JPH07150429A - 伸縮性を有する紡績糸および織物 - Google Patents
伸縮性を有する紡績糸および織物Info
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- JPH07150429A JPH07150429A JP5301781A JP30178193A JPH07150429A JP H07150429 A JPH07150429 A JP H07150429A JP 5301781 A JP5301781 A JP 5301781A JP 30178193 A JP30178193 A JP 30178193A JP H07150429 A JPH07150429 A JP H07150429A
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5
〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレ−ト単
位主体の共重合ポリエステル(A)と、実質的にエチレ
ンテレフタレ−ト単位よりなるポリエステル(B)とか
らなる複合繊維であって、180℃における無荷重下熱
処理時の発現捲縮数が50コ/25mm以上である潜在捲縮
性ポリエステル複合繊維を70重量%以上含有して構成
され、180℃における乾熱収縮率が30%以上である
ことを特徴とする伸縮性を有する紡績糸、およびこれを
用いた織物。 【効果】伸縮性、伸長回復率に優れ、スポーツ、ワーキ
ング衣料等の機能性、フィット性の性能の要求される用
途分野に好適な紡績糸および織物を提供できる。
シ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5
〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレ−ト単
位主体の共重合ポリエステル(A)と、実質的にエチレ
ンテレフタレ−ト単位よりなるポリエステル(B)とか
らなる複合繊維であって、180℃における無荷重下熱
処理時の発現捲縮数が50コ/25mm以上である潜在捲縮
性ポリエステル複合繊維を70重量%以上含有して構成
され、180℃における乾熱収縮率が30%以上である
ことを特徴とする伸縮性を有する紡績糸、およびこれを
用いた織物。 【効果】伸縮性、伸長回復率に優れ、スポーツ、ワーキ
ング衣料等の機能性、フィット性の性能の要求される用
途分野に好適な紡績糸および織物を提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡績糸および織物に関
する。さらに詳しくは、潜在捲縮性ポリエステル複合繊
維を用いてなる伸縮性を有する紡績糸および織物に関す
る。
する。さらに詳しくは、潜在捲縮性ポリエステル複合繊
維を用いてなる伸縮性を有する紡績糸および織物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、力学的性質、熱安
定性、ウオッシャブル性等に優れているために、現在で
は衣料用、産業資材用、インテリア用など極めて広い用
途に使用されている。
定性、ウオッシャブル性等に優れているために、現在で
は衣料用、産業資材用、インテリア用など極めて広い用
途に使用されている。
【0003】その中で衣料用途、特に、スポーツ衣料等
には機能性、フィット性の要求から伸縮性および伸長回
復性に富んだ布帛が求められている。
には機能性、フィット性の要求から伸縮性および伸長回
復性に富んだ布帛が求められている。
【0004】従来より、伸縮性を付与する方法として、
潜在捲縮機能を有するポリエステル複合繊維によるもの
が知られている。例えば、特開平3−161519号公
報にはイソフタル酸による共重合率が7モル%以上15
モル%以下の共重合ポリエステルを使用した複合繊維が
開示されている。
潜在捲縮機能を有するポリエステル複合繊維によるもの
が知られている。例えば、特開平3−161519号公
報にはイソフタル酸による共重合率が7モル%以上15
モル%以下の共重合ポリエステルを使用した複合繊維が
開示されている。
【0005】しかし、このようなイソフタル酸1成分だ
けを共重合した複合繊維では、拘束された糸や布帛内で
捲縮発現が十分なされず、満足な伸長率と回復性が得ら
れない欠点を有していた。
けを共重合した複合繊維では、拘束された糸や布帛内で
捲縮発現が十分なされず、満足な伸長率と回復性が得ら
れない欠点を有していた。
【0006】また、特開昭58−109648号公報に
は、伸縮性のある長繊維糸条を用いた複合糸および布帛
が提案されているが、紡績糸の芯部に伸縮性長繊維糸条
を均一に複合化することができず、長繊維が紡績糸の外
側に配置されると伸縮性が全く得られない欠点を有して
いた。
は、伸縮性のある長繊維糸条を用いた複合糸および布帛
が提案されているが、紡績糸の芯部に伸縮性長繊維糸条
を均一に複合化することができず、長繊維が紡績糸の外
側に配置されると伸縮性が全く得られない欠点を有して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解決せんとするものであって、優れた潜在捲縮機能を
有するポリエステル複合繊維を配し、伸縮性、伸長回復
性に優れた紡績糸および織物を安定的に供給せんとする
ものである。
を解決せんとするものであって、優れた潜在捲縮機能を
有するポリエステル複合繊維を配し、伸縮性、伸長回復
性に優れた紡績糸および織物を安定的に供給せんとする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の紡績糸は次の構
成からなる。
成からなる。
【0009】すなわち、2,2−ビス[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フェニル]プロパン(以下、BHPP
と略称する)2〜7モル%とイソフタル酸(以下、IP
Aと略称する)5〜13モル%とを共重合したエチレン
テレフタレ−ト単位主体の共重合ポリエステル(A)
と、実質的にエチレンテレフタレ−ト単位よりなるポリ
エステル(B)とからなる複合繊維であって、180℃
における無荷重下熱処理時の発現捲縮数が50コ/25mm
以上である潜在捲縮性ポリエステル複合繊維を70重量
%以上含有して構成され、180℃における乾熱収縮率
が30%以上であることを特徴とする伸縮性を有する紡
績糸である。
ロキシエトキシ)フェニル]プロパン(以下、BHPP
と略称する)2〜7モル%とイソフタル酸(以下、IP
Aと略称する)5〜13モル%とを共重合したエチレン
テレフタレ−ト単位主体の共重合ポリエステル(A)
と、実質的にエチレンテレフタレ−ト単位よりなるポリ
エステル(B)とからなる複合繊維であって、180℃
における無荷重下熱処理時の発現捲縮数が50コ/25mm
以上である潜在捲縮性ポリエステル複合繊維を70重量
%以上含有して構成され、180℃における乾熱収縮率
が30%以上であることを特徴とする伸縮性を有する紡
績糸である。
【0010】また、本発明の織物は次の構成からなる。
【0011】すなわち、上記伸縮性を有する紡績糸を織
物全体の30%〜100%用いてなり、目付が50〜7
00g/m2 、厚さが0.2〜1.9mm、伸長率が4%
〜18%、伸長回復率が70%以上であることを特徴と
する伸縮性を有する織物である。
物全体の30%〜100%用いてなり、目付が50〜7
00g/m2 、厚さが0.2〜1.9mm、伸長率が4%
〜18%、伸長回復率が70%以上であることを特徴と
する伸縮性を有する織物である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明の紡績糸を主として構成する複合繊
維は、ポリエステル(A)と(B)とがサイド・バイ・
サイドに接合した複合繊維であって、弛緩熱処理によっ
てスパイラル捲縮を発現する潜在捲縮繊維である。そし
て、ポリエステル(A)はエチレンテレフタレート単位
を主たる構成単位とする共重合ポリエステルであり、共
重合成分としてBHPPまたはそのエステル形成誘導体
(以下、エステル形成誘導体も含めてBHPPというこ
とがある)とIPAを用いて改質されたポリエチレンテ
レフタレート系共重合ポリエステルである。
維は、ポリエステル(A)と(B)とがサイド・バイ・
サイドに接合した複合繊維であって、弛緩熱処理によっ
てスパイラル捲縮を発現する潜在捲縮繊維である。そし
て、ポリエステル(A)はエチレンテレフタレート単位
を主たる構成単位とする共重合ポリエステルであり、共
重合成分としてBHPPまたはそのエステル形成誘導体
(以下、エステル形成誘導体も含めてBHPPというこ
とがある)とIPAを用いて改質されたポリエチレンテ
レフタレート系共重合ポリエステルである。
【0014】ここで、BHPPは、次の構造式で示され
るものである。
るものである。
【0015】
【化1】 本発明における複合繊維は、ポリエステル(A)中のB
HPPの共重合割合を2〜7モル%とするものである。
BHPPの共重合割合が2モル%未満では、収縮特性が
不十分となる。一方、7モル%を越えると、ポリマーの
融点低下、繊維の強力低下が著しくなる。
HPPの共重合割合を2〜7モル%とするものである。
BHPPの共重合割合が2モル%未満では、収縮特性が
不十分となる。一方、7モル%を越えると、ポリマーの
融点低下、繊維の強力低下が著しくなる。
【0016】ポリエステル(A)中のIPAの共重合割
合は5〜13%モル%とするものである。IPAの共重
合割合が5モル%未満では、実質的に大きな捲縮が得ら
れない。一方、13モル%を越えると、ポリマーの融点
が低下するため、熱安定性が損なわれる。
合は5〜13%モル%とするものである。IPAの共重
合割合が5モル%未満では、実質的に大きな捲縮が得ら
れない。一方、13モル%を越えると、ポリマーの融点
が低下するため、熱安定性が損なわれる。
【0017】また、ポリエステル成分(A)および
(B)の固有粘度は、溶融紡糸を円滑に行なう観点か
ら、それぞれ0.45〜0.60および0.55〜0.
70程度であればよい。捲縮発現を十分なものとし、し
かも紡糸安定性を損なわないようにする観点からは、2
種のポリマーの固有粘度の差が0.25以下とするのが
好ましい。
(B)の固有粘度は、溶融紡糸を円滑に行なう観点か
ら、それぞれ0.45〜0.60および0.55〜0.
70程度であればよい。捲縮発現を十分なものとし、し
かも紡糸安定性を損なわないようにする観点からは、2
種のポリマーの固有粘度の差が0.25以下とするのが
好ましい。
【0018】ポリエステル成分(A)および(B)に
は、本発明の目的効果を損なわない範囲内で、他の共重
合成分を含んでもよい。さらに、本発明の複合繊維にお
いては(A)および/または(B)成分に難燃剤、抗菌
剤、芳香剤、顔料、セラミックス等種々の特性付与剤や
添加物を任意に配合することができる。その他の紡糸条
件は従来のポリエステル複合繊維の紡糸条件を採用する
ことができる。
は、本発明の目的効果を損なわない範囲内で、他の共重
合成分を含んでもよい。さらに、本発明の複合繊維にお
いては(A)および/または(B)成分に難燃剤、抗菌
剤、芳香剤、顔料、セラミックス等種々の特性付与剤や
添加物を任意に配合することができる。その他の紡糸条
件は従来のポリエステル複合繊維の紡糸条件を採用する
ことができる。
【0019】上記複合繊維は、上記特定のポリエステル
を用い、通常の溶融紡糸による複合紡糸方法で得ること
ができる。
を用い、通常の溶融紡糸による複合紡糸方法で得ること
ができる。
【0020】さらに、本発明における複合繊維は、18
0℃における無荷重下熱処理時の発現捲縮数が50コ/
25mm以上を有することが重要である。伸縮性、伸長回復
性に特に優れた織物を得る観点から、60コ/25mmがよ
り好ましい。捲縮数50コ/25mm未満では伸縮性が著し
く低下し、伸長回復率の低いものとなるので好ましくな
い。捲縮数の上限は特にないが、織物にした時、風合の
良好なものを得ようとする観点から、70コ/25mm以下
にすることが好ましい。
0℃における無荷重下熱処理時の発現捲縮数が50コ/
25mm以上を有することが重要である。伸縮性、伸長回復
性に特に優れた織物を得る観点から、60コ/25mmがよ
り好ましい。捲縮数50コ/25mm未満では伸縮性が著し
く低下し、伸長回復率の低いものとなるので好ましくな
い。捲縮数の上限は特にないが、織物にした時、風合の
良好なものを得ようとする観点から、70コ/25mm以下
にすることが好ましい。
【0021】以下、本発明の紡績糸の製造方法の一例に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0022】上記複合繊維は、梳綿工程通過時において
ネップや未開繊トラブルが発生しない程度に、通常の押
し込み式捲縮機などにより機械捲縮8〜20コ/25mmを
付与した潜在型捲縮性原綿とするのが好ましい。
ネップや未開繊トラブルが発生しない程度に、通常の押
し込み式捲縮機などにより機械捲縮8〜20コ/25mmを
付与した潜在型捲縮性原綿とするのが好ましい。
【0023】上記複合繊維の繊度、繊維長、およびこれ
ら紡績糸の製造方法は、特に限定されず、織物の用途に
合わせて通常の短紡方式や梳毛紡方式など適宜用いるこ
とができる。
ら紡績糸の製造方法は、特に限定されず、織物の用途に
合わせて通常の短紡方式や梳毛紡方式など適宜用いるこ
とができる。
【0024】また、本発明の伸縮性を有する紡績糸は、
ストレッチ性を十分に発揮させる点から、上記複合繊維
を70重量%以上含有せしめることが重要である。上記
複合繊維が70重量%に満たないと撚による拘束状態下
の紡績糸内で捲縮発現がなされない。
ストレッチ性を十分に発揮させる点から、上記複合繊維
を70重量%以上含有せしめることが重要である。上記
複合繊維が70重量%に満たないと撚による拘束状態下
の紡績糸内で捲縮発現がなされない。
【0025】本発明の紡績糸は、上記複合繊維の他に3
0重量%未満の範囲で、通常のポリエステル繊維や木
綿、ウール、麻等の天然繊維等を適宜混綿して製品風
合、機能性を同時に満足するようにしてもよい。
0重量%未満の範囲で、通常のポリエステル繊維や木
綿、ウール、麻等の天然繊維等を適宜混綿して製品風
合、機能性を同時に満足するようにしてもよい。
【0026】一方、本発明の紡績糸は、180℃におけ
る乾熱収縮率が30%以上であることが重要である。乾
熱収縮率が30%未満では織物にした場合、織物の拘束
力に勝る十分な収縮力が得られず、織物で優れたストレ
ッチ性を発揮できない。
る乾熱収縮率が30%以上であることが重要である。乾
熱収縮率が30%未満では織物にした場合、織物の拘束
力に勝る十分な収縮力が得られず、織物で優れたストレ
ッチ性を発揮できない。
【0027】180℃における乾熱収縮率を30%以上
の紡績糸とするには、例えば原綿製造工程中の延伸工程
において、熱処理温度を低くすることにより達成でき
る。
の紡績糸とするには、例えば原綿製造工程中の延伸工程
において、熱処理温度を低くすることにより達成でき
る。
【0028】次に、本発明の織物について説明する。
【0029】本発明の伸縮性を有する織物は、上記本発
明の紡績糸を織物全体の重量の30〜100%の範囲で
用いてなるものである。そして、目付が50〜700g
/m2 、厚さが0.2〜1.9mmの範囲内で、伸長率が
4〜18%、伸長回復率が70%以上の範囲にあること
が重要である。
明の紡績糸を織物全体の重量の30〜100%の範囲で
用いてなるものである。そして、目付が50〜700g
/m2 、厚さが0.2〜1.9mmの範囲内で、伸長率が
4〜18%、伸長回復率が70%以上の範囲にあること
が重要である。
【0030】上記本発明の紡績糸が織物全体の重量の3
0%未満では、十分なストレッチ性が得られない。40
%〜100%がより好ましい範囲である。
0%未満では、十分なストレッチ性が得られない。40
%〜100%がより好ましい範囲である。
【0031】目付が50g/m2 未満では織物のタテ・
ヨコ本数が極端に少なくなり、本発明の紡績糸を用いて
もガーゼ状になると共に、糸同志の交錯点がルーズにな
って伸長回復性が不十分となる。目付が700g/m2
を越える場合は糸同志の交錯点が極端に増し、目的とす
る伸縮率が得られない。100g/m2 〜300g/m
2 がより好ましい範囲である。
ヨコ本数が極端に少なくなり、本発明の紡績糸を用いて
もガーゼ状になると共に、糸同志の交錯点がルーズにな
って伸長回復性が不十分となる。目付が700g/m2
を越える場合は糸同志の交錯点が極端に増し、目的とす
る伸縮率が得られない。100g/m2 〜300g/m
2 がより好ましい範囲である。
【0032】また織物の厚さが薄くなるほど細番手の紡
績糸を用いることになるが、厚さが0.2mm未満では用
いる紡績糸が細くなりすぎるため目標とする収縮率が不
十分である。一方、1.9mmを越える場合は極太番手の
紡績糸を用いることとなり、目標とする伸縮性は得られ
るものの風合が粗硬になる。0.3mm〜1.4mmがより
好ましい範囲である。
績糸を用いることになるが、厚さが0.2mm未満では用
いる紡績糸が細くなりすぎるため目標とする収縮率が不
十分である。一方、1.9mmを越える場合は極太番手の
紡績糸を用いることとなり、目標とする伸縮性は得られ
るものの風合が粗硬になる。0.3mm〜1.4mmがより
好ましい範囲である。
【0033】伸長率が4%未満ではフィット性が不十分
であり、18%を越えるものは複合繊維の捲縮発現数が
高くなり、織物風合が粗硬になり極端に低下する。7%
〜15%がより好ましい範囲である。
であり、18%を越えるものは複合繊維の捲縮発現数が
高くなり、織物風合が粗硬になり極端に低下する。7%
〜15%がより好ましい範囲である。
【0034】伸縮回復率が70%未満では、織物の形態
保持性が悪くなる。80%以上100%以下がより好ま
しい範囲である。
保持性が悪くなる。80%以上100%以下がより好ま
しい範囲である。
【0035】なお、伸長率、伸長回復率の調整は、織物
設計や染色仕上げでの張力コントロールにより適宜行な
う方法が好ましく採用される。
設計や染色仕上げでの張力コントロールにより適宜行な
う方法が好ましく採用される。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳しく説明す
る。
る。
【0037】なお、実施例における特性値等の測定法は
次のとおりである。
次のとおりである。
【0038】<原綿の評価> (1)極限粘度 o−クロロフェノール溶液中、25℃で常法に従い測定
した。
した。
【0039】(2)繊度 JIS−L1015−7−5−1Aの方法により測定し
た。
た。
【0040】(3)捲縮数 JIS−L1015−7−12−1の方法により測定し
た。
た。
【0041】(4)自由収縮率 JIS−L1015−7−15の方法に準じ、デニール
当たり300mgの荷重をかけて測定した。
当たり300mgの荷重をかけて測定した。
【0042】<織物の評価> (1)目付 JIS−L1096の方法により測定した。
【0043】(2)厚さ JIS−L1096の方法により測定した。
【0044】(3)伸長率 JIS−L1096の方法により測定した。
【0045】(4)伸長回復率 JIS−L1096の方法により測定した。
【0046】[実施例1〜2,比較例1]ポリエステル
成分(A)としてエチレンテレフタレートを主成分と
し、IPA7.1モル%およびBHPP4.4モル%と
を共重合したポリエステルと、ポリエステル成分(B)
として実質的にエチレンテレフタレートのみからなるポ
リエステルを用いて、複合溶融紡糸装置によって丸断面
口金孔から290℃で複合比率50:50とし、275
g/分の吐出量、1200m/分の速度で巻き取り、サ
イド・バイ・サイド型未延伸糸を得た。
成分(A)としてエチレンテレフタレートを主成分と
し、IPA7.1モル%およびBHPP4.4モル%と
を共重合したポリエステルと、ポリエステル成分(B)
として実質的にエチレンテレフタレートのみからなるポ
リエステルを用いて、複合溶融紡糸装置によって丸断面
口金孔から290℃で複合比率50:50とし、275
g/分の吐出量、1200m/分の速度で巻き取り、サ
イド・バイ・サイド型未延伸糸を得た。
【0047】これらの未延伸糸を収束後、延伸倍率3.
0倍、延伸温度90℃で延伸し、緊張熱処理温度140
℃で熱処理を行ない、押し込み式捲縮機で機械捲縮を付
与した後、切断して2デニール×51mm、捲縮数14コ
/25mmの短繊維を得た。180℃における無荷重下熱処
理時の発現捲縮数は58コ/25mmであった。
0倍、延伸温度90℃で延伸し、緊張熱処理温度140
℃で熱処理を行ない、押し込み式捲縮機で機械捲縮を付
与した後、切断して2デニール×51mm、捲縮数14コ
/25mmの短繊維を得た。180℃における無荷重下熱処
理時の発現捲縮数は58コ/25mmであった。
【0048】上記複合繊維100%を通常の短紡方式
で、番手30S(撚係数K=3.0)で紡績した(実施
例1)。
で、番手30S(撚係数K=3.0)で紡績した(実施
例1)。
【0049】また、上記複合繊維70%とレギュラーポ
リエステル(1.5d×51mm)30%で混紡したもの
を通常の短紡方式で番手30S(撚係数K=3.0)で
同様に紡績したもの(実施例2)、および、上記複合繊
維60%とレギュラーポリエステル(1.5d×51m
m)40%で混紡したものを通常の短紡方式で、番手3
0S(撚係数K=3.0)で同様に紡績したもの(比較
例1)も紡績した。
リエステル(1.5d×51mm)30%で混紡したもの
を通常の短紡方式で番手30S(撚係数K=3.0)で
同様に紡績したもの(実施例2)、および、上記複合繊
維60%とレギュラーポリエステル(1.5d×51m
m)40%で混紡したものを通常の短紡方式で、番手3
0S(撚係数K=3.0)で同様に紡績したもの(比較
例1)も紡績した。
【0050】これら紡績糸の180℃における乾熱収縮
率を表1にそれぞれ示した。
率を表1にそれぞれ示した。
【0051】また、経糸として150デニールのポリエ
チレンテレフタレートフィラメント(織密度:経60本
/in)に、上記それぞれの紡績糸を緯打ち込み(織密
度:緯55本/in)し得た布帛を130℃で染色した
ものについて、緯方向のストレッチ特性を調べた結果を
表1に併記した。
チレンテレフタレートフィラメント(織密度:経60本
/in)に、上記それぞれの紡績糸を緯打ち込み(織密
度:緯55本/in)し得た布帛を130℃で染色した
ものについて、緯方向のストレッチ特性を調べた結果を
表1に併記した。
【0052】表1の結果から、本発明に係る紡績糸を用
いて得た織物(実施例1,2)は、伸長率および伸長回
復率共に優れたストレッチ性を有するものであった。
いて得た織物(実施例1,2)は、伸長率および伸長回
復率共に優れたストレッチ性を有するものであった。
【0053】一方、紡績糸を構成する複合繊維の混紡率
が70%以下で乾熱収縮率が30%未満の紡績糸(比較
例1)は、伸長率が3.8%、伸長回復率が68%とス
トレッチ性に劣るものであった。
が70%以下で乾熱収縮率が30%未満の紡績糸(比較
例1)は、伸長率が3.8%、伸長回復率が68%とス
トレッチ性に劣るものであった。
【0054】
【表1】 [実施例3]実施例1で得た複合繊維100%使いの紡
績糸を、経糸、緯糸として用い、織密度が経55本/i
n、緯55本/inで2/1ツイルを製織し、130℃
で染色仕上げ加工して得た織物についてストレッチ特性
を調べた。
績糸を、経糸、緯糸として用い、織密度が経55本/i
n、緯55本/inで2/1ツイルを製織し、130℃
で染色仕上げ加工して得た織物についてストレッチ特性
を調べた。
【0055】表2に示すように、経方向の伸長率11.
6%、伸長回復率93.4%、緯方向の伸長率14.8
%、伸長回復率97.8%と優れたストレッチ性を得
た。
6%、伸長回復率93.4%、緯方向の伸長率14.8
%、伸長回復率97.8%と優れたストレッチ性を得
た。
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】本発明の伸縮性を有する紡績糸は、伸縮
性、伸長回復率に優れ、スポーツ、ワーキング衣料等の
機能性、フィット性の性能の要求される用途分野に好適
な布帛を提供できる紡績糸である。
性、伸長回復率に優れ、スポーツ、ワーキング衣料等の
機能性、フィット性の性能の要求される用途分野に好適
な布帛を提供できる紡績糸である。
【0058】また、本発明の織物は、高伸縮性に富むば
かりでなく、ソフトタッチのものが得られ、優れた風合
いを有するものである。
かりでなく、ソフトタッチのものが得られ、優れた風合
いを有するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸
5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレ−ト
単位主体の共重合ポリエステル(A)と、実質的にエチ
レンテレフタレ−ト単位よりなるポリエステル(B)と
からなる複合繊維であって、180℃における無荷重下
熱処理時の発現捲縮数が50コ/25mm以上である潜在捲
縮性ポリエステル複合繊維を70重量%以上含有して構
成され、180℃における乾熱収縮率が30%以上であ
ることを特徴とする伸縮性を有する紡績糸。 - 【請求項2】請求項1に記載の伸縮性を有する紡績糸を
織物全体の30%〜100%用いてなり、目付が50〜
700g/m2 、厚さが0.2〜1.9mm、伸長率が4
%〜18%、伸長回復率が70%以上であることを特徴
とする伸縮性を有する織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5301781A JP3055381B2 (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 伸縮性を有する紡績糸を用いてなる織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5301781A JP3055381B2 (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 伸縮性を有する紡績糸を用いてなる織物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07150429A true JPH07150429A (ja) | 1995-06-13 |
JP3055381B2 JP3055381B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=17901100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5301781A Expired - Fee Related JP3055381B2 (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 伸縮性を有する紡績糸を用いてなる織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3055381B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011062550A (ja) * | 2010-12-17 | 2011-03-31 | Descente Ltd | ウエイト・トレーニングウェア |
JP2019178453A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 東洋紡株式会社 | スポーツ用重衣料用織物及びスポーツ用重衣料 |
JP2021098907A (ja) * | 2019-12-23 | 2021-07-01 | 東レ株式会社 | 紡績糸および繊維構造物 |
-
1993
- 1993-12-01 JP JP5301781A patent/JP3055381B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3055381B2 (ja) | 2000-06-26 |
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