JPH07185759A - 連続鋳造機用ロール及びその製造方法 - Google Patents
連続鋳造機用ロール及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH07185759A JPH07185759A JP33487893A JP33487893A JPH07185759A JP H07185759 A JPH07185759 A JP H07185759A JP 33487893 A JP33487893 A JP 33487893A JP 33487893 A JP33487893 A JP 33487893A JP H07185759 A JPH07185759 A JP H07185759A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sleeve
- roll
- continuous casting
- casting machine
- roll body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Continuous Casting (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表層部が高温で過酷な条件に耐えて連続鋳造
が支障なく行われ、生産性向上のための連続鋳造の高速
化も十分に図り得る連続鋳造機用ロールを提供する。 【構成】 ロール本体Aに対して伝熱性良好素材製の第
1スリーブS1を隙間をあけて外嵌し、その第1スリー
ブS1に対して耐熱耐食素材製の第2スリーブS2を隙
間をあけて外嵌し、それら両スリーブS1,S2をロー
ル本体Aに対して前記両隙間に形成する鑞材的接着層D
を介して一体化して、ロール被覆層Bを形成する。
が支障なく行われ、生産性向上のための連続鋳造の高速
化も十分に図り得る連続鋳造機用ロールを提供する。 【構成】 ロール本体Aに対して伝熱性良好素材製の第
1スリーブS1を隙間をあけて外嵌し、その第1スリー
ブS1に対して耐熱耐食素材製の第2スリーブS2を隙
間をあけて外嵌し、それら両スリーブS1,S2をロー
ル本体Aに対して前記両隙間に形成する鑞材的接着層D
を介して一体化して、ロール被覆層Bを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造機の構成要素
として使用されている各種の連続鋳造機用ロール(例え
ば、サポートロール、ガイドロール、ピンチロール
等)、及び、これら各種の連続鋳造機用ロールの製造方
法に関する。
として使用されている各種の連続鋳造機用ロール(例え
ば、サポートロール、ガイドロール、ピンチロール
等)、及び、これら各種の連続鋳造機用ロールの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述した各種の連続鋳造機用ロールの外
周表面は、溶湯が凝固して凝固シェルが形成されたばか
りで非常に高温である連続鋳片基端部、又は、内部まで
凝固進行しつつも相当に高温である連続鋳片と接触し
て、相当の高温に温度上昇するようになる。従って、前
記ロールにおいては、いずれも、前記外周表面及びその
近傍(以下、表層部という)が、ヒートクラックや腐食
・酸化等が生じ易い過酷な条件に曝されるようになる。
そこで、前記ロールに適宜冷却手段を設けることが要求
されることは勿論、前記ロールの表層部(具体的には、
表面から10〜15mmの表層部)に、前記過酷な条件
に耐える性能(具体的には、耐ヒートクラック性、耐食
性、耐酸化性等の性能)が要求されるようになる。従っ
て、従来の連続鋳造機用ロールにおいては、そのロール
内部に、ロール冷却用の水冷孔を前記適宜冷却手段とし
て形成することは勿論、前記ロールの表層部を、前記性
能を備えた材質(例えば、13Cr系ステンレス鋼)よ
りなる単一層の被覆層にて構成することが行われてい
た。尚、前記被覆層は、従来、溶接肉盛等の手段によっ
て形成されていた。
周表面は、溶湯が凝固して凝固シェルが形成されたばか
りで非常に高温である連続鋳片基端部、又は、内部まで
凝固進行しつつも相当に高温である連続鋳片と接触し
て、相当の高温に温度上昇するようになる。従って、前
記ロールにおいては、いずれも、前記外周表面及びその
近傍(以下、表層部という)が、ヒートクラックや腐食
・酸化等が生じ易い過酷な条件に曝されるようになる。
そこで、前記ロールに適宜冷却手段を設けることが要求
されることは勿論、前記ロールの表層部(具体的には、
表面から10〜15mmの表層部)に、前記過酷な条件
に耐える性能(具体的には、耐ヒートクラック性、耐食
性、耐酸化性等の性能)が要求されるようになる。従っ
て、従来の連続鋳造機用ロールにおいては、そのロール
内部に、ロール冷却用の水冷孔を前記適宜冷却手段とし
て形成することは勿論、前記ロールの表層部を、前記性
能を備えた材質(例えば、13Cr系ステンレス鋼)よ
りなる単一層の被覆層にて構成することが行われてい
た。尚、前記被覆層は、従来、溶接肉盛等の手段によっ
て形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
従来の各種ロールを備えた連続鋳造機によって、通常速
度の連続鋳造を行う場合には、前記ロールが前記冷却手
段によって適宜冷却されることは勿論、前記ロールの表
層部が前記被覆層にて構成されて前記過酷な条件にも耐
えるようになるので、前記鋳造が支障なく行われるよう
になるが、生産性向上のため、前記鋳造の高速化を図り
たい場合には、前記鋳片の熱を前記ロールを介して奪っ
て外部へ熱移動させることが不十分となり、鋳片の凝固
シェルの形成が速やかに行われないため、前記鋳造の高
速化を十分に図ることができない、という問題があっ
た。本発明は、このような実情に着目してなされたもの
であり、前記ロールの表層部が前記過酷な条件に耐えて
従来通り連続鋳造が支障なく行われる上、生産性向上の
ための連続鋳造の高速化も十分に図り得る手段を提供す
ることを目的としている。
従来の各種ロールを備えた連続鋳造機によって、通常速
度の連続鋳造を行う場合には、前記ロールが前記冷却手
段によって適宜冷却されることは勿論、前記ロールの表
層部が前記被覆層にて構成されて前記過酷な条件にも耐
えるようになるので、前記鋳造が支障なく行われるよう
になるが、生産性向上のため、前記鋳造の高速化を図り
たい場合には、前記鋳片の熱を前記ロールを介して奪っ
て外部へ熱移動させることが不十分となり、鋳片の凝固
シェルの形成が速やかに行われないため、前記鋳造の高
速化を十分に図ることができない、という問題があっ
た。本発明は、このような実情に着目してなされたもの
であり、前記ロールの表層部が前記過酷な条件に耐えて
従来通り連続鋳造が支障なく行われる上、生産性向上の
ための連続鋳造の高速化も十分に図り得る手段を提供す
ることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続鋳造機
用ロール(以下、本発明ロールという)は、ロール本体
の外周に被覆層が形成された連続鋳造機用ロールであっ
て、前記ロール本体の外周に隙間をあけて外嵌された伝
熱性良好素材製の第1スリーブと、その第1スリーブの
外周に隙間をあけて外嵌された耐熱耐食素材製の第2ス
リーブと、それら両スリーブの相互間、並びに前記第1
スリーブ及びロール本体の相互間を接着させるために前
記両隙間に夫々形成された鑞材的接着層との組合せにて
前記被覆層が構成されている点を特徴として備えてい
る。
用ロール(以下、本発明ロールという)は、ロール本体
の外周に被覆層が形成された連続鋳造機用ロールであっ
て、前記ロール本体の外周に隙間をあけて外嵌された伝
熱性良好素材製の第1スリーブと、その第1スリーブの
外周に隙間をあけて外嵌された耐熱耐食素材製の第2ス
リーブと、それら両スリーブの相互間、並びに前記第1
スリーブ及びロール本体の相互間を接着させるために前
記両隙間に夫々形成された鑞材的接着層との組合せにて
前記被覆層が構成されている点を特徴として備えてい
る。
【0005】本発明に係る連続鋳造機用ロールの製造方
法(以下、本発明方法)は、ロール本体の外周に被覆層
が形成された連続鋳造機用ロールを製造する方法であっ
て、前記ロール本体に対して伝熱性良好素材製の第1ス
リーブを、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌した状態に
配置し、且つ、その第1スリーブに対して耐熱耐食素材
製の第2スリーブを、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌
した状態に配置することにより、鑞材的接着層を形成す
るための空間を前記両隙間にて構成する容器を形成し、
前記ロール本体及び前記両スリーブよりも低融点物質よ
りなる鑞材的接着層形成用の粉末を、前記空間に充填し
た上で前記粉末の融点以上に加熱して、前記粉末のみを
溶融させた後に凝固させて、前記ロール本体に対して前
記第1スリーブを一体化させ、且つ、その第1スリーブ
に対して前記第2スリーブを一体化させる点を特徴とし
て備えている。
法(以下、本発明方法)は、ロール本体の外周に被覆層
が形成された連続鋳造機用ロールを製造する方法であっ
て、前記ロール本体に対して伝熱性良好素材製の第1ス
リーブを、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌した状態に
配置し、且つ、その第1スリーブに対して耐熱耐食素材
製の第2スリーブを、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌
した状態に配置することにより、鑞材的接着層を形成す
るための空間を前記両隙間にて構成する容器を形成し、
前記ロール本体及び前記両スリーブよりも低融点物質よ
りなる鑞材的接着層形成用の粉末を、前記空間に充填し
た上で前記粉末の融点以上に加熱して、前記粉末のみを
溶融させた後に凝固させて、前記ロール本体に対して前
記第1スリーブを一体化させ、且つ、その第1スリーブ
に対して前記第2スリーブを一体化させる点を特徴とし
て備えている。
【0006】
【作用】上記本発明ロールにおいても、その外周表面が
鋳造過程で高温の鋳片に接触するようになるが、そのよ
うな接触が起こっても、上記本発明ロールによれば、そ
の最表層部が、前記第2スリーブにて構成されて耐熱性
・耐食性を備えているので、その最表層部の存在によっ
て、従来と同様、ヒートクラックや腐食・酸化等が生じ
易い過酷な条件に十分に耐えるようになる。しかも、前
記第2スリーブの内側に、前記伝熱性良好素材製の第1
スリーブが存在するので、前記高温の鋳片の熱が、前記
ロールを介して奪われた後、前記第1スリーブの良好な
伝熱性に基づいて有効に外部へ移動するようになる。
鋳造過程で高温の鋳片に接触するようになるが、そのよ
うな接触が起こっても、上記本発明ロールによれば、そ
の最表層部が、前記第2スリーブにて構成されて耐熱性
・耐食性を備えているので、その最表層部の存在によっ
て、従来と同様、ヒートクラックや腐食・酸化等が生じ
易い過酷な条件に十分に耐えるようになる。しかも、前
記第2スリーブの内側に、前記伝熱性良好素材製の第1
スリーブが存在するので、前記高温の鋳片の熱が、前記
ロールを介して奪われた後、前記第1スリーブの良好な
伝熱性に基づいて有効に外部へ移動するようになる。
【0007】上記本発明方法によれば、前記両隙間より
なる前記空間へ、前記鑞材的接着層形成用の粉末を充填
した上で、その粉末をその融点以上に加熱してその粉体
のみを溶融・凝固させるので、前記粉末の溶融物と、前
記第1スリーブ又は前記第2スリーブ又は前記ロール本
体との間で液相・固相間の拡散接合が生じ、前記粉末が
鑞材的に機能することにより、前記ロール本体に対して
前記第1スリーブが、且つ、その第1スリーブに対して
前記第2スリーブが有効に一体化するようになる。
なる前記空間へ、前記鑞材的接着層形成用の粉末を充填
した上で、その粉末をその融点以上に加熱してその粉体
のみを溶融・凝固させるので、前記粉末の溶融物と、前
記第1スリーブ又は前記第2スリーブ又は前記ロール本
体との間で液相・固相間の拡散接合が生じ、前記粉末が
鑞材的に機能することにより、前記ロール本体に対して
前記第1スリーブが、且つ、その第1スリーブに対して
前記第2スリーブが有効に一体化するようになる。
【0008】
【発明の効果】上記本発明ロールによれば、そのロール
表層部が、上述したように、ヒートクラックや腐食・酸
化等が生じ易い過酷な条件に耐えるようになるので、連
続鋳造が従来と同様に支障なく行われるようになる。し
かも、上述したように、前記第1スリーブを介して前記
熱の外部への有効な移動が行われるので、その熱移動に
よって、前記鋳片の凝固シェルの形成が速やかに行われ
るようになり、もって、連続鋳造の高速化を十分に図る
ことができるようになる。このように、本発明ロールに
よれば、従来通りロール表面及びその近傍が前記過酷な
条件に耐えて連続鋳造が支障なく行われる上、生産性向
上のための連続鋳造の高速化も十分に図り得る手段が提
供されるようになる。
表層部が、上述したように、ヒートクラックや腐食・酸
化等が生じ易い過酷な条件に耐えるようになるので、連
続鋳造が従来と同様に支障なく行われるようになる。し
かも、上述したように、前記第1スリーブを介して前記
熱の外部への有効な移動が行われるので、その熱移動に
よって、前記鋳片の凝固シェルの形成が速やかに行われ
るようになり、もって、連続鋳造の高速化を十分に図る
ことができるようになる。このように、本発明ロールに
よれば、従来通りロール表面及びその近傍が前記過酷な
条件に耐えて連続鋳造が支障なく行われる上、生産性向
上のための連続鋳造の高速化も十分に図り得る手段が提
供されるようになる。
【0009】上記本発明方法によれば、上述したよう
に、前記ロール本体に対して前記第1スリーブが、且
つ、その第1スリーブに対して前記第2スリーブが有効
に一体化するようになるので、上記本発明ロールが容易
に製造されるようになる。
に、前記ロール本体に対して前記第1スリーブが、且
つ、その第1スリーブに対して前記第2スリーブが有効
に一体化するようになるので、上記本発明ロールが容易
に製造されるようになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0011】図1中、Aは、本発明に係る連続鋳造機用
ロール(具体的には、連続鋳造機の構成要素として使用
されるサポートロール、ガイドロール、ピンチロール
等)の本体であり、そのロール本体Aは、例えばCr−
Mo鋼等を素材とする鍛圧品よりなり、その中心部に
は、ロール冷却用の水冷孔1が軸芯方向へ貫通する状態
に形成されている。また、前記ロール本体Aの両端部に
は、中間の主要部分よりも縮径した軸受部A1,A2が
形成されている。
ロール(具体的には、連続鋳造機の構成要素として使用
されるサポートロール、ガイドロール、ピンチロール
等)の本体であり、そのロール本体Aは、例えばCr−
Mo鋼等を素材とする鍛圧品よりなり、その中心部に
は、ロール冷却用の水冷孔1が軸芯方向へ貫通する状態
に形成されている。また、前記ロール本体Aの両端部に
は、中間の主要部分よりも縮径した軸受部A1,A2が
形成されている。
【0012】前記ロール本体Aの外周(更に詳しくは、
前記ロール本体Aにおける前記主要部分の外周)には、
ヒートクラックや腐食・酸化等が生じ易い過酷な条件に
耐える被覆層Bが、後に詳述する本発明方法(図2参
照)によって形成されて、前記ロールの全体が構成され
ている。
前記ロール本体Aにおける前記主要部分の外周)には、
ヒートクラックや腐食・酸化等が生じ易い過酷な条件に
耐える被覆層Bが、後に詳述する本発明方法(図2参
照)によって形成されて、前記ロールの全体が構成され
ている。
【0013】前記被覆層Bは、具体的には、前記ロール
本体Aの外周に隙間(具体的には、3mmの隙間)をあ
けて外嵌された伝熱性良好素材(具体的には、純度:9
0%以上の銅(融点:1085℃))製の第1スリーブ
S1(厚さ:50mm)と、その第1スリーブS1の外
周に隙間(具体的には、3mmの隙間)をあけて外嵌さ
れた耐熱耐食素材(具体的には、13Cr鋼)製の第2
スリーブS2(遠心力鋳造品、厚さ:15mm)と、そ
れら両スリーブS1,S2の相互間、並びに前記第1ス
リーブS1及びロール本体Aの相互間を接着させるため
に前記両隙間に夫々形成された鑞材的接着層D(更に詳
しくは、前記伝熱性良好素材及び前記耐熱耐食素材より
も低融点物質(例えば、融点が820〜940℃であ
る、七三黄銅等のCu−Zn合金)を後に詳述するよう
に溶融・凝固させてなる鑞材的接着層D)との組合せに
て構成されている。
本体Aの外周に隙間(具体的には、3mmの隙間)をあ
けて外嵌された伝熱性良好素材(具体的には、純度:9
0%以上の銅(融点:1085℃))製の第1スリーブ
S1(厚さ:50mm)と、その第1スリーブS1の外
周に隙間(具体的には、3mmの隙間)をあけて外嵌さ
れた耐熱耐食素材(具体的には、13Cr鋼)製の第2
スリーブS2(遠心力鋳造品、厚さ:15mm)と、そ
れら両スリーブS1,S2の相互間、並びに前記第1ス
リーブS1及びロール本体Aの相互間を接着させるため
に前記両隙間に夫々形成された鑞材的接着層D(更に詳
しくは、前記伝熱性良好素材及び前記耐熱耐食素材より
も低融点物質(例えば、融点が820〜940℃であ
る、七三黄銅等のCu−Zn合金)を後に詳述するよう
に溶融・凝固させてなる鑞材的接着層D)との組合せに
て構成されている。
【0014】前記被覆層Bは、以下に詳述する本発明方
法によって容易に形成される。図2を参照しながら本発
明方法を順を追って説明するに、先ず、前記ロール本体
Aを竪向きに配置した後、そのロール本体A(更に詳し
くは、前記ロール本体Aの主要部分)に対して前記第1
スリーブS1を、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌した
状態に配置し、且つ、その第1スリーブS1に対して前
記第2スリーブS2を、両者間に隙間を生じさせつつ外
嵌した状態に配置することにより、鑞材的接着層Dを形
成するための空間を前記両隙間にて構成する容器を形成
する。尚、前記第1スリーブS1の全長は、その上端部
が前記ロール本体Aの主要部分よりも上方まで延在する
ように設定される。また、前記第2スリーブS2の全長
は、その上端部が前記第1スリーブS1よりも上方まで
延在するように設定される。このように、前記両スリー
ブS1,S2の全長を設定すると、前記第2スリーブS
2の内径側に前記ロール本体Aの主要部分が存在しなく
なるので、その主要部分の外周上端面には、その上方へ
前記主要部分の外周面を延在させるように、一般構造用
圧延鋼材(SS材)製の補助スリーブS3を取り付け
る。尚、ロール本体Aに対して第1スリーブS1を隙間
をあけて外嵌した状態は、その隙間の最下部に一般構造
用圧延鋼材(SS材)にて構成された第1下蓋2を取り
付けることによって維持するようにする。また、第1ス
リーブS1に対して第2スリーブS2を隙間をあけて外
嵌した状態は、その隙間の最下部に一般構造用圧延鋼材
(SS材)にて構成された第2下蓋3を取り付けること
によって維持するようにする。そして、前記鑞材的接着
層D形成用の前記低融点物質よりなる粉末Hを、前記両
隙間よりなる空間に充填した後、前記第2スリーブS2
の上端部と前記補助スリーブS3の上端部との間にわた
るように、一般構造用圧延鋼材(SS材)にて構成され
た上蓋4を取り付ける。そして、前記粉末Hを構成する
Cu−Zn合金の融点の直上(即ち、950〜1000
℃)に加熱して前記粉末Hを溶融させた後、その溶融物
を適宜条件で凝固させる。
法によって容易に形成される。図2を参照しながら本発
明方法を順を追って説明するに、先ず、前記ロール本体
Aを竪向きに配置した後、そのロール本体A(更に詳し
くは、前記ロール本体Aの主要部分)に対して前記第1
スリーブS1を、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌した
状態に配置し、且つ、その第1スリーブS1に対して前
記第2スリーブS2を、両者間に隙間を生じさせつつ外
嵌した状態に配置することにより、鑞材的接着層Dを形
成するための空間を前記両隙間にて構成する容器を形成
する。尚、前記第1スリーブS1の全長は、その上端部
が前記ロール本体Aの主要部分よりも上方まで延在する
ように設定される。また、前記第2スリーブS2の全長
は、その上端部が前記第1スリーブS1よりも上方まで
延在するように設定される。このように、前記両スリー
ブS1,S2の全長を設定すると、前記第2スリーブS
2の内径側に前記ロール本体Aの主要部分が存在しなく
なるので、その主要部分の外周上端面には、その上方へ
前記主要部分の外周面を延在させるように、一般構造用
圧延鋼材(SS材)製の補助スリーブS3を取り付け
る。尚、ロール本体Aに対して第1スリーブS1を隙間
をあけて外嵌した状態は、その隙間の最下部に一般構造
用圧延鋼材(SS材)にて構成された第1下蓋2を取り
付けることによって維持するようにする。また、第1ス
リーブS1に対して第2スリーブS2を隙間をあけて外
嵌した状態は、その隙間の最下部に一般構造用圧延鋼材
(SS材)にて構成された第2下蓋3を取り付けること
によって維持するようにする。そして、前記鑞材的接着
層D形成用の前記低融点物質よりなる粉末Hを、前記両
隙間よりなる空間に充填した後、前記第2スリーブS2
の上端部と前記補助スリーブS3の上端部との間にわた
るように、一般構造用圧延鋼材(SS材)にて構成され
た上蓋4を取り付ける。そして、前記粉末Hを構成する
Cu−Zn合金の融点の直上(即ち、950〜1000
℃)に加熱して前記粉末Hを溶融させた後、その溶融物
を適宜条件で凝固させる。
【0015】このような本発明方法によれば、前記粉末
Hの溶融物と、前記第1スリーブS1又は前記第2スリ
ーブS2又は前記ロール本体Aとの間で液相・固相間の
拡散接合が生じ、前記粉末Hが鑞材的に機能することに
より、前記ロール本体Aに対して前記第1スリーブS1
が、且つ、その第1スリーブS1に対して前記第2スリ
ーブS2が有効に一体化するようになる。
Hの溶融物と、前記第1スリーブS1又は前記第2スリ
ーブS2又は前記ロール本体Aとの間で液相・固相間の
拡散接合が生じ、前記粉末Hが鑞材的に機能することに
より、前記ロール本体Aに対して前記第1スリーブS1
が、且つ、その第1スリーブS1に対して前記第2スリ
ーブS2が有効に一体化するようになる。
【0016】尚、上記一体化が行われた後、前記両スリ
ーブS1,S2の上端部、前記補助スリーブS3、前記
上蓋4等、連続鋳造機用ロールとして不要な部分は、機
械加工によって撤去される。
ーブS1,S2の上端部、前記補助スリーブS3、前記
上蓋4等、連続鋳造機用ロールとして不要な部分は、機
械加工によって撤去される。
【0017】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】本発明ロールの一実施例を示す縦断面図
【図2】本発明方法の一実施例を示す説明図
A ロール本体 B 被覆層 D 鑞材的接着層 H 粉末 S1 第1スリーブ S2 第2スリーブ
Claims (2)
- 【請求項1】 ロール本体(A)の外周に被覆層(B)
が形成された連続鋳造機用ロールであって、 前記ロール本体(A)の外周に隙間をあけて外嵌された
伝熱性良好素材製の第1スリーブ(S1)と、その第1
スリーブ(S1)の外周に隙間をあけて外嵌された耐熱
耐食素材製の第2スリーブ(S2)と、それら両スリー
ブ(S1),(S2)の相互間、並びに前記第1スリーブ
(S1)及びロール本体(A)の相互間を接着させるた
めに前記両隙間に夫々形成された鑞材(ろう材)的接着
層(D)との組合せにて前記被覆層(B)が構成されて
いる連続鋳造機用ロール。 - 【請求項2】 ロール本体(A)の外周に被覆層(B)
が形成された連続鋳造機用ロールを製造する方法であっ
て、 前記ロール本体(A)に対して伝熱性良好素材製の第1
スリーブ(S1)を、両者間に隙間を生じさせつつ外嵌
した状態に配置し、且つ、その第1スリーブ(S1)に
対して耐熱耐食素材製の第2スリーブ(S2)を、両者
間に隙間を生じさせつつ外嵌した状態に配置することに
より、鑞材的接着層(D)を形成するための空間を前記
両隙間にて構成する容器を形成し、 前記ロール本体(A)及び前記両スリーブ(S1),(S
2)よりも低融点物質よりなる鑞材的接着層形成用粉末
(H)を、前記空間に充填した上で前記粉末(5)の融
点以上に加熱して、前記粉末(H)のみを溶融させた後
に凝固させて、前記ロール本体(A)に対して前記第1
スリーブ(S1)を一体化させ、且つ、その第1スリー
ブ(S1)に対して前記第2スリーブ(S2)を一体化
させる連続鋳造機用ロールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33487893A JPH07185759A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 連続鋳造機用ロール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33487893A JPH07185759A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 連続鋳造機用ロール及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07185759A true JPH07185759A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18282236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33487893A Pending JPH07185759A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 連続鋳造機用ロール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07185759A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100711799B1 (ko) * | 2005-12-20 | 2007-04-30 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33487893A patent/JPH07185759A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100711799B1 (ko) * | 2005-12-20 | 2007-04-30 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤 |
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