JPH0717579B2 - 光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体 - Google Patents
光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体Info
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- JPH0717579B2 JPH0717579B2 JP63278618A JP27861888A JPH0717579B2 JP H0717579 B2 JPH0717579 B2 JP H0717579B2 JP 63278618 A JP63278618 A JP 63278618A JP 27861888 A JP27861888 A JP 27861888A JP H0717579 B2 JPH0717579 B2 JP H0717579B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な光学活性化合物およびこれを用いた液晶
組成物と、光学活性化合物を合成するための中間体とに
関する。
組成物と、光学活性化合物を合成するための中間体とに
関する。
[従来の技術] 液晶表示素子は低駆動電圧、低消費電力、薄形・軽量等
の特徴があり、電卓、時計、テレビ等に適用されてい
る。これらの表示材料には現在ネマチック型液晶が広く
用いられているが、応答速度が数十msec.と遅いという
欠点があった。この点の改善の試みの一つとして、強誘
電性液晶を利用する表示方式が提案されている。(N.A.
Clarkら:Applied Phys.Lett.,36,899[1980])この方
式は共誘電性液晶のカイラルスメチックC相(以下Sc*
相と略記する)を利用するものであり、共誘電性液晶材
料にはSc*相が室温を含む広い温度範囲にあること、応
答速度が大きいことから、らせんピッチが長いこと等が
要求される。
の特徴があり、電卓、時計、テレビ等に適用されてい
る。これらの表示材料には現在ネマチック型液晶が広く
用いられているが、応答速度が数十msec.と遅いという
欠点があった。この点の改善の試みの一つとして、強誘
電性液晶を利用する表示方式が提案されている。(N.A.
Clarkら:Applied Phys.Lett.,36,899[1980])この方
式は共誘電性液晶のカイラルスメチックC相(以下Sc*
相と略記する)を利用するものであり、共誘電性液晶材
料にはSc*相が室温を含む広い温度範囲にあること、応
答速度が大きいことから、らせんピッチが長いこと等が
要求される。
[発明が解決しようとする課題] これらの条件は通常、強誘電性液晶単独では達成不可能
であることから、Sc*相温度範囲の調節や液晶組成物の
低粘度化等の目的のためにも、他の強誘電性液晶ないし
非強誘電性液晶を数種混合することが通常行われてい
る。しかし、従来このようにして得られた強誘電性液晶
材料も実用に供するには応答速度が十分に速くないなど
の問題があった。
であることから、Sc*相温度範囲の調節や液晶組成物の
低粘度化等の目的のためにも、他の強誘電性液晶ないし
非強誘電性液晶を数種混合することが通常行われてい
る。しかし、従来このようにして得られた強誘電性液晶
材料も実用に供するには応答速度が十分に速くないなど
の問題があった。
[課題を解決するための手段] 本発明では、下記一般式(I): (式中、R1は炭素数4〜22のアルキル基またはアルコキ
シ基、 Xは (Qはハロゲン原子、ニトリル基または水酸基)のいず
れか、Yは水酸基、Zはメチル基、 ハロゲン原子またはCF3、R2は炭素数10以下のアルキル
基、アルコキシ基、アリール基、 アラルキル基のいずれか、C*は光学活性炭素、mは0
または1、nは0〜6の整数である。) で表わされる光学活性化合物およびこの光学活性化合物
を含有する液晶組成物を用いること、また上記一般式
(I)で表わされる光学活性化合物を得るために、下記
一般式(II)で表わされる光学活性化号物合成用中間体
を用いることにより、上記課題を解決するようにした。
シ基、 Xは (Qはハロゲン原子、ニトリル基または水酸基)のいず
れか、Yは水酸基、Zはメチル基、 ハロゲン原子またはCF3、R2は炭素数10以下のアルキル
基、アルコキシ基、アリール基、 アラルキル基のいずれか、C*は光学活性炭素、mは0
または1、nは0〜6の整数である。) で表わされる光学活性化合物およびこの光学活性化合物
を含有する液晶組成物を用いること、また上記一般式
(I)で表わされる光学活性化合物を得るために、下記
一般式(II)で表わされる光学活性化号物合成用中間体
を用いることにより、上記課題を解決するようにした。
(式中、Yは水酸基、Zはメチル基、ハロゲン原子、CF
3のいずれか、R2は炭素数10以下のアルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アラルキル基のいずれか、C*は
光学活性炭素、mは0または1、nは0〜6の整数であ
る。) [作用] 強誘電性液晶の自発分極は液晶性化合物の分子軸に垂直
な双極子に起因しているので、分子軸に垂直な双極子と
してコアに直結したカルボニルを利用する。さらにカル
ボニルと光学活性炭素とを直結させることにより自発分
極を増大させる。さらに上記液晶性化合物のカルボニル
のオルト位に水酸基を導入すると、カルボニルと水酸基
の双極子の方向が揃うので液晶性化合物の自発分極を増
大できる。
3のいずれか、R2は炭素数10以下のアルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アラルキル基のいずれか、C*は
光学活性炭素、mは0または1、nは0〜6の整数であ
る。) [作用] 強誘電性液晶の自発分極は液晶性化合物の分子軸に垂直
な双極子に起因しているので、分子軸に垂直な双極子と
してコアに直結したカルボニルを利用する。さらにカル
ボニルと光学活性炭素とを直結させることにより自発分
極を増大させる。さらに上記液晶性化合物のカルボニル
のオルト位に水酸基を導入すると、カルボニルと水酸基
の双極子の方向が揃うので液晶性化合物の自発分極を増
大できる。
以下、本発明を詳しく説明する。
強誘電性液晶の自発分極は液晶の分子軸に垂直な双極子
に起因している。本発明の第1の特徴は、分子軸に垂直
な双極子としてコアに直結したカルボニルを利用してい
ることにある。
に起因している。本発明の第1の特徴は、分子軸に垂直
な双極子としてコアに直結したカルボニルを利用してい
ることにある。
コアと光学活性炭素でカルボニルを挾む形の部分構造を
持つ強誘電性液晶はこれまで2件の例があるにすぎな
い。(J.W.Goodbyら、J.Am.Chem.Soc.,1986,4736;斎藤
ら、特開昭61−63633号)これら2件の報告において
は、カルボニルを持つ強誘電性液晶の自発分極について
何もふれていない。しかし、いずれもカルボニルと光学
活性炭素とが離れているために自発分極は小さいと推定
される。事実、本発明者らが合成した類似化合物の自発
分極は表1に示したように小さな値しか示していない。
カルボニルと光学活性炭素の間にあるメチレンの数を2
→1→0と変化させることによって、Sc*相を示す温度
範囲はやや狭くなるが、自発分極は大きく変化する。す
なわちカルボニルと光学活性炭素を直結させると自発分
極は顕著に増大する。この関係は、表1中に示したよう
にカルボニルのオルト位に水酸基等が導入されている後
述の場合にも役に立つ。カルボニルと光学活性炭素を直
結させることが自発分極を増大させるうえでいかに大き
な効果があるかは、表1から明らかである。
持つ強誘電性液晶はこれまで2件の例があるにすぎな
い。(J.W.Goodbyら、J.Am.Chem.Soc.,1986,4736;斎藤
ら、特開昭61−63633号)これら2件の報告において
は、カルボニルを持つ強誘電性液晶の自発分極について
何もふれていない。しかし、いずれもカルボニルと光学
活性炭素とが離れているために自発分極は小さいと推定
される。事実、本発明者らが合成した類似化合物の自発
分極は表1に示したように小さな値しか示していない。
カルボニルと光学活性炭素の間にあるメチレンの数を2
→1→0と変化させることによって、Sc*相を示す温度
範囲はやや狭くなるが、自発分極は大きく変化する。す
なわちカルボニルと光学活性炭素を直結させると自発分
極は顕著に増大する。この関係は、表1中に示したよう
にカルボニルのオルト位に水酸基等が導入されている後
述の場合にも役に立つ。カルボニルと光学活性炭素を直
結させることが自発分極を増大させるうえでいかに大き
な効果があるかは、表1から明らかである。
従来報告されている強誘電性液晶では、コアと光学活性
炭素に挾まれた双極子としてエーテルまたはエステルを
利用するものがほとんどであった。コアと光学活性炭素
に挾まれた双極子をエーテル、エステルからカルボニル
に替えることによる自発分極の変化を表2に示す。双極
子モーメントとともに自発分極が増大することがわか
る。
炭素に挾まれた双極子としてエーテルまたはエステルを
利用するものがほとんどであった。コアと光学活性炭素
に挾まれた双極子をエーテル、エステルからカルボニル
に替えることによる自発分極の変化を表2に示す。双極
子モーメントとともに自発分極が増大することがわか
る。
本発明の第二の特徴は、上記特徴を有する化合物のコア
に水酸基を導入することにより、大きな自発分極を持つ
液晶性化合物を提供できることにある。カルボニルのオ
ルト位に導入された水酸基は特に顕著な効果を発揮す
る。すなわちカルボニルのオルト位への水酸基の導入に
より、自発分極をさらに増大させることができるだけな
く、表3に示したようにSc*温度範囲が広く、かつ低温
側にシフトした強誘電性液晶を実現することができる。
水酸基の導入による自発分極の増大は、カルボニルと水
酸基の分子内水素結合(その存在は赤外吸収スペクトル
において、1630〜1640cm-1にカルボニルの吸収が現れる
ことから明らかである)によってカルボニルと水酸基の
双極子の方向が揃うためである。
に水酸基を導入することにより、大きな自発分極を持つ
液晶性化合物を提供できることにある。カルボニルのオ
ルト位に導入された水酸基は特に顕著な効果を発揮す
る。すなわちカルボニルのオルト位への水酸基の導入に
より、自発分極をさらに増大させることができるだけな
く、表3に示したようにSc*温度範囲が広く、かつ低温
側にシフトした強誘電性液晶を実現することができる。
水酸基の導入による自発分極の増大は、カルボニルと水
酸基の分子内水素結合(その存在は赤外吸収スペクトル
において、1630〜1640cm-1にカルボニルの吸収が現れる
ことから明らかである)によってカルボニルと水酸基の
双極子の方向が揃うためである。
強誘電性液晶分子に水酸基を導入すると、水酸基の分子
間水素結合のため、一般に高温域に液晶相を示す強誘電
性液晶を得ることができる。水酸基をカルボニルのオル
ト位に導入する場合には、分子内水素結合の形成によ
り、表3に示したように逆にSc*温度範囲を低温側に大
きくシフトさせることができる。
間水素結合のため、一般に高温域に液晶相を示す強誘電
性液晶を得ることができる。水酸基をカルボニルのオル
ト位に導入する場合には、分子内水素結合の形成によ
り、表3に示したように逆にSc*温度範囲を低温側に大
きくシフトさせることができる。
カルボニル基をコアと光学活性炭素で直接挟む形の部分
構造を持つ強誘電性液晶に、さらにカルボニルのオルト
位に水酸基を導入することの有利性は上記にとどまらな
い。すなわち表3から明らかなように、水酸基の導入に
よりSc*相の低温側にある高次のスメクチック相が消失
することである。これは、この強誘電性液晶を表示材料
として利用する場合に有利なことである。従って上記一
般式(I)で表される本発明の化合部群は、実用性のあ
る強誘電性液晶組成物の実現に必要な大きな自発分極を
持つ強誘電性液晶を提供できる点で極めて有用である。
構造を持つ強誘電性液晶に、さらにカルボニルのオルト
位に水酸基を導入することの有利性は上記にとどまらな
い。すなわち表3から明らかなように、水酸基の導入に
よりSc*相の低温側にある高次のスメクチック相が消失
することである。これは、この強誘電性液晶を表示材料
として利用する場合に有利なことである。従って上記一
般式(I)で表される本発明の化合部群は、実用性のあ
る強誘電性液晶組成物の実現に必要な大きな自発分極を
持つ強誘電性液晶を提供できる点で極めて有用である。
一般式(I)の化合物は下記(III)式の経路により製
造される。
造される。
(ただしR1、R2、X、Y、Z、C*、m、nは上記と同
じ意味である。) すなわち(W)のような酸ハロゲン化物と一般式(II)
で表わされる光学活性基を有する置換フェノール類とを
ピリジンのような塩基性溶媒の存在下で反応させること
により製造できる。
じ意味である。) すなわち(W)のような酸ハロゲン化物と一般式(II)
で表わされる光学活性基を有する置換フェノール類とを
ピリジンのような塩基性溶媒の存在下で反応させること
により製造できる。
一方の原料である酸ハロゲン化物(W)は、対応するカ
ルボン酸に塩化チオニルを作用させることにより容易に
製造できる。
ルボン酸に塩化チオニルを作用させることにより容易に
製造できる。
他方の原料である一般式(II)で表される請求項3記載
の光学活性化合物合成用中間体のうち、m=0でYがカ
ルボニルのメタ位にある水酸基である化合物は、(IV)
式のようなフリーデルクラフツ反応により製造される。
の光学活性化合物合成用中間体のうち、m=0でYがカ
ルボニルのメタ位にある水酸基である化合物は、(IV)
式のようなフリーデルクラフツ反応により製造される。
請求項3記載の中間体のうちm=0でカルボニルのオル
ト位にOHのある化合物は(VI)式のような反応経路によ
り製造される。
ト位にOHのある化合物は(VI)式のような反応経路によ
り製造される。
置換フェノール(P)のうち、m=1の化合物は(VI
I)式のような反応経路により製造される。
I)式のような反応経路により製造される。
さらに光学活性基を有する請求項3記載の中間体は、
(VIII)式のような反応経路によって製造することもで
きる。
(VIII)式のような反応経路によって製造することもで
きる。
上記反応式(IV)〜(VIII)において、 として好適に用いられるものとしては次のものがあげら
れる。
れる。
一般式(I)で表される本発明の請求項1記載の光学活
性化合物を含有する本発明の請求項2記載のカイラル液
晶組成物の他の成分は、強誘電性の液晶性化合物であっ
てもよく、また光学活性炭素を含まない非強誘電性液晶
性化合物であってもよい。本発明のカイラル液晶組成物
に使用される一般式(I)で表される化合物以外の化合
物の例を以下に示す。
性化合物を含有する本発明の請求項2記載のカイラル液
晶組成物の他の成分は、強誘電性の液晶性化合物であっ
てもよく、また光学活性炭素を含まない非強誘電性液晶
性化合物であってもよい。本発明のカイラル液晶組成物
に使用される一般式(I)で表される化合物以外の化合
物の例を以下に示す。
a)強誘電性液晶性化合物 式中C*は光学活性炭素を示し、R3は炭素数6〜14の直
鎖状アルキル基、R4は炭素数2〜6の直鎖状アルキル基
またはイソブチル基である。
鎖状アルキル基、R4は炭素数2〜6の直鎖状アルキル基
またはイソブチル基である。
b)非強誘電性液晶性化合物 式中、R5、R6はそれぞれ炭素数4〜10のアルキル基であ
る。
る。
[実施例] 以下、本発明を実施例および製造例によりさらに詳細に
説明するが、もちろん本発明の主旨と適用範囲はこれら
の実施例によって限定されるものではない。なお、以下
の実施例においては原料の光学活性カルボン酸としてS
型の物質を使用した例だけを記載するが、R型の光学活
性カルボン酸を原料とした場合にもそれぞれ同一の相転
移温度の物質が得られる。これは理論上からも当然のこ
とである。ただし、旋光度、螺旋の捻じれ向き、自発分
極の向きはS型とR型では逆になる。
説明するが、もちろん本発明の主旨と適用範囲はこれら
の実施例によって限定されるものではない。なお、以下
の実施例においては原料の光学活性カルボン酸としてS
型の物質を使用した例だけを記載するが、R型の光学活
性カルボン酸を原料とした場合にもそれぞれ同一の相転
移温度の物質が得られる。これは理論上からも当然のこ
とである。ただし、旋光度、螺旋の捻じれ向き、自発分
極の向きはS型とR型では逆になる。
(実施例1〜24) 一般式(I)で示される化合物の具体例を合成し、その
相転移温度ならびに自発分極(Ps)を表4ないし表7に
示す。表4ないし表7においてYの欄で2−OHとあるの
はカルボニルに対して2−位(オルト位)に置換基があ
ることを示す。また相転移温度はDSCならびに偏光顕微
鏡観察によって決定した。自発分極(Ps)は三角波法に
より測定し、Sc*相の上限温度から10℃低い温度での値
を表4ないし表7に示した。
相転移温度ならびに自発分極(Ps)を表4ないし表7に
示す。表4ないし表7においてYの欄で2−OHとあるの
はカルボニルに対して2−位(オルト位)に置換基があ
ることを示す。また相転移温度はDSCならびに偏光顕微
鏡観察によって決定した。自発分極(Ps)は三角波法に
より測定し、Sc*相の上限温度から10℃低い温度での値
を表4ないし表7に示した。
(製造例1)(実施例2の化合物) 4−(4′−オクチルオキシフェニル)安息香酸3−ヒ
ドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェ
ニルの合成 3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチ
ル)フェノールの合成 10.3gのS−(+)−2−メチルブタン酸に無水の塩化
亜鉛16.3gを混合し、110℃に加熱して溶融させた後、レ
ゾルシン13.2gを加え、撹拌しながら30分で150℃まで加
熱した。その室温まで冷却し、濃塩酸25mlと水25mlの混
合液を加え、50mlのエチルエーテルで3回抽出した。合
体したエーテル抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液で3
回、水で3回洗浄したのち、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥し、溶媒を除去して9.2gの液状反応混合物を得た。こ
の反応混合物をシリカゲルカラム(充填剤:ワコーゲル
C−200、和光純薬、溶離液:クロロホルム)により精
製して、6.2gの3−ヒドロミシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)フェノールを液状物質として得た。
ドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェ
ニルの合成 3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチ
ル)フェノールの合成 10.3gのS−(+)−2−メチルブタン酸に無水の塩化
亜鉛16.3gを混合し、110℃に加熱して溶融させた後、レ
ゾルシン13.2gを加え、撹拌しながら30分で150℃まで加
熱した。その室温まで冷却し、濃塩酸25mlと水25mlの混
合液を加え、50mlのエチルエーテルで3回抽出した。合
体したエーテル抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液で3
回、水で3回洗浄したのち、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥し、溶媒を除去して9.2gの液状反応混合物を得た。こ
の反応混合物をシリカゲルカラム(充填剤:ワコーゲル
C−200、和光純薬、溶離液:クロロホルム)により精
製して、6.2gの3−ヒドロミシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)フェノールを液状物質として得た。
IR(cm-1):3361、1629、1601、1514、1443、1383、123
1、11321 HNMRδppm(CDCl3): 0.93(3H,t,−CH2CH3 )、1.20(3H,d,−CHCH3 )、 1.51および1.83(2H,m,−CHCH2 CH3)、 3.33(1H,m,−C*H−)、 4−(4′−オクチルオキシフェニル)安息香酸3−
ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フ
ェニルの合成 項で得た3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メ
チルブチル)フェノール0.5gを無水ピリジン15mlに溶か
し、この溶液に4−(4′−オクチルオキシフェニル)
安息香酸塩化物0.7gを無水塩化メチレン20mlに溶かした
ものを、撹拌下に約1時間で滴下した。この反応混合物
を室温で40時間撹拌したのち、300ml稀塩酸中に投入
し、クロロホルム50mlとエーテル50mlを加え、よく振盪
した後、有機層を分離した。この有機層を稀塩酸で2
回、炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、3%塩化ナトリ
ウム水溶液で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥、乾燥剤を濾別後、溶媒を除いて粗生成物0.25gを得
た。この粗生成物をシリカゲルカラム(充填剤:ワコー
ゲルC−200、溶離液:クロロホルム)で精製した後、
クロロホルム10−nヘキサン90の混合溶媒から再結晶し
て0.08gの4−(4′−オクチルオキシフェニル)安息
香酸3−ヒドロキシ−4−(1−イキソ−2−メチルブ
チル)フェニルを得た。
1、11321 HNMRδppm(CDCl3): 0.93(3H,t,−CH2CH3 )、1.20(3H,d,−CHCH3 )、 1.51および1.83(2H,m,−CHCH2 CH3)、 3.33(1H,m,−C*H−)、 4−(4′−オクチルオキシフェニル)安息香酸3−
ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フ
ェニルの合成 項で得た3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メ
チルブチル)フェノール0.5gを無水ピリジン15mlに溶か
し、この溶液に4−(4′−オクチルオキシフェニル)
安息香酸塩化物0.7gを無水塩化メチレン20mlに溶かした
ものを、撹拌下に約1時間で滴下した。この反応混合物
を室温で40時間撹拌したのち、300ml稀塩酸中に投入
し、クロロホルム50mlとエーテル50mlを加え、よく振盪
した後、有機層を分離した。この有機層を稀塩酸で2
回、炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、3%塩化ナトリ
ウム水溶液で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥、乾燥剤を濾別後、溶媒を除いて粗生成物0.25gを得
た。この粗生成物をシリカゲルカラム(充填剤:ワコー
ゲルC−200、溶離液:クロロホルム)で精製した後、
クロロホルム10−nヘキサン90の混合溶媒から再結晶し
て0.08gの4−(4′−オクチルオキシフェニル)安息
香酸3−ヒドロキシ−4−(1−イキソ−2−メチルブ
チル)フェニルを得た。
IR(KBr、cm-1):2929、1736、1638、1605、1256、82
8、7661 HNMRδppm(CDCl):0.90、0.95、1.24、1.30〜1.34、
1.39〜1.60、1.78〜1.84、3.41、4.02、6.83、6.89、7.
00、7.59、7.70、7.86、8.21 (製造例2)(実施例9の化合物) (S)−3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸3
−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)
フェニル 3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸塩化物(3
−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸を塩化チオニ
ルと処理して得た)0.7gと(S)−3−ヒドロキシ−4
−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェノール0.5gを
上記製造例1と同様に処理して、(S)−3−フルオロ
−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェニルの粗
製物1.32gを得た。これをピリジン一滴を加えたエタノ
ールから再結晶した後、シリカゲルクロマトグラフィー
(溶離液:クロロホルム)に掛け、さらにエタノールか
ら2回再結晶することにより液体クロマトグラフ(ODS:
溶離液THF/メタノール)で純度100%の目的物380mlを白
色結晶として得た。
8、7661 HNMRδppm(CDCl):0.90、0.95、1.24、1.30〜1.34、
1.39〜1.60、1.78〜1.84、3.41、4.02、6.83、6.89、7.
00、7.59、7.70、7.86、8.21 (製造例2)(実施例9の化合物) (S)−3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸3
−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)
フェニル 3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸塩化物(3
−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸を塩化チオニ
ルと処理して得た)0.7gと(S)−3−ヒドロキシ−4
−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェノール0.5gを
上記製造例1と同様に処理して、(S)−3−フルオロ
−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)フェニルの粗
製物1.32gを得た。これをピリジン一滴を加えたエタノ
ールから再結晶した後、シリカゲルクロマトグラフィー
(溶離液:クロロホルム)に掛け、さらにエタノールか
ら2回再結晶することにより液体クロマトグラフ(ODS:
溶離液THF/メタノール)で純度100%の目的物380mlを白
色結晶として得た。
IR(cm-1):2928、2856、1736、1638、1616、1284、118
6、1126、7541 HNMRδppm(CDCl3):0.89(3H,t,−CH2CH3 )、0.95(3
H,d,−CH2CH3 )、 1.23(3H,d,CHCH3 )、1.25〜1.87(14H,m,CH2)、 3.40(1H,m,−CH−)、4.12(2H,t,−CH2 OPH)、 (製造例3) (S)−3,4′−ジヒドロキシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)−1,1′−ジフェニル (一般式(II)において、Y=OH、Z=CH3、R2=C
2H5、n=0である化合物) 3,4′−ジメトキシ−1,1′−ジフェニルの合成 m−ヨードアニソール70.2g(0.3モル)およびp−ヨー
ドアニソール70.2g(0.3モル)を、60±5℃に加熱し、
これに銅粉末165gを加えて200〜220℃で12時間反応し
た。ついで反応混合物にトルエン450mlを注入し、不溶
物を濾別し、溶媒留去して得た粗結晶をカラム分離(充
填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−ヘキサン/酢酸
エチル=20/1)し、さらにエタノールより再結晶して3,
4′−ジメトキシ−1,1′−ビフェニル17.4gを白色結晶
として得た。(収率:27%)m.p.:59.5〜61.0℃ 3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ジフェニルの合成 項で得た3,4′−ジメトキシ−1,1′−ジフェニル15.9
g(0.075モル)および塩化アルミニウム45gをトルエン2
25ml中、撹拌還流を8時間行った。反応液を希塩酸水溶
液中に注入し、酢酸エチル抽出した。有機層を分取し、
水洗後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別
し、溶媒留去して得られた褐色油状物をカラム分離(充
填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−ヘキサン)し、
さらに水より再結晶して3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−
ジフェニル7.2gを白色結晶として得た。
6、1126、7541 HNMRδppm(CDCl3):0.89(3H,t,−CH2CH3 )、0.95(3
H,d,−CH2CH3 )、 1.23(3H,d,CHCH3 )、1.25〜1.87(14H,m,CH2)、 3.40(1H,m,−CH−)、4.12(2H,t,−CH2 OPH)、 (製造例3) (S)−3,4′−ジヒドロキシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)−1,1′−ジフェニル (一般式(II)において、Y=OH、Z=CH3、R2=C
2H5、n=0である化合物) 3,4′−ジメトキシ−1,1′−ジフェニルの合成 m−ヨードアニソール70.2g(0.3モル)およびp−ヨー
ドアニソール70.2g(0.3モル)を、60±5℃に加熱し、
これに銅粉末165gを加えて200〜220℃で12時間反応し
た。ついで反応混合物にトルエン450mlを注入し、不溶
物を濾別し、溶媒留去して得た粗結晶をカラム分離(充
填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−ヘキサン/酢酸
エチル=20/1)し、さらにエタノールより再結晶して3,
4′−ジメトキシ−1,1′−ビフェニル17.4gを白色結晶
として得た。(収率:27%)m.p.:59.5〜61.0℃ 3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ジフェニルの合成 項で得た3,4′−ジメトキシ−1,1′−ジフェニル15.9
g(0.075モル)および塩化アルミニウム45gをトルエン2
25ml中、撹拌還流を8時間行った。反応液を希塩酸水溶
液中に注入し、酢酸エチル抽出した。有機層を分取し、
水洗後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別
し、溶媒留去して得られた褐色油状物をカラム分離(充
填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−ヘキサン)し、
さらに水より再結晶して3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−
ジフェニル7.2gを白色結晶として得た。
(収率:52%)m.p.:193.0〜194.5℃。
(S)−3,4′−ジヒドロキシ−4−(1−オキソ−
2−メチルブチル)−1,1′−ジフェニルの合成 ニトロベンゼン15mlに塩化アルミニウム5.7gおよび項
で得た3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ビフェニル6.5g
(35ミリモル)を加え70℃に加熱し、これにS−(+)
−2−メチルブタン酸塩化物4.8g(40ミリモル)を注入
した。次いで130〜135℃で4時間撹拌反応させ、冷後、
希塩酸水溶液中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機
層を分取し、水洗、乾燥(乾燥剤:無水硫酸マグネシウ
ム)、溶媒留去して褐色油状物を得た。次いで油状物を
カラム分離(充填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−
ヘキサン/アセトン=10/1)し、(S)−3,4′−ジヒ
ドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)−1,
1′−ジフェニル2.0gを淡黄色の油状物として得た。
(収率22%) IR(cm-1):3350、2960、16101 HNMRδppm(CDCl3): 0.96(3H,t,−CH2CH3 )、1.25(3H,d,−CHCH3 )、 1.50〜1.93(2H,m,CHCH2 CH3)、3.46(1H,m,CH)、 元素分析値(C17H18O3) 計算値:C:75.53% H:6.71% 実測値:C:75.50% H:6.81% (製造例4)(実施例10の化合物) (S)−3,4′−ジヒドロキシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)−1,1′−ジフェニルと4−オクチル
オキシ安息香酸塩化物とを製造例1と同様に反応させて
4−オクチルオキシ安息香酸3′−ヒドロキシ−4′−
(1−オキソ−2−メチルブチル)−1,1′−ジフェニ
ルを得た。
2−メチルブチル)−1,1′−ジフェニルの合成 ニトロベンゼン15mlに塩化アルミニウム5.7gおよび項
で得た3,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ビフェニル6.5g
(35ミリモル)を加え70℃に加熱し、これにS−(+)
−2−メチルブタン酸塩化物4.8g(40ミリモル)を注入
した。次いで130〜135℃で4時間撹拌反応させ、冷後、
希塩酸水溶液中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機
層を分取し、水洗、乾燥(乾燥剤:無水硫酸マグネシウ
ム)、溶媒留去して褐色油状物を得た。次いで油状物を
カラム分離(充填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:n−
ヘキサン/アセトン=10/1)し、(S)−3,4′−ジヒ
ドロキシ−4−(1−オキソ−2−メチルブチル)−1,
1′−ジフェニル2.0gを淡黄色の油状物として得た。
(収率22%) IR(cm-1):3350、2960、16101 HNMRδppm(CDCl3): 0.96(3H,t,−CH2CH3 )、1.25(3H,d,−CHCH3 )、 1.50〜1.93(2H,m,CHCH2 CH3)、3.46(1H,m,CH)、 元素分析値(C17H18O3) 計算値:C:75.53% H:6.71% 実測値:C:75.50% H:6.81% (製造例4)(実施例10の化合物) (S)−3,4′−ジヒドロキシ−4−(1−オキソ−2
−メチルブチル)−1,1′−ジフェニルと4−オクチル
オキシ安息香酸塩化物とを製造例1と同様に反応させて
4−オクチルオキシ安息香酸3′−ヒドロキシ−4′−
(1−オキソ−2−メチルブチル)−1,1′−ジフェニ
ルを得た。
比旋光度[α]25:12.7゜(C=2.0CHCl3) IR(KBrcm-1):1720(COO)、1634(C=0)、1608、1 HNMRδppm(CDCl3): 0.87〜0.99(6H,m,2CH3)、1.25(3H,d,C*CC3 )、 1.30〜1.91(14H,m,CH2)、3.46(1H,m,C*H)、 4.05(2H,t,CH2O)、 (製造例5)(実施例11の化合物) トランス−4−(4′−ノニルオキシフェニル)シクロ
ヘキシルカルボン酸4−(1−オキソ−2−メチルブチ
ル)−3−ヒドロキシフェニルエステルの合成 容量1リットルの三口フラスコにイソアミルアルコール
150mlおよび4−(4′−ノニルオキシフェニル)安息
香酸2.06gをいれ、加熱撹拌し溶解させた。還流させな
がら、イソアミルアルコール70mlに加熱溶解させた金属
ナトリウム8gを滴下した。20分間還流した後、金属ナト
リウム8gを加え、30分後にイソアミルアルコール60mlに
金属ナトリウム12gを溶解した溶液を加え、さらに40分
後イソアミルアルコール25mlを加えた。1時間還流した
後、室温に戻し、水500mlを加えて一夜放置した。クロ
ロホルム200mlで抽出することにより、トランス−4−
(4′−ノニルオキシフェニル)シクロヘキシルカルボ
ン酸0.9gを得た。
ヘキシルカルボン酸4−(1−オキソ−2−メチルブチ
ル)−3−ヒドロキシフェニルエステルの合成 容量1リットルの三口フラスコにイソアミルアルコール
150mlおよび4−(4′−ノニルオキシフェニル)安息
香酸2.06gをいれ、加熱撹拌し溶解させた。還流させな
がら、イソアミルアルコール70mlに加熱溶解させた金属
ナトリウム8gを滴下した。20分間還流した後、金属ナト
リウム8gを加え、30分後にイソアミルアルコール60mlに
金属ナトリウム12gを溶解した溶液を加え、さらに40分
後イソアミルアルコール25mlを加えた。1時間還流した
後、室温に戻し、水500mlを加えて一夜放置した。クロ
ロホルム200mlで抽出することにより、トランス−4−
(4′−ノニルオキシフェニル)シクロヘキシルカルボ
ン酸0.9gを得た。
得られたトランス−4−(4′−ノニルオキシフェニ
ル)シクロヘキシルカルボン酸0.6gをトルエン中、塩化
チオニル5mlと加熱し、その後、溶媒を常圧および減圧
下に加熱留去して4−(4′−ノニルオキシフェニル)
シクロヘキシルカルボン酸塩化物を得た。これを四塩化
炭素40mlに溶かし、(S)−3−ヒドロキシ−4−1−
オキソ−2−メチルブチル)フェノール0.56gを四塩化
炭素10mlに溶かした溶液、およびピリジン5mlを加え
て、室温で一昼夜撹拌した。ついで、1時間加熱還流し
た後、水を加えて有機層を分取した。希塩酸、炭酸水素
ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウム上で一夜乾燥した。溶媒を留去後、シリ
カゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)に
より分離し、エタノールから2回再結晶することによ
り、目的とする(S)−トランス−4−(4′−ノニル
オキシフェニル)シクロヘキシルカルボン酸4−(1−
オキソ−2−メチルブチル)−3−ヒドロキシフェニル
エステル0.04gを得た。同定は赤外吸収スペクトルおよ
び核磁気共鳴スペクトルを測定することにより行った。
ル)シクロヘキシルカルボン酸0.6gをトルエン中、塩化
チオニル5mlと加熱し、その後、溶媒を常圧および減圧
下に加熱留去して4−(4′−ノニルオキシフェニル)
シクロヘキシルカルボン酸塩化物を得た。これを四塩化
炭素40mlに溶かし、(S)−3−ヒドロキシ−4−1−
オキソ−2−メチルブチル)フェノール0.56gを四塩化
炭素10mlに溶かした溶液、およびピリジン5mlを加え
て、室温で一昼夜撹拌した。ついで、1時間加熱還流し
た後、水を加えて有機層を分取した。希塩酸、炭酸水素
ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウム上で一夜乾燥した。溶媒を留去後、シリ
カゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)に
より分離し、エタノールから2回再結晶することによ
り、目的とする(S)−トランス−4−(4′−ノニル
オキシフェニル)シクロヘキシルカルボン酸4−(1−
オキソ−2−メチルブチル)−3−ヒドロキシフェニル
エステル0.04gを得た。同定は赤外吸収スペクトルおよ
び核磁気共鳴スペクトルを測定することにより行った。
IR(KBr cm-1):2924、1760(COO)、1638(C=0)、
1620、15101 HNMRδppm(CDCl3): 0.88(3H,t,ch3)、0.93(3H,t,CH3)、 1.21(3H,d,−CH−CH3 )、1.28(12H,m,(CH2)6)、 1.4〜1.5(3H,m,−CH・CH2 CH3の1H+eq.−CH2)、 1.6〜1.9(5H,m,ax−CH2+CHCH2 OH3の1H,+CH2 CH2P
h)、 2.02(2H,m,eq.−CH2)、2.25(2H,m,ax−CH2)、 2.5〜2.6(4H,ma,x−CH)、3.37(1H,q,−CH−)、 (製造例6)(実施例24の化合物) (S)−(+)−2−フェニルプロピオン酸3.0g(20ミ
リモル)に無水の酸化亜鉛3.3g(24ミリモル)を混合
し、110℃に加熱して溶解させた後、レゾルシン2.64g
(24ミリモル)を加え、撹拌しながら20分で150℃まで
加熱した。その後、室温まで冷却し、濃塩酸10mlと水50
mlを加え、50mlのエチルエーテルで3回抽出した。合体
したエーテル抽出液を炭素水素ナトリウム水溶液で2
回、水で3回洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を除去して3.6gの粗生成物を得た。この粗生成
物をシリカゲルクロマト(充填剤:ワコーゲルC−20
0、溶離液:クロロホルム)により精製して、2.0gの3
−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−フェニルプロピ
ル)フェノールを得た。
1620、15101 HNMRδppm(CDCl3): 0.88(3H,t,ch3)、0.93(3H,t,CH3)、 1.21(3H,d,−CH−CH3 )、1.28(12H,m,(CH2)6)、 1.4〜1.5(3H,m,−CH・CH2 CH3の1H+eq.−CH2)、 1.6〜1.9(5H,m,ax−CH2+CHCH2 OH3の1H,+CH2 CH2P
h)、 2.02(2H,m,eq.−CH2)、2.25(2H,m,ax−CH2)、 2.5〜2.6(4H,ma,x−CH)、3.37(1H,q,−CH−)、 (製造例6)(実施例24の化合物) (S)−(+)−2−フェニルプロピオン酸3.0g(20ミ
リモル)に無水の酸化亜鉛3.3g(24ミリモル)を混合
し、110℃に加熱して溶解させた後、レゾルシン2.64g
(24ミリモル)を加え、撹拌しながら20分で150℃まで
加熱した。その後、室温まで冷却し、濃塩酸10mlと水50
mlを加え、50mlのエチルエーテルで3回抽出した。合体
したエーテル抽出液を炭素水素ナトリウム水溶液で2
回、水で3回洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を除去して3.6gの粗生成物を得た。この粗生成
物をシリカゲルクロマト(充填剤:ワコーゲルC−20
0、溶離液:クロロホルム)により精製して、2.0gの3
−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−フェニルプロピ
ル)フェノールを得た。
IR(cm-1):3352,1628,1452,1376,1230,1170,825 このフェノール600mg(2.5ミリモル)に、製造例1の
項の方法により4−(4′−オクチルオキシフェニル)
安息香酸塩化物830mg(2.4ミリモル)を反応させて、96
0mgの粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルクロ
マト(充填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:クロロホ
ルム50/ヘキサン50の混合溶媒)により精製したのち、
クロロホルム20/エチルアルコール80の混合溶媒から再
結晶して153mgの4−(4′−オクチルオキシフェニ
ル)安息香酸3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−
フェニルプロピル)フェニルを得た。
項の方法により4−(4′−オクチルオキシフェニル)
安息香酸塩化物830mg(2.4ミリモル)を反応させて、96
0mgの粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルクロ
マト(充填剤:ワコーゲルC−200、溶離液:クロロホ
ルム50/ヘキサン50の混合溶媒)により精製したのち、
クロロホルム20/エチルアルコール80の混合溶媒から再
結晶して153mgの4−(4′−オクチルオキシフェニ
ル)安息香酸3−ヒドロキシ−4−(1−オキソ−2−
フェニルプロピル)フェニルを得た。
IR(cm-1):2924,1738,1634,1606,1498,1248,1132,106
6,824,764 (実施例25) 一般式(I)の液晶性化合物のうち、実施例4の化合物
と下記の液晶性化合物を用いて液晶組成物を調製した。
6,824,764 (実施例25) 一般式(I)の液晶性化合物のうち、実施例4の化合物
と下記の液晶性化合物を用いて液晶組成物を調製した。
組成物の調製法は、上記2種の液晶性化合物を所定の重
量秤量し、2種の化合物を加熱溶解しながら混合するも
のである。この化合物Aの添加量と液晶温度範囲との関
係を第1図に示す。化合物Aを添加することによって室
温を含む広い温度範囲でSc*相を示す強誘電性液晶組成
物を得ることができる。
量秤量し、2種の化合物を加熱溶解しながら混合するも
のである。この化合物Aの添加量と液晶温度範囲との関
係を第1図に示す。化合物Aを添加することによって室
温を含む広い温度範囲でSc*相を示す強誘電性液晶組成
物を得ることができる。
(実施例26) 実施例25と同様の方法で一般式(I)の液晶性化合物の
うち、実施例4の化合物と下記の液晶性化合物を用いて
液晶組成物を調製した。
うち、実施例4の化合物と下記の液晶性化合物を用いて
液晶組成物を調製した。
この化合物Bの添加量と液晶温度範囲との関係を第2図
に示す。化合物Bを添加することによって、室温を含む
広い温度範囲でSc*相を示す強誘電性液晶組成物を得る
ことができる。
に示す。化合物Bを添加することによって、室温を含む
広い温度範囲でSc*相を示す強誘電性液晶組成物を得る
ことができる。
(実施例27) 実施例25と同様の方法で一般式(I)の液晶性化合物の
うち、実施例4と5の化合物を用いて液晶組成物を調製
した。実施例4の化合物の添加量と液晶温度範囲との関
係を第3図に示す。実施例4の化合物を80wt%含有する
強誘電性液晶組成物は、50〜20℃の温度範囲でSc*相を
示した。
うち、実施例4と5の化合物を用いて液晶組成物を調製
した。実施例4の化合物の添加量と液晶温度範囲との関
係を第3図に示す。実施例4の化合物を80wt%含有する
強誘電性液晶組成物は、50〜20℃の温度範囲でSc*相を
示した。
(実施例28) 実施例25と同様の方法で一般式(I)の液晶性化合物の
うち、実施例2の化合物と下記の液晶性化合物(B)と
の等量混合物(重量比)を調製した。
うち、実施例2の化合物と下記の液晶性化合物(B)と
の等量混合物(重量比)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度は、次のとおりであった。
Cr−23 Sc*49 SA 96 I (実施例29) 実施例25と同様の方法で一般式(I)の液晶性化合物の
うち、実施例4の化合物と下記の液晶性化合物(C)と
の等量混合物(重量比)を調製した。
うち、実施例4の化合物と下記の液晶性化合物(C)と
の等量混合物(重量比)を調製した。
この液晶組成物の相転移温度は、次のとおりであった。
Cr 3 Sc*58 SA 96 I (実施例30) 実施例25と同様の方法で一般式(I)の液晶性化合物の
うち、実施例2の化合物と下記の液晶性化合物を用いて
液晶組成物を調製した。
うち、実施例2の化合物と下記の液晶性化合物を用いて
液晶組成物を調製した。
実施例2の化合物 :25wt% この液晶組成物の相転移温度は、次のとおりであった。
Cr 14 Sc*39 SA117 Ch 120 I この液晶組成物はコレステリック(Ch)相を有し、か
つ、室温を含む広い温度範囲でSc*相を示した。
つ、室温を含む広い温度範囲でSc*相を示した。
(実施例31) 実施例25の液晶組成物のうち化合物Aを33wt%含有する
液晶組成物を用いて実験用液晶素子を作製した。すなわ
ち、透明電極が設けられているガラス基板上をポリイミ
ド膜を設け、一定方向にラビングし、2枚の基板のラビ
ング方向が平行になるようにガラスビーズ(径2μm)
をスペーサとして液晶セルを組み立て、これに上記液晶
を封入したものである。この液晶素子を2枚の直交する
偏光子の間に設置し、25℃で、±10Vの電界を印加した
ところ透過光強度が観測された。この時の透過光強度の
変化から求めた応答時間は、420μ秒であった。また、2
0℃における自発分極(Ps)は50nC/cm2であった。
液晶組成物を用いて実験用液晶素子を作製した。すなわ
ち、透明電極が設けられているガラス基板上をポリイミ
ド膜を設け、一定方向にラビングし、2枚の基板のラビ
ング方向が平行になるようにガラスビーズ(径2μm)
をスペーサとして液晶セルを組み立て、これに上記液晶
を封入したものである。この液晶素子を2枚の直交する
偏光子の間に設置し、25℃で、±10Vの電界を印加した
ところ透過光強度が観測された。この時の透過光強度の
変化から求めた応答時間は、420μ秒であった。また、2
0℃における自発分極(Ps)は50nC/cm2であった。
(実施例32) 実施例31と同様な方法で、実施例26の液晶組成物のうち
化合物Bを50wt%含有する液晶組成物を用いて実験用液
晶素子を作製した。±5V/μmの電界を印加して、投下
光強度の変化を観測したところ、透過光強度の変化から
求めた応答時間は35℃で40μ秒、30℃で55μ秒、25℃で
70μ秒であった。また、25℃における自発分極(Ps)は
20nC/cm2であった。
化合物Bを50wt%含有する液晶組成物を用いて実験用液
晶素子を作製した。±5V/μmの電界を印加して、投下
光強度の変化を観測したところ、透過光強度の変化から
求めた応答時間は35℃で40μ秒、30℃で55μ秒、25℃で
70μ秒であった。また、25℃における自発分極(Ps)は
20nC/cm2であった。
(実施例33) 実施例31と同様な方法で、実施例28の液晶組成物を用い
て実験用液晶素子を作製した。±5V/μmの電界を印加
して、透過光強度の変化を観測したところ、透過光強度
の変化から求めた応答時間は40℃で83μ秒、35℃で140
μ秒、30℃で200μ秒であった。
て実験用液晶素子を作製した。±5V/μmの電界を印加
して、透過光強度の変化を観測したところ、透過光強度
の変化から求めた応答時間は40℃で83μ秒、35℃で140
μ秒、30℃で200μ秒であった。
また、30℃における自発分極(Ps)は40nC/cm2であっ
た。
た。
(実施例34) 下記の液晶組成物は29℃に融点を持ち、69℃までスメク
チックC相、80℃までスメクチックA相、86℃までネマ
チック相を示す。
チックC相、80℃までスメクチックA相、86℃までネマ
チック相を示す。
2−(4−ノニルオキシフェニル)−5−ヘプチルオキ
シピリミジン 33% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルシ
ピリミジン 33% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリジン 33% この組成物に実施例11の化合物を10%添加したところ、
冷却時に、86℃〜84℃でコレステリック相、84℃〜54℃
でスメクチックA相、54℃から室温以下までカイラルス
メクチックC相を示した。
シピリミジン 33% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルシ
ピリミジン 33% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリジン 33% この組成物に実施例11の化合物を10%添加したところ、
冷却時に、86℃〜84℃でコレステリック相、84℃〜54℃
でスメクチックA相、54℃から室温以下までカイラルス
メクチックC相を示した。
この液晶組成物を試験用液晶セル(ITOを蒸着したガラ
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
ポリエステルフィルム(厚み12μm)をスペーサに用い
て、2枚の基板を張り合わせた)中に封入し0.1℃毎分
で冷却して、試験用素子を作製した。この試験用素子に
±30Vの電圧を印加し、偏光顕微鏡により観察したとこ
ろ、透過光強度の高速な変化が認められた。
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
ポリエステルフィルム(厚み12μm)をスペーサに用い
て、2枚の基板を張り合わせた)中に封入し0.1℃毎分
で冷却して、試験用素子を作製した。この試験用素子に
±30Vの電圧を印加し、偏光顕微鏡により観察したとこ
ろ、透過光強度の高速な変化が認められた。
(実施例35) 本発明の(I)式の液晶性化合物のうち、実施例3の化
合物を用いて実験用液晶素子を作製した。すなわち、透
明電極が設けられているガラス基板上にポリイミド膜を
設け、一定方向にラビングし、2枚の基板のラビング方
向に平行になるようにガラスビーズ(径2μm)をスペ
ーサとして液晶セルを組み立て、これに上記液晶を封入
したものである。この液晶素子を2枚の直交する偏光子
の間に設置し、±10Vの電界を印加したところ、透過光
強度の変化が観測された。この時の透過光強度の変化か
ら応答時間を求めたところ92℃で50μ秒であった。
合物を用いて実験用液晶素子を作製した。すなわち、透
明電極が設けられているガラス基板上にポリイミド膜を
設け、一定方向にラビングし、2枚の基板のラビング方
向に平行になるようにガラスビーズ(径2μm)をスペ
ーサとして液晶セルを組み立て、これに上記液晶を封入
したものである。この液晶素子を2枚の直交する偏光子
の間に設置し、±10Vの電界を印加したところ、透過光
強度の変化が観測された。この時の透過光強度の変化か
ら応答時間を求めたところ92℃で50μ秒であった。
(実施例36) 本発明の(I)式の液晶性化合物のうち、実施例6の化
合物と、4−ウンデシロキシ安息香酸4−ヘキシルオキ
シフェニルエステルを用いて、下記の組成の液晶組成物
を調製した。
合物と、4−ウンデシロキシ安息香酸4−ヘキシルオキ
シフェニルエステルを用いて、下記の組成の液晶組成物
を調製した。
組成物の調製法は、上記2種の液晶性化合物を所定の重
量秤量し、2種の化合物を加熱溶融しながら混合するも
のである。得られた組成物の相転移温度(℃)は下記の
とおりであった。
量秤量し、2種の化合物を加熱溶融しながら混合するも
のである。得られた組成物の相転移温度(℃)は下記の
とおりであった。
Cr 47 Sc* 77 SA 88 N 91 I また、57℃でのPsは1.85nC/cm2であった。
(実施例37) 実施例24の化合物を用いて、下記の組成の液晶組成物を
調製した。
調製した。
2−(4−ノニルオキシフェニル)−5−ヘプチルオキ
シピリミジン 30.0% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 30.0% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリミジン 30.0% 実施例24の化合物 10.0% この組成物は、10〜50℃でカイラルスメクチックC相、
50〜82.5℃でスメクチックA相、82.5〜85℃でコレステ
リック相を示した。
シピリミジン 30.0% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 30.0% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリミジン 30.0% 実施例24の化合物 10.0% この組成物は、10〜50℃でカイラルスメクチックC相、
50〜82.5℃でスメクチックA相、82.5〜85℃でコレステ
リック相を示した。
この組成物を用いて、実施例31と同様の方法で試験用素
子を作製し、±25Vの電圧を印加し、偏光顕微鏡により
観察したところ、透過光強度の変化が認められた。その
強度変化から応答時間を求めたところ、40℃で340μ秒
であった。
子を作製し、±25Vの電圧を印加し、偏光顕微鏡により
観察したところ、透過光強度の変化が認められた。その
強度変化から応答時間を求めたところ、40℃で340μ秒
であった。
(実施例38) 実施例23の化合物を用いて、下記組成の液晶組成物を調
製した。
製した。
2−(4−ノニルオキシフェニル)−5−ヘプチルオキ
シピリミジン 31.7% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 31.7% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリミジン 31.7% 実施例23の化合物 4.9% この組成物は、4〜59℃でカイラルスメクチックC相、
59〜75℃でスメクチックA相、75〜82℃でコレステリッ
ク相を示した。
シピリミジン 31.7% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 31.7% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−オクチルオ
キシピリミジン 31.7% 実施例23の化合物 4.9% この組成物は、4〜59℃でカイラルスメクチックC相、
59〜75℃でスメクチックA相、75〜82℃でコレステリッ
ク相を示した。
(実施例39) 下記の液晶組成物は4℃に融点を持ち、50℃までスメク
チックC相、64℃までスメクチックA相、73℃までネマ
チック相を示す。
チックC相、64℃までスメクチックA相、73℃までネマ
チック相を示す。
2−(4−ノニルオキシフェニル)−5−ヘプチルピリ
ミジン 33.3% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 33.3% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−ノニルピリ
ミジン 33.3% この組成物に実施例3の化合物7.5%および下記の強誘
電性液晶を7.5%添加したところ、 77℃〜71℃でコレステリック相、71℃〜46℃でスメクチ
ックA相、46℃〜1℃でカイラルスメチックC相を示し
た。
ミジン 33.3% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 33.3% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−ノニルピリ
ミジン 33.3% この組成物に実施例3の化合物7.5%および下記の強誘
電性液晶を7.5%添加したところ、 77℃〜71℃でコレステリック相、71℃〜46℃でスメクチ
ックA相、46℃〜1℃でカイラルスメチックC相を示し
た。
この液晶組成物を試験用液晶セル(ITOを蒸着したガラ
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
外径2μmのガラスビーズをスペーサに用いて、2枚の
基板を張り合わせた)中に封入して、試験用素子を作製
した。この試験用素子に±10Vの電圧を印加し、偏光顕
微鏡により観察したところ、透過光強度の変化が認めら
れた。その強度変化から応答時間を求めたところ、30℃
で300μ秒であった。
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
外径2μmのガラスビーズをスペーサに用いて、2枚の
基板を張り合わせた)中に封入して、試験用素子を作製
した。この試験用素子に±10Vの電圧を印加し、偏光顕
微鏡により観察したところ、透過光強度の変化が認めら
れた。その強度変化から応答時間を求めたところ、30℃
で300μ秒であった。
(実施例40) 下記の比で液晶組成物を調製した。
2−(4−ノニルオキシフェニル)−5−ヘプチルピリ
ミジン 26.6% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 26.6% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−ノニリピリ
ミジン 26.6% 実施例6の化合物 10.1% この組成物は、69〜64℃でコレステリック相、64〜39℃
でスメクチックA相、39〜0℃でカイラルスメクチック
C相を示した。
ミジン 26.6% 2−(4−ヘキシルオキシフェニル)−5−オクチルピ
リミジン 26.6% 2−(4−オクチルオキシフェニル)−5−ノニリピリ
ミジン 26.6% 実施例6の化合物 10.1% この組成物は、69〜64℃でコレステリック相、64〜39℃
でスメクチックA相、39〜0℃でカイラルスメクチック
C相を示した。
この液晶組成物を試験用液晶セル(ITOを蒸着したガラ
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
外径2μmのガラスビーズをスペーサに用いて、2枚の
基板を張り合わせた)中に封入し、試験用素子を作製し
た。この試験用素子に±10Vの電圧を印加し、偏光顕微
鏡により観察したところ、透過光強度の変化が認められ
た。その強度変化から応答時間を求めたところ、30℃に
おいて160μ秒であった。
ス板上にポリイミド膜を設け、一定方向にラビングし、
外径2μmのガラスビーズをスペーサに用いて、2枚の
基板を張り合わせた)中に封入し、試験用素子を作製し
た。この試験用素子に±10Vの電圧を印加し、偏光顕微
鏡により観察したところ、透過光強度の変化が認められ
た。その強度変化から応答時間を求めたところ、30℃に
おいて160μ秒であった。
[発明の効果] 本発明により、大きな自発分極をもち、カイラルスメク
チックC相を広い温度範囲で示す非常に優れた強誘電性
液晶化合物を提供することができる。また、本発明の光
学活性化合物を用いることにより、高速で応答する液晶
組成物を提供することができる。
チックC相を広い温度範囲で示す非常に優れた強誘電性
液晶化合物を提供することができる。また、本発明の光
学活性化合物を用いることにより、高速で応答する液晶
組成物を提供することができる。
第1図ないし第3図はそれぞれ実施例4の化合物と化合
物A、実施例4の化合物と化合物B、実施例4の化合物
と実施例5の化合物の二成分混合系の相図である。図
中、Cr,Sc*,SA,Iはそれぞれ結晶相、カイラルスメクチ
ックC相、スメクチックA相、及び等方性液相を示す。
物A、実施例4の化合物と化合物B、実施例4の化合物
と実施例5の化合物の二成分混合系の相図である。図
中、Cr,Sc*,SA,Iはそれぞれ結晶相、カイラルスメクチ
ックC相、スメクチックA相、及び等方性液相を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/757 C 9279−4H 69/773 69/92 69/94 255/57 C07D 239/26 239/34 C09K 19/20 9279−4H 19/30 19/34 19/46 19/54 B 9279−4H // G02F 1/13 500 (31)優先権主張番号 特願昭63−136794 (32)優先日 昭63(1988)6月3日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−214632 (32)優先日 昭63(1988)8月29日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−216126 (32)優先日 昭63(1988)8月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−255437 (32)優先日 昭63(1988)10月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−255438 (32)優先日 昭63(1988)10月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 津留 信二 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 中村 孔三郎 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 丸野 透 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特公 平6−6555(JP,B2)
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式(I): (式中、R1は炭素数4〜22のアルキル基またはアルコキ
シ基、 Xは (Qはハロゲン原子、ニトリル基または水酸基)のいず
れか、Yは水酸基、Zはメチル基、ハロゲン原子または
CF3、R2は炭素数10以下のアルキル基、アルコキシ基、
アリール基、アラルキル基のいずれか、C*は光学活性
炭素、mは0または1、nは0〜6の整数である。) で表わされる光学活性化合物。 - 【請求項2】請求項1記載の光学活性化合物を少なくと
も1成分以上含有する液晶組成物。 - 【請求項3】下記一般式(II): (式中、Yは水酸基、Zはメチル基、ハロゲン原子、CF
3のいずれか、R2は炭素数10以下のアルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アラルキル基のいずれか、C*は
光学活性炭素、mは0または1、nは0〜6の整数であ
る。) で表わされる光学活性化合物合成用中間体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63278618A JPH0717579B2 (ja) | 1987-11-06 | 1988-11-04 | 光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体 |
Applications Claiming Priority (19)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-280458 | 1987-11-06 | ||
JP28045887 | 1987-11-06 | ||
JP62-280456 | 1987-11-06 | ||
JP28045687 | 1987-11-06 | ||
JP63-136792 | 1988-06-03 | ||
JP13679288 | 1988-06-03 | ||
JP63-136793 | 1988-06-03 | ||
JP13679488 | 1988-06-03 | ||
JP13679388 | 1988-06-03 | ||
JP63-136794 | 1988-06-03 | ||
JP63-214632 | 1988-08-29 | ||
JP21463288 | 1988-08-29 | ||
JP21612688 | 1988-08-30 | ||
JP63-216126 | 1988-08-30 | ||
JP63-255438 | 1988-10-11 | ||
JP25543888 | 1988-10-11 | ||
JP63-255437 | 1988-10-11 | ||
JP25543788 | 1988-10-11 | ||
JP63278618A JPH0717579B2 (ja) | 1987-11-06 | 1988-11-04 | 光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6136138A Division JPH07121892B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02228A JPH02228A (ja) | 1990-01-05 |
JPH0717579B2 true JPH0717579B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=27580293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63278618A Expired - Fee Related JPH0717579B2 (ja) | 1987-11-06 | 1988-11-04 | 光学活性化合物および液晶組成物と光学活性化合物合成用中間体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717579B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0725721B2 (ja) * | 1988-05-11 | 1995-03-22 | 株式会社ジャパンエナジー | 新規な含ハロゲンエステル化合物、これを含む液晶組成物及び光スイッチング素子、並びにこの化合物の中間体及びその製造方法 |
US5008049A (en) * | 1989-09-21 | 1991-04-16 | General Electric Company | Method for sealing an electronic device containing a fluid material |
GB9526185D0 (en) * | 1995-12-21 | 1996-02-21 | Stc Submarine Systems Ltd | Fiber-break detection in bi-directional optical amplifier systems |
JP5315590B2 (ja) | 2006-02-14 | 2013-10-16 | Jnc株式会社 | 液晶化合物、液晶組成物および液晶表示素子 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH066555B2 (ja) * | 1986-12-23 | 1994-01-26 | 高砂香料工業株式会社 | 液晶性化合物 |
-
1988
- 1988-11-04 JP JP63278618A patent/JPH0717579B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02228A (ja) | 1990-01-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |