JPH07139691A - 真空断熱材およびその製造方法 - Google Patents
真空断熱材およびその製造方法Info
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- JPH07139691A JPH07139691A JP5314339A JP31433993A JPH07139691A JP H07139691 A JPH07139691 A JP H07139691A JP 5314339 A JP5314339 A JP 5314339A JP 31433993 A JP31433993 A JP 31433993A JP H07139691 A JPH07139691 A JP H07139691A
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Landscapes
- Thermal Insulation (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 無機質繊維を酸性抄造して得られたペーパー
をpH5以下の雰囲気下で複数枚積層して加熱乾燥する
ことにより、無機質繊維からなる抄造ペーパーを複数枚
積層し、無機質繊維同士をそれら繊維より溶出した成分
により各交点で結着した真空断熱材を得る。 【効果】 本発明による真空断熱材は、真空排気時の波
打ちや凹み等の変形はなく、かつ有機バインダや無機バ
インダを含まないので長時間に渡って真空劣化がない。
更に、平均繊維径2μm以下の無機繊維を伝熱方向に対
し垂直方向に配向させたペーパーを積層しているため、
あるいは更に熱散乱材を混抄したペーパーを積層してい
るため、真空熱伝導率の値が小さく、取扱い性もよく、
優れた断熱性を持つ。
をpH5以下の雰囲気下で複数枚積層して加熱乾燥する
ことにより、無機質繊維からなる抄造ペーパーを複数枚
積層し、無機質繊維同士をそれら繊維より溶出した成分
により各交点で結着した真空断熱材を得る。 【効果】 本発明による真空断熱材は、真空排気時の波
打ちや凹み等の変形はなく、かつ有機バインダや無機バ
インダを含まないので長時間に渡って真空劣化がない。
更に、平均繊維径2μm以下の無機繊維を伝熱方向に対
し垂直方向に配向させたペーパーを積層しているため、
あるいは更に熱散乱材を混抄したペーパーを積層してい
るため、真空熱伝導率の値が小さく、取扱い性もよく、
優れた断熱性を持つ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空断熱材およびその
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の真空断熱材としては、無
機質繊維よりなるニードリングマット、フェルト、ブラ
ンケット等を断熱容器内に収納し、その後真空にして密
閉したものや、無機質繊維を無機バインダで強固に成形
したものが知られている。
機質繊維よりなるニードリングマット、フェルト、ブラ
ンケット等を断熱容器内に収納し、その後真空にして密
閉したものや、無機質繊維を無機バインダで強固に成形
したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合は無機質繊維を断熱容器に入れ真空排気した場合、
マットやフェルトの密度むら、あるいは繊維マットの有
する圧縮変形性により、断熱容器が波打ちあるいは凹む
という問題点を有する。また、アルミ箔に収納した場合
には高温で使用するとアルミ自身からの放射により断熱
性が損なわれる。また、後者の場合は、真空排気時の凹
みは少ないが、無機バインダで固められているため素焼
きの磁器のように弾力性がなく、真空排気時に割れが発
生し、断熱性能が低下する。また、無機バインダにより
膜が形成されるため、真空排気時に成形体内部の気泡か
らの脱気が難しく、真空断熱材として長時間使用する
と、この気泡から発生するガスのため真空劣化が起こり
断熱性能の寿命が短くなる等の問題点を有する。一方、
平均繊維径が4〜15μmという繊維径の太い無機質繊
維を芯材として袋に入れ真空にして用いる場合もある
が、この場合は真空排気時の凹みに加え、真空熱伝導率
が0.01kcal/m・h・℃程度迄しか得られない
という欠点を有す。本発明は、これらの問題を解消し、
有機バインダ、無機バインダを含まず、真空排気時に割
れ、欠けがなく、また、凹むこともなく、更に長時間放
置しても真空劣化がなく、高い真空熱伝導率を有し、所
望形状に形成できる真空断熱材とそれを製造する方法を
提供することを目的としている。
場合は無機質繊維を断熱容器に入れ真空排気した場合、
マットやフェルトの密度むら、あるいは繊維マットの有
する圧縮変形性により、断熱容器が波打ちあるいは凹む
という問題点を有する。また、アルミ箔に収納した場合
には高温で使用するとアルミ自身からの放射により断熱
性が損なわれる。また、後者の場合は、真空排気時の凹
みは少ないが、無機バインダで固められているため素焼
きの磁器のように弾力性がなく、真空排気時に割れが発
生し、断熱性能が低下する。また、無機バインダにより
膜が形成されるため、真空排気時に成形体内部の気泡か
らの脱気が難しく、真空断熱材として長時間使用する
と、この気泡から発生するガスのため真空劣化が起こり
断熱性能の寿命が短くなる等の問題点を有する。一方、
平均繊維径が4〜15μmという繊維径の太い無機質繊
維を芯材として袋に入れ真空にして用いる場合もある
が、この場合は真空排気時の凹みに加え、真空熱伝導率
が0.01kcal/m・h・℃程度迄しか得られない
という欠点を有す。本発明は、これらの問題を解消し、
有機バインダ、無機バインダを含まず、真空排気時に割
れ、欠けがなく、また、凹むこともなく、更に長時間放
置しても真空劣化がなく、高い真空熱伝導率を有し、所
望形状に形成できる真空断熱材とそれを製造する方法を
提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の真空断熱材は、
前記目的を達成するため無機質繊維からなる抄造ペーパ
ーを複数枚積層し、無機質繊維同士をそれら繊維より溶
出した成分により各交点で結着したことを特徴とする。
また、本発明の真空断熱材の製造方法は、無機質繊維を
酸性抄造して得られたペーパーをpH5以下の雰囲気下
で複数枚積層して加熱乾燥することを特徴とする。
前記目的を達成するため無機質繊維からなる抄造ペーパ
ーを複数枚積層し、無機質繊維同士をそれら繊維より溶
出した成分により各交点で結着したことを特徴とする。
また、本発明の真空断熱材の製造方法は、無機質繊維を
酸性抄造して得られたペーパーをpH5以下の雰囲気下
で複数枚積層して加熱乾燥することを特徴とする。
【0005】前記真空断熱材を構成する無機繊維として
は、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウール繊維、
ロックウール等が使用できる。また、前記無機繊維の繊
維径は、平均繊維径2μm以下の範囲のものを使用する
のが好ましい。これは平均繊維径が2μmを超えると真
空排気時に凹みが大きくなり、また、真空熱伝導率も
0.01kcal/m・h・℃以下にはならないからで
ある。尚、繊維径は細ければ細いほど好ましいが、平均
繊維径0.5μm未満の繊維は全く汎用性がないため、
無機繊維の平均繊維径は0.5〜1.0μmの範囲のも
のが好ましい。本発明の真空断熱材に用いる無機質繊維
の種類は、平均繊維径で2μm以下が得られやすい観点
から、ガラス繊維が好ましい。
は、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウール繊維、
ロックウール等が使用できる。また、前記無機繊維の繊
維径は、平均繊維径2μm以下の範囲のものを使用する
のが好ましい。これは平均繊維径が2μmを超えると真
空排気時に凹みが大きくなり、また、真空熱伝導率も
0.01kcal/m・h・℃以下にはならないからで
ある。尚、繊維径は細ければ細いほど好ましいが、平均
繊維径0.5μm未満の繊維は全く汎用性がないため、
無機繊維の平均繊維径は0.5〜1.0μmの範囲のも
のが好ましい。本発明の真空断熱材に用いる無機質繊維
の種類は、平均繊維径で2μm以下が得られやすい観点
から、ガラス繊維が好ましい。
【0006】また、前記ペーパーに熱散乱材を混抄する
ことも好ましい。熱散乱材としては、金属酸化物、炭化
物、窒化物、磁鉄鉱などが有効であるが、熱散乱効果と
コスト、および取扱い性より酸化チタンが好ましい。
ことも好ましい。熱散乱材としては、金属酸化物、炭化
物、窒化物、磁鉄鉱などが有効であるが、熱散乱効果と
コスト、および取扱い性より酸化チタンが好ましい。
【0007】前記真空断熱材を製造する場合は、無機質
繊維を酸性抄造して得られたペーパーを複数枚積層し、
pH5以下の雰囲気、例えばpH5以下の酸性水溶液に
浸した後、所望の厚さにプレスし、加熱乾燥する。乾燥
方法は、無荷重、荷重有りのどちらの場合も、自然乾
燥、熱風乾燥、高周波乾燥、遠赤外線乾燥等の方法によ
り乾燥し、真空断熱材を得る。
繊維を酸性抄造して得られたペーパーを複数枚積層し、
pH5以下の雰囲気、例えばpH5以下の酸性水溶液に
浸した後、所望の厚さにプレスし、加熱乾燥する。乾燥
方法は、無荷重、荷重有りのどちらの場合も、自然乾
燥、熱風乾燥、高周波乾燥、遠赤外線乾燥等の方法によ
り乾燥し、真空断熱材を得る。
【0008】
【作用】本発明においては、真空断熱材は無機質繊維か
らなるペーパーを複数枚積層する構成となっているた
め、繊維の方向が伝熱方向に対して垂直方向になるよう
に制御できる。そのため断熱効果が向上し熱伝導率の値
が小さくなる。また、抄造ペーパーであるため、熱散乱
材等の被混抄物をペーパー内に均一に分散させることが
可能であり、そのため混抄したペーパーから混抄物が落
下あるいは脱落して断熱性能を損なうこともない。ま
た、有機物を含まずガスの発生が無いため、長時間使用
時の真空劣化も起こらない。高温域で使用する場合にお
いてもガス発生や炭化あるいは有機物焼失による強度の
低下も起こらない。更に、無機バインダも使用しないた
め、真空排気時の圧縮により割れ、欠けが生じたり、断
熱材の内部に気泡が取り残されることもない。本発明に
よる真空断熱材の製造方法は、そのペーパーおよびそれ
を積層した断熱材ともpH5以下の雰囲気または水で湿
式成形しており、脱水あるいは圧縮脱水した時点でその
水は成形体を構成する繊維全体に繊維を被う状態で付着
している。これを乾燥すると、繊維全体を被っていた水
は蒸発と同時に表面張力の働きにより繊維同士の接点に
集合し、同時に濃縮され、pHの値が小さくなり酸性度
が強くなる。この酸によって無機質繊維の表面が侵食さ
れその表面にゲル状物質が形成される。更に乾燥すると
繊維同士の接点に形成されたゲルが固化し繊維同士が各
交点で接着する。
らなるペーパーを複数枚積層する構成となっているた
め、繊維の方向が伝熱方向に対して垂直方向になるよう
に制御できる。そのため断熱効果が向上し熱伝導率の値
が小さくなる。また、抄造ペーパーであるため、熱散乱
材等の被混抄物をペーパー内に均一に分散させることが
可能であり、そのため混抄したペーパーから混抄物が落
下あるいは脱落して断熱性能を損なうこともない。ま
た、有機物を含まずガスの発生が無いため、長時間使用
時の真空劣化も起こらない。高温域で使用する場合にお
いてもガス発生や炭化あるいは有機物焼失による強度の
低下も起こらない。更に、無機バインダも使用しないた
め、真空排気時の圧縮により割れ、欠けが生じたり、断
熱材の内部に気泡が取り残されることもない。本発明に
よる真空断熱材の製造方法は、そのペーパーおよびそれ
を積層した断熱材ともpH5以下の雰囲気または水で湿
式成形しており、脱水あるいは圧縮脱水した時点でその
水は成形体を構成する繊維全体に繊維を被う状態で付着
している。これを乾燥すると、繊維全体を被っていた水
は蒸発と同時に表面張力の働きにより繊維同士の接点に
集合し、同時に濃縮され、pHの値が小さくなり酸性度
が強くなる。この酸によって無機質繊維の表面が侵食さ
れその表面にゲル状物質が形成される。更に乾燥すると
繊維同士の接点に形成されたゲルが固化し繊維同士が各
交点で接着する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。 (実施例1)平均繊維径0.5μmのCガラス繊維をp
H3のH2 SO4 水溶液中で抄造し、乾燥することによ
り厚さ2.0mm、密度0.18g/cm3 のガラスペ
ーパーを得た。このペーパーを20枚積層し、再びpH
3の水溶液を噴霧し、1kg/cm2 の圧力でプレス
し、厚さ20mm、密度0.36g/cm3 のペーパー
積層体を得た。この積層体を袋に収納し、10-3Tor
rまで真空排気し真空断熱材を得た。このとき真空断熱
材の波打ちや凹みはなく、割れ、欠けもなかった。ま
た、室温で熱伝導率を測定した結果、0.001kca
l/m・h・℃であり、10年間に相当する真空劣化の
加速試験においても真空劣化はほとんどなく、熱伝導率
の値も変化しなかった。
る。 (実施例1)平均繊維径0.5μmのCガラス繊維をp
H3のH2 SO4 水溶液中で抄造し、乾燥することによ
り厚さ2.0mm、密度0.18g/cm3 のガラスペ
ーパーを得た。このペーパーを20枚積層し、再びpH
3の水溶液を噴霧し、1kg/cm2 の圧力でプレス
し、厚さ20mm、密度0.36g/cm3 のペーパー
積層体を得た。この積層体を袋に収納し、10-3Tor
rまで真空排気し真空断熱材を得た。このとき真空断熱
材の波打ちや凹みはなく、割れ、欠けもなかった。ま
た、室温で熱伝導率を測定した結果、0.001kca
l/m・h・℃であり、10年間に相当する真空劣化の
加速試験においても真空劣化はほとんどなく、熱伝導率
の値も変化しなかった。
【0010】(実施例2)平均繊維径0.8μmのCガ
ラス繊維を用いて、実施例1と同様な方法でペーパーお
よび真空断熱材を得た。また、実施例1と同様な測定を
した結果、形状の変化もなく熱伝導率は0.002kc
al/m・h・℃であり、加速試験による真空劣化もな
かった。
ラス繊維を用いて、実施例1と同様な方法でペーパーお
よび真空断熱材を得た。また、実施例1と同様な測定を
した結果、形状の変化もなく熱伝導率は0.002kc
al/m・h・℃であり、加速試験による真空劣化もな
かった。
【0011】(実施例3)平均繊維径0.8μmと平均
繊維径2μmのCガラス繊維を1:1の比率で混合した
ガラス繊維を用いて実施例1と同様な方法で平均繊維径
1μmのガラスペーパーおよび真空断熱材を得た。尚、
得られたペーパー積層体の厚さ、密度は実施例1と同じ
であった。また、実施例1と同様な測定をした結果、形
状の変化もなく熱伝導率は0.0028kcal/m・
h・℃であり、加速試験による真空劣化もなかった。
繊維径2μmのCガラス繊維を1:1の比率で混合した
ガラス繊維を用いて実施例1と同様な方法で平均繊維径
1μmのガラスペーパーおよび真空断熱材を得た。尚、
得られたペーパー積層体の厚さ、密度は実施例1と同じ
であった。また、実施例1と同様な測定をした結果、形
状の変化もなく熱伝導率は0.0028kcal/m・
h・℃であり、加速試験による真空劣化もなかった。
【0012】(実施例4)平均繊維径0.8μmのCガ
ラス繊維と酸化チタンを重量比で1:1になるように配
合し、実施例1と同じ方法で厚さ2.0mm、密度0.
35g/cm3 の湿紙状態のガラスペーパーを得た。こ
の湿紙を11枚積層し、0.1kg/cm2 の圧力でプ
レスした後、熱風乾燥で乾燥して厚さ20mm、密度
0.37g/cm3 の真空断熱材を得た。この真空断熱
材を実施例1と同じ方法で測定した結果、形状変化もな
く熱伝導率は0.0016kcal/m・h・℃であ
り、真空劣化もなかった。
ラス繊維と酸化チタンを重量比で1:1になるように配
合し、実施例1と同じ方法で厚さ2.0mm、密度0.
35g/cm3 の湿紙状態のガラスペーパーを得た。こ
の湿紙を11枚積層し、0.1kg/cm2 の圧力でプ
レスした後、熱風乾燥で乾燥して厚さ20mm、密度
0.37g/cm3 の真空断熱材を得た。この真空断熱
材を実施例1と同じ方法で測定した結果、形状変化もな
く熱伝導率は0.0016kcal/m・h・℃であ
り、真空劣化もなかった。
【0013】(比較例1)平均繊維径7μmのCガラス
繊維からなる厚さ50mm、密度0.09g/cm3 の
マットを袋に収納し、10-3Torr迄真空排気した。
このときマットは10mmまで収縮し、マットの密度む
らに起因する波打ちと反りが発生した。また、熱伝導率
は0.012kcal/m・h・℃であった。
繊維からなる厚さ50mm、密度0.09g/cm3 の
マットを袋に収納し、10-3Torr迄真空排気した。
このときマットは10mmまで収縮し、マットの密度む
らに起因する波打ちと反りが発生した。また、熱伝導率
は0.012kcal/m・h・℃であった。
【0014】(比較例2)比較例1と同様のマットに無
機バインダである水ガラスを含浸させ、1kg/cm2
の圧力でプレスし乾燥して厚さ10mmのマットを得
た。このマットを袋に収納し、10-3Torr迄真空排
気したところ、マットに亀裂が入り、表面の平滑性がな
くなった。また、熱伝導率は0.008kcal/m・
h・℃であったが、真空劣化の加速試験終了時には0.
02kcal/m・h・℃まで劣化していた。
機バインダである水ガラスを含浸させ、1kg/cm2
の圧力でプレスし乾燥して厚さ10mmのマットを得
た。このマットを袋に収納し、10-3Torr迄真空排
気したところ、マットに亀裂が入り、表面の平滑性がな
くなった。また、熱伝導率は0.008kcal/m・
h・℃であったが、真空劣化の加速試験終了時には0.
02kcal/m・h・℃まで劣化していた。
【0015】
【発明の効果】このように、本発明による真空断熱材
は、真空排気時の波打ちや凹み等の変形はなく、かつ有
機バインダや無機バインダを含まないので長時間に渡っ
て真空劣化がない。更に、平均繊維径2μm以下の無機
繊維を伝熱方向に対し垂直方向に配向させたペーパーを
積層しているため、あるいは更に熱散乱材を混抄したペ
ーパーを積層しているため、真空熱伝導率の値が小さ
く、取扱い性もよく、優れた断熱性を持つ。
は、真空排気時の波打ちや凹み等の変形はなく、かつ有
機バインダや無機バインダを含まないので長時間に渡っ
て真空劣化がない。更に、平均繊維径2μm以下の無機
繊維を伝熱方向に対し垂直方向に配向させたペーパーを
積層しているため、あるいは更に熱散乱材を混抄したペ
ーパーを積層しているため、真空熱伝導率の値が小さ
く、取扱い性もよく、優れた断熱性を持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 7/04 7148−4F 17/02 31/26 7148−4F D21H 13/36
Claims (6)
- 【請求項1】 無機質繊維からなる抄造ペーパーを複数
枚積層し、無機質繊維同士をそれら繊維より溶出した成
分により各交点で結着したことを特徴とする真空断熱
材。 - 【請求項2】 前記無機質繊維の平均繊維径が2μm以
下であることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材。 - 【請求項3】 前記ペーパーに熱散乱材を配合したこと
を特徴とする請求項1または2記載の真空断熱材。 - 【請求項4】 前記熱散乱材が酸化チタンであることを
特徴とする請求項3記載の真空断熱材。 - 【請求項5】 無機質繊維を酸性抄造して得られたペー
パーをpH5以下の雰囲気下で複数枚積層して加熱乾燥
することを特徴とする真空断熱材の製造方法。 - 【請求項6】 前記無機質繊維の平均繊維径が2μm以
下であることを特徴とする請求項5記載の真空断熱材の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314339A JPH07139691A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 真空断熱材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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