JPH07186375A - 印刷物の検査方法 - Google Patents
印刷物の検査方法Info
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- JPH07186375A JPH07186375A JP5333897A JP33389793A JPH07186375A JP H07186375 A JPH07186375 A JP H07186375A JP 5333897 A JP5333897 A JP 5333897A JP 33389793 A JP33389793 A JP 33389793A JP H07186375 A JPH07186375 A JP H07186375A
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- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 インラインにおいて印刷物の欠陥検出が正確
に行われ、従来技術では非検査領域とされていたエッジ
部の検査が出来る印刷物の検査方法を提供する。 【構成】 印刷部1から給送される印刷物の絵柄情報を
ロータリエンコーダ5から得られるサンプリングタイミ
ングに応じて画素毎に検出部4により取り込み処理回路
6に入力する。処理回路6では、正常な印刷物の絵柄情
報を取り込んだ画像を最小値フィルタ及び/又は最大値
フィルタによりフィルタ処理を施して基準画像を作り、
これと検査画像と比較して差分値を求め、この差分値と
許容値(閾値)とを比較して欠陥を検出する。
に行われ、従来技術では非検査領域とされていたエッジ
部の検査が出来る印刷物の検査方法を提供する。 【構成】 印刷部1から給送される印刷物の絵柄情報を
ロータリエンコーダ5から得られるサンプリングタイミ
ングに応じて画素毎に検出部4により取り込み処理回路
6に入力する。処理回路6では、正常な印刷物の絵柄情
報を取り込んだ画像を最小値フィルタ及び/又は最大値
フィルタによりフィルタ処理を施して基準画像を作り、
これと検査画像と比較して差分値を求め、この差分値と
許容値(閾値)とを比較して欠陥を検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷中の印刷物の状態
をインラインで基準物と比較して印刷物の異常を検出す
る印刷物の検査方法に関する。
をインラインで基準物と比較して印刷物の異常を検出す
る印刷物の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物の検査はオフラインで人間
の視覚に頼って行われるものが主流であった。これは印
刷物における正異常の判断が人間の視覚を頼らざるを得
ない微妙な差によって行われるためである。一方、印刷
中の印刷物に高速で同期回転するミラーにより印刷物の
絵柄を静止画像としてとらえる手段や印刷速度に同期し
たストロボ照明により検査精度を向上させる手段が採用
されている。しかし、これ等はいずれも人間の視覚によ
って検査する方法である。一方、最近ではラインセンサ
を用いて印刷中の印刷物をインラインで検査するシステ
ムが採用されてきている。このシステムは、印刷物の絵
柄情報を画素毎に取り込み、この画像を画素毎に基準画
像と比較して印刷中に発生した異常を検出するものであ
る。
の視覚に頼って行われるものが主流であった。これは印
刷物における正異常の判断が人間の視覚を頼らざるを得
ない微妙な差によって行われるためである。一方、印刷
中の印刷物に高速で同期回転するミラーにより印刷物の
絵柄を静止画像としてとらえる手段や印刷速度に同期し
たストロボ照明により検査精度を向上させる手段が採用
されている。しかし、これ等はいずれも人間の視覚によ
って検査する方法である。一方、最近ではラインセンサ
を用いて印刷中の印刷物をインラインで検査するシステ
ムが採用されてきている。このシステムは、印刷物の絵
柄情報を画素毎に取り込み、この画像を画素毎に基準画
像と比較して印刷中に発生した異常を検出するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】印刷物は定常運転で印
刷されていても微妙に蛇行したり伸縮したりする。従っ
て、単純に基準画像と取り込み画像とを画素毎に比較し
て行くと絵柄のエッジ部で著しい差異が生じ正常な印刷
物を異常と誤判定する問題点が生じる。位置合わせを正
確に行う方法は画像処理の分野では色々研究されている
が、印刷物の絵柄検査の場合には検査対象が大きく、解
像度も細かくする必要があり、かつデータ量も膨大で印
刷スピードも高速のため位置合わせを正確にした上で実
用上エッジ部を検査することは不可能である。このた
め、従来方式では、エッジ部をマスクして非検査領域と
していた。なお、マスク部は微分,ソベールフィルタ等
のエッジ検出処理によりエッジ部を抽出し、それを2値
化して2値マスクとして用いる。以上のように、従来技
術ではエッジ部を非検査領域としてマスクしてしまうた
め、この領域に異常が発生しても検出されないという問
題点がある。
刷されていても微妙に蛇行したり伸縮したりする。従っ
て、単純に基準画像と取り込み画像とを画素毎に比較し
て行くと絵柄のエッジ部で著しい差異が生じ正常な印刷
物を異常と誤判定する問題点が生じる。位置合わせを正
確に行う方法は画像処理の分野では色々研究されている
が、印刷物の絵柄検査の場合には検査対象が大きく、解
像度も細かくする必要があり、かつデータ量も膨大で印
刷スピードも高速のため位置合わせを正確にした上で実
用上エッジ部を検査することは不可能である。このた
め、従来方式では、エッジ部をマスクして非検査領域と
していた。なお、マスク部は微分,ソベールフィルタ等
のエッジ検出処理によりエッジ部を抽出し、それを2値
化して2値マスクとして用いる。以上のように、従来技
術ではエッジ部を非検査領域としてマスクしてしまうた
め、この領域に異常が発生しても検出されないという問
題点がある。
【0004】本発明は、以上の事情に鑑みて創案された
ものであり、インラインにおいて印刷物の検査が正確に
行われ、従来技術では困難とされていたエッジ部領域の
検査が可能な印刷物の検査方法を提供することを目的と
する。
ものであり、インラインにおいて印刷物の検査が正確に
行われ、従来技術では困難とされていたエッジ部領域の
検査が可能な印刷物の検査方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、正常印刷物の絵柄情報を画素毎に取り
込んだ画像に最小値フィルタ及び/又は最大値フィルタ
を施した画像を基準画像とし、被検査物の印刷物の絵柄
情報を画素毎に取り込んだ画像を検査画像とし、該検査
画像と前記基準画像との差分値を演算し、その差分値と
許容値とを比較して異常の有無を検出する印刷物の検査
方法を特徴とするものである。ここで最小値フィルタ又
は最大値フィルタは、注目画像の近傍n×m画素中の最
小値又は最大値を前記注目画素の新しい値とする処理を
行うフィルタである。
達成するために、正常印刷物の絵柄情報を画素毎に取り
込んだ画像に最小値フィルタ及び/又は最大値フィルタ
を施した画像を基準画像とし、被検査物の印刷物の絵柄
情報を画素毎に取り込んだ画像を検査画像とし、該検査
画像と前記基準画像との差分値を演算し、その差分値と
許容値とを比較して異常の有無を検出する印刷物の検査
方法を特徴とするものである。ここで最小値フィルタ又
は最大値フィルタは、注目画像の近傍n×m画素中の最
小値又は最大値を前記注目画素の新しい値とする処理を
行うフィルタである。
【0006】
【作用】正常印刷物をラインスキャナ等でその絵柄情報
を画素毎に取り込み、これに最小値フィルタ及び/又は
最大値フィルタによるフィルタ処理を施して基準画像を
作成する。一方、検査対象の印刷物の絵柄情報を画素毎
に取り込み検査画像とする。この検査画像と基準画像と
の全画素を比較してその差分値を求める。この差分値と
予め定めた許容値を比較し、差分値が許容値を越した場
合には、印刷された絵柄に異常があると判断し、その印
刷物を異常と判定する。以上の画像処理はインラインに
おいて自動的に行われる。
を画素毎に取り込み、これに最小値フィルタ及び/又は
最大値フィルタによるフィルタ処理を施して基準画像を
作成する。一方、検査対象の印刷物の絵柄情報を画素毎
に取り込み検査画像とする。この検査画像と基準画像と
の全画素を比較してその差分値を求める。この差分値と
予め定めた許容値を比較し、差分値が許容値を越した場
合には、印刷された絵柄に異常があると判断し、その印
刷物を異常と判定する。以上の画像処理はインラインに
おいて自動的に行われる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1は本実施例の概要構成を示す配置図、図2乃
至図9は基準画像,検査画像の内容と本実施例の検査方
法を説明する説明図、図10はエッジ部の検査方法を説
明するための部分画像図、図11はエッジ部の検査方法
を説明するための画素階調値−度数線図、図12は本実
施例の処理回路のブロック図である。
する。図1は本実施例の概要構成を示す配置図、図2乃
至図9は基準画像,検査画像の内容と本実施例の検査方
法を説明する説明図、図10はエッジ部の検査方法を説
明するための部分画像図、図11はエッジ部の検査方法
を説明するための画素階調値−度数線図、図12は本実
施例の処理回路のブロック図である。
【0008】まず、図1により本実施例とそれが適用さ
れる印刷装置の概要を説明する。図では本実施例の検査
装置は輪転機に取り付けられているが、枚葉印刷機や巻
き返し検品機のような用紙を一定速度で搬送する機構を
有する機械であれば適用される。ロール状の巻き取りウ
エブ2より供給された帯状の印刷用紙3は印刷部1で各
色の印刷が行われる。検査装置は全色が印刷された後の
印刷状態を検査するため最終色印刷部の後に取り付けら
れる。印刷部1のローラの1つにとりつけたロータリエ
ンコーダ5はサンプリングのタイミングを取り、処理回
路6に入力する。検出部4は印刷用紙3の印刷物の絵柄
を読み取るもので印刷用紙3と相対向して配置される。
検出部4のラインセンサ等により絵柄情報を印刷用紙3
の流れ方向と直交する方向に走査して読み取りを行う。
すなわち、ラインセンサの走査を主走査とし、印刷用紙
3の流れを副走査とし印刷物の絵柄を画素単位で処理回
路6に取り込む。処理回路6は後に詳説するが、印刷物
の正常,異常の判定を行う。その判定結果が異常の場合
はアラーム,マーキング,リジェクト等の手段で対応す
る。
れる印刷装置の概要を説明する。図では本実施例の検査
装置は輪転機に取り付けられているが、枚葉印刷機や巻
き返し検品機のような用紙を一定速度で搬送する機構を
有する機械であれば適用される。ロール状の巻き取りウ
エブ2より供給された帯状の印刷用紙3は印刷部1で各
色の印刷が行われる。検査装置は全色が印刷された後の
印刷状態を検査するため最終色印刷部の後に取り付けら
れる。印刷部1のローラの1つにとりつけたロータリエ
ンコーダ5はサンプリングのタイミングを取り、処理回
路6に入力する。検出部4は印刷用紙3の印刷物の絵柄
を読み取るもので印刷用紙3と相対向して配置される。
検出部4のラインセンサ等により絵柄情報を印刷用紙3
の流れ方向と直交する方向に走査して読み取りを行う。
すなわち、ラインセンサの走査を主走査とし、印刷用紙
3の流れを副走査とし印刷物の絵柄を画素単位で処理回
路6に取り込む。処理回路6は後に詳説するが、印刷物
の正常,異常の判定を行う。その判定結果が異常の場合
はアラーム,マーキング,リジェクト等の手段で対応す
る。
【0009】処理回路6は図12に示すように、ロータ
リエンコーダ5と連結されるタイミングコントローラ7
と、検出部4に連結して検出信号をA/D交換するA/
Dコンバータ8と、検査画像を格納する検査画像格納メ
モリ9と、基準画像を格納する最小値画像格納メモリ1
0および最大値画像格納メモリ11と、最小値および最
大値画像格納メモリ10,11を作成するための最小値
フィルタ回路12および最大値格納フィルタ回路13
と、検査画像と基準画像の差分値を求める差分回路14
と、差分処理された欠陥候補画像を格納する欠陥候補画
像格納メモリ15,16と、予め決めた許容値(閾値)
により欠陥候補画像を2値化処理する2値化回路17,
18と、許容値を越える差分値を有する欠陥候補画像を
異常画像として格納する欠陥画像格納メモリ19等から
構成される。
リエンコーダ5と連結されるタイミングコントローラ7
と、検出部4に連結して検出信号をA/D交換するA/
Dコンバータ8と、検査画像を格納する検査画像格納メ
モリ9と、基準画像を格納する最小値画像格納メモリ1
0および最大値画像格納メモリ11と、最小値および最
大値画像格納メモリ10,11を作成するための最小値
フィルタ回路12および最大値格納フィルタ回路13
と、検査画像と基準画像の差分値を求める差分回路14
と、差分処理された欠陥候補画像を格納する欠陥候補画
像格納メモリ15,16と、予め決めた許容値(閾値)
により欠陥候補画像を2値化処理する2値化回路17,
18と、許容値を越える差分値を有する欠陥候補画像を
異常画像として格納する欠陥画像格納メモリ19等から
構成される。
【0010】次に、本実施例の検査方法について説明す
る。図2に示すAは正常な印刷物であり(以下、印刷物
Aという)、印刷物Bは印刷欠陥を有する印刷物を示
す。なお、印刷物Bの欠陥20はゴミ,インキなどの付
着によるものであり、欠陥21はインキが部分的に付着
しないピンホール的欠陥である。なお、画素の階調値は
暗い部分が小さく、明るい部分を大きく規定すると欠陥
20の階調値が小さく欠陥21の階調値は大きな値とな
る。印刷物Aの絵柄情報を画素毎に取り込んだ画像を画
像Cとし図4に示す。一方、印刷物Bの絵柄情報を画素
毎に取り込んだ画像を画像Fとし図7に示す。この画像
Fが検査画像に相当する。画像Cに対し最小値フィルタ
を施した画像を画像Dとして図5に示す。この画像Dが
第1の基準画像となる。一方、画像Cに対し最大値フィ
ルタ施した画像を画像Eとして図6に示す。この画像E
が第2の基準画像となる。
る。図2に示すAは正常な印刷物であり(以下、印刷物
Aという)、印刷物Bは印刷欠陥を有する印刷物を示
す。なお、印刷物Bの欠陥20はゴミ,インキなどの付
着によるものであり、欠陥21はインキが部分的に付着
しないピンホール的欠陥である。なお、画素の階調値は
暗い部分が小さく、明るい部分を大きく規定すると欠陥
20の階調値が小さく欠陥21の階調値は大きな値とな
る。印刷物Aの絵柄情報を画素毎に取り込んだ画像を画
像Cとし図4に示す。一方、印刷物Bの絵柄情報を画素
毎に取り込んだ画像を画像Fとし図7に示す。この画像
Fが検査画像に相当する。画像Cに対し最小値フィルタ
を施した画像を画像Dとして図5に示す。この画像Dが
第1の基準画像となる。一方、画像Cに対し最大値フィ
ルタ施した画像を画像Eとして図6に示す。この画像E
が第2の基準画像となる。
【0011】次に、最小値フィルタおよび最大値フィル
タによるフィルタ処理の具体的方法を説明する。最小値
フィルタは画像Cの各画素を注目画素とし、注目画素の
近傍のn×m画素を選択しその枠内における階調値の最
も小さい値を求め、その値を注目画素の階調値とする処
理を逐次行う。一方、最大値フィルタは画像Cの各画素
を注目画素とし、注目画素の近傍のn×m画素を選定し
その枠内における階調値の最も大きい値を求め、その値
を注目画素の階調値とする処理を行うものである。な
お、n,mは用紙の蛇行量,伸縮量,画像のボケ具合等
を勘案して決められるもので適宜設定される。
タによるフィルタ処理の具体的方法を説明する。最小値
フィルタは画像Cの各画素を注目画素とし、注目画素の
近傍のn×m画素を選択しその枠内における階調値の最
も小さい値を求め、その値を注目画素の階調値とする処
理を逐次行う。一方、最大値フィルタは画像Cの各画素
を注目画素とし、注目画素の近傍のn×m画素を選定し
その枠内における階調値の最も大きい値を求め、その値
を注目画素の階調値とする処理を行うものである。な
お、n,mは用紙の蛇行量,伸縮量,画像のボケ具合等
を勘案して決められるもので適宜設定される。
【0012】次に、第1および第2の基準画像(画像D
と画像E)を用いて検査画像である画像Fの欠陥を検出
する方法を説明する。検査方法は基準画像と検査画像を
画素毎に比較してその差分値を求める。まず、画像Dか
ら画像Fの各画素の階調値の差分を求め、更に差分値が
負の場合には0に置換する。この結果が図8の画像Gに
示される。以上の処理を次式のFIX関数で表現する。 G=FIX(D−F) 画像Dの各画素の階調値は元の画像Cの階調値よりも最
小値フィルタ処理ですべて小さな値に入れ換えられ画像
Fは階調値の入れ換えがないため殆どの画素の階調値は
画像Dよりも画像Fの方が大きい。よってD−Fの値は
殆どマイナス又は零になる。差分値がマイナス又は零の
場合は画素の階調値を0とする。しかしながら、画像F
の内、欠陥20はゴミ,インキなどの付着したもので暗
い画像であり階調値は小さい。そのため、欠陥20に限
ってはD−Fの値がプラスの値となり正の差分値とな
る。従って、G=FIX(D−F)により図8の画像G
に示すように欠陥20が欠陥候補としてクローズアップ
される。この欠陥候補を予め定めた許容値(閾値)と比
較し差分値が許容値より大きい場合は欠陥であると決定
する。前記と同様の方法で画像Eと画像Fとを比較しH
=FIX(F−E)を求める。画像Eは元の画像Cのす
べての画素の階調値を最大値フィルタ処理により大きな
値に入れ換えたものからなり、F−Eは殆どの画素でマ
イナス又は零となる。しかしながら、欠陥21に相当す
る部分は大きな階調値を有するものからなりF−Eはプ
ラスになり正の差分値が求まる。従って図9に示すよう
に画像Hには欠陥候補として欠陥21がクローズアップ
される。この欠陥候補を予め定めた許容値(閾値)と比
較し差分値が許容値より大きい場合には欠陥であると決
定する。以上により、印刷物Bの欠陥20,21を検出
することが出来る。
と画像E)を用いて検査画像である画像Fの欠陥を検出
する方法を説明する。検査方法は基準画像と検査画像を
画素毎に比較してその差分値を求める。まず、画像Dか
ら画像Fの各画素の階調値の差分を求め、更に差分値が
負の場合には0に置換する。この結果が図8の画像Gに
示される。以上の処理を次式のFIX関数で表現する。 G=FIX(D−F) 画像Dの各画素の階調値は元の画像Cの階調値よりも最
小値フィルタ処理ですべて小さな値に入れ換えられ画像
Fは階調値の入れ換えがないため殆どの画素の階調値は
画像Dよりも画像Fの方が大きい。よってD−Fの値は
殆どマイナス又は零になる。差分値がマイナス又は零の
場合は画素の階調値を0とする。しかしながら、画像F
の内、欠陥20はゴミ,インキなどの付着したもので暗
い画像であり階調値は小さい。そのため、欠陥20に限
ってはD−Fの値がプラスの値となり正の差分値とな
る。従って、G=FIX(D−F)により図8の画像G
に示すように欠陥20が欠陥候補としてクローズアップ
される。この欠陥候補を予め定めた許容値(閾値)と比
較し差分値が許容値より大きい場合は欠陥であると決定
する。前記と同様の方法で画像Eと画像Fとを比較しH
=FIX(F−E)を求める。画像Eは元の画像Cのす
べての画素の階調値を最大値フィルタ処理により大きな
値に入れ換えたものからなり、F−Eは殆どの画素でマ
イナス又は零となる。しかしながら、欠陥21に相当す
る部分は大きな階調値を有するものからなりF−Eはプ
ラスになり正の差分値が求まる。従って図9に示すよう
に画像Hには欠陥候補として欠陥21がクローズアップ
される。この欠陥候補を予め定めた許容値(閾値)と比
較し差分値が許容値より大きい場合には欠陥であると決
定する。以上により、印刷物Bの欠陥20,21を検出
することが出来る。
【0013】図12は本実施例が実行可能な処理回路6
のブロック図を示す。これを参照して図1に示した検査
装置の動作を説明する。印刷部1の版胴あるいは圧胴に
取り付けたロータリエンコーダ5より発生したタイミン
グパルスに基づいてタイミングコントロール部7は検出
部4にサンプリングスタート信号等を与える。検出部4
から出力される映像信号はA/Dコンバータ8を介して
検査画像格納メモリ9に格納される。また、基準画像作
製時には最小値フィルタ回路12,最大値フィルタ回路
13を経てそれぞれ最小値画像格納メモリ10,最大値
画像格納メモリ11に格納される。検査画像格納メモリ
9と最小値画像格納メモリ10はそれぞれの画素毎に差
分回路14で差分演算され、欠陥候補画像格納メモリ1
5に格納される。同様に、最大値画像格納メモリと検査
画像格納メモリ9も差分され、欠陥候補画像格納メモリ
16に格納される。各欠陥候補画像は2値化回路17,
18で2値化後、欠陥画像格納メモリ19に格納され
る。
のブロック図を示す。これを参照して図1に示した検査
装置の動作を説明する。印刷部1の版胴あるいは圧胴に
取り付けたロータリエンコーダ5より発生したタイミン
グパルスに基づいてタイミングコントロール部7は検出
部4にサンプリングスタート信号等を与える。検出部4
から出力される映像信号はA/Dコンバータ8を介して
検査画像格納メモリ9に格納される。また、基準画像作
製時には最小値フィルタ回路12,最大値フィルタ回路
13を経てそれぞれ最小値画像格納メモリ10,最大値
画像格納メモリ11に格納される。検査画像格納メモリ
9と最小値画像格納メモリ10はそれぞれの画素毎に差
分回路14で差分演算され、欠陥候補画像格納メモリ1
5に格納される。同様に、最大値画像格納メモリと検査
画像格納メモリ9も差分され、欠陥候補画像格納メモリ
16に格納される。各欠陥候補画像は2値化回路17,
18で2値化後、欠陥画像格納メモリ19に格納され
る。
【0014】次に、エッジ部における欠陥検出について
図10および図11により説明する。図10に示すよう
に、この印刷物はXの範囲が約130の階調値を有し、
Yの範囲が約80の階調値を有するものとする。XとY
の境界のエッジ部22の近傍の画素を前記した最小値フ
ィルタおよび最大値フィルタを施してその階調値分布を
求めたものが図11のMAXおよびMINのヒストグラ
ムにより示される。エッジ部22の近傍に図11に示す
欠陥Rおよび欠陥Sが発生しているとする。欠陥Rは4
0の階調値を持ち、欠陥Sは100の階調値をもつ。前
記と同様の検出方法を用いまず欠陥RのFIX関数を求
める。 FIX(40−130)→マイナス→0 FIX(80−40)=40 よってプラスの差分値40が求めるため最小値フィルタ
を施した第1の基準画像により欠陥Rは検出される。次
に、欠陥SのFIX関数を求める。 FIX(100−130)→マイナス→0 FIX(80−100)→マイナス→0 以上により、欠陥Sは求められない。以上のことから、
本実施例の検査方法ではエッジ部における淡部と濃部の
中間調の欠陥は検出できないがそれ以外のエッジ部22
の欠陥は検出可能であることがわかる。元々中間調の欠
陥は希であり又目立たない。このことから従来技術に較
べて本実施例の検査方法はエッジ部の検出機能において
優れる。
図10および図11により説明する。図10に示すよう
に、この印刷物はXの範囲が約130の階調値を有し、
Yの範囲が約80の階調値を有するものとする。XとY
の境界のエッジ部22の近傍の画素を前記した最小値フ
ィルタおよび最大値フィルタを施してその階調値分布を
求めたものが図11のMAXおよびMINのヒストグラ
ムにより示される。エッジ部22の近傍に図11に示す
欠陥Rおよび欠陥Sが発生しているとする。欠陥Rは4
0の階調値を持ち、欠陥Sは100の階調値をもつ。前
記と同様の検出方法を用いまず欠陥RのFIX関数を求
める。 FIX(40−130)→マイナス→0 FIX(80−40)=40 よってプラスの差分値40が求めるため最小値フィルタ
を施した第1の基準画像により欠陥Rは検出される。次
に、欠陥SのFIX関数を求める。 FIX(100−130)→マイナス→0 FIX(80−100)→マイナス→0 以上により、欠陥Sは求められない。以上のことから、
本実施例の検査方法ではエッジ部における淡部と濃部の
中間調の欠陥は検出できないがそれ以外のエッジ部22
の欠陥は検出可能であることがわかる。元々中間調の欠
陥は希であり又目立たない。このことから従来技術に較
べて本実施例の検査方法はエッジ部の検出機能において
優れる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、次のような顕著な効果
を奏する。 1)従来は非検査領域とされていたエッジ部の検査が可
能となり、エッジ部の欠陥が大部分検出される。 2)インラインにおいて印刷物の欠陥が正確に、かつ自
動的に検出される。 3)許容値およびn×mの値を印刷物の絵柄状態に合わ
せて適宜設定することにより高精度な測定が行われる。
を奏する。 1)従来は非検査領域とされていたエッジ部の検査が可
能となり、エッジ部の欠陥が大部分検出される。 2)インラインにおいて印刷物の欠陥が正確に、かつ自
動的に検出される。 3)許容値およびn×mの値を印刷物の絵柄状態に合わ
せて適宜設定することにより高精度な測定が行われる。
【図1】本発明の一実施例とそれが適用される印刷装置
の概要構造を示す構成図。
の概要構造を示す構成図。
【図2】正常な印刷物Aを示す平面図。
【図3】欠陥のある被検査印刷物Bを示す平面図。
【図4】印刷物Aを取り込んだ画像Cを示す平面図。
【図5】画像Cに最小値フィルタを施した画像Dを示す
平面図。
平面図。
【図6】画像Cに最大値フィルタを施した画像Eを示す
平面図。
平面図。
【図7】印刷物Bを取り込んだ画像Fを示す平面図。
【図8】画像Fと画像Dの差分を求めて形成される画像
Gを示す平面図。
Gを示す平面図。
【図9】画像Fと画像Eの差分を求めて形成された画像
Hを示す平面図。
Hを示す平面図。
【図10】エッジ部の欠陥検出を説明するための印刷物
サンプルを示す平面図。
サンプルを示す平面図。
【図11】図10に示した印刷物サンプルをフィルタ処
理して得られた階調値−度数線図。
理して得られた階調値−度数線図。
【図12】本実施例を実行可能な処理回路のブロック
図。
図。
1 印刷部 2 巻き取りウエブ 3 印刷用紙 4 検出部 5 ロータリエンコーダ 6 処理回路 7 タイミングコントローラ 8 A/Dコンバータ 9 検査画像格納メモリ 10 最小値画像格納メモリ 11 最大値画像格納メモリ 12 最小値フィルタ回路 13 最大値フィルタ回路 14 差分回路 15 欠陥候補画像格納メモリ 16 欠陥候補画像格納メモリ 17 2値化回路 18 2値化回路 19 欠陥画像格納メモリ 20 欠陥 21 欠陥 22 エッジ部
フロントページの続き (72)発明者 熊谷 良平 東京都世田谷区北沢3−5−18 株式会社 イーゼル内
Claims (3)
- 【請求項1】 正常印刷物の絵柄情報を画素毎に取り込
んだ画像に最小値フィルタを施した画像を基準画像と
し、被検査物の印刷物の絵柄情報を画素毎に取り込んだ
画像を検査画像とし、該検査画像と前記基準画像との差
分値を演算し、その差分値と許容値とを比較して異常の
有無を検出する検査方法であって、前記最小値フィルタ
は、注目画素の近傍n×m画素中の最小値を前記注目画
素の新しい値とする処理を行うフィルタであることを特
徴とする印刷物の検査方法。 - 【請求項2】 正常印刷物の絵柄情報を画素毎に取り込
んだ画像に最大値フィルタを施した画像を基準画像と
し、被検査物の印刷物の絵柄情報を画素毎に取り込んだ
画像を検査画像とし、該検査画像と前記基準画像との差
分値を演算し、その差分値と許容値とを比較して異常の
有無を検出する検査方法であって、前記最大値フィルタ
は、注目画素の近傍n×m画素中の最大値を前記注目画
素の新しい値とする処理を行うフィルタであることを特
徴とする印刷物の検査方法。 - 【請求項3】 前記最小値フィルタを施した基準画像を
第1の基準画像とし、前記最大値フィルタを施した基準
画像を第2の基準画像とし、前記検査画像と第1および
第2の基準画像との差分値を演算し、その差分値と許容
値とを比較して異常の有無を検出することを特徴とする
請求項1及び2の印刷物の検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5333897A JPH07186375A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 印刷物の検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5333897A JPH07186375A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 印刷物の検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07186375A true JPH07186375A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18271185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5333897A Pending JPH07186375A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 印刷物の検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07186375A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7260244B2 (en) | 2002-09-20 | 2007-08-21 | Nitto Denko Corporation | Print inspection method and print inspection apparatus |
JP2011047862A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Ricoh Co Ltd | 画像検査装置、画像検査方法、プログラムおよび記録媒体 |
CN106093058A (zh) * | 2016-08-04 | 2016-11-09 | 河南省新郑金芒果实业总公司 | 一种印刷品质量检测装置及检测方法 |
US11108932B2 (en) | 2018-06-22 | 2021-08-31 | Konica Minolta, Inc. | Image test apparatus, image forming system and recording medium |
WO2021256389A1 (ja) | 2020-06-19 | 2021-12-23 | 富士フイルム株式会社 | 欠陥検査装置、欠陥検査方法及びプログラム、並びに印刷装置、印刷物の製造方法 |
US20220051386A1 (en) * | 2020-08-13 | 2022-02-17 | Konica Minolta, Inc. | Image inspecting apparatus, image inspecting method, and computer-readable recording medium storing image inspecting program |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5333897A patent/JPH07186375A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8538086B2 (en) | 2009-08-28 | 2013-09-17 | Ricoh Company, Limited | Image inspection apparatus, image inspection method, and computer program product |
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WO2021256389A1 (ja) | 2020-06-19 | 2021-12-23 | 富士フイルム株式会社 | 欠陥検査装置、欠陥検査方法及びプログラム、並びに印刷装置、印刷物の製造方法 |
US20220051386A1 (en) * | 2020-08-13 | 2022-02-17 | Konica Minolta, Inc. | Image inspecting apparatus, image inspecting method, and computer-readable recording medium storing image inspecting program |
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