JPH07181493A - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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- JPH07181493A JPH07181493A JP32554593A JP32554593A JPH07181493A JP H07181493 A JPH07181493 A JP H07181493A JP 32554593 A JP32554593 A JP 32554593A JP 32554593 A JP32554593 A JP 32554593A JP H07181493 A JPH07181493 A JP H07181493A
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Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 液晶層を挟んで対向し、一方がスリット状無
電界部分21をもつ電極12、15上に配向膜13、2
0を形成しており、画素ごとに電圧印加に伴ない異なる
液晶配向状態に配向する二領域をもつ。これら配向膜の
プレチルト角を2°以下に設定する。 【効果】 低プレチルト角の配向膜により、スリット状
無電極部分で発生する斜電界成分に対する液晶分子の応
答性を良好にし、確実に画素分割を行うことができる。
電界部分21をもつ電極12、15上に配向膜13、2
0を形成しており、画素ごとに電圧印加に伴ない異なる
液晶配向状態に配向する二領域をもつ。これら配向膜の
プレチルト角を2°以下に設定する。 【効果】 低プレチルト角の配向膜により、スリット状
無電極部分で発生する斜電界成分に対する液晶分子の応
答性を良好にし、確実に画素分割を行うことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に係わる。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は主にネマティック液晶を
用いており、その表示方式として複屈折モードと旋光モ
ードの2つの方式に大別できる。
用いており、その表示方式として複屈折モードと旋光モ
ードの2つの方式に大別できる。
【0003】ねじれネマティック液晶を用いた複屈折モ
ードの表示方式の液晶表示素子は、例えば、90°以上
ねじれた分子配列を持ち(ST方式と呼ばれる)、急峻
な電気光学特性を持つため、各画素ごとにスイッチング
素子(薄膜トランジスタやダイオード)が無くても時分
割駆動により容易に大容量表示が得られる。
ードの表示方式の液晶表示素子は、例えば、90°以上
ねじれた分子配列を持ち(ST方式と呼ばれる)、急峻
な電気光学特性を持つため、各画素ごとにスイッチング
素子(薄膜トランジスタやダイオード)が無くても時分
割駆動により容易に大容量表示が得られる。
【0004】一方、旋光モードの液晶表示素子はTN方
式と呼ばれ、90°ねじれた分子配列をもち、応答速度
が数十ミリ秒と速く高いコントラスト比を示すことか
ら、時計や電卓、さらにはスイッチング素子を各画素ご
とに設けることにより大表示容量で高コントラストな高
い表示性を持った液晶表示素子例えばTFT型表示素子
を実現することができる。
式と呼ばれ、90°ねじれた分子配列をもち、応答速度
が数十ミリ秒と速く高いコントラスト比を示すことか
ら、時計や電卓、さらにはスイッチング素子を各画素ご
とに設けることにより大表示容量で高コントラストな高
い表示性を持った液晶表示素子例えばTFT型表示素子
を実現することができる。
【0005】近年、このTFT型液晶表示素子は階調表
示を行っているが、斜めから観察した場合には表示の反
転や黒つぶれ、白抜けといった現象が生じる。
示を行っているが、斜めから観察した場合には表示の反
転や黒つぶれ、白抜けといった現象が生じる。
【0006】これらの問題を解決する手段として、一画
素内に液晶分子の起き上がる方向が180°異なる二領
域を設けた液晶表示素子を用いて視角依存性を改善する
方法でTDTN(二領域TN)と呼ばれる方式が提唱さ
れている(例えば特開昭64−88520号公報参
照)。また、液晶分子配列にスプレイ配列を用い、先の
TDTNと同様の効果を得るDDTN(領域分割TN
( Y.Koike,et,al.,1992,SID,p798)などが提案されてい
る。これらは、前述した印加電圧−透過率特性の視角依
存性が異なる二領域を一画素として、前述した現象を事
実上なくすことを目的としている。
素内に液晶分子の起き上がる方向が180°異なる二領
域を設けた液晶表示素子を用いて視角依存性を改善する
方法でTDTN(二領域TN)と呼ばれる方式が提唱さ
れている(例えば特開昭64−88520号公報参
照)。また、液晶分子配列にスプレイ配列を用い、先の
TDTNと同様の効果を得るDDTN(領域分割TN
( Y.Koike,et,al.,1992,SID,p798)などが提案されてい
る。これらは、前述した印加電圧−透過率特性の視角依
存性が異なる二領域を一画素として、前述した現象を事
実上なくすことを目的としている。
【0007】このうち、TDTNは上下基板ともに配向
処理を2方向行い、一画素中に180°配向方向の異な
る2領域を設けた構造を持っている。上下基板の配向方
向を異なる2領域を設ける具体的作製方法は、基板上に
配向膜を形成後1回目のラビング処理を施す、この後フ
ォトリソグラフィー工程により、マスク形成後、2回目
のラビング処理を施し、マスクとなったフォトレジスト
を剥離することによって得られる。この後、通常の組立
工程によって、TDTNを作製する。一画素中に180
°配向方向の異なる2領域を設ける構造を持つことで、
視角を倒していくと、分割された2つの領域の光学特性
が互いに補うような働きをし、視角依存性を低減するこ
とができる。この液晶表示素子は、前記のような方法に
より得られる。しかしながら、このTDTNは、配向処
理工程中にフォトリソグラフィー工程やラビングを2回
行うことで、配向性に不均一が生じたり、工程が複雑に
なるために製作が困難である。また、電圧オフ時でも、
配向の異なる領域の境界にディスクリネーションライン
が発生し、ディスクリネーションラインから光漏れがお
こり、コントラスト比の低下などの問題も生じている。
処理を2方向行い、一画素中に180°配向方向の異な
る2領域を設けた構造を持っている。上下基板の配向方
向を異なる2領域を設ける具体的作製方法は、基板上に
配向膜を形成後1回目のラビング処理を施す、この後フ
ォトリソグラフィー工程により、マスク形成後、2回目
のラビング処理を施し、マスクとなったフォトレジスト
を剥離することによって得られる。この後、通常の組立
工程によって、TDTNを作製する。一画素中に180
°配向方向の異なる2領域を設ける構造を持つことで、
視角を倒していくと、分割された2つの領域の光学特性
が互いに補うような働きをし、視角依存性を低減するこ
とができる。この液晶表示素子は、前記のような方法に
より得られる。しかしながら、このTDTNは、配向処
理工程中にフォトリソグラフィー工程やラビングを2回
行うことで、配向性に不均一が生じたり、工程が複雑に
なるために製作が困難である。また、電圧オフ時でも、
配向の異なる領域の境界にディスクリネーションライン
が発生し、ディスクリネーションラインから光漏れがお
こり、コントラスト比の低下などの問題も生じている。
【0008】これに対し、DDTNは少なくとも2種類
以上の配向膜材料を用いて配向させ、一画素内に液晶分
子の起き上がる方向が180゜異なるスプレイ配列の二
領域を設けた構造を持っている。TDTNと比較して、
双方の基板におけるラビング方向が一方向で済み、製造
上容易である。しかしながら、このDDTNの一画素内
の領域は、少なくとも2種類以上の配向膜材料を用いて
配向させるたため、コモン電位が変動するといった現象
が生じ、その結果、あるパタ−ンを表示したとき、残像
や表示が焼き付くといった問題が生じるため、未だ実用
的でない。
以上の配向膜材料を用いて配向させ、一画素内に液晶分
子の起き上がる方向が180゜異なるスプレイ配列の二
領域を設けた構造を持っている。TDTNと比較して、
双方の基板におけるラビング方向が一方向で済み、製造
上容易である。しかしながら、このDDTNの一画素内
の領域は、少なくとも2種類以上の配向膜材料を用いて
配向させるたため、コモン電位が変動するといった現象
が生じ、その結果、あるパタ−ンを表示したとき、残像
や表示が焼き付くといった問題が生じるため、未だ実用
的でない。
【0009】これらの問題を解決するために´93S.I.D.
においてA.Lien等が各画素にスリット状の電極無し部分
を一方の基板の電極に設け、一方の電極(COM電極)
にスリット状の穴を設ける画素電極構造を持った、スプ
レイツイスト配列の改良TDTNを提案している。一方
の基板にスリット状の電極無し部分を設け、もう一方の
電極(COM電極)にスリット状の穴を設けることによ
り、電界をかけると、前記スリット状の穴をセンタ−と
して、2方向の斜め電界がかかり、液晶分子の起き上が
る方向は、前記スリット状の穴をセンタ−として電界の
方向により異なり、DDTNと同様の一画素内に液晶分
子の起き上がる方向が180゜異なる二領域を設けるこ
とができる。
においてA.Lien等が各画素にスリット状の電極無し部分
を一方の基板の電極に設け、一方の電極(COM電極)
にスリット状の穴を設ける画素電極構造を持った、スプ
レイツイスト配列の改良TDTNを提案している。一方
の基板にスリット状の電極無し部分を設け、もう一方の
電極(COM電極)にスリット状の穴を設けることによ
り、電界をかけると、前記スリット状の穴をセンタ−と
して、2方向の斜め電界がかかり、液晶分子の起き上が
る方向は、前記スリット状の穴をセンタ−として電界の
方向により異なり、DDTNと同様の一画素内に液晶分
子の起き上がる方向が180゜異なる二領域を設けるこ
とができる。
【0010】この改良TDTNは、COM電極にスリッ
ト状の穴を設け、斜め電界を利用して、液晶の起きあが
る方向を異ならせているため、配向処理工程は通常のT
Nと同じであるため、製作が容易であり、前述したTD
TNやDDTNと同等の効果が得られ、さらに電圧OF
F時には液晶分子は全面連続的な配列をなしているた
め、光漏れを生じないという利点もある。
ト状の穴を設け、斜め電界を利用して、液晶の起きあが
る方向を異ならせているため、配向処理工程は通常のT
Nと同じであるため、製作が容易であり、前述したTD
TNやDDTNと同等の効果が得られ、さらに電圧OF
F時には液晶分子は全面連続的な配列をなしているた
め、光漏れを生じないという利点もある。
【0011】この改良TDTNでは上下基板におけるα
0が極めて等しく制御されることが必須である。なぜな
ら、上下プレチルト角が等しくないと、プレチルト角の
大小関係により、液晶分子の傾く方向が決定されるた
め、場合によっては、電界のかかる方向に拘らずプレチ
ルト角の大きい方の基板表面の液晶分子の傾く方向に傾
くからである。しかしながら、上下基板におけるα0が
極めて等しく制御する手法に対する提案はいずれの場合
においても提案されていない。
0が極めて等しく制御されることが必須である。なぜな
ら、上下プレチルト角が等しくないと、プレチルト角の
大小関係により、液晶分子の傾く方向が決定されるた
め、場合によっては、電界のかかる方向に拘らずプレチ
ルト角の大きい方の基板表面の液晶分子の傾く方向に傾
くからである。しかしながら、上下基板におけるα0が
極めて等しく制御する手法に対する提案はいずれの場合
においても提案されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のLCDには、階調表示を行う際、印加電圧−透過率特
性に極値が存在することによる表示の反転現象等の視角
依存性が生じていた。また、これらを解決する手段とし
ては、上述の特開昭64−88520号公報や小池(Y.
Koike,et.al.,1992,SID,p798)などにより提案されてい
るが、電圧オフ時のディスクリネーションラインの出現
やプロセスの困難さ、もしくはVcomシフトによる残
像問題があり非実用的である。これらの問題を解決する
改良TDTNは構成的な提出にとどまっており、実用的
な提案はされていない。つまり、上下基板におけるα0
が極めて等しく制御されることが必須である。その上下
基板におけるα0が極めて等しく制御する手法に対する
提案はいずれの場合においても提案されていない。
のLCDには、階調表示を行う際、印加電圧−透過率特
性に極値が存在することによる表示の反転現象等の視角
依存性が生じていた。また、これらを解決する手段とし
ては、上述の特開昭64−88520号公報や小池(Y.
Koike,et.al.,1992,SID,p798)などにより提案されてい
るが、電圧オフ時のディスクリネーションラインの出現
やプロセスの困難さ、もしくはVcomシフトによる残
像問題があり非実用的である。これらの問題を解決する
改良TDTNは構成的な提出にとどまっており、実用的
な提案はされていない。つまり、上下基板におけるα0
が極めて等しく制御されることが必須である。その上下
基板におけるα0が極めて等しく制御する手法に対する
提案はいずれの場合においても提案されていない。
【0013】本発明はこれら問題点を解決するための上
下基板におけるα0が極めて等しく制御する具体的な手
段を提案することを目的としている。
下基板におけるα0が極めて等しく制御する具体的な手
段を提案することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、2枚の基板上
に複数の画素を形成するように相互に対向して配置され
た第1の電極と第2の電極と、これら電極間に配置され
誘電異方性が正のネマティック液晶からなる液晶層と、
前記第1の電極上に設けられ前記液晶層の液晶分子長軸
を第1の配向方向にチルト配向により配向する第1の配
向膜と、前記第2の電極上に設けられ前記液晶層の液晶
分子長軸を第2の配向方向にチルト配向により配向する
第2の配向膜とからなり、第1の配向方向と第2の配向
方向を交差し前記液晶層の液晶のねじれ角をθとしてな
る液晶表示素子において、前記液晶分子の配列のねじれ
角θを80°乃至110°とする手段と、前記第1、第
2の配向膜面上でのチルト配向によって液晶分子を液晶
分子のねじれ方向と同じねじれ方向にユニフォームツイ
スト配列させるように決まるセルツイスト角Φが、Φ=
θ+180°であるように液晶分子配列する手段と、前
記電極の少なくとも一方の電極に一画素ごとに少なくと
も1つのスリット状無電極部分を形成する手段と、前記
第1および第2の配向膜上の液晶分子のチルト角を2°
以下とする手段とを具備することを特徴とする液晶表示
素子を提供するものである。
に複数の画素を形成するように相互に対向して配置され
た第1の電極と第2の電極と、これら電極間に配置され
誘電異方性が正のネマティック液晶からなる液晶層と、
前記第1の電極上に設けられ前記液晶層の液晶分子長軸
を第1の配向方向にチルト配向により配向する第1の配
向膜と、前記第2の電極上に設けられ前記液晶層の液晶
分子長軸を第2の配向方向にチルト配向により配向する
第2の配向膜とからなり、第1の配向方向と第2の配向
方向を交差し前記液晶層の液晶のねじれ角をθとしてな
る液晶表示素子において、前記液晶分子の配列のねじれ
角θを80°乃至110°とする手段と、前記第1、第
2の配向膜面上でのチルト配向によって液晶分子を液晶
分子のねじれ方向と同じねじれ方向にユニフォームツイ
スト配列させるように決まるセルツイスト角Φが、Φ=
θ+180°であるように液晶分子配列する手段と、前
記電極の少なくとも一方の電極に一画素ごとに少なくと
も1つのスリット状無電極部分を形成する手段と、前記
第1および第2の配向膜上の液晶分子のチルト角を2°
以下とする手段とを具備することを特徴とする液晶表示
素子を提供するものである。
【0015】さらに、第1および第2の配向膜上の液晶
分子のチルト角の差が0.3°以下である液晶表示素子
を提供するものである。
分子のチルト角の差が0.3°以下である液晶表示素子
を提供するものである。
【0016】さらに、前記チルト角が0.1°乃至1.
0°である液晶表示素子を提供するものである。
0°である液晶表示素子を提供するものである。
【0017】さらに、前記配向膜が側鎖のない主鎖型有
機配向膜材料で構成された液晶表示素子を提供するもの
である。
機配向膜材料で構成された液晶表示素子を提供するもの
である。
【0018】さらに、スリット状無電極部分を電極のい
ずれか一方に形成する液晶表示素子を提供するものであ
る。
ずれか一方に形成する液晶表示素子を提供するものであ
る。
【0019】
【作用】本発明の作用を説明するにあたり、まず、ネマ
ティック液晶層のユニフォームツイスト配列とスプレイ
配列およびセルツイスト角Φの関係を説明する。
ティック液晶層のユニフォームツイスト配列とスプレイ
配列およびセルツイスト角Φの関係を説明する。
【0020】図4(a)、(b)に示すように、配向処
理された基板1、2に液晶層を接触させると、液晶は液
晶分子Mの長軸が、一般に配向処理方向F、Rにそって
並ぶように配列する。配向面の性質によって液晶分子は
配向方向に分子先端Ml が起き上がるように斜め(チル
ト)に配列し、分子後端Mt における基板面とのなす角
をプレチルト角α0 で表す。
理された基板1、2に液晶層を接触させると、液晶は液
晶分子Mの長軸が、一般に配向処理方向F、Rにそって
並ぶように配列する。配向面の性質によって液晶分子は
配向方向に分子先端Ml が起き上がるように斜め(チル
ト)に配列し、分子後端Mt における基板面とのなす角
をプレチルト角α0 で表す。
【0021】さて、(a)のように液晶層を挟むセルを
構成する上下基板1、2に配向膜を付け、それらの基板
の配向方向F、Rを180°方向を変えて対向させる
と、上基板の分子の先端Ml が下基板の分子の後端Mt
に、上基板の分子の後端Mt が下基板の分子の先端Ml
に対向し、上下基板間の液晶分子はプレチルト角α0 に
より斜め平行な配列となり、この配列をユニフォーム配
列という。
構成する上下基板1、2に配向膜を付け、それらの基板
の配向方向F、Rを180°方向を変えて対向させる
と、上基板の分子の先端Ml が下基板の分子の後端Mt
に、上基板の分子の後端Mt が下基板の分子の先端Ml
に対向し、上下基板間の液晶分子はプレチルト角α0 に
より斜め平行な配列となり、この配列をユニフォーム配
列という。
【0022】図4(c)のように、上下基板の配向方向
F、Rを交差させ、液晶分子のねじれ方向(ツイスト)
と一致する方向の角度をΦとすると、液晶分子のねじれ
角はθで、Φ=θで一致する。このときのΦを、2枚の
基板上でチルト配列によって液晶のねじれ方向と同じね
じれ方向に、ユニフォームツイスト配列させるように決
まる、セルツイスト角という。
F、Rを交差させ、液晶分子のねじれ方向(ツイスト)
と一致する方向の角度をΦとすると、液晶分子のねじれ
角はθで、Φ=θで一致する。このときのΦを、2枚の
基板上でチルト配列によって液晶のねじれ方向と同じね
じれ方向に、ユニフォームツイスト配列させるように決
まる、セルツイスト角という。
【0023】一方、セルを構成する上下基板の配向方向
F、Rを図5(a)のように一致させると、上下基板
1、2間の液晶分子は、図5(b)のように上基板1の
分子の先端Ml と下基板2の分子の先端Ml が対向し、
上基板の分子の後端Mt と下基板の分子の後端Mt 同志
が対向し、液晶分子間隔が先端側で縮み、後端側で伸び
た配列となる。この配列をスプレイ配列と称する。図5
(c)のように上下基板の配向方向F、Rを交差させる
と液晶のねじれの一致する方向の交差角Φで、液晶分子
はツイスト配列状態になるが、配列方向F、Rの向きが
ユニフォームツイスト配列に対して180°ずれている
ことから、この配列は、ユニフォームツイスト配列させ
るように決まるセルツイスト角Φがθ+180°になる
液晶分子配列になる。θは80°乃至110°である。
F、Rを図5(a)のように一致させると、上下基板
1、2間の液晶分子は、図5(b)のように上基板1の
分子の先端Ml と下基板2の分子の先端Ml が対向し、
上基板の分子の後端Mt と下基板の分子の後端Mt 同志
が対向し、液晶分子間隔が先端側で縮み、後端側で伸び
た配列となる。この配列をスプレイ配列と称する。図5
(c)のように上下基板の配向方向F、Rを交差させる
と液晶のねじれの一致する方向の交差角Φで、液晶分子
はツイスト配列状態になるが、配列方向F、Rの向きが
ユニフォームツイスト配列に対して180°ずれている
ことから、この配列は、ユニフォームツイスト配列させ
るように決まるセルツイスト角Φがθ+180°になる
液晶分子配列になる。θは80°乃至110°である。
【0024】このスプレイ配列は電圧依存性が大きく、
上下基板間に電圧を印加すると液晶分子が容易に電界に
そって配列する。これは液晶層厚み方向に並ぶ液晶分子
の間隔が先端と後端で一致せず、分子間の規制が不安定
なためと考えられ、この電圧依存性を利用することで、
一画素間に液晶分子の起き上がる方向が180°異なる
二領域を設けることができる。この原理を応用したのが
前述の改良TDTNである。
上下基板間に電圧を印加すると液晶分子が容易に電界に
そって配列する。これは液晶層厚み方向に並ぶ液晶分子
の間隔が先端と後端で一致せず、分子間の規制が不安定
なためと考えられ、この電圧依存性を利用することで、
一画素間に液晶分子の起き上がる方向が180°異なる
二領域を設けることができる。この原理を応用したのが
前述の改良TDTNである。
【0025】本発明は、上記した一画素間に液晶分子の
起き上がる方向が180℃異なる二領域またはそれ以上
の異なる領域を設ける場合に、さらに容易にその目的を
達成するものであり、以下に説明する。
起き上がる方向が180℃異なる二領域またはそれ以上
の異なる領域を設ける場合に、さらに容易にその目的を
達成するものであり、以下に説明する。
【0026】図6は、本発明の液晶表示素子の構成の概
略を説明するものである。図6(a)、(b)はセルの
断面構成を説明するもので、(a)は電極3、4および
電圧印加時の電気力線eの様子を示し、(b)は駆動電
源DSによる電圧印加時の液晶分子Mの概念的配列状態
を示すものである。ここでは、説明を簡略化するため液
晶分子のねじれは省略して描いてある。図から明らかな
ように一方の電極(COM電極)にスリット状の孔sを
設けることにより、図のように電気力線eで示すように
斜めに電界がかかるため、液晶分子の立ち上がる方向
は、電界方向に依存し、前記スリット状の孔sをセンタ
−として異なることとなる。こうした現象は、電圧印加
時にのみ得られる。また、電圧を印加していない状態で
は、液晶分子は全面連続的な配列をなしている。
略を説明するものである。図6(a)、(b)はセルの
断面構成を説明するもので、(a)は電極3、4および
電圧印加時の電気力線eの様子を示し、(b)は駆動電
源DSによる電圧印加時の液晶分子Mの概念的配列状態
を示すものである。ここでは、説明を簡略化するため液
晶分子のねじれは省略して描いてある。図から明らかな
ように一方の電極(COM電極)にスリット状の孔sを
設けることにより、図のように電気力線eで示すように
斜めに電界がかかるため、液晶分子の立ち上がる方向
は、電界方向に依存し、前記スリット状の孔sをセンタ
−として異なることとなる。こうした現象は、電圧印加
時にのみ得られる。また、電圧を印加していない状態で
は、液晶分子は全面連続的な配列をなしている。
【0027】スプレイツイスト配列では、上下基板のプ
レチルト角が等しいくない場合、プレチルト角の大小関
係より、液晶分子の傾く方向が決定される。例えば、上
基板のプレチルト角が高い場合、上基板の基板表面の液
晶分子の傾く方向に傾く。
レチルト角が等しいくない場合、プレチルト角の大小関
係より、液晶分子の傾く方向が決定される。例えば、上
基板のプレチルト角が高い場合、上基板の基板表面の液
晶分子の傾く方向に傾く。
【0028】また、上下基板のプレチルト角が等しい場
合は、電界のかかる方向に液晶分子が傾く。
合は、電界のかかる方向に液晶分子が傾く。
【0029】すなわち、上下基板のプレチルト角が等し
くないと、プレチルト角の大小関係より、液晶分子の傾
く方向が決定されるため、場合によっては、電界のかか
る方向に拘らずプレチルト角の大きい方の基板表面の液
晶分子の傾く方向に傾く。
くないと、プレチルト角の大小関係より、液晶分子の傾
く方向が決定されるため、場合によっては、電界のかか
る方向に拘らずプレチルト角の大きい方の基板表面の液
晶分子の傾く方向に傾く。
【0030】本構成の液晶表示素子は、電界の方向によ
って液晶の起きあがる方向を決定しているために、上下
基板のプレチルト角が等しいことが望ましい。
って液晶の起きあがる方向を決定しているために、上下
基板のプレチルト角が等しいことが望ましい。
【0031】発明者等の実験によれば、(電界強度の大
小にもよるが)プレチルト角は0.3°以上異なると前
述した問題が発生したことが分かった。また、いわゆる
側鎖型の配向膜材料のように高いプレチルト角を得る配
向膜を用いた場合、わずかな配向処理時(例えばラビン
グ配向処理)の処理条件のばらつき(ラビング強度な
ど)により、前記プレチルト角にばらつきがしばしば生
じる。これは、設定されるプレチルト角が大きいため、
必然的にそのばらつきも大きくなるためである。
小にもよるが)プレチルト角は0.3°以上異なると前
述した問題が発生したことが分かった。また、いわゆる
側鎖型の配向膜材料のように高いプレチルト角を得る配
向膜を用いた場合、わずかな配向処理時(例えばラビン
グ配向処理)の処理条件のばらつき(ラビング強度な
ど)により、前記プレチルト角にばらつきがしばしば生
じる。これは、設定されるプレチルト角が大きいため、
必然的にそのばらつきも大きくなるためである。
【0032】これは生産を行う場合に充分に考えられ
る、いわゆるマージン内で生じる問題であり、前述した
高いプレチルト角の配向膜を用いることは、必然的に実
用性がないことを意味する。よって、低いプレチルト角
の配向膜を用いることはこの構成からなる液晶表示素子
においては必須の条件である。
る、いわゆるマージン内で生じる問題であり、前述した
高いプレチルト角の配向膜を用いることは、必然的に実
用性がないことを意味する。よって、低いプレチルト角
の配向膜を用いることはこの構成からなる液晶表示素子
においては必須の条件である。
【0033】低いプレチルト角の配向膜を用いることに
より、プレチルト角のばらつきが少なく、電界の方向に
応じて液晶分子の傾く方向を決定することができる。
より、プレチルト角のばらつきが少なく、電界の方向に
応じて液晶分子の傾く方向を決定することができる。
【0034】われわれの実験によれば、(電界強度の大
小にもよるが)プレチルト角は具体的には2°以下が適
切であることが分かった。この場合、上下配向膜上のプ
レチルト角の差が0.3°であることが電圧制御の上か
ら、より好ましい。実用上、0.1°乃至1.0°とす
ると製造的に上記差以下にするのが容易になる。また、
実用的には、側鎖のある配向膜材料を用いると、側鎖の
分プレチルト角が高くなるので、側鎖のない主鎖型ポリ
イミドの配向膜材料例えばAL−1051(日本合成ゴ
ム製)を用いることが適切である。
小にもよるが)プレチルト角は具体的には2°以下が適
切であることが分かった。この場合、上下配向膜上のプ
レチルト角の差が0.3°であることが電圧制御の上か
ら、より好ましい。実用上、0.1°乃至1.0°とす
ると製造的に上記差以下にするのが容易になる。また、
実用的には、側鎖のある配向膜材料を用いると、側鎖の
分プレチルト角が高くなるので、側鎖のない主鎖型ポリ
イミドの配向膜材料例えばAL−1051(日本合成ゴ
ム製)を用いることが適切である。
【0035】
【実施例】以下図面により本発明の実施例について説明
する。
する。
【0036】(実施例1)図1および図2は本発明をア
クティブマトリクス駆動型液晶表示素子に適用した実施
例を示すものである。
クティブマトリクス駆動型液晶表示素子に適用した実施
例を示すものである。
【0037】図において、ガラスの上基板11は一表面
にITOでできた透明共通(COM)電極12(上電
極)とその上に被着された側鎖のない主鎖型ポリイミド
の上配向膜(商品名AL−1051、日本合成ゴム製)
13が設けられる。一方、ガラスの下基板14は前記上
基板11に対向する表面に一画素pを形成する画素電極
15(下電極)を複数個、モザイク状に配置し、これら
の間に信号線16とゲート線17を配線する。各画素電
極15はTFTからなるスイッチング素子18を有して
おり、信号線16とゲート線17に接続されている。下
基板14上の信号線16、ゲート線17およびスイッチ
ング素子18が位置する領域に光を遮蔽するブラックマ
トリクス層19が配置される。さらに画素電極15面を
含む下基板14全面にポリイミドの下配向膜(商品名A
L−1051、日本合成ゴム製)20が被着される。上
下電極上の各配向膜13、20のラビング処理による配
向方向は、それぞれ矢印a、矢印bで上基板11からみ
て90°で交差している。この交差角はセルツイスト角
である。
にITOでできた透明共通(COM)電極12(上電
極)とその上に被着された側鎖のない主鎖型ポリイミド
の上配向膜(商品名AL−1051、日本合成ゴム製)
13が設けられる。一方、ガラスの下基板14は前記上
基板11に対向する表面に一画素pを形成する画素電極
15(下電極)を複数個、モザイク状に配置し、これら
の間に信号線16とゲート線17を配線する。各画素電
極15はTFTからなるスイッチング素子18を有して
おり、信号線16とゲート線17に接続されている。下
基板14上の信号線16、ゲート線17およびスイッチ
ング素子18が位置する領域に光を遮蔽するブラックマ
トリクス層19が配置される。さらに画素電極15面を
含む下基板14全面にポリイミドの下配向膜(商品名A
L−1051、日本合成ゴム製)20が被着される。上
下電極上の各配向膜13、20のラビング処理による配
向方向は、それぞれ矢印a、矢印bで上基板11からみ
て90°で交差している。この交差角はセルツイスト角
である。
【0038】下電極15は各330μm×110μmの
長方形の寸法を有しており、一画素ごとに配列される。
各下電極の長方形を二分する長手方向中心165μmの
位置で、これに対向する上電極12の位置に、導電部分
のない長さ110μm、幅5μmのスリット部21すな
わち無電極部分が一画素ごとに形成される。これにより
駆動電源から電圧が印加されると、無電界部分をセンタ
ーにして正反対方向の横電界成分が発生して液晶分子長
軸をそれぞれの電界方向に配列する。したがって一画素
p内に電圧印加時に液晶分子配列状態が異なる領域p1
、p2 を形成する。上下基板は5μmの間隔で対向し
ている。
長方形の寸法を有しており、一画素ごとに配列される。
各下電極の長方形を二分する長手方向中心165μmの
位置で、これに対向する上電極12の位置に、導電部分
のない長さ110μm、幅5μmのスリット部21すな
わち無電極部分が一画素ごとに形成される。これにより
駆動電源から電圧が印加されると、無電界部分をセンタ
ーにして正反対方向の横電界成分が発生して液晶分子長
軸をそれぞれの電界方向に配列する。したがって一画素
p内に電圧印加時に液晶分子配列状態が異なる領域p1
、p2 を形成する。上下基板は5μmの間隔で対向し
ている。
【0039】一方、スリット部21に対応する下電極1
5の裏側で下基板14面に幅20μmのブラックマトリ
クス層22が他のブラックマトリクス層19とともに形
成される。
5の裏側で下基板14面に幅20μmのブラックマトリ
クス層22が他のブラックマトリクス層19とともに形
成される。
【0040】得られる上下基板11、14をシール剤で
シールして液晶セルとし、基板間に誘電異方性が正のネ
マティック液晶(商品名ZLI−2293、メルクジャ
パン社製)を液晶層23として配置して液晶表示素子を
得る。液晶層23はユニフォームツイスト配列の場合の
ねじれ角が90°となるときの、同じねじれ方向にセル
ツイスト角をとったときに、同角Φが(90°+180
°)のスプレイツイスト配列の液晶分子配列となってい
る。
シールして液晶セルとし、基板間に誘電異方性が正のネ
マティック液晶(商品名ZLI−2293、メルクジャ
パン社製)を液晶層23として配置して液晶表示素子を
得る。液晶層23はユニフォームツイスト配列の場合の
ねじれ角が90°となるときの、同じねじれ方向にセル
ツイスト角をとったときに、同角Φが(90°+180
°)のスプレイツイスト配列の液晶分子配列となってい
る。
【0041】上下配向膜13、20のプレチルト角が同
じ1°になるように設計し、実際のラビング処理により
得られる素子全面の各領域に分布するプレチルト角の範
囲は、ほぼ0.9°から1.1°の範囲であると観察さ
れ、上下基板における対応する位置のプレチルト角の最
大差値は0.3°となっている。
じ1°になるように設計し、実際のラビング処理により
得られる素子全面の各領域に分布するプレチルト角の範
囲は、ほぼ0.9°から1.1°の範囲であると観察さ
れ、上下基板における対応する位置のプレチルト角の最
大差値は0.3°となっている。
【0042】この液晶表示素子に電圧を印加し、各画素
の配向状態を顕微鏡下で観察したところ、素子全面にお
いて傾斜の方向が導電部のないスリット部21を境にし
て各画素ごとに液晶分子配列の傾斜の方向が正反対の二
領域が形成されていることが判った。
の配向状態を顕微鏡下で観察したところ、素子全面にお
いて傾斜の方向が導電部のないスリット部21を境にし
て各画素ごとに液晶分子配列の傾斜の方向が正反対の二
領域が形成されていることが判った。
【0043】本実施例の液晶表示素子を用いて、両面に
クロスニコル配置の偏光板を配置し、電気光学特性を視
角を振って測定したところ、対称で広い視角特性が得ら
れ、なおかつ、導電部のない部分の配向境界b0 に生じ
るディスクリネーションラインは、スリット部内側の幅
の範囲で発生し最小幅のブラックマトリクス層22のパ
ターンで十分に遮光できて良好な表示品位が得られた。
クロスニコル配置の偏光板を配置し、電気光学特性を視
角を振って測定したところ、対称で広い視角特性が得ら
れ、なおかつ、導電部のない部分の配向境界b0 に生じ
るディスクリネーションラインは、スリット部内側の幅
の範囲で発生し最小幅のブラックマトリクス層22のパ
ターンで十分に遮光できて良好な表示品位が得られた。
【0044】なお、上記実施例においてスリット状無電
極部分は上電極に設けたが、上電極は共通電極であるの
で、電極切れなどが生じにくく、製造上有利である。し
かし下電極または、上下電極の両方に設けることもでき
る。ただし、両電極に設ける場合は位置合わせなどで製
法上やや複雑になる。
極部分は上電極に設けたが、上電極は共通電極であるの
で、電極切れなどが生じにくく、製造上有利である。し
かし下電極または、上下電極の両方に設けることもでき
る。ただし、両電極に設ける場合は位置合わせなどで製
法上やや複雑になる。
【0045】(実施例2)図3に示すような単純マトリ
クス型液晶表示素子において、DDTN型で素子を形成
した。共通の符号は同様部分を示す。符号30が、上電
極の各画素ごとに形成した無電極部である。各電極1
2、15に電圧を印加すると、無電極部 30を境界b
0 にして、発生する電界が曲がって(電気力線eで示
す)、横成分電界を生じるために、液晶分子Mが境界b
0 を境に正反対の方向に配向する。
クス型液晶表示素子において、DDTN型で素子を形成
した。共通の符号は同様部分を示す。符号30が、上電
極の各画素ごとに形成した無電極部である。各電極1
2、15に電圧を印加すると、無電極部 30を境界b
0 にして、発生する電界が曲がって(電気力線eで示
す)、横成分電界を生じるために、液晶分子Mが境界b
0 を境に正反対の方向に配向する。
【0046】本実施例素子をマルチプレックス駆動し、
実施例1同様、電気光学特性を視角を振って測定したと
ころ、実施例1同様対称で広い視角特性が得られ、なお
かつ、配向境界に生じるディスクリネーションライン
は、スリット部の内側にしか出現せず、ブラックマトリ
クスライン31により遮蔽されな良好な表示品位が得ら
れた。
実施例1同様、電気光学特性を視角を振って測定したと
ころ、実施例1同様対称で広い視角特性が得られ、なお
かつ、配向境界に生じるディスクリネーションライン
は、スリット部の内側にしか出現せず、ブラックマトリ
クスライン31により遮蔽されな良好な表示品位が得ら
れた。
【0047】(比較例)前記実施例1において、上下配
向膜にラビング処理によりプレチルト角が3°となる配
向材料(AL−3046、日本合成ゴム製)を用いた他
は、実施例1と同じ構成にして、電界による画素配向分
割型液晶表示素子を作製電極に電圧を印加して配向状態
を顕微鏡下で観察したところ、素子全面のうち80%の
領域の画素に傾斜の方向が正反対がみられ、残りの画素
は二領域を形成していなかった。実施例1と比較する
と、均一な画像表示として十分でなかった。この原因を
調べるために、上下基板のプレチルト角をそれぞれ基板
表面内の多数点で測定したところ、2.5°から4°と
かなりのばらつきがあった。
向膜にラビング処理によりプレチルト角が3°となる配
向材料(AL−3046、日本合成ゴム製)を用いた他
は、実施例1と同じ構成にして、電界による画素配向分
割型液晶表示素子を作製電極に電圧を印加して配向状態
を顕微鏡下で観察したところ、素子全面のうち80%の
領域の画素に傾斜の方向が正反対がみられ、残りの画素
は二領域を形成していなかった。実施例1と比較する
と、均一な画像表示として十分でなかった。この原因を
調べるために、上下基板のプレチルト角をそれぞれ基板
表面内の多数点で測定したところ、2.5°から4°と
かなりのばらつきがあった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、スリット状無電界部分
をもつ電極により斜めの電界を発生して画素配向分割を
行う、液晶表示素子であって、配向膜のプレチルト角α
0 を低くしたことによりスプレイ配列による液晶分子の
配列規制力が弱くても、確実に各画素ごとに配向状態が
異なる画素分割を達成できる。しかも出現するディスク
リネーションラインの発生位置が安定して所望の位置に
出現し、表示品位を低下させることがない。また、チル
トリバース等の配向不良は生じにくくなるといった効果
を得る。
をもつ電極により斜めの電界を発生して画素配向分割を
行う、液晶表示素子であって、配向膜のプレチルト角α
0 を低くしたことによりスプレイ配列による液晶分子の
配列規制力が弱くても、確実に各画素ごとに配向状態が
異なる画素分割を達成できる。しかも出現するディスク
リネーションラインの発生位置が安定して所望の位置に
出現し、表示品位を低下させることがない。また、チル
トリバース等の配向不良は生じにくくなるといった効果
を得る。
【0049】なお、本発明はMIMからなるスイッチン
グ素子を用いても同様の効果を得ることは言うまでもな
く、また、3原色のカラーフィルターを用いての表示の
カラー化をしてもの同様の効果を得ることは言うまでも
ない。
グ素子を用いても同様の効果を得ることは言うまでもな
く、また、3原色のカラーフィルターを用いての表示の
カラー化をしてもの同様の効果を得ることは言うまでも
ない。
【図1】本発明の一実施例を示す部分的斜視図。
【図2】図1に示す実施例の作用を説明する略断面図。
【図3】本発明の他の実施例を示す略断面図。
【図4】本発明の作用を説明するもので、(a)、
(b)、(c)はユニフォームツイスト配列を説明する
略図。
(b)、(c)はユニフォームツイスト配列を説明する
略図。
【図5】本発明の作用を説明するもので、(a)、
(b)、(c)はスプレイツイスト配列を説明する略
図。
(b)、(c)はスプレイツイスト配列を説明する略
図。
【図6】(a)、(b)は本発明の作用を説明するもの
で、電圧印加時の電界と液晶の振る舞いを説明する略
図。
で、電圧印加時の電界と液晶の振る舞いを説明する略
図。
11…上基板 12…共通電極 13…上配向膜 14…下基板 15…画素電極 18…スイッチング素子 19…ブラックマトリクス層 20…下配向膜 21…スリット部 22…ブラックマトリクス層 23…液晶層 b0 …液晶配向状態境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内
Claims (5)
- 【請求項1】 2枚の基板上に複数の画素を形成するよ
うに相互に対向して配置された第1の電極と第2の電極
と、これら電極間に配置され誘電異方性が正のネマティ
ック液晶からなる液晶層と、前記第1の電極上に設けら
れ前記液晶層の液晶分子長軸を第1の配向方向にチルト
配向により配向する第1の配向膜と、前記第2の電極上
に設けられ前記液晶層の液晶分子長軸を第2の配向方向
にチルト配向により配向する第2の配向膜とからなり、
第1の配向方向と第2の配向方向を交差し前記液晶層の
液晶のねじれ角をθとしてなる液晶表示素子において、 前記液晶分子の配列のねじれ角θを80°乃至110°
とする手段と、 前記第1、第2の配向膜面上でのチルト配向によって液
晶分子を液晶分子のねじれ方向と同じねじれ方向にユニ
フォームツイスト配列させるように決まるセルツイスト
角Φが、Φ=θ+180°であるように液晶分子配列す
る手段と、 前記電極の少なくとも一方の電極に一画素ごとに少なく
とも1つのスリット状無電極部分を形成する手段と、 前記第1および第2の配向膜上の液晶分子のチルト角を
2°以下とする手段とを具備することを特徴とする液晶
表示素子。 - 【請求項2】 前記第1および第2の配向膜上の液晶分
子のチルト角の差が0.3°以下である請求項1記載の
液晶表示素子。 - 【請求項3】 前記チルト角が0.1°乃至1.0°で
ある請求項1に記載の液晶表示素子。 - 【請求項4】 前記配向膜が側鎖のない主鎖型有機配向
膜材料である請求項1に記載の液晶表示素子。 - 【請求項5】 スリット状無電極部分が一方の電極に形
成されてなる請求項1に記載の液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32554593A JPH07181493A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32554593A JPH07181493A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07181493A true JPH07181493A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18178089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32554593A Pending JPH07181493A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07181493A (ja) |
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KR100828858B1 (ko) * | 2005-08-29 | 2008-05-09 | 가부시키가이샤 히타치 디스프레이즈 | 액정 표시 장치 및 그것을 구비한 정보 단말 기기 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP32554593A patent/JPH07181493A/ja active Pending
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