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JPH0715027B2 - 改良ゴム状重合体組成物 - Google Patents

改良ゴム状重合体組成物

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Publication number
JPH0715027B2
JPH0715027B2 JP14611686A JP14611686A JPH0715027B2 JP H0715027 B2 JPH0715027 B2 JP H0715027B2 JP 14611686 A JP14611686 A JP 14611686A JP 14611686 A JP14611686 A JP 14611686A JP H0715027 B2 JPH0715027 B2 JP H0715027B2
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JP
Japan
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polymer
rubber
polymer composition
weight
mooney viscosity
Prior art date
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Application number
JP14611686A
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JPS633041A (ja
Inventor
春夫 山田
裕一 北川
Original Assignee
旭化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 旭化成工業株式会社 filed Critical 旭化成工業株式会社
Priority to JP14611686A priority Critical patent/JPH0715027B2/ja
Priority to KR1019900701301A priority patent/KR900006274B1/ko
Priority to PCT/JP1987/000013 priority patent/WO1987004172A1/ja
Priority to EP87900690A priority patent/EP0252992B1/en
Priority to KR1019870700277A priority patent/KR900008457B1/ko
Priority to DE8787900690T priority patent/DE3772476D1/de
Priority to US07/030,860 priority patent/US4835209A/en
Priority to ES8700494A priority patent/ES2002575A6/es
Publication of JPS633041A publication Critical patent/JPS633041A/ja
Publication of JPH0715027B2 publication Critical patent/JPH0715027B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は引張強さ及び反発弾性、更に耐摩耗性の改善さ
れた加硫ゴムを与えるゴム状重合体組成物に関するもの
である。詳しくは、重合リビングポリマーに、カルボジ
イミド類を反応させてポリマー末端変性を行って得られ
るゴム状重合体をゴム成分として含有し、アミノ化合物
を加えた、改良されたゴム状重合体組成物に関する。更
に該組成物は配合剤を加え、次いで加硫ゴムとされ利用
されるものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
近年、原油の価格の高騰により、産業の各方面におい
て、省エネルギーが提唱されており、自動車に関して
も、ガソリンの消費量を少なくする試みが数多く実施さ
れ、エンジンの改良、車体およびタイヤの軽量化、車体
の空気抵抗およびタイヤのころがり抵抗の低減化などが
行なわれている。
これらの自動車に関連した省エネルギーの試みの中で、
自動車用タイヤのころがり抵抗を低減化する方法として
各種の試みがなされており、原料ゴムを改良する方法と
しては、リビングポリマーの末端に官能基を導入する方
法が種々提案されている。例えば2官能性のアニオン開
始剤を用いてリビングポリマーを製造した後、有機スル
フェニルクロライドを作用させて分子の両末端に活性基
を導入する方法がある(特公昭44−855)。
しかしながら、この方法では高分子量であり、かつ両末
端がリビングのポリマーが得られにくく、また有機スル
フェニルクロライドが取扱いにくいなど、工業的利用に
は問題があり、得られたポリマーも引張強度、モジュラ
スなどの点で不十分であった。更に末端にアミノ基を導
入する方法もあるが(特開昭59−38209,特開昭58−1626
04,特開昭60−137913,特開昭60−137914)配合物のムー
ニー粘度が著しく上昇して加工性を損ねる欠点がある
他、反発弾性、低発熱性、耐摩耗性、ウェットスキッド
性などの改良は不十分であった。
本発明者は又ポリマーの末端にカルボジイミド類を反応
させ、末端変性を行った官能基含有ゴム状ポリブタジエ
ン系重合体をゴム成分として含む加硫ゴムは、同一のゴ
ム状重合体の、該化合物と反応させなかった場合と比較
して、ウェットスキッド抵抗が変らず、高温反発弾性を
著しく向上させ、更に引張強度も向上させることを見出
した(特願昭61−2279)。
しかしながら、この方法は次の様な問題点を有している
ことがわかった。すなわち、リビングポリマーにカルボ
ジイミド類を反応させて得られた官能基含有ゴム状ポリ
ブタジエン系重合体は、室温で長時間放置しておくとム
ーニー粘度が著しく上昇するとともに、その重合体を用
い配合剤を加えたコンパウンドのムーニー粘度も著しく
上昇して、加工しにくくなり、加えて、加硫ゴムの高温
での反発弾性等の重要な性能が低下してくる。従って、
本来の不飽和ゴム状重合体のムーニー粘度を長期にわた
って維持するとともに、加工性が低下することなく、更
に本来の高温反発弾性等の重要な性能が保持される改善
が要望されている。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明者等は前記欠点を解決すべく鋭意研究の結果、リ
ビングポリマーにカルボジイミド類を反応させて得られ
た官能基含有ゴム状ポリブタジエン系重合体をゴム成分
中に少なくとも30重量%含み、アミノ化合物を官能基1
モル当たりアミノ基にして0.1〜40倍モル含むことを特
徴とするゴム状重合体組成物とすることにより、前記の
欠点が改善されるばかりでなく更に耐摩耗性も向上する
ことを見出し本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、有機リチウム触媒を用いて炭化水素溶媒
中で重合させたゴム状ポリブタジエン系重合体であっ
て、ブタジエン部分のビニル結合が10〜80%であるリビ
ングポリマーに、カルボジイミド類を反応させてポリマ
ー末端変性を行った重合体をゴム成分中に少なくとも30
%含み、アミノ化合物を、ゴム状重合体に付加した官能
基1モル当たり、アミノ基にして0.1〜40倍モル含むこ
とを特徴とするゴム状重合体組成物を提供するものであ
る。
以下、本発明に関して詳しく述べる。
本発明において用いられる有機リチウム触媒としては少
なくとも1個以上のリチウム原子を結合した炭化水素で
ある例えば、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチル
リチウム、フェニルリチウム、プロペニルリチウム、ヘ
キシルリチウム等があり、特に好ましくはn−ブチルリ
チウム、sec−ブチルリチウムである。この有機リチウ
ム触媒は1種のみならず2種以上の混合物としても用い
られる。有機リチウム触媒の使用量は、生成重合体のム
ーニー粘度によるが、通常、単量体100g当り0.3〜3ミ
リモル、好ましくは0.5〜1.5ミリモルである。
本発明において用いられる炭化水素溶媒としてはn−ブ
タン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロペンタン、ベンゼン、トルエン等であり、特に
好ましい溶媒はn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘ
キサンである。この炭化水素溶媒は単独で用いてもよい
し、2種以上混合して用いてもよく、通常、これは単量
体1重量部当り1〜20重量部用いられる。
本発明のゴム状ポリブタジエン系重合体としては、ポリ
ブタジエンゴム又はスチレン−ブタジエン共重合体ゴム
であり、スチレン−ブタジエン共重合ゴムの結合スチレ
ン量は45重量%以下である。45重量%を越えると発熱が
大きくなり反発弾性も低下して性能が低下する。一方、
結合スチレン量が低いと引張強度が低下し、好ましくは
5重量%以上である。更にウエットスキッド、引張強
度、反発弾性、発熱のバランスから、特に好ましい範囲
は10〜35重量%である。
本発明のゴム状ポリブタジエン系重合体のブタジエン部
分のビニル結合が10〜80%、好ましくは15〜50%であ
る。ビニル結合が小さいとウェットスキッド抵抗が小さ
く、一方ビニル結合が高いと耐摩耗性が低下する。特に
好ましくは20〜45%の範囲である。
本発明で用いられるカルボジイミド類としては、一般式
−N=C=N−結合を有する2置換カルボジイミド化合
物又は一般式N−C≡N結合を有する2置換シアナミ
ド化合物であり、ジアルキルカルボジイミド、アルキル
アリールカルボジイミド、ジアリールカルボジイミド、
ジアルキルシアナミド、アルキルアリールシアナミド、
ジアリールシアナミドを含む化合物で、1種又は2種以
上の混合物として用いられる。
例えばジメチルカルボジイミド、ジエチルカルボジイミ
ド、ジプロピルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミ
ド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、ジベンジルカルボジイミド、ジフェニルカ
ルボジイミド、メチルプロピルカルボジイミド、ブチル
シクロヘキシルカルボジイミド、エチルベンジルカルボ
ジイミド、プロピルフェニルカルボジイミド、フエニル
ベンジルカルボジイミド、ジメチルシアナミド、ジエチ
ルシアナミド、ジプロピルシアナミド、ジブチルシアナ
ミド、ジヘキシルシアナミド、ジシクロヘキシルシアナ
ミド、ジベンジルシアナミド、ジフエニルシアナミド、
メチルプロピルシアナミド、ブチルシクロヘキシルシア
ナミド、エチルベンジルシアナミド、プロピルフエニル
シアナミド、フエニルベンジルシアナミドなどがある。
これらのうち特に好適なのはジシクロヘキシルカルボジ
イミド、ジフエニルカルボジイミド及びジフエニルシア
ナミドである。
これらの化合物は、リビングポリマー1モルに対して、
0.2〜5モルの割合でフィードされ、好ましくは0.3〜3
モルの割合である。更に好ましくは0.5〜2モルの割合
である。本発明におけるリビングリチウムとカルボジイ
ミド類の反応では、反応後のムーニー粘度の上昇はほと
んどなく、加工性の低下をもたらさない。フイード量が
少ないと物性向上効果が少なく、一方フイード量が多い
と、未反応物のため加硫時間の短縮、引張強度の低下な
どの影響があり好ましくない。リビングポリマーとこれ
らの化合物との反応は極めて迅速であり、反応温度は一
般的には室温〜120℃、数秒〜数時間の反応時間であ
る。
また、より好ましくは、リビングポリマーを、リビング
活性点1モル当たり0.1〜0.7当量更に好ましくは0.1〜
0.5当量の3官能性以上のカップリング剤を用いて分岐
状に結合させ、残りのリビング活性点すべてにカルボジ
イミド類を導入するものである。その場合、ゴム状重合
体のコールドフローが防止され、加工性が優れ、加硫物
の性能も極めて優れ、バランスのとれたゴム状重合体と
なる。この場合、使用する3官能性以上のカップリング
剤の官能基の量がリビング活性点1当量に対し0.1当量
未満の場合、コールドフローの防止効果が少なく加工性
が低下し、0.7当量を越える場合は、カルボジイミド類
の導入量が0.3モル未満となる加硫物の性能が劣る。
3官能性以上のカップリング剤としては、トリクロルメ
チルシラン、テトラクロルシラン、ヘキサクロルジシラ
ン、テトラクロル錫、トリクロルブチル錫、テトラヨー
ド錫、4塩化炭素等のポリハロゲン化合物、アジピン酸
ジエチル、炭酸ジフェニル等のジエステル類、テトラグ
リシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の
分子内に2個以上のジグリシジルアミノ基を有する化合
物やエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化
合物、その他、ポリイソシアネート、ポリイミン、ポリ
アルデヒド、ポリケトン、ポリアンヒドリド等特公昭49
−36957号に記載のものがあり、特に好ましくは、テト
ラクロル錫等のポリハロゲン化錫である。
本発明に用いられる、カルボジイミド類を反応させ末端
変性基を導入した、ポリブタジエン又はスチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴムのムーニー粘度ML(1+4,100℃)
は20〜150であり、好ましくは25〜130である。ムーニー
粘度がこれより低いと、加硫ゴムの引張強度、耐磨耗
性、反発弾性、低発熱性が劣り、ロールやバンバリーで
の混練時に過大なトルクがかかったり、或いはカーボン
の分散が不良となって加硫ゴムの性能が劣る。
なお、重合反応及びカルボジイミド類との反応及びカッ
プリング反応はバッチ式でも、又は連続的に行ってもよ
く限定されない。
本発明で用いられるアミノ化合物としては、一般式Rn−
NHm(式中Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル、シ
クロアルキル、アルキルシクロアルキル、アリール、ア
ルキルアリール、アリールアルキル基であり、nは1〜
3の整数、mは0,1,2でありn+m=3を満足するもの
である)の有機アミノ化合物、一般式Rp−NHq−R′−
(NH−R′)u−NHr−Rs(式中Rは1〜20の炭素原子
を有するアルキル、シクロアルキル、アルキルシクロア
ルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキ
ル基であり、R′は2〜20の炭素原子を有するアルキレ
ン、シクロアルキレン、アルキルシクロアルキレン、シ
クロアルキルアルキレン、アリーレン、アルキルアリー
レン、アリールアルキレン、アリールシクロアルキレン
基であり、pは0,1,2、qは0,1,2でありp+q=2を満
足するものであり、rは0,1,2、sは0,1,2でありr+s
=2を満足するものであり、uは0或は1〜9の整数で
ある)の多価アミン又はポリアミン化合物、一般式 (式中Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル、シクロ
アルキル、アルキルシクロアルキル、アリール、アルキ
ルアリール、アリールアルキル基であり、R′は2〜20
の炭素原子を有するアルキレン、シクロアルキレン、ア
ルキルシクロアルキレン、シクロアルキルアルキレン、
アリールアルキレン、アリールシクロアルキレン基であ
り、MはO原子又はS原子である。)などのイミン化合
物、また、含窒素複素環式化合物などがあげられる。
具体的化合物の例としては、エチルアミン、プロピルア
ミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、デシルアミン、
オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリ
ン、ナフチルアミン、トルイジン、ベンジルアミン、ジ
エチルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ
デシルアミン、エチルヘキシルアミン、メチルペンチル
アミン、ジシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシ
ルアミン、ジフェニルアミン、メチルアニリン、フェニ
ルナフチルアミン、ブチルベンジルアミン、N−メチル
トルイジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
リヘキシルアミン、トリデシルアミン、メチルエチルブ
チルアミン、ジメチルオクタデシルアミン、ジメチルシ
クロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチル
エチルベンジルアミン、N,N−ジメチルトルイジン、エ
チレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,12−ジアミノド
デカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、m−フェニレ
ンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,6−ジメチル
−1,4−ジアミノベンゼン、p−アミノメチルベンジル
アミン、N−ブチルエチレンジアミン、N−メチルプロ
ピレンジアミン、N−メチル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N′−ジエチルエチレンジアミン、N−メチル−
N′−ブチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルヘキ
サメチレンジアミン、N,N′−ジメチル−p−フェニレ
ンジアミン、N,N′−ジオクチル−p−フェニレンジア
ミン、N−エチル−N′−シクロヘキル−p−フェニレ
ンジアミン、N−プロピル−N′−フェニル−p−フェ
ニレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N
−ジブチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルヘキサメ
チレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジア
ミン、4−N,N−ジメチルアミノメチルベンジルアミ
ン、エチレンジアミン、N,N,N′−トリブチルヘキサメ
チレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラブチルエチレン
ジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキ
サミン、ビス(3−アミノエチル)アミン、1,3−ビス
(3′−アミノプロピルアミノ)プロパン、エチレンイ
ミン、トリメチレンイミン、2−エチルエチレンイミ
ン、シクロヘキセンイミン、ピロリジン、ピペリジン、
ノナメチレンイミン、ピペラジン、シクロジ(トリメチ
レン)ジイミン、N−メチルエチレンイミン、モルホリ
ン、チオモルホリン、ピリジン、ピロール、ピリミジ
ン、トリアジン、インドール、キノリン、プリンなどが
ある。
これらのうち好ましくは第1級又は第2級アミノ基を有
する化合物であり、更にこれらのうちテトラエチレンペ
ンタミン、ジエチレントリアミン、N,N′−ジブチルエ
チレンジアミン、N,N′−ジオクチル−p−フェニレン
ジアミンなどの多価アミン又はポリアミン化合物、モル
ホリン、チオモルホリンなどのイミン化合物、トルイジ
ン、N−メチルアニリンなどの芳香族アミン化合物など
が特に好適に用いられる。
本発明においてアミノ化合物を添加する方法としては、
リビングポリマーとカルボジイミド類とを反応させて得
られる官能基含有ゴム状重合体の溶液にバッチ式又は連
続的に添加する方法、該官能基含有ゴム状重合体の溶液
から通常の仕上法によって溶媒を除去した後、機械的混
練によって添加される方法等、いずれの方法によっても
可能である。とりわけ、リビングのゴム状重合体とカル
ボジイミド類とを溶液中で反応させた後、引続いて反応
溶液中にアミノ化合物を加え、更にBHT等の酸化防止剤
を加えた後溶媒を除去する方法が好ましい。その場合は
他の方法に比べて、得られたゴム状重合体組成物のムー
ニー粘度の上昇防止効果が特に顕著であり、他の後添加
の方法では、溶媒除去の途中でムーニー粘度の上昇が認
められる場合もあり得る。
本発明において有機アミノ化合物の添加量は、ゴム状重
合体に付加した官能基1モル当たりアミノ基にして0.1
〜40倍モル、好ましくは0.5〜20倍モル、更に好ましく
は1.0〜15倍モルである。0.1倍モルより少いとゴム状重
合体組成物のムーニー粘度の上昇防止効果が無く、一方
40倍モルを越えるとアミノ化合物がプリードしたり、配
合剤を加えて加硫する際に加硫速度が速くなるなどの影
響がでて問題が生じる。
本発明のゴム状重合体組成物は、ゴム成分のムーニー粘
度によって油展ゴムとすることができる。その際、プロ
セス油としてはアロマ油、ナフテン油、パラフィン油な
どを目的に応じて使用可能であり、通常ゴム成分100重
量部当り5〜50重量部用いられ、ゴム状重合体組成物と
してのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、好ましくは20
〜80の範囲である。ムーニー粘度が20未満ではコールド
フローしやすく、一方、80を越えると配合時にトルクが
かかり加工しにくい。
用いられるプロセス油としては、全酸価〔mg KOH/g〕が
0.4以下のものが好ましく、特に好ましくは0.1以下であ
る。全酸価が高いプロセスオイルを用いると、本発明の
ゴム状重合体組成物のムーニー粘度の上昇が十分防止で
きない。
本発明のゴム状重合体組成物は、ゴム成分として単独で
又は他のゴムとの組合せで使用される。他のゴムとの組
合せで使用される場合、他のゴムとしては乳化重合スチ
レン−ブタジエン共重合ゴム、溶液重合によるポリブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイ
ソプレンゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、天
然ゴムなどが含まれ、目的に応じてこれらの1種又は2
種以上が選択使用される。その場合、本発明のゴム状重
合体組成物は、ゴム成分中に少くとも30重量%含まれる
ことが必要である。30重量%未満では反発弾性等の向上
効果が得られない。
本発明のゴム状重合体組成物は、必要に応じ他のゴムと
ともにロール、バンバリー等の混合機を用いて各種配合
剤と混合して使用される。使用する各種配合剤はゴム工
業で常用されているものから、ゴム組成物の使用目的に
適したものを選べばよく、特に制限されない。
通常、加硫系としては硫黄、ステアリン酸、亜鉛華、各
種加硫促進剤(チアゾール系、チウラム系、スルフェン
アミド系等)あるいは有機過酸化物などが、補強剤とし
てはHAF,ISAF等の種々のグレードのカーボンブラック、
シリカなど、充てん剤としては炭酸カルシウム、タルク
などが、その他の配合剤としてはプロセス油、加工助
剤、加硫遅延剤、老化防止剤等が使用される。これらの
配合剤の種類及び使用量はゴム組成物の使用目的に応じ
て選択されるものであり、本発明においては特に限定さ
れない。
本発明によるアミノ化合物を含有する官能基含有ポリマ
ー組成物は長期保存後のムーニー粘度の上昇が効果的に
防止されており、また配合後のコンパウンドムーニー粘
度もアミノ化合物を含有しない系にくらべ、上昇が抑制
されて加工性が改善される。更に加硫物の性能も本発明
においては、反発弾性、低発熱性、引張強度、耐磨耗性
のいずれも優れている。
〔実施例〕
以下に若干の実施例をあげて本発明を具体的に説明する
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。
なお、以下の実施例、比較例において“部”とは特にこ
とわりのない限り“重量部”を意味する。又、“phm"と
は“モノマー100部当りの重量部”を意味する。
実施例1,2及び比較例1 内容積10の撹拌機付反応器に、シクロヘキサン4598
g、精製1,3−ブタジエン780g、精製スチレン162g、テト
ラハイドロフラン38gを仕込み、温度を40℃に保持した
後、0.52gのn−ブチルリチウムを注入して重合を開始
させ、以後断熱的に重合温度を上昇せしめた。内温が75
℃になった時点から、138gのブタジエンと322gのシクロ
ヘキサンの混合物を定量ポンプを用いて15分間にわたっ
て添加した。反応における最高温度は100℃であった。
添加終了後1分後に0.132gの4塩化スズ(Liに対し0.25
当量)を添加し、更に1分後に1.26gのジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(Liに対し0.75モル)を添加し20分間
反応させた後、第1表に示すアミノ化合物を添加し10分
間撹拌を続けた。続いて重合体溶液に酸化防止剤として
8gのBHTを加えた後溶媒を加熱除去し重合体組成物を得
た。得られた重合体はムーニー粘度[ML1+4,100℃]は5
0、スチレン含有量15重量%、ブタジエン部分のミクロ
構造は1,4トランス結合34%、シス1,4結合23%、1,2ビ
ニル結合43%であった。尚四塩化スズを添加する直前の
重合体のムーニー粘度[ML1+4,100℃]は30であった
(実施例1及び2)。又同様な手法で重合、四塩化スズ
添加及びジシクロヘキシルカルボジイミドによる末端変
性後、アミノ化合物を添加しなかったものを比較例1と
した。
実施例3,4,5及び比較例2,3 内容量10の撹拌機付反応器に、シクロヘキサン4598
g、精製1,3−ブタジエン780g、精製スチレン162g、テト
ラハイドロフラン38gを仕込み、温度を40℃に保持した
後、0.52gのn−ブチルリチウムを注入して重合を開始
させ、以後断熱的に重合温度を上昇せしめた。内温が75
℃になった時点から、138gのブタジエンと322gのシクロ
ヘキサンの混合物を定量ポンプを用いて15分間にわたっ
て添加した。反応における最高温度は100℃であった。
添加終了後1分後に0.132gの四塩化スズ(Liに対し0.25
当量)を添加し、更に1分後にジフェニルカルボジイミ
ド1.19g(Liに対し0.75モル)を添加し20分間反応させ
た後、第1表に示すアミノ化合物を添加し10分間撹拌を
続けた。続いて重合体溶液に酸化防止剤として8gのBHT
を加えた後溶媒を加熱除去し重合体組成物を得た。得ら
れた重合体はムーニー粘度[ML1+4,100℃]は51、スチ
レン含有量15重量%、ブタジエン部分のミクロ構造は1,
4トランス結合34%、シス1,4結合23%、1,2ビニル結合4
3%であった。尚四塩化スズを添加する直前の重合体の
ムーニー粘度[ML1+4,100℃]は31であった(実施例3
及び4)。
又同様な手法で重合、四塩化スズ添加及びジフェニルカ
ルボジイミドによる末端変性後、アミノ化合物を添加し
なかったものを比較例2とした。
又同様な手法で重合、四塩化スズ添加及びジフェニルカ
ルボジイミドによる末端変性後、酸化防止剤として8gの
BHTを加えた後溶媒を加熱除去し得られた重合体に第1
表に示すアミノ化合物をロールで混合して得られた重合
体組成物を実施例5とした。又比較例3は末端変性及び
アミノ化合物の添加を行わなかったものである。
実施例6,7,8及び比較例4,5 内容積10のステンレス鋼製かきまぜ機、ジャケット付
反応器を2基直列に接続し、単量体として1,3−ブタジ
エン、溶媒としてn−ヘキサン、触媒としてn−ブチル
リチウムを単量体100g当り0.050gの割合(phm)で、ビ
ニル化剤としてテトラメチルエチレンジアミンを0.25ph
m、アレン化合物として1,2−ブタジエンを触媒1モル当
り0.03モルを用いて連続重合を行わせた。1基目におい
て内温を100℃になるようにコントロールし、上記単量
体などは平均滞留時間が45分間になるように定量ポンプ
で供給した。
更に重合体溶液を2基目に連続的に導入し、2基目にお
いてリビングポリマーに第1表に示すカルボジイミド類
(Liに対し1当量)を連続的に添加し、内温を100℃に
なるようにコントロールした。2基目の出口で第1表に
示すアミノ化合物を連続的に添加し、更にインラインミ
キサーに導入して酸化防止剤としてBHTを添加した後、1
30℃のドラムドライヤーで溶媒を除去し、重合体組成物
を得た。
ポリブタジエンのミクロ構造は1,4−トランス結合33
%、シス1,4結合12%、1,2−ビニル結合65%であった。
製造直後の重合体組成物のムーニー粘度[ML1+4,100
℃]は54であった(実施例6,7,8)。
又同様な手法でアミノ化合物を添加しなかった重合体を
比較例4とし、末端変性及びアミノ化合物を添加しなか
った重合体を比較例5とした。実施例1〜5の重合体組
成物のスチレン含有量及びブタジエン部分のミクロ構造
は、赤外吸収スペクトルを測定し、ハンプトンの方法で
計算して求めた。
実施例1〜8及び比較例1〜5の重合体組成物の製造直
後のムーニー粘度[ML1+4,100℃]と2週間後、1ヶ
月、3ヶ月後のムーニー粘度[ML1+4,100℃]を測定し
た。その結果を第1表に示した。
又、3ケ月経過後の重合体組成物を用いて、第2表に示
す配合処方で内容量1.7の試験用バンバリーミキサー
を使用して、ASTM−D−3403−75の標準配合混合手順の
方法Bによって、配合物を得、これらを加硫し、各物性
を測定した。測定は、以下に示す方法で行った。
(1) 硬さ、引張強度;JIS−K−6301に従った。
(2) 反発弾性;JIS−K−6301によるリュプケ法、試
料を70℃オーブン中で1時間余熱後、素早く取り出して
測定。
(3) グッドリッチ発熱 グッドリッチフレクソメーターを使用し、荷重48ポン
ド、変位0.225インチ、スタート50℃、回転数1800rpmの
条件で試験を行い、20分後の上昇温度差を表わした。
(4) ウェット・スキッド抵抗 スタンレー・ロンドンのポータブル・スキッドテスター
を使用し、路面としてセーフティ・ウォーク(3M製)を
使用して、ASTM−E−808−74の方法に従い測定した。
比較例3又は4の測定値を100とした指数で表示した。
(5) 耐摩耗性 ピコ摩耗試験機を使用して比較例3又は4の測定値を10
0とした指数で表示した。
第 2 表 ゴム状重合体組成物 100重量部 アロマチックオイル*1 10重量部 カーボンブラックN339 50重量部 ステアリン酸 2重量部 亜鉛華 3.5重量部 促進剤CZ*2 1.3重量部 イオウ 2重量部 *1 共同石油 X−140 *2 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド 加硫条件:160℃×20分 なお、実施例1及び比較例1のイオウ配合後のコンパウ
ンドポリマーのカーボンゲルを測定した結果、比較例1
は25%であり、実施例1は35%であり、アミノ化合物を
用いた本発明は、これを用いない比較例に比べカーボン
ゲルが多い。カーボンゲルの測定は以下に記す方法によ
るものである。
Ft:ベンゼン不溶配合剤の重量比 Fr:ゴム分の重量比 Wo:試験前のコンパウンドポリマー重量(約0.1g10分
割) WG:ベンゼン浸漬24時間後取出し70℃の真空乾燥器で2
4時間乾燥後の重量 使用するハリスかご:100メッシュ真ちゅう製 使用するベンゼンの量100cc 実施例1〜8、比較例1〜5の配合物性測定結果を第3
表及び第4表に示した。
以上の様に本発明の実施例は、アミノ化合物を添加しな
い比較例に比べ、長期保存後のムーニー粘度の上昇が効
果的に防止されており、また配合後のコンパウンドムー
ニー粘度の上昇も抑制されて加工性が改善されている。
更に加硫物性の性能も、本発明の実施例では反発弾性、
発熱、引張り強度、耐磨耗性のいずれも優れていること
が明らかである。
〔発明の効果〕
本発明によるゴム状重合体組成物は、従来から知られる
官能基含有ゴム状重合体の欠点を改善したものであり、
今迄にない優れた性能と加工性を示している。従って、
タイヤをはじめとするゴム工業の用途に好適に使用さ
れ、その意義は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機リチウム触媒を用いて炭化水素溶媒中
    で重合させたゴム状ポリブタジエン系重合体であって、
    ブタジエン部分のビニル結合が10〜80%であるリビング
    ポリマーに、カルボジイミド類を反応させてポリマー末
    端変性を行った重合体をゴム成分中に少なくとも30%含
    み、アミノ化合物を、ゴム状重合体に付加した官能基1
    モル当たり、アミノ基にして0.1〜40倍モル含むことを
    特徴とするゴム状重合体組成物。
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