JPH0718972Y2 - 磁気検出装置 - Google Patents
磁気検出装置Info
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- JPH0718972Y2 JPH0718972Y2 JP1988050049U JP5004988U JPH0718972Y2 JP H0718972 Y2 JPH0718972 Y2 JP H0718972Y2 JP 1988050049 U JP1988050049 U JP 1988050049U JP 5004988 U JP5004988 U JP 5004988U JP H0718972 Y2 JPH0718972 Y2 JP H0718972Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は磁気記録媒体に記録された磁気信号を磁気抵抗
素子を用いて検出し電気信号として出力する磁気検出装
置に関する。
素子を用いて検出し電気信号として出力する磁気検出装
置に関する。
(従来の技術) 強磁性金属や半導体の電気抵抗が磁界の作用によって変
化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子を検出用セ
ンサとして用い、磁気記録媒体に記録された磁気信号を
検出する磁気検出装置が知られており、磁気信号検出用
のセンサ、磁界の測定、変位センサ、回転数センサ、回
転角センサ等、広く利用されている。
化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子を検出用セ
ンサとして用い、磁気記録媒体に記録された磁気信号を
検出する磁気検出装置が知られており、磁気信号検出用
のセンサ、磁界の測定、変位センサ、回転数センサ、回
転角センサ等、広く利用されている。
第5図に上記磁気抵抗素子を用いた磁気検出装置の一般
的な構成例を示す。
的な構成例を示す。
ここで、図中MRは磁気抵抗素子を示し、この磁気抵抗素
子MRは抵抗値が夫々R11,R12で示される2つの磁気抵抗
ストライプMR1,MR2によって構成されている。各磁気抵
抗ストライプMR1,MR2は磁気記録媒体4に対向して配置
されており、磁気記録媒体4の磁気信号、例えば、図示
の様にN,S極が交互に一定の周期で配列された磁気信
号、の記録波長がλの場合には、2つの磁気抵抗ストラ
イプMR1,MR2間の距離は通常λ/4に設定される。
子MRは抵抗値が夫々R11,R12で示される2つの磁気抵抗
ストライプMR1,MR2によって構成されている。各磁気抵
抗ストライプMR1,MR2は磁気記録媒体4に対向して配置
されており、磁気記録媒体4の磁気信号、例えば、図示
の様にN,S極が交互に一定の周期で配列された磁気信
号、の記録波長がλの場合には、2つの磁気抵抗ストラ
イプMR1,MR2間の距離は通常λ/4に設定される。
また、各磁気ストライプMR1,MR2の一端側は共通の電源
電圧Vcと接続され、他端側は夫々定電流源5,6に接続さ
れる。
電圧Vcと接続され、他端側は夫々定電流源5,6に接続さ
れる。
ここで、磁気抵抗素子MRによって検出される磁気信号
は、2つの磁気抵抗ストライプMR1,MR2の電圧V11,V12
の差V11−V12、即ち差動出力として検出される。
は、2つの磁気抵抗ストライプMR1,MR2の電圧V11,V12
の差V11−V12、即ち差動出力として検出される。
(考案が解決しようとする課題) ところで、第5図に示す磁気検出装置において、磁気抵
抗素子MRと磁気記録媒体4とを図中Fで示す相対移動方
向へ一定速度で移動させると、検出される上記差動出力
V11−V12は第6図に示す如く近似正弦波となる。
抗素子MRと磁気記録媒体4とを図中Fで示す相対移動方
向へ一定速度で移動させると、検出される上記差動出力
V11−V12は第6図に示す如く近似正弦波となる。
ところが、磁気抵抗素子MRの各磁気抵抗ストライプM
R1,MR2の抵抗値や磁気記録媒体4に記録された磁気信
号の強さ等は温度に対して影響を受けるため、検出され
た上記差動出力V11−V12の振幅A1は、第7図に示すよう
に、−1800ppm/℃程度の温度係数を有する。
R1,MR2の抵抗値や磁気記録媒体4に記録された磁気信
号の強さ等は温度に対して影響を受けるため、検出され
た上記差動出力V11−V12の振幅A1は、第7図に示すよう
に、−1800ppm/℃程度の温度係数を有する。
ここで、差動出力の振幅が何故−1800ppm/℃程度の温度
係数を有するかについて説明する。
係数を有するかについて説明する。
第5図において、磁気抵抗素子MRと磁気記録媒体4の相
対移動距離をxとすれば、各磁気抵抗ストライプMR1,M
R2の抵抗変化は一方の磁気抵抗ストライプMR1の抵抗R11
(x)を基準とすると、 R12(x)=R11(x+λ/4) ‥‥() となる。
対移動距離をxとすれば、各磁気抵抗ストライプMR1,M
R2の抵抗変化は一方の磁気抵抗ストライプMR1の抵抗R11
(x)を基準とすると、 R12(x)=R11(x+λ/4) ‥‥() となる。
今、磁気抵抗ストライプMR1,MR2に記録信号の磁束密
度、 B(x)=Ba sin{(2π/λ)x} ‥‥() の磁界が加わるとする。また、磁気抵抗ストライプの印
加磁束密度に対する抵抗変化率を第8図(a)に示す如
く2次曲線に近似して ρ(B(x))=A{B(x)}2 ‥‥() と仮定する。
度、 B(x)=Ba sin{(2π/λ)x} ‥‥() の磁界が加わるとする。また、磁気抵抗ストライプの印
加磁束密度に対する抵抗変化率を第8図(a)に示す如
く2次曲線に近似して ρ(B(x))=A{B(x)}2 ‥‥() と仮定する。
ここで、第8図(b)に示すような磁束密度が磁気抵抗
ストライプに印加されると、第8図(c)に示すように
抵抗変化率ρ(B(x))が変化する。即ち、基準側の
磁気抵抗ストライプMR1の抵抗値R11の、磁束密度がB
(x)=O(gauss)での抵抗値をR0とすると、R11は次
式で表される。
ストライプに印加されると、第8図(c)に示すように
抵抗変化率ρ(B(x))が変化する。即ち、基準側の
磁気抵抗ストライプMR1の抵抗値R11の、磁束密度がB
(x)=O(gauss)での抵抗値をR0とすると、R11は次
式で表される。
R11(x)=R0{1−ρ(B(x))} ‥‥() 即ち、B(x)が印加されると、R11(x)はR0からR0
ρ(B(x))だけ抵抗値が減少する。
ρ(B(x))だけ抵抗値が減少する。
ここで、上記()式を(),()式を用いて書き
下すと となり、また、()式よりR12(x)は次式で表され
る。
下すと となり、また、()式よりR12(x)は次式で表され
る。
ここで、第5図より、磁気抵抗ストライプMR1,MR2の差
動出力V11(x)−V12(x)は、 V11−V12=Vc−R11(x)I−{Vc−R12(x)I} ={R12(x)−R11(x)I ‥‥() であるから、(),()式を用いて、 V11−V12=−ABa2R0Icos{4π/λ)x} となる。
動出力V11(x)−V12(x)は、 V11−V12=Vc−R11(x)I−{Vc−R12(x)I} ={R12(x)−R11(x)I ‥‥() であるから、(),()式を用いて、 V11−V12=−ABa2R0Icos{4π/λ)x} となる。
即ち、差動出力V11(x)−V12(x)の振幅A1は、第9
図に示すように、 A1=ABa2R0I となることが判る。
図に示すように、 A1=ABa2R0I となることが判る。
したがって、振幅A1=ABa2R0Iより、振幅A1の温度係数
は4つの因子、A,Ba2,R0,I即ち、 の各温度係数の影響を受けることがわかる。
は4つの因子、A,Ba2,R0,I即ち、 の各温度係数の影響を受けることがわかる。
ここで、第5図に示す磁気検出装置では、通常、ドライ
ブ電流の温度係数は0ppm/℃であるため、A,Ba,R0の3つ
の因子の相互の影響(A×Ba2×R0)による温度係数−1
800ppm/℃が振幅の温度係数−1800ppm/℃として表われ
るわけである。
ブ電流の温度係数は0ppm/℃であるため、A,Ba,R0の3つ
の因子の相互の影響(A×Ba2×R0)による温度係数−1
800ppm/℃が振幅の温度係数−1800ppm/℃として表われ
るわけである。
ところが、上記A,Ba,R0の3つの因子の温度係数は物性
的に一義的に決まる値であるため、各因子の温度係数を
0にすることは不可能であり、このため、振幅の温度係
数を0にすることは困難である。
的に一義的に決まる値であるため、各因子の温度係数を
0にすることは不可能であり、このため、振幅の温度係
数を0にすることは困難である。
したがって、第5図に示す構成の磁気検出装置では、出
力信号V11−V12の振幅A1が負の温度特性を持っているた
め、出力信号の温度による影響を除くためには、後段に
接続される信号処理回路で温度補償をしなければならな
かった。
力信号V11−V12の振幅A1が負の温度特性を持っているた
め、出力信号の温度による影響を除くためには、後段に
接続される信号処理回路で温度補償をしなければならな
かった。
尚、磁気抵抗素子を用いた磁気検出装置で、磁気抵抗素
子の抵抗の温度変化を考慮した磁気検出装置、イ)特開
昭61−91577号、ロ)特開昭61−86614号が提案されてい
る。
子の抵抗の温度変化を考慮した磁気検出装置、イ)特開
昭61−91577号、ロ)特開昭61−86614号が提案されてい
る。
ここで、上記イ)記載の磁気検出装置は、磁気抵抗素子
と、この磁気抵抗素子と同じ抵抗温度係数を有する抵抗
体の各一端を共通電位に接続し、各他端を夫々独立した
定電流源に接続するとともに、前記磁気抵抗素子と抵抗
体の前記他端の電圧差を検出することを特徴としてい
る。
と、この磁気抵抗素子と同じ抵抗温度係数を有する抵抗
体の各一端を共通電位に接続し、各他端を夫々独立した
定電流源に接続するとともに、前記磁気抵抗素子と抵抗
体の前記他端の電圧差を検出することを特徴としてい
る。
また、ロ)記載の磁気検出装置(差動センサ)は、2つ
の磁気抵抗素子が、それらの隣接端子で相互に接続され
ており、かつ前記2つの磁気抵抗素子を経て電流が流れ
るようにした作動センサにおいて、2つの磁気抵抗素子
の接続点がアース接続されており、前記磁気抵抗素子の
自由端子間の電圧がセンサ出力電圧として取り出される
ようにしたことを特徴とする差動センサであり、上記電
流が、磁気抵抗素子の抵抗値の変化を補償するように、
温度に対して逆依存性を有していることを特徴としてい
る。
の磁気抵抗素子が、それらの隣接端子で相互に接続され
ており、かつ前記2つの磁気抵抗素子を経て電流が流れ
るようにした作動センサにおいて、2つの磁気抵抗素子
の接続点がアース接続されており、前記磁気抵抗素子の
自由端子間の電圧がセンサ出力電圧として取り出される
ようにしたことを特徴とする差動センサであり、上記電
流が、磁気抵抗素子の抵抗値の変化を補償するように、
温度に対して逆依存性を有していることを特徴としてい
る。
しかしながら、上記イ)、ロ)の何れも、磁気抵抗素子
の抵抗値の温度変化に対する配慮はなされているが、そ
の他の因子による影響に対しては考慮されておらず、し
かも、前述した磁気検出装置の出力信号の振幅の温度係
数の問題に関する記載はなく、この問題を解決し得る手
段も開示されていない。
の抵抗値の温度変化に対する配慮はなされているが、そ
の他の因子による影響に対しては考慮されておらず、し
かも、前述した磁気検出装置の出力信号の振幅の温度係
数の問題に関する記載はなく、この問題を解決し得る手
段も開示されていない。
したがって、上記イ)、ロ)に記載された磁気検出装置
においても、前述した、出力信号の振幅の温度係数の問
題を解決することはできない。
においても、前述した、出力信号の振幅の温度係数の問
題を解決することはできない。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであって、磁気
信号検出段で温度補償を行ない、出力信号の温度依存性
の問題を解消した磁気検出装置を提供することを目的と
する。
信号検出段で温度補償を行ない、出力信号の温度依存性
の問題を解消した磁気検出装置を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案は、磁気信号を記録し
た磁気記録媒体に対向配置され上記磁気信号を検出する
磁気抵抗素子と、上記磁気抵抗素子に電圧を印加する電
源と、上記磁気抵抗素子と直列に接続される定電流源と
を備え、上記磁気抵抗素子は1つあるいは所定の間隔を
おいて配置された2つの磁気抵抗ストライプからなり、
磁気抵抗素子が1つの磁気抵抗ストライプからなる場合
はその一端を上記電源に接続し他端側を上記定電流源に
接続して磁気抵抗ストライプに定電流を流すことにより
磁気抵抗ストライプの出力電圧から磁気信号に応じた正
弦波状の出力信号を検出し、磁気抵抗素子が2つの磁気
抵抗ストライプからなる場合は該2つの磁気抵抗ストラ
イプの一端側を共通の電源に接続し他端側をそれぞれ定
電流源に接続して上記2つの磁気抵抗ストライプにそれ
ぞれ同じ値の定電流を流すことにより両磁気抵抗ストラ
イプの出力電圧差(差動出力)から磁気信号に応じて正
弦波状の出力信号を検出する磁気検出装置において、 上記定電流源は、磁気抵抗素子の磁気抵抗ストライプと
接続される電流制御用の増幅器と、該増幅器と接地側と
の間に接続され磁気抵抗ストライプに流れる電流値を検
出するための電流検出用抵抗と、電源と接地側との間に
直列接続した少なくとも2つの抵抗からなり電源側抵抗
と接地側抵抗の中間部が上記増幅器に接続され基準電圧
を増幅器に対して発生する基準電圧回路とを備え、 上記増幅器は、磁気抵抗ストライプと電流検出用抵抗と
の間に接続される電流制御素子(トランジスタ等)と、
電流制御素子と電流検出用抵抗との接続部の電圧が入力
される負の入力端子と上記基準電圧が入力される正の入
力端子及び上記電流制御素子の制御用端子に電圧を出力
する出力端子を有し上記正・負の入力端子に入力される
電圧が等しくなるように出力電圧を電流制御素子の制御
用端子に帰還して磁気抵抗ストライプに流れる電流を制
御するためのオペアンプとから構成され、 上記基準電圧回路内の上記接地側の抵抗は、上記電源側
の抵抗よりも大きな正の温度係数を有することを特徴と
する。
た磁気記録媒体に対向配置され上記磁気信号を検出する
磁気抵抗素子と、上記磁気抵抗素子に電圧を印加する電
源と、上記磁気抵抗素子と直列に接続される定電流源と
を備え、上記磁気抵抗素子は1つあるいは所定の間隔を
おいて配置された2つの磁気抵抗ストライプからなり、
磁気抵抗素子が1つの磁気抵抗ストライプからなる場合
はその一端を上記電源に接続し他端側を上記定電流源に
接続して磁気抵抗ストライプに定電流を流すことにより
磁気抵抗ストライプの出力電圧から磁気信号に応じた正
弦波状の出力信号を検出し、磁気抵抗素子が2つの磁気
抵抗ストライプからなる場合は該2つの磁気抵抗ストラ
イプの一端側を共通の電源に接続し他端側をそれぞれ定
電流源に接続して上記2つの磁気抵抗ストライプにそれ
ぞれ同じ値の定電流を流すことにより両磁気抵抗ストラ
イプの出力電圧差(差動出力)から磁気信号に応じて正
弦波状の出力信号を検出する磁気検出装置において、 上記定電流源は、磁気抵抗素子の磁気抵抗ストライプと
接続される電流制御用の増幅器と、該増幅器と接地側と
の間に接続され磁気抵抗ストライプに流れる電流値を検
出するための電流検出用抵抗と、電源と接地側との間に
直列接続した少なくとも2つの抵抗からなり電源側抵抗
と接地側抵抗の中間部が上記増幅器に接続され基準電圧
を増幅器に対して発生する基準電圧回路とを備え、 上記増幅器は、磁気抵抗ストライプと電流検出用抵抗と
の間に接続される電流制御素子(トランジスタ等)と、
電流制御素子と電流検出用抵抗との接続部の電圧が入力
される負の入力端子と上記基準電圧が入力される正の入
力端子及び上記電流制御素子の制御用端子に電圧を出力
する出力端子を有し上記正・負の入力端子に入力される
電圧が等しくなるように出力電圧を電流制御素子の制御
用端子に帰還して磁気抵抗ストライプに流れる電流を制
御するためのオペアンプとから構成され、 上記基準電圧回路内の上記接地側の抵抗は、上記電源側
の抵抗よりも大きな正の温度係数を有することを特徴と
する。
(作用) 本考案では、磁気検出装置の定電流源を増幅器と基準電
圧回路と電流検出用抵抗で構成し、増幅器を電流制御素
子(トランジスタ(パワートランジスタ,FET)等)とオ
ペアンプとからなる負帰還型の増幅器とし、磁気抵抗素
子の磁気抵抗ストライプに流れる電流値を上記電流検出
用抵抗にかかる電圧として検出して増幅器のオペアンプ
の負の入力端子に帰還し、該帰還電圧がオペアンプの正
の入力端子に入力される基準電圧と等しくなるように電
流制御素子を制御しているため、磁気抵抗ストライプに
流れる電流を定電流にすることができる。そして本考案
では、定電流を得るための基準となる電圧を増幅器に対
して発生する基準電圧回路内の接地側の抵抗が電源側の
抵抗よりも大きな正の温度係数を有する構成としたこと
により、基準電圧に正の温度係数を持たせることがで
き、従って、電流検出用抵抗を流れる電流、すなわち磁
気抵抗ストライプに流れる電流に正の温度係数を持たせ
ることができるため、磁気抵抗素子の出力の負の温度係
数が相殺され、磁気抵抗素子の出力信号の振幅の温度依
存性(温度変化)を除去することができる。
圧回路と電流検出用抵抗で構成し、増幅器を電流制御素
子(トランジスタ(パワートランジスタ,FET)等)とオ
ペアンプとからなる負帰還型の増幅器とし、磁気抵抗素
子の磁気抵抗ストライプに流れる電流値を上記電流検出
用抵抗にかかる電圧として検出して増幅器のオペアンプ
の負の入力端子に帰還し、該帰還電圧がオペアンプの正
の入力端子に入力される基準電圧と等しくなるように電
流制御素子を制御しているため、磁気抵抗ストライプに
流れる電流を定電流にすることができる。そして本考案
では、定電流を得るための基準となる電圧を増幅器に対
して発生する基準電圧回路内の接地側の抵抗が電源側の
抵抗よりも大きな正の温度係数を有する構成としたこと
により、基準電圧に正の温度係数を持たせることがで
き、従って、電流検出用抵抗を流れる電流、すなわち磁
気抵抗ストライプに流れる電流に正の温度係数を持たせ
ることができるため、磁気抵抗素子の出力の負の温度係
数が相殺され、磁気抵抗素子の出力信号の振幅の温度依
存性(温度変化)を除去することができる。
(実施例) 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
る。
第1図は本考案による磁気検出装置の概略回路構成例を
示し、図中符号MRは2つの磁気抵抗ストライプMR1,MR2
からなる磁気抵抗素子であって、各磁気抵抗ストライプ
MR1,MR2は磁気信号(図示の例では、N,S極を交互に一
定周期で記録した磁気信号の例を示す)を記録した磁気
記録媒体4に対向して配置される。また、図中符号1は
上記磁気抵抗素子と直列に接続される定電流源を示して
いる。
示し、図中符号MRは2つの磁気抵抗ストライプMR1,MR2
からなる磁気抵抗素子であって、各磁気抵抗ストライプ
MR1,MR2は磁気信号(図示の例では、N,S極を交互に一
定周期で記録した磁気信号の例を示す)を記録した磁気
記録媒体4に対向して配置される。また、図中符号1は
上記磁気抵抗素子と直列に接続される定電流源を示して
いる。
ここで、第1図に示す磁気検出装置の全体構成は第5図
に示すものとほぼ同様のものであるが、本考案において
は、上記定電流源1を、磁気抵抗素子MRの磁気抵抗スト
ライプMR1,MR2と接続される電流制御用の増幅器2と、
この増幅器2と接地側との間に接続され磁気抵抗ストラ
イプMR1,MR2に流れる電流値を検出するための電流検出
用抵抗R1,R2と、電源Vcと接地側との間に直列接続した
少なくとも2つの抵抗R4,R5からなり電源側抵抗R4と接
地側抵抗R5の中間部が上記増幅器2に接続され基準電圧
VCNTLを増幅器2に対して発生する基準電圧回路3とを
備えた構成としている。また、上記増幅器2は、磁気抵
抗ストライプMR1,MR2と電流検出用抵抗R1,R2との間に
接続される電流制御素子(トランジスタ(パワートラン
ジスタ、FET)等)TR1,TR2と、電流制御素子TR1,TR2
と電流検出用抵抗R1,R2との接続部(何れか1方側で良
く、図示の例ではR2側)の電圧V2が入力される負の入力
端子と上記基準電圧VCNTLが入力される正の入力端子及
び上記電流制御素子TR1,TR2の制御用端子に電圧を出力
する出力端子を有し上記正・負の入力端子に入力される
電圧(VCNTL,V2)が等しくなるように出力電圧Voutを
電流制御素子TR1,TR2の制御用端子に帰還して磁気抵抗
ストライプMR1,MR2に流れる電流を制御するためのオペ
アンプOP1とから構成されている。
に示すものとほぼ同様のものであるが、本考案において
は、上記定電流源1を、磁気抵抗素子MRの磁気抵抗スト
ライプMR1,MR2と接続される電流制御用の増幅器2と、
この増幅器2と接地側との間に接続され磁気抵抗ストラ
イプMR1,MR2に流れる電流値を検出するための電流検出
用抵抗R1,R2と、電源Vcと接地側との間に直列接続した
少なくとも2つの抵抗R4,R5からなり電源側抵抗R4と接
地側抵抗R5の中間部が上記増幅器2に接続され基準電圧
VCNTLを増幅器2に対して発生する基準電圧回路3とを
備えた構成としている。また、上記増幅器2は、磁気抵
抗ストライプMR1,MR2と電流検出用抵抗R1,R2との間に
接続される電流制御素子(トランジスタ(パワートラン
ジスタ、FET)等)TR1,TR2と、電流制御素子TR1,TR2
と電流検出用抵抗R1,R2との接続部(何れか1方側で良
く、図示の例ではR2側)の電圧V2が入力される負の入力
端子と上記基準電圧VCNTLが入力される正の入力端子及
び上記電流制御素子TR1,TR2の制御用端子に電圧を出力
する出力端子を有し上記正・負の入力端子に入力される
電圧(VCNTL,V2)が等しくなるように出力電圧Voutを
電流制御素子TR1,TR2の制御用端子に帰還して磁気抵抗
ストライプMR1,MR2に流れる電流を制御するためのオペ
アンプOP1とから構成されている。
また、本考案では、上記基準電圧回路3内の上記接地側
の抵抗R5は、上記電源側の抵抗R4よりも大きな正の温度
係数を有することを特徴としている。
の抵抗R5は、上記電源側の抵抗R4よりも大きな正の温度
係数を有することを特徴としている。
以下、より具体的な実施例として、増幅器2の電流制御
素子にnpn形のパワートランジスタを用いた例で説明す
る。
素子にnpn形のパワートランジスタを用いた例で説明す
る。
ここで、図示の例では、増幅器2は、磁気抵抗素子MRの
各磁気抵抗ストライプMR1,MR2に夫々コレクタ端子側が
接続されエミッタ端子側を夫々上記電流検出用抵抗R1,
R2と接続されて2つのトランジスタTR1,TR2と、その2
つのトランジスタTR1,TR2のベース端子に抵抗を介して
出力端子側が接続され、正の入力端子が上記基準電圧回
路3へ、負の入力端子が上記電流検出用抵抗R1,R2のR2
側に接続されるオペアンプOP1とによって構成される。
各磁気抵抗ストライプMR1,MR2に夫々コレクタ端子側が
接続されエミッタ端子側を夫々上記電流検出用抵抗R1,
R2と接続されて2つのトランジスタTR1,TR2と、その2
つのトランジスタTR1,TR2のベース端子に抵抗を介して
出力端子側が接続され、正の入力端子が上記基準電圧回
路3へ、負の入力端子が上記電流検出用抵抗R1,R2のR2
側に接続されるオペアンプOP1とによって構成される。
また、上記基準電圧回路3は2つの抵抗器R4,R5を直列
に接続した構成からなり、抵抗器R4の自由端子側が電源
電圧Vcと接続され、抵抗器R5の自由端子側が接地されて
いる。また、上記オペアンプOP1の上記正の入力端子
は、抵抗器R4,R5の中間部に接続されている。
に接続した構成からなり、抵抗器R4の自由端子側が電源
電圧Vcと接続され、抵抗器R5の自由端子側が接地されて
いる。また、上記オペアンプOP1の上記正の入力端子
は、抵抗器R4,R5の中間部に接続されている。
ここで、上記オペアンプOP1は負の入力端子に入力され
る電圧V2と正の入力端子に入力される電圧VCNTLが等し
くなるように出力電圧Voutを出力する。また、オペアン
プOP1の正の入力端子に入力される基準電圧回路3の電
圧VCNTLは、次式で表される。
る電圧V2と正の入力端子に入力される電圧VCNTLが等し
くなるように出力電圧Voutを出力する。また、オペアン
プOP1の正の入力端子に入力される基準電圧回路3の電
圧VCNTLは、次式で表される。
尚、増幅器2内のオペアンプOP1の出力端子側に接続さ
れる抵抗器R3は発振防止用に設けられている。また、上
記2つのトランジスタTR1,TR2としては、通常ワンパッ
ケージに2つのトランジスタTR1,TR2が入っているデュ
アルトランジスタが用いられる。
れる抵抗器R3は発振防止用に設けられている。また、上
記2つのトランジスタTR1,TR2としては、通常ワンパッ
ケージに2つのトランジスタTR1,TR2が入っているデュ
アルトランジスタが用いられる。
また、上記電流検出用抵抗R1,R2としては、同じ抵抗
値、同じ温度係数のものが使用される。
値、同じ温度係数のものが使用される。
上記基準電圧回路3内の抵抗器R4は温度係数が0ppm/℃
に近いなるべく温度係数の小さい抵抗器、また、抵抗器
R5は正の温度係数の抵抗器であり、この抵抗器R5の温度
係数は、オペアンプOP1の正の入力端子に入力される電
圧VCNTLの温度係数が正になるように、抵抗器R4の温度
係数より大きくする。
に近いなるべく温度係数の小さい抵抗器、また、抵抗器
R5は正の温度係数の抵抗器であり、この抵抗器R5の温度
係数は、オペアンプOP1の正の入力端子に入力される電
圧VCNTLの温度係数が正になるように、抵抗器R4の温度
係数より大きくする。
尚、抵抗器R3はオペアンプOP1のゲインが小さいとき、
あるいは、トランジスタTR2のhFEが小さいときには省く
ことができる。
あるいは、トランジスタTR2のhFEが小さいときには省く
ことができる。
さて、以上の構成からなる定電流源1を備えた磁気検出
装置では、2つのトランジスタTR1,TR2のベースからエ
ミッタへ流れる電流はコレクタからエミッタへ流れる電
流I11,I12に比べてはるかに小さいので無視すると、一
方側の電流検出用抵抗R1にはI11が流れ、他方の電流検
出用抵抗R2にはI12が流れると近似することができる。
装置では、2つのトランジスタTR1,TR2のベースからエ
ミッタへ流れる電流はコレクタからエミッタへ流れる電
流I11,I12に比べてはるかに小さいので無視すると、一
方側の電流検出用抵抗R1にはI11が流れ、他方の電流検
出用抵抗R2にはI12が流れると近似することができる。
したがって、オペアンプOP1は、負の入力端子の入力電
圧V2、 V2=R2I12 ‥‥(2) と正の入力端子に入力される基準電圧VCNTLとを等しく
するように出力電圧Vout、即ちベース電圧VBを出力す
る。即ち次式、 I12=VCNTL/R2 ‥‥(3) が成立ち、VCNTLと抵抗R2とによりI12が定まる。ここ
で、抵抗R2は電流検出器の役割を果たしている。
圧V2、 V2=R2I12 ‥‥(2) と正の入力端子に入力される基準電圧VCNTLとを等しく
するように出力電圧Vout、即ちベース電圧VBを出力す
る。即ち次式、 I12=VCNTL/R2 ‥‥(3) が成立ち、VCNTLと抵抗R2とによりI12が定まる。ここ
で、抵抗R2は電流検出器の役割を果たしている。
また、2つのトランジスタTR1,TR2のそれぞれのベー
ス、エミッタ間電圧が等しいとすると、 R1I11=R2I12 ‥‥(4) が成立ち、R1=R2のときには、 I11=I12 ‥‥(5) となる。
ス、エミッタ間電圧が等しいとすると、 R1I11=R2I12 ‥‥(4) が成立ち、R1=R2のときには、 I11=I12 ‥‥(5) となる。
したがって、R1=R2とすれば、磁気抵抗ストライプM
R1,MR2を同じ電流値I11=I12でドライブすることにな
る。また、この電流値は、(3)式より、VCNTL、R2に
より決定される。
R1,MR2を同じ電流値I11=I12でドライブすることにな
る。また、この電流値は、(3)式より、VCNTL、R2に
より決定される。
さて、基準電圧回路3の抵抗器R5は前述したように正の
温度係数を持つので、基準電圧回路3の出力電圧VCNTL
も正の温度係数を持つことになる。したがって、(3)
式より明らかなように、電流検出用抵抗R2を流れる電流
I12は正の温度係数を持ち、また、電流検出用抵抗R1を
流れる電流I11も、同様に(5)式より、正の温度係数
を持つ。
温度係数を持つので、基準電圧回路3の出力電圧VCNTL
も正の温度係数を持つことになる。したがって、(3)
式より明らかなように、電流検出用抵抗R2を流れる電流
I12は正の温度係数を持ち、また、電流検出用抵抗R1を
流れる電流I11も、同様に(5)式より、正の温度係数
を持つ。
したがって、第1図に示す構成の本考案による磁気検出
装置では、電流I11,I12の温度係数が+1800ppm/℃にな
るように基準電圧回路3の抵抗器R4,R5の抵抗値及び温
度係数を選ぶことにより、出力信号(差動電圧)V11−V
12の振幅A1の温度依存性(温度変化)を除去することが
できる。
装置では、電流I11,I12の温度係数が+1800ppm/℃にな
るように基準電圧回路3の抵抗器R4,R5の抵抗値及び温
度係数を選ぶことにより、出力信号(差動電圧)V11−V
12の振幅A1の温度依存性(温度変化)を除去することが
できる。
第2図は本考案による磁気検出装置の出力信号の振幅と
A1と温度との関係を示したもので、振幅A1は温度によっ
て変化せず、したがって、振幅の温度依存性はない。
A1と温度との関係を示したもので、振幅A1は温度によっ
て変化せず、したがって、振幅の温度依存性はない。
第3図は本考案の別の実施例を示す磁気検出装置の概略
回路構成図を示し、この磁気検出装置では、第1図に示
した装置の基準電圧回路3の抵抗器R5を2つの抵抗器R
51とR6に分割し、この2つの抵抗器R51,R6を直列に接
続したものである。
回路構成図を示し、この磁気検出装置では、第1図に示
した装置の基準電圧回路3の抵抗器R5を2つの抵抗器R
51とR6に分割し、この2つの抵抗器R51,R6を直列に接
続したものである。
ここで、一方の抵抗器R51は磁気抵抗素子MRの2つの磁
気抵抗ストライプMR1,MR2と同一のチップ上に形成され
たストライプ状の線状抵抗であり、信号磁界によりその
抵抗値が変化しないように磁気抵抗ストライプMR1,MR2
と直角に配置される。また、抵抗値を大きくしたい場合
にはパターンを往復させる。また、他方の抵抗器R6は、
基準電圧回路3の他の抵抗器R4と同様に、第1図に示し
た回路の抵抗器R5と比較して温度係数が小さく、0ppm/
℃前後のものが使用される。
気抵抗ストライプMR1,MR2と同一のチップ上に形成され
たストライプ状の線状抵抗であり、信号磁界によりその
抵抗値が変化しないように磁気抵抗ストライプMR1,MR2
と直角に配置される。また、抵抗値を大きくしたい場合
にはパターンを往復させる。また、他方の抵抗器R6は、
基準電圧回路3の他の抵抗器R4と同様に、第1図に示し
た回路の抵抗器R5と比較して温度係数が小さく、0ppm/
℃前後のものが使用される。
ところで、磁気検出装置において出力信号の温度補償を
するときには、温度補償をする対象即ち磁気抵抗素子及
び磁気記録媒体の近くに温度補償回路の温度センサ部が
あればあるほど、より精度の良い温度補償ができる。第
3図に示す構成の磁気検出装置ではこれを目的としてお
り、前述した、磁気抵抗ストライプMR1,MR2と同一のチ
ップ上に形成された抵抗器R51が温度補償回路の温度セ
ンサの役割を果たすものである。
するときには、温度補償をする対象即ち磁気抵抗素子及
び磁気記録媒体の近くに温度補償回路の温度センサ部が
あればあるほど、より精度の良い温度補償ができる。第
3図に示す構成の磁気検出装置ではこれを目的としてお
り、前述した、磁気抵抗ストライプMR1,MR2と同一のチ
ップ上に形成された抵抗器R51が温度補償回路の温度セ
ンサの役割を果たすものである。
尚、上記抵抗器R51は磁気抵抗素子と同じ材料、若しく
は同様の温度係数を有する材料で形成され、磁気抵抗素
子と同じ温度係数を持つように設定される。例えば、強
磁性金属Ni−Feを材料とした磁気抵抗素子の場合、200
〜4000ppm/℃の温度係数を持つが、このとき抵抗器R51
も同じ温度係数を有するように形成される。
は同様の温度係数を有する材料で形成され、磁気抵抗素
子と同じ温度係数を持つように設定される。例えば、強
磁性金属Ni−Feを材料とした磁気抵抗素子の場合、200
〜4000ppm/℃の温度係数を持つが、このとき抵抗器R51
も同じ温度係数を有するように形成される。
さて、第3図に示す構成の磁気検出装置では、第1図に
示した磁気検出装置と同様に、基準電圧回路3の基準電
圧VCNTLの温度係数が1800ppm/℃になるように基準電圧
回路3の各抵抗器R4,R51,R6の抵抗値を決定すること
により、差動出力信号V11−V12の振幅の温度依存性を除
去することができる。尚、場合によっては抵抗器R6は省
くことができる。
示した磁気検出装置と同様に、基準電圧回路3の基準電
圧VCNTLの温度係数が1800ppm/℃になるように基準電圧
回路3の各抵抗器R4,R51,R6の抵抗値を決定すること
により、差動出力信号V11−V12の振幅の温度依存性を除
去することができる。尚、場合によっては抵抗器R6は省
くことができる。
ところで、先の第1図に示した磁気検出装置の説明で用
いた、前記(3)式へ(1)式を代入すると、 となる。この式より、I12の他の温度補償方法として
は、 A)電源電圧Vcの温度係数を+1800ppm/℃とする。
いた、前記(3)式へ(1)式を代入すると、 となる。この式より、I12の他の温度補償方法として
は、 A)電源電圧Vcの温度係数を+1800ppm/℃とする。
B)電流検出抵抗R1,R2の抵抗温度係数を−1800ppm/℃
とする。
とする。
の2案が考えられる。
しかるに、上記A)の温度補償方法については、第1図
に示した構成の磁気検出装置の、基準電圧回路3の抵抗
器R4に印加される電源電圧Vcの温度係数を+1800ppm/℃
とすればよいのだが、電源電圧Vcを発生する電源回路の
他に基準電圧を発生する回路を設けねばならず、回路構
成が複雑となり、コストも増大し、余り得策ではない。
に示した構成の磁気検出装置の、基準電圧回路3の抵抗
器R4に印加される電源電圧Vcの温度係数を+1800ppm/℃
とすればよいのだが、電源電圧Vcを発生する電源回路の
他に基準電圧を発生する回路を設けねばならず、回路構
成が複雑となり、コストも増大し、余り得策ではない。
また、上記B)の温度補償方法では、前記(5)式に示
す条件を満たすためには、電流検出抵抗R1,R2の抵抗温
度係数を同時に−1800ppm/℃としなければならない。即
ち、−1800ppm/℃という特殊な温度係数の、しかも、ペ
アマッチング性の良い抵抗器を2つ使用しなくてはなら
ず、抵抗器の選定に手間がかかる。
す条件を満たすためには、電流検出抵抗R1,R2の抵抗温
度係数を同時に−1800ppm/℃としなければならない。即
ち、−1800ppm/℃という特殊な温度係数の、しかも、ペ
アマッチング性の良い抵抗器を2つ使用しなくてはなら
ず、抵抗器の選定に手間がかかる。
したがって、磁気検出装置の温度補償としては、第1図
及び第3図に示した実施例の回路構成の方が簡単で、且
つ安価に実現することができる。
及び第3図に示した実施例の回路構成の方が簡単で、且
つ安価に実現することができる。
尚、第1図においては、いわゆるポジションエンコーダ
のインクリメンタル相で説明したが、原点(絶対)相の
場合も同様に扱うことができる。
のインクリメンタル相で説明したが、原点(絶対)相の
場合も同様に扱うことができる。
また、第1図及び第3図に示す実施例の磁気検出装置は
差動出力の場合について示してあるが、第4図に示す磁
気検出装置のように、磁気抵抗ストライプMR2が片側だ
けの片出力の場合にも同様に出力信号の温度補償を行な
うことができる。
差動出力の場合について示してあるが、第4図に示す磁
気検出装置のように、磁気抵抗ストライプMR2が片側だ
けの片出力の場合にも同様に出力信号の温度補償を行な
うことができる。
尚、第4図において、第1図と同じ符号を付したものは
同機能を有するものであり、説明を省略する。
同機能を有するものであり、説明を省略する。
(考案の効果) 以上、図示の実施例に基づいて説明したように、本考案
によれば、磁気検出装置の出力信号の振幅の温度係数を
0とすることができる。
によれば、磁気検出装置の出力信号の振幅の温度係数を
0とすることができる。
また、簡単な回路構成で磁気信号検出段の精度の良い温
度補償が実現できたので、後段の信号処理が容易にな
る。
度補償が実現できたので、後段の信号処理が容易にな
る。
したがって、本考案によれば、後段の信号処理回路をも
含めて安く回路を構成することができ、しかも、出力信
号の温度依存性が解消された性能の良い磁気検出装置を
提供することができる。
含めて安く回路を構成することができ、しかも、出力信
号の温度依存性が解消された性能の良い磁気検出装置を
提供することができる。
第1図は本考案の一実施例を示す磁気検出装置の概略回
路構成図、第2図は第1図に示す本考案による磁気検出
装置の出力信号の振幅と温度との関係を示すグラフ、第
3図は本考案の別の実施例を示す磁気検出装置の概略回
路構成図、第4図は本考案のさらに別の実施例を示す磁
気検出装置の概略回路構成図、第5図は従来技術の一例
を示す磁気検出装置の概略回路構成図、第6図は第5図
に示す磁気記録媒体に記録された磁気信号を磁気抵抗素
子を磁気記録媒体に対して相対的に移動することにより
検出した時の磁気検出装置の出力信号の時間変化を示す
グラフ、第7図は第5図に示す従来の磁気検出装置の出
力信号の振幅と温度との関係を示すグラフ、第8図
(a)は第5図に示す磁気検出装置の磁気抵抗ストライ
プに印加される磁界の磁束密度と磁気抵抗ストライプの
抵抗変化率との関係を2次曲線に近似して示したグラ
フ、第8図(b)は第5図に示す構成の磁気検出装置に
おいて磁気記録媒体と磁気抵抗素子とを相対移動した時
に磁気抵抗ストライプに印加される磁束密度の変化の一
例を示すグラフ、第8図(c)は第5図に示す磁気検出
装置において磁気抵抗ストライプに第8図(b)に示す
ような磁束密度が印加された時の磁気抵抗ストライプの
抵抗変化率の変化を示すグラフ、第9図は第5図に示す
磁気検出装置において磁気抵抗ストライプの抵抗変化率
が第8図(c)の如く変化した時の出力信号の変化を示
すグラフである。 1‥‥定電流源、2‥‥増幅器、3‥‥基準電圧回路、
4‥‥磁気記録媒体、MR‥‥磁気抵抗素子、MR1,MR2‥
‥磁気抵抗ストライプ、OP1‥‥オペアンプ、R1,R2‥
‥電流検出用抵抗、R4,R5‥‥基準電圧回路内の抵抗、
TR1,TR2‥‥トランジスタ、Vc‥‥電源電圧。
路構成図、第2図は第1図に示す本考案による磁気検出
装置の出力信号の振幅と温度との関係を示すグラフ、第
3図は本考案の別の実施例を示す磁気検出装置の概略回
路構成図、第4図は本考案のさらに別の実施例を示す磁
気検出装置の概略回路構成図、第5図は従来技術の一例
を示す磁気検出装置の概略回路構成図、第6図は第5図
に示す磁気記録媒体に記録された磁気信号を磁気抵抗素
子を磁気記録媒体に対して相対的に移動することにより
検出した時の磁気検出装置の出力信号の時間変化を示す
グラフ、第7図は第5図に示す従来の磁気検出装置の出
力信号の振幅と温度との関係を示すグラフ、第8図
(a)は第5図に示す磁気検出装置の磁気抵抗ストライ
プに印加される磁界の磁束密度と磁気抵抗ストライプの
抵抗変化率との関係を2次曲線に近似して示したグラ
フ、第8図(b)は第5図に示す構成の磁気検出装置に
おいて磁気記録媒体と磁気抵抗素子とを相対移動した時
に磁気抵抗ストライプに印加される磁束密度の変化の一
例を示すグラフ、第8図(c)は第5図に示す磁気検出
装置において磁気抵抗ストライプに第8図(b)に示す
ような磁束密度が印加された時の磁気抵抗ストライプの
抵抗変化率の変化を示すグラフ、第9図は第5図に示す
磁気検出装置において磁気抵抗ストライプの抵抗変化率
が第8図(c)の如く変化した時の出力信号の変化を示
すグラフである。 1‥‥定電流源、2‥‥増幅器、3‥‥基準電圧回路、
4‥‥磁気記録媒体、MR‥‥磁気抵抗素子、MR1,MR2‥
‥磁気抵抗ストライプ、OP1‥‥オペアンプ、R1,R2‥
‥電流検出用抵抗、R4,R5‥‥基準電圧回路内の抵抗、
TR1,TR2‥‥トランジスタ、Vc‥‥電源電圧。
Claims (1)
- 【請求項1】磁気信号を記録した磁気記録媒体に対向配
置され上記磁気信号を検出する磁気抵抗素子と、上記磁
気抵抗素子に電圧を印加する電源と、上記磁気抵抗素子
と直列に接続される定電流源とを備え、上記磁気抵抗素
子は1つあるいは所定の間隔をおいて配置された2つの
磁気抵抗ストライプからなり、磁気抵抗素子が1つの磁
気抵抗ストライプからなる場合はその一端を上記電源に
接続し他端側を上記定電流源に接続して磁気抵抗ストラ
イプに定電流を流すことにより磁気抵抗ストライプの出
力電圧から磁気信号に応じた正弦波状の出力信号を検出
し、磁気抵抗素子が2つの磁気抵抗ストライプからなる
場合は該2つの磁気抵抗ストライプの一端側を共通の電
源に接続し他端側をそれぞれ定電流源に接続して上記2
つの磁気抵抗ストライプにそれぞれ同じ値の定電流を流
すことにより両磁気抵抗ストライプの出力電圧差(差動
出力)から磁気信号に応じた正弦波状の出力信号を検出
する磁気検出装置において、 上記定電流源は、磁気抵抗素子の磁気抵抗ストライプと
接続される電流制御用の増幅器と、該増幅器と接地側と
の間に接続され磁気抵抗ストライプに流れる電流値を検
出するための電流検出用抵抗と、電源と接地側との間に
直列接続した少なくとも2つの抵抗からなり電源側抵抗
と接地側抵抗の中間部が上記増幅器に接続され基準電圧
を増幅器に対して発生する基準電圧回路とを備え、 上記増幅器は、磁気抵抗ストライプと電流検出用抵抗と
の間に接続される電流制御素子(トランジスタ等)と、
電流制御素子と電流検出用抵抗との接続部の電圧が入力
される負の入力端子と上記基準電圧が入力される正の入
力端子及び上記電流制御素子の制御用端子に電圧を出力
する出力端子を有し上記正・負の入力端子に入力される
電圧が等しくなるように出力電圧を電流制御素子の制御
用端子に帰還して磁気抵抗ストライプに流れる電流を制
御するためのオペアンプとから構成され、 上記基準電圧回路内の上記接地側の抵抗は、上記電源側
の抵抗よりも大きな正の温度係数を有することを特徴と
する磁気検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988050049U JPH0718972Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | 磁気検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988050049U JPH0718972Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | 磁気検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01152208U JPH01152208U (ja) | 1989-10-20 |
JPH0718972Y2 true JPH0718972Y2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=31276126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988050049U Expired - Lifetime JPH0718972Y2 (ja) | 1988-04-14 | 1988-04-14 | 磁気検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718972Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5826215A (ja) * | 1981-08-07 | 1983-02-16 | Nippon Denso Co Ltd | 回転角検出装置 |
-
1988
- 1988-04-14 JP JP1988050049U patent/JPH0718972Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01152208U (ja) | 1989-10-20 |
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