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JPH07130373A - 燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−パ−の撥水化処理法 - Google Patents

燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−パ−の撥水化処理法

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Publication number
JPH07130373A
JPH07130373A JP5297282A JP29728293A JPH07130373A JP H07130373 A JPH07130373 A JP H07130373A JP 5297282 A JP5297282 A JP 5297282A JP 29728293 A JP29728293 A JP 29728293A JP H07130373 A JPH07130373 A JP H07130373A
Authority
JP
Japan
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carbon paper
electrode
water
water repellent
fuel cell
Prior art date
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Pending
Application number
JP5297282A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Seki
務 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/96Carbon-based electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】撥水化カ−ボンペ−パ−を用いる形式の固体高
分子型燃料電池用電極の製造法において、その撥水化カ
−ボンペ−パ−の作製工程を、カ−ボンペ−パ−に撥水
化剤、特にPTFE系のディスパ−ジョンを含浸させた
後、その表面上の残余のディスパ−ジョンを吸湿材を用
いて取り除くことにより行う。 【効果】撥水化カ−ボンペ−パ−の作製工程において、
カ−ボンペ−パ−に撥水化剤のディスパ−ジョンを含浸
させた後、その表面上の残余のディスパ−ジョンを、吸
湿材を用いて取り除くことにより、この工程を経て得ら
れる撥水化カ−ボンペ−パ−を使用した電極の性能を向
上させ、これを用いた燃料電池の特性を大幅に改善する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体高分子型燃料電池
用電極の製造方法に関し、より具体的には、電極シ−ト
の基材として、撥水化処理をしたカ−ボンペ−パ−を用
いる形式の固体高分子型燃料電池用電極の製造方法にお
いて、その製造工程中の一環として行うカ−ボンペ−パ
−の撥水化処理法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質型燃料電池は、イオン
伝導体すなわち電解質が固体で且つ高分子である点に特
徴を有するものであるが、その固体高分子電解質として
は、具体的にはイオン交換樹脂膜等が使用され、この電
解質を挟んで負極及び正極の両電極を配置し、例えば負
極側に水素を、また正極側には酸素又は空気を供給する
ことにより電気化学反応を起こさせ、電気を発生させる
ものである。
【0003】その固体高分子電解質に接する負極及び正
極の両電極としては、固体高分子電解質の表面形状に対
応してシ−ト状に形成され、その中に反応を促進させる
ための触媒が添加される形式のものがあるが、この形式
の電極の製造法としては、これまで種々のものが提案さ
れてきている。
【0004】例えば、米国特許第3297484号及び
同第3432355号には、予じめ調製した電極触媒粒
子をポリテトラフルオロエチレンと混合して電極シ−ト
を形成し、これを固体電解質としてのイオン交換樹脂膜
に熱圧着する方法が記載されているが、このように電解
質と電極とをそのまま接合するだけでは、反応サイト
(反応域)が電解質と電極との二次元的な界面に極限さ
れ、実質的な作用面積が少ない。
【0005】このため、これを改善する手法の一つとし
て、固体電解質としてのスチレン−ジビニルベンゼンス
ルホン酸樹脂膜に、触媒金属を担持したカ−ボン粉末と
スチレン−ジビニルスルホン酸樹脂粉末とポリスチレン
結着剤との混合物からなる電子−イオン混合電導体層を
接合することにより、電極材料と固体電解質材料との接
点を多くし、反応サイトの三次元化を図ることが提案さ
れている。
【0006】電気化学、53、No.10(198
5)、第812〜817頁では、上記技術を紹介した上
で、そのようにスチレン−ジビニルベンゼン系のイオン
交換樹脂膜を電解質とした燃料電池においては、電子−
イオン混合伝導体層を設けたにしても、取り出し得る電
流密度が低い等の難点がある旨指摘し、これに代わるパ
−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂膜を使用する場合に
おいて、反応サイトを三次元化し、作用面積を上げる試
みが紹介されている。
【0007】これによれば、固体高分子電解質としてパ
−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂膜の一種であるNA
FION−117膜(Du Pont社製、商品名)を
使用し、このNAFION膜の片面に無電解メッキ法
(浸透法)により白金電極を接合して水素極すなわちア
ノ−ドとする一方、この電極の対極を構成する酸素極す
なわちカソ−ド側電極については、概略、以下の工程に
より製作されている。
【0008】まず、酸素極用の電極触媒粉末として、白
金ブラック粉末又は10%の白金を担持したカ−ボン粉
末(白金担持カ−ボン粉末)を用い、これにアンバ−ラ
イトIR−120B(T−3)〔スチレン−ジビニルベ
ンゼンスルホン酸樹脂、Na型、粒経30μmの粉末、
Organo社製、商品名〕又はNAFION−117
(パ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂、H型、脂肪族
アルコ−ルと水との混合溶媒中5%溶液、Aldric
h Chemical社製、商品名)を、種々の混合比
で混合する。
【0009】次いで、上記各混合物に対し、PTFE
を、白金ブラック粉末の場合は固形分重量割合で30
%、白金担持カ−ボン粉末の場合には同じく60%、水
懸濁液状で加えて混合、混練した後、この混練物を圧延
してシ−ト状とし、真空乾燥後、この酸素極シ−トを固
体高分子電解質としてのNAFION膜に対してホット
プレスする(温度100°C、圧力210kg/cm
2 )、というものである。
【0010】そしてそこでは、固体高分子電解質として
のNAFION膜に一体に接合された酸素極にイオン交
換樹脂を混入することにより、電極反応サイトの三次元
化を図ると分極特性が著しく向上し、特にこのイオン交
換樹脂の混入による効果は、白金を担持したカ−ボンを
電極触媒とした場合に大きい旨指摘されている。
【0011】以上の技術では、その電極シ−トは、何れ
も電極材料の混練物を圧延することにより作製されてい
るが、この電極シ−トの作製の仕方としては、その基材
として別途多孔性のペ−パ−又はシ−トを用い、これに
触媒粒子等を担持させる形式で行う手法も行われてい
る。
【0012】この場合には、例えば、そのペ−パ−又は
シ−トとして所定の気孔率及び厚さを有するカ−ボンペ
−パ−を用い、これに対して、PTFE系のディスパ−
ジョンを含浸させた後、熱処理をして撥水化処理をし、
この撥水化処理カ−ボンペ−パ−上に、触媒粉末等の電
極構成成分を付着、担持させるものであるが、特開平4
−162365号公報はその一例である。
【0013】この公報に記載の技術は、シ−ト状触媒層
構成用の微粉末として、白金触媒担持のカ−ボンブラッ
クと触媒無担持のカ−ボンブラックとの混合物を用いる
点に特徴を有するものであるが、ここでのシ−トは、そ
の基材として撥水化カ−ボンペ−パ−が使用され、触媒
粒子を含む微粉末の混合物は、この撥水化カ−ボンペ−
パ−上へ散布され、加熱下、プレスをすることによって
付着させている。
【0014】電極シ−トを作製する上で、上記のよう
に、そのシ−ト基材として撥水化カ−ボンペ−パ−を用
いる場合には、まずそのカ−ボンペ−パ−に対して適当
な所定の撥水化剤等を用いてその撥水化処理を施こす必
要がある。
【0015】その態様としては、撥水化用成分を含む溶
液ないしは懸濁液をカ−ボンペ−パ−上に注ぐ等によ
り、付着させた後、溶媒の蒸発、除去操作を行うのが通
常であり、またこれを行う必要があるが、その撥水剤す
なわち撥水化用成分としては、その撥水性、水溶性等
上、優れた特性を備えるポリテトラフルオロエチレンす
なわちPTFEが用いられている。
【0016】本発明者は、固体高分子型燃料電池で使用
するこのような電極を製造する方法について、各種の研
究、開発を進めてきているが、返ってPTFEを用いる
ことなく、製造工程を簡略化し、その電池性能上も優れ
た電極を製造する方法を別途開発し、先に特許出願をし
ているが(特願平4−358058号、特願平4−35
8059号)、この場合にも、基材シ−トとしてそのよ
うな撥水化カ−ボンペ−パ−を使用する点では変わりは
ない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、以上のよ
うな固体高分子型燃料電池用電極の製造過程について、
カ−ボンペ−パ−の撥水化処理工程を含めて、さらに研
究、検討を続けているうち、上記そのように撥水化カ−
ボンペ−パ−自体の製作工程の中に、この工程を経て得
られた電極の特性を左右し、延いて、この電極を組込ん
だ燃料電池の性能を左右する要素があることを見出し、
本発明に到達するに至ったものである。
【0018】すなわち、本発明は、そのシ−ト基体とし
て、撥水化処理したカ−ボンペ−パ−を用いる形式の固
体高分子型燃料電池用電極の製造法において、カ−ボン
ペ−パ−の撥水化処理工程自体を改善することにより、
これを経て得られる電極の性能を格段に向上させ、延い
て、この電極を組込んだ燃料電池の性能を改善すること
を目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、その電極シ−
トの基材として、撥水化処理をしたカ−ボンペ−パ−を
用いる形式の固体高分子型燃料電池用電極の製造法にお
いて、そのカ−ボンペ−パ−に撥水化剤のディスパ−ジ
ョンを含浸させた後、その表面上の残余のディスパ−ジ
ョンを吸湿性で、繊維逸脱のない吸湿材を用いて取り除
くことを特徴とする固体高分子型燃料電池用電極におけ
るカ−ボンペ−パ−の撥水化処理法を提供するものであ
る。
【0020】この場合、その吸湿性の材料としては、吸
湿性が良好で、繊維逸脱のない材料である必要があり、
またこのような性質を備える材料であれば足りるが、具
体的には、これらの性質を備える紙、布、等を使用する
ことができる。
【0021】また、その吸湿性材料を用いて行う、その
除去の仕方としては、それら吸湿性材料の面上に、撥
水化剤のディスパ−ジョンを含浸させたカ−ボンペ−パ
−の片面を載置して吸湿し、その後、他方の面について
も同様に吸湿する、PTFEのディスパ−ジョンを含
浸させたカ−ボンペ−パ−を、2枚の吸湿性材料の面間
に挟んで吸湿する、等種々の態様を採ることができる。
【0022】また、撥水化カ−ボンペ−パ−作製上使用
するカ−ボンペ−パ−としては、その厚さ、多孔性の程
度等を含め、従来使用されているものが使用でき、また
その撥水化剤すなわち撥水化用材料としては、この種材
料としてこれまで使用されている材料と異なる必要はな
いが、その撥水性、水溶性等の諸面から、特にPTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)系のものであるのが望
ましい。ここで、PTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)系とは、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体、その他その共重合体等をも含む意
味である。
【0023】また、本発明で得られる撥水化カ−ボンペ
−パ−は、固体高分子型燃料電池用電極の製造法におい
て、その電極をシ−トとして適用する形式のものであれ
ば、触媒粒子、固体高分子電解質等の材質上の種類、各
種処理法、その他の要件如何を問わず、何れにも適用す
ることができる。
【0024】本発明によれば、これらの処理を経て得ら
れる撥水化カ−ボンペ−パ−を使用することにより、以
下で述べるとおり、その電極の特性を向上させ、電池の
性能を改善することができるが、その理由は、吸湿紙に
より表面の余分なディスパ−ジョンを取り除くことによ
り、カ−ボンペ−パ−の表面に高抵抗層が形成されるこ
とを防いでいるからである。
【0025】また、本発明方法では、カ−ボンペ−パ−
内部に浸み込んだディスパ−ジョンをも吸収してしまう
可能性がないため、高い性能を維持することができるも
のであり、その撥水性能を、減殺することなく、実質上
そのまま維持し、抵抗の小さい優れた撥水化カ−ボンペ
−パ−が得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、まず、
本発明に係る撥水化カ−ボンペ−パ−の作製例について
説明し、次いで、これを用いて得た電極を固体高分子型
燃料電池に適用した場合の例を説明する。なお、本発明
がこの実施例に限定されないことは勿論である。
【0027】《作製例》 まず、ネオフロン(登録商標、ダイキン工業社製、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体)のディスパ−ジョン、気孔率80%、厚さ0.
4mmのカ−ボンペ−パ−(東レ社製、TGP−H−1
20)及び吸湿性の紙(キムタオル、十條キンバリ−社
製、登録商標)を用意した。 次に、上記ネオフロンのディスパ−ジョンの50重
量%溶液を蒸留水により4倍に希釈し、12.5重量%
のディスパ−ジョンを得、この溶液に、超音波を加え
て、液を均一化した。
【0028】 この均一化したネオフロンのディスパ
−ジョン溶液に対し、上記カ−ボンペ−パ−を浸し、2
4時間放置した後、ディスパ−ジョンを含浸したカ−ボ
ンペ−パ−を取り出し、その片面をキムタオル上に載置
し、30秒間吸湿した。引続き、このディスパ−ジョン
含浸カ−ボンペ−パ−のもう一方の面を同じくキムタオ
ルに載せ、同様に吸湿した。
【0029】 次いで、上記で得たペ−パ−をN2
スにより置換した恒温槽中に容れ、温度280゜C、3
時間処理し、水、界面活性剤、その他蒸発成分を蒸発、
除去し、引続き、温度を380゜Cに上げて3時間処理
し、これによってそのカ−ボンペ−パ−にネオフロンを
20%結着させ、撥水化カ−ボンペ−パ−を得た。
【0030】 一方、上記における、ネオフロンの
ディスパ−ジョンを含浸させたカ−ボンペ−パ−につい
て、キムタオルによる吸湿処理を行わない点以外は、す
べて上記〜と同様にして、撥水化カ−ボンペ−パ−
を得た。以降、これを比較例(従来例)用とした。
【0031】以上のとおりに作製した撥水化カ−ボンペ
−パ−を用い、常法に従い、触媒シ−トを作製したが、
以下、その概略を説明する。 (1) まず、触媒粒子として白金ブラックをカ−ボン
ブラック粒子に担持したものを準備し、この粒子に、N
AFION−117のアルコ−ル溶液を加え、均一に混
合した。
【0032】(2) 次いで、この混合液から溶媒を除
去したが、この操作は、その混合液収容容器の下部から
温度50゜C、真空中で、12時間加熱することにより
実施し、これによって触媒の各粒子がNAFION−1
17がコ−ティングされた触媒粒子を得、これを蒸留水
に分散させ、懸濁液とした。
【0033】(3) 次に、前記〜及び比較例用と
しての前記で得た撥水化カ−ボンペ−パ−上で、上記
(1)〜(2)で得た触媒粒子の懸濁液を濾過し、この
撥水化カ−ボンペ−パ−上に各コ−ティング触媒粒子を
均一に堆積させた。
【0034】(4) その濾過操作は、この例では、揆
水化カ−ボンペ−パ−を多孔板上に載置し、その上に上
記懸濁液を注ぐ一方、下方を減圧して、溶媒のみを透過
させる、いわゆるヌッツェ漏斗形式で実施した。この濾
過操作の終了後、温度80゜C、真空中、12時間加熱
し、電極シ−トを得た。
【0035】前述〜及び比較例用としてのにより
作製した揆水化カ−ボンペ−パ−を使用し、(1)〜
(4)の工程により作製した電極シ−トを用い、これを
固体高分子電解質と組合せ、セットした。これは、以上
で作製した2枚の電極シ−トの間に固体高分子電解質膜
(NAFION−117膜)を挟み、温度140°C、
圧力100kgf/cm2 の加圧下、60秒間プレスし
て行った。
【0036】次いで、このようにして正極、負極の両電
極シ−トをセットした固体高分子電解質膜(NAFIO
N−117膜)を電池用枠内に組み込み、導線、ガス管
等を接続して燃料電池を構成した。これらのセット、組
み込み等は、実施例及び比較例毎に各々複数個について
行い、以下の操作、測定に供した。
【0037】各供試電池では、燃料として水素を使用し
て、これをアノ−ド側に供給する一方、カソ−ド側には
酸素を供給した。この両ガスの供給圧力はともに2at
mとし、水素は75°Cで、酸素については25°Cで
加湿し、また電池の温度を60°Cに保って操作し、測
定した。
【0038】図1は、以上で得た供試電池について測定
した電流密度とセル電圧との関係を示したものである。
これによれば、比較例(従来例)の場合には、初期の段
階では0.8V〜0.95V程度の電圧を示すが、電流
密度の増加に伴い、その値は急激に低下し、電流密度
0.2A/cm2 の時点で0.2Vを切ってしまう。
【0039】これに対して、実施例における電圧は、初
期の段階における0.8V〜0.98V程度から、電流
密度の増加に伴い、徐々に低下しては行くが、電流密度
0.8A/cm2 に至っても、なお約0.25V程度の
電圧を保持できることが分かる。
【0040】このように、本発明では、固体高分子型燃
料電池用電極の製造法において、この製造過程の一環と
して行うカ−ボンペ−パ−の撥水化処理を改善すること
により、その撥水性能を維持しつつ、抵抗の小さい撥水
化カ−ボンペ−パ−を得ることができ、これを用いて製
作した電極の性能を向上させるとともに、これを組み込
んだ燃料電池の特性を大幅に改善することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、電極シ
−トの基材として、撥水化処理をしたカ−ボンペ−パ−
を使用する形式の固体高分子型燃料電池用電極の製造法
において、そのカ−ボンペ−パ−に撥水化剤のディスパ
−ジョンを含浸させた後、その表面上の残余のディスパ
−ジョンを、吸湿材を用いて取り除くことにより、この
工程を経て得られる電極の性能を向上させ、これを用い
た燃料電池の特性を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例(従来例)で製作した電極を
セットした電池について測定した電流密度とセル電圧と
の関係を示す図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極シ−トの基材として、撥水化処理をし
    たカ−ボンペ−パ−を用いる形式の固体高分子型燃料電
    池用電極の製造法において、そのカ−ボンペ−パ−に撥
    水化剤のディスパ−ジョンを含浸させた後、その表面上
    の残余のディスパ−ジョンを吸湿性で、繊維逸脱のない
    吸湿材を用いて取り除くことを特徴とする固体高分子型
    燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−パ−の撥水化処理
    法。
  2. 【請求項2】撥水化剤がポリテトラフルオロエチレン系
    のディスパ−ジョンであることを特徴とする請求項1記
    載の固体高分子型燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−
    パ−の撥水化処理法。
  3. 【請求項3】吸湿材として、吸湿性が良好で、繊維逸脱
    のない紙又は布を使用することを特徴とする請求項1記
    載の固体高分子型燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−
    パ−の撥水化処理法。
JP5297282A 1993-11-03 1993-11-03 燃料電池用電極におけるカ−ボンペ−パ−の撥水化処理法 Pending JPH07130373A (ja)

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JP (1) JPH07130373A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001513940A (ja) * 1998-03-06 2001-09-04 マグネート−モートア、ゲゼルシャフト、フュール、マグネートモートリシェ、テヒニク、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング 水に対する拡散能力が低いガス拡散電極およびポリマー電解膜燃料電池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001513940A (ja) * 1998-03-06 2001-09-04 マグネート−モートア、ゲゼルシャフト、フュール、マグネートモートリシェ、テヒニク、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング 水に対する拡散能力が低いガス拡散電極およびポリマー電解膜燃料電池

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