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JPH0719039A - エンジンの排気装置 - Google Patents

エンジンの排気装置

Info

Publication number
JPH0719039A
JPH0719039A JP16263693A JP16263693A JPH0719039A JP H0719039 A JPH0719039 A JP H0719039A JP 16263693 A JP16263693 A JP 16263693A JP 16263693 A JP16263693 A JP 16263693A JP H0719039 A JPH0719039 A JP H0719039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary air
exhaust gas
cylinder
ejector
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16263693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Kaneko
裕章 金子
Katsumi Nakazato
勝美 中里
Yoshimitsu Tateno
佳光 舘野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP16263693A priority Critical patent/JPH0719039A/ja
Publication of JPH0719039A publication Critical patent/JPH0719039A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エゼクタ効果を高めて二次空気を効率的に供
給し、また、マフラ本体表面の触媒部近傍の温度上昇を
抑制して排気ガス温度を低下させ、耐久性、信頼性、さ
らに、安全性を向上する 【構成】 エンジンからの排気ガスは拡張室7で排気騒
音が低減され、次いでエゼクタ外筒11の排気ガス流入
口からエゼクタ外筒11と旋回筒13との間の通路で旋
回し、エゼクタ12で流速がさらに速められ、負圧を発
生して二次空気導入パイプ5から二次空気を吸引する。
そして、混合筒14内で排気ガスと二次空気が混合され
ながら触媒室9に放出され、触媒18で浄化された排出
ガスが排気室10の排気通路10aを通って大気に放出
される。この際、エンジンの出力低下を招くことなく二
次空気が効率良く吸入され、触媒18に最適な二次空気
量を供給して過剰な触媒反応を防止する。さらに、触媒
18が断熱的に保持されているためマフラ本体2表面の
触媒室近傍の温度上昇を抑制し、排気通路10aで旋回
させられることで排気ガス温度が下げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次空気を導入して触
媒での酸化反応を促進し、排気ガスを浄化するエンジン
の排気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、過濃な空燃比で運転されたエ
ンジンの排気中に二次空気を導入し、触媒やサーマルリ
アクタ等の後処理装置における排気ガス浄化反応の促進
を図る技術が知られており、この二次空気を排気系へ供
給する手段として、ポンプ等の補機類を用いて積極的に
供給するものがある。
【0003】しかし、排気ガス吐出量に見合う二次空気
の導入量を絞り弁等のコントロール手段で適正に制御し
なければならず、制御が複雑で、しかも装置全体が大型
化してしまい、コストの高騰を招く問題がある。
【0004】一方、排気ガスが吐出する際のエゼクタ効
果を利用して二次空気を導入するようにしたものは、構
造が簡単で、排気ガスの吐出量に見合う二次空気を導入
することができるため、多くのエンジンで採用されてい
る。例えば、米国特許第3468124号には、排気マ
ニホルドの上流側で二次空気をエゼクタ効果により気筒
毎に取り入れる技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エゼクタ効
果により二次空気を取り入れる際には、エンジンの排気
量を考慮してエゼクタの諸元を設定する必要があり、エ
ンジンの排気量に対してエゼクタの諸元が不適切である
と、二次空気が効率的に導入されない。また、前記先行
技術に記載されているように、排気マニホルドの上流側
にエゼクタを設け、このエゼクタの下流側に排気騒音を
低減するため消音器を配設するものでは、抵抗の大きい
消音器によって十分なエゼクタ効果が得られない。
【0006】この場合、十分なエゼクタ効果が得られず
に適切な二次空気が供給されないと、二次空気の吸い込
み音が増大するばかりでなく、甚だしい場合には、脈動
波が発生し、二次空気導入パイプから逆流して大気中に
排気ガスを放出するおそれがある。
【0007】さらに、二次空気の導入量が少ない場合に
は、エンジン出力の低下を招き、過大な二次空気が導入
された場合には、触媒反応が過度に活性化されて温度上
昇が激しくなり、マフラ本体が加熱されて酸化劣化によ
り耐久性が低下するばかりでなく、マフラからの排出ガ
スの温度が高くなり、安全性に対する厳重な注意が必要
となる。
【0008】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、エゼクタ効果を高めて二次空気を効率的に供給し、
また、マフラ本体表面の触媒部近傍の温度上昇を抑制し
て排気ガス温度を低下させ、耐久性、信頼性、さらに、
安全性を向上することのできるエンジンの排気装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、エンジン
の排気側に接続するマフラ本体内に、排気ガスと外部か
ら導入した二次空気とを混合して触媒に供給するエゼク
タを備えたエンジンの排気装置であって、軸中心に対し
てオフセットして設けた開口部から排気ガスを導入し、
この排気ガスを旋回させるための旋回筒と、前記旋回筒
で旋回した排気ガスと二次空気とを取り入れて混合し、
前記触媒に供給するための混合筒と、前記混合筒に外部
から二次空気を導入するための二次空気導入パイプとを
外側から順に同軸的に配置して前記エゼクタを構成した
ものである。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、前記
旋回筒の一方の端部に前記二次空気導入パイプを貫通し
て二次空気流出側開口端を前記旋回筒内部に臨ませると
ともに、前記旋回筒の他方の端部に前記混合筒を貫通
し、前記混合筒の排気ガス流入側開口端を、前記旋回筒
の前記二次空気導入パイプを貫通した一方の端部、ある
いは、前記旋回筒の前記混合筒を貫通した他方の端部の
いずれかの側に配置したものである。
【0011】第3の発明は、第1の発明において、前記
二次空気導入パイプの二次空気流出側開口端と、前記混
合筒の排気ガス流入側開口端とをオーバーラップさせて
配置したものである。
【0012】第4の発明は、エンジンの排気側に接続す
るマフラ本体内に、排気ガスと外部から導入した二次空
気とを混合して触媒に供給するエゼクタを備えたエンジ
ンの排気装置であって、軸中心に対してオフセットして
設けた開口部から排気ガスを導入し、この排気ガスを旋
回させるための旋回筒と、前記旋回筒で旋回した排気ガ
スと二次空気とを取り入れて混合し、前記触媒に供給す
るための混合筒と、前記混合筒に外部から二次空気を導
入するための二次空気導入パイプとを外側から順に同軸
的に配置し、前記旋回筒の一方の端部に前記二次空気導
入パイプを貫通して二次空気流出側開口端を前記旋回筒
内部に臨ませるとともに、前記旋回筒の他方の端部に前
記混合筒を貫通して排気ガス流入側開口端を前記二次空
気導入パイプの二次空気流出側開口端にオーバーラップ
させ、さらに、前記混合筒の排気ガス流入側開口端と前
記二次空気導入パイプの二次空気流出側開口端とのオー
バーラップ部分を、前記旋回筒の前記二次空気導入パイ
プを貫通した一方の端部、あるいは、前記旋回筒の前記
混合筒を貫通した他方の端部のいずれかの側に配置して
前記エゼクタを構成したものである。
【0013】第5の発明は、エンジンの排気側に接続す
るマフラ本体内に、排気ガスと外部から導入した二次空
気とを混合して触媒に供給するエゼクタを備えたエンジ
ンの排気装置であって、エンジンからの排気ガスを拡張
して排気騒音を低減する消音室と、前記消音室を通過し
た排気ガスを外部から導入した二次空気と混合する前記
エゼクタを収納したエゼクタ室と、前記エゼクタ室から
の排気ガスを浄化する前記触媒を断熱的に保持する触媒
室と、前記触媒室で浄化された排気ガスを、前記マフラ
本体の径方向に旋回させて外部に放出する排気室とを上
流側から順に配設したものである。
【0014】第6の発明は、第5の発明において、前記
エゼクタ室に、前記消音室からの排気ガスを旋回させて
前記エゼクタ内に導く通路を設けたものである。
【0015】
【作用】第1の発明では、マフラ本体内にエンジンの排
気ガスが導入されると、この排気ガスが軸中心に対して
オフセットして設けたエゼクタの旋回筒の開口部を通っ
て旋回筒内部で旋回する。そして、この旋回した排気ガ
スが、二次空気導入パイプを介して外部から取り入れら
れた二次空気と混合されて触媒に供給され、さらに、こ
の触媒で浄化されて排出される。
【0016】第2の発明では、第1の発明のエゼクタに
おいて、旋回筒の一方の端部に二次空気導入パイプを貫
通して二次空気流出側開口端を旋回筒内部に臨ませると
ともに、旋回筒の他方の端部に混合筒を貫通し、この混
合筒の排気ガス流入側開口端を、旋回筒の二次空気導入
パイプを貫通した一方の端部、あるいは、旋回筒の混合
筒を貫通した他方の端部のいずれかの側に配置し、旋回
筒で旋回した排気ガスと二次空気導入パイプから取り入
れた二次空気とを、混合内部で混合して触媒に供給す
る。
【0017】第3の発明では、第1の発明のエゼクタに
おいて、二次空気導入パイプの二次空気流出側開口端と
混合筒の排気ガス流入側開口端とをオーバーラップさせ
て配置し、このオーバーラップ部分の隙間から、旋回し
た排気ガスを混合筒内部に取り入れる。
【0018】第4の発明では、マフラ本体内にエンジン
の排気ガスが導入されると、この排気ガスが軸中心に対
してオフセットして設けたエゼクタの旋回筒の開口部を
通って旋回筒内部で旋回する。そして、この旋回した排
気ガスが、旋回筒内部の混合筒と二次空気導入パイプと
のオーバーラップ部分の隙間から混合内部に取り入れら
れ、二次空気導入パイプを介して取り入れられた二次空
気と混合されて触媒に供給され、さらに、この触媒で浄
化されて排出される。
【0019】第5の発明では、エンジンの排気ガスは、
まず、マフラ本体内の消音室で拡張されて排気騒音が低
減され、次いで、エゼクタ室で、外部から導入した二次
空気と混合され、触媒を断熱的に保持した触媒室に導入
されて浄化される。そして、この触媒室で浄化された排
気ガスが、排気室でマフラ本体の径方向に旋回させら
れ、外部に放出される。
【0020】第6の発明では、第5の発明において、消
音室からエゼクタ室に導入された排気ガスが旋回させら
れてエゼクタ内に導かれ、二次空気と混合される。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例を示し、図1は排気装置
の縦断面図、図2は排気装置の外観図、図3は排気ガス
導入部の横断面図、図4は排気ガス導入部の縦断面図、
図5はエゼクタの横断面図、図6は触媒直下流側の横断
面図、図7はガス出口部の横断面図、図8はエゼクタの
等価モデルを示す説明図、図9はエゼクタ入口の配置を
示す説明図、図10は流速及び絞り抵抗と各部の通路面
積との関係を示す説明図、図11は旋回筒及び混合筒の
間の通路面積と二次空気量との関係を示す説明図、図1
2は混合筒の排気ガス流入側開口端位置と二次空気量と
の関係を示す説明図、図13は混合筒の排気ガス流入側
開口端位置を変更したエゼクタの説明図、図14は二次
空気導入パイプ及び混合筒のオーバーラップ量と二次空
気量との関係を示す説明図、図15は二次空気導入パイ
プ及び混合筒のオーバーラップ部の通路面積と二次空気
量との関係を示す説明図である。
【0022】図2において、符号1は排気装置であり、
円筒状のマフラ本体2の上部側面からマニホルドパイプ
3が延出され、このマニホルドパイプ3入口部のフラン
ジ4を介して、図示しない汎用エンジン等の排気ポート
に接続されるようになっている。
【0023】また、前記マフラ本体2の上端部中央に
は、後述するエゼクタ12に二次空気を取り入れるため
の二次空気導入パイプ5が突出され、前記マフラ本体2
の下端部に、後述する触媒18によって浄化された排気
ガスを大気に放出するため周方向に開口された排気口6
が設けられている。
【0024】前記マフラ本体2は、図1に示すように、
カップ状の外筒2a,2bを互いに対向させて周縁を接
合することにより形成されており、消音室としての拡張
室7とエゼクタ室8とが前記外筒2aによって形成され
る上部空間に順に設けられ、前記外筒2bによって形成
される下部空間に、触媒室9と排気室10とが順に設け
られている。
【0025】前記拡張室7には、前記二次空気導入パイ
プ5が軸方向に挿通されて前記エゼクタ室8内に延出さ
れるとともに、前記マニホルドパイプ3が径方向から延
出され、図2のA−A線断面(排気ガス導入部の縦断
面)である図3、及び、図3のC−C線断面(排気ガス
導入部の横断面)である図4に示されるように、端部が
前記外筒2aの内壁に当接され接合されている。前記マ
ニホルドパイプ3の前記拡張室7内に臨まされた部分に
は、排気ガスを前記拡張室7に放出するための孔3aが
径方向に穿設されるとともに、前記二次空気導入パイプ
5が挿通される孔3bが穿設されている。
【0026】また、前記エゼクタ室8は、図3のB−B
線断面(排気装置1の縦断面)である図1に示されるよ
うに、エゼクタ外筒11によって区切られ、このエゼク
タ外筒11内に、排気ガスを旋回させるための旋回筒1
3と、排気ガスと二次空気とを混合するための混合筒1
4と、この混合筒14に二次空気を供給するための前記
二次空気導入パイプ5とが外側から順に同心状に配置さ
れたエゼクタ12が収納されている。
【0027】前記エゼクタ外筒11は、前記外筒2a内
径に対して所定の間隙を有する略カップ状に形成されて
おり、下部に前記外筒2a内壁に嵌合する円筒部を有
し、この円筒部周縁のフランジが、前記外筒2a,2b
の周縁対向部で挾持されて前記拡張室7と前記触媒室9
との境界を形成している。
【0028】さらに、前記エゼクタ外筒11には、図1
のD−D線断面(エゼクタの横断面)である図5に示さ
れるように、前記外筒2a内径に対して所定の間隙を有
する円筒面の一部に、前記外筒2a内壁に当接する突出
部が形成されており、この突出部から円筒面にかけての
側壁に、前記拡張室7に連通する排気ガス流入口11a
が開口されている。
【0029】また、前記旋回筒13は、図1に示すよう
に、略カップ状に形成されてフランジを有し、このカッ
プ形状の端面中央に、前記二次空気導入パイプ5が貫通
・固定されるとともに、端面周囲に前記エゼクタ外筒1
1の端面が接合されている。さらに、前記混合筒14
は、円筒下部開口端にフランジを有する形状となってお
り、このフランジと前記旋回筒13のフランジとが重な
り合わされ、前記エゼクタ外筒11の上部円筒から下部
円筒に至る段差平面部に接合されている。
【0030】また、前記二次空気導入パイプ5の二次空
気流出側開口端は、前記二次空気導入パイプ5より太径
の前記混合筒14の排気ガス流入側開口端に若干オーバ
ーラップして配置され、前記マフラ本体2の軸中心に配
置される前記二次空気導入パイプ5に対し、前記混合筒
14、前記旋回筒13、及び、前記エゼクタ外筒11の
円筒部が、互いに同軸となるよう配置されている。
【0031】また、前記旋回筒13には、図5に示すよ
うに、前記エゼクタ外筒11及び前記旋回筒13の間に
形成される通路15と、前記旋回筒13及び前記混合筒
14の間に形成される通路16とを連通する開口部13
aが、軸中心に対してオフセットしたエゼクタ入口とし
て設けられている。具体的には、前記旋回筒13の円筒
側壁の一部をHの字を横にした形状で切り込み、一片を
円筒面の接線方向外側に折り曲げるとともに、他方を内
側に折り曲げて前記開口部13aが形成されている。
【0032】ここで、二次空気を効率的に導入するため
の前記エゼクタ12の基本的な構成要件について説明す
る。前記エゼクタ12に導入される適切な二次空気量
は、単位時間当たりエンジンの排気量の10%〜40%
が適量であることが実験的に確認されており、図10に
示すように、各部の通路面積が小さ過ぎると排気ガスの
絞り抵抗となり、大き過ぎると排気ガスの流速が低下す
る。従って、前記エゼクタ12は、流速と抵抗の相反す
る要因に対して最適範囲にあり、最も効率良く二次空気
を導入できるよう、以下の各部の諸元が決定されてい
る。
【0033】(a)エゼクタ入口である旋回筒13の開
口部13aを等価的に径d1及び面積S1で表わすと、こ
の入口面積S1は、小さ過ぎると排気ガスの絞り抵抗と
なり、大き過ぎると排気ガスの流速が低下して旋回筒1
3と混合筒14との間の通路16における旋回度が低下
する。
【0034】このエゼクタ入口面積S1は、エンジンの
ピストン面積S0(ピストン径D0)に対し、次の(1)式
の範囲にあるとき、図10の最適範囲となり、前記旋回
筒13の開口部13aの面積は、等価的にこの範囲に設
定されている。
【0035】 0.05S0 < S1 < 0.13S0 … (1) (0.2D0 < d1 < 0.35D0) (b)エゼクタ入口のエゼクタ軸中心に対するオフセッ
ト量δ1は、旋回流を生じさせる重要な要素であり、エ
ゼクタ入口径d1の1/2に設定されたとき、最もスムーズ
に旋回流を発生させることができ、前記(1)式から前記
オフセット量δ1は、次の(2)式の範囲に設定される。
【0036】 0.1D0 < δ1(=d1/2) < 0.18D0 … (2) また、エゼクタ入口に対する混合筒14の排気ガス流入
側開口端の位置δ2は、δ2>d1/2に設定する。すな
わち、混合筒14の排気ガス流入部の軸方向位置を、エ
ゼクタ入口開口部内に含めないことでエゼクタ内に流入
した排気ガスを旋回筒13の壁面に確実に沿わせ、旋回
流を効果的に発生させるようにする。
【0037】(c)旋回筒13と混合筒14との間の通
路16の断面積S2の大小によって旋回速度が決定され
る。通路15が狭い場合には排気ガスの流速が大となる
が排気抵抗となり、エンジン出力が低下する。
【0038】この断面積S2は、エンジンのピストン面
積S0に対し、以下の(3)式の範囲にあるとき、図11に
破線で示す最大二次空気量の近辺となることが実験的に
確認されており、前項のオフセット量δ1がd1/2に設
定されることから、旋回筒13の径d2は、d2≒2d1
となり、混合筒14の径d3が設定される。
【0039】 0.15S0 < S2 < O.38S0 … (3) (0.4D0 < d2(≒2d1) < 0.7D0 0.3D0 < d3 < 0.55D0) (d)混合筒14の排気ガス流入側端部と、旋回筒13
の二次空気導入パイプ5側端部との隙間δ3によって形
成される帯状の面積S3は、小さいと絞り抵抗になって
エンジン出力が低下する。この帯状の面積S3が以下の
(4)式の範囲内にあるとき、二次空気量を効率良く導入
できる。
【0040】 0.05S0 < S3 < 0.13S0 … (4) この(4)式の範囲となる前記隙間δ3は、混合筒14の排
気ガス流入側端部の位置が二次空気導入パイプ5を貫通
した端部側となり、図12に示すように、最も二次空気
量が最も大きい範囲となるが、隙間δ3’の位置におい
ても、二次空気量を次いで多く得ることができる。従っ
て、図13に示すように、混合筒14を、排気ガス流入
側端部位置を反対端部側に設定して(隙間δ3’)エゼ
クタ12を構成しても良い。
【0041】(e)二次空気導入パイプ5の二次空気流
出側開口端と混合筒14の排気ガス流入側開口端とのオ
ーバーラップ量δ4は、排気ガスの流れの方向を決定付
け、このオーバーラップを設けると、図14に示すよう
に、二次空気量が急激に増加する。従って、所定の値以
下でδ4 > 0、すなわち、オーバーラップがあれば良
い。
【0042】(f)前記オーバーラップによって生じる
環状隙間の面積S4は、小さいと絞り抵抗となってエン
ジン出力の低下を招き、大き過ぎると流速が低下する。
この面積S4は、マニホルドパイプ3の通過面積より小
さいと出力低下があり、大きいと発生する負圧が少なく
なる。
【0043】ここで、マニホルドパイプ3の通過面積
は、通常、エゼクタ入口面積S1と等価にされるため、
実験的に次の(5)式が成立する。
【0044】 0.65S1 < S4 < 1.7S1 … (5) 従って、エンジンのピストン面積S0に対しては、(1)式
より、 0.65×0.05S0 < S4 < 1.7×0.13S0 すなわち、以下の(6)式が成立する。
【0045】 0.03S0 < S4 < 0.22S0 … (6) (g)二次空気導入パイプ5の開口面積S5は、小さい
と二次空気の導入量が少なくなる。従って、面積S5の
範囲(二次空気導入パイプ5の径d4)を以下の(7)式の
範囲で設定すると、前述の(6)式の条件下で設定された
混合筒14と二次空気導入パイプ5のオーバーラップ部
の環状隙間の面積S4に対し、二次空気量が図15に破
線で示す最大値の近辺となることが実験的に確認されて
いる。
【0046】 0.0055S0 < S5 < 0.07S0 … (7) (0.07D0 < d4 < 0.26D0) 以上の(a)〜(g)で決定された諸元でエゼクタ12
を構成することにより、最適な二次空気量が得られ、エ
ンジンの出力低下を防止することができる。
【0047】一方、図1に示すように、前記触媒室9に
は、流路抵抗の少ない触媒(酸化触媒)18が触媒保持
器17に収納されて保持されており、前記触媒18の下
流側に、複数の通気口19aが穿設された隔板19が前
記外筒2b内壁に接合されて前記排気室10との境界を
形成している。尚、前記隔板19は、排気ガスが前記触
媒18で反応した後、排気ガス温度を低下させるもので
あるが、材料的には耐熱性のある厳しい条件を具備する
ものでなくとも良い。
【0048】前記触媒保持器17は、前記触媒18を収
納する収納部から延出されたフランジを有し、このフラ
ンジが前記外筒2a,2bの対向周縁部で前記エゼクタ
外筒11のフランジとともに挾持され、前記収納部が前
記外筒2bから所定の間隙をもって触媒室9内に吊り下
げられている。すなわち、前記触媒18をマフラ本体2
とは断熱的に保持し、前記触媒18で発生する反応熱を
断熱して前記外筒2bが局部的に高温化しないよう構成
されている。
【0049】また、前記排気室10は、前記外筒2b内
壁に周囲を接合した上板20と、前記外筒2b底部の内
壁に周囲を接合した底板21との間に、仕切り板22が
立設されて排気通路10aを形成するようになってい
る。この排気通路10aは、図1のF−F線断面(触媒
直下流側の横断面)である図6、及び、図1のG−G線
断面(ガス出口部の横断面)である図7に示すように、
前記触媒室9側から見て略逆Cの字状に形成されて前記
外筒2bの切り欠き部に至り、この切り欠き部に排気口
板23が接合されて排気口6が形成されるようになって
いる。
【0050】次に、以上の構成による実施例の作用につ
いて説明する。
【0051】エンジンを始動させると、エンジンから排
出された排気ガスは、マニホルドパイプ3からマフラ本
体2内に導かれ、マニホルドパイプ3に穿設された孔3
a,3bから拡張室7内に放出されて膨張(拡張)し、
排気騒音が低減される。
【0052】次いで、拡張室7の排気ガスは、図5に示
すように、エゼクタ外筒11の排気ガス流入口11aか
らエゼクタ外筒11と旋回筒13との間の通路15に導
入されて旋回し、旋回筒13の開口部13aを通って旋
回筒13内部に導入される。このとき、開口部13aが
旋回筒13の軸中心に対してオフセットしているため、
旋回筒13内部に導入された排気ガスは流速を速めなが
ら旋回筒13と混合筒14との間の通路16で渦巻状に
旋回する。
【0053】さらに、旋回筒13内の通路16で旋回し
た排気ガスは、混合筒14の開口端と二次空気導入パイ
プ5の開口端との間に形成された環状隙間から混合筒1
4内部へ侵入する。これにより、排気ガスの流速がさら
に速められて負圧が発生し、二次空気導入パイプ5から
外部の新気(二次空気)が吸引されて、混合筒14内で
排気ガスと二次空気が混合されながら触媒室9に放出さ
れ、触媒18で有毒なHC,COが浄化される。
【0054】この場合、エゼクタ12が効率良く二次空
気を導入することができるよう諸元が設定されているた
め、エンジンの出力低下を招くことがなく、しかも、抵
抗の大きい拡張室7がエゼクタ12の上流側に配置され
ているため、効率良くエンジン騒音を低減することがで
きるとともに、エンジンの排気圧力を有効に利用してエ
ゼクタ効果をより高めることができ、最適な量の二次空
気を触媒18に供給して過剰な酸化反応を招くことがな
く、マフラ本体2の耐久性及び信頼性を大幅に向上する
ことができる。
【0055】また、触媒18は、マフラ本体2内部に断
熱的に保持されているため、触媒18の反応熱による熱
害が防止される。すなわち、マフラ本体2表面の触媒室
9近傍の温度上昇が抑制されてマフラ本体2の表面温度
が均一化され、マフラ全体が比較的低温に保持される。
【0056】その後、浄化された排気ガスは、隔板19
に穿設した通気口19aからマフラ本体2の下流に形成
した排気室10へ流出し、排気通路10aを通って径方
向に旋回し、排気口6から大気に放出される。この場
合、通路長の長い排気通路10aで排気ガスが旋回させ
られることで、排気熱がマフラ本体2表面へ伝熱し、排
気ガス温度が下げられてマフラ出口温度を低くすること
ができ、安全性を高めることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ゼクタを最適化して適切な量の二次空気を効率的に導入
することができ、エンジン出力低下や触媒反応の過剰活
性化を防止することができる。また、マフラ本体表面の
触媒部近傍の温度上昇を抑制して排気ガス温度を低下さ
せることができる。従って、装置の耐久性及び信頼性を
向上することができ、さらに、安全性を向上することが
できる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気装置の縦断面図
【図2】排気装置の外観図
【図3】排気ガス導入部の横断面
【図4】排気ガス導入部の縦断面図
【図5】エゼクタの横断面
【図6】触媒直下流側の横断面図
【図7】ガス出口部の横断面図
【図8】エゼクタの等価モデルを示す説明図
【図9】エゼクタ入口の配置を示す説明図
【図10】流速及び絞り抵抗と各部の通路面積との関係
を示す説明
【図11】旋回筒及び混合筒の間の通路面積と二次空気
量との関係を示す説明図
【図12】混合筒の排気ガス流入側開口端位置と二次空
気量との関係を示す説明図
【図13】混合筒の排気ガス流入側開口端位置を変更し
たエゼクタの説明図
【図14】二次空気導入パイプ及び混合筒のオーバーラ
ップ量と二次空気量との関係を示す説明図
【図15】二次空気導入パイプ及び混合筒のオーバーラ
ップ部の通路面積と二次空気量との関係を示す説明図
【符号の説明】
2 マフラ本体 5 二次空気導入パイプ 7 拡張室(消音室) 8 エゼクタ室 9 触媒室 10 排気室 12 エゼクタ 13 旋回筒 13a 開口部 14 混合筒 15 通路 18 触媒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気側に接続するマフラ本体
    (2)内に、排気ガスと外部から導入した二次空気とを混
    合して触媒(18)に供給するエゼクタ(12)を備えたエンジ
    ンの排気装置であって、 軸中心に対してオフセットして設けた開口部(13a)から
    排気ガスを導入し、この排気ガスを旋回させるための旋
    回筒(13)と、 前記旋回筒(13)で旋回した排気ガスと二次空気とを取り
    入れて混合し、前記触媒(18)に供給するための混合筒(1
    4)と、 前記混合筒(14)に外部から二次空気を導入するための二
    次空気導入パイプ(5)とを外側から順に同軸的に配置し
    て前記エゼクタ(12)を構成したことを特徴とするエンジ
    ンの排気装置。
  2. 【請求項2】 前記旋回筒(13)の一方の端部に前記二次
    空気導入パイプ(5)を貫通して二次空気流出側開口端を
    前記旋回筒(13)内部に臨ませるとともに、前記旋回筒(1
    3)の他方の端部に前記混合筒(14)を貫通し、 前記混合筒(14)の排気ガス流入側開口端を、前記旋回筒
    (13)の前記二次空気導入パイプ(5)を貫通した一方の端
    部、あるいは、前記旋回筒(13)の前記混合筒(14)を貫通
    した他方の端部のいずれかの側に配置したことを特徴と
    する請求項1記載のエンジンの排気装置。
  3. 【請求項3】 前記二次空気導入パイプ(5)の二次空気
    流出側開口端と、前記混合筒(14)の排気ガス流入側開口
    端とをオーバーラップさせて配置したことを特徴とする
    請求項1記載のエンジンの排気装置。
  4. 【請求項4】 エンジンの排気側に接続するマフラ本体
    (2)内に、排気ガスと外部から導入した二次空気とを混
    合して触媒(18)に供給するエゼクタ(12)を備えたエンジ
    ンの排気装置であって、 軸中心に対してオフセットして設けた開口部(13a)から
    排気ガスを導入し、この排気ガスを旋回させるための旋
    回筒(13)と、 前記旋回筒(13)で旋回した排気ガスと二次空気とを取り
    入れて混合し、前記触媒(18)に供給するための混合筒(1
    4)と、 前記混合筒(14)に外部から二次空気を導入するための二
    次空気導入パイプ(5)とを外側から順に同軸的に配置
    し、 前記旋回筒(13)の一方の端部に前記二次空気導入パイプ
    (5)を貫通して二次空気流出側開口端を前記旋回筒(13)
    内部に臨ませるとともに、前記旋回筒(13)の他方の端部
    に前記混合筒(14)を貫通して排気ガス流入側開口端を前
    記二次空気導入パイプ(5)の二次空気流出側開口端にオ
    ーバーラップさせ、 さらに、前記混合筒(14)の排気ガス流入側開口端と前記
    二次空気導入パイプ(5)の二次空気流出側開口端とのオ
    ーバーラップ部分を、前記旋回筒(13)の前記二次空気導
    入パイプ(5)を貫通した一方の端部、あるいは、前記旋
    回筒(13)の前記混合筒(14)を貫通した他方の端部のいず
    れかの側に配置して前記エゼクタ(12)を構成したことを
    特徴とするエンジンの排気装置。
  5. 【請求項5】 エンジンの排気側に接続するマフラ本体
    (2)内に、排気ガスと外部から導入した二次空気とを混
    合して触媒(18)に供給するエゼクタ(12)を備えたエンジ
    ンの排気装置であって、 エンジンからの排気ガスを拡張して排気騒音を低減する
    消音室(7)と、 前記消音室(7)を通過した排気ガスを外部から導入した
    二次空気と混合する前記エゼクタ(12)を収納したエゼク
    タ室(8)と、 前記エゼクタ室(8)からの排気ガスを浄化する前記触媒
    (18)を断熱的に保持する触媒室(9)と、 前記触媒室(9)で浄化された排気ガスを、前記マフラ本
    体の径方向に旋回させて外部に放出する排気室(10)とを
    上流側から順に配設したことを特徴とするエンジンの排
    気装置。
  6. 【請求項6】 前記エゼクタ室(8)に、前記消音室(7)か
    らの排気ガスを旋回させて前記エゼクタ(12)内に導く通
    路(15)を設けたことを特徴とする請求項5記載のエンジ
    ンの排気装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5887424A (en) * 1996-04-05 1999-03-30 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Exhaust apparatus for engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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