aの裏面側に形成された
裏材層Cとを有する樹脂成形品を製造する方法におい
て、成形型1内面に接触する粉末状の表皮成形材A0を
加熱手段(例えば、高周波電磁誘導加熱装置9)により溶
融させるスラッシュ成形法により前記表皮層Aを形成し
た後、該表皮層Aを成形型1内に残した状態で該成形型
1を射出成形型の一方として用い、射出成形によって前
記裏材層Cを形成するようにしている。
ること、アンダーカット形状を有する多層樹脂成形品を
容易に成形すること。 【構成】 表皮層Aと該表皮層Aの裏面側に形成された
裏材層Cとを有する樹脂成形品を製造する方法におい
て、成形型1内面に接触する粉末状の表皮成形材A0を
加熱手段(例えば、高周波電磁誘導加熱装置9)により溶
融させるスラッシュ成形法により前記表皮層Aを形成し
た後、該表皮層Aを成形型1内に残した状態で該成形型
1を射出成形型の一方として用い、射出成形によって前
記裏材層Cを形成するようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、インストルメントパ
ネル、ドアトリムのような表皮層を備え、該表皮層の裏
面側に裏材層が形成されている樹脂成形品の製造方法お
よびその装置に関するものである。
ネル、ドアトリムのような表皮層を備え、該表皮層の裏
面側に裏材層が形成されている樹脂成形品の製造方法お
よびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、図18に示すようなインスルメ
ントパネルIあるいはドアトリムDは、図19に示すよ
うに、塩ビ系樹脂からなる薄肉の表皮層Aと該表皮層A
の裏面側に形成された発泡ポリウレタン製のクッション
材Bと該クッション材Bの裏面側に形成されたABS樹
脂製の芯材(換言すれば、裏材層)Cとを備えた多層構造
の樹脂成形品となっている。
ントパネルIあるいはドアトリムDは、図19に示すよ
うに、塩ビ系樹脂からなる薄肉の表皮層Aと該表皮層A
の裏面側に形成された発泡ポリウレタン製のクッション
材Bと該クッション材Bの裏面側に形成されたABS樹
脂製の芯材(換言すれば、裏材層)Cとを備えた多層構造
の樹脂成形品となっている。
【0003】このような多層構造の樹脂成形品を製造す
る従来技術としては、クッション材と接着された表皮層
に対して芯材をプレス成形により一体化するもの、真空
成形あるいはパウダースラッシュ成形された表皮層に対
して、ポリウレタン発泡成形およびABS樹脂射出成形
を順次実施するものがある。
る従来技術としては、クッション材と接着された表皮層
に対して芯材をプレス成形により一体化するもの、真空
成形あるいはパウダースラッシュ成形された表皮層に対
して、ポリウレタン発泡成形およびABS樹脂射出成形
を順次実施するものがある。
【0004】なお、パウダースラッシュ成形では、所定
の内面形状を有する成形型を適当な加熱手段(例えば、
電磁誘導加熱装置)を用いて所定温度(即ち、表皮成形材
が溶融し得る温度)に加熱しておき、加熱されて高温状
態となった成形型の内面に対して粉末状の表皮成形材
(例えば、塩ビ系樹脂)を振り掛けて、成形型内面と接触
させて表皮成形材を溶融させることにより、薄肉の表皮
層を得ることとされている(例えば、特公平5ー231
69号公報参照)。
の内面形状を有する成形型を適当な加熱手段(例えば、
電磁誘導加熱装置)を用いて所定温度(即ち、表皮成形材
が溶融し得る温度)に加熱しておき、加熱されて高温状
態となった成形型の内面に対して粉末状の表皮成形材
(例えば、塩ビ系樹脂)を振り掛けて、成形型内面と接触
させて表皮成形材を溶融させることにより、薄肉の表皮
層を得ることとされている(例えば、特公平5ー231
69号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
前者の場合アンダーカット形状のない単純な形状のもの
にしか対応できないとともに、局部的に表皮層が延びる
縦面部分では表皮層の絞が浅くなり、風合いの低下が大
きくなる。また、表皮層とクッション材とをカレンダー
成形した材料を購入する必要があり、高コストとなる。
さらに、外周部や開口部の除去処理が必要となるため、
作業性が悪くなるとともに、廃棄部分の増大が避けられ
ず歩どまりが低くなる。
前者の場合アンダーカット形状のない単純な形状のもの
にしか対応できないとともに、局部的に表皮層が延びる
縦面部分では表皮層の絞が浅くなり、風合いの低下が大
きくなる。また、表皮層とクッション材とをカレンダー
成形した材料を購入する必要があり、高コストとなる。
さらに、外周部や開口部の除去処理が必要となるため、
作業性が悪くなるとともに、廃棄部分の増大が避けられ
ず歩どまりが低くなる。
【0006】一方、後者の場合、表皮成形用の成形型、
発泡成形用の成形型、射出成形用の成形型およびトリミ
ング型の4種類の型具が必要となり、装置構成の複雑化
および高コスト化が避けられないという問題がある。ま
た、外周部や開口部の除去処理が必要となるため、作業
性が悪くなるとともに、廃棄部分の増大が避けられず歩
どまりが低くなる。さらに、作業者に依存した工程が多
くならざるを得ず、人的コストも高くなる。
発泡成形用の成形型、射出成形用の成形型およびトリミ
ング型の4種類の型具が必要となり、装置構成の複雑化
および高コスト化が避けられないという問題がある。ま
た、外周部や開口部の除去処理が必要となるため、作業
性が悪くなるとともに、廃棄部分の増大が避けられず歩
どまりが低くなる。さらに、作業者に依存した工程が多
くならざるを得ず、人的コストも高くなる。
【0007】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、多層樹脂成形品を1個の成形型により成形するこ
と、アンダーカット形状を有する多層樹脂成形品を容易
に成形することを目的とするものである。
ので、多層樹脂成形品を1個の成形型により成形するこ
と、アンダーカット形状を有する多層樹脂成形品を容易
に成形することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明の樹脂成形品の
製造方法は、表皮層と該表皮層の裏面側に形成された裏
材層とを有する樹脂成形品を製造する方法であって、成
形型内面に接触する粉末状の表皮成形材を加熱手段によ
り溶融させるスラッシュ成形法により前記表皮層を形成
した後、該表皮層を成形型内に残した状態で該成形型を
射出成形型の一方として用い、射出成形によって前記裏
材層を形成するようにしている。
製造方法は、表皮層と該表皮層の裏面側に形成された裏
材層とを有する樹脂成形品を製造する方法であって、成
形型内面に接触する粉末状の表皮成形材を加熱手段によ
り溶融させるスラッシュ成形法により前記表皮層を形成
した後、該表皮層を成形型内に残した状態で該成形型を
射出成形型の一方として用い、射出成形によって前記裏
材層を形成するようにしている。
【0009】前記成形型における表皮成形材との接触面
を強磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段として
電磁誘導加熱装置を採用する場合もある。
を強磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段として
電磁誘導加熱装置を採用する場合もある。
【0010】前記成形型の背面を補強材(例えば、銅お
よびアルミ合金)により補強する場合もある。
よびアルミ合金)により補強する場合もある。
【0011】開口部を有する樹脂成形品を製造する場合
には、前記成形型における表皮成形材との接触面に非磁
性材料からなる非発熱部を設けておいて、表皮層に前記
非発熱部に対応する開口部を形成した後、該開口部に中
子を装着した状態で射出成形を行う。
には、前記成形型における表皮成形材との接触面に非磁
性材料からなる非発熱部を設けておいて、表皮層に前記
非発熱部に対応する開口部を形成した後、該開口部に中
子を装着した状態で射出成形を行う。
【0012】前記スラッシュ成形法において成形型を加
熱状態とした後、表皮成形材を成形型内に投入する場合
もある。
熱状態とした後、表皮成形材を成形型内に投入する場合
もある。
【0013】前記スラッシュ成形法において成形型内に
表皮成形材を投入した後に成形型を加熱する場合もあ
る。
表皮成形材を投入した後に成形型を加熱する場合もあ
る。
【0014】本願発明の樹脂成形品の製造装置は、表皮
層と該表皮層の裏面側に形成された裏材層とを有する樹
脂成形品を製造する装置であって、表皮成形材に接触し
てこれを加熱溶融させることによって表皮層を形成する
成形型と、該成形型を加熱する加熱手段と、成形された
表皮層を残置した状態の成形型に対して型合わせされて
前記表皮層との間に射出成形用キャビティを形成するコ
ア型と、前記射出成形用キャビティへ裏材層成形材を射
出する射出成形機とを備えて構成されている。
層と該表皮層の裏面側に形成された裏材層とを有する樹
脂成形品を製造する装置であって、表皮成形材に接触し
てこれを加熱溶融させることによって表皮層を形成する
成形型と、該成形型を加熱する加熱手段と、成形された
表皮層を残置した状態の成形型に対して型合わせされて
前記表皮層との間に射出成形用キャビティを形成するコ
ア型と、前記射出成形用キャビティへ裏材層成形材を射
出する射出成形機とを備えて構成されている。
【0015】前記前記成形型における表皮成形材との接
触面を強磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段と
して電磁誘導加熱装置を採用する場合もある。
触面を強磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段と
して電磁誘導加熱装置を採用する場合もある。
【0016】前記成形型の背面を補強材(例えば、銅お
よびアルミ合金)により補強する場合もある。
よびアルミ合金)により補強する場合もある。
【0017】開口部を有する樹脂成形品を製造する場合
には、前記成形型における表皮成形材との接触面におい
て表皮層に形成されるべき開口部に対応する位置に非磁
性材料からなる非発熱部を設けるとともに、射出成形用
コア型との型合わせ時に前記開口部に中子を装着すれば
よい。
には、前記成形型における表皮成形材との接触面におい
て表皮層に形成されるべき開口部に対応する位置に非磁
性材料からなる非発熱部を設けるとともに、射出成形用
コア型との型合わせ時に前記開口部に中子を装着すれば
よい。
【0018】前記成形型を、固定型と該固定型から製品
脱型時にスライド退避するスライド型とによって構成す
る場合もある。
脱型時にスライド退避するスライド型とによって構成す
る場合もある。
【0019】
【作用】本願発明の樹脂成形品の製造方法および装置で
は、スラッシュ成形用の成形型により表皮層を成形した
後、表皮層を残置した状態の成形型を射出成形型の一方
(換言すれば、キャビティ型)として使用し、その後裏材
層成形材(例えば、ABS樹脂等)を射出成形することに
よって表皮層と裏材層とが一体化された樹脂成形品が得
られる。
は、スラッシュ成形用の成形型により表皮層を成形した
後、表皮層を残置した状態の成形型を射出成形型の一方
(換言すれば、キャビティ型)として使用し、その後裏材
層成形材(例えば、ABS樹脂等)を射出成形することに
よって表皮層と裏材層とが一体化された樹脂成形品が得
られる。
【0020】成形型における表皮成形材との接触面を強
磁性材料で構成するとともに、加熱手段として電磁誘導
加熱装置を用いた場合、表皮成形材と接触している接触
面が均一に高温加熱されることとなる。
磁性材料で構成するとともに、加熱手段として電磁誘導
加熱装置を用いた場合、表皮成形材と接触している接触
面が均一に高温加熱されることとなる。
【0021】成形型の背面を補強材(例えば、銅および
アルミ合金)で補強しておけば、射出成形時の樹脂圧力
に耐え得るものとなるとともに、補強材として銅および
アルミ合金を用いると、加熱手段として電磁誘導加熱装
置を用いた場合においては、表皮成形材との接触面とな
る強磁性材料に生ずる誘導電流の拡散均一化を促進する
こととなる。
アルミ合金)で補強しておけば、射出成形時の樹脂圧力
に耐え得るものとなるとともに、補強材として銅および
アルミ合金を用いると、加熱手段として電磁誘導加熱装
置を用いた場合においては、表皮成形材との接触面とな
る強磁性材料に生ずる誘導電流の拡散均一化を促進する
こととなる。
【0022】成形型における表皮成形材との接触面に非
磁性材料からなる非発熱部を設け、該非発熱部に対応さ
せて表皮層に開口部を形成させ、射出成形用コア型との
型合わせ時に前記開口部に中子を装着するようにした場
合、樹脂成形品の成形と同時に所望の開口部が形成でき
る。
磁性材料からなる非発熱部を設け、該非発熱部に対応さ
せて表皮層に開口部を形成させ、射出成形用コア型との
型合わせ時に前記開口部に中子を装着するようにした場
合、樹脂成形品の成形と同時に所望の開口部が形成でき
る。
【0023】スラッシュ成形法において成形型内に表皮
成形材を投入した後に成形型を加熱するようにした場
合、表皮層における水平面と垂直面あるいはアンダーカ
ット面との肉厚不均一が生ずることがなくなるため、成
形表皮層の肉厚均一化が可能となるとともに、加熱時間
の調節により成形表皮層の肉厚調整も可能となる。
成形材を投入した後に成形型を加熱するようにした場
合、表皮層における水平面と垂直面あるいはアンダーカ
ット面との肉厚不均一が生ずることがなくなるため、成
形表皮層の肉厚均一化が可能となるとともに、加熱時間
の調節により成形表皮層の肉厚調整も可能となる。
【0024】成形型を、固定型と該固定型から製品脱型
時にスライド退避するスライド型とによって構成するよ
うにした場合、深いアンダーカット部等を有する複雑な
多層樹脂成形品を容易に成形できる。
時にスライド退避するスライド型とによって構成するよ
うにした場合、深いアンダーカット部等を有する複雑な
多層樹脂成形品を容易に成形できる。
【0025】
【発明の効果】本願発明によれば、スラッシュ成形用の
成形型により表皮層を成形した後、表皮層を残置した状
態の成形型を射出成形型の一方(換言すれば、キャビテ
ィ型)として使用し、その後裏材層成形材(例えば、AB
S樹脂等)を射出成形するようにしているので、1個の
成形型を用いるだけで、表皮層と裏材層とが一体化され
た樹脂成形品が極めて容易に得られるとともに、アンダ
ーカット部等を有する複雑な形状のものも容易に得られ
るという優れた効果がある。なお、従来例におけるよう
に廃棄部分が多く生じるということがなく、低コスト化
に大いに寄与する。
成形型により表皮層を成形した後、表皮層を残置した状
態の成形型を射出成形型の一方(換言すれば、キャビテ
ィ型)として使用し、その後裏材層成形材(例えば、AB
S樹脂等)を射出成形するようにしているので、1個の
成形型を用いるだけで、表皮層と裏材層とが一体化され
た樹脂成形品が極めて容易に得られるとともに、アンダ
ーカット部等を有する複雑な形状のものも容易に得られ
るという優れた効果がある。なお、従来例におけるよう
に廃棄部分が多く生じるということがなく、低コスト化
に大いに寄与する。
【0026】成形型における表皮成形材との接触面を強
磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段として電磁
誘導加熱装置を用いた場合、表皮成形材と接触している
接触面が均一に高温加熱されることとなり、接触面全体
における表皮成形材の溶融状態のより一層の均一化が得
られる。
磁性材料で構成するとともに、前記加熱手段として電磁
誘導加熱装置を用いた場合、表皮成形材と接触している
接触面が均一に高温加熱されることとなり、接触面全体
における表皮成形材の溶融状態のより一層の均一化が得
られる。
【0027】成形型の背面を補強材(例えば、銅および
アルミ合金)で補強しておけば、射出成形時の樹脂圧力
に十分耐え得るものとなるとともに、補強材として銅お
よびアルミ合金を用いると、加熱手段として電磁誘導加
熱装置を用いた場合においては、表皮成形材との接触面
となる強磁性材料に生ずる誘導電流の拡散均一化が促進
され、成形表皮層の品質向上に大いに寄与することとな
る。
アルミ合金)で補強しておけば、射出成形時の樹脂圧力
に十分耐え得るものとなるとともに、補強材として銅お
よびアルミ合金を用いると、加熱手段として電磁誘導加
熱装置を用いた場合においては、表皮成形材との接触面
となる強磁性材料に生ずる誘導電流の拡散均一化が促進
され、成形表皮層の品質向上に大いに寄与することとな
る。
【0028】成形型における表皮成形材との接触面に非
磁性材料からなる非発熱部を設け、該非発熱部に対応さ
せて表皮層に開口部を形成させ、射出成形用コア型との
型合わせ時に前記開口部に中子を装着するようにした場
合、樹脂成形品の成形と同時に所望の開口部が形成でき
ることとなり、開口部を有する多層樹脂成形品を製造す
る場合の作業性が著しく向上するという効果が得られ
る。。
磁性材料からなる非発熱部を設け、該非発熱部に対応さ
せて表皮層に開口部を形成させ、射出成形用コア型との
型合わせ時に前記開口部に中子を装着するようにした場
合、樹脂成形品の成形と同時に所望の開口部が形成でき
ることとなり、開口部を有する多層樹脂成形品を製造す
る場合の作業性が著しく向上するという効果が得られ
る。。
【0029】スラッシュ成形法において成形型内に表皮
成形材を投入した後に成形型を加熱するようにした場
合、表皮層における水平面と垂直面あるいはアンダーカ
ット面との肉厚不均一が生ずることがなくなるため、成
形表皮層の肉厚均一化が可能となるとともに、加熱時間
の調節により成形表皮層の肉厚調整も可能となり、品質
向上が図れる。
成形材を投入した後に成形型を加熱するようにした場
合、表皮層における水平面と垂直面あるいはアンダーカ
ット面との肉厚不均一が生ずることがなくなるため、成
形表皮層の肉厚均一化が可能となるとともに、加熱時間
の調節により成形表皮層の肉厚調整も可能となり、品質
向上が図れる。
【0030】成形型を、固定型と該固定型から製品脱型
時にスライド退避するスライド型とによって構成するよ
うにした場合、深いアンダーカット部等を有する複雑な
多層樹脂成形品を容易に成形でき、製造作業性が著しく
向上する。
時にスライド退避するスライド型とによって構成するよ
うにした場合、深いアンダーカット部等を有する複雑な
多層樹脂成形品を容易に成形でき、製造作業性が著しく
向上する。
【0031】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
つかの好適な実施例を説明する。
【0032】実施例1 本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造は、図1
に示す製造装置を用いて行なわれる。
に示す製造装置を用いて行なわれる。
【0033】本実施例の樹脂成形品の製造装置は、スラ
ッシュ成形用の成形型1(後述する)を取り出す成形型取
り出しステーションS1、成形型1と射出成形用のコア
型2(後述する)とを型合わせする型締めステーションS
9、裏材層Cを構成する芯材用樹脂(例えば、ABS樹脂
等)を射出する射出成形ステーションS10および製品(即
ち、多層樹脂成形品)を脱型する脱型ステーションS11
の四つのステーションへ成形型1を90°の回転角で順
次回転移動させるターンテーブルTと、前記成形型取り
出しステーションS1から取り出された成形型1を反転
させる成形型反転ステーションS2、表皮成形材(例え
ば、塩化ビニール系樹脂粉末)の成形型1内への投入お
よび成形型1からの除去を行うパウダー投入ステーショ
ンS3、成形型1を加熱する加熱ステーションS4、クッ
ション材成形のための発泡パウダー(例えば、ポリウレ
タン粉末)を投入する発泡パウダー投入ステーション
S5、発泡成形のための加熱を行う加熱ステーション
S6、クーリングキュアを行うキュアステーションS7お
よび前記型締めステーションS9へ成形型1を搬入する
ために型方向を転換するとともに新規の成形型との交換
をも行う方向転換ステーションS10に順次成形型1を移
動させる搬送作業ラインLとを備えて構成されている。
ッシュ成形用の成形型1(後述する)を取り出す成形型取
り出しステーションS1、成形型1と射出成形用のコア
型2(後述する)とを型合わせする型締めステーションS
9、裏材層Cを構成する芯材用樹脂(例えば、ABS樹脂
等)を射出する射出成形ステーションS10および製品(即
ち、多層樹脂成形品)を脱型する脱型ステーションS11
の四つのステーションへ成形型1を90°の回転角で順
次回転移動させるターンテーブルTと、前記成形型取り
出しステーションS1から取り出された成形型1を反転
させる成形型反転ステーションS2、表皮成形材(例え
ば、塩化ビニール系樹脂粉末)の成形型1内への投入お
よび成形型1からの除去を行うパウダー投入ステーショ
ンS3、成形型1を加熱する加熱ステーションS4、クッ
ション材成形のための発泡パウダー(例えば、ポリウレ
タン粉末)を投入する発泡パウダー投入ステーション
S5、発泡成形のための加熱を行う加熱ステーション
S6、クーリングキュアを行うキュアステーションS7お
よび前記型締めステーションS9へ成形型1を搬入する
ために型方向を転換するとともに新規の成形型との交換
をも行う方向転換ステーションS10に順次成形型1を移
動させる搬送作業ラインLとを備えて構成されている。
【0034】前記成形型1は、図2および図3に示すよ
うに、所望の製品形状(本実施例の場合、インストルメ
ントパネルI)に対応する内面形状を有する強磁性体層
11と、該強磁性体層11の外面に接合された補強材
(本実施例の場合、前記強磁性体層11の外面に接合さ
れる電気良導体層12Aと該電気良導体層12Aの外側
をバックアップするバックアップ層12B)によって構
成されている。
うに、所望の製品形状(本実施例の場合、インストルメ
ントパネルI)に対応する内面形状を有する強磁性体層
11と、該強磁性体層11の外面に接合された補強材
(本実施例の場合、前記強磁性体層11の外面に接合さ
れる電気良導体層12Aと該電気良導体層12Aの外側
をバックアップするバックアップ層12B)によって構
成されている。
【0035】前記強磁性体層11は、誘導電流により抵
抗熱を発生するものであるが、その材質としては、さび
にくい、成形品の脱型が容易、細かい模様が消えにくい
等の利点を考慮すれば、ニッケルがもっとも好ましい。
なお、本実施例の場合、強磁性体層11の内面側には皮
絞が形成されている。
抗熱を発生するものであるが、その材質としては、さび
にくい、成形品の脱型が容易、細かい模様が消えにくい
等の利点を考慮すれば、ニッケルがもっとも好ましい。
なお、本実施例の場合、強磁性体層11の内面側には皮
絞が形成されている。
【0036】前記電気良導体層12Aは、強磁性体層1
1を補強するとともに、強磁性体層11において発生し
た誘導電流を拡散させる作用をなすものであり、その材
質としては電気抵抗の低い銅、銀等が好ましく、本実施
例では銅を採用している。
1を補強するとともに、強磁性体層11において発生し
た誘導電流を拡散させる作用をなすものであり、その材
質としては電気抵抗の低い銅、銀等が好ましく、本実施
例では銅を採用している。
【0037】前記バックアップ層12Bは、補強材12
の主力をなすものであって、これにより成形型1の形状
が保持される。その材質としては非磁性材料が良好であ
り、加工性等を考慮すればアルミ合金が好ましい。
の主力をなすものであって、これにより成形型1の形状
が保持される。その材質としては非磁性材料が良好であ
り、加工性等を考慮すればアルミ合金が好ましい。
【0038】また、本実施例の場合、前記強磁性体層1
1には、製品であるインストルメントパネルIにおいて
開口部となる部分に対応する位置に開口部13が形成さ
れており、該開口部13にはバックアップ層12Bを構
成するアルミ合金が充填され、強磁性体層11と面一状
態で露出する非発熱部14とされている。
1には、製品であるインストルメントパネルIにおいて
開口部となる部分に対応する位置に開口部13が形成さ
れており、該開口部13にはバックアップ層12Bを構
成するアルミ合金が充填され、強磁性体層11と面一状
態で露出する非発熱部14とされている。
【0039】さらに、本実施例の場合、成形型1は、固
定型1aと、該固定型1aから製品脱型時にスライド退避
する4個のスライド型1b,1c,1d,1eとによって構成
されている(図2参照)。該スライド型1b,1c,1d,1e
は、製品におけるアンダーカット部の脱型を容易ならし
めるためのものである。なお、本実施例の場合、電気良
導体層12Aは、スライド型1b,1c,1d,1eの形状保
持のために、強磁性体層11の上方にまで延設されてい
る。
定型1aと、該固定型1aから製品脱型時にスライド退避
する4個のスライド型1b,1c,1d,1eとによって構成
されている(図2参照)。該スライド型1b,1c,1d,1e
は、製品におけるアンダーカット部の脱型を容易ならし
めるためのものである。なお、本実施例の場合、電気良
導体層12Aは、スライド型1b,1c,1d,1eの形状保
持のために、強磁性体層11の上方にまで延設されてい
る。
【0040】上記のような構造の成形型1は、図4ない
し図6に示すような手順で製作される。
し図6に示すような手順で製作される。
【0041】即ち、成形型1の内面形状を外面形状とし
て有するメッキ用モデル3をニッケルメッキ浴4に浸漬
して該メッキ用モデル3の外面に強磁性体層となるニッ
ケルメッキ層11が形成され(図4参照)、ついでニッケ
ルメッキ層11を有するメッキ用モデル3を銅メッキ浴
5に浸漬してニッケルメッキ層11の外面および上方部
分に電気良導体層となる銅メッキ層12Aが形成され
(図5参照)、かくして得られたメッキ成形品1′の一部
を切除して開口部13を形成した後、その外面にアルミ
合金を鋳造してバックアップ層12Bが形成される(図
6参照)。このようにして形成された成形型1は、固定
型1aとスライド型1b〜1eに分割される。なお、前記
メッキ用モデル3の外面には、常法により皮絞が形成さ
れている。
て有するメッキ用モデル3をニッケルメッキ浴4に浸漬
して該メッキ用モデル3の外面に強磁性体層となるニッ
ケルメッキ層11が形成され(図4参照)、ついでニッケ
ルメッキ層11を有するメッキ用モデル3を銅メッキ浴
5に浸漬してニッケルメッキ層11の外面および上方部
分に電気良導体層となる銅メッキ層12Aが形成され
(図5参照)、かくして得られたメッキ成形品1′の一部
を切除して開口部13を形成した後、その外面にアルミ
合金を鋳造してバックアップ層12Bが形成される(図
6参照)。このようにして形成された成形型1は、固定
型1aとスライド型1b〜1eに分割される。なお、前記
メッキ用モデル3の外面には、常法により皮絞が形成さ
れている。
【0042】前記成形型反転ステーションS2には、成
形型反転装置6が設置されており、ここでは、上向き状
態で成形型取り出しステーションS1から取り出された
成形型1が、次ステーションでのパウダー投入に備える
ために下向きに反転せしめられる。
形型反転装置6が設置されており、ここでは、上向き状
態で成形型取り出しステーションS1から取り出された
成形型1が、次ステーションでのパウダー投入に備える
ために下向きに反転せしめられる。
【0043】前記パウダー投入ステーションS3には、
成形型1への表皮成形材の投入、成形型1からの余剰表
皮成形材の除去を行うパウダリング装置7が設置されて
おり、当該ステーションS3に隣接する位置には、表皮
成形材である塩化ビニール系樹脂粉末が収容された複数
のパウダーボックス8,8・・を準備したパウダーボッ
クスストックステーションS11が設けられている。前記
パウダリング装置7は、パウダーボックス8を成形型1
に連結し、回転させ、その後分離するように作用する。
成形型1への表皮成形材の投入、成形型1からの余剰表
皮成形材の除去を行うパウダリング装置7が設置されて
おり、当該ステーションS3に隣接する位置には、表皮
成形材である塩化ビニール系樹脂粉末が収容された複数
のパウダーボックス8,8・・を準備したパウダーボッ
クスストックステーションS11が設けられている。前記
パウダリング装置7は、パウダーボックス8を成形型1
に連結し、回転させ、その後分離するように作用する。
【0044】前記加熱ステーションS4には、成形型1
を加熱するための高周波電磁誘導加熱装置9が設置され
ている。該高周波電磁誘導加熱装置9は、高周波発生装
置91と、該高周波発生装置91からの高周波電流が通
電される誘導加熱コイル92とからなっており、誘導加
熱コイル92内に前記成形型1がセットされることとな
っている(図7参照)。そして、誘導加熱コイル92への
高周波電流の通電によって成形型1における強磁性体層
であるニッケルメッキ層11に誘導電流が生じ、該誘導
電流による抵抗熱により成形型1における表皮成形材A
0との接触面が温度上昇せしめられることとなってい
る。
を加熱するための高周波電磁誘導加熱装置9が設置され
ている。該高周波電磁誘導加熱装置9は、高周波発生装
置91と、該高周波発生装置91からの高周波電流が通
電される誘導加熱コイル92とからなっており、誘導加
熱コイル92内に前記成形型1がセットされることとな
っている(図7参照)。そして、誘導加熱コイル92への
高周波電流の通電によって成形型1における強磁性体層
であるニッケルメッキ層11に誘導電流が生じ、該誘導
電流による抵抗熱により成形型1における表皮成形材A
0との接触面が温度上昇せしめられることとなってい
る。
【0045】前記発泡パウダー投入ステーションS5に
は、成形型1へのクッション材成形用粉末(例えば、ポ
リウレタン粉末)の投入、成形型1からの余剰クッショ
ン材成形用粉末の除去を行うパウダリング装置10が設
置されており、当該ステーションS5に隣接する位置に
は、クッション材成形用粉末が収容された複数の発泡成
形用パウダーボックス15,15を準備したストックス
テーションS13が設けられている。前記パウダリング装
置10は、発泡成形用パウダーボックス15を成形型1
に連結し、回転させ、その後分離するように作用する。
は、成形型1へのクッション材成形用粉末(例えば、ポ
リウレタン粉末)の投入、成形型1からの余剰クッショ
ン材成形用粉末の除去を行うパウダリング装置10が設
置されており、当該ステーションS5に隣接する位置に
は、クッション材成形用粉末が収容された複数の発泡成
形用パウダーボックス15,15を準備したストックス
テーションS13が設けられている。前記パウダリング装
置10は、発泡成形用パウダーボックス15を成形型1
に連結し、回転させ、その後分離するように作用する。
【0046】前記加熱ステーションS6には、クッショ
ン材成形用粉末を発泡成形させるための遠赤外加熱装置
16が設置されている。
ン材成形用粉末を発泡成形させるための遠赤外加熱装置
16が設置されている。
【0047】前記キュアステーションS7には、前ステ
ーションS6において成形されたクッション材のクーリ
ングキュアを行うためのキュア装置17が設置されてい
る。
ーションS6において成形されたクッション材のクーリ
ングキュアを行うためのキュア装置17が設置されてい
る。
【0048】前記方向転換ステーションS8には、成形
型1の方向転換および型交換を行うための型交換装置1
8が設置されている。
型1の方向転換および型交換を行うための型交換装置1
8が設置されている。
【0049】前記型締めステーションS9には、方向転
換ステーションS8から移送されてきた成形型1に対し
て射出成形用コア型2を型合わせする型締め装置19が
設置されている。なお、ターンテーブルTは、成形型取
り出しステーションS1において取り出された成形型1
が各ステーションS1〜S7を経て方向転換ステーション
S8に至る前に90°の回転角だけ回転せしめられるこ
ととなっている。
換ステーションS8から移送されてきた成形型1に対し
て射出成形用コア型2を型合わせする型締め装置19が
設置されている。なお、ターンテーブルTは、成形型取
り出しステーションS1において取り出された成形型1
が各ステーションS1〜S7を経て方向転換ステーション
S8に至る前に90°の回転角だけ回転せしめられるこ
ととなっている。
【0050】前記射出成形ステーションS10には、芯材
C(換言すれば、裏材層)となるABS樹脂を射出するた
めの射出成形機20が設置されている。
C(換言すれば、裏材層)となるABS樹脂を射出するた
めの射出成形機20が設置されている。
【0051】前記脱型ステーションS11には、成形型1
からコア型2を分離する型分離装置21と成形型1から
製品である多層樹脂成形品を脱型するための脱型ロボッ
ト22とが設置されている。符号23は製品搬送コンベ
アである。
からコア型2を分離する型分離装置21と成形型1から
製品である多層樹脂成形品を脱型するための脱型ロボッ
ト22とが設置されている。符号23は製品搬送コンベ
アである。
【0052】次に、上記のように構成された製造装置を
用いて多層樹脂成形品を製造する場合の手順を詳細に説
明する。
用いて多層樹脂成形品を製造する場合の手順を詳細に説
明する。
【0053】成形型取り出しステーションS1から取り
出された成形型1は、成形型反転ステーションS2にお
いて上下反転されて下向き状態とされ、パウダー投入ス
テーションS3でシャトル取り付けが行なわれた後、加
熱ステーションS4に移送され、図7に示す状態で誘導
加熱コイル92により加熱される。ここでは、誘導加熱
コイル92への高周波電流通電によりニッケルメッキ層
11に生起せしめられる誘導電流の抵抗熱によって該ニ
ッケルメッキ層11が温度上昇せしめられ、表皮成形材
A0を溶融し得る温度(例えば、200〜250±10
℃)とされる。この時、非磁性材料であるアルミ合金が
露出している非発熱部14および銅メッキ層12Aが露
出している部分は高温とならない。なお、本実施例にお
けるように、高周波電磁誘導加熱によるとニッケルメッ
キ層11が均一に温度上昇され、また、ニッケルメッキ
層11の外面に銅メッキ層12Aを設けているため、ニ
ッケルメッキ層11において生起せしめられた誘導電流
の拡散が助長され、温度上昇の均一化に寄与する。
出された成形型1は、成形型反転ステーションS2にお
いて上下反転されて下向き状態とされ、パウダー投入ス
テーションS3でシャトル取り付けが行なわれた後、加
熱ステーションS4に移送され、図7に示す状態で誘導
加熱コイル92により加熱される。ここでは、誘導加熱
コイル92への高周波電流通電によりニッケルメッキ層
11に生起せしめられる誘導電流の抵抗熱によって該ニ
ッケルメッキ層11が温度上昇せしめられ、表皮成形材
A0を溶融し得る温度(例えば、200〜250±10
℃)とされる。この時、非磁性材料であるアルミ合金が
露出している非発熱部14および銅メッキ層12Aが露
出している部分は高温とならない。なお、本実施例にお
けるように、高周波電磁誘導加熱によるとニッケルメッ
キ層11が均一に温度上昇され、また、ニッケルメッキ
層11の外面に銅メッキ層12Aを設けているため、ニ
ッケルメッキ層11において生起せしめられた誘導電流
の拡散が助長され、温度上昇の均一化に寄与する。
【0054】上記のようにして成形型1におけるニッケ
ルメッキ層11の加熱が得られると、成形型1は、再び
パウダー投入ステーションS3へシャトルにより移送さ
れ、図8に示すように、パウダリング装置7を用いて表
皮成形用パウダーボックス8を連結され、その状態で回
転軸Oを中心として回転せしめられる。すると、表皮成
形材A0が高温状態のニッケルメッキ層11に振り掛け
られ、ニッケルメッキ層11と接触した部分が溶融し
て、図9に示すように、薄肉の表皮層Aが成形される。
かくして得られた表皮層Aにおいては、非発熱部14に
対応する部分は表皮成形材A0の溶融が起こらないため
開口部30となる。なお、溶融されなかった余剰の表皮
成形材A0はパウダーボックス8に回収される。
ルメッキ層11の加熱が得られると、成形型1は、再び
パウダー投入ステーションS3へシャトルにより移送さ
れ、図8に示すように、パウダリング装置7を用いて表
皮成形用パウダーボックス8を連結され、その状態で回
転軸Oを中心として回転せしめられる。すると、表皮成
形材A0が高温状態のニッケルメッキ層11に振り掛け
られ、ニッケルメッキ層11と接触した部分が溶融し
て、図9に示すように、薄肉の表皮層Aが成形される。
かくして得られた表皮層Aにおいては、非発熱部14に
対応する部分は表皮成形材A0の溶融が起こらないため
開口部30となる。なお、溶融されなかった余剰の表皮
成形材A0はパウダーボックス8に回収される。
【0055】次に、成形された表皮層Aを残置させたま
まで成形型1は、発泡パウダー投入ステーションS5に
移送され、ここでクッション材成形用粉末(本実施例の
場合、ポリウレタン粉末)がパウダリング装置10によ
り投入された後、加熱ステーションS6に移送されて、
成形型1が上向きに反転され、遠赤外加熱装置16によ
り加熱される。すると、高温状態の表皮層Aに付着した
クッション材成形用粉末が発泡成形され、図10に示す
ように、表皮層Aと重合した状態でクッション材Bが成
形される。この時、表皮層Aにおける開口部30にはク
ッション材が成形されない。
まで成形型1は、発泡パウダー投入ステーションS5に
移送され、ここでクッション材成形用粉末(本実施例の
場合、ポリウレタン粉末)がパウダリング装置10によ
り投入された後、加熱ステーションS6に移送されて、
成形型1が上向きに反転され、遠赤外加熱装置16によ
り加熱される。すると、高温状態の表皮層Aに付着した
クッション材成形用粉末が発泡成形され、図10に示す
ように、表皮層Aと重合した状態でクッション材Bが成
形される。この時、表皮層Aにおける開口部30にはク
ッション材が成形されない。
【0056】このようにして、表皮層Aとクッション材
Bとが重合された状態の成形型1は、キュアステーショ
ンS7を経て方向転換ステーションS8にて90°方向転
換された後、型締めステーションS9に移送され、ター
ンテーブルTの成形型収納部(即ち、成形型取り出しス
テーションS1において成形型1が取り出された跡)にセ
ットされる。しかる後、成形型1を射出成形用のキャビ
ティ型として用い、型締め装置19により射出成形用コ
ア型2が型合わせされ、両者間に射出成形用キャビティ
31が形成される(図11参照)。なお、コア型2の型合
わせに先立って、スライド型1b〜1eの固定型1aから
のスライド退避と、表皮層Aおよびクッション材Bにお
いて形成された開口部30への中子32のセットがなさ
れ、コア型2の型合わせ後にスライド型1b〜1eがスラ
イド復帰される。また、コア型2には、射出成形機20
のノズル20aを嵌挿するためのノズル受け33および
該ノズル受け33から射出成形用キャビティ31へ至る
樹脂注入路34が形成されている。
Bとが重合された状態の成形型1は、キュアステーショ
ンS7を経て方向転換ステーションS8にて90°方向転
換された後、型締めステーションS9に移送され、ター
ンテーブルTの成形型収納部(即ち、成形型取り出しス
テーションS1において成形型1が取り出された跡)にセ
ットされる。しかる後、成形型1を射出成形用のキャビ
ティ型として用い、型締め装置19により射出成形用コ
ア型2が型合わせされ、両者間に射出成形用キャビティ
31が形成される(図11参照)。なお、コア型2の型合
わせに先立って、スライド型1b〜1eの固定型1aから
のスライド退避と、表皮層Aおよびクッション材Bにお
いて形成された開口部30への中子32のセットがなさ
れ、コア型2の型合わせ後にスライド型1b〜1eがスラ
イド復帰される。また、コア型2には、射出成形機20
のノズル20aを嵌挿するためのノズル受け33および
該ノズル受け33から射出成形用キャビティ31へ至る
樹脂注入路34が形成されている。
【0057】上記のようにして得られた射出成形型(即
ち、成形型1とコア型2との結合体)は、ターンテーブ
ルTの回転移動により射出成形ステーションS10に移送
され、ここで、コア型2のノズル受け33に射出成形機
20のノズル20aが嵌挿され、芯材C(換言すれば、裏
材層)となるABS樹脂が射出成形用キャビティ31に
射出される(図11参照)。すると、図12に示すよう
に、クッション材Bの裏面側に芯材Cが重合成形された
多層樹脂成形品が得られる。
ち、成形型1とコア型2との結合体)は、ターンテーブ
ルTの回転移動により射出成形ステーションS10に移送
され、ここで、コア型2のノズル受け33に射出成形機
20のノズル20aが嵌挿され、芯材C(換言すれば、裏
材層)となるABS樹脂が射出成形用キャビティ31に
射出される(図11参照)。すると、図12に示すよう
に、クッション材Bの裏面側に芯材Cが重合成形された
多層樹脂成形品が得られる。
【0058】その後、ターンテーブルTの回転移動によ
り射出成形型(即ち、成形型1とコア型2との結合体)は
脱型ステーションS11へ回転移動され、ここで製品(即
ち、多層樹脂成形品)が脱型される。該脱型は、次のよ
うにして行なわれる。
り射出成形型(即ち、成形型1とコア型2との結合体)は
脱型ステーションS11へ回転移動され、ここで製品(即
ち、多層樹脂成形品)が脱型される。該脱型は、次のよ
うにして行なわれる。
【0059】スライド型1b〜1e(図2参照)を固定型1
aから退避させた後、コア型2を型分離装置21により
成形型1から分離させ、さらに中子32を除去し、その
後脱型ロボット22により多層樹脂成形品であるインス
トルメントパネルI(図13参照)が脱型される。そして
脱型されたインストルメントパネルIは搬送コンベア2
3に乗せられて搬出される。かくして得られたインスト
ルメントパネルIは、開口部30を有するものとなる。
aから退避させた後、コア型2を型分離装置21により
成形型1から分離させ、さらに中子32を除去し、その
後脱型ロボット22により多層樹脂成形品であるインス
トルメントパネルI(図13参照)が脱型される。そして
脱型されたインストルメントパネルIは搬送コンベア2
3に乗せられて搬出される。かくして得られたインスト
ルメントパネルIは、開口部30を有するものとなる。
【0060】しかる後、成形型1は、スライド型1b〜
1eを固定型1aにスライド復帰させた状態でターンテー
ブルTの回転移動により成形型取り出しステーションS
1へ移送され、次の樹脂成形品製造に備えられる。
1eを固定型1aにスライド復帰させた状態でターンテー
ブルTの回転移動により成形型取り出しステーションS
1へ移送され、次の樹脂成形品製造に備えられる。
【0061】上記したように本実施例によれば、スラッ
シュ成形用の成形型1により表皮層Aを成形した後、表
皮層Aの裏面側にクッション材Bを発泡成形し、これら
を残置した状態の成形型1を射出成形型の一方(換言す
れば、キャビティ型)として使用し、その後芯材C(例え
ば、ABS樹脂等)を射出成形するようにしているの
で、1個の成形型を用いるだけで、表皮層A(本実施例
の場合、クッション材Bが重合成形されている)と芯材
C(換言すれば、裏材層)とが一体化された多層樹脂成形
品であるインストルメントパネルIが極めて容易に得ら
れるとともに、アンダーカット部等を有する複雑な形状
のものも容易に得られる。なお、従来例におけるように
廃棄部分が多く生じるということがなく、低コスト化を
も図れる。
シュ成形用の成形型1により表皮層Aを成形した後、表
皮層Aの裏面側にクッション材Bを発泡成形し、これら
を残置した状態の成形型1を射出成形型の一方(換言す
れば、キャビティ型)として使用し、その後芯材C(例え
ば、ABS樹脂等)を射出成形するようにしているの
で、1個の成形型を用いるだけで、表皮層A(本実施例
の場合、クッション材Bが重合成形されている)と芯材
C(換言すれば、裏材層)とが一体化された多層樹脂成形
品であるインストルメントパネルIが極めて容易に得ら
れるとともに、アンダーカット部等を有する複雑な形状
のものも容易に得られる。なお、従来例におけるように
廃棄部分が多く生じるということがなく、低コスト化を
も図れる。
【0062】また、本実施例によれば、成形型1におけ
る表皮成形材A0との接触面に非磁性材料からなる非発
熱部14を設け、該非発熱部14に対応させて表皮層A
に開口部30を形成させ、射出成形用コア型2との型合
わせ時に前記開口部30に中子32を装着するようにし
ているため、多層樹脂成形品であるインストルメントパ
ネルIの成形と同時に所望の開口部30が形成できるこ
ととなる。
る表皮成形材A0との接触面に非磁性材料からなる非発
熱部14を設け、該非発熱部14に対応させて表皮層A
に開口部30を形成させ、射出成形用コア型2との型合
わせ時に前記開口部30に中子32を装着するようにし
ているため、多層樹脂成形品であるインストルメントパ
ネルIの成形と同時に所望の開口部30が形成できるこ
ととなる。
【0063】さらに、本実施例の場合、成形型1を、固
定型1aと該固定型1aから製品脱型時にスライド退避す
るスライド型1b〜1eとによって構成するようにしてい
るため、深いアンダーカット部等を有する複雑な形状の
インストルメントパネルIを容易に成形でき、製造作業
性が著しく向上する。
定型1aと該固定型1aから製品脱型時にスライド退避す
るスライド型1b〜1eとによって構成するようにしてい
るため、深いアンダーカット部等を有する複雑な形状の
インストルメントパネルIを容易に成形でき、製造作業
性が著しく向上する。
【0064】しかも、本実施例の製造装置を用いた場
合、成形型取り出しステーションS1において成形型1
の取り出しを行うことなく、成形型1をターンテーブル
Tにより型締めステーションS9、射出成形ステーショ
ンS10および脱型ステーションS11の順で回転移送させ
れば、通常の射出成形品製造をも行える。
合、成形型取り出しステーションS1において成形型1
の取り出しを行うことなく、成形型1をターンテーブル
Tにより型締めステーションS9、射出成形ステーショ
ンS10および脱型ステーションS11の順で回転移送させ
れば、通常の射出成形品製造をも行える。
【0065】なお、本実施例では、加熱手段として高周
波電磁誘導加熱装置を採用しているが、他の加熱方式
(例えば、熱媒方式等)を採用することもできる。
波電磁誘導加熱装置を採用しているが、他の加熱方式
(例えば、熱媒方式等)を採用することもできる。
【0066】実施例2 本実施例においては、実施例1と同じ製造装置を用い、
表皮層成形過程(即ち、スラッシュ成形時)において、成
形型1は、表皮成形材A0の成形型1への投入後に加熱
することとされている。
表皮層成形過程(即ち、スラッシュ成形時)において、成
形型1は、表皮成形材A0の成形型1への投入後に加熱
することとされている。
【0067】即ち、本実施例の場合、成形型反転ステー
ションS2から移送された下向き状態の成形型1内にパ
ウダー投入ステーションS3においてパウダリング装置
7を用いて表皮成形材A0(本実施例の場合、塩化ビニー
ル系樹脂粉末)を投入し、図14に示すように、上向き
の成形型1内を表皮成形材A0で一杯にする。この状態
の成形型1にシャトルを取り付けて加熱ステーションS
4へ移送して高周波電磁誘導加熱装置9により加熱する
(図15参照)。すると、図16に示すように、成形型1
におけるニッケルメッキ層11が実施例1の場合と同様
に発熱して高温状態(即ち、表皮成形材A0が溶融する温
度:200〜250±10℃)に達し、ニッケルメッキ層
11と接触している表皮成形材A0が溶融して表皮層A
が成形される。この時、非磁性材料であるアルミ合金が
露出している非発熱部14と接触している表皮成形材A
0は溶融せず開口部30として残される。その後余剰の
表皮成形材A0はパウダリング装置7によりパウダーボ
ックス8へ回収される。その後の製造過程は実施例1と
同様なので重複を避けて説明を省略する。
ションS2から移送された下向き状態の成形型1内にパ
ウダー投入ステーションS3においてパウダリング装置
7を用いて表皮成形材A0(本実施例の場合、塩化ビニー
ル系樹脂粉末)を投入し、図14に示すように、上向き
の成形型1内を表皮成形材A0で一杯にする。この状態
の成形型1にシャトルを取り付けて加熱ステーションS
4へ移送して高周波電磁誘導加熱装置9により加熱する
(図15参照)。すると、図16に示すように、成形型1
におけるニッケルメッキ層11が実施例1の場合と同様
に発熱して高温状態(即ち、表皮成形材A0が溶融する温
度:200〜250±10℃)に達し、ニッケルメッキ層
11と接触している表皮成形材A0が溶融して表皮層A
が成形される。この時、非磁性材料であるアルミ合金が
露出している非発熱部14と接触している表皮成形材A
0は溶融せず開口部30として残される。その後余剰の
表皮成形材A0はパウダリング装置7によりパウダーボ
ックス8へ回収される。その後の製造過程は実施例1と
同様なので重複を避けて説明を省略する。
【0068】本実施例の場合、成形型1における表皮成
形材A0との接触面が電磁誘導加熱により均一加熱され
るため、接触面全体における表皮成形材A0の溶融状態
の均一化が得られることとなり、表皮層Aの肉厚の均一
化を容易に達成することができる。しかも、本実施例の
場合、電磁誘導が生起せしめられるニッケルメッキ層1
1の外面に電気良導体である銅メッキ層12Aが設けら
れているため、誘導電流の拡散が良好に行なわれること
となり、ニッケルメッキ層11の均一温度上昇が得られ
る。
形材A0との接触面が電磁誘導加熱により均一加熱され
るため、接触面全体における表皮成形材A0の溶融状態
の均一化が得られることとなり、表皮層Aの肉厚の均一
化を容易に達成することができる。しかも、本実施例の
場合、電磁誘導が生起せしめられるニッケルメッキ層1
1の外面に電気良導体である銅メッキ層12Aが設けら
れているため、誘導電流の拡散が良好に行なわれること
となり、ニッケルメッキ層11の均一温度上昇が得られ
る。
【0069】ところで、表皮層Aの肉厚d(mm)と加熱時
間T(sec)との関係を調べたところ図17に示す結果が
得られた。
間T(sec)との関係を調べたところ図17に示す結果が
得られた。
【0070】これによれば、表皮成形材A0が溶融する
温度t(即ち、成形開始温度:200〜250±10℃)に
到達した後においては、加熱時間Tと表皮層Aの肉厚d
とが比例関係にあることがわかる。
温度t(即ち、成形開始温度:200〜250±10℃)に
到達した後においては、加熱時間Tと表皮層Aの肉厚d
とが比例関係にあることがわかる。
【0071】従って、肉厚の異なる表皮層Aを成形した
い場合には、加熱時間Tを調節することにより、容易に
目的が達成できるのである。なお、加熱時間Tの調節は
誘導加熱コイル92への通電時間制御により容易に達成
できる。また、成形開始温度tを高くすると、同じ加熱
時間でも表皮層Aの肉厚dが高くなるため、誘導加熱コ
イル92への電流制御を併用すれば、より大幅な範囲で
の肉厚調整が可能となる。
い場合には、加熱時間Tを調節することにより、容易に
目的が達成できるのである。なお、加熱時間Tの調節は
誘導加熱コイル92への通電時間制御により容易に達成
できる。また、成形開始温度tを高くすると、同じ加熱
時間でも表皮層Aの肉厚dが高くなるため、誘導加熱コ
イル92への電流制御を併用すれば、より大幅な範囲で
の肉厚調整が可能となる。
【0072】なお、上記各実施例では、本願発明をイン
ストルメントパネルの製造に適用したものについて説明
したが、本願発明は他の内装品(たとえば、ドアトリム
等)を製造する場合にも適用可能なことは勿論である。
ストルメントパネルの製造に適用したものについて説明
したが、本願発明は他の内装品(たとえば、ドアトリム
等)を製造する場合にも適用可能なことは勿論である。
【0073】また、上記各実施例では、表皮層と裏材層
(即ち、芯材)との間にクッション材が介在せしめられた
ものを製造する場合について説明したが、表皮層と裏材
層(即ち、芯材)のみの2層の場合にも本願発明は適用可
能であり、その場合クッション材成形過程が省略される
ことは勿論である。
(即ち、芯材)との間にクッション材が介在せしめられた
ものを製造する場合について説明したが、表皮層と裏材
層(即ち、芯材)のみの2層の場合にも本願発明は適用可
能であり、その場合クッション材成形過程が省略される
ことは勿論である。
【図1】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
方法において用いられる製造装置の概略構成を示す平面
図である。
方法において用いられる製造装置の概略構成を示す平面
図である。
【図2】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置における成形型の斜視図である。
装置における成形型の斜視図である。
【図3】図2のIII−III拡大断面図である。
【図4】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の製造過程におけるニッケルメ
ッキ状態を示す断面図である。
装置に用いられる成形型の製造過程におけるニッケルメ
ッキ状態を示す断面図である。
【図5】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の製造過程における銅メッキ状
態を示す断面図である。
装置に用いられる成形型の製造過程における銅メッキ状
態を示す断面図である。
【図6】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の製造過程におけるアルミ合金
バックアップ鋳造状態を示す断面図である。
装置に用いられる成形型の製造過程におけるアルミ合金
バックアップ鋳造状態を示す断面図である。
【図7】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の加熱状態を示す概略断面図で
ある。
装置に用いられる成形型の加熱状態を示す概略断面図で
ある。
【図8】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の表皮成形材投入状態を示す断
面図である。
装置に用いられる成形型の表皮成形材投入状態を示す断
面図である。
【図9】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製造
装置に用いられる成形型の表皮層成形状態を示す断面図
である。
装置に用いられる成形型の表皮層成形状態を示す断面図
である。
【図10】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製
造装置に用いられる成形型のクッション材成形状態を示
す断面図である。
造装置に用いられる成形型のクッション材成形状態を示
す断面図である。
【図11】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製
造装置に用いられる成形型とコア型との結合状態を示す
断面図である。
造装置に用いられる成形型とコア型との結合状態を示す
断面図である。
【図12】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製
造装置に用いられる成形型の射出成形状態を示す断面図
である。
造装置に用いられる成形型の射出成形状態を示す断面図
である。
【図13】本願発明の実施例1にかかる樹脂成形品の製
造装置により製造された多層樹脂成形品であるインスト
ルメントパネルの断面図である。
造装置により製造された多層樹脂成形品であるインスト
ルメントパネルの断面図である。
【図14】本願発明の実施例2にかかる樹脂成形品の製
造方法における成形型への表皮成形材投入状態を示す断
面図である。
造方法における成形型への表皮成形材投入状態を示す断
面図である。
【図15】本願発明の実施例2にかかる樹脂成形品の製
造方法における成形型の加熱状態を示す断面図である。
造方法における成形型の加熱状態を示す断面図である。
【図16】本願発明の実施例2にかかる樹脂成形品の製
造方法における表皮層成形状態を示す断面図である。
造方法における表皮層成形状態を示す断面図である。
【図17】本願発明の実施例2にかかる樹脂成形品の製
造方法における表皮層成形時の加熱時間と樹脂表皮の肉
厚との関係を示す特性図である。
造方法における表皮層成形時の加熱時間と樹脂表皮の肉
厚との関係を示す特性図である。
【図18】本願発明の適用例であるインストルメントパ
ネルおよびドアトリムを示す斜視図である。
ネルおよびドアトリムを示す斜視図である。
【図19】本願発明の適用例であるインストルメントパ
ネルおよびドアトリムの部分拡大断面図である。
ネルおよびドアトリムの部分拡大断面図である。
1は成形型、2はコア型、9は高周波電磁誘導加熱装
置、11は強磁性体層(ニッケルメッキ層)、12Aは電
気良導体層(銅メッキ層)、12Bはバックアップ層、1
3は開口部、14は非発熱部、20は射出成形機、30
は開口部、31は射出成形用キャビティ、32は中子、
91は高周波発生装置、92は誘導加熱コイル、Aは表
皮層、A0は表皮成形材、Bはクッション材、Cは裏材
層(芯材)、Iはインストルメントパネル。
置、11は強磁性体層(ニッケルメッキ層)、12Aは電
気良導体層(銅メッキ層)、12Bはバックアップ層、1
3は開口部、14は非発熱部、20は射出成形機、30
は開口部、31は射出成形用キャビティ、32は中子、
91は高周波発生装置、92は誘導加熱コイル、Aは表
皮層、A0は表皮成形材、Bはクッション材、Cは裏材
層(芯材)、Iはインストルメントパネル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 45/14 8823−4F 45/26 7415−4F // B29L 9:00 31:58
Claims (13)
- 【請求項1】 表皮層と該表皮層の裏面側に形成された
裏材層とを有する樹脂成形品を製造する方法であって、
成形型内面に接触する粉末状の表皮成形材を加熱手段に
より溶融させるスラッシュ成形法により前記表皮層を形
成した後、該表皮層を成形型内に残した状態で該成形型
を射出成形型の一方として用い、射出成形によって前記
裏材層を形成することを特徴とする樹脂成形品の製造方
法。 - 【請求項2】 前記成形型における表皮成形材との接触
面が強磁性材料で構成されており、前記加熱手段が電磁
誘導加熱装置とされることを特徴とする前記請求項1記
載の樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項3】 前記成形型の背面を補強材により補強し
たことを特徴とする前記請求項1あるいは2記載の樹脂
成形品の製造方法。 - 【請求項4】 前記補強材は銅およびアルミ合金からな
っていることを特徴とする前記請求項3記載の樹脂成形
品の製造方法。 - 【請求項5】 前記成形型における表皮成形材との接触
面に非磁性材料からなる非発熱部を設けておいて、表皮
層に前記非発熱部に対応する開口部を形成した後、該開
口部に中子を装着した状態で射出成形を行うことを特徴
とする前記請求項2、3あるいは4記載の樹脂成形品の
製造方法。 - 【請求項6】 前記スラッシュ成形法において成形型を
加熱状態とした後、表皮成形材を成形型内に投入するこ
とを特徴とする前記請求項1、2、3、4あるいは5記
載の樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項7】 前記スラッシュ成形法において成形型内
に表皮成形材を投入した後に成形型を加熱することを特
徴とする前記請求項1、2、3、4あるいは5記載の樹
脂成形品の製造方法。 - 【請求項8】 表皮層と該表皮層の裏面側に形成された
裏材層とを有する樹脂成形品を製造する装置であって、
表皮成形材に接触してこれを加熱溶融させることによっ
て表皮層を形成する成形型と、該成形型を加熱する加熱
手段と、成形された表皮層を残置した状態の成形型に対
して型合わせされて前記表皮層との間に射出成形用キャ
ビティを形成するコア型と、前記射出成形用キャビティ
へ裏材層成形材を射出する射出成形機とを備えたことを
特徴とする樹脂成形品の製造装置。 - 【請求項9】 前記前記成形型における表皮成形材との
接触面が強磁性材料で構成されており、前記加熱手段が
電磁誘導加熱装置とされることを特徴とする前記請求項
8記載の樹脂成形品の製造装置。 - 【請求項10】 前記成形型の背面は補強材により補強
されていることを特徴とする前記請求項8あるいは9記
載の樹脂成形品の製造装置。 - 【請求項11】 前記補強材は銅およびアルミ合金から
なっていることを特徴とする前記請求項10記載の樹脂
成形品の製造装置。 - 【請求項12】 前記成形型における表皮成形材との接
触面には、表皮層に形成されるべき開口部に対応する位
置に非磁性材料からなる非発熱部が設けられ、射出成形
用コア型との型合わせ時に前記開口部に装着される中子
を備えていることを特徴とする前記請求項9、10ある
いは11記載の樹脂成形品の製造装置。 - 【請求項13】 前記成形型は、固定型と該固定型から
製品脱型時にスライド退避するスライド型とによって構
成されていることを特徴とする前記請求項8、9、1
0、11あるいは12記載の樹脂成形品の製造装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6016384A JPH07223269A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 樹脂成形品の製造方法およびその装置 |
KR1019950002398A KR950031443A (ko) | 1994-02-10 | 1995-02-10 | 수지 성형품의 제조방법 및 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6016384A JPH07223269A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 樹脂成形品の製造方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07223269A true JPH07223269A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11914783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6016384A Pending JPH07223269A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 樹脂成形品の製造方法およびその装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07223269A (ja) |
KR (1) | KR950031443A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013520335A (ja) * | 2010-02-23 | 2013-06-06 | アペラム | 金型、金型を製造する方法、および前記金型を用いてプラスチックまたは複合材料製品を製造する方法 |
JP2015089660A (ja) * | 2013-11-07 | 2015-05-11 | 株式会社タチエス | 車両用シートの製造方法 |
CN119175823A (zh) * | 2024-11-14 | 2024-12-24 | 赛纳孚医学科技(滁州)有限公司 | 一种双层软包硬搪胶制品的制作设备及制作方法 |
-
1994
- 1994-02-10 JP JP6016384A patent/JPH07223269A/ja active Pending
-
1995
- 1995-02-10 KR KR1019950002398A patent/KR950031443A/ko not_active Application Discontinuation
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013520335A (ja) * | 2010-02-23 | 2013-06-06 | アペラム | 金型、金型を製造する方法、および前記金型を用いてプラスチックまたは複合材料製品を製造する方法 |
JP2015089660A (ja) * | 2013-11-07 | 2015-05-11 | 株式会社タチエス | 車両用シートの製造方法 |
CN119175823A (zh) * | 2024-11-14 | 2024-12-24 | 赛纳孚医学科技(滁州)有限公司 | 一种双层软包硬搪胶制品的制作设备及制作方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR950031443A (ko) | 1995-12-18 |
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