JPH07177743A - 交直変換器の制御装置 - Google Patents
交直変換器の制御装置Info
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- JPH07177743A JPH07177743A JP5345059A JP34505993A JPH07177743A JP H07177743 A JPH07177743 A JP H07177743A JP 5345059 A JP5345059 A JP 5345059A JP 34505993 A JP34505993 A JP 34505993A JP H07177743 A JPH07177743 A JP H07177743A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/60—Arrangements for transfer of electric power between AC networks or generators via a high voltage DC link [HVCD]
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- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
- Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 交直変換器の制御装置において、交流系の事
故時にも変換器が安定運転可能な条件にあれば変換器を
そのまま運転継続し、事故中及び事故除去後の過電圧を
抑制する。 【構成】 交直変換器の制御装置において、交直変換器
が接続された交流系の対地電圧が設定値以上であること
を検出する対地電圧検出手段と、交直変換器が接続され
た交流系の線間電圧が設定値以上であることを検出する
線間電圧検出手段と、前記対地電圧検出手段が動作し、
かつ前記線間電圧検出手段が不動作時には交直変換器の
運転を継続すると共に、前記対地電圧検出手段と前記線
間電圧検出手段とが共に動作時には交直変換器の運転を
停止するよう動作する手段とを備えた。
故時にも変換器が安定運転可能な条件にあれば変換器を
そのまま運転継続し、事故中及び事故除去後の過電圧を
抑制する。 【構成】 交直変換器の制御装置において、交直変換器
が接続された交流系の対地電圧が設定値以上であること
を検出する対地電圧検出手段と、交直変換器が接続され
た交流系の線間電圧が設定値以上であることを検出する
線間電圧検出手段と、前記対地電圧検出手段が動作し、
かつ前記線間電圧検出手段が不動作時には交直変換器の
運転を継続すると共に、前記対地電圧検出手段と前記線
間電圧検出手段とが共に動作時には交直変換器の運転を
停止するよう動作する手段とを備えた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統において直流
送電システム又は周波数変換装置又は系統連系装置に適
用される交直変換器の制御装置に関する。
送電システム又は周波数変換装置又は系統連系装置に適
用される交直変換器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な直流送電システム又は周波数変
換装置又は系統連系装置に適用される変換器は図5の構
成を有している。3相交流母線1が変換器用変圧器2を
介して変換器3に接続されている。変換器3は順変換器
又は逆変換器として動作するもので、一方の極を接地し
他方の極を直流リアクトル4を介して対向する図示しな
い変換器の非接地極に接続している。この対向する変換
器の交流入力側には変換器用変圧器がつながって別の交
流母線が接続されており、一方の変換器が順変換器運転
して交流電力を直流電力に変換し、他方の変換器が逆変
換器運転して直流電力を交流電力に変換することによっ
て、交流電力を一旦直流電力にした後、別の交流系統へ
交流電力として融通するように運転される。
換装置又は系統連系装置に適用される変換器は図5の構
成を有している。3相交流母線1が変換器用変圧器2を
介して変換器3に接続されている。変換器3は順変換器
又は逆変換器として動作するもので、一方の極を接地し
他方の極を直流リアクトル4を介して対向する図示しな
い変換器の非接地極に接続している。この対向する変換
器の交流入力側には変換器用変圧器がつながって別の交
流母線が接続されており、一方の変換器が順変換器運転
して交流電力を直流電力に変換し、他方の変換器が逆変
換器運転して直流電力を交流電力に変換することによっ
て、交流電力を一旦直流電力にした後、別の交流系統へ
交流電力として融通するように運転される。
【0003】変換器3はサイリスタブリッジで構成され
ており、各サイリスタにゲートパルスを与えて点弧させ
ることにより運転されている。通常運転時のゲートパル
スは次のようにして与えられる。直流電流検出器5によ
り直流電流Idを検出し、又、直流電圧検出器6により
直流電圧Edを検出する。夫々の検出値を点弧角制御器
7に与え、点弧角制御器7では直流電流,直流電圧が夫
々設定値通りの値になるような点弧角α信号13を決定し
出力する。
ており、各サイリスタにゲートパルスを与えて点弧させ
ることにより運転されている。通常運転時のゲートパル
スは次のようにして与えられる。直流電流検出器5によ
り直流電流Idを検出し、又、直流電圧検出器6により
直流電圧Edを検出する。夫々の検出値を点弧角制御器
7に与え、点弧角制御器7では直流電流,直流電圧が夫
々設定値通りの値になるような点弧角α信号13を決定し
出力する。
【0004】一方、交流母線1に設けた交流電圧検出器
8〜10により、交流母線の各相電圧を検出した位相制御
回路11で交流電圧の位相を検出して位相角θ信号12を出
力する。パルス発生器14ではこの2つの信号12,13から
各サイリスタに与えるゲートパルスの発生タイミングを
決めて、パルス信号15を発生する。この信号15でサイリ
スタが順に点弧されることにより、変換器3が運転され
る。
8〜10により、交流母線の各相電圧を検出した位相制御
回路11で交流電圧の位相を検出して位相角θ信号12を出
力する。パルス発生器14ではこの2つの信号12,13から
各サイリスタに与えるゲートパルスの発生タイミングを
決めて、パルス信号15を発生する。この信号15でサイリ
スタが順に点弧されることにより、変換器3が運転され
る。
【0005】この変換器を交流系統事故時の外乱から保
護するために、次のような保護制御装置が設けられてい
る。交流電圧検出器16〜18により各相の対地電圧を検出
し、更に夫々を絶対値回路19〜21で絶対値化する。絶対
値をとった値を最大値選択回路(HVG)22に与え、最
大値選択をする。これにより、交流系で1相地絡が起き
た場合の夫々の信号は図6のようになる。即ち、a相で
事故が発生したとすると、a相対地電圧Vaが低下する
ので、交流電圧検出器16〜18による検出値は図6(a)
のような波形になる。
護するために、次のような保護制御装置が設けられてい
る。交流電圧検出器16〜18により各相の対地電圧を検出
し、更に夫々を絶対値回路19〜21で絶対値化する。絶対
値をとった値を最大値選択回路(HVG)22に与え、最
大値選択をする。これにより、交流系で1相地絡が起き
た場合の夫々の信号は図6のようになる。即ち、a相で
事故が発生したとすると、a相対地電圧Vaが低下する
ので、交流電圧検出器16〜18による検出値は図6(a)
のような波形になる。
【0006】これを絶対値にした絶対値回路19〜21の出
力信号は図6(b)となる。更に、その3つの信号の最
大値をとった信号は図6(c)の実線波形になり、これ
が最大値選択回路(HVG)22の出力である。これに対
し、レベル検出器23では図6(c)で示す保護電圧レベ
ルVoよりも最大値選択回路22の出力信号の値が下がる
と事故とみなし、変換器保護回路25に対して保護動作信
号24を与える。変換器保護回路25では交流系統事故によ
る外乱から変換器3を保護するために、変換器3を停止
するよう点弧角制御器7に対しては点弧角αを90°に
近い値にするよう指令27を与える。
力信号は図6(b)となる。更に、その3つの信号の最
大値をとった信号は図6(c)の実線波形になり、これ
が最大値選択回路(HVG)22の出力である。これに対
し、レベル検出器23では図6(c)で示す保護電圧レベ
ルVoよりも最大値選択回路22の出力信号の値が下がる
と事故とみなし、変換器保護回路25に対して保護動作信
号24を与える。変換器保護回路25では交流系統事故によ
る外乱から変換器3を保護するために、変換器3を停止
するよう点弧角制御器7に対しては点弧角αを90°に
近い値にするよう指令27を与える。
【0007】一方、パルス発生器14に対しては、点弧パ
ルスの発生を停止するような指令26を与える。この動作
をゲートブロックという。ゲートブロックの指令は、直
流端子Aの先につながるもう一方の変換器に対しても与
えられ、両方の変換器が停止することにより、直流系全
体が停止されて直流電圧ゼロ,直流電流ゼロの状態にな
る。このように、従来の変換器では交流系で地絡,短絡
等の事故が発生して対地電圧が低下したことを検出し、
変換器を停止するよう動作する。
ルスの発生を停止するような指令26を与える。この動作
をゲートブロックという。ゲートブロックの指令は、直
流端子Aの先につながるもう一方の変換器に対しても与
えられ、両方の変換器が停止することにより、直流系全
体が停止されて直流電圧ゼロ,直流電流ゼロの状態にな
る。このように、従来の変換器では交流系で地絡,短絡
等の事故が発生して対地電圧が低下したことを検出し、
変換器を停止するよう動作する。
【0008】又、自励式変換器の保護制御装置として
は、図9に示される方式もある。この方式による自励式
変換器3Aは図9に示されるように変換装置用変圧器2A及
び遮断器42を介して電力系統1Aに接続されている。又、
この自励式変換装置の保護制御装置は変換器の交流側電
流検出器43及び過電流継電器44により検出される交流側
過電流と、直流電流検出器5A及び直流過電流継電器45に
より検出される直流過電流を論理和回路46を介し、どち
らかが動作した場合ゲートブロック信号47により変換器
を停止させると共に、遮断信号48により遮断器を引き外
し保護停止されるものである。このように、自励式変換
装置に何等かの故障が起き、交流又は直流過電流となっ
た場合は、変換器を停止させ、遮断器を保護遮断され
る。
は、図9に示される方式もある。この方式による自励式
変換器3Aは図9に示されるように変換装置用変圧器2A及
び遮断器42を介して電力系統1Aに接続されている。又、
この自励式変換装置の保護制御装置は変換器の交流側電
流検出器43及び過電流継電器44により検出される交流側
過電流と、直流電流検出器5A及び直流過電流継電器45に
より検出される直流過電流を論理和回路46を介し、どち
らかが動作した場合ゲートブロック信号47により変換器
を停止させると共に、遮断信号48により遮断器を引き外
し保護停止されるものである。このように、自励式変換
装置に何等かの故障が起き、交流又は直流過電流となっ
た場合は、変換器を停止させ、遮断器を保護遮断され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来方式の前者の
場合、当然のことながら運転中の交直変換器は交流系統
の無効電力を消費しており、したがってそれによる交流
電圧の低下を防ぐために一般に変換器の近傍に無効電力
補償用のコンデンサや交流フィルタが設置されている。
そこで交流系統で事故が発生して変換器が停止すれば、
変換器の無効電力消費量はゼロになるが、調相用コンデ
ンサや交流フィルタは交流母線1に接続されたままであ
るため、これらは余分な無効電力供給源となり、事故中
の交流電圧の健全過電圧や事故消去後変換器が再起動さ
れるまでの間の交流電圧は、この余分な無効電力供給が
原因となって高めの値になる。
場合、当然のことながら運転中の交直変換器は交流系統
の無効電力を消費しており、したがってそれによる交流
電圧の低下を防ぐために一般に変換器の近傍に無効電力
補償用のコンデンサや交流フィルタが設置されている。
そこで交流系統で事故が発生して変換器が停止すれば、
変換器の無効電力消費量はゼロになるが、調相用コンデ
ンサや交流フィルタは交流母線1に接続されたままであ
るため、これらは余分な無効電力供給源となり、事故中
の交流電圧の健全過電圧や事故消去後変換器が再起動さ
れるまでの間の交流電圧は、この余分な無効電力供給が
原因となって高めの値になる。
【0010】そして場合によっては、それが機器破損に
つながるような大きな過電圧となることがある。事故除
去後の過電圧に対しては、コンデンサをトリップするこ
となどによりある程度抑えられるが、事故中の過電圧は
事故が発生してすぐに現れる過電圧であるため、コンデ
ンサトリップ等遮断器操作を伴なう対策では時間的に間
に合わない。
つながるような大きな過電圧となることがある。事故除
去後の過電圧に対しては、コンデンサをトリップするこ
となどによりある程度抑えられるが、事故中の過電圧は
事故が発生してすぐに現れる過電圧であるため、コンデ
ンサトリップ等遮断器操作を伴なう対策では時間的に間
に合わない。
【0011】特に、変換器3の接続されている交流系
が、非接地系あるいは高抵抗接地系の場合、1線地絡時
にはコンデンサの入っていない状態であっても、健全相
の対地電圧は理論的に定常時の約1.73倍となる。即
ち、図7に示すベクトル図におて、直接接地系であれば
(a)にようにa相地絡時の健全相対地電圧Vb,Vc
はほぼ定常時と同じ程度となるが、非接地系あるいは高
抵抗接地系の場合、(b)のようにa相電圧Vaがゼ
ロ、即ち、対地電位となり健全相対地電圧Vb,Vcは
定常時の1.73倍の大きさになる。
が、非接地系あるいは高抵抗接地系の場合、1線地絡時
にはコンデンサの入っていない状態であっても、健全相
の対地電圧は理論的に定常時の約1.73倍となる。即
ち、図7に示すベクトル図におて、直接接地系であれば
(a)にようにa相地絡時の健全相対地電圧Vb,Vc
はほぼ定常時と同じ程度となるが、非接地系あるいは高
抵抗接地系の場合、(b)のようにa相電圧Vaがゼ
ロ、即ち、対地電位となり健全相対地電圧Vb,Vcは
定常時の1.73倍の大きさになる。
【0012】機器の絶縁設計も非接地系あるいは高抵抗
接地系の場合、これを考慮した高めの設計になってい
る。ところが、直流系が停止してコンデンサ等多くのキ
ャパシタ成分が残った場合には、更にこの健全相対地電
圧が大きな値となり、定常時の2倍以上になる可能性が
高く、通常の絶縁設計では機器の破損の可能性がある。
即ち、従来の交直変換器では交流系統事故時に変換器を
停止するため、系統に余分なコンデンサが残り、事故中
や事故除去後に大きな過電圧が発生する可能性がある。
特に、交流系が非接地系あるいは高抵抗接地系の場合、
1相地絡事故中の健全相対地電圧が定常時の2倍を越え
る可能性があり、機器の破損の虞れがある。
接地系の場合、これを考慮した高めの設計になってい
る。ところが、直流系が停止してコンデンサ等多くのキ
ャパシタ成分が残った場合には、更にこの健全相対地電
圧が大きな値となり、定常時の2倍以上になる可能性が
高く、通常の絶縁設計では機器の破損の可能性がある。
即ち、従来の交直変換器では交流系統事故時に変換器を
停止するため、系統に余分なコンデンサが残り、事故中
や事故除去後に大きな過電圧が発生する可能性がある。
特に、交流系が非接地系あるいは高抵抗接地系の場合、
1相地絡事故中の健全相対地電圧が定常時の2倍を越え
る可能性があり、機器の破損の虞れがある。
【0013】一方、後者の場合、自励式変換装置が過電
流に至る場合、変換器そのものの故障以外に大容量の変
圧器の投入,電力用コンデンサの投入,系統の切り替え
等に起因する電力系統のじょう乱によって変換装置用の
変圧器が直流偏磁に至り、その結果、自励式変換装置が
過電流で運転を継続できなくなる場合がある。なお、変
換器そのものの故障の場合は、いち早く保護遮断を行な
う必要があるが、系統のじょう乱による場合は変換器自
体には異常がないため、保護遮断を行なう必要がなく、
むしろ電力系統のじょう乱収束後、できるだけ速やかに
運転を行なうほうが電力系統に対する寄与度も大きく望
ましい。
流に至る場合、変換器そのものの故障以外に大容量の変
圧器の投入,電力用コンデンサの投入,系統の切り替え
等に起因する電力系統のじょう乱によって変換装置用の
変圧器が直流偏磁に至り、その結果、自励式変換装置が
過電流で運転を継続できなくなる場合がある。なお、変
換器そのものの故障の場合は、いち早く保護遮断を行な
う必要があるが、系統のじょう乱による場合は変換器自
体には異常がないため、保護遮断を行なう必要がなく、
むしろ電力系統のじょう乱収束後、できるだけ速やかに
運転を行なうほうが電力系統に対する寄与度も大きく望
ましい。
【0014】しかし、過電流の現象をその原因により分
離する方法が困難で、かつ運転を再開するタイミングに
ついても問題がある。このように自励式変換装置の過電
流保護要素が作動した場合、原因の如何を問わず保護停
止を行なわなければならない。これは、過電流の原因を
分離する方法及び自励式変換装置再起動のタイミングに
関する容易かつ経済的な方法がなかったからである。本
発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、交流系の
事故やじょう乱時にもできるだけ変換器を運転し続け、
又、速やかに再起動を行ない電力の安定度,信頼度を向
上させるようにした交直変換器の制御装置を提供するこ
とを目的としている。
離する方法が困難で、かつ運転を再開するタイミングに
ついても問題がある。このように自励式変換装置の過電
流保護要素が作動した場合、原因の如何を問わず保護停
止を行なわなければならない。これは、過電流の原因を
分離する方法及び自励式変換装置再起動のタイミングに
関する容易かつ経済的な方法がなかったからである。本
発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、交流系の
事故やじょう乱時にもできるだけ変換器を運転し続け、
又、速やかに再起動を行ない電力の安定度,信頼度を向
上させるようにした交直変換器の制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
交直変換器の制御装置は、交直変換器が接続された交流
系の対地電圧が設定値以上であることを検出する対地電
圧検出手段と、交直変換器が接続された交流系の線間電
圧が設定値以上であることを検出する線間電圧検出手段
と、前記対地電圧検出手段が動作し、かつ前記線間電圧
検出手段が不動作時には交直変換器の運転を継続すると
共に、前記対地電圧検出手段と前記線間電圧検出手段と
が共に動作時には交直変換器の運転を停止するよう動作
する手段とを備えたものである。
交直変換器の制御装置は、交直変換器が接続された交流
系の対地電圧が設定値以上であることを検出する対地電
圧検出手段と、交直変換器が接続された交流系の線間電
圧が設定値以上であることを検出する線間電圧検出手段
と、前記対地電圧検出手段が動作し、かつ前記線間電圧
検出手段が不動作時には交直変換器の運転を継続すると
共に、前記対地電圧検出手段と前記線間電圧検出手段と
が共に動作時には交直変換器の運転を停止するよう動作
する手段とを備えたものである。
【0016】本発明の請求項2〜4に係る交直変換器の
制御装置は、自励式変換装置が運転中に過電流継電器が
動作した時、その原因を考慮し系統じょう乱時には装置
自体が異常である場合を除いて変換器を保護停止するこ
となく再起動を行なうか、又は運転可能となるまで複数
回の起動を行なうよう構成したものである。
制御装置は、自励式変換装置が運転中に過電流継電器が
動作した時、その原因を考慮し系統じょう乱時には装置
自体が異常である場合を除いて変換器を保護停止するこ
となく再起動を行なうか、又は運転可能となるまで複数
回の起動を行なうよう構成したものである。
【0017】
【作用】本発明の請求項1に係る交直変換器の制御装置
は、対地電圧が事故で上昇しても、線間電圧は上昇して
いないような条件、例えば非接地系あるいは高抵抗接地
系での1相地絡時には交直変換器は運転が継続され、無
効電力を消費することにより、事故中や事故除去後に発
生する過電圧を抑制することができる。一方、線間電圧
も上昇した場合には、速やかに変換器の運転を停止し、
サイリスタに無用なストレスを与えることを防止するこ
とができる。
は、対地電圧が事故で上昇しても、線間電圧は上昇して
いないような条件、例えば非接地系あるいは高抵抗接地
系での1相地絡時には交直変換器は運転が継続され、無
効電力を消費することにより、事故中や事故除去後に発
生する過電圧を抑制することができる。一方、線間電圧
も上昇した場合には、速やかに変換器の運転を停止し、
サイリスタに無用なストレスを与えることを防止するこ
とができる。
【0018】本発明の請求項2〜4に係る自励式交直変
換器は、過電流継電器が動作したとしても、装置自体に
異常がない場合には速やかに再起動を行なう。
換器は、過電流継電器が動作したとしても、装置自体に
異常がない場合には速やかに再起動を行なう。
【0019】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。先
ず、本発明の概念を説明する。交直変換器は一般に図8
に示すような6相ブリッジが基本になっている。高調波
低減のためこの構成のブリッジを2つ組み合わせること
が多いが、基本的な動作は6相ブリッジで説明できる。
ここで、変換器通常運転時には、サイリスタバルブがu
→z→v→x→w→yの順に点弧を繰り返すことによっ
て直流電圧Edを作っている。バルブは常にuvwのう
ち1つとxyzのうち1つが通電した状態になってい
る。又、uとx等上下のバルブが同時に通電することは
ない。今、例えばバルブuとバルブzが通電している状
態を考えると、端子Bにはa相電圧Vaが、端子Cには
c相電圧Vcがかかっている。
ず、本発明の概念を説明する。交直変換器は一般に図8
に示すような6相ブリッジが基本になっている。高調波
低減のためこの構成のブリッジを2つ組み合わせること
が多いが、基本的な動作は6相ブリッジで説明できる。
ここで、変換器通常運転時には、サイリスタバルブがu
→z→v→x→w→yの順に点弧を繰り返すことによっ
て直流電圧Edを作っている。バルブは常にuvwのう
ち1つとxyzのうち1つが通電した状態になってい
る。又、uとx等上下のバルブが同時に通電することは
ない。今、例えばバルブuとバルブzが通電している状
態を考えると、端子Bにはa相電圧Vaが、端子Cには
c相電圧Vcがかかっている。
【0020】即ち、バルブvの極間にはVb−Va,バ
ルブwとバルブxの極間にはVc−Va,バルブyの極
間にはVc−Vbという電圧がかかっており、これらの
電圧が順方向になれば各バルブは点弧することができ
る。こうしたある相の対地電圧から別の相の対地電圧を
引いた値は、即ち、線間電圧であり、図8に示すような
構成のサイリスタブリッジを使用した交直変換器では、
転流は線間電圧によって行なわれているといえる。従っ
て、もし対地電圧が低下又は上昇しても、線間電圧が低
下又は上昇していれば、変換器は正常に転流して運転す
ることができる。
ルブwとバルブxの極間にはVc−Va,バルブyの極
間にはVc−Vbという電圧がかかっており、これらの
電圧が順方向になれば各バルブは点弧することができ
る。こうしたある相の対地電圧から別の相の対地電圧を
引いた値は、即ち、線間電圧であり、図8に示すような
構成のサイリスタブリッジを使用した交直変換器では、
転流は線間電圧によって行なわれているといえる。従っ
て、もし対地電圧が低下又は上昇しても、線間電圧が低
下又は上昇していれば、変換器は正常に転流して運転す
ることができる。
【0021】つまり、交流系事故検出用の対地電圧検出
器の他に、線間電圧検出器を設け線間電圧を監視する。
例え対地電圧が上昇しても線間電圧が上昇していなけれ
ば何らかの方法、例えば点弧角一定で変換器を運転し、
線間電圧も上昇した場合には、正常な転流ができなくて
サイリスタバルブに大きなストレスを与える可能性があ
るので変換器を停止するよう点弧角制御器7及びパルス
発生器14に対し指令を出す。
器の他に、線間電圧検出器を設け線間電圧を監視する。
例え対地電圧が上昇しても線間電圧が上昇していなけれ
ば何らかの方法、例えば点弧角一定で変換器を運転し、
線間電圧も上昇した場合には、正常な転流ができなくて
サイリスタバルブに大きなストレスを与える可能性があ
るので変換器を停止するよう点弧角制御器7及びパルス
発生器14に対し指令を出す。
【0022】本発明の請求項1に係る交直変換器の制御
装置の実施例を図1を用いて説明する。図1において、
図5と同一部分については同一符号を付して説明を省略
する。28〜30は交流電圧検出器で交流母線電圧を検出
し、絶対値回路31〜33で絶対値をとり、最大値選択回路
(HVG)34で絶対値の最大値をとる。この最大値の波
形は図6(c)の対地電圧の場合と同じような波形であ
るが、定常値は対地電圧の場合の1.73倍の大きさで
ある。レベル検出器35ではある設定値以下であるかどう
か判断して、設定値以上になった場合には出力に「1」
をたてる。
装置の実施例を図1を用いて説明する。図1において、
図5と同一部分については同一符号を付して説明を省略
する。28〜30は交流電圧検出器で交流母線電圧を検出
し、絶対値回路31〜33で絶対値をとり、最大値選択回路
(HVG)34で絶対値の最大値をとる。この最大値の波
形は図6(c)の対地電圧の場合と同じような波形であ
るが、定常値は対地電圧の場合の1.73倍の大きさで
ある。レベル検出器35ではある設定値以下であるかどう
か判断して、設定値以上になった場合には出力に「1」
をたてる。
【0023】設定値は例えば対地電圧の場合のVoの
1.73倍程度の値とする。このレベル検出器の出力36
をNOT回路38で判定し、この判定した信号とレベル検
出器23の出力24とをAND回路39でANDをとり、それ
を変換器保護回路25に与える。変換器保護回路25では入
力信号が「1」になった場合には、通常の点弧角制御又
は何らかの保護制御によって変換器を運転するように、
点弧角制御器7に対し変換器制御信号を与える。
1.73倍程度の値とする。このレベル検出器の出力36
をNOT回路38で判定し、この判定した信号とレベル検
出器23の出力24とをAND回路39でANDをとり、それ
を変換器保護回路25に与える。変換器保護回路25では入
力信号が「1」になった場合には、通常の点弧角制御又
は何らかの保護制御によって変換器を運転するように、
点弧角制御器7に対し変換器制御信号を与える。
【0024】この保護制御としては、例えば点弧角を通
常制御時よりも90°に近い値として運転する方法や点
弧角一定制御等がある。なお、図2(a)は線間電圧波
形、図2(b)は絶対値を示す波形である。一方、レベ
ル検出器35の出力36は変換器保護回路37に与えられ、変
換器保護回路37ではその入力信号が「1」になった場
合、点弧角制御器7及びパルス発生器14に対して、変換
器を停止するような指令26,27を与える。その他の構成
は図5と同様である。
常制御時よりも90°に近い値として運転する方法や点
弧角一定制御等がある。なお、図2(a)は線間電圧波
形、図2(b)は絶対値を示す波形である。一方、レベ
ル検出器35の出力36は変換器保護回路37に与えられ、変
換器保護回路37ではその入力信号が「1」になった場
合、点弧角制御器7及びパルス発生器14に対して、変換
器を停止するような指令26,27を与える。その他の構成
は図5と同様である。
【0025】次に請求項1に係る交直変換器の制御装置
の作用を説明する。交直変換器が非接地系統に接続され
ていて、その系統で1相地絡事故が発生した場合につい
て考える。この場合、地絡によって健全相の対地電圧は
上昇するため、交流電圧検出器16〜18及び絶対値回路19
〜21及び最大値選択回路22により得られた対地電圧を全
波整流した波形は上昇し、レベル検出器23の出力24はそ
の電圧上昇を検出して「1」になる。
の作用を説明する。交直変換器が非接地系統に接続され
ていて、その系統で1相地絡事故が発生した場合につい
て考える。この場合、地絡によって健全相の対地電圧は
上昇するため、交流電圧検出器16〜18及び絶対値回路19
〜21及び最大値選択回路22により得られた対地電圧を全
波整流した波形は上昇し、レベル検出器23の出力24はそ
の電圧上昇を検出して「1」になる。
【0026】一方、非接地系統での1相地絡時の線間電
圧は、図7(b)の右側のようなベクトル図になる。大
きさは定常対地電圧の1.73倍で位相の30°ずれを
3相平衡したベクトル図となり、これは通常時の線間電
圧のベクトル図と全く同じである。従って、線間電圧検
出器28〜30及び絶対値回路31〜33及び最大値選択回路34
により得られた波形は定常時と全く変わらず、レベル検
出器の出力36は定常時と同じく「0」のままである。信
号36が「0」であるためNOT回路38の出力は「1」と
なり、信号24も「1」であるためAND回路39の出力は
「1」となる。
圧は、図7(b)の右側のようなベクトル図になる。大
きさは定常対地電圧の1.73倍で位相の30°ずれを
3相平衡したベクトル図となり、これは通常時の線間電
圧のベクトル図と全く同じである。従って、線間電圧検
出器28〜30及び絶対値回路31〜33及び最大値選択回路34
により得られた波形は定常時と全く変わらず、レベル検
出器の出力36は定常時と同じく「0」のままである。信
号36が「0」であるためNOT回路38の出力は「1」と
なり、信号24も「1」であるためAND回路39の出力は
「1」となる。
【0027】これが変換器保護回路25に与えられるた
め、変換器保護回路24では、例えば点弧角αを90°に
して運転するなどの指令を点弧角制御器7に与え、変換
器はそれに従って運転される。信号36は「0」であるた
め変換器保護回路37の方は動作しない。
め、変換器保護回路24では、例えば点弧角αを90°に
して運転するなどの指令を点弧角制御器7に与え、変換
器はそれに従って運転される。信号36は「0」であるた
め変換器保護回路37の方は動作しない。
【0028】又、同じ系統で故障が発生し対地電圧と共
に線間電圧上昇が検出された場合、レベル検出器23の出
力24及びレベル検出器35の出力36の両方が「1」にな
る。信号36が「1」になるため、変換器保護回路37が動
作し点弧角制御器7とパルス発生器14に対して停止指令
が出されて変換器は停止する。これにより、交流系統で
事故が発生し、交流対地電圧が上昇しても交流線間電圧
が上昇しなければ、変換器は運転を継続し無効電力を消
費し続ける。
に線間電圧上昇が検出された場合、レベル検出器23の出
力24及びレベル検出器35の出力36の両方が「1」にな
る。信号36が「1」になるため、変換器保護回路37が動
作し点弧角制御器7とパルス発生器14に対して停止指令
が出されて変換器は停止する。これにより、交流系統で
事故が発生し、交流対地電圧が上昇しても交流線間電圧
が上昇しなければ、変換器は運転を継続し無効電力を消
費し続ける。
【0029】そのため、例えば非接地系や高抵抗接地系
での1相地絡時に、事故中に発生した健全相過電圧を速
やかに抑制することができる。更に、同じように交流系
統で短絡や地絡が発生した場合でも、それによって線間
電圧が上昇した場合には、速やかに変換器の運転を停止
することにより、サイリスタに無用なストレスを与える
ことを防止することができる。
での1相地絡時に、事故中に発生した健全相過電圧を速
やかに抑制することができる。更に、同じように交流系
統で短絡や地絡が発生した場合でも、それによって線間
電圧が上昇した場合には、速やかに変換器の運転を停止
することにより、サイリスタに無用なストレスを与える
ことを防止することができる。
【0030】図3は本発明の請求項2にかかる自励式の
交直変換器の制御装置の実施例であり、図9と同一部分
については同一符号を付して説明を省略する。図3にお
いて、49は系統の波形歪を検知する波形歪検出器で、電
圧検出器50を介して電力系統に接続される。系統にじょ
う乱が発生した場合、電圧歪が設定した値以上になると
波形歪検出器49から信号が送出される。一方、電力系統
の波形歪が原因して、交流側過電流継電器44又は直流過
電流継電器45が動作し保護信号が送出される。
交直変換器の制御装置の実施例であり、図9と同一部分
については同一符号を付して説明を省略する。図3にお
いて、49は系統の波形歪を検知する波形歪検出器で、電
圧検出器50を介して電力系統に接続される。系統にじょ
う乱が発生した場合、電圧歪が設定した値以上になると
波形歪検出器49から信号が送出される。一方、電力系統
の波形歪が原因して、交流側過電流継電器44又は直流過
電流継電器45が動作し保護信号が送出される。
【0031】自励式変換器は保護信号により直ちにゲー
トブロックして停止するが、波形歪が継続していれば否
定回路51及び論理積回路52によって遮断信号は阻止さ
れ、遮断器引き外しなどの保護停止には至らない。又、
保護信号と波形歪信号の論理積により継電器はリセット
され故障扱いとはならない。波形歪が回復すれば波形歪
検出器からの信号は送出されず、ゲートデブロック信号
が送出され自励式交直変換器は再起動する。
トブロックして停止するが、波形歪が継続していれば否
定回路51及び論理積回路52によって遮断信号は阻止さ
れ、遮断器引き外しなどの保護停止には至らない。又、
保護信号と波形歪信号の論理積により継電器はリセット
され故障扱いとはならない。波形歪が回復すれば波形歪
検出器からの信号は送出されず、ゲートデブロック信号
が送出され自励式交直変換器は再起動する。
【0032】一方、波形歪が原因でなく交流側過電流継
電器44又は直流過電流継電器45が動作して保護信号が送
出された場合は、波形歪検出信号の否定と保護信号の論
理積52から自励式変換器は直ちに保護停止する。このよ
うに、例え、自励式変換装置の過電流継電器が動作して
もその原因を分離し、電力系統のじょう乱が原因の場合
は速やか、かつ完全に再起動を行なうことができ、かつ
それ以外の場合は直ちに保護停止を行なうことができ
る。
電器44又は直流過電流継電器45が動作して保護信号が送
出された場合は、波形歪検出信号の否定と保護信号の論
理積52から自励式変換器は直ちに保護停止する。このよ
うに、例え、自励式変換装置の過電流継電器が動作して
もその原因を分離し、電力系統のじょう乱が原因の場合
は速やか、かつ完全に再起動を行なうことができ、かつ
それ以外の場合は直ちに保護停止を行なうことができ
る。
【0033】図4は請求項4に係る自励式の交直変換器
の制御装置の実施例であり、図3と同一部分ついては同
一符号を付して説明を省略する。図4において、53は変
換器用変圧器の直流偏磁を検出する検出器である。自励
式変換器を複数台多重化して変換装置を構成する場合、
各変換器に流れる交流側電流は等しくなるが変換器用変
圧器2Aが直流偏磁を起こすと差を生ずる。偏磁検出器53
はその現象を使って変換装置用変圧器の直流偏磁を検出
する。
の制御装置の実施例であり、図3と同一部分ついては同
一符号を付して説明を省略する。図4において、53は変
換器用変圧器の直流偏磁を検出する検出器である。自励
式変換器を複数台多重化して変換装置を構成する場合、
各変換器に流れる交流側電流は等しくなるが変換器用変
圧器2Aが直流偏磁を起こすと差を生ずる。偏磁検出器53
はその現象を使って変換装置用変圧器の直流偏磁を検出
する。
【0034】今、電力系統の波形歪が原因で交流側過電
流継電器44は直流過電流継電器45が動作し保護信号が送
出される。自励式変換器は保護信号により直ちにゲート
ブロックし停止するが、偏磁検出器53が同時に動作する
と否定回路51及び論理積回路52により遮断信号は阻止さ
れて、遮断器引き外しなどの保護停止には至らない。
又、保護信号と偏磁検出信号の論理積により継電器はリ
セットされ、同時にゲートデブロック信号が送出され自
励式変換器は再起動する。もし、電力系統にじょう乱が
継続していれば再び過電流継電器が動作するが、偏磁検
出が動作するので保護停止には至らず再び再起動する。
このように偏磁検出が動作する限り何回でも再起動を行
なうことができる。
流継電器44は直流過電流継電器45が動作し保護信号が送
出される。自励式変換器は保護信号により直ちにゲート
ブロックし停止するが、偏磁検出器53が同時に動作する
と否定回路51及び論理積回路52により遮断信号は阻止さ
れて、遮断器引き外しなどの保護停止には至らない。
又、保護信号と偏磁検出信号の論理積により継電器はリ
セットされ、同時にゲートデブロック信号が送出され自
励式変換器は再起動する。もし、電力系統にじょう乱が
継続していれば再び過電流継電器が動作するが、偏磁検
出が動作するので保護停止には至らず再び再起動する。
このように偏磁検出が動作する限り何回でも再起動を行
なうことができる。
【0035】一方、波形歪が原因でなく交流側過電流継
電器又は直流過電流継電器が動作して保護信号が送出さ
れた場合は、偏磁検出信号の否定と保護信号の論理積と
により自励式変換器は直ちに保護停止する。再起動信号
と遮断信号は時間協調が必要であるため時限継電器54,
55を設けている。このように、例え自励式変換装置の過
電流継電器が動作してもその原因を分離し、電力系統の
じょう乱が原因の場合は保護停止に至ることなく、完全
に再起動を行なうまで複数回再起動動作を続けることが
でき、かつそれ以外の場合は直ちに保護停止を行なうこ
とができる。
電器又は直流過電流継電器が動作して保護信号が送出さ
れた場合は、偏磁検出信号の否定と保護信号の論理積と
により自励式変換器は直ちに保護停止する。再起動信号
と遮断信号は時間協調が必要であるため時限継電器54,
55を設けている。このように、例え自励式変換装置の過
電流継電器が動作してもその原因を分離し、電力系統の
じょう乱が原因の場合は保護停止に至ることなく、完全
に再起動を行なうまで複数回再起動動作を続けることが
でき、かつそれ以外の場合は直ちに保護停止を行なうこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば変
換器を事故から保護することはもちろん、可能な条件を
分離し運転を継続させることができる。又、本発明の請
求項1に係る交直変換器の制御装置によれば、交直変換
器が接続された交流系統で事故が発生した場合に、それ
が交流対地電圧は上昇しても交流線間電圧の上昇を伴な
わない事故条件であれば、変換器は運転し続けることに
より、交流過電圧を抑制することができると同時に、交
流線間電圧が上昇しサイリスタバルブにかかる極間電圧
が上昇するような事故条件であれば、変換器の運転を停
止することによりサイリスタバルブの極間過電圧等の異
常現象を防止して変換器を構成する機器を保護すること
ができる。又、本発明の請求項2〜4によれば、過電流
継電器が動作してもその原因を分離し、装置自体に異常
がない場合は速やか、かつ完全に再起動を行なうことが
できる。
換器を事故から保護することはもちろん、可能な条件を
分離し運転を継続させることができる。又、本発明の請
求項1に係る交直変換器の制御装置によれば、交直変換
器が接続された交流系統で事故が発生した場合に、それ
が交流対地電圧は上昇しても交流線間電圧の上昇を伴な
わない事故条件であれば、変換器は運転し続けることに
より、交流過電圧を抑制することができると同時に、交
流線間電圧が上昇しサイリスタバルブにかかる極間電圧
が上昇するような事故条件であれば、変換器の運転を停
止することによりサイリスタバルブの極間過電圧等の異
常現象を防止して変換器を構成する機器を保護すること
ができる。又、本発明の請求項2〜4によれば、過電流
継電器が動作してもその原因を分離し、装置自体に異常
がない場合は速やか、かつ完全に再起動を行なうことが
できる。
【図1】本発明の請求項1に係る交直変換器の制御装置
の実施例を示す構成図。
の実施例を示す構成図。
【図2】図1及び図8の交流電圧検出器,絶対値回路,
最大値選択回路の出力波形と設定電圧レベルの関係を説
明する図。
最大値選択回路の出力波形と設定電圧レベルの関係を説
明する図。
【図3】本発明の請求項2に係る自励式交直変換器の制
御装置の実施例の構成を示す図。
御装置の実施例の構成を示す図。
【図4】本発明の請求項4に係る実施例を示した図。
【図5】従来の交直変換器の制御装置の構成図。
【図6】交流電圧検出器,絶対値回路,最大値選択回路
の出力波形と設定電圧レベルの関係を説明する図。
の出力波形と設定電圧レベルの関係を説明する図。
【図7】直接接地系及び非接地系で1相地絡事故が発生
した場合の対地電圧と線間電圧のベクトル図
した場合の対地電圧と線間電圧のベクトル図
【図8】サイリスタブリッジの構成図。
【図9】一般的な自励式変換装置の構成を示す図。
1 交流母線 2 変換器用変圧器 3 交直変換器 4 直流リアクトル 5 直流電流検出器 6 直流電圧検出器 7 点弧角制御器 8〜10,16〜18 交流電圧検出器 11 位相検出回路 12 位相角 13 点弧角 14 パルス発生器 15 点弧パルス 19〜21,31〜33 絶対値回路 22,34 最大値選択回路 23,35 レベル検出器 24,36 保護動作信号 25,37 変換器保護回路 26,27 変換器停止指令 28〜30 線間電圧検出器 38 NOT回路 39 AND回路 44 過電流継電器 45 直流過電流継電器 46 論理和回路 47 ゲートブロック信号 48 遮断信号 49 波形歪検出器 51 否定回路 52 論理積回路 53 偏磁検出器 54,55 時限継電器
Claims (4)
- 【請求項1】 交直変換器の制御装置において、交直変
換器が接続された交流系の対地電圧が設定値以上である
ことを検出する対地電圧検出手段と、交直変換器が接続
された交流系の線間電圧が設定値以上であることを検出
する線間電圧検出手段と、前記対地電圧検出手段が動作
し、かつ前記線間電圧検出手段が不動作時には交直変換
器の運転を継続すると共に、前記対地電圧検出手段と前
記線間電圧検出手段とが共に動作時には交直変換器の運
転を停止するよう動作する保護手段とを備えたことを特
徴とする交直変換器の制御装置。 - 【請求項2】 交直変換器の制御装置において、交直変
換器が接続された交流系の過電流を検出する交流過電流
検出手段と、交直変換器に接続される直流系の過電流を
検出する直流過電流検出手段と、交流系の電気量の波形
歪を検知する波形歪検出手段と、前記交流過電流検出手
段と前記直流過電流検出手段の少なくともいずれか一方
が動作したとき前記交直変換器をゲートブロックし、交
流系から引き外す保護信号を出力する保護手段と、前記
波形歪検出手段の動作により前記保護手段からの引き外
しを阻止する阻止手段とを備えたことを特徴とする交直
変換器の制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記波形歪検出手段
の動作復帰により前記交直変換器を再起動する再起動手
段を備えたことを特徴とする交直変換器の制御装置。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3において、前記波
形歪検出手段に変えて、変換器用変圧器の直流偏磁を検
出する偏磁検出手段を備えたことを特徴とする交直変換
器の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5345059A JPH07177743A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 交直変換器の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5345059A JPH07177743A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 交直変換器の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07177743A true JPH07177743A (ja) | 1995-07-14 |
Family
ID=18374015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5345059A Pending JPH07177743A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 交直変換器の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07177743A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008149530A1 (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Panasonic Corporation | 電源制御装置およびその電源制御装置を有するヒートポンプ装置 |
JP2017028791A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 電力変換装置 |
JP2019532611A (ja) * | 2016-10-31 | 2019-11-07 | エヌアール エレクトリック カンパニー リミテッドNr Electric Co., Ltd | フレキシブル直流送電システムのコンバーターがアイランドモードで稼動する場合における、故障電流制限の制御と保護協調方法 |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP5345059A patent/JPH07177743A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008149530A1 (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Panasonic Corporation | 電源制御装置およびその電源制御装置を有するヒートポンプ装置 |
JP2017028791A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 電力変換装置 |
JP2019532611A (ja) * | 2016-10-31 | 2019-11-07 | エヌアール エレクトリック カンパニー リミテッドNr Electric Co., Ltd | フレキシブル直流送電システムのコンバーターがアイランドモードで稼動する場合における、故障電流制限の制御と保護協調方法 |
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