JPH07206810A - ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法 - Google Patents
ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法Info
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- JPH07206810A JPH07206810A JP6007797A JP779794A JPH07206810A JP H07206810 A JPH07206810 A JP H07206810A JP 6007797 A JP6007797 A JP 6007797A JP 779794 A JP779794 A JP 779794A JP H07206810 A JPH07206810 A JP H07206810A
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- bis
- compound
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- trisulfide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】新規なビス(カルバモイルエチル)トリスルフ
ィドの誘導体及びその製造方法の提供。 【構成】一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物およびそ
の製造方法。
ィドの誘導体及びその製造方法の提供。 【構成】一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物およびそ
の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビス(カルバモイ
ルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法に関
する。
ルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来よりトリサルファイド基(-S-S-S-)
を有する化合物は、医薬、染料、香料等の種々の分野に
わたり有用とされており、例えば、特開昭60-258157 で
はR1−SSS−R2(式中、R1及びR2は、エーテル
基、カルボキシル基、ケトン基、エステル基、フェニル
基等を含んでいてもよい炭素数1ー12の環状及び非環
状のアルキル基、アルケニル基を表す。)で表わされる
化合物が開示されており、また、特に医薬として有用な
ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体は
ケミカル・ファーマシューティカル・ブルテン、第22
巻、2987〜2990頁(1974年)にビス(ベー
ターシクロヘキシルカルベモイルエチル)トリスルフィ
ド、ビス(ベータークロロフェニルカルバモイルエチ
ル)トリスルフィド、ビス(ベーターベンジルカルバモ
イルエチル)トリスルフィドが、バイオオーガニック・
ケミストリー、第9巻、253〜260頁(1980
年)にビス(2ーアセトアミドエチル)トリスルフィド
が開示されている。
を有する化合物は、医薬、染料、香料等の種々の分野に
わたり有用とされており、例えば、特開昭60-258157 で
はR1−SSS−R2(式中、R1及びR2は、エーテル
基、カルボキシル基、ケトン基、エステル基、フェニル
基等を含んでいてもよい炭素数1ー12の環状及び非環
状のアルキル基、アルケニル基を表す。)で表わされる
化合物が開示されており、また、特に医薬として有用な
ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体は
ケミカル・ファーマシューティカル・ブルテン、第22
巻、2987〜2990頁(1974年)にビス(ベー
ターシクロヘキシルカルベモイルエチル)トリスルフィ
ド、ビス(ベータークロロフェニルカルバモイルエチ
ル)トリスルフィド、ビス(ベーターベンジルカルバモ
イルエチル)トリスルフィドが、バイオオーガニック・
ケミストリー、第9巻、253〜260頁(1980
年)にビス(2ーアセトアミドエチル)トリスルフィド
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のビス
(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体はいず
れもシクロアルキル、アリール等の環状化合物を含んで
おり、ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘
導体として脂肪族炭化水素基を有する化合物は未だ得ら
れていない。また、これら従来の製造方法はジスルフィ
ド体とアミン及びイオウ化合物とを反応させるもの、或
は、ハイドロジスルフィド類とチオールスルフィネート
類を反応させるものであり、前者では高温かつ反応時間
が非常に長く、また、後者ではハイドロジスルフィドの
合成が困難である等の問題を有していた。
(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体はいず
れもシクロアルキル、アリール等の環状化合物を含んで
おり、ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘
導体として脂肪族炭化水素基を有する化合物は未だ得ら
れていない。また、これら従来の製造方法はジスルフィ
ド体とアミン及びイオウ化合物とを反応させるもの、或
は、ハイドロジスルフィド類とチオールスルフィネート
類を反応させるものであり、前者では高温かつ反応時間
が非常に長く、また、後者ではハイドロジスルフィドの
合成が困難である等の問題を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に鑑みビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘
導体として脂肪族炭化水素基を有する化合物を得るため
に鋭意検討した結果、ビス(カルボキシエチル)ジスル
フィド体をアミド化することにより、容易にビス(カル
バモイルエチル)トリスルフィドの誘導体として脂肪族
炭化水素基を有する化合物が得られることを見いだし、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は一般式
に鑑みビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘
導体として脂肪族炭化水素基を有する化合物を得るため
に鋭意検討した結果、ビス(カルボキシエチル)ジスル
フィド体をアミド化することにより、容易にビス(カル
バモイルエチル)トリスルフィドの誘導体として脂肪族
炭化水素基を有する化合物が得られることを見いだし、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は一般式
【化5】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物。及び、
一般式(II)
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物。及び、
一般式(II)
【化6】 (式中、R3はカルボン酸エステル残基を示す。)で表
わされる化合物と一般式(III)
わされる化合物と一般式(III)
【化7】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物とを反応
させることを特徴とする一般式(I)
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物とを反応
させることを特徴とする一般式(I)
【化8】 (式中、R1及びR2は前記と同意義を示す。)で表わさ
れる化合物の製造方法に関する。
れる化合物の製造方法に関する。
【0005】本発明の化合物の式中のR1及びR2は同一
または異なって水素または脂肪族炭化水素基を示す。
該脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基
が挙げられ、これらが部分的に不飽和結合を含んでいて
もよい。該アルキル基としては、メチル、エチル、n-プ
ロピル、n-ブチル、tert-ブチル、iso-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、2-エチルヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル等の炭素数1〜15のアルキル
基が挙げられる。部分的に不飽和結合を含んでいる場合
としては、ビニル、アリル、イソプロペニル、メタリル
等のアルケニル基、エチニル、プロピニル、オクテニル
等のアルキニル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基
として好ましくは、炭素数1〜4の低級アルキル基、ま
た、R1,R2の好ましい態様としては、R1及びR2のい
ずれかが、水素で他方が、炭素数1〜4の低級アルキル
基が挙げられる。本発明の化合物(I)は、例えば、一
般式(II)
または異なって水素または脂肪族炭化水素基を示す。
該脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基
が挙げられ、これらが部分的に不飽和結合を含んでいて
もよい。該アルキル基としては、メチル、エチル、n-プ
ロピル、n-ブチル、tert-ブチル、iso-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、2-エチルヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル等の炭素数1〜15のアルキル
基が挙げられる。部分的に不飽和結合を含んでいる場合
としては、ビニル、アリル、イソプロペニル、メタリル
等のアルケニル基、エチニル、プロピニル、オクテニル
等のアルキニル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基
として好ましくは、炭素数1〜4の低級アルキル基、ま
た、R1,R2の好ましい態様としては、R1及びR2のい
ずれかが、水素で他方が、炭素数1〜4の低級アルキル
基が挙げられる。本発明の化合物(I)は、例えば、一
般式(II)
【化9】 (式中、R3はカルボン酸エステル残基を示す。)で表
わされる化合物と一般式(III)
わされる化合物と一般式(III)
【化10】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物とを反応
させることにより得ることができる。
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物とを反応
させることにより得ることができる。
【0006】一般式(II)で表わされるビス(カルボキ
シエチル)ジスルフィド体は、従来から空気酸化(ヘテ
ロサイクルズ Vol.9 No.7 (1978))や過酸化水素酸化
(ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリ
ー 8(4) 571〜580 (1971))等により合成されることが
知られている。また、例えば、一般式(IV)
シエチル)ジスルフィド体は、従来から空気酸化(ヘテ
ロサイクルズ Vol.9 No.7 (1978))や過酸化水素酸化
(ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリ
ー 8(4) 571〜580 (1971))等により合成されることが
知られている。また、例えば、一般式(IV)
【化11】 (式中、R3はカルボン酸エステル残基を示す。)で表
わされる3ーメルカプトプロピオネートを、溶媒中で酸
化剤の存在下反応させることにより、容易に得ることも
できる。一般式(IV)のR3で示されるカルボン酸エス
テル残基は、酸化反応で容易に脱離せず、後のアミド化
反応で容易に脱離し得る基であれば、いかなる基でもよ
く例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、te
rt-ブチル、iso-ブチル等のアルキル基、ベンジル、1-
フェニルエチル、2-フェニルエチル、1-フェニルプロピ
ル,2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、メチル
ベンジル、エチルベンジル、イソプロピルベンジル、t-
ブチルベンジル等のアラルキル基が挙げられる。好まし
くは、炭素数1〜4の低級アルキルが挙げられる。該反
応溶媒としては、ビス(カルボキシエチル)ジスルフィ
ド体(II)が溶解し、反応を阻害しないものであれば特
に限定されるものではなく、例えば、メタノ−ル、エタ
ノ−ル、n-プロパノ−ル、iso-プロパノ−ル、tert-ブ
タノ−ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、エチルエ-テル、エチレングリコ-ル
ジメチルエ-テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化アルキル類、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、
水等が挙げられる。これらは2種類以上混合して用いる
こともできる。好ましくはアルコール類、特に好ましく
はメタノールが用いられる。
わされる3ーメルカプトプロピオネートを、溶媒中で酸
化剤の存在下反応させることにより、容易に得ることも
できる。一般式(IV)のR3で示されるカルボン酸エス
テル残基は、酸化反応で容易に脱離せず、後のアミド化
反応で容易に脱離し得る基であれば、いかなる基でもよ
く例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、te
rt-ブチル、iso-ブチル等のアルキル基、ベンジル、1-
フェニルエチル、2-フェニルエチル、1-フェニルプロピ
ル,2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、メチル
ベンジル、エチルベンジル、イソプロピルベンジル、t-
ブチルベンジル等のアラルキル基が挙げられる。好まし
くは、炭素数1〜4の低級アルキルが挙げられる。該反
応溶媒としては、ビス(カルボキシエチル)ジスルフィ
ド体(II)が溶解し、反応を阻害しないものであれば特
に限定されるものではなく、例えば、メタノ−ル、エタ
ノ−ル、n-プロパノ−ル、iso-プロパノ−ル、tert-ブ
タノ−ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、エチルエ-テル、エチレングリコ-ル
ジメチルエ-テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化アルキル類、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、
水等が挙げられる。これらは2種類以上混合して用いる
こともできる。好ましくはアルコール類、特に好ましく
はメタノールが用いられる。
【0007】該酸化剤としては、酸化能力を持つもの
で、反応を阻害するものでなければ特に限定されるもの
ではなく、例えば、よう素、臭素、塩素等のハロゲン
類、例えば第1、2鉄イオン、銅イオン、コバルトイオン
等の金属イオン類、ジメチルスルホキシド、脂肪族のジ
アルキルスルホキシド類等が挙げられる。好ましくはハ
ロゲン類、特に好ましくはよう素が用いられる。該反応
は、通常0〜70℃好ましくは20〜50℃で2〜24
時間反応させる。また、常温下、または加圧下により行
なうことができる。溶媒、酸化剤はそれぞれ3ーメルカ
プトプロピオネート(IV)に対し、1〜30重量倍、
0.1〜10等量倍の範囲で用いられる。一般式(II
I)の式中の同一または異なって水素または脂肪族炭化
水素基を示すR1及びR2は上述のR1及びR2と同意義を
示す。ビス(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)
とアミン化合物(III)との反応は、通常、0〜70
℃、好ましくは20〜50℃で1〜5時間反応させる。
該反応は常温下、または加圧下により行なうことができ
る。アミン化合物(III)はビス(カルボキシエチル)
ジスルフィド体(II)に対し、0.1〜10等量倍、好
ましくは1〜4等量倍の範囲で用いることができる。ま
た、溶媒下反応させることが望ましく、該溶媒としては
上記のビス(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)
の合成に用いた溶媒が使用できる。その使用量は、ビス
(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)に対し、1
〜30重量倍、好ましくは5〜10重量倍の範囲であ
る。反応終了後、生成したビス(カルバモイルエチル)
トリスルフィドの誘導体(I)は公知の分離精製手段、
例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィー等により単離精製することがで
きる。このような製造方法によって製造される本発明の
ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体
(I)は、約10〜60%の収率で得ることができる。
で、反応を阻害するものでなければ特に限定されるもの
ではなく、例えば、よう素、臭素、塩素等のハロゲン
類、例えば第1、2鉄イオン、銅イオン、コバルトイオン
等の金属イオン類、ジメチルスルホキシド、脂肪族のジ
アルキルスルホキシド類等が挙げられる。好ましくはハ
ロゲン類、特に好ましくはよう素が用いられる。該反応
は、通常0〜70℃好ましくは20〜50℃で2〜24
時間反応させる。また、常温下、または加圧下により行
なうことができる。溶媒、酸化剤はそれぞれ3ーメルカ
プトプロピオネート(IV)に対し、1〜30重量倍、
0.1〜10等量倍の範囲で用いられる。一般式(II
I)の式中の同一または異なって水素または脂肪族炭化
水素基を示すR1及びR2は上述のR1及びR2と同意義を
示す。ビス(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)
とアミン化合物(III)との反応は、通常、0〜70
℃、好ましくは20〜50℃で1〜5時間反応させる。
該反応は常温下、または加圧下により行なうことができ
る。アミン化合物(III)はビス(カルボキシエチル)
ジスルフィド体(II)に対し、0.1〜10等量倍、好
ましくは1〜4等量倍の範囲で用いることができる。ま
た、溶媒下反応させることが望ましく、該溶媒としては
上記のビス(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)
の合成に用いた溶媒が使用できる。その使用量は、ビス
(カルボキシエチル)ジスルフィド体(II)に対し、1
〜30重量倍、好ましくは5〜10重量倍の範囲であ
る。反応終了後、生成したビス(カルバモイルエチル)
トリスルフィドの誘導体(I)は公知の分離精製手段、
例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィー等により単離精製することがで
きる。このような製造方法によって製造される本発明の
ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体
(I)は、約10〜60%の収率で得ることができる。
【0008】
【発明の効果】本発明によって提供されるビス(カルバ
モイルエチル)トリスルフィドの誘導体は、還元剤とし
ての性質を有し医薬、染料、香料、廃棄物処理の分野に
おいて有用に用いられ、特に、下水処理において活性汚
泥法により分解されない工業用殺菌剤をすばやく分解す
ることができる。また、本発明の製造方法は、従来のビ
ス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体の製
造方法に比べて、原料の入手が容易で、反応時間が短
く、かつ作業性にも優れたものである。
モイルエチル)トリスルフィドの誘導体は、還元剤とし
ての性質を有し医薬、染料、香料、廃棄物処理の分野に
おいて有用に用いられ、特に、下水処理において活性汚
泥法により分解されない工業用殺菌剤をすばやく分解す
ることができる。また、本発明の製造方法は、従来のビ
ス(カルバモイルエチル)トリスルフィドの誘導体の製
造方法に比べて、原料の入手が容易で、反応時間が短
く、かつ作業性にも優れたものである。
【0009】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何等限定
されるものではない。 参考例1(ビス(メチルカルボキシルエチル)ジスルフ
ィドの合成) 2.0g(17mmol)のメチル-3-メルカプトプロピ
オネートを10mlのメタノ−ルで溶かし、よう素2.
1g(17m atom)を加え温度40℃で12時間
反応した。得られた反応溶液を減圧濃縮し酢酸エチルを
加え5%炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後その
炉液を減圧濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィ
(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)で精製後、油状
物のビス(メチルカルボキシルエチル)ジスルフィド
(3.4g,収率86.0%)を得た。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何等限定
されるものではない。 参考例1(ビス(メチルカルボキシルエチル)ジスルフ
ィドの合成) 2.0g(17mmol)のメチル-3-メルカプトプロピ
オネートを10mlのメタノ−ルで溶かし、よう素2.
1g(17m atom)を加え温度40℃で12時間
反応した。得られた反応溶液を減圧濃縮し酢酸エチルを
加え5%炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後その
炉液を減圧濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィ
(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)で精製後、油状
物のビス(メチルカルボキシルエチル)ジスルフィド
(3.4g,収率86.0%)を得た。
【0010】実施例1(ビス(メチルカルバモイルエチ
ル)トリスルフィドの合成I) 参考例1で得られたビス(メチルカルボキシルエチル)
ジスルフィド1.05g(4.4mmol)を10ml
のメタノ−ル:水=1:1v/v溶液で溶かし、40%メ
チルアミン-メタノ−ル溶液2.0g(25.8mmo
l)を加え60℃で2時間反応した。得られた反応溶液
を減圧濃縮し、クロロホルムを加え水、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後そ
の炉液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(MeOH:CHCl3=1:30)で精製後、ビス(メチル
カルバモイルエチル)トリスルフィドの白色結晶(53
0mg,収率44.5%)を得た。 融点:115〜117℃ IR(KBr)cm-1:3303、2915、1645、1560,1H−N
MR(CDCl3:CD3OD=1:1)δ:2.78(s,3H)、3.13(t,3
H,J=7.1Hz)、2.67(s,3H,J=7.1Hz) M.S m/e:269,237,190(M++1) 元素分析: 計算値:C:35.80,H:6.01,N:10.4
4,S:35.84 実測値:C:35.74,H:5.92,N:10.5
0,S:35.61
ル)トリスルフィドの合成I) 参考例1で得られたビス(メチルカルボキシルエチル)
ジスルフィド1.05g(4.4mmol)を10ml
のメタノ−ル:水=1:1v/v溶液で溶かし、40%メ
チルアミン-メタノ−ル溶液2.0g(25.8mmo
l)を加え60℃で2時間反応した。得られた反応溶液
を減圧濃縮し、クロロホルムを加え水、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後そ
の炉液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(MeOH:CHCl3=1:30)で精製後、ビス(メチル
カルバモイルエチル)トリスルフィドの白色結晶(53
0mg,収率44.5%)を得た。 融点:115〜117℃ IR(KBr)cm-1:3303、2915、1645、1560,1H−N
MR(CDCl3:CD3OD=1:1)δ:2.78(s,3H)、3.13(t,3
H,J=7.1Hz)、2.67(s,3H,J=7.1Hz) M.S m/e:269,237,190(M++1) 元素分析: 計算値:C:35.80,H:6.01,N:10.4
4,S:35.84 実測値:C:35.74,H:5.92,N:10.5
0,S:35.61
【0011】実施例2((ビス(メチルカルバモイルエ
チル)トリスルフィドの合成II) 参考例1で得られたビス(メチルカルボキシルエチル)
ジスルフィド1.05g(4.4mmol)を10ml
のメタノ−ル:水=1:1溶液で溶かし、40%メチル
アミン-メタノ−ル溶液2.0g(25.8mmol)を
加え20℃で2時間反応した。得られた反応溶液を減圧
濃縮し、クロロホルムを加え水、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後その炉液
を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(Me
OH:CHCl3=1:30)で精製後、ビス(メチルカルバ
モイルエチル)トリスルフィドの白色結晶(120m
g,収率10.2%)を得た。 融点:115〜117℃ IR(KBr)cm-1:3305、2915、1645、1561,1H−NM
R(CDCl3:CD3OD=1:1)δ:2.79(s,3H)、3.13(t,3H,J=7.1
Hz)、2.67(s,3H,J=7.1Hz) M.S m/e:269,237,190(M++1)
チル)トリスルフィドの合成II) 参考例1で得られたビス(メチルカルボキシルエチル)
ジスルフィド1.05g(4.4mmol)を10ml
のメタノ−ル:水=1:1溶液で溶かし、40%メチル
アミン-メタノ−ル溶液2.0g(25.8mmol)を
加え20℃で2時間反応した。得られた反応溶液を減圧
濃縮し、クロロホルムを加え水、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、更にろ過後その炉液
を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(Me
OH:CHCl3=1:30)で精製後、ビス(メチルカルバ
モイルエチル)トリスルフィドの白色結晶(120m
g,収率10.2%)を得た。 融点:115〜117℃ IR(KBr)cm-1:3305、2915、1645、1561,1H−NM
R(CDCl3:CD3OD=1:1)δ:2.79(s,3H)、3.13(t,3H,J=7.1
Hz)、2.67(s,3H,J=7.1Hz) M.S m/e:269,237,190(M++1)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物。 - 【請求項2】一般式(II) 【化2】 (式中、R3はカルボン酸エステル残基を示す。)で表
わされる化合物と一般式(III) 【化3】 (式中、R1及びR2は同一または異なって水素または脂
肪族炭化水素基を示す。)で表わされる化合物とを反応
させることを特徴とする一般式(I) 【化4】 (式中、R1及びR2は前記と同意義を示す。)で表わさ
れる化合物の製造方法。 - 【請求項3】R1及びR2がそれぞれ同一または異なって
水素または低級アルキルである請求項1記載の化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6007797A JPH07206810A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6007797A JPH07206810A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206810A true JPH07206810A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11675638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6007797A Withdrawn JPH07206810A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ビス(カルバモイルエチル)トリスルフィド誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206810A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009275235A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油用及び燃料油用添加剤、並びに潤滑油組成物及び燃料油組成物 |
JP2009275234A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油用及び燃料油用添加剤、並びに潤滑油組成物及び燃料油組成物 |
US8592356B2 (en) | 2007-05-29 | 2013-11-26 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Lubricant composition for internal combustion engine |
-
1994
- 1994-01-27 JP JP6007797A patent/JPH07206810A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8592356B2 (en) | 2007-05-29 | 2013-11-26 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Lubricant composition for internal combustion engine |
JP2009275235A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油用及び燃料油用添加剤、並びに潤滑油組成物及び燃料油組成物 |
JP2009275234A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油用及び燃料油用添加剤、並びに潤滑油組成物及び燃料油組成物 |
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