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JPH0713376A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JPH0713376A
JPH0713376A JP5159387A JP15938793A JPH0713376A JP H0713376 A JPH0713376 A JP H0713376A JP 5159387 A JP5159387 A JP 5159387A JP 15938793 A JP15938793 A JP 15938793A JP H0713376 A JPH0713376 A JP H0713376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
charge transport
charge
group
transport layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5159387A
Other languages
English (en)
Inventor
Asao Matsushima
朝夫 松島
Takeo Oshiba
武雄 大柴
Yoshihiko Eto
嘉彦 江藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP5159387A priority Critical patent/JPH0713376A/ja
Publication of JPH0713376A publication Critical patent/JPH0713376A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性や耐損傷性に優れ、かつ高感度で繰
り返し使用時においても残留電位の蓄積や帯電性の劣化
がない耐久性に優れた電子写真感光体を提供すること。 【構成】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電
荷輸送層とを順次積層してなる感光体において、前記電
荷輸送層を2層以上の構成層とし、構成層のうち表面領
域側の構成層に特定構造のポリカーボネートおよびポリ
アリールアミン光導電性ポリマーを含有させ、導電性支
持体側の構成層に正孔輸送能に優れる低分子電荷輸送物
質を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真の機能分離型
積層有機感光体に関し、特にその電荷輸送層の構成に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を
主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使用され
てきた。しかし、このような無機感光体は複写機等の電
子写真感光体として要求される光感度、熱安定性、耐湿
性、耐久性等の特性において必ずしも満足できるもので
はなかった。例えば、セレンは熱や指紋等によって結晶
化しやすいので電子写真感光体としての特性が劣化し易
く、硫化カドミウムを用いた電子写真感光体は耐湿性、
耐久性に劣り、また酸化亜鉛を用いた電子写真感光体は
耐久性に問題があった。
【0003】さらに、セレン、硫化カドミウムの電子写
真感光体は毒性の点で製造上、取扱い上の制約が大きい
という欠点を有していた。
【0004】このような無機光導電性物質の欠点を改善
するために、種々の有機の光導電性物質を電子写真感光
体の感光層に使用することが試みられ、近年活発に研究
が行われている。例えば、特公昭50-10496号公報には、
ポリビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンを含
有した感光層を有する有機感光体が記載されている。し
かし、この感光体は感度および耐久性において十分なも
のではなかった。そのため、電荷発生機能と電荷輸送機
能を異なる物質に個別に分担させ機能分離型の電子写真
感光体が開発された。このような機能分離型の電子写真
感光体は電荷発生機能と電荷輸送機能を有する物質を広
範囲から選択することができるので、任意の特性を得や
すく、感度が高く、耐久性の優れた有機感光体を得るこ
とができる。
【0005】前記電荷輸送機能を分担する電荷輸送層に
用いられる電荷輸送物質としては、電荷発生層からの注
入効率が大きく、さらに電荷輸送層内で電荷の移動度が
大である化合物を選択する必要がある。そのためには、
イオン化ポテンシャルが小さい化合物、ラジカルカチオ
ンが発生しやすい化合物が選ばれるが、中でもトリアリ
ールアミン誘導体(特開昭53-47260号公報)、ヒドラゾ
ン誘導体(特開昭57-101844号公報)、オキサジアゾー
ル誘導体(特開昭34-5466号公報)、ピラゾリン誘導体
(特開昭54-4188号公報)、スチルベン誘導体(特開昭5
8-198043号公報)、トリフェニルメタン誘導体(特開昭
45-555号公報)等の低分子化合物が従来よく用いられて
いる。
【0006】このような電荷輸送層は多くの場合、ポリ
カーボネート、ポリエステル等の高分子フィルム形成性
バインダー中に分散または溶解された前記のごとき低分
子化合物を含む。一般に輸送層内の高分子フィルム形成
性バインダーはそれ自身電気的に不活性であり、電荷輸
送物質を含有したときのみに電気的に活性になる。
【0007】しかし、上記のごとき低分子化合物の添加
はポリマー系のガラス転移温度を著しく低下させ、種々
の電子写真プロセスにおける感光層の摩耗、傷や感光体
自体の変形等機械的強度低下の原因となり耐久性が低下
するという欠点があった。
【0008】そこで、この問題点を解決することを目的
として、従来、種々の試みがなされているが、いづれの
従来技術によっても、この問題点は十分に解消されると
は言い難い。
【0009】ともあれ、これらの従来技術の中でも、バ
インダー樹脂若しくはその成分としての作用を具備して
いるポリマー系の電子写真感光体を用いる技術は特に注
目にあたいする。例えば、特開平1-7764号公報に開示さ
れているポリアリールアミン化合物は、それ自体が電荷
輸送物質であるアリールアミン系低分子化合物をアルキ
ルクロロホルメート化合物と共重合させて得られた光導
電作用を有するポリカーボネートであり、これを有機電
子写真感光体の感光層に、電荷輸送物質およびバインダ
ー樹脂若しくはその成分を兼用する形で用いる技術であ
る。このようなそれ自身で光導電性を有するバインダー
を電荷輸送物質兼バインダー樹脂として電荷輸送層に利
用するという考えは、まだ従来の電荷輸送物質溶解型の
ものに比べ耐久性、耐刷性、そして電気的特性とも十分
な改善には至っていないものの前記問題点解決の有効な
手段と考えられた。
【0010】そしてさらに検討が進められ現在では、種
々の新規光導電性ポリマーが発明され、この光導電性ポ
リマーを電荷輸送層に使用すると従来の分散系の場合に
比べて耐刷性が十分に改善されるようになってきた。し
かしながら、これらの新規光導電性ポリマーの電気的特
性は幾分向上してはいるものの、従来の分散溶解型のも
のと比べるといまだ低感度である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の事情
を鑑みてなされたものである。本発明は、前記問題点を
解決し、耐摩耗性や耐損傷性に優れ、かつ高感度で繰り
返し使用時においても残留電位の蓄積や帯電性の劣化が
ない耐久性に優れた電子写真感光体を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らが検討した結
果、本発明の上記目的は導電性支持体上に少なくとも電
荷発生層と電荷輸送層とを順次積層してなる感光体にお
いて、前記電荷輸送層を2層以上の構成層とし、機能分
離させることにより電荷輸送層の機械的強度と電気的特
性を両立させることができ達成されるに至った。
【0013】すなわち、前記電荷輸送層において複数の
構成層のうち表面領域側の構成層に光導電性ポリマーを
含有させ、導電性支持体側の構成層に正孔輸送能に優れ
る低分子電荷輸送物質を含有させることにより達成され
るに至った。本発明は光導電性ポリマーとして光導電性
ポリカーボネート及びポリアリールアミン化合物を用い
る。以下に本発明に用いられる前記光導電性ポリカーボ
ネート及びポリアリールアミン化合物について詳細に述
べる。
【0014】具体的構造としては、前記一般式(1)、
(2)に記されたごとき光導電性ポリカーボネートがあ
る。これらの置換基の具体例としては前記化2から7に
規定されているごときものがあり、より具体的に化合物
を示せば、特開昭4-320420号公報に記載されており、そ
の中の代表的なものを示せば下記化18に示すごときもの
である。
【0015】
【化18】
【0016】次にポリアリールアミン系の化合物につい
て述べれば、前記化8,12にて表されている一般式(1
1)、(13)に記載したごときものである。これらの具
体的置換基については、化9〜11、化13〜17に記載され
たものがあり、特開昭64-13061号公報、特開平4-230767
号公報に記載されている下記のごとき化合物がある。
【0017】
【化19】
【0018】
【化20】
【0019】本発明において、電荷発生層は電荷発生物
質を適当な分散媒に単独もしくは適当なバインダー樹脂
と共に分散せしめた分散液を導電性支持体あるいは必要
に応じて中間層を設けた上に塗布して乾燥させる方法に
よって形成することができる。
【0020】本発明において用いられる電荷発生物質
(CGM)としては、フタロシアニン系顔料、ペリレン
系顔料、アゾ系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系
顔料、スクアリック塩顔料、多環キノン系顔料、シアニ
ン系色素、スチリル系色素、キサンテン系染料等の有機
系顔料を使用することができる。
【0021】更に詳しくCGMについて述べると、本発
明において好ましく用いられるCGMとしては、特開昭
59-184353号公報記載の多環キノン顔料、更に好ましく
はジブロムアンスアンスロン顔料が良い。
【0022】あるいは特開平2-20877号記載の如ビスア
ゾ顔料、更に好ましくは、同明細書記載の一般式〔II
I〕で表されるフルオレノン型ビスアゾ顔料が良い。
【0023】あるいは、特公平3-26384号記載のハロゲ
ン置換型ペリレン系顔料特開昭62-54267号記載の非対称
型ペリレン系顔料、特開昭54-126036号、同昭58-152247
号、同昭59-31957号、同平2-251858号、同平4-62560
号、同平5-6014号記載のペリレン系顔料、更に好ましく
は特願平3-279764号公報記載の如くビスイミダゾピリド
ノペリレン系顔料が良い。
【0024】あるいは、特開昭61-239248号記載のα型
チタニルフタロシアニン、同昭62-67094号公報記載のβ
型チタニルフタロシアニン、同昭63-366号公報記載のC
型チタニルフタロシアニン、同平 2-309362号公報記載
のI型チタニルフタロシアニンがあり、更に好ましくは
特願昭62-173640号公報記載の如くY型チタニルフタロ
シアニンが良い。
【0025】また本発明において、電荷発生物質の分散
にはボールミル、アトライター、サンドグラインダー等
が用いられる。
【0026】電荷発生層の形成に使用される溶媒あるい
は分散媒としては、n-ブチルアミン、ジエチルアミン、
エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタ
ノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-
ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,1,2-トリク
ロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、イソプロパナール、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチ
ルセロソルブ等が挙げられるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0027】これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混
合溶媒として用いることができる。また電荷発生層に用
いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウ
レタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポ
リカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスチレ
ン等が用いられる。
【0028】これらのバインダー樹脂は、単独であるい
は2種以上の混合物として用いることができる。
【0029】以上のようにして形成される電荷発生層に
おいて、電荷発生物質とバインダーとの重量比は好まし
くは100:0〜1000である。電荷発生物質の含有割合がこ
れよりも少ないと光感度が低く、残留電位の増加を招
き、またこれよりも多いと暗減衰の増加及び受容電位が
低下する。
【0030】また電荷発生層中に電荷輸送物質を含有す
る場合には、電荷発生物質と電荷輸送物質との割合は重
量比で10:0〜10:1000であることが好ましく、特に好
ましくは10:0〜10:100である。
【0031】電荷発生層の塗布は前記分散液を浸漬塗
布、スプレー塗布、ブレード塗布、ロール塗布等によっ
て行うことができる。
【0032】形成される電荷発生層の膜厚は、好ましく
は0.01〜10μmである。
【0033】
【作用】次に、本発明における電荷輸送層について説明
する。
【0034】電子写真感光体の構造は種々の形態が知ら
れているが、本発明の電子写真感光体は機能分離型感光
体であり、その一般的層構成は図1,2のような構成と
なる。1に示す層構成は導電性支持体1上に電荷発生物
質を含有する電荷発生層2を形成し、電荷発生層2上に
下側構成層4と、上側構成層5からなる電荷輸送物質を
含有する電荷輸送層3を設けたものである。図2は図1
の層構成の電荷発生層2と導電性支持体1との間に接着
層、バリア層などの中間層6を設けたものである。図
1,2の構成において、最表層にはさらに保護層を設け
てもよく、また電荷発生層2中に電荷輸送物質を含有し
てもよい。本発明において、電荷発生層と電荷輸送層の
少なくとも2層を有し、前記電荷輸送が少なくとも2層
以上の構成層からなる。
【0035】電荷輸送層のうち、表面領域側の構成層に
は、前記光導電性ポリカーボネート、又は、ポリアリー
ルアミンを含有させる。光導電性ポリカーボネートの重
量平均分子量は3,000以上であることが好ましい。前記
光導電性ポリカーボネート、又は、ポリアリールアミン
は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合物とし
て併用してもよい。なお、表面領域側の構成層は前記光
導電性ポリカーボネート単独で構成しても、さらに機械
的強度を増加するために従来の光導電性を有しないバイ
ンダー物質を含有させてもいい。そのとき光導電性ポリ
カーボネートとの相溶性が高いものが好ましく、バイン
ダー物質の含有率(重量比、バインダー物質/光導電性
ポリカーボネート×100)は70重量%以下が好ましい。
【0036】また、表面領域側の構成層前記には、電気
的特性(正孔輸送能等)を向上させる目的で低分子電荷
輸送物質を含有させてもよい。そのときの含有率(重量
比、低分子電荷輸送物質/光導電性ポリカーボネート×
100)は0〜50重量%が好ましく、さらには、0〜30重量
%が好ましい。
【0037】表面領域側の構成層の膜厚は1.0〜10μmと
することが好ましい。導電性支持体側の構成層(上記の
例では下側構成層3A)には、低分子電荷輸送物質を含
有させ、層中における低分子電荷輸送物質のバインダー
物質に対する含有率(重量比、低分子電荷輸送物質/バ
インダー物質×100)は、30重量%以上、さらには50〜3
00重量%とすることが好ましい。これにより、電荷輸送
層からの光キャリア注入能を大きくできる。特筆すべき
ことは、導電性支持体側の構成層中の電荷輸送物質の含
有率を例えば300重量%と非常に大きくできることであ
り、これは感光体表面領域側の電荷輸送層の成膜強度を
大きくすれば可能となるのである。また、膜厚は5〜30
μmとすることが好ましい。
【0038】電荷輸送層のバインダーとしては例えば次
のようなものを使用することができる。これらは単独あ
るいは2種以上の混合物として用いられる。
【0039】P−1) ポリカーボーネート P−2) ポリエチレン P−3) メタクリル酸 P−4) アクリル樹脂 P−5) ポリ塩化ビニル P−6) ポリ塩化ビニリデン P−7) ポリスチレン P−8) ポリビニルアセテート P−9) スチレン−ブタジエン共重合体 P−10) 塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 P−11) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 P−12) 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体 P−13) シリコン樹脂 P−14) シリコン−アルキッド樹脂 P−15) フェノールホルムアルデヒド樹脂 P−16) スチレン−アルッキド樹脂 P−17) ポリ−N−ビニルカルバゾール P−18) ポリビニルブチラール P−19) ポリビニルフォルマール 本発明の電荷輸送層に用いられる低分子電荷輸送物質と
しては、特に制限はないが、オキサゾール系化合物、オ
キサジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、モノ
アリールアミン系化合物、ジアリールアミン系化合物、
トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、モ
ノスチリル系化合物、ジスチリル系化合物、トリスチリ
ル系化合物、ピラゾリン系化合物等を用いることができ
る。
【0040】ただし本発明においては、下記一般式
(A)、(B)、(C)で表される化合物を用いるのが
好ましい。
【0041】
【化21】
【0042】(式中、Ar1及びAr2はそれぞれ置換、無置
換アルキル基又はアリール基を表し、Ar3はフェニレン
基を表し、Ar1,Ar2の一方とAr3とが結合して環を形成
してもよい。R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子、置
換、無置換アルキル基又はアリール基を表し、R2とR3
とが結合して環を形成してもよい。)
【0043】
【化22】
【0044】(式中、Ar4は置換、無置換アルキル基又
はアリール基を表し、Ar5は置換、無置換フェニレン基
を表す。R4及びR5はそれぞれ水素原子、置換、無置換
アルキル基又はアリール基を表し、R4とR5とが結合し
て環を形成してもよい。)
【0045】
【化23】
【0046】(式中、Ar6及びAr7はそれぞれ置換、無置
換アルキル基又は置換、無置換アリール基を表し、Ar6,
Ar7の一方と窒素原子に結合しているフェニレン基とが
結合して環を形成してもよい。R6は水素原子、置換、
無置換アルキル基又はアリール基を表し、R7は水素原
子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表
す。) さらに具体的には、一般式(A)に関するものとして、
例えば下記のごとき構造式を有するものがある。
【0047】
【化24】
【0048】
【化25】
【0049】
【化26】
【0050】
【化27】
【0051】
【化28】
【0052】
【化29】
【0053】又、一般式と(B)で表される具体的化合
物としては下記のものがある。
【0054】
【化30】
【0055】
【化31】
【0056】
【化32】
【0057】
【化33】
【0058】
【化34】
【0059】
【化35】
【0060】
【化36】
【0061】
【化37】
【0062】一方一般式(C)で表される具体的化合物
としては下記のごとき構造のものである。
【0063】
【化38】
【0064】
【化39】
【0065】
【化40】
【0066】本発明では、キャリア輸送物質として前記
本発明の他に、本発明の効果を損わない範囲で他のキャ
リア輸送物質を併用してもよい。
【0067】電荷輸送層の形成に際して使用する溶媒の
具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、
酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステル、四塩化炭
素、四臭化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テト
ラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジ
エチルホルムアミドなどを挙げることができる。これら
の溶媒は1種単独で使用してもよく、あるいは、2種以
上を混合溶媒として併用してもよい。
【0068】電荷輸送層の形成方法について述べる。電
荷輸送層は、電荷輸送物質とバインダー物質(電荷輸送
物質として光導電性バインダーを用いる場合はバインダ
ー物質を必ずしも含有させる必要はない。)とを、溶媒
中に溶解、分散せしめた溶媒または分散液を電荷発生層
上または他の電荷輸送層構成層上に塗布し、乾燥して形
成することができる。
【0069】電荷輸送層の塗布は、浸漬塗布、スプレー
塗布、ピードコート法および円形スライドホッパー、円
形エクストルーダといった円形量規制塗布機等を用いて
行うことができる。
【0070】なお、電荷輸送層の機械的強度をより向上
させるために表面領域側の構成層に用いる光導電性バイ
ンダーの分子量を上げた場合、溶解性のよい溶媒を用い
たとしても塗布液の粘度は増大していく。塗布液の粘度
が大きい場合、浸漬塗布を用いた際の塗布の容易性は低
下する。しかしながら、円形スライドホッパー、円形エ
クストルーダのような円形量規制塗布機をもちいた塗布
では、高粘度塗布液を用いても塗布の容易性は低下せず
有効な塗布手段となる。
【0071】また、本発明の電荷輸送層には保存性、耐
久性、耐環境性を向上させる目的でヒンダードフェノー
ル化合物等の酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤を含
有させることができる。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0073】導電性支持体としては鏡面加工を施した直
径80mm,長さ355mmのアルミニウム支持体を用いた。
【0074】<実施例・その1> 実施例1 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。
【0075】 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 450ml n-ブタノール 1350ml 次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層塗布液を浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して
電荷発生層を形成した。
【0076】〔電荷発生層塗布液〕
【0077】
【化41】
【0078】 上記化合物(G−1) 30g ブチラール樹脂エレックスB (BX−L、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0079】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0080】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T3−6 500g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解し
た。
【0081】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0082】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−1 280g をジクロロメタン2800mlに溶解した。
【0083】比較例1 実施例1と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0084】次いで、実施例1の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0085】実施例2 実施例1と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0086】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0087】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T2−21 560g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0088】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0089】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−2 280g をジクロロメタン2800mlに溶解した。
【0090】比較例2 実施例1と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0091】次いで、実施例2の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0092】実施例3 実施例2の電荷輸送層塗布液Bに低分子電荷輸送物質T
1−5を28g添加した以外は、実施例2と同様にして実
施例3の電子写真感光体を作製した。
【0093】実施例4 実施例1と同様にして中間層を形成した。
【0094】次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層
塗布液を浸漬塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるよ
うに塗布して電荷発生層を形成した。
【0095】〔電荷発生層塗布液〕
【0096】
【化42】
【0097】 上記化合物(G−2) 36g ブチラール樹脂レックスB (BM−S、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0098】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0099】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T1−2 420g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0100】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0101】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−3 280g ジクロロメタン2800mlに溶解した。
【0102】実施例5 実施例4の電荷輸送層塗布液Bを円形スライドホッパー
を用いて塗布した以外は実施例4と同様にして実施例5
の電子写真感光体を作製した。
【0103】比較例3 実施例4と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0104】次いで、実施例4の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により、乾燥後に膜厚が28μmとなるように塗
布して電荷輸送層を形成した。
【0105】比較例4 実施例4と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0106】次いで、実施例4の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により、乾燥後に膜厚が28μmとなるように塗
布して電荷輸送層を形成した。
【0107】実施例6 実施例4の電荷発生層塗布液を下記の電荷発生層塗布液
に換えた以外は実施例4と同様にして実施例6の電子写
真感光体を作成した。
【0108】〔電荷発生層塗布液〕
【0109】
【化43】
【0110】 上記化合物(G−3) 36g シリコーン樹脂(KR-5240:15%キシレン/ブタノール溶液、信越化学社製) 60ml メチルイソブチルケトン 1740ml からなる混合物をサンドミルで20時間分散して電荷発生
層塗布液とした。
【0111】比較例5 実施例1と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
次いで実施例3の電荷輸送層塗布液Bを浸漬塗布により
乾燥後の膜厚が28μmとなるように塗布して電荷輸送層
を形成した。
【0112】<電子写真感光体の評価>以上のようにし
て得た電子写真感光体をコニカ社製複写機U-BIX4045を
用いて以下に述べる特性評価を行い、結果を表1に示し
た。。
【0113】<電気的特性、繰り返し特性評価>上記複
写機を改造し表面電位計を備え付けて、帯電→露光→除
電のプロセスを、50,000回繰り返したときの1回目と5
0,000回目の黒紙電位、白紙電位及び残留電位(それぞ
れVb、Vw、Vr)を測定して評価した。
【0114】なお、ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.
3の黒紙原稿を複写する際の感光体の表面電位をいう。
同様に白紙電位とは反射濃度0.00の白紙原稿を複写する
際の感光体の表面電位をいう。
【0115】<画像評価>5万コピー後の画像サンプル
を見て、地カブリ、中間調画像での白スジや黒スジそし
て濃淡ムラなどの感光体劣化による画像欠陥が出ていな
いか調べた。
【0116】<耐摩耗性評価>感光体の耐摩耗性を5万
コピーの実写試験の前後での感光体膜厚の変化量で評価
した。なお、感光体の膜厚はFischer社製EDDY 560Cで測
定した。
【0117】
【表1】
【0118】表1の結果から分かるように、電荷輸送層
を2層以上に機能分離(本実施例では電荷輸送層を2層
とした、表面領域側構成層に耐摩耗性に優れた高分子電
荷輸送物質を、支持体側構成層に電気的特性に優れた低
分子電荷輸送物質を含有させる。)することによって、
高分子輸送物質を電荷輸送層に用いた機能分離型積層電
子写真感光体に共通した問題である感度の低さを解決す
ることができ、耐摩耗性や耐損傷性に優れ、かつ高感度
で繰り返し使用時においても残留電位の上昇や帯電性の
劣化がない耐久性に優れた電子写真感光体を作成出来
る。
【0119】<実施例・その2> 実施例7 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 450ml n-ブタノール 1350ml 次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層塗布液を浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して
電荷発生層を形成した。
【0120】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化41に示した化合物(G−1) 30g ブチラール樹脂エレックスB(BX−L、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0121】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0122】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T3−1 500g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0123】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0124】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−4 280g をジクロロメタン2800mlに溶解したもの。
【0125】実施例8 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0126】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0127】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T1−21 400g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0128】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0129】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0130】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−5 280g をジクロロメタン2800mlに溶解したもの。
【0131】実施例9 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0132】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0133】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T1−27 450g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0134】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0135】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0136】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−6 280g をジクロロメタン2800mlに溶解したもの。
【0137】実施例10 実施例9の電荷輸送層塗布液Bに低分子電荷輸送物質T
2−3を28g添加した以外は、実施例2と同様にして実
施例3の電子写真感光体を作製した。
【0138】実施例11 実施例7と同様にして中間層を形成した。
【0139】次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層
塗布液を浸漬塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるよ
うに塗布して電荷発生層を形成した。
【0140】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化合物化42(G−2) 36g ブチラール樹脂エレックスB (BM−S、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0141】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0142】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T2−16 280g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0143】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0144】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−7 280g をジクロロメタン2800mlに溶解したもの。
【0145】実施例12 実施例10の電荷輸送層塗布液Bを円形スライドホッパー
を用いて塗布した以外は実施例10と同様にして実施例11
の電子写真感光体を作製した。
【0146】比較例6 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0147】次いで、実施例8の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0148】比較例7 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0149】次いで、実施例9の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0150】比較例8 実施例10と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0151】次いで、実施例9の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0152】比較例9 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0153】次いで、実施例8の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0154】比較例10 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0155】次いで、実施例9の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0156】比較例11 実施例10と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0157】次いで、実施例10の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0158】実施例13 実施例9の電荷発生層塗布液を下記の電荷発生層塗布液
に換えた以外は実施例9と同様にして実施例12の電子写
真感光体を作成した。
【0159】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化合物化43(G−3) 36g シリコーン樹脂(KR-5240:15%キシレン/ブタノール溶液、信越化学社製) 60ml メチルイソブチルケトン 1740ml からなる混合をサンドミルで20時間分散して電荷発生層
塗布液とした。
【0160】比較例12 実施例7と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
次いで、実施例9の電荷輸送層塗布液Bを浸漬塗布によ
り乾燥後の膜厚が28μmとなるように塗布して電荷輸送
層を形成した。
【0161】実施例7〜13と比較例6〜12の結果をまと
めて表2に示す。
【0162】尚、特性評価については実施例1と同様に
行った。
【0163】
【表2】
【0164】表2から明らかなごとく、本発明の構成に
おいては、50,000回コピー後の特性もきわめて安定して
いることがわかる。
【0165】<実施例・その3> 実施例14 前記支持体上に下記の中間層塗布液を浸漬塗布により乾
燥後の膜厚が0.2μmになるように浸漬塗布で塗布して中
間層を形成した。 〔中間層塗布液〕 ポリアミド(東レ社製) 27g メタノール 450ml n-ブタノール 1350ml 次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層塗布液を浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布して
電荷発生層を形成した。
【0166】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化合物化41(G−1) 30g ブチラール樹脂エレックスB (BX−L、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0167】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0168】 〔電荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T1−20 560g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0169】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0170】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−8 280g をジクロロメタン2800mlに溶解した。
【0171】実施例15 実施例14の電荷輸送層塗布液Bに低分子電荷輸送物質T
3−5を28g添加した以外は、実施例14と同様にして実
施例15の電子写真感光体を作製した。
【0172】実施例16 実施例14と同様にして中間層を形成した。
【0173】次いで、上記中間層上に下記の電荷発生層
塗布液を浸漬塗布により乾燥後の膜厚が1.5μmになるよ
うに塗布して電荷発生層を形成した。
【0174】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化合物化42(G−2) 36g ブチラール樹脂エレックスB (BM−S、積水化学工業社製) 10g メチルエチルケトン 1800ml からなる混合物をサンドグラインダーで20時間分散して
電荷発生層塗布液とした。
【0175】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Aを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し電
荷輸送層の支持体側構成層を形成した。
【0176】 〔電荷荷輸送層塗布液A〕 低分子電荷輸送物質T2−22 500g ポリカーボネート (Z300、三菱瓦斯化学社製) 560g からなる混合物を1,2-ジクロロエタン2800mlに溶解した
もの。
【0177】次いで、下記の電荷輸送層塗布液Bを浸漬
塗布により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布して電
荷輸送層の表面領域側構成層を形成した。
【0178】 〔電荷輸送層塗布液B〕 高分子電荷輸送物質K−9 280g をジクロロメタン2800mlに溶解したもの。
【0179】実施例17 実施例16の電荷輸送層塗布液Bを円形スライドホッパー
を用いて塗布した以外は実施例16と同様にして実施例17
の電子写真感光体を作製した。
【0180】比較例13 実施例14と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0181】次いで、実施例14の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0182】比較例14 実施例14と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0183】次いで、実施例15の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0184】比較例15 実施例16と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0185】次いで、実施例16の電荷輸送層塗布液Bを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0186】比較例16 実施例14と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0187】次いで、実施例14の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。 比較例17 実施例16と同様にして中間層、電荷発生層を形成した。
【0188】次いで、実施例16の電荷輸送層塗布液Aを
浸漬塗布により乾燥後の膜厚が28μmになるように塗布
して電荷輸送層を形成した。
【0189】実施例18 実施例16の電荷発生層塗布液を下記の電荷発生層塗布液
に換えた以外は実施例16と同様にして実施例18の電子写
真感光体を作成した。
【0190】 〔電荷発生層塗布液〕 前記化合物化43(G−3) 36g シリコーン樹脂(KR-5240:15%キシレン/ブタノール溶液、信越化学社製) 60ml メチルイソブチルケトン 1740ml からなる混合物をサンドミルで20時間分散して電荷発生
層塗布液とした。
【0191】実施例14〜18、比較例13〜17の結果はまと
めて表3に示した。この結果からも本発明の特性はきわ
めて安定していることがわかる。
【0192】
【表3】
【0193】
【発明の効果】本発明により、耐摩耗性や耐損傷性に優
れ、かつ高感度で繰り返し使用時においても残留電位の
蓄積や帯電性の劣化がない耐久性に優れた電子写真感光
体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成例を示す断面図
である。
【図2】本発明の電子写真感光体の他の構成例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 電荷輸送層の下側構成層 5 電荷輸送層の上側構成層 6 中間層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層とを積層してなる感光体において、前記電
    荷輸送層が少なくとも2層の構成層からなり、これらの
    構成層のうち表面領域側の構成層に含まれる電荷輸送物
    質が下記の一般式(1)で表される繰り返し単位(1)
    および下記の一般式(2)で表される繰り返し単位
    (2)、 【化1】 〔ただし、式(1)中、R1は、各々独立に、水素原子
    または炭素数1〜5のアルキル基を示し、X1は水素原
    子、炭素数1〜5のアルキル基、一般式(3)で表され
    る芳香族アミノ基または一般式(4)で表される芳香族
    アミノ基、〕 【化2】 〔ただし、R2は、各々独立に水素原子又は炭素数1〜
    5のアルキル基であり、Yは、水素原子、一般式(5)
    で表される芳香族アミノ基または一般式(6)で表され
    る芳香族アミノ基、 【化3】 (R3は、各々独立に水素原子または炭素数1〜5のア
    ルキル基である。)である。〕を示し、X2は前記式
    (3)で表される芳香族アミノ基または前記式(4)で
    表される芳香族アミノ基を示し、X1とX2は互いに同じ
    でもよく、相違してもよく、Zは、直接結合、−O−、
    −S−、−SO2−、−(CH2)p−(ただし、pは2〜10の整
    数である。)、又は次の式(7)、 【化4】 (ただし、qは4〜10の整数である。)で表されるシク
    ロヘキシリデン基、又は次の一般式(8)、 【化5】 (ただし、R4は各間々独立に、水素原子、−CF3、炭素
    数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基
    である。)で表される基を示す、また、式(2)中、W
    1は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    6のアルキル基または炭素数6〜12にアリール基を示
    し、Qは直接結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −(CH2)−(ただし、nは2〜10の整数である。)、又
    は次の一般式(9)、 【化6】 (ただし、mは4〜10の整数である。)で表されるシク
    ロアルキリデン基、又は次の一般式(10)、 【化7】 (ただし、W2は各々独立に、水素原子、炭素数1〜6
    のアルキル基もしくはハロゲン置換アルキル基、または
    炭素数6〜12のアリール基である。)からなり、前記繰
    り返し単位(1)の含有割合がモル比で、0<{(1)
    / (1)+(2) }≦1の関係を満たすと共に、塩
    化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃
    における還元粘度〔ηsp/C〕が0.1dl/g以上であ
    るポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感
    光体。
  2. 【請求項2】 前記電荷輸送層の表面領域側の構成層中
    に低分子電荷輸送物質を含有してなることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層とを積層してなる感光体において、前記電
    荷輸送層が少なくとも2層の構成層からなり、これらの
    構成層のうち表面領域側の構成層に含まれる電荷輸送物
    質が下記の一般式(11)で表されるポリアリールアミン
    化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 【化8】 (ただし、式(11)中、nは5〜5,000の間、あるいは
    p>0のとき0、oは0〜5,000の間、あるいはp>0
    またはn=0のとき0、pは2〜100の間、あるいはn
    >0のとき0、X’およびX”は二官能性結合を持つ基
    から独立に選ばれる、Qは次の基、) 【化9】 を含有するヒドロキシ基末端を待つアリールアミン反応
    物から誘導される二価の基、Q’はQに対して定義され
    る基を含み、かつ、1,000〜80,000の間の重量平均分子
    量を持つヒドロキシ末端を持つポリアリールアミンから
    誘導される二価の基であり、式中、Arは以下からなる基
    より選ばれる、 【化10】 Rは−CH3、−C2H5、−C3H7および、−C4H9からなる基
    から選ばれる、Ar'は以下からなる基から選ばれる、 【化11】
  4. 【請求項4】 前記電荷輸送層の表面領域側の構成層中
    に低分子電荷輸送物質を含有してなることを特徴とする
    請求項3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層とを積層してなる感光体において、前記電
    荷輸送層が少なくとも2層の構成層からなり、これらの
    構成層のうち表面領域側の構成層に含まれる電荷輸送物
    質が下記の一般式(13)で表されるポリアリールアミン
    化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 【化12】 (ただし、一般式(13)中、nは5〜5,000であり、m
    は0または1であり、Zは、 【化13】 および−Ar−(X)n−Ar−からなる群から選ばれ、nは0
    または1であり、Arは 【化14】 からなる群より選ばれ、Rは−CH3、−C2H5、−C3H7
    よび−C4H9からなる群より選ばれ、Ar'は以下からなる
    基から選ばれる、 【化15】 Xは、 【化16】 からなる群より選ばれ、Sは0、1または2であり、
    R’およびR”は、個々に−CH2−、−CH2CH2−、−CH2
    CH2CH2−および−CH2CH2CH2CH2−からなる群より選ば
    れ、R"'は、 【化17】 からなる群より選ばれる。)
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送層の表面領域側の構成層中
    に低分子電荷輸送物質を含有してなることを特徴とする
    請求項5記載の電子写真感光体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1020513A (ja) * 1996-06-28 1998-01-23 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機電子写真感光体
US6286905B1 (en) 1996-08-30 2001-09-11 Komatsu Ltd. Cutting device with vertical and horizontal movement
KR100421403B1 (ko) * 2000-02-29 2004-03-09 캐논 가부시끼가이샤 전자사진 감광체의 제조 방법 및 그에 의해 제조된전자사진 감광체
JP2005154421A (ja) * 2003-10-27 2005-06-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd カルバゾール誘導体、発光素子、および発光装置
JP2008139888A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Xerox Corp 画像形成部材およびそれを調製するための方法

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