JPH0713832U - ハンガー商品仕分システムの水平搬送受け渡し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンガー商品仕分システムの各仕分分岐点に
おいて、ハンガー商品を水平方向に仕分搬送し、仕分分
岐点の下方に形成されている空間を広く確保することが
できる装置の提供。 【構成】 ハンガー商品仕分システム２０は、ハンガー
商品を案内レール２２に吊り下げて送り、仕分杆２４の
下方への回転によって受け渡し装置３０上に落下させ、
仕分シュート３９に仕分けるようになっている。受け渡
し装置３０は、仕分杆２４から受け取ったハンガー商品
をガイド３４によって落下防止させながらハンガー商品
受け取り円板３３によって水平回転搬送して、案内レー
ル２２から離れた位置に設置されている仕分シュート３
９に送り込む。受け渡し装置３０が水平回転すること
と、仕分シュート３９が案内レール２２から離れている
こととからして、受け渡し装置３０の下方には、仕分さ
れないハンガー商品を楽に通過させる空間を確保するこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハンガーに吊り下げられた商品（ハンガー商品）をハンガーごと仕 分けるシステムの各仕分分岐点において、ハンガー商品を水平方向に仕分搬送し 、仕分分岐点の下方に形成されている空間（仕分搬送されないハンガー商品が通 過するための空間）を広く確保するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ハンガー商品の仕分けは、図５乃至図７に示すハンガー商品仕分システ ム１０によって自動的に行なわれている。 このハンガー商品仕分システム１０は、チェーン１１に設けられた爪１２に押 されて案内レール１３上を送られてきたハンガー商品Ｗ１を、案内レール１３の 切断箇所に回転中心点を後方側にして上下方向に回転可能に設けられた仕分杆１ ４を下方に回転させて仕分シュート１５に自動的に仕分けるようになっている。 仕分杆１４と仕分シュート１５が設けられた箇所は仕分分岐点１６になってい る。 仕分分岐点１６は、ハンガー商品Ｗ１の仕分けの数に応じて設けられている。

【０００３】 仕分シュート１５は、受け取ったハンガー商品Ｗ１が自重で滑り降りることが できるように、案内レール１３から離れるに従って高さが低くなっている。 ハンガー商品Ｗ１は、所望の仕分シュート１５まで送られる間に、幾つかの他 の仕分シュート１５の傍を通過しなければならない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このようなハンガー商品仕分システムは、ハンガー商品を所望の仕 分シュートまで送るとき、他の仕分シュートの傍を通過させなければならないた め、ハンガー商品の肩の部分が仕分シュートにぶつかる恐れがある。 このため、ハンガー商品仕分システムは、撫で肩のハンガー商品以外のハンガ ー商品、例えば、図２に示すようなズボンやスカートを挟んで吊した肩が水平な ハンガー商品を搬送することができず、仕分けするハンガー商品の種類の制約を 受けるという問題点を有している。

【０００５】 本考案の目的は、ハンガー商品仕分システムの各仕分分岐点において、ハンガ ー商品を水平方向に仕分搬送して、仕分分岐点の下方に形成されている空間（分 岐搬送されないハンガー商品が通過するための空間）を広く確保することができ る装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、チェーン又はベルトによって移動させられるハンガー商品を吊り下 げて案内する案内レールと、前記案内レールの切断箇所に回転中心点を後方側に して上下方向に回転可能に設けられた仕分杆と、前記仕分杆が下方に回転したと き前記仕分杆から前記ハンガー商品を受け取る仕分シュートとを有するハンガー 商品仕分システムにおいて、前記仕分杆の下方に水平回転可能に設置され外周に 前記仕分シュートの先端を対向させたハンガー商品受け取り円板と、前記仕分杆 の下方から前記ハンガー商品受け取り円板の回転方向で且つ外周に沿って前記仕 分シュートの先端まで設置された突条のガイドとを有する装置により、前記の課 題を解決した。

【０００７】

【作用】

ハンガー商品は、チェーン又はベルトによって案内レール上を移動させられて 来る。 ハンガー商品が所望の仕分シュートに近付くと、その仕分シュートに対応する 仕分杆が下方に傾く。 ハンガー商品は、仕分杆を滑り降り、ハンガー商品受け取り円板上に落下し、 ハンガー商品のフックの部分がガイドを跨いでハンガー商品受け取り円板に引っ 掛かる。

【０００８】 その後、ハンガー商品は、ハンガー受け取り円板に引っ掛かったまま、ハンガ ー受け取り円板の回転によって、仕分杆の下から仕分シュートの先端まで水平に 送られる。この間に、ハンガー商品は、ハンガー受け取り円板から外れようとし ても、ガイドに引っ掛かるため、ハンガー受け取り円板から外れて落下するよう なことがない。 最後に、ハンガー商品は、仕分シュートに送り込まれ、仕分シュート上を滑り 降りる。 これによって、ハンガー商品は、自動的に仕分けられたことになる。

【０００９】 このように、ハンガー商品受け取り円板は、水平回転可能に設置され、且つ、 ハンガー商品を案内レールから離れる方向へ水平に仕分搬送するため、ハンガー 商品受け取り円板の下方には広い空間が確保されている。又、仕分シュートは、 案内レールから離れて設置されている。 ハンガー商品は、所望の仕分シュートに対応するハンガー商品受け取り円板ま で移動させられる間に、他の仕分シュートに対応するハンガー商品受け取り円板 を通過して行くが、その際、ハンガー商品受け取り円板の下方の上記空間を通過 して行く。 このとき、撫で肩のハンガー商品は勿論のこと、肩が水平なハンガー商品であ っても、ハンガー商品受け取り円板や仕分シュートに肩が接触することなく、ハ ンガー商品受け取り円板の下方を通過する。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１乃至図４に基づいて説明する。 ハンガー商品仕分システム２０は、ハンガー商品Ｗ２を品種別、型別等に自動 的に仕分けるシステムである。 ハンガー商品仕分システム２０のチェーン２１と案内レール２２（図２参照） は、互いに平行に天井から吊り下げられている。 チェーン２１は、図２において、図面の表裏方向に循環移動するようになって いる。 チェーン２１には、ハンガー商品Ｗ２を押して移動させる爪２３が適宜の間隔 で複数設けられている。爪２３は、図２において、図面の表裏方向に配列されて いる。

【００１１】 案内レール２２（図１、図４参照）は、途中何箇所か切断されており、その切 断された箇所に仕分杆２４が設けられている。仕分杆２４は、ハンガー商品Ｗ２ の仕分けの数だけ設けられている（図面では１箇所のみ図示、他は省略。）。 仕分杆２４は、切断された箇所の後方側にピン（回転中心点）２５によって垂 直面において回転可能に設けられている。 仕分杆２４は、エアシリンダ２６の作動杆２７によって支えられており、作動 杆２７が下降すると、自重によって下方へ回転して傾斜するようになっている。

【００１２】 仕分杆２４（図１参照）が設けられている場所は仕分分岐点５０であり、仕分 杆２４の下方には、水平搬送受け渡し装置３０が配設されている。 水平搬送受け渡し装置３０（図２、図３参照）は、吊下軸３１に設けられてい る。 水平搬送受け渡し装置３０は、固定円板３２、回転円板（ハンガー商品受け取 り円板）３３、ガイド３４、ハンガー係合板３５、一対のスプロケット３６，３ ７等で構成されている。

【００１３】 固定円板３２は、吊下軸３１の下端に水平に固定されている。 回転円板３３は、吊下軸３１に回転可能に設けられた回転筒３８の下端に設け られている。 回転円板３３は、固定円板３２の上方で水平回転するようになっている。 固定円板３２と回転円板３３との間には、僅かな隙間Ｓが空いている。

【００１４】 ガイド３４（図１参照）は、回転円板３３の外周に沿って固定円板３２の外周 に設けられている。 ガイド３４は、突条に形成されている。 ガイド３４は、仕分杆２４の下方から回転円板３３の回転方向に仕分シュート ３９の先端に対向する位置まで設けられている。 ガイド３４の長さは、回転円板３３の外周の（１／４）の長さに相当する長さ である。 ハンガー係合板３５は、ハンガー商品Ｗ２のフックＦの先端が引っ掛かるよう に、回転円板３３の上面に８枚固着されている。

【００１５】 一対のスプロケット３６，３７（図３参照）は、回転筒３８に間隔をおいて一 体に取り付けられている。 下側のスプロケット３６は、チェーン４０によってモータ４１のスプロケット ４２に連結されている。モータ４１は、減速機４３付きモータである。 上側のスプロケット３７は隣の水平搬送受け渡し装置（図示省略）の上側のス プロケットにチェーン４４によって連結されている。

【００１６】 仕分シュート３９（図１、図２参照）は、回転円板３３の外周に先端を接近さ せて固定円板３２に支持されている。 仕分シュート３９は、軸状の形状をしており、固定円板３２から離れるに従っ て高さが低くなるように傾斜して固定円板３２に支持されている。

【００１７】 次に動作を説明する。 ハンガー商品Ｗ２は、チェーン２１に設けられた爪２３に押されて案内レール ２２上を矢印Ａ方向に送られる。 ハンガー商品Ｗ２は、フックＦの円弧の部分を水平搬送受け渡し装置３０の外 方に向けて案内レール２２上を送られてくる。 ハンガー商品Ｗ２が所望の仕分シュート３９の近くまで送られると、仕分杆２ ４はエアシリンダ２６の作動杆２７の下降によって下方に傾く。

【００１８】 ハンガー商品Ｗ２は、仕分杆２４を滑り降り、回転円板３３上に落下する。 ハンガー商品Ｗ２は、フックＦの部分で回転円板３３に引っ掛かる。フックＦ は、ガイド３４を跨いだ状態で回転円板３３上に引っ掛かる。 回転円板３３は、モータ４１によって常時矢印Ｂ（図１参照）方向へ回転して いる。

【００１９】 ハンガー商品Ｗ２は、回転円板３３によって、仕分杆２４の下から仕分シュー ト３９の先端まで送られる。ハンガー商品Ｗ２は、回転円板３３上のハンガー係 合板３５に引っ掛かって送られる。 この間、フックＦはガイド３４を跨いでいる。このため、ハンガー商品Ｗ２は 回転円板３３から外れて落下するようなことがない。 最後に、ハンガー商品Ｗ２は、仕分シュート３９に送り込まれ、傾斜した仕分 シュート３９上を自重によって滑り降りる。 これによって、ハンガー商品Ｗ２は、自動的に仕分けられたことになる。

【００２０】 このように、回転円板３３、固定円板３２は、水平に設置され、且つ、回転円 板３３はハンガー商品Ｗ２を案内レール２２から離れる方向へ水平に仕分搬送す るため、水平搬送受け渡し装置３０の下方に従来よりも広い空間Ｃを確保するこ とができるとともに、仕分シュート３９を案内レール２２から従来よりも離して 設置することができる。

【００２１】 ハンガー商品Ｗ２は、所望の仕分シュート３９に対応する水平搬送受け渡し装 置３０まで送られる間に、他の仕分シュート３９に対応する水平搬送受け渡し装 置３０を通過しなければならない場合には、水平搬送受け渡し装置３０の下方の 空間Ｃを通過することができる。

【００２２】 このとき、図５に示すような撫で肩のハンガー商品Ｗ１は勿論のこと、図２に 示すようなズボンやスカートを挟んで吊した肩が水平なハンガー商品Ｗ２であっ ても、水平搬送受け渡し装置３０や仕分シュート３９に接触することなく、水平 搬送受け渡し装置３０の下方の空間Ｃを通過することができる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案の水平搬送受け渡し装置は、ハンガー商品受け取り円板がハンガー商品 を案内レールから離れる方向へ水平に仕分搬送するようになっているため、水平 搬送受け渡し装置の下方に従来よりも広い空間を確保することができるとともに 、仕分シュートを案内レールから従来よりも離して設置することができる。 これによって、撫で肩のハンガー商品は勿論のこと、例えば、ズボンやスカー トを挟んで吊した肩が水平なハンガー商品であっても、仕分シュートに肩を接触 させることなく、水平搬送受け渡し装置の下方を通過させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の水平搬送受け渡し装置の平面図であ
る。

【図２】図１の左側面図である。

【図３】図１の正面図であり、仕分分岐点を省略した図
である。

【図４】仕分分岐点の正面図である。

【図５】従来のハンガー商品仕分システムの側面図であ
る。

【図６】図５のハンガー商品仕分システムの仕分分岐点
の正面図である。

【図７】図６の平面図である。

【符号の説明】

Ｗ２ ハンガー商品 Ｂ 回転円板（ハンガー商品受け取り円板）の回転方
向 ２０ ハンガー商品仕分システム ２１ チェーン ２２ 案内レール ２４ 仕分杆 ２５ ピン（回転中心点） ３０ 水平搬送受け渡し装置 ３３ 回転円板（ハンガー商品受け取り円板） ３４ ガイド ３９ 仕分シュート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チェーン又はベルトによって移動させら
   れるハンガー商品を吊り下げて案内する案内レールと、
   前記案内レールの切断箇所に回転中心点を後方側にして
   上下方向に回転可能に設けられた仕分杆と、前記仕分杆
   が下方に回転したとき前記仕分杆から前記ハンガー商品
   を受け取る仕分シュートとを有するハンガー商品仕分シ
   ステムにおいて、前記仕分杆の下方に水平回転可能に設
   置され外周に前記仕分シュートの先端を対向させたハン
   ガー商品受け取り円板と、前記仕分杆の下方から前記ハ
   ンガー商品受け取り円板の回転方向で且つ外周に沿って
   前記仕分シュートの先端まで設置された突条のガイドと
   を有することを特徴とする、ハンガー商品仕分システム
   の水平搬送受け渡し装置。