JPH07123797A - 回転変動制御装置 - Google Patents
回転変動制御装置Info
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- JPH07123797A JPH07123797A JP5262578A JP26257893A JPH07123797A JP H07123797 A JPH07123797 A JP H07123797A JP 5262578 A JP5262578 A JP 5262578A JP 26257893 A JP26257893 A JP 26257893A JP H07123797 A JPH07123797 A JP H07123797A
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- Japan
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- battery
- field current
- engine
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- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Eletrric Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、アイドル回転中および低速運転
中に電気負荷が増大してもエンジン回転数の低下を抑制
することができ、コストアップを招くことなくバッテリ
上がりや不快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装
置を得る。 【構成】 発電機10からの整流出力が必要に応じて供
給される電気負荷と、発電機からの整流出力により充電
されるバッテリ12と、バッテリ電圧VBが設定値VA
となるように発電機の界磁電流IFを制御するレギュレ
ータ10Rと、エンジン1の運転状態に基づいてバッテ
リの目標電圧VRを演算する目標電圧演算部21と、目
標電圧とバッテリ電圧との電圧偏差ΔVに応じて発電機
の界磁電流を制限する界磁電流制限手段15Aとを備
え、バイパス空気通路を含む吸気系へのフィードバック
によるアイドル回転数制御とは別に発電量を制限する。
中に電気負荷が増大してもエンジン回転数の低下を抑制
することができ、コストアップを招くことなくバッテリ
上がりや不快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装
置を得る。 【構成】 発電機10からの整流出力が必要に応じて供
給される電気負荷と、発電機からの整流出力により充電
されるバッテリ12と、バッテリ電圧VBが設定値VA
となるように発電機の界磁電流IFを制御するレギュレ
ータ10Rと、エンジン1の運転状態に基づいてバッテ
リの目標電圧VRを演算する目標電圧演算部21と、目
標電圧とバッテリ電圧との電圧偏差ΔVに応じて発電機
の界磁電流を制限する界磁電流制限手段15Aとを備
え、バイパス空気通路を含む吸気系へのフィードバック
によるアイドル回転数制御とは別に発電量を制限する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関(エンジ
ン)により発電機を駆動するガソリンエンジン自動車等
の回転変動制御装置に関し、特にコストアップを招くこ
とがなくまたアイドル運転中および低速運転中などに電
気負荷が急増しても不快な振動等を生じることのない回
転変動制御装置に関するものである。
ン)により発電機を駆動するガソリンエンジン自動車等
の回転変動制御装置に関し、特にコストアップを招くこ
とがなくまたアイドル運転中および低速運転中などに電
気負荷が急増しても不快な振動等を生じることのない回
転変動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガソリンエンジン自動車にはエ
ンジンにより回転駆動されて発電電力を出力するオルタ
ネータ(発電機)が搭載されており、エンジン回転中に
おいてオルタネータから発電された電力は、必要に応じ
て各種電気負荷に供給されるとともに、余裕電力により
車載バッテリを充電している。
ンジンにより回転駆動されて発電電力を出力するオルタ
ネータ(発電機)が搭載されており、エンジン回転中に
おいてオルタネータから発電された電力は、必要に応じ
て各種電気負荷に供給されるとともに、余裕電力により
車載バッテリを充電している。
【0003】図12は一般的な回転変動制御装置の駆動
系の概略を示す構成図であり、図において、1はエンジ
ン、2はエンジン1に混合気を供給するための吸気管、
3は吸気管2の上流端に設けられて吸入空気を浄化する
エアクリーナ、4は吸気管2の途中に設けられてエンジ
ン1への吸入空気量を調整するスロットルバルブ、5は
スロットルバルブ4の全閉状態によりアイドル状態を検
出するアイドルスイッチである。
系の概略を示す構成図であり、図において、1はエンジ
ン、2はエンジン1に混合気を供給するための吸気管、
3は吸気管2の上流端に設けられて吸入空気を浄化する
エアクリーナ、4は吸気管2の途中に設けられてエンジ
ン1への吸入空気量を調整するスロットルバルブ、5は
スロットルバルブ4の全閉状態によりアイドル状態を検
出するアイドルスイッチである。
【0004】6はスロットルバルブ4をバイパスするよ
うに吸気管2に設けられたバイパス空気通路、7はバイ
パス空気通路6内に設けられてバイパス空気通路6を閉
成側に付勢する圧縮コイルバネ、8は圧縮コイルバネ7
の先端に設けられた針状バルブ、9は針状バルブ8を駆
動してバイパス空気通路6の開閉制御を行うソレノイド
である。
うに吸気管2に設けられたバイパス空気通路、7はバイ
パス空気通路6内に設けられてバイパス空気通路6を閉
成側に付勢する圧縮コイルバネ、8は圧縮コイルバネ7
の先端に設けられた針状バルブ、9は針状バルブ8を駆
動してバイパス空気通路6の開閉制御を行うソレノイド
である。
【0005】10はエンジン1により駆動されて発電電
力を出力する発電機すなわちオルタネータ、11はオル
タネータ10の出力端子に接続された電気負荷、12は
オルタネータ11により充電されるバッテリである。
力を出力する発電機すなわちオルタネータ、11はオル
タネータ10の出力端子に接続された電気負荷、12は
オルタネータ11により充電されるバッテリである。
【0006】13はエンジン1の各気筒に分配給電して
気筒毎の点火タイミングを決定するディストリビュー
タ、14はエンジン1により駆動されるクランク軸の回
転に同期したクランク角信号θを生成するクランク角セ
ンサである。この場合、クランク角センサ14は、ディ
ストリビュータ13に設けられている。
気筒毎の点火タイミングを決定するディストリビュー
タ、14はエンジン1により駆動されるクランク軸の回
転に同期したクランク角信号θを生成するクランク角セ
ンサである。この場合、クランク角センサ14は、ディ
ストリビュータ13に設けられている。
【0007】15はマイクロコンピュータからなる電子
制御装置であり、エンジン1の運転状態を示す各種セン
サ信号に基づいて各種制御パラメータ等を演算し、各種
制御機器を制御する。電子制御装置15は、たとえばア
イドルスイッチ5からのアイドル検出信号Aおよびクラ
ンク角センサからのクランク角信号θ等を取り込み、ア
イドル回転数制御(ISC)用のソレノイド9に対する
制御信号C等を生成する。
制御装置であり、エンジン1の運転状態を示す各種セン
サ信号に基づいて各種制御パラメータ等を演算し、各種
制御機器を制御する。電子制御装置15は、たとえばア
イドルスイッチ5からのアイドル検出信号Aおよびクラ
ンク角センサからのクランク角信号θ等を取り込み、ア
イドル回転数制御(ISC)用のソレノイド9に対する
制御信号C等を生成する。
【0008】図12に示すように、エンジン1には、エ
アクリーナ3から吸気管3を介して空気が送られ、この
とき、吸気管2の途中に設けられたスロットルバルブ4
は、アクセルペダル(図示せず)に連動して開閉され
る。スロットルバルブ4は、アイドル運転時には全閉と
なり、スロットルバルブ4の全閉状態(アイドル運転状
態)はアイドルスイッチ5により検出される。
アクリーナ3から吸気管3を介して空気が送られ、この
とき、吸気管2の途中に設けられたスロットルバルブ4
は、アクセルペダル(図示せず)に連動して開閉され
る。スロットルバルブ4は、アイドル運転時には全閉と
なり、スロットルバルブ4の全閉状態(アイドル運転状
態)はアイドルスイッチ5により検出される。
【0009】バイパス空気通路6は、スロットルバルブ
4を迂回するように吸気管2の上流側と下流側とを連通
している。バイパス空気通路6内には、圧縮コイルバネ
7で付勢された針状バルブ(バイパスバルブ)8が設け
られており、電子制御装置15からの制御信号Cによっ
てソレノイド9がデューティ駆動されることにより、針
状バルブ8が駆動されてバイパス空気通路6が開閉され
る。
4を迂回するように吸気管2の上流側と下流側とを連通
している。バイパス空気通路6内には、圧縮コイルバネ
7で付勢された針状バルブ(バイパスバルブ)8が設け
られており、電子制御装置15からの制御信号Cによっ
てソレノイド9がデューティ駆動されることにより、針
状バルブ8が駆動されてバイパス空気通路6が開閉され
る。
【0010】一方、オルタネータ10は、エンジン1に
より回転駆動されて発電を行い、電気負荷11に電力を
供給したり、余裕電力をバッテリ12に充電する。バッ
テリ12は、オルタネータ10による発電電力が不足し
たり、または発電が行われない場合に、電気負荷11に
電力を供給する。
より回転駆動されて発電を行い、電気負荷11に電力を
供給したり、余裕電力をバッテリ12に充電する。バッ
テリ12は、オルタネータ10による発電電力が不足し
たり、または発電が行われない場合に、電気負荷11に
電力を供給する。
【0011】図13は従来の回転変動制御装置の駆動系
の電気系統を示すブロックであり、10および12は前
述と同様のものである。オルタネータ10は、以下の1
0F、10S、10Dおよび10Rを主要構成としてい
る。
の電気系統を示すブロックであり、10および12は前
述と同様のものである。オルタネータ10は、以下の1
0F、10S、10Dおよび10Rを主要構成としてい
る。
【0012】10Fはエンジン1により回転されるとと
もに界磁電流IFにより励磁されるフィールドコイル、
10Sはフィールドコイル10Fに対向配置された3相
のステータコイルであり、各コイル10Fおよび10S
はオルタネータ10の発電部を構成している。10Dは
ステータコイル10Sの出力端子に接続された3相のダ
イオードブリッジからなる全波整流器である。
もに界磁電流IFにより励磁されるフィールドコイル、
10Sはフィールドコイル10Fに対向配置された3相
のステータコイルであり、各コイル10Fおよび10S
はオルタネータ10の発電部を構成している。10Dは
ステータコイル10Sの出力端子に接続された3相のダ
イオードブリッジからなる全波整流器である。
【0013】10Rは界磁電流IFを制御するレギュレ
ータであり、全波整流器10Dの出力電圧(発電電圧)
すなわちバッテリ12の端子電圧VB(以下、バッテリ
電圧という)と使用される電気負荷11の容量とに応じ
て、界磁電流IFをオンオフ制御することにより、発電
部10Fおよび10Sによる発電電力を調整する。
ータであり、全波整流器10Dの出力電圧(発電電圧)
すなわちバッテリ12の端子電圧VB(以下、バッテリ
電圧という)と使用される電気負荷11の容量とに応じ
て、界磁電流IFをオンオフ制御することにより、発電
部10Fおよび10Sによる発電電力を調整する。
【0014】Sはバッテリ電圧VBを検出するための電
圧検出端子、VAはたとえばレギュレータ10Rの温度
に応じて設定されるバッテリ12の端子電圧の設定値
(ほぼ一定値の14.5V程度)、30は設定値VAと
実際のバッテリ電圧VBとを比較してこれらの電圧偏差
に応じた出力信号を生成する比較器、31は比較器30
の出力信号に応じてオンオフ制御されて界磁電流IFを
決定するパワートランジスタである。
圧検出端子、VAはたとえばレギュレータ10Rの温度
に応じて設定されるバッテリ12の端子電圧の設定値
(ほぼ一定値の14.5V程度)、30は設定値VAと
実際のバッテリ電圧VBとを比較してこれらの電圧偏差
に応じた出力信号を生成する比較器、31は比較器30
の出力信号に応じてオンオフ制御されて界磁電流IFを
決定するパワートランジスタである。
【0015】なお、図13には示されないが、車両に搭
載された各種の電気負荷11は全波整流器10Dの出力
端子に接続されている。
載された各種の電気負荷11は全波整流器10Dの出力
端子に接続されている。
【0016】レギュレータ10Rは、電圧検出端子Sか
ら検出されるバッテリ電圧VBが低下したり、使用され
る電気負荷11の容量が増加した場合に、界磁電流IF
のデューティ比を大きくして発電電流を増加させる。ま
た、逆に、電気負荷11の容量が減少した場合には、界
磁電流IFのデューティ比を小さくして発電電流を減少
させる。
ら検出されるバッテリ電圧VBが低下したり、使用され
る電気負荷11の容量が増加した場合に、界磁電流IF
のデューティ比を大きくして発電電流を増加させる。ま
た、逆に、電気負荷11の容量が減少した場合には、界
磁電流IFのデューティ比を小さくして発電電流を減少
させる。
【0017】また、たとえば電子制御装置15からの指
令により、レギュレータ10Rの電圧調整端子(図示せ
ず)の電位がコントロールユニット(図示せず)を介し
てアースされると、フィールドコイル10Fに流れる界
磁電流IFが零となって発電電流が零となり、オルタネ
ータ10の発電はカットされる。
令により、レギュレータ10Rの電圧調整端子(図示せ
ず)の電位がコントロールユニット(図示せず)を介し
てアースされると、フィールドコイル10Fに流れる界
磁電流IFが零となって発電電流が零となり、オルタネ
ータ10の発電はカットされる。
【0018】次に、図12および図13を参照しなが
ら、従来の回転変動制御装置の具体的な動作について説
明する。オルタネータ10において、フィールドコイル
10Fを有するロータを回転させると、ステータに設け
られたステータコイル10Sに3相交流が発生する。こ
の3相交流は、たとえば6個のダイオードからなる3相
ブリッジで形成された全波整流器10Dにより整流さ
れ、直流電圧となって出力される。
ら、従来の回転変動制御装置の具体的な動作について説
明する。オルタネータ10において、フィールドコイル
10Fを有するロータを回転させると、ステータに設け
られたステータコイル10Sに3相交流が発生する。こ
の3相交流は、たとえば6個のダイオードからなる3相
ブリッジで形成された全波整流器10Dにより整流さ
れ、直流電圧となって出力される。
【0019】このとき、オルタネータ10の発電電圧
は、エンジン1の回転に対応したロータの回転速度とフ
ィールドコイル10Fに流される励磁用の界磁電流IF
の大きさとに比例する。この発電電圧は、各種の電気負
荷11に供給したりバッテリ12を充電するために一定
に保持する必要あり、ロータ回転速度が高くなって発電
電圧が規定値以上になろうとすると、上述のように、レ
ギュレータ10Rにより界磁電流IFが調整されて発電
電圧が抑制される。
は、エンジン1の回転に対応したロータの回転速度とフ
ィールドコイル10Fに流される励磁用の界磁電流IF
の大きさとに比例する。この発電電圧は、各種の電気負
荷11に供給したりバッテリ12を充電するために一定
に保持する必要あり、ロータ回転速度が高くなって発電
電圧が規定値以上になろうとすると、上述のように、レ
ギュレータ10Rにより界磁電流IFが調整されて発電
電圧が抑制される。
【0020】レギュレータ10Rは、電気負荷11への
供給電流に応じてオルタネータ10内のフィールドコイ
ル10Fに流す界磁電流IFの値を調整しており、トラ
ンジスタ式の場合は、パワートランジスタ31のオンオ
フにより界磁電流IFのデューティ比を増減して通電量
を制御する。このように、レギュレータ10Rでオルタ
ネータ10の発電電圧を調整することにより、バッテリ
12の過充電や過放電の発生を防止している。
供給電流に応じてオルタネータ10内のフィールドコイ
ル10Fに流す界磁電流IFの値を調整しており、トラ
ンジスタ式の場合は、パワートランジスタ31のオンオ
フにより界磁電流IFのデューティ比を増減して通電量
を制御する。このように、レギュレータ10Rでオルタ
ネータ10の発電電圧を調整することにより、バッテリ
12の過充電や過放電の発生を防止している。
【0021】レギュレータ10Rは、電気負荷11が大
きくなると、オルタネータ10内のフィールドコイル1
0Fに流す界磁電流IFを大きくし、電気負荷11が小
さくなると、界磁電流IFを小さくする。したがって、
オルタネータ10を回転駆動させるために必要なトルク
は、電気負荷11が大きいときには大きくなり、電気負
荷11が小さいときには小さくなる。
きくなると、オルタネータ10内のフィールドコイル1
0Fに流す界磁電流IFを大きくし、電気負荷11が小
さくなると、界磁電流IFを小さくする。したがって、
オルタネータ10を回転駆動させるために必要なトルク
は、電気負荷11が大きいときには大きくなり、電気負
荷11が小さいときには小さくなる。
【0022】また、レギュレータ10R内の比較器30
は、バッテリ電圧VBを設定値VAと比較し、比較結果
に基づいてパワートランジスタ31を駆動することによ
り、ステータコイル10Sからの出力電圧を制御して、
バッテリ電圧VBを設定値VA(たとえば、14.5
V)に一致させる。
は、バッテリ電圧VBを設定値VAと比較し、比較結果
に基づいてパワートランジスタ31を駆動することによ
り、ステータコイル10Sからの出力電圧を制御して、
バッテリ電圧VBを設定値VA(たとえば、14.5
V)に一致させる。
【0023】たとえば、バッテリ電圧VBが設定値VA
以上の場合には、比較出力をLレベルにすることによ
り、パワートランジスタ31をオフさせてオルタネータ
10の発電を停止させ、バッテリ電圧VBが設定値VA
よりも小さい場合には、比較出力をHレベルにすること
により、パワートランジスタ31をオンさせてオルタネ
ータ10の発電を実行させる。
以上の場合には、比較出力をLレベルにすることによ
り、パワートランジスタ31をオフさせてオルタネータ
10の発電を停止させ、バッテリ電圧VBが設定値VA
よりも小さい場合には、比較出力をHレベルにすること
により、パワートランジスタ31をオンさせてオルタネ
ータ10の発電を実行させる。
【0024】ところで、自動車のエンジン1がアイドル
運転中(たとえば、エンジン1の回転数が700rpm
程度)および低速運転中(1000rpm程度)におい
て、電気負荷11が急増すると、オルタネータ10内の
フィールドコイル10Fに流す界磁電流IFが増加し、
オルタネータ10を回転駆動させるトルクが急増してエ
ンジン1の回転速度が減少する。この結果、場合によっ
ては、エンジン1の回転が不安定になって運転者に不快
な振動を与えることになる。
運転中(たとえば、エンジン1の回転数が700rpm
程度)および低速運転中(1000rpm程度)におい
て、電気負荷11が急増すると、オルタネータ10内の
フィールドコイル10Fに流す界磁電流IFが増加し、
オルタネータ10を回転駆動させるトルクが急増してエ
ンジン1の回転速度が減少する。この結果、場合によっ
ては、エンジン1の回転が不安定になって運転者に不快
な振動を与えることになる。
【0025】たとえば、エアコン投入による消費電力の
増加にともないバッテリ電圧VBが下降すると、レギュ
レータ10R内の比較器30は、パワートランジスタ3
1を駆動してオルタネータ10の出力電圧を上昇させよ
うとする。しかし、フィールドコイル10Fの通電によ
りエンジン1にかかるトルクが大きくなるため、エンジ
ン1の回転数が低下することになる。
増加にともないバッテリ電圧VBが下降すると、レギュ
レータ10R内の比較器30は、パワートランジスタ3
1を駆動してオルタネータ10の出力電圧を上昇させよ
うとする。しかし、フィールドコイル10Fの通電によ
りエンジン1にかかるトルクが大きくなるため、エンジ
ン1の回転数が低下することになる。
【0026】このように、アイドル運転中および低速運
転中においては、エンジン1の発生トルクが小さく、特
に燃費低減を目的としてアイドル回転速度を低く設定し
た装置においては、上述したように不快な振動を発生す
る傾向になりかねない。
転中においては、エンジン1の発生トルクが小さく、特
に燃費低減を目的としてアイドル回転速度を低く設定し
た装置においては、上述したように不快な振動を発生す
る傾向になりかねない。
【0027】一方、アイドル運転中および低減運転中に
おいて、運転者は、特別な操作を行っているわけではな
く、しかも車内騒音が低いことから、エンジン1の発生
音や回転変動に対して敏感になっている。したがって、
このような状態でカークーラ等を投入して電気負荷11
(消費電力)を増加させると、エンジン1の回転数が低
下し、この回転数低下は運転者に敏感に感じられる。
おいて、運転者は、特別な操作を行っているわけではな
く、しかも車内騒音が低いことから、エンジン1の発生
音や回転変動に対して敏感になっている。したがって、
このような状態でカークーラ等を投入して電気負荷11
(消費電力)を増加させると、エンジン1の回転数が低
下し、この回転数低下は運転者に敏感に感じられる。
【0028】一般に、運転者は、エンジン1の回転数の
低下を感じると、ストールに至るのではないかと不安に
なったり不快になり易く、さらに、エンジン1の振動が
生じると、不安感や不快感は増大する。実際に、低回転
数の運転状態においては、最悪の場合、エンジン1のス
トールを引き起こすことになる。
低下を感じると、ストールに至るのではないかと不安に
なったり不快になり易く、さらに、エンジン1の振動が
生じると、不安感や不快感は増大する。実際に、低回転
数の運転状態においては、最悪の場合、エンジン1のス
トールを引き起こすことになる。
【0029】このような問題点を解決するために、従来
より、国際公開による明細書「WO91/08612」
に記載されたような界磁電流IFを抑制する技術が提案
されているが、この場合、オルタネータ10にフィール
ドコイル制御信号を入力するためのFR端子を設ける必
要がある。したがって、電子制御装置15とオルタネー
タ10との間に余分な配線を設ける必要があるうえ、電
子制御装置15内にFR端子の制御デューティを検出す
るためのカウンタ回路等を設ける必要があり、装置全体
のコストアップにつながってしまう。
より、国際公開による明細書「WO91/08612」
に記載されたような界磁電流IFを抑制する技術が提案
されているが、この場合、オルタネータ10にフィール
ドコイル制御信号を入力するためのFR端子を設ける必
要がある。したがって、電子制御装置15とオルタネー
タ10との間に余分な配線を設ける必要があるうえ、電
子制御装置15内にFR端子の制御デューティを検出す
るためのカウンタ回路等を設ける必要があり、装置全体
のコストアップにつながってしまう。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転変動制御装
置は以上のように、レギュレータ10R内の比較器30
の出力信号に基づくパワートランジスタ31のオンオフ
のみにより発電電圧を制御しているので、アイドル運転
中および低速運転中に電気負荷11を投入が行われる
と、エンジン1の回転数低下や振動が生じて運転者に不
安感や不快感を与えるという問題点があった。
置は以上のように、レギュレータ10R内の比較器30
の出力信号に基づくパワートランジスタ31のオンオフ
のみにより発電電圧を制御しているので、アイドル運転
中および低速運転中に電気負荷11を投入が行われる
と、エンジン1の回転数低下や振動が生じて運転者に不
安感や不快感を与えるという問題点があった。
【0031】また、レギュレータ10Rの電圧調整端子
に対する印加電圧を制御する場合も、バッテリ電圧VB
の目標電圧を変更することなく単にパワートランジスタ
31のオンオフのみにより発電電圧を制御しているの
で、上述と同様にエンジン1の回転数低下や振動が生じ
て運転者に不安感や不快感を与えるという問題点があっ
た。
に対する印加電圧を制御する場合も、バッテリ電圧VB
の目標電圧を変更することなく単にパワートランジスタ
31のオンオフのみにより発電電圧を制御しているの
で、上述と同様にエンジン1の回転数低下や振動が生じ
て運転者に不安感や不快感を与えるという問題点があっ
た。
【0032】さらに、フィールドコイル10Fの界磁電
流IFを抑制するために、オルタネータ10にFR端子
を設けた場合は、種々の回路要素を必要とするので、コ
ストアップにつながるという問題点があった。
流IFを抑制するために、オルタネータ10にFR端子
を設けた場合は、種々の回路要素を必要とするので、コ
ストアップにつながるという問題点があった。
【0033】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、アイドル運転中および低速運転
中などに電気負荷が急増しても、エンジンの回転数の落
ち込み量を制限可能にすることにより、コストアップす
ることなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制
した回転変動制御装置を得ることを目的とする。
ためになされたもので、アイドル運転中および低速運転
中などに電気負荷が急増しても、エンジンの回転数の落
ち込み量を制限可能にすることにより、コストアップす
ることなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制
した回転変動制御装置を得ることを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る回転変動制御装置は、エンジンにより駆動される発電
機と、発電機からの整流出力が必要に応じて供給される
電気負荷と、発電機からの整流出力により充電されるバ
ッテリと、バッテリの端子電圧が設定値となるように発
電機の界磁電流を制御するレギュレータと、エンジンの
運転状態に基づいてバッテリの目標電圧を演算する目標
電圧演算部と、目標電圧とバッテリの端子電圧との電圧
偏差に応じて発電機の界磁電流を制限する界磁電流制限
手段とを備えたものである。
る回転変動制御装置は、エンジンにより駆動される発電
機と、発電機からの整流出力が必要に応じて供給される
電気負荷と、発電機からの整流出力により充電されるバ
ッテリと、バッテリの端子電圧が設定値となるように発
電機の界磁電流を制御するレギュレータと、エンジンの
運転状態に基づいてバッテリの目標電圧を演算する目標
電圧演算部と、目標電圧とバッテリの端子電圧との電圧
偏差に応じて発電機の界磁電流を制限する界磁電流制限
手段とを備えたものである。
【0035】また、この発明の請求項2に係る回転変動
制御装置は、請求項1において、界磁電流制限手段は、
電圧偏差に応じたPID演算により界磁電流の制限値を
決定するものである。
制御装置は、請求項1において、界磁電流制限手段は、
電圧偏差に応じたPID演算により界磁電流の制限値を
決定するものである。
【0036】また、この発明の請求項3に係る回転変動
制御装置は、請求項2において、界磁電流制限手段は、
制限値に応じたデューティ制御信号に基づいて界磁電流
を制限するものである。
制御装置は、請求項2において、界磁電流制限手段は、
制限値に応じたデューティ制御信号に基づいて界磁電流
を制限するものである。
【0037】また、この発明の請求項4に係る回転変動
制御装置は、請求項2または請求項3において、界磁電
流制限手段は、バッテリの端子電圧が目標電圧よりも低
い場合には電圧偏差に応じたPID演算により制限値を
決定し、バッテリの端子電圧が目標電圧以上の場合には
所定時間毎にPID演算による積分値を所定値ずつ小さ
くすることにより制限値を決定するものである。
制御装置は、請求項2または請求項3において、界磁電
流制限手段は、バッテリの端子電圧が目標電圧よりも低
い場合には電圧偏差に応じたPID演算により制限値を
決定し、バッテリの端子電圧が目標電圧以上の場合には
所定時間毎にPID演算による積分値を所定値ずつ小さ
くすることにより制限値を決定するものである。
【0038】また、この発明の請求項5に係る回転変動
制御装置は、請求項1から請求項4までのいずれかにお
いて、界磁電流制限手段は、制限値に基づいてバッテリ
の端子電圧の設定値を変更することにより界磁電流を制
限するものである。
制御装置は、請求項1から請求項4までのいずれかにお
いて、界磁電流制限手段は、制限値に基づいてバッテリ
の端子電圧の設定値を変更することにより界磁電流を制
限するものである。
【0039】また、この発明の請求項6に係る回転変動
制御装置は、請求項5において、界磁電流制限手段は、
設定値を通常の第1の設定値と第1の設定値よりも低い
第2の設定値とに切換える設定値切換部を含むものであ
る。
制御装置は、請求項5において、界磁電流制限手段は、
設定値を通常の第1の設定値と第1の設定値よりも低い
第2の設定値とに切換える設定値切換部を含むものであ
る。
【0040】また、この発明の請求項7に係る回転変動
制御装置は、請求項1から請求項6までのいずれかにお
いて、エンジンの吸気管に設けられてエンジンへの吸入
空気量を調整するスロットルバルブと、スロットルバル
ブをバイパスするバイパス空気通路と、バイパス空気通
路の開口面積を制御してエンジンのアイドル回転数を制
御するアイドル空気量制御手段とを備え、空気量制御手
段は、電圧偏差に応じてアイドル空気量を調整するもの
である。
制御装置は、請求項1から請求項6までのいずれかにお
いて、エンジンの吸気管に設けられてエンジンへの吸入
空気量を調整するスロットルバルブと、スロットルバル
ブをバイパスするバイパス空気通路と、バイパス空気通
路の開口面積を制御してエンジンのアイドル回転数を制
御するアイドル空気量制御手段とを備え、空気量制御手
段は、電圧偏差に応じてアイドル空気量を調整するもの
である。
【0041】
【作用】この発明の請求項1においては、バイパス空気
通路を含む吸気系へのフィードバックによるアイドル回
転数制御とは別に、オルタネータ発電電力量をバッテリ
電圧と目標電圧との偏差をパラメータとして制限する。
これにより、アイドル回転中および低速運転中に電気負
荷が増大しても、発電量を制限して回転数の低下を小さ
く抑制する。
通路を含む吸気系へのフィードバックによるアイドル回
転数制御とは別に、オルタネータ発電電力量をバッテリ
電圧と目標電圧との偏差をパラメータとして制限する。
これにより、アイドル回転中および低速運転中に電気負
荷が増大しても、発電量を制限して回転数の低下を小さ
く抑制する。
【0042】また、この発明の請求項2においては、電
圧偏差をパラメータとしたPID制御により発電電流の
制限値を決定する。これにより、ステータコイルから出
力される発電電流の目標値をゆっくり立ち上げ、アイド
ル回転中および低速運転中に電気負荷が増大しても、発
電量を制限して回転数の低下を小さく抑制する。このと
き、発電量に対応する界磁電流の制限値は、アイドル運
転中において必ずしも一定ではなく、PID制御により
徐々に増大するので、バッテリの過放電によるバッテリ
上がりが生じることはない。また、アイドル運転時に制
限値を徐々に増大する場合、電気負荷が増大しても回転
数が大幅に急減することはない。
圧偏差をパラメータとしたPID制御により発電電流の
制限値を決定する。これにより、ステータコイルから出
力される発電電流の目標値をゆっくり立ち上げ、アイド
ル回転中および低速運転中に電気負荷が増大しても、発
電量を制限して回転数の低下を小さく抑制する。このと
き、発電量に対応する界磁電流の制限値は、アイドル運
転中において必ずしも一定ではなく、PID制御により
徐々に増大するので、バッテリの過放電によるバッテリ
上がりが生じることはない。また、アイドル運転時に制
限値を徐々に増大する場合、電気負荷が増大しても回転
数が大幅に急減することはない。
【0043】また、この発明の請求項3においては、レ
ギュレータの電圧調整端子をデューティ制御することに
より、実質的にバッテリ電圧の設定値を平均的に小さく
(すなわち、低く)設定する。
ギュレータの電圧調整端子をデューティ制御することに
より、実質的にバッテリ電圧の設定値を平均的に小さく
(すなわち、低く)設定する。
【0044】また、この発明の請求項4においては、電
気負荷の再投入時に発電電流の急増を防止するため、バ
ッテリ電圧の安定時にPID演算の積分値を所定値ずつ
小さくする。
気負荷の再投入時に発電電流の急増を防止するため、バ
ッテリ電圧の安定時にPID演算の積分値を所定値ずつ
小さくする。
【0045】また、この発明の請求項5においては、制
限値に応じてレギュレータ内の比較基準となる設定値を
変更し、界磁電流を制限する。
限値に応じてレギュレータ内の比較基準となる設定値を
変更し、界磁電流を制限する。
【0046】また、この発明の請求項6においては、制
限値に応答して、通常の設定値からLレベル(所定レベ
ル)の設定値に切換える。
限値に応答して、通常の設定値からLレベル(所定レベ
ル)の設定値に切換える。
【0047】また、この発明の請求項7においては、電
圧偏差に基づいて、界磁電流を制限して目標発電電流を
ゆっくり立ち上げるとともに、吸気系へのフィードバッ
ク制御を行いアイドル回転数の低下を防止する。
圧偏差に基づいて、界磁電流を制限して目標発電電流を
ゆっくり立ち上げるとともに、吸気系へのフィードバッ
ク制御を行いアイドル回転数の低下を防止する。
【0048】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例1(請求
項1〜請求項3および請求項7に対応)を図について説
明する。図1はこの発明の実施例1の駆動系の電気系統
を示す構成図、図2は図1の機能構成を示すブロック図
である。各図において、5、9、10、10S、10
F、10D、10R、12、14、30および31は前
述と同様のものであり、15Aは電子制御装置15に対
応している。また、この発明の回転変動制御装置の全体
構成は図12に示した通りである。
項1〜請求項3および請求項7に対応)を図について説
明する。図1はこの発明の実施例1の駆動系の電気系統
を示す構成図、図2は図1の機能構成を示すブロック図
である。各図において、5、9、10、10S、10
F、10D、10R、12、14、30および31は前
述と同様のものであり、15Aは電子制御装置15に対
応している。また、この発明の回転変動制御装置の全体
構成は図12に示した通りである。
【0049】16はたとえば外部トランジスタで構成さ
れたコントロールユニットであり、電子制御装置15A
からのデューティ制御信号Cdによってオンオフ制御さ
れ、レギュレータ10Rの電圧調整端子Gに対して必要
に応じたデューティ比でアース電位を印加する。電圧調
整端子Gはパワートランジスタ31のベースに接続され
ている。
れたコントロールユニットであり、電子制御装置15A
からのデューティ制御信号Cdによってオンオフ制御さ
れ、レギュレータ10Rの電圧調整端子Gに対して必要
に応じたデューティ比でアース電位を印加する。電圧調
整端子Gはパワートランジスタ31のベースに接続され
ている。
【0050】17はエンジン1の始動時にオンされるイ
グニッションスイッチである。18はバッテリ12の充
電状態を表示するチャージランプであり、一端がイグニ
ッションスイッチ17を介してバッテリ12に接続され
且つ他端がレギュレータ10Rの入力端子Lに接続され
ている。
グニッションスイッチである。18はバッテリ12の充
電状態を表示するチャージランプであり、一端がイグニ
ッションスイッチ17を介してバッテリ12に接続され
且つ他端がレギュレータ10Rの入力端子Lに接続され
ている。
【0051】19はオートマチック車のトランスミッシ
ョン位置(たとえば、パーキング、Nレンジ、Dレンジ
等)を表わすT/Mセレクトスイッチ、20は手動変速
機切換車両に設けられたクラッチスイッチである。各ス
イッチ19および20からのスイッチ信号は、他のパラ
メータ信号とともに各種センサ信号として電子制御装置
15Aに入力されている。
ョン位置(たとえば、パーキング、Nレンジ、Dレンジ
等)を表わすT/Mセレクトスイッチ、20は手動変速
機切換車両に設けられたクラッチスイッチである。各ス
イッチ19および20からのスイッチ信号は、他のパラ
メータ信号とともに各種センサ信号として電子制御装置
15Aに入力されている。
【0052】この場合、電子制御装置15Aは、以下の
機能ブロック21〜25を含んでいる。21は各種セン
サからのパラメータ入力信号に基づいてバッテリ12の
目標電圧VRを演算する目標電圧演算部、22はバッテ
リ電圧VBと目標電圧VRとの電圧偏差ΔVを演算する
減算部、23は電圧偏差ΔVに応じたPID制御により
目標発電電流Iaを演算するPID演算部、24は運転
状態を示すパラメータ入力信号に基づいて目標発電電流
Iaを目標界磁電流Ifに変換するIa/If変換部、
25は目標界磁電流Ifをコントロールユニット16に
対するデューティ制御信号Cdに変換するデューティ変
換部である。
機能ブロック21〜25を含んでいる。21は各種セン
サからのパラメータ入力信号に基づいてバッテリ12の
目標電圧VRを演算する目標電圧演算部、22はバッテ
リ電圧VBと目標電圧VRとの電圧偏差ΔVを演算する
減算部、23は電圧偏差ΔVに応じたPID制御により
目標発電電流Iaを演算するPID演算部、24は運転
状態を示すパラメータ入力信号に基づいて目標発電電流
Iaを目標界磁電流Ifに変換するIa/If変換部、
25は目標界磁電流Ifをコントロールユニット16に
対するデューティ制御信号Cdに変換するデューティ変
換部である。
【0053】電子制御装置15Aは、コントロールユニ
ット16およびレギュレータ10Rと協動して、オルタ
ネータ10の界磁電流IFを制限するための界磁電流制
限手段を構成している。また、電子制御装置15Aは、
電圧偏差ΔVに応じてソレノイド9に対する制御信号C
を生成する手段(図示せず)を含み、ソレノイド9と協
動して、アイドル空気量制御手段を構成している。
ット16およびレギュレータ10Rと協動して、オルタ
ネータ10の界磁電流IFを制限するための界磁電流制
限手段を構成している。また、電子制御装置15Aは、
電圧偏差ΔVに応じてソレノイド9に対する制御信号C
を生成する手段(図示せず)を含み、ソレノイド9と協
動して、アイドル空気量制御手段を構成している。
【0054】界磁電流制限手段は、バッテリ電圧VBが
目標電圧VRよりも低い場合には電圧偏差ΔVに応じた
PID制御により制限値を決定する。また、後述する実
施例3において、界磁電流制限手段は、バッテリVB電
圧が目標電圧VR以上の場合には所定時間毎にPID制
御の積分ゲインを所定値ずつ小さくすることにより制限
値を決定する。
目標電圧VRよりも低い場合には電圧偏差ΔVに応じた
PID制御により制限値を決定する。また、後述する実
施例3において、界磁電流制限手段は、バッテリVB電
圧が目標電圧VR以上の場合には所定時間毎にPID制
御の積分ゲインを所定値ずつ小さくすることにより制限
値を決定する。
【0055】以下、図3〜図6を参照しながら、この発
明の実施例1に係る基本技術について説明する。図3〜
図5はG端子(電圧調整端子G)の接地(アース電位と
なる)デューティ[%]と、オルタネータ10の発電率
(フル発電量に対する実際の発電量の割合)すなわちフ
ィールドコイル10Fの駆動デューティ[%]との関係
を示す特性図であり、図3はレギュレータ10Rが10
0%の発電率を許可している場合、図4はレギュレータ
10Rが発電率を50%に制限している場合、図5はレ
ギュレータ10Rが発電率を25%に制限している場合
をそれぞれ示す。
明の実施例1に係る基本技術について説明する。図3〜
図5はG端子(電圧調整端子G)の接地(アース電位と
なる)デューティ[%]と、オルタネータ10の発電率
(フル発電量に対する実際の発電量の割合)すなわちフ
ィールドコイル10Fの駆動デューティ[%]との関係
を示す特性図であり、図3はレギュレータ10Rが10
0%の発電率を許可している場合、図4はレギュレータ
10Rが発電率を50%に制限している場合、図5はレ
ギュレータ10Rが発電率を25%に制限している場合
をそれぞれ示す。
【0056】図3から明らかなように、フィールドコイ
ル10Fに実際に流れている界磁電流IFが連続してい
るとき(G端子接地デューティが0%の状態)には、フ
ィールドコイル駆動デューティは100%となり、G端
子接地デューティが100%であってフィールドコイル
10Fに界磁電流IFが全く流れていないときには、フ
ィールドコイル駆動デューティは0%となる。
ル10Fに実際に流れている界磁電流IFが連続してい
るとき(G端子接地デューティが0%の状態)には、フ
ィールドコイル駆動デューティは100%となり、G端
子接地デューティが100%であってフィールドコイル
10Fに界磁電流IFが全く流れていないときには、フ
ィールドコイル駆動デューティは0%となる。
【0057】フィールドコイル10Fの駆動デューティ
は、オルタネータ10の発電率に比例する。また、G端
子接地デューティは、G端子を接地する割合を示してお
り、G端子を連続して接地するとG端子接地デューティ
は100%となり、G端子を全く接地しないとG端子接
地デューティは0%となる。したがって、G端子を接地
すると、レギュレータ10Rの制御状態にかかわらず、
強制的に発電がカットされる。
は、オルタネータ10の発電率に比例する。また、G端
子接地デューティは、G端子を接地する割合を示してお
り、G端子を連続して接地するとG端子接地デューティ
は100%となり、G端子を全く接地しないとG端子接
地デューティは0%となる。したがって、G端子を接地
すると、レギュレータ10Rの制御状態にかかわらず、
強制的に発電がカットされる。
【0058】図3はレギュレータ10Rが発電を100
%許可している場合であり、G端子接地デューティを0
%まで下げていくと、フィールドコイル駆動デューティ
(発電率)が100%まで増加する。また、図4はレギ
ュレータ10Rが発電を50%許可している場合であ
り、G端子接地デューティを50%以下にしても、フィ
ールドコイル駆動デューティが50%以上にはならな
い。さらに、図5はレギュレータ10Rが発電を25%
許可している場合であり、G端子接地デューティを75
%以下にしても、フィールドコイル駆動デューティが2
5%以上にはならない。
%許可している場合であり、G端子接地デューティを0
%まで下げていくと、フィールドコイル駆動デューティ
(発電率)が100%まで増加する。また、図4はレギ
ュレータ10Rが発電を50%許可している場合であ
り、G端子接地デューティを50%以下にしても、フィ
ールドコイル駆動デューティが50%以上にはならな
い。さらに、図5はレギュレータ10Rが発電を25%
許可している場合であり、G端子接地デューティを75
%以下にしても、フィールドコイル駆動デューティが2
5%以上にはならない。
【0059】以上のことから、G端子接地デューティ、
または、これとは逆のG端子非接地デューティを制御す
れば、フィールドコイル10Fの駆動デューティ(発電
率)の最高値を制御でき、すなわち、発電量の制限値を
設定可能なことがわかる。
または、これとは逆のG端子非接地デューティを制御す
れば、フィールドコイル10Fの駆動デューティ(発電
率)の最高値を制御でき、すなわち、発電量の制限値を
設定可能なことがわかる。
【0060】図6はフィールドコイル駆動デューティ
(発電率)とオルタネータ駆動トルク(オルタネータ1
0を回転駆動するのに要する駆動トルク)[Kg−m]
との関係を示す特性図であり、フィールドコイル駆動デ
ューティとオルタネータ駆動トルクとは1対1の関係に
あることがわかる。
(発電率)とオルタネータ駆動トルク(オルタネータ1
0を回転駆動するのに要する駆動トルク)[Kg−m]
との関係を示す特性図であり、フィールドコイル駆動デ
ューティとオルタネータ駆動トルクとは1対1の関係に
あることがわかる。
【0061】図3〜図6から得られた上述の結論より、
以下のことがわかる。すなわち、一般に、電気負荷11
が増加すると、レギュレータ10Rは発電率を上昇さ
せ、発電率が上昇するとオルタネータ駆動トルクが上昇
し(図6参照)、これにより、アイドル運転時にはエン
ジン1の回転数が低下して不快な振動発生の原因とな
る。
以下のことがわかる。すなわち、一般に、電気負荷11
が増加すると、レギュレータ10Rは発電率を上昇さ
せ、発電率が上昇するとオルタネータ駆動トルクが上昇
し(図6参照)、これにより、アイドル運転時にはエン
ジン1の回転数が低下して不快な振動発生の原因とな
る。
【0062】しかし、アイドル運転時にG接地デューテ
ィまたはG端子非接地デューティにより発電率を制限し
(図3〜図5参照)、オルタネータ駆動トルクを制限す
れば、エンジン1の回転数は或る回転数以下になること
はなく、不快な振動発生を防止することができる。
ィまたはG端子非接地デューティにより発電率を制限し
(図3〜図5参照)、オルタネータ駆動トルクを制限す
れば、エンジン1の回転数は或る回転数以下になること
はなく、不快な振動発生を防止することができる。
【0063】さらに、制限値を厳しく設定しておけば、
アイドル運転時に電気負荷11が急増しても、エンジン
1の回転数はほとんど低下せず、回転数の低下を運転者
に悟らせることもない。なお、発電率を制限すると、急
増した電気負荷11に対する電力は不足するが、この不
足分はバッテリ12でまかなうことができる。
アイドル運転時に電気負荷11が急増しても、エンジン
1の回転数はほとんど低下せず、回転数の低下を運転者
に悟らせることもない。なお、発電率を制限すると、急
増した電気負荷11に対する電力は不足するが、この不
足分はバッテリ12でまかなうことができる。
【0064】ここで、デューティ制御信号Cdによるレ
ギュレータ10Rの具体的動作について説明する。たと
えば、デューティ制御信号Cdがオンの場合、コントロ
ールユニット16はオン状態であり、電圧調整端子Gに
はLレベルのアース電位が印加される。このとき、レギ
ュレータ10R内のパワートランジスタ31は、比較器
30からの比較出力にかかわらずオフとなり、界磁電流
IFが流れないため、ステータコイル10Sからの発電
電力は0となる。
ギュレータ10Rの具体的動作について説明する。たと
えば、デューティ制御信号Cdがオンの場合、コントロ
ールユニット16はオン状態であり、電圧調整端子Gに
はLレベルのアース電位が印加される。このとき、レギ
ュレータ10R内のパワートランジスタ31は、比較器
30からの比較出力にかかわらずオフとなり、界磁電流
IFが流れないため、ステータコイル10Sからの発電
電力は0となる。
【0065】逆に、デューティ制御信号Cdがオフの場
合、コントロールユニット16はオフ状態である。この
とき、レギュレータ10R内のパワートランジスタ31
は、比較器30からの比較出力に応じて動作し、これに
より界磁電流IFが流れる。したがって、バッテリ電圧
VBは、レギュレータ10Rの制御動作によって設定値
VAに制御され、ステータコイル10Sからは目標値の
発電電力が得られる。
合、コントロールユニット16はオフ状態である。この
とき、レギュレータ10R内のパワートランジスタ31
は、比較器30からの比較出力に応じて動作し、これに
より界磁電流IFが流れる。したがって、バッテリ電圧
VBは、レギュレータ10Rの制御動作によって設定値
VAに制御され、ステータコイル10Sからは目標値の
発電電力が得られる。
【0066】レギュレータ10Rは、所要の電気負荷1
1の投入によって消費電力が増加した場合、前述と同様
に、パワートランジスタ31をオンさせて、ステータコ
イル10Sからの発電電圧を増加させようとする。この
とき、エンジン1がアイドル運転状態でなければ、コン
トロールユニット16をオフにして、界磁電流制限手段
による界磁電流の制限動作を行わないようにしている。
1の投入によって消費電力が増加した場合、前述と同様
に、パワートランジスタ31をオンさせて、ステータコ
イル10Sからの発電電圧を増加させようとする。この
とき、エンジン1がアイドル運転状態でなければ、コン
トロールユニット16をオフにして、界磁電流制限手段
による界磁電流の制限動作を行わないようにしている。
【0067】一方、アイドル運転時においては、発電電
圧抑制用のデューティ制御信号Cdを生成し、コントロ
ールユニット16のオンオフによって、電圧調整端子G
からLレベルの電圧を断続的に入力している。
圧抑制用のデューティ制御信号Cdを生成し、コントロ
ールユニット16のオンオフによって、電圧調整端子G
からLレベルの電圧を断続的に入力している。
【0068】このとき、比較器30は、バッテリ電圧V
Bが設定値VAと一致するようにパワートランジスタ3
1を駆動するためにHレベルの比較出力を生成するが、
電圧調整端子GからLレベルの電圧が断続的に入力され
るので、パワートランジスタ31のオン時間が制限され
て、実質的にフィールドコイル10Fの通電量(界磁電
流IF)が制限される。したがって、以下のように、ス
テータコイル10Sの発電量に上限が与えられる。
Bが設定値VAと一致するようにパワートランジスタ3
1を駆動するためにHレベルの比較出力を生成するが、
電圧調整端子GからLレベルの電圧が断続的に入力され
るので、パワートランジスタ31のオン時間が制限され
て、実質的にフィールドコイル10Fの通電量(界磁電
流IF)が制限される。したがって、以下のように、ス
テータコイル10Sの発電量に上限が与えられる。
【0069】まず、上述したように、電子制御装置15
Aは、運転状態に応じた目標電圧VRとバッテリ電圧V
Bとの電圧偏差ΔVに対し、(1)式のPID演算を行
い目標発電電流Iaを求めるが、PID演算の制御ゲイ
ンが低い値に抑えられているので、目標発電電流Iaも
小さく抑えられている。
Aは、運転状態に応じた目標電圧VRとバッテリ電圧V
Bとの電圧偏差ΔVに対し、(1)式のPID演算を行
い目標発電電流Iaを求めるが、PID演算の制御ゲイ
ンが低い値に抑えられているので、目標発電電流Iaも
小さく抑えられている。
【0070】こうして得られた目標発電電流Iaから、
運転状態に応じて目標界磁電流Ifを求め、さらにデュ
ーティ変換してコントロールユニット16を駆動し、レ
ギュレータ10Rの電圧調整端子Gに、デューティ値に
応じた断続的なアース電位を印加する。
運転状態に応じて目標界磁電流Ifを求め、さらにデュ
ーティ変換してコントロールユニット16を駆動し、レ
ギュレータ10Rの電圧調整端子Gに、デューティ値に
応じた断続的なアース電位を印加する。
【0071】すなわち、コントロールユニット16は、
電圧調整端子Gを介して比較器30の比較出力を断続
し、パワートランジスタ31をオンオフ制御することに
より、界磁電流IFを目標界磁電流Ifに制限する。そ
して、ステータコイル10Sを目標発電電流Iaまでし
か発電させないことにより、エンジン1に急激に大きな
トルクがかかるのを防止して回転数の下降を防止する。
電圧調整端子Gを介して比較器30の比較出力を断続
し、パワートランジスタ31をオンオフ制御することに
より、界磁電流IFを目標界磁電流Ifに制限する。そ
して、ステータコイル10Sを目標発電電流Iaまでし
か発電させないことにより、エンジン1に急激に大きな
トルクがかかるのを防止して回転数の下降を防止する。
【0072】しかしながら、目標発電電流Iaによる制
御においては、バッテリ電圧VBを目標電圧VRに一致
させるまでにはいたらないので、バッテリ電圧VBと目
標電圧VRとの電圧偏差ΔVは、依然として存在してい
る。したがって、電子制御装置15は、演算された電圧
偏差ΔVに基づいて新たな目標発電電流Iaを演算し、
新たなデューティ制御信号Cdにより電圧調整端子Gへ
の印加電圧を制御するように動作する。
御においては、バッテリ電圧VBを目標電圧VRに一致
させるまでにはいたらないので、バッテリ電圧VBと目
標電圧VRとの電圧偏差ΔVは、依然として存在してい
る。したがって、電子制御装置15は、演算された電圧
偏差ΔVに基づいて新たな目標発電電流Iaを演算し、
新たなデューティ制御信号Cdにより電圧調整端子Gへ
の印加電圧を制御するように動作する。
【0073】すなわち、バッテリ電圧VBと目標電圧V
Rとの電圧偏差ΔVが存在する限り、上記動作を繰り返
すことにより、目標発電電流Iaは徐々に上昇し、やが
てはバッテリ電圧VBと目標電圧VRとが一致すること
になる。このように発電量に制限値が設定されているの
で、低速運転中に電気負荷11が急増しても、オルタネ
ータ10を回転させるのに要するトルクが急増すること
がなく、回転数があまり低下しないことから、エンジン
1の不快な振動等が発生することはない。
Rとの電圧偏差ΔVが存在する限り、上記動作を繰り返
すことにより、目標発電電流Iaは徐々に上昇し、やが
てはバッテリ電圧VBと目標電圧VRとが一致すること
になる。このように発電量に制限値が設定されているの
で、低速運転中に電気負荷11が急増しても、オルタネ
ータ10を回転させるのに要するトルクが急増すること
がなく、回転数があまり低下しないことから、エンジン
1の不快な振動等が発生することはない。
【0074】次に、図7のフローチャートおよび図8の
特性図ならびに図12を参照しながら、図1および図2
に示したこの発明の実施例1の具体的な動作について説
明する。
特性図ならびに図12を参照しながら、図1および図2
に示したこの発明の実施例1の具体的な動作について説
明する。
【0075】なお、図7の処理ルーチンは、定時間タイ
マの割込みまたはエンジン1の回転に同期したクランク
角信号θのパルス割込みにより開始され、この発明の制
御中心となる界磁電流制限手段すなわち電子制御装置1
5Aにおいて実行される。また、図8は負荷電流変動量
ΔIと電圧偏差ΔVとの関係を示し、両者は比例関係に
あることがわかる。なお、図8内の負荷電流変動量ΔI
は、要求される目標発電電流Iaの変動量の相当する。
マの割込みまたはエンジン1の回転に同期したクランク
角信号θのパルス割込みにより開始され、この発明の制
御中心となる界磁電流制限手段すなわち電子制御装置1
5Aにおいて実行される。また、図8は負荷電流変動量
ΔIと電圧偏差ΔVとの関係を示し、両者は比例関係に
あることがわかる。なお、図8内の負荷電流変動量ΔI
は、要求される目標発電電流Iaの変動量の相当する。
【0076】図7において、まず、アイドルスイッチ5
からのアイドル検出信号Aを入力情報として、現在の運
転状態がアイドル運転中か否かを判定し(ステップS
1)、もしアイドル運転中でない(すなわち、NO)と
判定されれば、デューティ制御信号Cdをオフにする。
これにより、コントロールユニット16をオフにして、
電圧調整端子Gをオフ状態にし(ステップS2)、図7
の処理を終了する。
からのアイドル検出信号Aを入力情報として、現在の運
転状態がアイドル運転中か否かを判定し(ステップS
1)、もしアイドル運転中でない(すなわち、NO)と
判定されれば、デューティ制御信号Cdをオフにする。
これにより、コントロールユニット16をオフにして、
電圧調整端子Gをオフ状態にし(ステップS2)、図7
の処理を終了する。
【0077】一方、ステップS1において、もしアイド
ル運転中(すなわち、YES)と判定されれば、実際の
バッテリ電圧VBを読込むとともに(ステップS3)、
目標電圧演算部21において、運転状態を表わす各種パ
ラメータ入力(吸気温度および車速や加減速等の情報)
に基づいて、バッテリ電圧VBの目標電圧VRを演算す
る(ステップS4)。
ル運転中(すなわち、YES)と判定されれば、実際の
バッテリ電圧VBを読込むとともに(ステップS3)、
目標電圧演算部21において、運転状態を表わす各種パ
ラメータ入力(吸気温度および車速や加減速等の情報)
に基づいて、バッテリ電圧VBの目標電圧VRを演算す
る(ステップS4)。
【0078】ここで、吸気温等を参照する理由は、バッ
テリ12の液温に応じてバッテリ12のインピーダンス
(充電特性)が変化するので、これを考慮した目標電圧
VRを演算するためである。たとえば、減速時において
は、目標電圧VRを高く設定して、効率良くバッテリ1
2を充電できるようにし、バッテリ12の充放電バラン
スを維持する。また、前述と同様に、レギュレータ10
Rの温度に基づいてバッテリ電圧の設定値VA(14.
5V程度)を求める。
テリ12の液温に応じてバッテリ12のインピーダンス
(充電特性)が変化するので、これを考慮した目標電圧
VRを演算するためである。たとえば、減速時において
は、目標電圧VRを高く設定して、効率良くバッテリ1
2を充電できるようにし、バッテリ12の充放電バラン
スを維持する。また、前述と同様に、レギュレータ10
Rの温度に基づいてバッテリ電圧の設定値VA(14.
5V程度)を求める。
【0079】続いて、減算部22により、実際のバッテ
リ電圧VBと目標電圧VRとの電圧偏差ΔVを演算し
(ステップS5)、PID演算部23により、電圧偏差
ΔVに基づくPID制御により、目標電圧VRを達成す
るのに必要と考えられる目標発電電流Iaを、以下の式
を用いて演算する(ステップS6)。
リ電圧VBと目標電圧VRとの電圧偏差ΔVを演算し
(ステップS5)、PID演算部23により、電圧偏差
ΔVに基づくPID制御により、目標電圧VRを達成す
るのに必要と考えられる目標発電電流Iaを、以下の式
を用いて演算する(ステップS6)。
【0080】 Ia=KP・ΔV+KI・ΣΔV+KD・(dΔV/dt) …(1)
【0081】ただし、(1)式において、KPは比例ゲ
イン、KIは積分ゲイン、KDは微分ゲインである。各
ゲインKP、KIおよびKDは、オルタネータ10内の
ステータコイル10Sから出力される発電電圧が徐々に
変化するように、比較的小さい値に設定されている。
イン、KIは積分ゲイン、KDは微分ゲインである。各
ゲインKP、KIおよびKDは、オルタネータ10内の
ステータコイル10Sから出力される発電電圧が徐々に
変化するように、比較的小さい値に設定されている。
【0082】ここで、要求発電電流(目標発電電流Ia
に対応)の増加量ΔIと電圧偏差ΔVとの間には、実験
結果から図8のような比例関係があることが知られてい
る。したがって、或る設定ゲインKP、KIおよびKD
を用いて、電圧偏差ΔVに応じた目標発電電流Iaにな
るように発電電流をフィードバック制御すれば、実際の
発電電流は(1)式の目標発電電流Iaに必ず収束す
る。
に対応)の増加量ΔIと電圧偏差ΔVとの間には、実験
結果から図8のような比例関係があることが知られてい
る。したがって、或る設定ゲインKP、KIおよびKD
を用いて、電圧偏差ΔVに応じた目標発電電流Iaにな
るように発電電流をフィードバック制御すれば、実際の
発電電流は(1)式の目標発電電流Iaに必ず収束す
る。
【0083】すなわち、実際に必要な電流値よりも目標
発電電流Iaが小さければ、目標電圧VRよりも実際の
バッテリ電圧VBが小さく(VR>VB)なり、電圧偏
差ΔVは0にならない。したがって、積分値(KI・Σ
ΔV)が増加側に補正されることにより、(1)式から
得られる目標発電電流Iaは徐々に増加し、最終的には
収束することになる。
発電電流Iaが小さければ、目標電圧VRよりも実際の
バッテリ電圧VBが小さく(VR>VB)なり、電圧偏
差ΔVは0にならない。したがって、積分値(KI・Σ
ΔV)が増加側に補正されることにより、(1)式から
得られる目標発電電流Iaは徐々に増加し、最終的には
収束することになる。
【0084】また、制御ゲインを適切に選択することに
より、目標発電電流Iaは、電気負荷11の変動に対応
して急増することなく徐々に増加し、徐々にトルク負荷
をエンジン1にかける。これにより、空気量増加による
回転数上昇(トルク増加)に対応させて回転変動を抑制
することができる。なお、制御ゲインとしては、たとえ
ば、比例ゲインKPは10[アンペア/ボルト]程度、
積分ゲインKIは0.25[アンペア/ボルト]程度が
適切である。
より、目標発電電流Iaは、電気負荷11の変動に対応
して急増することなく徐々に増加し、徐々にトルク負荷
をエンジン1にかける。これにより、空気量増加による
回転数上昇(トルク増加)に対応させて回転変動を抑制
することができる。なお、制御ゲインとしては、たとえ
ば、比例ゲインKPは10[アンペア/ボルト]程度、
積分ゲインKIは0.25[アンペア/ボルト]程度が
適切である。
【0085】次に、Ia/If変換部24において、運
転状態(各種パラメータ入力)に応じて、目標発電電流
Iaから目標界磁電流Ifを求める(ステップS7)。
このとき、オルタネータ10の発電電流は、界磁電流I
Fが同じであっても、エンジン1の回転数やバッテリ電
圧VBによって異なるため、その時点の運転状態に応じ
た目標発電電流Iaとなるように目標界磁電流Ifを演
算する。
転状態(各種パラメータ入力)に応じて、目標発電電流
Iaから目標界磁電流Ifを求める(ステップS7)。
このとき、オルタネータ10の発電電流は、界磁電流I
Fが同じであっても、エンジン1の回転数やバッテリ電
圧VBによって異なるため、その時点の運転状態に応じ
た目標発電電流Iaとなるように目標界磁電流Ifを演
算する。
【0086】続いて、界磁電流IFが目標界磁電流If
と一致するように、電圧調整端子Gの駆動デューティ
(たとえば、接地デューティ)を設定し、デューティ制
御信号Cdを出力する(ステップS8)。
と一致するように、電圧調整端子Gの駆動デューティ
(たとえば、接地デューティ)を設定し、デューティ制
御信号Cdを出力する(ステップS8)。
【0087】さらに、上記制御中はアイドル運転状態で
あることから、電圧偏差ΔVに応じた目標発電電流Ia
を得るための駆動トルクをアイドル回転数制御によりオ
ルタネータ10に当てなければならない。したがって、
上記駆動トルクに相当するエンジン回転数が得られるよ
うに、エンジン1の吸入空気量を演算し、アイドル回転
数制御用のソレノイド9に対する制御信号Cを生成する
(ステップS9)。
あることから、電圧偏差ΔVに応じた目標発電電流Ia
を得るための駆動トルクをアイドル回転数制御によりオ
ルタネータ10に当てなければならない。したがって、
上記駆動トルクに相当するエンジン回転数が得られるよ
うに、エンジン1の吸入空気量を演算し、アイドル回転
数制御用のソレノイド9に対する制御信号Cを生成する
(ステップS9)。
【0088】以上のステップS3〜S9により、アイド
ル運転時の回転変動制御処理を終了し、次のルーチンへ
進む。
ル運転時の回転変動制御処理を終了し、次のルーチンへ
進む。
【0089】実施例2.尚、上記実施例1では、電圧調
整端子Gの電位を直接パワートランジスタ31に印加
し、パワートランジスタ31にアース電位(Lレベル電
位)が印加されたときには発電を完全に停止させるよう
にしたが、電圧調整端子GへのLレベル電位の印加に応
答して、設定値VAを通常値(14.5V)から所定の
電圧値(たとえば、12.5V程度)に切換えてもよ
い。
整端子Gの電位を直接パワートランジスタ31に印加
し、パワートランジスタ31にアース電位(Lレベル電
位)が印加されたときには発電を完全に停止させるよう
にしたが、電圧調整端子GへのLレベル電位の印加に応
答して、設定値VAを通常値(14.5V)から所定の
電圧値(たとえば、12.5V程度)に切換えてもよ
い。
【0090】この場合、電子制御装置15Aを含む界磁
電流制限手段は、バッテリ電圧VBの設定値VAを制限
することにより界磁電流IFを制限し、設定値VAをデ
ューティ制御することにより界磁電流IFを制限する。
図9はこの発明の実施例2(請求項5および請求項6に
対応)の要部を示すブロック図であり、10、12、1
5A、16、30および31は前述と同様のものであ
る。
電流制限手段は、バッテリ電圧VBの設定値VAを制限
することにより界磁電流IFを制限し、設定値VAをデ
ューティ制御することにより界磁電流IFを制限する。
図9はこの発明の実施例2(請求項5および請求項6に
対応)の要部を示すブロック図であり、10、12、1
5A、16、30および31は前述と同様のものであ
る。
【0091】32は電圧調整端子Gの印加電圧に応じて
設定値VAを切換える設定値切換部であり、電圧調整端
子Gがオフ状態のときには設定値VAを通常の14.5
Vとし、電圧調整端子Gがオン状態であって印加電圧が
Lレベルのときには設定値VAを通常値よりも低い1
2.5V(たとえば、バッテリ12の過放電防止用の下
限値の相当)に切換える。
設定値VAを切換える設定値切換部であり、電圧調整端
子Gがオフ状態のときには設定値VAを通常の14.5
Vとし、電圧調整端子Gがオン状態であって印加電圧が
Lレベルのときには設定値VAを通常値よりも低い1
2.5V(たとえば、バッテリ12の過放電防止用の下
限値の相当)に切換える。
【0092】図10は図9内の設定値切換部32の具体
的構成例を示す回路図であり、32a〜32cはバッテ
リ電圧VBとアース電位との間に直列接続された分圧抵
抗器である。バッテリ側の分圧抵抗器32aおよび32
bの接続点は設定値VAを出力し、アース側の分圧抵抗
器32bおよび32cの接続点は電圧調整端子Gに接続
され、グランド側の分圧抵抗器32cは、電圧調整端子
Gの電位により挿入または短絡される。したがって、設
定値VAは、分圧抵抗器32cが挿入(コントロールユ
ニット16がオフ)されたときにはHレベル(14.5
V)、分圧抵抗器32cが短絡(コントロールユニット
16がオン)されたときにはLレベル(12.5V)と
なる。
的構成例を示す回路図であり、32a〜32cはバッテ
リ電圧VBとアース電位との間に直列接続された分圧抵
抗器である。バッテリ側の分圧抵抗器32aおよび32
bの接続点は設定値VAを出力し、アース側の分圧抵抗
器32bおよび32cの接続点は電圧調整端子Gに接続
され、グランド側の分圧抵抗器32cは、電圧調整端子
Gの電位により挿入または短絡される。したがって、設
定値VAは、分圧抵抗器32cが挿入(コントロールユ
ニット16がオフ)されたときにはHレベル(14.5
V)、分圧抵抗器32cが短絡(コントロールユニット
16がオン)されたときにはLレベル(12.5V)と
なる。
【0093】この場合、実施例1と同様に目標発電電流
Iaをゆっくりと立ち上げてエンジン1に大きなトルク
が急激にかかることを防止するとともに、バッテリ12
がはなはだしく放電してバッテリ電圧VBが異常に低い
(Lレベルの設定値12.5Vよりも低い)場合には、
界磁電流IFの抑制制御に優先してバッテリ12を充電
することができる。
Iaをゆっくりと立ち上げてエンジン1に大きなトルク
が急激にかかることを防止するとともに、バッテリ12
がはなはだしく放電してバッテリ電圧VBが異常に低い
(Lレベルの設定値12.5Vよりも低い)場合には、
界磁電流IFの抑制制御に優先してバッテリ12を充電
することができる。
【0094】いま、バッテリ電圧VBが、目標電圧演算
部21で演算された目標電圧(たとえば、14V)に制
御され、安定していたとする。このとき、比較器30の
基準となる設定値14.5Vよりも低い目標電圧VR
(14V)にデューティ制御するために、電圧調整端子
Gには所定のデューティ制御信号Cdのパルスが入力さ
れている。
部21で演算された目標電圧(たとえば、14V)に制
御され、安定していたとする。このとき、比較器30の
基準となる設定値14.5Vよりも低い目標電圧VR
(14V)にデューティ制御するために、電圧調整端子
Gには所定のデューティ制御信号Cdのパルスが入力さ
れている。
【0095】ここで、エアコンをオンすることにより、
バッテリ電圧VBが13Vまで下降した場合について説
明する。このとき、バッテリ電圧VB(13V)は、H
レベルの設定値VA(=14.5V)およびLレベルの
設定値VA(=12.5V)を用いて、以下のように表
わされる。
バッテリ電圧VBが13Vまで下降した場合について説
明する。このとき、バッテリ電圧VB(13V)は、H
レベルの設定値VA(=14.5V)およびLレベルの
設定値VA(=12.5V)を用いて、以下のように表
わされる。
【0096】14.5V>VB>12.5V
【0097】すなわち、デューティ制御信号Cdにより
コントロールユニット16がオンされたときには、設定
値VAが12.5Vであるから、比較器30は、バッテ
リ電圧VB(13V)が12.5Vよりも大きいと判定
し、パワートランジスタ31をオフにして発電を禁止さ
せる。
コントロールユニット16がオンされたときには、設定
値VAが12.5Vであるから、比較器30は、バッテ
リ電圧VB(13V)が12.5Vよりも大きいと判定
し、パワートランジスタ31をオフにして発電を禁止さ
せる。
【0098】逆に、コントロールユニット16がオフさ
れたときには、設定値VAがHレベル(14.5V)に
復帰するので、比較器30は、バッテリ電圧VB(13
V)が設定値VA(=14.5V)よりも小さいと判定
する。したがって、比較出力はオンとなり、パワートラ
ンジスタ31がオンして発電が行われる。すなわち、デ
ューティ制御信号Cdのパルスにより、オルタネータ1
0の発電の有無が決定される。
れたときには、設定値VAがHレベル(14.5V)に
復帰するので、比較器30は、バッテリ電圧VB(13
V)が設定値VA(=14.5V)よりも小さいと判定
する。したがって、比較出力はオンとなり、パワートラ
ンジスタ31がオンして発電が行われる。すなわち、デ
ューティ制御信号Cdのパルスにより、オルタネータ1
0の発電の有無が決定される。
【0099】次に、バッテリ12の放電が進んだ状態に
あって、アイドル運転中のエアコンオン時にバッテリ電
圧VBが10Vまで異常下降した場合について説明す
る。
あって、アイドル運転中のエアコンオン時にバッテリ電
圧VBが10Vまで異常下降した場合について説明す
る。
【0100】このときは、コントロールユニット16の
オンオフによって選択される設定値VAが14.5Vで
あっても12.5Vであっても、バッテリ電圧VBの方
が低くなる。したがって、電圧調整端子Gから入力され
る電圧信号のデューティパルスとは無関係に比較器30
の出力はオンとなり、常に発電が行われる。これによ
り、バッテリ12を過放電から保護することができる。
オンオフによって選択される設定値VAが14.5Vで
あっても12.5Vであっても、バッテリ電圧VBの方
が低くなる。したがって、電圧調整端子Gから入力され
る電圧信号のデューティパルスとは無関係に比較器30
の出力はオンとなり、常に発電が行われる。これによ
り、バッテリ12を過放電から保護することができる。
【0101】こうしてバッテリ12が充電され、やがて
バッテリ電圧VBが12.5Vを超えると、上述したよ
うに、発電の有無は電圧調整端子Gからの電圧信号のデ
ューティに依存して決定される。
バッテリ電圧VBが12.5Vを超えると、上述したよ
うに、発電の有無は電圧調整端子Gからの電圧信号のデ
ューティに依存して決定される。
【0102】このように、14.5V>VB>12.5
Vの場合は、電圧調整端子Gの印加電圧のデューティに
依存して発電の有無が制御される。すなわち、コントロ
ールユニット16がオンのときは、設定値VAが12.
5Vになるので、VB≧VAとなって発電が行われ、コ
ントロールユニット16がオフのときは、設定値VAが
14.5Vになるので、VB<VAとなって発電が停止
される。このときのオルタネータ10の駆動トルクは、
発電の有無のみで決定されるものであり、実施例1と同
様に急変することはない。
Vの場合は、電圧調整端子Gの印加電圧のデューティに
依存して発電の有無が制御される。すなわち、コントロ
ールユニット16がオンのときは、設定値VAが12.
5Vになるので、VB≧VAとなって発電が行われ、コ
ントロールユニット16がオフのときは、設定値VAが
14.5Vになるので、VB<VAとなって発電が停止
される。このときのオルタネータ10の駆動トルクは、
発電の有無のみで決定されるものであり、実施例1と同
様に急変することはない。
【0103】また、VB<12.5Vの場合は、バッテ
リ12をこのまま放置すれば過放電してしまうおそれが
あり、回転変動の抑制等に優先してバッテリ12を充電
させる必要があるので、電圧調整端子Gのデューティと
は無関係に常時発電が行われる。しかし、実際にはこの
ような過放電状態に遭遇する機会は少ない。
リ12をこのまま放置すれば過放電してしまうおそれが
あり、回転変動の抑制等に優先してバッテリ12を充電
させる必要があるので、電圧調整端子Gのデューティと
は無関係に常時発電が行われる。しかし、実際にはこの
ような過放電状態に遭遇する機会は少ない。
【0104】一方、バッテリ電圧VBが14.5V以上
になった場合は、コントロールユニット16をオフにし
て設定値VAを14.5Vにしても、設定値VAよりも
バッテリ電圧VBの方が高いので、比較器30の出力は
オフのままである。したがって、電圧調整端子Gの印加
電圧のデューティとは無関係に、レギュレータ10Rは
全く働かず、発電は行われない。
になった場合は、コントロールユニット16をオフにし
て設定値VAを14.5Vにしても、設定値VAよりも
バッテリ電圧VBの方が高いので、比較器30の出力は
オフのままである。したがって、電圧調整端子Gの印加
電圧のデューティとは無関係に、レギュレータ10Rは
全く働かず、発電は行われない。
【0105】実施例3.次に、この発明の実施例3(請
求項4に対応)について説明する。この発明の実施例3
は、電気負荷11を投入した状態でバッテリ電圧VBが
目標電圧VRと釣り合っている状態において、電気負荷
11を一旦遮断した直後に再投入したとしても、発電電
流の急増を防止して、機関に対する急激なトルク印加を
防止するようにしたものである。
求項4に対応)について説明する。この発明の実施例3
は、電気負荷11を投入した状態でバッテリ電圧VBが
目標電圧VRと釣り合っている状態において、電気負荷
11を一旦遮断した直後に再投入したとしても、発電電
流の急増を防止して、機関に対する急激なトルク印加を
防止するようにしたものである。
【0106】すなわち、上記実施例1において、バッテ
リ電圧VBの方が目標電圧VRよりも大きいということ
は、PID演算部23で演算された目標発電電流Iaが
十分に小さくなっていないということである。したがっ
て、このような場合には、積分値の前回値から所定値α
を差し引くことにより、PID演算部23で演算される
目標発電電流Iaをより速やかに小さくし、電気負荷1
1の再投入に備えることが望ましい。
リ電圧VBの方が目標電圧VRよりも大きいということ
は、PID演算部23で演算された目標発電電流Iaが
十分に小さくなっていないということである。したがっ
て、このような場合には、積分値の前回値から所定値α
を差し引くことにより、PID演算部23で演算される
目標発電電流Iaをより速やかに小さくし、電気負荷1
1の再投入に備えることが望ましい。
【0107】また、上記実施例2においては、いままで
投入されていた電気負荷11を遮断した場合、バッテリ
電圧VBが目標電圧VRよりも大きくなるが、比較器3
0がパワートランジスタ31をオフすることにより、バ
ッテリ電圧VBを目標電圧VRに制御してしまう。した
がって、電子制御装置15Aは、VB=VRであってΔ
V=0であることから、目標発電電流Iaを電気負荷1
1の投入時の大きい値のまま保持してしまうことにな
る。
投入されていた電気負荷11を遮断した場合、バッテリ
電圧VBが目標電圧VRよりも大きくなるが、比較器3
0がパワートランジスタ31をオフすることにより、バ
ッテリ電圧VBを目標電圧VRに制御してしまう。した
がって、電子制御装置15Aは、VB=VRであってΔ
V=0であることから、目標発電電流Iaを電気負荷1
1の投入時の大きい値のまま保持してしまうことにな
る。
【0108】これに対応するため、この発明の実施例3
においては、バッテリ電圧VBが目標発電電流Iaと等
しく、VB=VRであっても、積分値の前回値から所定
値αを差し引くことにより、PID演算部23で演算さ
れる目標発電電流Iaを小さくしている。
においては、バッテリ電圧VBが目標発電電流Iaと等
しく、VB=VRであっても、積分値の前回値から所定
値αを差し引くことにより、PID演算部23で演算さ
れる目標発電電流Iaを小さくしている。
【0109】これにより、目標発電電流Iaは徐々に小
さくなり、やがては、電気負荷11を遮断した状態でオ
ルタネータ10が目標電圧VRを発生することができる
だけの目標発電電流値となり、この値で目標発電電流I
aが収束する。
さくなり、やがては、電気負荷11を遮断した状態でオ
ルタネータ10が目標電圧VRを発生することができる
だけの目標発電電流値となり、この値で目標発電電流I
aが収束する。
【0110】図11はこの発明の実施例3の動作を示す
フローチャートであり、S1〜S9は前述と同様のステ
ップである。この場合、目標電圧算出ステップS4に続
いて、実際のバッテリ電圧VBと目標電圧VRとを比較
してVB<VRか否かを判定する(ステップS11)。
フローチャートであり、S1〜S9は前述と同様のステ
ップである。この場合、目標電圧算出ステップS4に続
いて、実際のバッテリ電圧VBと目標電圧VRとを比較
してVB<VRか否かを判定する(ステップS11)。
【0111】もし、バッテリ電圧VB≧目標電圧VR
(すなわち、NO)と判定されれば、PID演算の積分
値の今回値KI・ΣΔV(n)を、前回値所定値KI・
ΣΔV(n−1)よりも所定値αずつ減算し、徐々に小
さくしていく(ステップS12)。以下、前述の電圧偏
差演算ステップS5およびPID演算ステップS6に進
み、PID演算を行う。
(すなわち、NO)と判定されれば、PID演算の積分
値の今回値KI・ΣΔV(n)を、前回値所定値KI・
ΣΔV(n−1)よりも所定値αずつ減算し、徐々に小
さくしていく(ステップS12)。以下、前述の電圧偏
差演算ステップS5およびPID演算ステップS6に進
み、PID演算を行う。
【0112】これにより、(1)式から算出される目標
発電電流Iaが減少し、デューティ制御信号Cdによる
電圧調整端子Gの接地デューティが増加(非接地デュー
ティが減少)し、最終的には界磁電流IFの駆動デュー
ティが電圧調整端子Gの非接地デューティと一致して落
ちつく。なぜなら、界磁電流IFの駆動デューティが電
圧調整端子Gの非接地デューティよりも大きくなれば、
実際のバッテリ電圧VBが低下してくるからである。
発電電流Iaが減少し、デューティ制御信号Cdによる
電圧調整端子Gの接地デューティが増加(非接地デュー
ティが減少)し、最終的には界磁電流IFの駆動デュー
ティが電圧調整端子Gの非接地デューティと一致して落
ちつく。なぜなら、界磁電流IFの駆動デューティが電
圧調整端子Gの非接地デューティよりも大きくなれば、
実際のバッテリ電圧VBが低下してくるからである。
【0113】このように、界磁電流IFの駆動デューテ
ィと電圧調整端子Gの非接地デューティとが一致した状
態で待機させておけば、再度電気負荷11が投入された
としても、発電電流の急激な増加は抑制される。一方、
ステップS11において、バッテリ電圧VB<目標電圧
VR(すなわち、YES)と判定されれば、実施例1の
場合と同様に、そのままステップS5以降の処理に進
む。
ィと電圧調整端子Gの非接地デューティとが一致した状
態で待機させておけば、再度電気負荷11が投入された
としても、発電電流の急激な増加は抑制される。一方、
ステップS11において、バッテリ電圧VB<目標電圧
VR(すなわち、YES)と判定されれば、実施例1の
場合と同様に、そのままステップS5以降の処理に進
む。
【0114】この発明の実施例3を上記実施例1に適用
した場合、実際のバッテリ電圧VBが目標電圧VRより
も小さくなるまで、積分ゲインKIが所定値ずつ減算さ
れるので、積分ゲインKIの減少速度をより速くするこ
とができる。したがって、速やかにバッテリ12の目標
電圧VRに対応した目標発電電流Iaを得ることができ
る。
した場合、実際のバッテリ電圧VBが目標電圧VRより
も小さくなるまで、積分ゲインKIが所定値ずつ減算さ
れるので、積分ゲインKIの減少速度をより速くするこ
とができる。したがって、速やかにバッテリ12の目標
電圧VRに対応した目標発電電流Iaを得ることができ
る。
【0115】同様に、この発明の実施例3を上記実施例
2に適用した場合も、実際のバッテリ電圧VBが目標電
圧VRよりも小さくなるまで、積分ゲインKIが所定値
ずつ減算され、積分値KI・ΣΔVが所定値αずつ減算
されるので、目標発電電流Iaの演算値は、一定値に固
定されることなく、目標電圧VRに対応した値まで下降
する。これにより、再度電気負荷11が投入されたとし
ても、目標発電電流Iaに制限が加えられているため、
急激にエンジン1にトルクがかかることがなく、回転変
動は防止される。
2に適用した場合も、実際のバッテリ電圧VBが目標電
圧VRよりも小さくなるまで、積分ゲインKIが所定値
ずつ減算され、積分値KI・ΣΔVが所定値αずつ減算
されるので、目標発電電流Iaの演算値は、一定値に固
定されることなく、目標電圧VRに対応した値まで下降
する。これにより、再度電気負荷11が投入されたとし
ても、目標発電電流Iaに制限が加えられているため、
急激にエンジン1にトルクがかかることがなく、回転変
動は防止される。
【0116】特に、上記実施例2においては、レギュレ
ータ10Rにより独自にフィールドコイル10Fが制御
されるため、界磁電流IFの駆動デューティが電圧調整
端子Gの非接地デューティよりも十分小さいデューティ
でつりあい、バッテリ電圧VBが安定することがあり得
る。しかし、ステップS12のように、バッテリ電圧V
Bが安定している状態から、所定時間(図11のルーチ
ンが実行される時間)毎にPID演算の積分値をαずつ
小さくすることにより、電圧調整端子Gの非接地デュー
ティを界磁電流IFの駆動デューティに近づけ、電気負
荷11の投入時における発電電流の急増を抑制すること
ができる。
ータ10Rにより独自にフィールドコイル10Fが制御
されるため、界磁電流IFの駆動デューティが電圧調整
端子Gの非接地デューティよりも十分小さいデューティ
でつりあい、バッテリ電圧VBが安定することがあり得
る。しかし、ステップS12のように、バッテリ電圧V
Bが安定している状態から、所定時間(図11のルーチ
ンが実行される時間)毎にPID演算の積分値をαずつ
小さくすることにより、電圧調整端子Gの非接地デュー
ティを界磁電流IFの駆動デューティに近づけ、電気負
荷11の投入時における発電電流の急増を抑制すること
ができる。
【0117】なお、上記各実施例では、エンジン1がア
イドル運転状態にあるときを例にとって、PID制御を
ゆっくりと行うようにしたが、アイドル運転状態のみに
限られるものではなく、たとえば、アイドル近傍の低速
回転時、または渋滞走行時等の低速運転時にも適用する
ことができ、同等の効果を奏することは言うまでもな
い。
イドル運転状態にあるときを例にとって、PID制御を
ゆっくりと行うようにしたが、アイドル運転状態のみに
限られるものではなく、たとえば、アイドル近傍の低速
回転時、または渋滞走行時等の低速運転時にも適用する
ことができ、同等の効果を奏することは言うまでもな
い。
【0118】この場合、アイドル運転時か否かの判定ス
テップS1を所定回転数以下か否かの判定ステップに置
き換えればよい。または、アイドル運転時を判定するス
テップS1および電圧調整端子Gをオフにするステップ
S2を削除してもよい。
テップS1を所定回転数以下か否かの判定ステップに置
き換えればよい。または、アイドル運転時を判定するス
テップS1および電圧調整端子Gをオフにするステップ
S2を削除してもよい。
【0119】実施例4.また、上記各実施例では、オル
タネータ10内にレギュレータ10Rを設け、外部の電
子制御装置15Aおよびコントロールユニット16から
電圧調整端子Gに制御電圧を印加するようにしたが、レ
ギュレータ10Rを電子制御装置15A内に設け、レギ
ュレータ機能をプログラムで実現してもよい。
タネータ10内にレギュレータ10Rを設け、外部の電
子制御装置15Aおよびコントロールユニット16から
電圧調整端子Gに制御電圧を印加するようにしたが、レ
ギュレータ10Rを電子制御装置15A内に設け、レギ
ュレータ機能をプログラムで実現してもよい。
【0120】この場合、電子制御装置15Aにより、フ
ィールドコイル10Fの駆動デューティを直接制御する
ことができる。
ィールドコイル10Fの駆動デューティを直接制御する
ことができる。
【0121】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、エンジンにより駆動される発電機と、発電機からの
整流出力が必要に応じて供給される電気負荷と、発電機
からの整流出力により充電されるバッテリと、バッテリ
の端子電圧が設定値となるように発電機の界磁電流を制
御するレギュレータと、エンジンの運転状態に基づいて
バッテリの目標電圧を演算する目標電圧演算部と、目標
電圧とバッテリの端子電圧との電圧偏差に応じて発電機
の界磁電流を制限する界磁電流制限手段とを備え、バイ
パス空気通路を含む吸気系へのフィードバックによるア
イドル回転数制御とは別に発電量を制限するようにした
ので、アイドル回転中および低速運転中に電気負荷が増
大してもエンジン回転数の低下を抑制することができ、
コストアップを招くことなくバッテリ上がりや不快な振
動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得られる効果
がある。
ば、エンジンにより駆動される発電機と、発電機からの
整流出力が必要に応じて供給される電気負荷と、発電機
からの整流出力により充電されるバッテリと、バッテリ
の端子電圧が設定値となるように発電機の界磁電流を制
御するレギュレータと、エンジンの運転状態に基づいて
バッテリの目標電圧を演算する目標電圧演算部と、目標
電圧とバッテリの端子電圧との電圧偏差に応じて発電機
の界磁電流を制限する界磁電流制限手段とを備え、バイ
パス空気通路を含む吸気系へのフィードバックによるア
イドル回転数制御とは別に発電量を制限するようにした
ので、アイドル回転中および低速運転中に電気負荷が増
大してもエンジン回転数の低下を抑制することができ、
コストアップを招くことなくバッテリ上がりや不快な振
動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得られる効果
がある。
【0122】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、界磁電流制限手段は、電圧偏差に応じた
PID演算により界磁電流の制限値を決定し、発電電流
の目標値をゆっくり立ち上げ、アイドル運転中および低
速運転中に電気負荷が増大しても発電量を制限して回転
数の低下を小さく抑制するようにしたので、アイドル回
転中および低速運転中に電気負荷が増大してもエンジン
回転数の低下を抑制することができ、コストアップを招
くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制
した回転変動制御装置が得られる効果がある。
項1において、界磁電流制限手段は、電圧偏差に応じた
PID演算により界磁電流の制限値を決定し、発電電流
の目標値をゆっくり立ち上げ、アイドル運転中および低
速運転中に電気負荷が増大しても発電量を制限して回転
数の低下を小さく抑制するようにしたので、アイドル回
転中および低速運転中に電気負荷が増大してもエンジン
回転数の低下を抑制することができ、コストアップを招
くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制
した回転変動制御装置が得られる効果がある。
【0123】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、界磁電流制限手段は、制限値に応じたデ
ューティ制御信号に基づいて界磁電流を制限し、実質的
にバッテリ電圧の設定値を平均的に小さく設定するよう
にしたので、アイドル回転中および低速運転中に電気負
荷が増大してもエンジン回転数の低下を抑制することが
でき、コストアップを招くことなくバッテリ上がりや不
快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得られ
る効果がある。
項2において、界磁電流制限手段は、制限値に応じたデ
ューティ制御信号に基づいて界磁電流を制限し、実質的
にバッテリ電圧の設定値を平均的に小さく設定するよう
にしたので、アイドル回転中および低速運転中に電気負
荷が増大してもエンジン回転数の低下を抑制することが
でき、コストアップを招くことなくバッテリ上がりや不
快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得られ
る効果がある。
【0124】また、この発明の請求項4によれば、請求
項2または請求項3において、界磁電流制限手段は、バ
ッテリの端子電圧が目標電圧よりも低い場合には電圧偏
差に応じたPID演算により制限値を決定し、バッテリ
の端子電圧が目標電圧以上の場合には所定時間毎にPI
D演算による積分値を所定値ずつ小さくすることにより
制限値を決定するようにしたので、電気負荷の再投入時
に発電電流の急増を防止するとともに、コストアップを
招くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑
制した回転変動制御装置が得られる効果がある。
項2または請求項3において、界磁電流制限手段は、バ
ッテリの端子電圧が目標電圧よりも低い場合には電圧偏
差に応じたPID演算により制限値を決定し、バッテリ
の端子電圧が目標電圧以上の場合には所定時間毎にPI
D演算による積分値を所定値ずつ小さくすることにより
制限値を決定するようにしたので、電気負荷の再投入時
に発電電流の急増を防止するとともに、コストアップを
招くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑
制した回転変動制御装置が得られる効果がある。
【0125】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1から請求項4までのいずれかにおいて、界磁電流制
限手段は、制限値に基づいてバッテリの端子電圧の設定
値を変更することにより界磁電流を制限するようにした
ので、アイドル運転中および低速運転中などに電気負荷
が急増してもエンジン回転数の落ち込み量を制限すると
ともに、コストアップを招くことなくバッテリ上がりや
不快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得ら
れる効果がある。
項1から請求項4までのいずれかにおいて、界磁電流制
限手段は、制限値に基づいてバッテリの端子電圧の設定
値を変更することにより界磁電流を制限するようにした
ので、アイドル運転中および低速運転中などに電気負荷
が急増してもエンジン回転数の落ち込み量を制限すると
ともに、コストアップを招くことなくバッテリ上がりや
不快な振動等の発生を抑制した回転変動制御装置が得ら
れる効果がある。
【0126】また、この発明の請求項6によれば、請求
項5において、界磁電流制限手段は、設定値を通常の第
1の設定値と第1の設定値よりも低い第2の設定値とに
切換える設定値切換部を含み、制限値に応答してLレベ
ルの第2の設定値に切換えるようにしたので、アイドル
運転中および低速運転中などに電気負荷が急増してもエ
ンジン回転数の落ち込み量を制限するとともに、コスト
アップを招くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の
発生を抑制した回転変動制御装置が得られる効果があ
る。
項5において、界磁電流制限手段は、設定値を通常の第
1の設定値と第1の設定値よりも低い第2の設定値とに
切換える設定値切換部を含み、制限値に応答してLレベ
ルの第2の設定値に切換えるようにしたので、アイドル
運転中および低速運転中などに電気負荷が急増してもエ
ンジン回転数の落ち込み量を制限するとともに、コスト
アップを招くことなくバッテリ上がりや不快な振動等の
発生を抑制した回転変動制御装置が得られる効果があ
る。
【0127】また、この発明の請求項7によれば、請求
項1から請求項6までのいずれかにおいて、エンジンの
吸気管に設けられてエンジンへの吸入空気量を調整する
スロットルバルブと、スロットルバルブをバイパスする
バイパス空気通路と、バイパス空気通路の開口面積を制
御してエンジンのアイドル回転数を制御するアイドル空
気量制御手段とを備え、空気量制御手段は、電圧偏差に
応じてアイドル空気量を調整することにより、吸気系へ
のフィードバック制御を行いアイドル回転数の低下を防
止するようにしたので、アイドル運転中および低速運転
中などに電気負荷が急増しても、エンジン回転数の落ち
込み量を制限することができ、コストアップすることな
くバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制した回転
変動制御装置が得られる効果がある。
項1から請求項6までのいずれかにおいて、エンジンの
吸気管に設けられてエンジンへの吸入空気量を調整する
スロットルバルブと、スロットルバルブをバイパスする
バイパス空気通路と、バイパス空気通路の開口面積を制
御してエンジンのアイドル回転数を制御するアイドル空
気量制御手段とを備え、空気量制御手段は、電圧偏差に
応じてアイドル空気量を調整することにより、吸気系へ
のフィードバック制御を行いアイドル回転数の低下を防
止するようにしたので、アイドル運転中および低速運転
中などに電気負荷が急増しても、エンジン回転数の落ち
込み量を制限することができ、コストアップすることな
くバッテリ上がりや不快な振動等の発生を抑制した回転
変動制御装置が得られる効果がある。
【図1】この発明の実施例1の電気系を示す構成図であ
る。
る。
【図2】この発明の実施例1の要部の機能構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図3】この発明の実施例1の動作を説明するための接
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
【図4】この発明の実施例1の動作を説明するための接
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
【図5】この発明の実施例1の動作を説明するための接
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
地デューティと発電率との関係を示す特性図である。
【図6】この発明の実施例1の動作を説明するための発
電率とオルタネータ駆動トルクとの関係を示す特性図で
ある。
電率とオルタネータ駆動トルクとの関係を示す特性図で
ある。
【図7】この発明の実施例1の動作を示すフローチャー
トである。
トである。
【図8】この発明の実施例1の動作を説明するための負
荷電流変動量と電圧偏差との関係を示す特性図である。
荷電流変動量と電圧偏差との関係を示す特性図である。
【図9】この発明の実施例2の機能構成を示すブロック
図である。
図である。
【図10】図9内の設定値切換部の具体的構成例を示す
回路図である。
回路図である。
【図11】この発明の実施例3の動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図12】一般的な回転変動制御装置を示す構成図であ
る。
る。
【図13】従来の回転変動制御装置の機能構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
1 エンジン 2 吸気管 4 スロットルバルブ 6 バイパス空気通路 9 ソレノイド 10 オルタネータ(発電機) 10D 全波整流器 10F フィールドコイル 10R レギュレータ 10S ステータコイル 11 電気負荷 12 バッテリ 15A 電子制御装置(界磁電流制限手段) 21 目標電圧演算部 23 PID演算部 25 デューティ変換部 32 設定値切換部 Cd デューティ制御信号 IF 界磁電流 Ia 目標発電電流 α 所定値 VA 設定値 VB バッテリ電圧 VR 目標電圧 ΔV 電圧偏差 S1 アイドル運転状態を判定するステップ S4 目標電圧を算出するステップ S5 電圧偏差を演算するステップ S6 PID演算を実行するステップ S8 PID演算結果に基づいてデューティ演算を実行
するステップ S9 アイドル空気量を演算するステップ S11 バッテリ電圧を目標電圧と比較するステップ S12 積分値を減算するステップ
するステップ S9 アイドル空気量を演算するステップ S11 バッテリ電圧を目標電圧と比較するステップ S12 積分値を減算するステップ
Claims (7)
- 【請求項1】 エンジンにより駆動される発電機と、 前記発電機からの整流出力が必要に応じて供給される電
気負荷と、 前記発電機からの整流出力により充電されるバッテリ
と、 前記バッテリの端子電圧が設定値となるように前記発電
機の界磁電流を制御するレギュレータと、 前記エンジンの運転状態に基づいて前記バッテリの目標
電圧を演算する目標電圧演算部と、 前記目標電圧と前記バッテリの端子電圧との電圧偏差に
応じて前記発電機の界磁電流を制限する界磁電流制限手
段とを備えた回転変動制御装置。 - 【請求項2】 前記界磁電流制限手段は、前記電圧偏差
に応じたPID演算により前記界磁電流の制限値を決定
することを特徴とする請求項1の回転変動制御装置。 - 【請求項3】 前記界磁電流制限手段は、前記制限値に
応じたデューティ制御信号に基づいて前記界磁電流を制
限することを特徴とする請求項2の回転変動制御装置。 - 【請求項4】 前記界磁電流制限手段は、前記バッテリ
の端子電圧が前記目標電圧よりも低い場合には前記電圧
偏差に応じたPID演算により前記制限値を決定し、前
記バッテリの端子電圧が前記目標電圧以上の場合には所
定時間毎に前記PID演算による積分値を所定値ずつ小
さくすることにより前記制限値を決定することを特徴と
する請求項2または請求項3の回転変動制御装置。 - 【請求項5】 前記界磁電流制限手段は、前記制限値に
基づいて前記バッテリの端子電圧の設定値を変更するこ
とにより前記界磁電流を制限することを特徴とする請求
項1から請求項4までのいずれかの回転変動制御装置。 - 【請求項6】 前記界磁電流制限手段は、前記設定値を
通常の第1の設定値と前記第1の設定値よりも低い第2
の設定値とに切換える設定値切換部を含む請求項5の回
転変動制御装置。 - 【請求項7】 前記エンジンの吸気管に設けられて前記
エンジンへの吸入空気量を調整するスロットルバルブ
と、 前記スロットルバルブをバイパスするバイパス空気通路
と、 前記バイパス空気通路の開口面積を制御して前記エンジ
ンのアイドル回転数を制御するアイドル空気量制御手段
とを備え、 前記空気量制御手段は、前記電圧偏差に応じてアイドル
空気量を調整することを特徴とする請求項1から請求項
6までのいずれかの回転変動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5262578A JPH07123797A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 回転変動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5262578A JPH07123797A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 回転変動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07123797A true JPH07123797A (ja) | 1995-05-12 |
Family
ID=17377763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5262578A Pending JPH07123797A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 回転変動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07123797A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6700212B2 (en) * | 2001-01-08 | 2004-03-02 | Robert Bosch Gmbh | Method for controlling the starting torque and starting power of an internal combustion engine |
JP2013092140A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
JP2014134169A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-24 | Denso Corp | 車両運動制御装置 |
US9356548B2 (en) | 2012-05-10 | 2016-05-31 | Denso Corporation | Vibration damping control apparatus for vehicle, vibration damping control system for vehicle, and vehicle motion control apparatus |
JP2016101806A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | トヨタ自動車株式会社 | 充電制御装置 |
JP2019065820A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
-
1993
- 1993-10-20 JP JP5262578A patent/JPH07123797A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6700212B2 (en) * | 2001-01-08 | 2004-03-02 | Robert Bosch Gmbh | Method for controlling the starting torque and starting power of an internal combustion engine |
JP2013092140A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
US9356548B2 (en) | 2012-05-10 | 2016-05-31 | Denso Corporation | Vibration damping control apparatus for vehicle, vibration damping control system for vehicle, and vehicle motion control apparatus |
JP2014134169A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-24 | Denso Corp | 車両運動制御装置 |
JP2016101806A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | トヨタ自動車株式会社 | 充電制御装置 |
JP2019065820A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
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