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JPH07181689A - 基板上にパターン化されたポリイミド被膜を形成させる方法 - Google Patents

基板上にパターン化されたポリイミド被膜を形成させる方法

Info

Publication number
JPH07181689A
JPH07181689A JP34560093A JP34560093A JPH07181689A JP H07181689 A JPH07181689 A JP H07181689A JP 34560093 A JP34560093 A JP 34560093A JP 34560093 A JP34560093 A JP 34560093A JP H07181689 A JPH07181689 A JP H07181689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
weight
forming
substrate
polyimide precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34560093A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Niitsuma
陽 新妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Celanese KK
Original Assignee
Du Pont KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont KK filed Critical Du Pont KK
Priority to JP34560093A priority Critical patent/JPH07181689A/ja
Publication of JPH07181689A publication Critical patent/JPH07181689A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上にパターン化されたポリイミド被膜を
形成させる方法を提供する。 【構成】 ポリイミド前駆体を感光性基を有する化合物
で変成して得られる光架橋性重合体組成物を基板上に適
用して被膜を形成させ、像様露光し、現像し、硬化した
露光部分の被膜を加熱してポリイミド樹脂被膜に転化さ
せるパターン化されたポリイミド樹脂被膜を形成させる
方法において、現像工程において現像液として良溶媒単
独、あるいは良溶媒と貧溶媒とを組み合わせた混合溶媒
に2−メチル−2−プロパノールを追加混合したものを
使用することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造工業、マイ
クロエレクトロニクス工業、写真製版、ホログラムやレ
ーザー記録を含むイメージング分野などにおいて、保護
膜、絶縁膜、層間絶縁膜、パッシベーション膜、記録エ
レメント、製版材料などを、感光性基を有する化合物で
ポリイミド前駆体を変成して得られる光架橋性重合体組
成物から製造するための方法に関する。更に詳細には、
上記した光架橋性重合体組成物を基板上に施して得られ
る被膜を像様露光し、未露光部を除去することによって
所定のパターンを基板上に得るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造工業およびマイクロエ
レクトロニクス工業において、耐熱性が高くかつ電気的
および機械的特性にすぐれたポリイミド樹脂等の分子構
造中に複素環基を有する樹脂が集積素子の絶縁膜として
やパッシベーション膜として、また高密度実装基板の層
間絶縁膜として用いられてきている。
【0003】この樹脂で絶縁膜を形成させる場合におい
て、この絶縁膜の下層となった金属または導電体と他の
電子素子または装置との間に回路を形成させる必要が生
じうる。またこの樹脂で層間絶縁膜を形成させる場合に
おいても上下層の間に導電路を設けて導通を取ることが
必要となる場合が多く、樹脂膜にビアホールを設け、こ
のビアホールを介して上下層を導電体で接続することに
なる。そしてこのような絶縁膜または層間絶縁膜をプロ
セス加工性にすぐれた感光性ポリイミド前駆体組成物を
用いて形成させ、パターン形成法によって絶縁膜または
層間絶縁膜を所望のパターン化された形状のものとする
ことが行われるようになってきた。
【0004】上記した感光性ポリイミド前駆体組成物を
用いるパターン形成法は例えば次のような工程で行われ
る。 塗布:ポリイミド前駆体組成物ワニスを基板上に塗布
する。 ベーク:上記組成物ワニス中の溶剤を蒸発させて、塗
膜を形成する。 露光:紫外線露光機と所定のフォトマスクを用いて露
光する。 現像:現像液で未露光部を溶解除去しリンス液で洗浄
してパターンを得る。 キュアー:加熱することによってポリイミド樹脂に転
化させる。
【0005】また、写真製版やイメージング分野におい
て、感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて得られる製
版材料などの光記録体はその機械的強度などの優れた特
性によって注目されるようになった。そしてこのような
感光性ポリイミド前駆体の塗膜に像様露光を行い、未露
光部を現像液で溶解除去する場合の現像液としては例え
ばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、
キシレンやアルコール類および水の混合溶液などが用い
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリイ
ミド前駆体を用いポリイミドパターンを形成する場合、
解像度および残膜特性において優れ残渣の発生を確実に
防止するとともに現像、リンス液としての消費コストを
考慮してN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラク
トン等のポリイミド前駆体の良溶媒と芳香族炭化水素、
アルコール、エステル類等の貧溶媒との混合溶媒が現像
液やリンス液として広く使用されている。同時に環境保
護並びに人体への影響を考慮した各種基準、規則が拡張
され、その結果として芳香族炭化水素系の化合物が近年
規制対象となりつつあり、上述のような現像液やリンス
液として使用出来ない場合が予想される。
【0007】そこでこの芳香族炭化水素化合物に代わる
貧溶媒であって芳香族炭化水素系化合物を使用したとほ
ぼ同様の解像度および残膜特性等の現像能力を呈し、ポ
リイミドパターン形成の一連の工程において芳香族炭化
水素系化合物を使用時と同じ工程制御(例えば現像時間
等)の下で現像液として使用できる溶媒が求められてい
る。ここでコスト上の利点から広く使用されている芳香
族炭化水素系化合物と比べ劣ることなくまた優れるもの
でなく同等の特性が得られることは、前述したポリイミ
ド前駆体組成物を塗布することから始まり、キュアーし
てポリイミド樹脂からなるパターンを形成する一連の工
程を実施する製造ラインを変更するを要せずそれによっ
て工程全体の生産性を維持出来る上で非常に重要であ
る。
【0008】解像度が優れておりそして未露光部の残留
がないように上記方法でパターン化されたポリイミド膜
を得ようとする場合、現像時間が極端に長くなり、工程
管理および生産性の点で好ましいものではなかった。こ
の欠点を解決するため上記の組成物ワニスのベーク時間
を短くしたり、ベーク温度を下げることなどによって現
像時間を短縮することも試みられているが、現像時間は
短縮されるものの一方では解像度が低下し未露光部が完
全に除去することができなくなり、そしてまた膜の底部
が削られるアンダーカットが起こるという別の問題が発
生する。従ってこのような問題の生じない現像方法の解
明が求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた
結果、感光性ポリイミド前駆体組成物を基板上に施して
得られる被膜に像様露光を行い、これを現像する場合に
現像時間を短縮し同時に高い解像度で未露光部の残留も
ないパターン形成を行うことのできる現像液を開発して
本発明を完成した。すなわち本発明は、芳香族テトラカ
ルボン酸またはそのモノもしくはジ酸無水物と芳香族ジ
アミンとから誘導されるポリイミド前駆体を感光性基を
有する化合物で変成して得られる光架橋性重合体組成物
を用意し、これを基板上に適用して被膜を形成させ、こ
の被膜を像様に露光して露光部分を硬化させ、未露光部
分を現像液で溶解して除去し、残留した露光部分の被膜
を加熱してポリイミド樹脂に転化させることにより基板
上にパターン化されたポリイミド樹脂被膜を形成させる
方法において、現像液として2−メチル−2−プロパノ
ールを10重量%以上80重量%以下の量で含有する混
合溶媒を使用することを特徴とするものである。
【0010】本発明による上記した現像・リンス液を使
用することにより、従来使用されていた芳香族炭化水素
化合物を含む現像・リンス液と同等またはそれ以上の現
像能力を呈し、しかも高い解像度と残膜率で未露光部の
残留がなく、芳香族炭化水素化合物使用時と工程制御を
変える必要がなく、すなわち上記パターン形成の為の設
備を変更することがない。
【0011】本発明で用いられる光架橋性重合体組成物
は、次の一般式(I)
【化1】 (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を含有する4
価の基、R2は少なくとも2個の炭素原子を含有する2
価の基、R3、R4、R5およびR6はいずれも炭素原子数
1〜11の1価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の基、
芳香族の基と脂肪族の基が結合した1価の基、これらの
基がハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メ
トキシ基、アセトキシ基などで置換された基または水素
原子であり、これら4個のRは同じでもよく、異なって
いてもよい、
【0012】R1の具体例としては、例えば
【化2】
【0013】R2の具体例としては、
【化3】 nは1または2以上のポリアミド酸の繰り返し単位を表
す)で示される芳香族テトラカルボン酸またはその酸一
無水物もしくは酸二無水物と芳香族ジアミンとから誘導
されるポリイミド前駆体すなわちポリアミド酸を感光性
基を有する化合物で変成して得られたものである。
【0014】R3、R4、R5およびR6の具体例として
は、CH3−、CH3CH2−、CH3(CH2)2−、CH
3(CH2)3−、CH3(CH2)5−、CH3(CH2)11−、C
3(CH2)13−、CH3(CH2)15−、CH3(CH2)
17−、CH3(CH2)19−、CH3(CH2)21−、CF3(C
2)15−などがあげられる。
【0015】上記したポリアミド酸の製造に用いられる
芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピ
ロメリット酸二無水物(PMDA)、3,4,3′,4′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTD
A)、1,4,5,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,
4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無
水物、2,2−ビス〔4−(2,3−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル〕プロパン二無水物、ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物およ
びペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水
物、ジフェニルチオエーテルテトラカルボン酸二無水
物、およびジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0016】また、上記したポリアミド酸の製造に用い
られるもう一方の成分の芳香族ジアミンの具体例として
は、m−またはp−フェニレンジアミン、4,4′−ま
たは3,3′−ジアミノビフェニル、4,4′−または
3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−また
は3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−また
は3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ま
たは3,3′−チオジアニリン、ビス−(4−アミノフ
ェニル)ビス(トリフルオロメチル)メタン、4,4′
−ジアミノベンゾフェノン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、ビス−(4−アミノフェニル)−ジメチルシラン、
ビス−(4−アミノフェニル)−ジエチルシラン、ビス
−(4−アミノフェニル)−ジフェニルシラン、ビス−
(4−アミノフェニロキシ)−ジメチルシラン、ビス−
(4−アミノフェニル)−エチルホスフィンオキサイ
ド、N−〔ビス−(4−アミノフェニル)〕−N−メチ
ルアミン、N−〔ビス−(4−アミノフェニル)〕−N
−フェニルアミン、4,4′−メチレンビス−(o−ク
ロロアニリン)、4,4′−メチレンビス−(3−メチ
ルアニリン)、4,4′−メチレンビス−(2−エチル
アニレン)、4,4′−メチレンビス−(2−メトキシ
アニリン)、5,5′−メチレンビス−(2−アミノフ
ェノール)、4,4′−メチレンビス−(2−メチルア
ニリン)、4,4′−オキシビス−(2−メトキシアニ
リン)、4,4′−オキシビス−(2−クロロアニリ
ン)、5,5−オキシビス−(2−アミノフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(2−メチルアニリン)、
4,4′−チオビス−(2−メトキシアニリン)、4,
4′−チオビス−(2−クロロアニリン)、4,4′−
スルホニルビス−(2−メチルアニリン)、4,4′−
スルホニルビス−(2−エトキシアニリン)、4,4′
−スルホニルビス−(2−クロロアニリン)、5,5′
−スルホニルビス−(2−アミノフェノール)、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−オキシジアニリン、4,4′−イソプロ
ピリデンジアニリン、3,3′−ジクロロベンチジン、
3,3′−ジメチルペンチジン、3,3′−ジメトキシベ
ンチジン、3,3′−ジカルボキシベンチジン、ジアミ
ノトルエン、4,4′−メチレンビス−(3−カルボキ
シアニリン)およびこのものの種々のエステル類、5−
アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダンおよび6−アミノ−1−(4′−アミノ
フェノール)−1,3,3−トリメチルインダン、並びに
これらの混合物が挙げられる。
【0017】このポリイミド前駆体の感光性基を有する
化合物での変成はポリイミド前駆体への感光性基を有す
る化合物の混合によるか、またはポリイミド前駆体の側
鎖への感光性基の導入によって行われる。ポリイミド前
駆体に混合される感光性基を有する化合物としては感光
性モノマーとして知られている化合物、例えばトリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等の
(メタ)アクリレート類、チオグリコール酸等のメルカ
プト化合物、フェニルスルホニルマレイミド等のマレイ
ミド類、メタクリル酸エチルイソシアネート等のイソシ
アネート類等が挙げられる。これらの感光性モノマーは
ポリイミド前駆体中に0.01重量%〜100重量%の
量で混合される。
【0018】またポリイミド前駆体の側鎖へ導入される
感光性基としては、炭素−炭素二重結合を有する基が代
表的で、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル
基、シンナミル基、マレイミド基等を有する基が挙げら
れるが、これらに限定されない。そしてこれらの感光性
基はエステル結合、エーテル結合、アミド結合、ウレタ
ン結合、尿素結合などの化学結合を介してポリイミド前
駆体の側鎖中に導入されるか、または芳香核に直接的に
導入されてポリイミド前駆体に感光性を付与する。本発
明の感光性ポリイミド前駆体は、前記したテトラカルボ
ン酸二無水物および芳香族ジアミンを有機極性溶媒溶液
中で、撹拌下で、重縮合させることによって製造され
る。
【0019】この重縮合反応で使用し得る有機極性溶媒
としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,
N,−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルメトキシアセトアミド、N−メチルカプロラクタム、
ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホアミド、テトラ
メチルスルホン、N−アセチル−2−ピロリドン等を挙
げることができる。これらの溶媒は、単独でも、2種以
上の組み合わせでも使用し得る。このようにして調製さ
れた光架橋性重合体組成物は好ましくは溶媒に溶解され
基板への適用のために希釈されて粘度を低下させられ
る。この際使用される溶媒としてはN,N′−ジメチル
ホルムアミド、N,N′−ジメチルアセトアミド、γ−
ブチロラクトン、N−メチルピロリドンなどが挙げられ
るがこれらに限定されない。
【0020】溶媒で希釈された光架橋性重合体組成物は
次いで基板上へ適用される。この基板上への適用法とし
ては、スピンコーター、ロールコーター等が代表的であ
り、基板としてはシリコンウェハー、ガリウム、ヒ素ウ
ェハー、ガラス、セラミックス、銅板またはそれら基板
上に素子を構成した基板が代表例として挙げられる。 このようにして基板上に適用された光架橋性重合体組成
物の塗膜は次いで乾燥工程に付される。この乾燥工程で
は循環式オーブン、ホットプレート、赤外線加熱器によ
るベークが一般的であるが、これらに限定されない。ベ
ーク温度は好ましくは50〜130℃が良い。乾燥時間
は膜厚によって異なるが3分〜15時間である。乾燥後
の膜厚は好ましくは1〜50μmであるが、この膜厚に
限定されるものではない。
【0021】このようにして基板上に適用され、乾燥さ
れた光架橋性重合体組成物の塗膜は次いで像様露光に付
される。露光の方法としては、通常のフォトレジスト工
程に用いる紫外線露光機によりフォトマスクを通して紫
外線を照射する方法がとられる。露光時間は光架橋性重
合体、添加剤の種類、量および露光機の光強度等によっ
て異なるが、一般的には1秒〜1時間の間で最適な時間
が設定される。露光後に更に熱処理を行う場合もある
が、そのときの熱処理温度は40〜150℃、時間は1
秒〜1時間が良い。その際の加熱方法はベーク方法と同
様に循環式オーブン、ホットプレート、赤外線加熱器な
どが用いられる。
【0022】次いでこの像様露光後の塗膜は現像工程に
付される。現像は像様露光によって硬化され溶媒に不溶
性となった部分が基板上に残り、未露光で溶媒に可溶性
の部分を溶媒で溶解して除去することによって行われ
る。本発明ではこの現像のために使用する溶媒、すなわ
ち現像液としては該重合体の良溶媒単独、あるいは良溶
媒と貧溶媒を組み合わせた混合溶媒でに対して、貧溶媒
として2−メチル−2−プロパノールを加えたものを使
用することを特徴とするものである。2−メチル−2−
プロパノールを加えることによりポリイミド前駆体を現
像する速度が増加し、未露光部の残りの少ないが少なく
且つ解像度が改善されたパターン形成を行うことができ
る。
【0023】良溶媒としてはN,N′−ジメチルホルム
アミド、N,N′−ジメチルアセトアミド、シクロペン
タノン、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドン、γ
−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン等が挙げられるが、該重合体を溶解するものであれ
ばこれらに限定されない。また、これらは単独でまたは
2種類以上の混合物としても用いられる。貧溶媒として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、水、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプ
ロピルベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソ
ルブ、n−プロピルアルコール、イソブチルアルコール
等が挙げられるが、これらに限定されない。またこれら
は単独でまたは2種類以上の混合物としても用いられ
る。
【0024】本発明で用いる現像液の混合溶媒は、貧溶
媒としての2−メチル−2−プロパノールと良溶媒単
独、あるいは良溶媒と貧溶媒との混合液とを混合したも
のであって、この場合良溶媒としては、上記溶媒を選択
して使用するものであるが、パターン加工性、現像速度
等を考慮に入れるとγ−ブチロラクトンが好ましい。混
合溶媒中、2−メチル−2−プロパノールは10〜80
重量%の範囲の量で用いられるが、該重合体の種類、添
加剤の種類、あるいは良溶剤と貧溶剤との混合比によっ
て最適な量を選べばよい。本発明では、このような現像
液を用いることにより現像速度を大きくすることがで
き、安定的に解像度の高いパターン化されたポリイミド
樹脂被膜を形成させることができる。しかしながら、用
いられる2−メチル−2−プロパノールは融点が約25
℃と高い凝固点をもつために、混合溶媒とした場合でも
低温においては2−メチル−2−プロパノールの凝固、
分離の可能性がある。そこで、2−メチル−2−プロパ
ノールの凝固、分離を防ぐためにn−プロパノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールのい
ずれかあるいはそれらの組み合わせを5〜20重量%の
範囲で混合するのが望ましい。5〜20重量%の範囲以
外では、現像液本来のパターン加工性が損なわれること
になる。
【0025】現像方法はスプレー現像、ディップ現像、
超音波現像、パドル現像が挙げられる。現像されパター
ン化されたポリイミド前駆体の塗膜は、現像液および溶
解したポリイミド前駆体を取り除くために直ちにリンス
液で洗浄される。リンス液としてはアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メ
タノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、水、1−メトキシ−2−プロパノール等が挙げら
れるが、これらの限定されない。またこれらは単独でま
たは2種類以上の混合物としても用いられる。
【0026】本発明においては、リンス液としても良溶
媒であるシクロヘキサノンを5〜40重量%含有する混
合溶媒を使用し、シクロヘキサノンを5重量%未満含む
リンス液を用いて洗浄した場合、パターンのエッジ部分
において基板と形成されたポリイミド樹脂被膜との間に
はがれが生じる問題が生じ、40重量%以上の良溶媒で
あるシクロヘキサノンを含有する混合溶媒を用いてリン
ス(洗浄)した場合、ポリイミド樹脂被膜内に形成され
たパターンの断面にゆがみが生じる問題がある。リンス
液としてシクロヘキサノンと混合される他の溶媒とし
て、現像工程において現像液と組み合わされて使用され
ること並びに現像液の溶解パラメータ(例えば、下記の
SMALLの式で表わされる凝集エネルギー密度δを用
いて表わされる、特に2−メチル−2−プロパノールの
溶解性に類似した溶解性を呈すことが望まれ、したがっ
て、イソブタノールを用いることが好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法を用いて光架橋性重合体組
成物をパターン形成することにより、従来、そのコスト
効率から広く使用されていたが、今後環境保護の目的か
ら使用規制を受ける芳香族炭化水素の貧溶媒に代わって
良溶媒との混合物の現像液としてポリイミド・パターン
形成法に使用することができ、そのとき芳香族炭化水素
以上の解像度、現像速度ならびにクラック、膨潤、ある
いは基板からのはがれのない、更には未露光部の残り被
膜率を減少させたポリイミド被膜感光性ポリイミド前駆
体パターンを形成することができる。次に本発明および
その効果を実施例により説明するが、本発明はこの実施
例によって限定的に解釈されるものではない。
【0028】ポリイミド前駆体製造例 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン二無水物と4,4′−オキシジアニリン
の混合物の重量比がN−メチル−2−ピロリドンに対し
て10%〜40%になるようにN−メチル−2−ピロリ
ドンに混合した後、25℃において撹拌し重合を完了さ
せてポリアミック酸重合物を得た。ここで、前記酸無水
物に対する前記ジアミンのモル比は0.8〜1.25の範
囲であり、望ましくは0.98が好ましい。得られたポ
リアミック酸重合物に、モル比で0.1〜1.0の範囲に
なるようにN−メチルジエタノールアミンジメタクリレ
ートを混合し、25℃において撹拌した。さらに得られ
た混合物に、4,4′−(ジエチルアミン)ベンゾフェ
ノン0.5%、2−メルカプトベンゾキサゾール2%、
ビス(2−オルソ−クロロフェニル−4,5−ジフェニ
ル)イミダゾール2%を、それぞれポリアミック酸重合
物に対する重量比において混合し、感光性をもったポリ
アミック酸前駆体の溶液を得た。
【0029】実施例1 シリコンウェハ上にスピンコータを用いて得られた感光
性ポリイミド前駆体の溶液を塗布した。塗布条件は、2
000rpm、30秒であった。次にこの塗膜を85℃3
分その後120℃3分の条件でホットプレート上でベー
クし、厚み約20μmのポリイミド前駆体の塗膜を得
た。この膜に、5〜200μmのラインアンドスペース
が印刷されたフォトマスクを密着させ、キャノン社製P
LA−501F露光機を用いて、365nmの水銀ランプ
のI線を使用して、160mJ/cm2のエネルギーで露光
した。露光後γ−ブチロラクトンが70重量%、2−メ
チル−2−プロパノールが30重量%からなる現像液
と、イソブタノールが85重量%、シクロヘキサノンが
15重量%からなるリンス液を用いて、ポリイミド前駆
体塗膜の現像を行いパターンを得た。この時の現像時間
は25秒であり、未露光部におけるポリイミド前駆体の
現像液に対する溶解速度は18mg/sであった。また、
露光部における現像前の膜厚に対する現像後の膜厚の割
合、すなわち残膜率は95%であった。
【0030】実施例2 実施例1と同様に厚み20μmのポリイミド前駆体の塗
膜を得た。その後の露光エネルギーはI線で160mJ/
cm2であった。N−メチル−2−ピロリドンが50重量
%、2−メチル−2−プロパノールが50重量%からな
る現像液とイソブタノールが70重量%、シクロヘキサ
ノンが30重量%からなるリンス液を用いて、現像を行
いパターンを得た。現像時間は20秒であり、未露光部
の溶解速度は20mg/s、また残膜率は96%であっ
た。
【0031】実施例3 実施例1と同様に厚み20μmの塗膜を得て、160mJ
/cm2のI線で露光を行った。γ−ブチロラクトンが6
4重量%、2−メチル−2−プロパノールが27重量
%、n−ブタノールが9重量%とからなる現像液と、イ
ソブタノール90重量%、シクロヘキサノンが10重量
%からなるリンス液を用いて現像を行いパターンを得
た。現像時間は23秒であり、未露光部の溶解速度は1
8.5mg/s、また残膜率は95%であった。
【0032】比較例1〜3 実施例と同様に塗膜を形成し、160mJ/cm2のエネル
ギーのI線を使用して露光後、下記のような現像液とリ
ンス液との組み合わせでスプレー現像、リンスを行いポ
リイミド前駆体パターンを形成した。それぞれの場合の
現像時間、未露光部の溶解速度および残膜率は表1に示
す通りであった。
【0033】 現像液(重量%) リンス液(重量%) 比較例1 γ−ブチロラクトン/2−メチル− イソブタノール/シクロ 2−プロパノール=15/85 ヘキサノン=85/15 2 γ−ブチロラクトン/2−メチル− イソブタノール/シクロ 2−プロパノール=90/10 ヘキサノン=70/30 3 γ−ブチロラクトン/2−メチル− イソブタノール/シクロ 2−プロパノール/n−ブタノール ヘキサノン=90/10 =60/15/25 以上の実施例、比較例の条件および結果をまとめて表1
に示す。
【0034】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 21/312 B 7352−4M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族テトラカルボン酸またはそのモノ
    もしくはジ酸無水物と芳香族ジアミンとから誘導される
    ポリイミド前駆体を感光性基を有する化合物で変成して
    得られる光架橋性重合体組成物を基板上に適用して被膜
    を形成させ、この被膜を像様に露光し、未露光部分を現
    像液で溶解して除去し、残留した露光部分の被膜を加熱
    してポリイミド樹脂に転化させることにより基板上にパ
    ターン化されたポリイミド樹脂被膜を形成させる方法に
    おいて、現像液として2−メチル−2−プロパノールを
    10重量%以上80重量%以下の量で含有する混合溶媒
    を使用することを特徴とする上記の方法。
  2. 【請求項2】 前記現像液である混合溶媒がγ−ブチロ
    ラクトンを含有することを特徴とする請求項1に記載の
    基板上にパターン化されたポリイミド樹脂被膜を形成さ
    せる方法。
  3. 【請求項3】 前記現像液である混合溶媒が更に、n−
    プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イ
    ソブタノールの何れかまたはその混合液を5重量%以上
    20重量%以下の量で含有することを特徴とする請求項
    2に記載の基板上にパターン化されたポリイミド樹脂被
    膜を形成させる方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の感光性ポリイミド前駆
    体を用いて基板上にパターン化されたポリイミド樹脂被
    膜を形成させる方法において、リンス液としてシクロヘ
    キサノンとイソブタノールとn−ブタノールのいずれか
    一方またはその混合液を含有する混合溶媒を使用するこ
    とを特徴とする上記の方法。
  5. 【請求項5】 前記リンス液である混合溶媒がシクロヘ
    キサノンを5重量%以上40重量%以下の量で含有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の感光性ポリイミド前
    駆体を用いて基板上にパターン化されたポリイミド樹脂
    被膜を形成させる方法。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6462356B1 (en) 1999-10-25 2002-10-08 Seiko Epson Corporation Light emitting device
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US6512249B2 (en) 2001-02-26 2003-01-28 Seiko Epson Corporation Light emitting device, display device, and electronic appliance
US6587620B2 (en) 2000-06-16 2003-07-01 Seiko Epson Corporation Surface emitting device
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US6727646B1 (en) 1999-03-23 2004-04-27 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6737802B2 (en) 2000-08-11 2004-05-18 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6795463B2 (en) 2000-03-01 2004-09-21 Seiko Epson Corporation Light -emitting device
JP2010217545A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Asahi Glass Co Ltd フォトリソグラフィ方法および現像液組成物

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