JPH07218352A - Otdrによる計測方法 - Google Patents
Otdrによる計測方法Info
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- JPH07218352A JPH07218352A JP6012566A JP1256694A JPH07218352A JP H07218352 A JPH07218352 A JP H07218352A JP 6012566 A JP6012566 A JP 6012566A JP 1256694 A JP1256694 A JP 1256694A JP H07218352 A JPH07218352 A JP H07218352A
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- Japan
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- signal
- pseudo
- random
- scattered light
- frequency band
- Prior art date
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- Pending
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- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 構成機器の制約が少なく、安価で高精度に計
測することを可能にしたOTDRによる計測方法。 【構成】 被測定領域に敷設された光導波部に疑似ラン
ダム信号により変調された光信号を入射する工程と、光
導波部に発生する散乱光を受光する工程と、受光された
散乱光を電気信号に変換する工程と、その電気信号に基
づき疑似ランダム信号の自己相関関数を求める工程とを
有し、その自己相関関数に基いて光導波部に発生する後
方散乱光の位置及び強度を求めるOTDRによる計測方
法において、各工程における信号の周波数帯域を、疑似
ランダム信号の最小パルス幅l/f(sec)に対し
て、0.001f(Hz)〜f(Hz)とする。
測することを可能にしたOTDRによる計測方法。 【構成】 被測定領域に敷設された光導波部に疑似ラン
ダム信号により変調された光信号を入射する工程と、光
導波部に発生する散乱光を受光する工程と、受光された
散乱光を電気信号に変換する工程と、その電気信号に基
づき疑似ランダム信号の自己相関関数を求める工程とを
有し、その自己相関関数に基いて光導波部に発生する後
方散乱光の位置及び強度を求めるOTDRによる計測方
法において、各工程における信号の周波数帯域を、疑似
ランダム信号の最小パルス幅l/f(sec)に対し
て、0.001f(Hz)〜f(Hz)とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ、光導波管
等の光導波部にレーザ光を入射し、光導波管部に伝送す
る光信号の反射散乱光を検出することにより温度分布の
計測、光導波部の特性検査、欠陥検出等を行うOTDR
(Optical Time Domain Reflectmetry)による計測方法
に関するものである。
等の光導波部にレーザ光を入射し、光導波管部に伝送す
る光信号の反射散乱光を検出することにより温度分布の
計測、光導波部の特性検査、欠陥検出等を行うOTDR
(Optical Time Domain Reflectmetry)による計測方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ障害点検出装置及び光ファイ
バ分布型温度センサは、光導波部として光ファイバを使
用し、その光ファイバの端部から光ファイバ中にパルス
幅数〜数十nsec、ピークパワー数百mW〜数Wの短
パルス光信号を入力することによって反射光及び後方散
乱光を発生させ、光ファイバの各点における散乱光強度
が光ファイバの状態や温度により変化することを利用し
て、光ファイバの長手方向に沿った光ファイバの欠陥や
温度情報を得るものであり、レイリー散乱光やラマン散
乱光を利用するものが広く知られている。このうちレイ
リー散乱光は大きな信号強度が得られることから光ファ
イバの障害点検知に、また、ラマン散乱光は信号は微弱
であるものの温度変化に対する信号変化量が大きく温度
分布センサとして有望な方式と考えられている。特に、
ラマン散乱光を利用した光ファイバ分布型温度センサは
従来の熱電対温度計のような点計測でなく、光ファイバ
を敷設した箇所全体の温度情報が得られることから、電
力ケーブル、各種プラント、ビルやトンネルの温度管
理、火災検知等に利用することが有望視されている。し
かし、従来の短パルス光信号を入力する方式では距離分
離能、測定温度範囲、測定可能距離、計測処理時間、装
置寸法、価格などに課題が残されており、実用範囲は限
定されている。
バ分布型温度センサは、光導波部として光ファイバを使
用し、その光ファイバの端部から光ファイバ中にパルス
幅数〜数十nsec、ピークパワー数百mW〜数Wの短
パルス光信号を入力することによって反射光及び後方散
乱光を発生させ、光ファイバの各点における散乱光強度
が光ファイバの状態や温度により変化することを利用し
て、光ファイバの長手方向に沿った光ファイバの欠陥や
温度情報を得るものであり、レイリー散乱光やラマン散
乱光を利用するものが広く知られている。このうちレイ
リー散乱光は大きな信号強度が得られることから光ファ
イバの障害点検知に、また、ラマン散乱光は信号は微弱
であるものの温度変化に対する信号変化量が大きく温度
分布センサとして有望な方式と考えられている。特に、
ラマン散乱光を利用した光ファイバ分布型温度センサは
従来の熱電対温度計のような点計測でなく、光ファイバ
を敷設した箇所全体の温度情報が得られることから、電
力ケーブル、各種プラント、ビルやトンネルの温度管
理、火災検知等に利用することが有望視されている。し
かし、従来の短パルス光信号を入力する方式では距離分
離能、測定温度範囲、測定可能距離、計測処理時間、装
置寸法、価格などに課題が残されており、実用範囲は限
定されている。
【0003】そこで、本出願人は装置の小型化、S/N
の改善、距離分解能・距離読み取り分解能向上、価格の
低減、計算時間の短縮等を目的として疑似ランダム信号
を用いた光ファイバセンサを発明を特開平5−4525
0号公報において提案した。この疑似ランダム信号を採
用した方式は、出力の比較的小さな半導体レーザが使用
できること、容易に高速変調がかけられること、装置が
コンパクトになること等の優れた効果が得られており、
現在の単一パルスを入射する方式に代わる計測方式とし
て期待されている。更に、上記公報の方式は、周波数の
僅かに異なる2つの疑似ランダム信号を使用したことに
より、読み取り分解能が高く、構成が単純でかつ高感度
な計測が可能となっている。
の改善、距離分解能・距離読み取り分解能向上、価格の
低減、計算時間の短縮等を目的として疑似ランダム信号
を用いた光ファイバセンサを発明を特開平5−4525
0号公報において提案した。この疑似ランダム信号を採
用した方式は、出力の比較的小さな半導体レーザが使用
できること、容易に高速変調がかけられること、装置が
コンパクトになること等の優れた効果が得られており、
現在の単一パルスを入射する方式に代わる計測方式とし
て期待されている。更に、上記公報の方式は、周波数の
僅かに異なる2つの疑似ランダム信号を使用したことに
より、読み取り分解能が高く、構成が単純でかつ高感度
な計測が可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4は疑似ランダム信
号の一つであるM系信号の一例を示したタイミングチャ
ートである。図4(a)は2値のM系列信号の例を示し
ており、図4(b)は3値のM系列信号の例を示してい
る。図4(a)の2値のM系列信号の最小パルス幅はク
ロック周波数の逆数に等しく、図4(b)3値のM系列
信号のパルス幅は図4(a)の最小パルス幅の半分であ
りクロック周波数の2倍の逆数に等しい。このような信
号のパワースペクトル最小パルス幅を1/f(sec)
とした時図5に示される特性をもっている。
号の一つであるM系信号の一例を示したタイミングチャ
ートである。図4(a)は2値のM系列信号の例を示し
ており、図4(b)は3値のM系列信号の例を示してい
る。図4(a)の2値のM系列信号の最小パルス幅はク
ロック周波数の逆数に等しく、図4(b)3値のM系列
信号のパルス幅は図4(a)の最小パルス幅の半分であ
りクロック周波数の2倍の逆数に等しい。このような信
号のパワースペクトル最小パルス幅を1/f(sec)
とした時図5に示される特性をもっている。
【0005】図2は上記のようなM系列信号を用いた光
ファイバ分布型温度センサの構成例を示したものである
(詳細は後述する実施例において説明する)。このよう
な構成により計測を行う際には、光源から受光部及び信
号処理部に至るまでの構成機器はM系列信号の最小パル
ス幅をl/f(sec)とした時、DCからf(Hz)
までの帯域が必要となる。従って、高い距離分解能が要
求される計測においては、広帯域の周波数帯域を有する
光源、受光素子、変調器、増幅器等が必要となる。しか
し、例えば距離分解能10cmを実現しようとした場
合、最小パルス幅は1nsec以下となり、構成機器の
周波数帯域はすべてDC〜1GHz以上のものが要求さ
れる。また、パルス幅が狭くなるほど検出される散乱光
は微弱になるため、光源の出力は誘導ラマン散乱の発生
しない範囲においてできるだけ大きく、また、受光部の
感度はできるだけ高い測定が要求される。当然のことな
がら光源を駆動する変調器や増幅器なども、高速で高出
力のものが要求される。このような条件を満足する構成
機器は技術的に困難でかつ高価であり実用的な計測器と
しては不適当であることから、これまで疑似ランダム信
号を用いた光ファイバに関する計測器は殆ど実用化され
ることがなかった。
ファイバ分布型温度センサの構成例を示したものである
(詳細は後述する実施例において説明する)。このよう
な構成により計測を行う際には、光源から受光部及び信
号処理部に至るまでの構成機器はM系列信号の最小パル
ス幅をl/f(sec)とした時、DCからf(Hz)
までの帯域が必要となる。従って、高い距離分解能が要
求される計測においては、広帯域の周波数帯域を有する
光源、受光素子、変調器、増幅器等が必要となる。しか
し、例えば距離分解能10cmを実現しようとした場
合、最小パルス幅は1nsec以下となり、構成機器の
周波数帯域はすべてDC〜1GHz以上のものが要求さ
れる。また、パルス幅が狭くなるほど検出される散乱光
は微弱になるため、光源の出力は誘導ラマン散乱の発生
しない範囲においてできるだけ大きく、また、受光部の
感度はできるだけ高い測定が要求される。当然のことな
がら光源を駆動する変調器や増幅器なども、高速で高出
力のものが要求される。このような条件を満足する構成
機器は技術的に困難でかつ高価であり実用的な計測器と
しては不適当であることから、これまで疑似ランダム信
号を用いた光ファイバに関する計測器は殆ど実用化され
ることがなかった。
【0006】一方、疑似ランダム信号の相関処理を用い
た計測例として、マイクロ波や光距離計などが報告され
ている。これら距離計測を目的とした計測器では計測対
象からの反射信号の伝搬時間の情報のみが得られればよ
いので、必ずしも高価な広帯域の構成機器を使用する必
要はなく、例えば0.1f〜f(Hz)程度の狭帯域の
増幅器を用いても1点だけの正確な距離情報を得ること
は可能である。しかしながら、光ファイバ分布型温度セ
ンサのように光ファイバ全長にわたる、連続的な散乱光
の時間情報のみならず強度情報も必要とするセンサにお
いては、サイドローブ等が隣接するデータに影響を及ぼ
してしまうので計測器としての機能を果たすことができ
ない。従って、精度のよい計測を行うためには、周波数
特性の良好な構成機器が必要となる。
た計測例として、マイクロ波や光距離計などが報告され
ている。これら距離計測を目的とした計測器では計測対
象からの反射信号の伝搬時間の情報のみが得られればよ
いので、必ずしも高価な広帯域の構成機器を使用する必
要はなく、例えば0.1f〜f(Hz)程度の狭帯域の
増幅器を用いても1点だけの正確な距離情報を得ること
は可能である。しかしながら、光ファイバ分布型温度セ
ンサのように光ファイバ全長にわたる、連続的な散乱光
の時間情報のみならず強度情報も必要とするセンサにお
いては、サイドローブ等が隣接するデータに影響を及ぼ
してしまうので計測器としての機能を果たすことができ
ない。従って、精度のよい計測を行うためには、周波数
特性の良好な構成機器が必要となる。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、構成機器の制約が少なく、安価で高精度
な装置を実現することを可能にしたOTDRによる計測
方法を提供することを目的とする。
たものであり、構成機器の制約が少なく、安価で高精度
な装置を実現することを可能にしたOTDRによる計測
方法を提供することを目的とする。
【0008】
(1)本発明の一つの態様に係るOTDRによる計測方
法は、被測定領域に敷設された光導波部に疑似ランダム
信号により変調された光信号を入射する工程と、光導波
部に発生する散乱光を受光する工程と、受光された散乱
光を電気信号に変換する工程と、電気信号に基づき疑似
ランダム信号の自己相関関数を求める工程とを有し、自
己相関関数に基いて光導波部に発生する後方散乱光の位
置及び強度を求めるOTDRによる計測方法において、
各工程における信号の周波数帯域を、疑似ランダム信号
の最小パルス幅l/f(sec)に対して、0.001
f(Hz)〜f(Hz)とする。そして、例えば疑似ラ
ンダム信号としてM系列信号を使用し、M系列信号がR
Z波形(3値)の場合には、信号発生のクロック周波数
をfとしたとき、光信号を発生してから受光するまでの
間(又は自己相関演算を行うまで)の周波数帯域を0.
002f〜2fとする。また、M系列信号がNRZ波形
(2値)の場合は、その周波数帯域を0.001f〜f
とする。 (2)本発明の他の態様に係るOTDRによる温度分布
の計測方法は、第1のクロック信号に基づいた第1の疑
似ランダム信号を発生する工程と、第1のクロック信号
と周波数が僅かに異なる第2のクロック信号に基づいた
第2の疑似ランダム信号を発生する工程と、第1の疑似
ランダム信号により振幅変調されたレーザ光を発生し、
被測定領域に敷設された光導波部に入射する工程と、光
導波部に発生した散乱光からラマン散乱光を分離抽出し
て電気信号へ変換する工程と、変換された電気信号と第
2の疑似ランダム信号とを乗算する工程と、乗算された
信号の帯域制限を行う工程と、帯域制限を受けた信号に
基いて被測定領域の温度分布を計測する工程とを有し、
疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光を変調す
る工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び乗算工程
の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パルス幅l/
fに対して0.001f〜fとする。 (3)本発明の他の態様に係るOTDRによる光導波部
の障害点の計測方法は、第1のクロック信号に基づいた
第1の疑似ランダム信号を発生する工程と、第1のクロ
ック信号と周波数が僅かに異なる第2のクロック信号に
基づいた第2の疑似ランダム信号を発生する工程と、第
1の疑似ランダム信号により変調されたレーザ光を発生
し、敷設された光導波部に入射する工程と、光導波部に
発生した散乱光からレイリー散乱光を分離抽出して電気
信号へ変換する工程と、変換された電気信号と第2の疑
似ランダム信号とを乗算する工程と、乗算された信号の
帯域制限を行う工程と、帯域制限を受けた信号に基いて
光導波部の障害点、欠陥、伝送損失等を計測する工程と
を有し、疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光
を変調する工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び
乗算工程の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パル
ス幅l/fに対して0.001f〜fとする。
法は、被測定領域に敷設された光導波部に疑似ランダム
信号により変調された光信号を入射する工程と、光導波
部に発生する散乱光を受光する工程と、受光された散乱
光を電気信号に変換する工程と、電気信号に基づき疑似
ランダム信号の自己相関関数を求める工程とを有し、自
己相関関数に基いて光導波部に発生する後方散乱光の位
置及び強度を求めるOTDRによる計測方法において、
各工程における信号の周波数帯域を、疑似ランダム信号
の最小パルス幅l/f(sec)に対して、0.001
f(Hz)〜f(Hz)とする。そして、例えば疑似ラ
ンダム信号としてM系列信号を使用し、M系列信号がR
Z波形(3値)の場合には、信号発生のクロック周波数
をfとしたとき、光信号を発生してから受光するまでの
間(又は自己相関演算を行うまで)の周波数帯域を0.
002f〜2fとする。また、M系列信号がNRZ波形
(2値)の場合は、その周波数帯域を0.001f〜f
とする。 (2)本発明の他の態様に係るOTDRによる温度分布
の計測方法は、第1のクロック信号に基づいた第1の疑
似ランダム信号を発生する工程と、第1のクロック信号
と周波数が僅かに異なる第2のクロック信号に基づいた
第2の疑似ランダム信号を発生する工程と、第1の疑似
ランダム信号により振幅変調されたレーザ光を発生し、
被測定領域に敷設された光導波部に入射する工程と、光
導波部に発生した散乱光からラマン散乱光を分離抽出し
て電気信号へ変換する工程と、変換された電気信号と第
2の疑似ランダム信号とを乗算する工程と、乗算された
信号の帯域制限を行う工程と、帯域制限を受けた信号に
基いて被測定領域の温度分布を計測する工程とを有し、
疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光を変調す
る工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び乗算工程
の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パルス幅l/
fに対して0.001f〜fとする。 (3)本発明の他の態様に係るOTDRによる光導波部
の障害点の計測方法は、第1のクロック信号に基づいた
第1の疑似ランダム信号を発生する工程と、第1のクロ
ック信号と周波数が僅かに異なる第2のクロック信号に
基づいた第2の疑似ランダム信号を発生する工程と、第
1の疑似ランダム信号により変調されたレーザ光を発生
し、敷設された光導波部に入射する工程と、光導波部に
発生した散乱光からレイリー散乱光を分離抽出して電気
信号へ変換する工程と、変換された電気信号と第2の疑
似ランダム信号とを乗算する工程と、乗算された信号の
帯域制限を行う工程と、帯域制限を受けた信号に基いて
光導波部の障害点、欠陥、伝送損失等を計測する工程と
を有し、疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光
を変調する工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び
乗算工程の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パル
ス幅l/fに対して0.001f〜fとする。
【0009】
【作用】本発明における作用を図6に基いて説明する。
図6(a)は疑似ランダム信号の自己相関関数によって
得られる光導波部例えば光ファイバからの後方散乱光の
内、温度依存性の大きいアンチ・ストークス光の一例を
示すタイミングチャートである。この光ファイバの中間
部を加熱すると加熱部分の信号強度が増加し、図6
(b)の様な信号が得られる。ストークス光はアンチ・
ストークス光に比べて強い信号強度が得られるが、温度
依存性は小さい。温度情報はこれらストークス光とアン
チ・ストークス光の強度より求めることができる。とこ
ろが、広帯域の構成機器である光源、変調器、光/電変
換器、増幅器、乗算器、分波器等のいずれかの周波数帯
域が不十分な場合には図6のような波形が得られなくな
る。低周波数帯域がカットされているときには信号の変
化した位置は識別できるものの光ファイバ全長にわたっ
て図6の波形の微分信号の様な波形が得られる。また、
高周波数帯域がカットされている場合には信号の変化が
なだらかになり温度変化の立ち上がり、立ち下がり位置
が識別不可能になる。従って低周波、高周波いずれの帯
域がカットされていても温度分布を精度よく計測するこ
とは不可能である。
図6(a)は疑似ランダム信号の自己相関関数によって
得られる光導波部例えば光ファイバからの後方散乱光の
内、温度依存性の大きいアンチ・ストークス光の一例を
示すタイミングチャートである。この光ファイバの中間
部を加熱すると加熱部分の信号強度が増加し、図6
(b)の様な信号が得られる。ストークス光はアンチ・
ストークス光に比べて強い信号強度が得られるが、温度
依存性は小さい。温度情報はこれらストークス光とアン
チ・ストークス光の強度より求めることができる。とこ
ろが、広帯域の構成機器である光源、変調器、光/電変
換器、増幅器、乗算器、分波器等のいずれかの周波数帯
域が不十分な場合には図6のような波形が得られなくな
る。低周波数帯域がカットされているときには信号の変
化した位置は識別できるものの光ファイバ全長にわたっ
て図6の波形の微分信号の様な波形が得られる。また、
高周波数帯域がカットされている場合には信号の変化が
なだらかになり温度変化の立ち上がり、立ち下がり位置
が識別不可能になる。従って低周波、高周波いずれの帯
域がカットされていても温度分布を精度よく計測するこ
とは不可能である。
【0010】しかしながら、低周波域及び高周波域が共
にカットされる周波数帯域が僅かであれば計測上影響は
少ないので、適正な周波数帯域を選択することにより実
用上問題のない範囲で安価な装置を得ることができる。
高周波側は高い距離分解能を得るためには十分伸びてい
る必要があるが、低周波側は温度精度に影響を及ぼすも
のの距離分解能に及ぼす影響は比較的小さい。疑似ラン
ダム信号を用いた計測装置においては、S/Nが優れて
いること、高距離分解能が得られることがその特徴とな
ることから、低周波域を多少犠牲にした広帯域の周波数
特性が得られる構成機器を用いることが実用的である。
具体的には疑似ランダム信号を構成する最小の単位とな
るパルス幅をl/f(sec)とするならば、0.00
1f〜f(Hz)の周波数帯域を有していれば実用上の
測定にはほとんど支障ないことが確認されている。
にカットされる周波数帯域が僅かであれば計測上影響は
少ないので、適正な周波数帯域を選択することにより実
用上問題のない範囲で安価な装置を得ることができる。
高周波側は高い距離分解能を得るためには十分伸びてい
る必要があるが、低周波側は温度精度に影響を及ぼすも
のの距離分解能に及ぼす影響は比較的小さい。疑似ラン
ダム信号を用いた計測装置においては、S/Nが優れて
いること、高距離分解能が得られることがその特徴とな
ることから、低周波域を多少犠牲にした広帯域の周波数
特性が得られる構成機器を用いることが実用的である。
具体的には疑似ランダム信号を構成する最小の単位とな
るパルス幅をl/f(sec)とするならば、0.00
1f〜f(Hz)の周波数帯域を有していれば実用上の
測定にはほとんど支障ないことが確認されている。
【0011】
【実施例】図2は本発明の一実施例に係る方法が適用さ
れたOTDRによる温度分布計測装置即ち光ファイバ分
布型温度センサの構成を示すブロック図である。図にお
いて、1は分岐分光器、11はセンサ用グレーデッド・
インデックス光ファイバ(以下、光ファイバという)、
15,16はクロック信号発生器、17,18は疑似ラ
ンダム信号発生器である。2は半導体レーザとレーザド
ライバとからなるレーザ光源であり、外部変調がかけら
れる構造になっている。変調周波数帯域は、100kH
z〜1GHzであり、図1(a)に示すような特性を有
している。半導体レーザには、波長λ0 =800nm
で、光ファイバ端出力P=700mWの高出力半導体レ
ーザを使用し、更に反射光の影響を避けるためのアイソ
レータを付加している。更に、温度による波長の変化を
防止するために電子冷却素子(クーラ)及びサーミスタ
を内蔵したものを使用し、一定温度で動作させることを
可能にしている。12,13は光/電変換器であり、検
出素子にはシリコン・アバランシエ・フォトダイオード
を使用している。光/電変換器12の周波数帯域もレー
ザ光源2と同様に100kHz〜1GHzのものを使用
している。
れたOTDRによる温度分布計測装置即ち光ファイバ分
布型温度センサの構成を示すブロック図である。図にお
いて、1は分岐分光器、11はセンサ用グレーデッド・
インデックス光ファイバ(以下、光ファイバという)、
15,16はクロック信号発生器、17,18は疑似ラ
ンダム信号発生器である。2は半導体レーザとレーザド
ライバとからなるレーザ光源であり、外部変調がかけら
れる構造になっている。変調周波数帯域は、100kH
z〜1GHzであり、図1(a)に示すような特性を有
している。半導体レーザには、波長λ0 =800nm
で、光ファイバ端出力P=700mWの高出力半導体レ
ーザを使用し、更に反射光の影響を避けるためのアイソ
レータを付加している。更に、温度による波長の変化を
防止するために電子冷却素子(クーラ)及びサーミスタ
を内蔵したものを使用し、一定温度で動作させることを
可能にしている。12,13は光/電変換器であり、検
出素子にはシリコン・アバランシエ・フォトダイオード
を使用している。光/電変換器12の周波数帯域もレー
ザ光源2と同様に100kHz〜1GHzのものを使用
している。
【0012】分岐分光器1の入出力ポートはそれぞれ光
ファイバで接続されるよう光ファイバコネクタ(図示せ
ず)が設けられており、分岐分光器1内ではコリメータ
レンズ(図示せず)により平行光束の形成及び集光を行
い、誘電体多層膜フィルタ(図示せず)により波長の分
離抽出及び反射を行っている。分岐分光器1内における
光ファイバの種類や配置方法には種々の方法が考えられ
るが、本実施例においては光ファイバ11で発生した後
方散乱光を、770、830nmに透過波長のピークを
有する誘電体多層膜フィルタを用いてラマン散乱光を選
択抽出する構造になっている。また、レーザ光源2より
入射した光は損失が最小となるように光ファイバ11に
入射されるように設計されている。
ファイバで接続されるよう光ファイバコネクタ(図示せ
ず)が設けられており、分岐分光器1内ではコリメータ
レンズ(図示せず)により平行光束の形成及び集光を行
い、誘電体多層膜フィルタ(図示せず)により波長の分
離抽出及び反射を行っている。分岐分光器1内における
光ファイバの種類や配置方法には種々の方法が考えられ
るが、本実施例においては光ファイバ11で発生した後
方散乱光を、770、830nmに透過波長のピークを
有する誘電体多層膜フィルタを用いてラマン散乱光を選
択抽出する構造になっている。また、レーザ光源2より
入射した光は損失が最小となるように光ファイバ11に
入射されるように設計されている。
【0013】本実施例においては、クロック信号発生器
15,16により周波数がそれぞれf1 =500.00
0MHz、f2 =500.001MHzの二つのクロッ
ク信号を発生し、疑似ランダム信号発生器17,18を
駆動する。疑似ランダム信号発生器17,18は、フィ
ードバックループを有するシフトレジスタにより構成さ
れるM系列信号発生器から構成され、符号長127の同
一パターンの3値のM系列信号を発生する。従って、疑
似ランダム信号発生器17,18を以下M系列信号発生
器17,18と称するものとする。
15,16により周波数がそれぞれf1 =500.00
0MHz、f2 =500.001MHzの二つのクロッ
ク信号を発生し、疑似ランダム信号発生器17,18を
駆動する。疑似ランダム信号発生器17,18は、フィ
ードバックループを有するシフトレジスタにより構成さ
れるM系列信号発生器から構成され、符号長127の同
一パターンの3値のM系列信号を発生する。従って、疑
似ランダム信号発生器17,18を以下M系列信号発生
器17,18と称するものとする。
【0014】レーザ光源2は、M系列信号発生器17の
出力であるM系列信号を入力し、M系列信号により強度
変調されたレーザ光を発生する。レーザ光源2からの変
調光は分岐分光器1に入射する。分岐分光器1の内部に
おいては、入射光はコリメータレンズにより平行光束が
形成され、2種類の誘電体多層膜フィルタを反射した後
再びコリメータレンズで集光され、光ファイバ11に入
射する。光ファイバ11にはコア径200μm、長さ2
0mのものを用いている。センサ用光ファイバ11に入
射した光信号は、光ファイバ11中の各位置で散乱する
が、散乱光の一部は入射端方向へ戻り、再び分岐分光器
1へ入射する。分岐分光器1に入射した散乱光は誘電体
多層膜フィルタによってストークス光及びアンチ・スト
ークス光のみを分離抽出し、それぞれ光/電変換器1
2,13へ入射する。光/電変換器12,13に入射し
た光信号はラマン散乱光強度に比例した電気信号に変換
される。乗算器19,20はダブルバランスドミキサか
ら構成され、光/電変換器12,13の出力信号とM系
列信号発生器18の出力であるM系列信号とを入力して
二つの信号の乗算を行い、その乗算結果の信号はローパ
スフィルタ22,23に入力し、そこで帯域制限され、
光ファイバ11からの散乱信号が検知される。そして、
検知信号はデータ処理装置(計算機)25によりA/D
変換され、サンプリングされる。この時、乗算器19,
20の周波数帯域は100kHz〜1GHzのものを使
用している。
出力であるM系列信号を入力し、M系列信号により強度
変調されたレーザ光を発生する。レーザ光源2からの変
調光は分岐分光器1に入射する。分岐分光器1の内部に
おいては、入射光はコリメータレンズにより平行光束が
形成され、2種類の誘電体多層膜フィルタを反射した後
再びコリメータレンズで集光され、光ファイバ11に入
射する。光ファイバ11にはコア径200μm、長さ2
0mのものを用いている。センサ用光ファイバ11に入
射した光信号は、光ファイバ11中の各位置で散乱する
が、散乱光の一部は入射端方向へ戻り、再び分岐分光器
1へ入射する。分岐分光器1に入射した散乱光は誘電体
多層膜フィルタによってストークス光及びアンチ・スト
ークス光のみを分離抽出し、それぞれ光/電変換器1
2,13へ入射する。光/電変換器12,13に入射し
た光信号はラマン散乱光強度に比例した電気信号に変換
される。乗算器19,20はダブルバランスドミキサか
ら構成され、光/電変換器12,13の出力信号とM系
列信号発生器18の出力であるM系列信号とを入力して
二つの信号の乗算を行い、その乗算結果の信号はローパ
スフィルタ22,23に入力し、そこで帯域制限され、
光ファイバ11からの散乱信号が検知される。そして、
検知信号はデータ処理装置(計算機)25によりA/D
変換され、サンプリングされる。この時、乗算器19,
20の周波数帯域は100kHz〜1GHzのものを使
用している。
【0015】また、M系列信号発生器17,18にそれ
ぞれ発生したM系列信号は乗算器21に入力して二つの
信号を乗算した後にローパスフィルタ24に入力して帯
域制限された基準信号を別途形成し、同様にA/D変換
され、サンプリングされて基準信号としてデータ処理装
置25に入力される。この基準信号に対する検知信号の
時間遅れとラマン散乱光強度に比例した検知信号強度か
ら光ファイバ11内における温度分布が精度よく求めら
れる。
ぞれ発生したM系列信号は乗算器21に入力して二つの
信号を乗算した後にローパスフィルタ24に入力して帯
域制限された基準信号を別途形成し、同様にA/D変換
され、サンプリングされて基準信号としてデータ処理装
置25に入力される。この基準信号に対する検知信号の
時間遅れとラマン散乱光強度に比例した検知信号強度か
ら光ファイバ11内における温度分布が精度よく求めら
れる。
【0016】このようにして構成された計測装置を用い
て次の条件下において温度分布計測を行った。即ち、光
ファイバ11の中間部1箇所を約3m程90℃のお湯に
浸し、他の部分は大気中に放置した。気温は約25℃で
あった。得られたラマン散乱光のストークス光及びアン
チ・ストークス光の一例を図7に示す。これら二つの信
号から温度を計算した結果、温度精度±3℃の計測結果
が得られた。
て次の条件下において温度分布計測を行った。即ち、光
ファイバ11の中間部1箇所を約3m程90℃のお湯に
浸し、他の部分は大気中に放置した。気温は約25℃で
あった。得られたラマン散乱光のストークス光及びアン
チ・ストークス光の一例を図7に示す。これら二つの信
号から温度を計算した結果、温度精度±3℃の計測結果
が得られた。
【0017】次に、レーザ光源2の変調ヘッド部の増幅
器を交換し、周波数帯域を図1(b)に示すように1M
Hz〜1GHzにしたところ、温度精度は±10℃と低
下した。更に、レーザ光源2の変調ヘッド部の増幅器を
変換し、周波数帯域を図1(c)に示すように10MH
z〜1GHzにしたところ、図8に示すようなラマン散
乱光の信号が得られ、図7の微分信号のような波形が得
られた。測定温度も加熱箇所において均一な温度が得ら
れず分布温度センサとして全く機能しないことが分かっ
た。このように、構成機器の周波数帯域が狭くなると本
来得られるべき信号が得られなくなりセンサとしての機
能を果たせなくなってしまう。しかし、広帯域の構成機
器を使用することは著しい装置コストの増大を招き実用
的計測は不可能である。本発明のように適正な周波数帯
域を選択することにより、従来の単一パルスによる計測
方式と同等の性能が得られ、更に、高距離分解能、計測
時間の短縮が実現される。
器を交換し、周波数帯域を図1(b)に示すように1M
Hz〜1GHzにしたところ、温度精度は±10℃と低
下した。更に、レーザ光源2の変調ヘッド部の増幅器を
変換し、周波数帯域を図1(c)に示すように10MH
z〜1GHzにしたところ、図8に示すようなラマン散
乱光の信号が得られ、図7の微分信号のような波形が得
られた。測定温度も加熱箇所において均一な温度が得ら
れず分布温度センサとして全く機能しないことが分かっ
た。このように、構成機器の周波数帯域が狭くなると本
来得られるべき信号が得られなくなりセンサとしての機
能を果たせなくなってしまう。しかし、広帯域の構成機
器を使用することは著しい装置コストの増大を招き実用
的計測は不可能である。本発明のように適正な周波数帯
域を選択することにより、従来の単一パルスによる計測
方式と同等の性能が得られ、更に、高距離分解能、計測
時間の短縮が実現される。
【0018】図3は本発明の他の実施例に係る方法を適
用したOTDRによる障害点検知装置即ち光ファイバ障
害点検知装置の構成を示すブロック図である。温度分布
を計測する場合と異なり、検出する信号はレイリー散乱
光なので、分岐結合器として光カプラ3が用いられてい
る。また、検出信号も1種類のみでよいので、図2の実
施例の光/電変換器13、乗算器20及びローパスフィ
ルタ23が省略された構成になっている。
用したOTDRによる障害点検知装置即ち光ファイバ障
害点検知装置の構成を示すブロック図である。温度分布
を計測する場合と異なり、検出する信号はレイリー散乱
光なので、分岐結合器として光カプラ3が用いられてい
る。また、検出信号も1種類のみでよいので、図2の実
施例の光/電変換器13、乗算器20及びローパスフィ
ルタ23が省略された構成になっている。
【0019】本発明は、上述の実施例に示されるよう
に、温度分布センサのみならず、光導波部の欠陥検出や
特性検査を行うOTDRの手法を用いるものであれば如
何なる計測装置にも適用可能である。また、本実施例で
はM系列信号を用いているが、この限りではなく、M系
列信号と同等のスペクトルを有するあらゆる相関処理に
用いられる符号も対象となる。更に、本実施例では二つ
の僅かに異なる周波数のM系列信号を用いているが、一
般的に用いられる同一周波数のM系列信号を用いる方法
等自己相関、相互相関により計測するあらゆる手法につ
いて成り立つものである。
に、温度分布センサのみならず、光導波部の欠陥検出や
特性検査を行うOTDRの手法を用いるものであれば如
何なる計測装置にも適用可能である。また、本実施例で
はM系列信号を用いているが、この限りではなく、M系
列信号と同等のスペクトルを有するあらゆる相関処理に
用いられる符号も対象となる。更に、本実施例では二つ
の僅かに異なる周波数のM系列信号を用いているが、一
般的に用いられる同一周波数のM系列信号を用いる方法
等自己相関、相互相関により計測するあらゆる手法につ
いて成り立つものである。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、構成機器
の周波数を上述のように適正に選択しているので以下の
ような効果がある。 構成機器の制約が少なく安価で高精度な計測装置を実
現することができる。 従来のOTDRによる計測測定方法に比べて高距離分
解能、S/Nの向上が実現できる。
の周波数を上述のように適正に選択しているので以下の
ような効果がある。 構成機器の制約が少なく安価で高精度な計測装置を実
現することができる。 従来のOTDRによる計測測定方法に比べて高距離分
解能、S/Nの向上が実現できる。
【図1】本発明の一実施例に係る周波数帯域の特性図で
ある。
ある。
【図2】本発明の一実施例に係る方法を適用した光ファ
イバ分布型温度センサの構成を示すブロック図である。
イバ分布型温度センサの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る方法を適用した光フ
ァイバ障害点検知装置の構成を示すブロック図である。
ァイバ障害点検知装置の構成を示すブロック図である。
【図4】M系列信号波形を示すタイミングチャートであ
る。
る。
【図5】M系列信号のパワースペクトルを示す特性図で
ある。
ある。
【図6】疑似ランダム信号の自己相関関数によって得ら
れる信号波形のタイミングチャートである。
れる信号波形のタイミングチャートである。
【図7】上記実施例の図1(a)の周波数特性の構成機
器により計測された光ファイバのアンチ・ストークス光
波形の一例を示すタイミングチャートである。
器により計測された光ファイバのアンチ・ストークス光
波形の一例を示すタイミングチャートである。
【図8】上記実施例の図1(c)の周波数特性の構成機
器により得られたアンチ・ストークス光波形の一例を示
すタイミングチャートである。
器により得られたアンチ・ストークス光波形の一例を示
すタイミングチャートである。
1 分岐分光器 2 光カプラ 11 センサ用光フィルタ 12 光/電変換器(光検出器) 15,16 クロック発生器 17,18 疑似ランダム信号発生器 19,20,21 乗算器 22,23,24 ローパスフィルタ 25 データ処理装置(計算機)
フロントページの続き (72)発明者 長棟 章生 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 被測定領域に敷設された光導波部に疑似
ランダム信号により変調された光信号を入射する工程
と、 前記光導波部に発生する散乱光を受光する工程と、 前記受光された散乱光を電気信号に変換する工程と、 前記電気信号に基づき疑似ランダム信号の自己相関関数
を求める工程とを有し、前記自己相関関数に基いて光導
波部に発生する後方散乱光の位置及び強度を求めるOT
DRによる計測方法において、 前記各工程における信号の周波数帯域を、前記疑似ラン
ダム信号の最小パルス幅l/f(sec)に対して、
0.001f(Hz)〜f(Hz)とすることを特徴と
するOTDRによる計測方法。 - 【請求項2】 疑似ランダム信号としてM系列信号を使
用し、M系列信号がRZ波形(3値)の場合は、クロッ
ク周波数をfとしたとき、光信号を発生してから受光す
るまでの間の周波数帯域を0.002f〜2fとするこ
とを特徴とする請求項1記載のOTDRによる計測方
法。 - 【請求項3】 疑似ランダム信号としてM系列信号を使
用し、M系列信号をNRZ波形(2値)の場合は、クロ
ック周波数をfとしたとき、光信号を発生してから受光
するまでの間の周波数帯域を0.001f〜fとするこ
とを特徴とする請求項1記載のOTDRによる計測方
法。 - 【請求項4】 第1のクロック信号に基づいた第1の疑
似ランダム信号を発生する工程と、 前記第1のクロック信号と周波数が僅かに異なる第2の
クロック信号に基づいた第2の疑似ランダム信号を発生
する工程と、 前記第1の疑似ランダム信号により振幅変調されたレー
ザ光を発生し、被測定領域に敷設された光導波部に入射
する工程と、 光導波部に発生した散乱光からラマン散乱光を分離抽出
して電気信号へ変換する工程と、 前記変換された電気信号と前記第2の疑似ランダム信号
とを乗算する工程と、 乗算された信号の帯域制限を行う工程と、 前記帯域制限を受けた信号に基いて被測定領域の温度分
布を計測する工程とを有し、 前記疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光を変
調する工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び乗算
工程の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パルス幅
l/fに対して0.001f〜fとすることを特徴とす
るOTDRによる温度分布の計測方法。 - 【請求項5】 第1のクロック信号に基づいた第1の疑
似ランダム信号を発生する工程と、 前記第1のクロック信号と周波数が僅かに異なる第2の
クロック信号に基づいた第2の疑似ランダム信号を発生
する工程と、 前記第1の疑似ランダム信号により変調されたレーザ光
を発生し、敷設された光導波部に入射する工程と、 光導波部に発生した散乱光からレイリー散乱光を分離抽
出して電気信号へ変換する工程と、 前記変換された電気信号と前記第2の疑似ランダム信号
とを乗算する工程と、 乗算された信号の帯域制限を行う工程と、 前記帯域制限を受けた信号に基いて光導波部の障害点、
欠陥、伝送損失等を計測する工程とを有し、 前記疑似ランダム信号を発生する工程、レーザー光を変
調する工程、散乱光を電気信号に変換する工程及び乗算
工程の周波数帯域を、疑似ランダム信号の最小パルス幅
l/fに対して0.001f〜fとすることを特徴とす
るOTDRによる光導波部の障害点の計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6012566A JPH07218352A (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | Otdrによる計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6012566A JPH07218352A (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | Otdrによる計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07218352A true JPH07218352A (ja) | 1995-08-18 |
Family
ID=11808912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6012566A Pending JPH07218352A (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | Otdrによる計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07218352A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10281868A (ja) * | 1997-04-04 | 1998-10-23 | Shigeru Ando | 時間相関検出型イメージセンサおよび画像解析方法 |
JP2008203094A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Hitachi Cable Ltd | 光ファイバ温度センサ及びそれを用いた温度測定方法 |
JP2010509580A (ja) * | 2006-11-08 | 2010-03-25 | フォテク・ソリューションズ・リミテッド | 光導波路を伝播する光の位相の障害検出 |
JP2010534855A (ja) * | 2007-07-27 | 2010-11-11 | タイコ エレクトロニクス サブシー コミュニケーションズ エルエルシー | 多重分解能コード系列を使用する光学時間領域反射率測定のためのシステムおよび方法 |
-
1994
- 1994-02-04 JP JP6012566A patent/JPH07218352A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10281868A (ja) * | 1997-04-04 | 1998-10-23 | Shigeru Ando | 時間相関検出型イメージセンサおよび画像解析方法 |
JP2010509580A (ja) * | 2006-11-08 | 2010-03-25 | フォテク・ソリューションズ・リミテッド | 光導波路を伝播する光の位相の障害検出 |
JP2008203094A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Hitachi Cable Ltd | 光ファイバ温度センサ及びそれを用いた温度測定方法 |
JP2010534855A (ja) * | 2007-07-27 | 2010-11-11 | タイコ エレクトロニクス サブシー コミュニケーションズ エルエルシー | 多重分解能コード系列を使用する光学時間領域反射率測定のためのシステムおよび方法 |
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