JPH0718264U - 細胞診検査用痰容器 - Google Patents
細胞診検査用痰容器Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】痰の細胞診前処理に於ける使用容器数削減によ
る省力化と費用削減。 【構成】蓋と身にネジを有し身の内径φが4センチメー
トル以上15センチメートル以下の範囲で身の深さdが
5ミリメートル以上3センチメートル以下で而も身の内
径と深さの比が3対1から30対1の間にあることを特
徴とし、容器の蓋上面及び身底面2にそれぞれ凹部及び
凸部を設けたことを特徴とする細胞診検査用痰容器。 【効果】従来口が広く深さが適当でネジ付きの容器がな
かったため検体採取用の口の広い容器と搬送用容器と塗
抹用のシャーレを用い、その都度検体を移し替えていた
が該容器で検体採取から保存まで一つの容器で対応でき
省力化と費用削減が可能となる。
る省力化と費用削減。 【構成】蓋と身にネジを有し身の内径φが4センチメー
トル以上15センチメートル以下の範囲で身の深さdが
5ミリメートル以上3センチメートル以下で而も身の内
径と深さの比が3対1から30対1の間にあることを特
徴とし、容器の蓋上面及び身底面2にそれぞれ凹部及び
凸部を設けたことを特徴とする細胞診検査用痰容器。 【効果】従来口が広く深さが適当でネジ付きの容器がな
かったため検体採取用の口の広い容器と搬送用容器と塗
抹用のシャーレを用い、その都度検体を移し替えていた
が該容器で検体採取から保存まで一つの容器で対応でき
省力化と費用削減が可能となる。
Description
【0001】
臨床検査に係わる検査容器として使用される。
【0002】
痰の細胞診に於ける代表的な処理方法の一例では、患者が口から痰を吐いて採 取する喀痰では、口の広い皿様の容器に出し、喀痰チューブや喀痰瓶等の搬送用 容器に移して検査所まで運搬した後、シャーレに再度取り出してスライドガラス に塗抹して染色、封入の後、顕微鏡で診断していた。
【0003】
患者からの喀痰採取は直接患者が容器に痰を吐くため口の広い容器が必要であ り、運搬には検体が液体のため容器に密閉性が要求されるため密閉容器が必要で ある。また細胞診の前処理である塗抹工程では検体から偏りなくサンプルを採取 するため口の広い容器に検体を移し、目視で検体の疑わしい箇所を捜しながら、 できるだけ多くの箇所からスライドガラス2枚を用いて、片方のスライドガラス で他方のスライドガラス上に検体をすくい上げて2枚のスライドガラスを擦り合 わせて塗抹し、後の染色・封入工程に移る。そのため塗抹作業には口の広い容器 が必要である。次に検体の保存は再検査のため冷蔵保存されるが、その場合乾燥 を防止するため密閉容器を必要とする。
【0004】 従って、現在は被検者からの検体採取用容器の皿と搬送用容器のと検査用容器 のシャーレが別々であったため病院側で皿から搬送のために搬送用容器に移し替 え、更に検査所で搬送用容器からシャーレに検体を移してスライドガラスに塗抹 し、シャーレに残った検体をまた再び喀痰チューブ等の搬送用容器に戻して再検 査用に冷蔵庫で保存していた。そのため検体の移し替えを三回行わなければなら ない。その上、容器を一検体当たり三種類使用するため、容器のコストが高くな る。またシャーレは細菌培養検査の目的で設計されているため容器内部の通気性 が良く、そのため検体の水分がシャーレ外部に蒸発して検体が乾燥して検査が不 可能になるので、冷蔵庫での保存は喀痰チューブの様に密閉されていなければな らないため、塗抹後、再び残りの検体をチューブに戻してから冷蔵庫に保存しな ければならない。また喀痰チューブの形状が棒状のため、冷蔵庫の中に立てて保 存するのにスピッツ立てが必要となりスペースをとる上、取り出しにくい。また 検体回収、搬送及び保存時に、検体容器を重ねたり束ねたりすることが困雛であ る。
【0005】 そこで診断の前処理工程の省力化及び経費削減のため、一つの容器で検体採取 から検体保存までを行えるものが望まれている。現在はネジ付きの容器は種々存 在するが、開口部の大きさが適当な物は深さが深過ぎてスライドガラスに塗抹す るときにスライドガラスが傾き過ぎて作業が困難で、また、深さの適当な物は開 口部が小さ過ぎて作業が困難であり、シャーレではネジ付きの物がないため、搬 送時に検体が流体のためにこぼれてしまう。またシャーレは通気性が有るが、検 体を冷蔵庫に保存するには、乾燥を防止する必要から検体を密閉しなければなら ない。
【0006】
そこで、検体を再三違う容器に移し替えるという手間を省き、更に容器のコス トを削減するために本考案の第一の手段では蓋(図1)と身(図2)にネジ(3 、5)を有し、身の内径(φ)が4センチメートル以上15センチメートル以下 の簡囲で、身の探さ(d)が5ミリメートル以上3センチメートル以下で、而も 身の内径と深さとの比が3対1から30対1の間にあることを特徴とする細胞診 検査用痰容器を用いて痰採取時から検体の保存に至るまでの一連の工程を一つの 当該容器で行う。
【0007】 また、搬送、保存及び取り扱い時に於ける容器の積み重ねから発生する滑落を 防止するため本考案の第二の手段では、下記(段落番号0008及び、0009 )のいずれか一方又は、両方の滑り防止手段を有する事を特徴とする請求項1の 細胞診検査用痰容器を用いる。
【0008】 容器の蓋上面(1)及び、身底面(2)にシボを設けた滑り防止手段。
【0009】 容器の蓋上面(1)に凹部を設け、更に身底面(2)に凹部の内径未満で、そ の内径に近い外径の凸部を設けた滑り防止手段。
【0010】 次に容器の蓋の開閉を容易に行うために、本考案の第三の手段では、身を掴み 易くする目的で、掴みシロを確保する手段として、身の側壁高さ(H)が、蓋の 側壁深さ(D)に比較して、3ミリメートル以上大きい事を特徴とする請求項1 の細胞診検査用痰容器を用いる。
【0011】 更に第四の手段では、同じく容器の蓋の開閉を容易に行うために、容器表面の 掴みシロの摩擦を大きくする目的で、蓋及び/又は、身の側面(6及び/又は、 7)にシボを打った事を特徴とする請求項3の細胞診検査用痰容器を用いる。
【0012】 更に第五の手段では、容器の密閉性を保つために、ネジの緩みを防止する目的 で、下記(段落番号0013又は、0014)のいずれか一方の緩み止め手段を 有する事を特徴とする請求項3の細胞診検査用痰容器を用いる。
【0013】 蓋及び身のネジの端部付近に凸部(8)、又は凹部(9)を設ける緩み止め手 段。
【0014】 蓋又は身のネジの端部付近に凸部(8)を設け、更にそのネジ山の長さより少 し短い他方のネジ山を設ける緩み止め手段。
【0015】
次に、本考案の作用について説明する。図1は一実施例の蓋の上面図であり、 図2は身の底面図、図3は蓋の側面断面図、図4は身の側面断面図、図5及び図 6は蓋のネジ山と身のネジ山の咬み合わせを示す正面図である。(1)は蓋の凹 部、(2)は身の凸部、(3)は蓋のネジ山、(4)は蓋のシールリング、(5 )は身のネジ山、(6)は蓋の側面掴みシロ、(7)は身の側面掴みシロ、(8 )はネジ山の凸部、(9)はネジ山の凹部、(D)は蓋の側壁の深さ、(d)は 身の深さ、(H)は身の高さ、(φ)は身の内径である。
【0016】 本考案の第一は、蓋(図1)と身(図2)にネジ(3、5)を有し、身の内径 (φ)が4センチメートル以上15センチメートル以下の範囲で身の深さ(d) が5ミリメートル以上3センチメートル以下で而も身の内径と深さとの比が3対 1から30対1の間にあることを特徴とする細胞診検査用痰容器で、ハンドリン グの容易さも考慮すると、望ましくは内径が6センチメートルから10センチメ ートルで、深さが10ミリメートルから15ミリメートルの範囲で、内径と探さ との比が4対1から10対1の範囲が効率的である。
【0017】 請求項1の範囲を設定した理由は、身の内径が15センチメートルを越えた場 合、手で容器を扱うのが困難な上、検体搬送用ボックスへの収納が困難となる。 また身の内径が4センチメートル未満では、スライドガラスの標準幅が26ミリ メートルのため上下に7ミリメートルしか余裕が無いため塗抹作業が困難となる 。また身の内径が4センチメートルで内径と深さの比が最低比率の3対1の時、 深さが13.3ミリメートルとなり、容器の底中央部にスライドガラスを接触さ せて塗抹作業をすると、スライドガラスの容器との接触部分の端部から容器壁面 までの距離は約10.6ミリメートルであるため底面とスライドガラスとの角度 は約52度となる。塗抹作業は底面との角度が30度付近が最も作業性が良く、 50度付近が作業の限界であり60度以上では検体がスライドガラスから垂れ落 ちてしまう。身の深さについても検体の量が多い場合もあり、5ミリメートル未 満では採取・搬送・塗抹の各工程で溢れたりこぼれたりするため不適当である。 そのため内径と深さの比が最大となるのは、内径15センチメートルで深さ5ミ リメートルの場合であり、その比は30対1となる。
【0018】 該容器の蓋をとり、患者が直接容器内に痰を吐いて採取し、蓋を回してネジで 密閉し、患者名を記入したラベルを貼付して検査所に運搬する。検査所ではネジ を回して蓋をとりスライドガラスに塗抹する。塗抹処理後、残った検体を再び蓋 をして冷蔵庫で再検査に備えて保存しておく。従って検体採取から保存までを一 つの容器で処理を行うことが可能となる。また材質は、内容物が外から確認でき る様、透明又は半透明のものが望ましい。次に容器の密閉方法をネジ式にした理 由は、容器の密閉法でゴム等のエラストマーを使用して、素材の伸縮性や緊迫力 等を利用した密閉方法、例えばゴム蓋の場合、蓋を取った時にゴムの変形が元に 戻る時に短時間でしかも急速に復元するため、蓋に付着した検体の流体滴が周囲 に飛び散る危険性が高い。また検体は病原体を含んでいる事が多く、検査員を汚 染する危険性が高いため静かに開封できるネジ式のものが良い。
【0019】 本考案の第二は、容器の蓋上面(1)及び、身底面(2)にシボ(微小な凹凸 )を設け、更に/又は、容器の蓋上面(1)に凹部を設け、更に身底面(2)に 凹部の内径未満で、その内径に近い外径の凸部を設けたことを特徴とする請求項 1の細胞診検査用痰容器で、シボを打つ場合、中央部は検体の確認ができるよう に、シボを打つ位置は本体底面及び蓋上面の外周に沿って幅5ミリメートル以上 20ミリメートル以下が望ましい。容器を重ねて搬送・保存する場合、身底面の シボと蓋上面のシボが接触し、摩擦が大きくなり滑りにくくなるため滑落の危険 性が小さくなる。また凹凸を設ける場合、容器を重ねる搬送・保存時に、身底面 の凹部と蓋上面の凸部が嵌まりこむため滑落の危険性が小さくなる。
【0020】 請求項1のネジ付き容器に於いて、蓋を閉じてネジを締めた状態では、身の側 壁の底部に手で掴むことができるだけの幅が残っていないと蓋の開閉時にネジを 回すことが困難となり、特に蓋を開く場合に問題となる。そこで本考案の第三は 、身の側壁高さ(H)が、蓋の側壁探さ(D)に比較して、3ミリメートル以上 大きい事を特徴とする請求項1の細胞診検査用痰容器で、身の側壁が蓋の深さよ り大きいため、その分だけ身の側壁底部(7)に掴みシロを取ることができる。 掴みシロは最低でも3ミリメートル以上ないと、うまく掴んで回すことが困難で ある。
【0021】 更に請求項3の容器の掴みシロを掴み易くするため、本考案の第四では、蓋及 び/又は、身の側面(6及び/又は、7)にシボを打った事を特徴とする請求項 3の細胞診検査用痰容器で、シボがあるため手との摩擦が大きくなり滑りにくく なる。
【0022】 ネジを有する容器の場合、特に請求項3のように掴みシロを多く取ると請求項 1の身の深さの限界があるために必然的にネジの長さが短くなる。ネジは展開図 に直した場合の、主に角度とその長さ及び材質と押力によって摩擦が決定され、 更にその摩擦の大小によってネジの緩み易さが影響を受ける。従って請求項3の 容器の場合、ネジが搬送中に振動によって緩み易くなり検体の漏れの危険性があ る。そこで本考案の第五では、蓋及び身のネジの端部付近に凸部(8)又は、凹 部(9)を設けるか、あるいは蓋又は身の一方のネジ山の端部付近に凸部(8) を設け、更にそのネジ山の長さより少し短い他方のネジ山を設けることによりネ ジの緩みを防止する。
【0023】 前者の一例では、身のネジ山の終端(5)に凹部(9)を、また蓋のネジ山の 先端(3)に凸部(8)を設ける。ネジを締めるとそれまで凸部(8)が抵抗少 なくネジ溝を進んでいたものが、最後にゴムのオーリング(4)に身の側壁先端 が当たりネジ締めに抵抗が増すため、凹部(9)に押し付けられて固定されて緩 みにくくなる。また蓋をあける時は、少し蓋を押し下げて回転させることにより オーリングのゴムが圧縮されて凹部(9)と凸部(8)の間に隙間ができて固定 が解除されて抵抗少なく回すことが可能となる。
【0024】 後者の一例では、前者の凹部(9)を設ける代わりに身のネジ山(5)の長さ を凸部(8)の直径分短くすることで凸部(8)がネジ山終端で固定され、前者 と同様の効果が得られる。
【0025】
【実施例1】 次に、本考案の一例を示す。図1は本実施例の蓋の上面図であり、図2は身の 底面図、図3は蓋の側面断面図、図4は身の側面断面図、図5及び図6は蓋のネ ジ山と身のネジ山の咬み合わせを示す正面図である。(1)は蓋の凹部、(2) は身の凸部、(3)は蓋のネジ山、(4)は蓋のシールリング、(5)は身のネ ジ山、(6)は蓋の側面掴みシロ、(7)は身の側面掴みシロ、(8)はネジ山 の凸部、(9)はネジ山の凹部、(D)は蓋の側壁の深さ、(d)は身の深さ、 (H)は身の高さ、(φ)は身の内径である。
【0026】 本実施例はネジ付きの細胞診検査用痰容器で、身の内径(φ)は75ミリメー トル、身の深さ(d)は12ミリメートル、身の側壁高さ(H)は13.5ミリ メートル、蓋の側壁深さ(D)は8ミリメートルである。また蓋及び身の側壁( 6及び7)にはシボ加工されている。更に蓋のネジ山終端(3)には凹部(9) と身のネジ山の先端には凸部(8)が設けられている。蓋上面には6ミリメート ル幅の凹部(1)が縁に沿って円形に設けられており、身底面には5ミリメート ル幅の円形の凸部を有し、更に蓋内部上面にはシール用のオーリング(4)が貼 着されている。本体材質は透明な合成樹脂で内部が目視で確認できる。またシー ル用オーリング(4)の材質は安価なEPDMを使用した。
【0027】 従来の喀痰容器は、開口部の狭い瓶やスポイト付きのチューブ等で、いずれも 開口面積が小さく喀痰容器へ直接痰を採取したり、喀痰容器から直接検体を塗抹 することができなかったため、開口部の広い容器に採取し、それを喀痰チューブ に移し替えて検査所に運搬した後、再び開口部の広いシャーレ等に移して塗抹し 、残りの検体を再びチューブに移して冷蔵保管していた。また前述(段落番号0 017)の理由により、身の内径と深さは請求項1の範囲になければ塗抹作業が 困難となる。
【0028】 そこで該容器は上記の構造にすることにより開口部が広いため検体を直接患者 から採取でき、而もネジを設けたことにより容器を密閉することが可能となり、 更に搬送中の検体の漏れを防止するため蓋内面にゴムのシール材(4)を設けた ことにより該容器を直接搬送することが可能となる。検査の前処理に於いても、 身の内径(φ)は7.5センチメートルは請求項1の使用可能範囲4センチメー トル以上15センチメートル以下であり、また身の深さ(d)は1.2センチメ ートルは、同じく使用可能範囲5ミリメートル以上3センチメートル以下の範囲 内で充分な開口面積を有し、而も身の内径と深さの比が25対4は、同じく使用 可能範囲3対1から30対1の範囲内であり塗抹及び検体の保存も該容器をその まま使用できる。次に身底面に凸部(2)と蓋上面に凹部(1)を設けたことに より、容器を複数積み重ねる場合、凸部が凹部にはまりこむためズレや滑落が防 止できる。
【0029】 次に搬送中の検体の漏れを防止するために、ネジの緩みを無くすため、身のネ ジ山の終端(5)に凹部(9)を、また蓋のネジ山の先端(3)に凸部(8)を 設ける。ネジを締めるとそれまで凸部(8)が抵抗少なくネジ溝を進んでいたも のが、最後にゴムのオーリング(4)に身の側壁先端が当たりネジ締めに抵抗が 増すため、凹部(9)に押し付けられて固定されて緩みにくくなる。また蓋をあ ける時は、少し蓋を押し下げて回転させることによりオーリングのゴムが圧縮さ れて凹部(9)と凸部(8)の間に隙間ができて固定が解除されて抵抗少なく回 すことが可能となる。
【0030】 身側壁高さ(H)と蓋側壁深さ(D)との差が5.5ミリメートルあるため、 蓋の開閉時に身を掴むスペースが確保できる。更に側壁(6、7)にシボ加工を することにより手と容器の摩擦を増大させて滑りにくくし、蓋をあけ易くした。 該容器の使用によって、検体採取用容器及び塗抹処理用容器が不要となり大きな コスト削減が可能となる。それと同時に検体の移し替えの手間と時間が不要とな り省力化が可能となる上、搬送・保存中の検体容器の荷崩れが防止でき、省スペ ース化が可能となる。
【0031】
【実施例2】 本実施例は本考案の別の例で、上記実施例1の蓋上面の凹部(1)と身底面の 凸部(2)の位置に凹凸を設ける代わりに同位置にシボを打った事を特徴とし、 他は全て実施例1と同様であるような喀痰容器。
【0032】 樹脂製品に凹部や凸部をつけるために肉厚を変化させた場合、ヒケが発生する ため、その位置や肉厚・形状に工夫が必要となるので、凹凸をつける代わりに表 面にシボを打つことで摩擦を大きくして積み重ね時の滑落を防止できる。滑落防 止の効果は実施例1の方が大きいが、本実施例の方が製造が容易で製造費用も小 さくすることができる。
【0033】
検体の採取・搬送・塗抹の各工程ごとにそれぞれ異なる容器を使用していたこ とによる容器のコストや、採取から搬送時、塗抹の前、保存の前にそれぞれ検体 を移し替える手間が大きいという課題を解決するためにシャーレ位の大きさで、 ネジを切った透明な密閉容器を入手しようとした。ところが、シャーレは細菌培 養のために設計されており、通気性が求められているため密閉性がないので、従 って、ネジを切ったシャーレは販売されていない。またそれに代わるものを捜し ているうちに、喀痰の細胞診の前処理に必要な容器の口の広さと容器の深さに使 用可能範囲(請求項1の範囲)が存在することに気が付いた。ネジの付いている もので、その使用可能範囲内にある容器を捜してみたが、ついに見付けることが できなかった。臨床検査に於いては細胞診検査や細菌培養検査、生化学検査等、 各検査毎に専門の検査技師が担当しており、部門間の情報交換も少ないため本考 案の発想は、ちょうど部門間の隙間を埋めるもので、検査の各部門で常識となっ ている「シャーレは細菌培養のためだけにあり通気性があるのが当然」とか、「 喀痰は搬送用容器で回収するのが当然」という該検査の各工程に於ける固定観念 に対し、採痰容器で搬送・処理・保存も共通の容器で行うという全工程を考慮し た発想であり、検査工程中のネックを解消し、工程の標準化により工数削減と省 力化及び費用の削減を可能にする。
【0034】 さて、前処埋工程中容器の一本化で最もネックとなっていた塗抹作業に対し、 適当な身の内径及びその深さの範囲とそれらの比の範囲を設定し、そのような容 器を製造することによって該検体容器のみで検体採取から保存までの工程に対応 することが可能となり、検体採取用の容器及び塗抹作業用の容器が不要になり容 器の費用削減と検体の移し替えの手間と時間の削減が可能となる。また蓋の深さ を浅くし、側面にシボ加工することでネジを回すための掴みシロの確保と滑り止 めが設けられているため、蓋の開閉が容易にできる。ネジ山に凹凸を設けたこと により緩みが防止でき、検体の搬送中の漏れを防止できる。次に身と蓋に凹凸や シボを設けることにより滑落が防止できる他に、従来の搬送用容器に比較して積 み重ねて保存できるため冷蔵庫での保管及び輸送スペースの削減や、出し入れ時 の確認の容易さ等、また本考案の構造が単純であるため製造が容易で而も該検査 に係わるコストダウンと省力化の効果は大きい。
【図1】本考案に係わる蓋の上面図。
【図2】本考案に係わる身の底面図。
【図3】本考案に係わる蓋の側面断面図。
【図4】本考案に係わる身の側面断面図。
【図5】ネジ山の咬み合わせを示す正面図。
【図6】ネジ山の咬み合わせを示す正面図。
1 蓋の凹部 2 身の凸部 3 蓋のネジ山 4 シール用ゴム 5 身のネジ山 6 蓋の側面掴みシロ 7 身の側面掴みシロ 8 ネジ山の凸部 9 ネジ山の凹部 d 身の深さ D 蓋の側壁の深さ H 身の高さ φ 身の内径
Claims (5)
- 【請求項1】蓋(図1)と身(図2)にネジ(3、5)
を有し、身の内径(φ)が4センチメートル以上15セ
ンチメートル以下の範囲で、身の深さ(d)が5ミリメ
ートル以上3センチメートル以下で、而も身の内径と探
さの比が3対1から30対1の間にあることを特徴とす
る細胞診検査用痰容器。 - 【請求項2】下記のいずれか一方又は、両方の滑り防止
手段を有する事を特徴とする請求項1の細胞診検査用痰
容器。 (イ) 容器の蓋上面(1)及び、身底面(2)にシボ
(微小な凹凸)を設けた滑り防止手段。 (ロ) 容器の蓋上面(1)に凹部を設け、更に身底面
(2)に凹部の内径未満で、その内径に近い外径の凸部
を設けた滑り防止手段。 - 【請求項3】身の側壁高さ(H)が、蓋の側壁深さ
(D)に比較して、3ミリメートル以上大きい事を特徴
とする請求項1の細胞診検査用痰容器。 - 【請求項4】蓋及び/又は、身の側面(6及び/又は、
7)にシボを打った事を特徴とする請求項3の細胞診検
査用痰容器。 - 【請求項5】下記のいずれか一方の緩み止め手段を有す
る事を特徴とする請求項3の細胞診検査用痰容器。 (イ) 蓋及び身のネジの端部付近に凸部(8)又は、
凹部(9)を設けた緩み止め手段。 (ロ) 蓋又は身の一方のネジ山の端部付近に凸部
(8)を設け、更にそのネジ山の長さより少し短い他方
のネジ山を設けた緩み止め手段。
Priority Applications (1)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5627693U Pending JPH0718264U (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 細胞診検査用痰容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718264U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10239222A (ja) * | 1997-02-21 | 1998-09-11 | Teiji Takezaki | 生物試料等の保管方法及び保管容器 |
JP2004177345A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | マイクロアレイ用プラスチック基板 |
JP2008180738A (ja) * | 2008-04-18 | 2008-08-07 | Murazumi Kogyo Kk | 検査用検体容器 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5627693U patent/JPH0718264U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10239222A (ja) * | 1997-02-21 | 1998-09-11 | Teiji Takezaki | 生物試料等の保管方法及び保管容器 |
JP2004177345A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | マイクロアレイ用プラスチック基板 |
JP2008180738A (ja) * | 2008-04-18 | 2008-08-07 | Murazumi Kogyo Kk | 検査用検体容器 |
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