JPH07119631A - 斜板型可変容量圧縮機 - Google Patents
斜板型可変容量圧縮機Info
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- JPH07119631A JPH07119631A JP6200688A JP20068894A JPH07119631A JP H07119631 A JPH07119631 A JP H07119631A JP 6200688 A JP6200688 A JP 6200688A JP 20068894 A JP20068894 A JP 20068894A JP H07119631 A JPH07119631 A JP H07119631A
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- Japan
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- valve
- swash plate
- cylinder
- suction
- variable displacement
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2253/00—Other material characteristics; Treatment of material
- F05C2253/12—Coating
Landscapes
- Sliding Valves (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 可変容量機構と共に圧縮機全体を小型化し、
コストを低減する。 【構成】 左側のロータリバルブ29と右側のスライド
ロータリバルブ34が回転軸17と共に回転することに
より、流体が吸入口12から吸入行程にあるシリンダ8
及び9内へ分配して吸入される。吐出容量が100%の
ときは吸入行程の全幅にわたって圧縮すべき流体の吸入
が行われるが、吐出容量をそれよりも低い値とする場合
には、圧力制御装置40が制御圧室38の流体の圧力を
減少させ、バルブ34がコイルばね37に押されて右へ
移動して、固定のインナーバルブ43との間の制御弁部
44が閉じて左側の吸入量を0とし、全体の吐出容量を
50%とする。更にバルブ34が右に移動すると、弁開
口35の形状に応じて右側の吸入ポート36に対する連
通期間が短くなるので、右側の吐出容量も減少する。弁
開口35の横にバイパス溝を設けると起動ショックが防
止される。
コストを低減する。 【構成】 左側のロータリバルブ29と右側のスライド
ロータリバルブ34が回転軸17と共に回転することに
より、流体が吸入口12から吸入行程にあるシリンダ8
及び9内へ分配して吸入される。吐出容量が100%の
ときは吸入行程の全幅にわたって圧縮すべき流体の吸入
が行われるが、吐出容量をそれよりも低い値とする場合
には、圧力制御装置40が制御圧室38の流体の圧力を
減少させ、バルブ34がコイルばね37に押されて右へ
移動して、固定のインナーバルブ43との間の制御弁部
44が閉じて左側の吸入量を0とし、全体の吐出容量を
50%とする。更にバルブ34が右に移動すると、弁開
口35の形状に応じて右側の吸入ポート36に対する連
通期間が短くなるので、右側の吐出容量も減少する。弁
開口35の横にバイパス溝を設けると起動ショックが防
止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用空調装
置の冷媒圧縮機として使用することができる斜板型可変
容量圧縮機に係り、特にその可変容量機構に関するもの
である。
置の冷媒圧縮機として使用することができる斜板型可変
容量圧縮機に係り、特にその可変容量機構に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用等の空調装置の冷媒圧
縮機として利用されている斜板型圧縮機の吐出容量を、
冷房需要の変化に対応して段階的に、或いは無段階に変
化させる可変容量機構を組み込んだ斜板型可変容量圧縮
機は知られており、その一つとして特公昭63−403
1号公報に記載されたものがある。
縮機として利用されている斜板型圧縮機の吐出容量を、
冷房需要の変化に対応して段階的に、或いは無段階に変
化させる可変容量機構を組み込んだ斜板型可変容量圧縮
機は知られており、その一つとして特公昭63−403
1号公報に記載されたものがある。
【0003】この従来技術による斜板型可変容量圧縮機
は、後に述べる本発明の実施例の冷媒圧縮機と同様に、
駆動回転軸の周囲の均等な位置における、フロント側と
リヤ側の各シリンダブロックの相互に対応する部分に、
共通軸線が平行となるような5個のシリンダをそれぞれ
形成し、それらの対応するシリンダの対毎に共通の両頭
ピストンを挿入して、それらの5本のピストンのそれぞ
れの中間部を駆動回転軸に取り付けられた共通の斜板に
よって駆動することにより、各ピストンをフロント側と
リヤ側のシリンダ内で往復動させる斜板型圧縮機におい
て、リヤ側のシリンダの底面を形成するバルブプレート
を、リヤハウジング内に形成された流体圧シリンダの力
によって、リヤ側のシリンダブロックの端面に押しつけ
るようになっている。
は、後に述べる本発明の実施例の冷媒圧縮機と同様に、
駆動回転軸の周囲の均等な位置における、フロント側と
リヤ側の各シリンダブロックの相互に対応する部分に、
共通軸線が平行となるような5個のシリンダをそれぞれ
形成し、それらの対応するシリンダの対毎に共通の両頭
ピストンを挿入して、それらの5本のピストンのそれぞ
れの中間部を駆動回転軸に取り付けられた共通の斜板に
よって駆動することにより、各ピストンをフロント側と
リヤ側のシリンダ内で往復動させる斜板型圧縮機におい
て、リヤ側のシリンダの底面を形成するバルブプレート
を、リヤハウジング内に形成された流体圧シリンダの力
によって、リヤ側のシリンダブロックの端面に押しつけ
るようになっている。
【0004】この場合、流体圧シリンダに供給する圧力
流体としては、この圧縮機自体のフロント側のシリンダ
群によって圧縮された空調装置用の冷媒を利用してお
り、それを切換弁を介してリヤハウジング内に設けられ
た流体圧シリンダに供給するようになっている。そし
て、切換弁を操作することにより、流体圧シリンダ内に
加えられている冷媒の圧力を除去すると、リヤ側のバル
ブプレートが、圧縮されていたスプリングの力に押され
ることにより、リヤ側のシリンダブロックの端面から離
れて隙間ができるので、吸入行程及び圧縮行程にあるリ
ヤ側の全てのシリンダ内がこの隙間によって相互に連通
することになり、リヤ側では冷媒の圧縮が行われなくな
る。従って、フロント側では冷媒の圧縮が行われていて
も圧縮機全体としては、吐出容量(圧縮機の冷媒圧縮能
力)が半減することになるので、この斜板型可変容量圧
縮機においては、切換弁の操作によって吐出容量を10
0%と50%の2段階に切り換えることが可能になる。
流体としては、この圧縮機自体のフロント側のシリンダ
群によって圧縮された空調装置用の冷媒を利用してお
り、それを切換弁を介してリヤハウジング内に設けられ
た流体圧シリンダに供給するようになっている。そし
て、切換弁を操作することにより、流体圧シリンダ内に
加えられている冷媒の圧力を除去すると、リヤ側のバル
ブプレートが、圧縮されていたスプリングの力に押され
ることにより、リヤ側のシリンダブロックの端面から離
れて隙間ができるので、吸入行程及び圧縮行程にあるリ
ヤ側の全てのシリンダ内がこの隙間によって相互に連通
することになり、リヤ側では冷媒の圧縮が行われなくな
る。従って、フロント側では冷媒の圧縮が行われていて
も圧縮機全体としては、吐出容量(圧縮機の冷媒圧縮能
力)が半減することになるので、この斜板型可変容量圧
縮機においては、切換弁の操作によって吐出容量を10
0%と50%の2段階に切り換えることが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術による
斜板型可変容量圧縮機の場合、リヤ側のシリンダ群が有
効に冷媒の圧縮仕事をする100%運転の状態におい
て、リヤ側のシリンダ内で圧縮される冷媒の圧力と、リ
ヤ側のバルブプレートをシリンダブロックの端面から離
そうとする前述のばねの力とに抗して、バルブプレート
をシリンダブロックの端面に押し付けてリヤ側の各シリ
ンダ間の連通を完全に阻止するためには、前述の流体圧
シリンダを大型のものとして十分に大きな押し付け力を
発生させる必要がある。従って、流体圧シリンダとそれ
に関連する部分が大型化したり複雑化することは避けら
れないし、それによって圧縮機全体が大型化することに
なる。更に、リヤ側の各シリンダと軸方向に可動のバル
ブプレートの間や、流体圧シリンダに関連する部分には
冷媒の漏洩が生じないように高度の加工を施す必要があ
るが、これらはいずれもコスト上昇の原因になる。
斜板型可変容量圧縮機の場合、リヤ側のシリンダ群が有
効に冷媒の圧縮仕事をする100%運転の状態におい
て、リヤ側のシリンダ内で圧縮される冷媒の圧力と、リ
ヤ側のバルブプレートをシリンダブロックの端面から離
そうとする前述のばねの力とに抗して、バルブプレート
をシリンダブロックの端面に押し付けてリヤ側の各シリ
ンダ間の連通を完全に阻止するためには、前述の流体圧
シリンダを大型のものとして十分に大きな押し付け力を
発生させる必要がある。従って、流体圧シリンダとそれ
に関連する部分が大型化したり複雑化することは避けら
れないし、それによって圧縮機全体が大型化することに
なる。更に、リヤ側の各シリンダと軸方向に可動のバル
ブプレートの間や、流体圧シリンダに関連する部分には
冷媒の漏洩が生じないように高度の加工を施す必要があ
るが、これらはいずれもコスト上昇の原因になる。
【0006】また、別の問題として、圧縮機一般におけ
る所謂起動ショックの問題がある。圧縮機が自動車用の
空調装置の冷媒圧縮機として使用されたような場合に問
題となることが多い。原因は圧縮機の起動時には急激に
大きなトルクが駆動内燃機関等に負荷として加わるの
で、その回転数が一時的に低下し、自動車の走行速度が
一瞬低下する結果、自動車の乗員がショックを感じるこ
とになる。図18は通常の圧縮機が起動される時のトル
クの変化を示している。圧縮反力の増大と共にトルク曲
線が急激に立ち上がることによって起動ショックが発生
し、最初の数個の山が乗員にショックとして体感され
る。これは自動車の快適性を追求する上で放置すること
ができない問題である。
る所謂起動ショックの問題がある。圧縮機が自動車用の
空調装置の冷媒圧縮機として使用されたような場合に問
題となることが多い。原因は圧縮機の起動時には急激に
大きなトルクが駆動内燃機関等に負荷として加わるの
で、その回転数が一時的に低下し、自動車の走行速度が
一瞬低下する結果、自動車の乗員がショックを感じるこ
とになる。図18は通常の圧縮機が起動される時のトル
クの変化を示している。圧縮反力の増大と共にトルク曲
線が急激に立ち上がることによって起動ショックが発生
し、最初の数個の山が乗員にショックとして体感され
る。これは自動車の快適性を追求する上で放置すること
ができない問題である。
【0007】本発明は、従来技術における上記のような
問題点を改善し、斜板型可変容量圧縮機における可変容
量機構を小型化、簡素化することによって、斜板型可変
容量圧縮機全体の大きさも小型化すると共に、高度の加
工を不必要とすることによって、高性能の斜板型可変容
量圧縮機を比較的安価に製作可能とすること、及び、起
動時における起動ショックを低減させることを発明の解
決課題としている。
問題点を改善し、斜板型可変容量圧縮機における可変容
量機構を小型化、簡素化することによって、斜板型可変
容量圧縮機全体の大きさも小型化すると共に、高度の加
工を不必要とすることによって、高性能の斜板型可変容
量圧縮機を比較的安価に製作可能とすること、及び、起
動時における起動ショックを低減させることを発明の解
決課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決する第1の手段として、複数個のシリンダが互いに
平行に形成されているシリンダブロックと、前記シリン
ダ内に挿入されている複数個のピストンと、前記シリン
ダブロック内に形成されている斜板室と、前記斜板室内
に延びている駆動用の回転軸と、前記回転軸に取り付け
られて回転することにより前記複数個のピストンを往復
運動させる斜板と、前記シリンダブロックの中心部に対
して設けられる吸入口と、前記吸入口から供給される圧
縮すべき流体を前記回転軸の回転位置に応じて前記複数
個のシリンダのうちで吸入行程にあるものへ分配するこ
とができるロータリバルブとを備えていると共に、少な
くとも1個の前記ロータリバルブが軸方向に可動であっ
て、その軸方向位置を変更する制御手段と、その内部に
静止しているインナーバルブとを備えており、軸方向に
可動の前記ロータリバルブと静止している前記インナー
バルブとの間に、前記複数個のシリンダに吸入される前
記流体の実際の吸入量を制御する少なくとも1つの制御
弁部を構成していることを特徴とする斜板型可変容量圧
縮機を提供する。
解決する第1の手段として、複数個のシリンダが互いに
平行に形成されているシリンダブロックと、前記シリン
ダ内に挿入されている複数個のピストンと、前記シリン
ダブロック内に形成されている斜板室と、前記斜板室内
に延びている駆動用の回転軸と、前記回転軸に取り付け
られて回転することにより前記複数個のピストンを往復
運動させる斜板と、前記シリンダブロックの中心部に対
して設けられる吸入口と、前記吸入口から供給される圧
縮すべき流体を前記回転軸の回転位置に応じて前記複数
個のシリンダのうちで吸入行程にあるものへ分配するこ
とができるロータリバルブとを備えていると共に、少な
くとも1個の前記ロータリバルブが軸方向に可動であっ
て、その軸方向位置を変更する制御手段と、その内部に
静止しているインナーバルブとを備えており、軸方向に
可動の前記ロータリバルブと静止している前記インナー
バルブとの間に、前記複数個のシリンダに吸入される前
記流体の実際の吸入量を制御する少なくとも1つの制御
弁部を構成していることを特徴とする斜板型可変容量圧
縮機を提供する。
【0009】本発明は、また前記の課題を解決する第2
の手段として、前記回転軸が滑り軸受によって支持され
ていると共に、前記ロータリバルブの少なくとも1つが
前記滑り軸受に組み込まれていることを特徴とする前記
斜板型可変容量圧縮機を提供する。
の手段として、前記回転軸が滑り軸受によって支持され
ていると共に、前記ロータリバルブの少なくとも1つが
前記滑り軸受に組み込まれていることを特徴とする前記
斜板型可変容量圧縮機を提供する。
【0010】本発明は、更に前記の課題を解決する第3
の手段として、軸方向に可動の前記ロータリバルブが、
運転停止時と起動時に前記シリンダの殆ど全てのものの
内部を前記吸入口に連通させるバイパス溝を備えている
ことを特徴とする前記斜板型可変容量圧縮機を提供す
る。
の手段として、軸方向に可動の前記ロータリバルブが、
運転停止時と起動時に前記シリンダの殆ど全てのものの
内部を前記吸入口に連通させるバイパス溝を備えている
ことを特徴とする前記斜板型可変容量圧縮機を提供す
る。
【0011】
【作用】回転軸が回転駆動されて斜板が揺動すると、こ
の斜板の揺動によって複数個のピストンがそれぞれのシ
リンダの中で往復運動を繰り返して行うので、シリンダ
とピストンによって形成される作動室が拡縮して圧縮す
べき流体を吸入し、且つそれを加圧して外部へ吐出す
る。圧縮すべき流体はロータリバルブが回転軸の回転位
置に応じてそのときに吸入行程にあるシリンダ内へ吸入
される。しかしながら、本発明の第1の手段による斜板
型可変容量圧縮機においては、吐出容量が100%のと
きは吸入行程の全幅にわたって圧縮すべき流体の吸入が
行われるが、吐出容量をそれよりも低い割合とする場合
には、制御手段がロータリバルブの軸方向位置を変更さ
せるので、それによってロータリバルブと静止している
インナーバルブとの間に形成された制御弁部が、複数個
のシリンダに吸入される流体の実際の吸入量を制御する
ように開閉制御される。
の斜板の揺動によって複数個のピストンがそれぞれのシ
リンダの中で往復運動を繰り返して行うので、シリンダ
とピストンによって形成される作動室が拡縮して圧縮す
べき流体を吸入し、且つそれを加圧して外部へ吐出す
る。圧縮すべき流体はロータリバルブが回転軸の回転位
置に応じてそのときに吸入行程にあるシリンダ内へ吸入
される。しかしながら、本発明の第1の手段による斜板
型可変容量圧縮機においては、吐出容量が100%のと
きは吸入行程の全幅にわたって圧縮すべき流体の吸入が
行われるが、吐出容量をそれよりも低い割合とする場合
には、制御手段がロータリバルブの軸方向位置を変更さ
せるので、それによってロータリバルブと静止している
インナーバルブとの間に形成された制御弁部が、複数個
のシリンダに吸入される流体の実際の吸入量を制御する
ように開閉制御される。
【0012】本発明の第2の手段による斜板型可変容量
圧縮機においては、回転軸が滑り軸受によって支持され
ていると共に、その滑り軸受内にロータリバルブの少な
くとも1つが組み込まれているので、構造が簡素化され
て製造が容易になり、コストが低減されるばかりでな
く、加工精度を高めるという面でも有利になる。
圧縮機においては、回転軸が滑り軸受によって支持され
ていると共に、その滑り軸受内にロータリバルブの少な
くとも1つが組み込まれているので、構造が簡素化され
て製造が容易になり、コストが低減されるばかりでな
く、加工精度を高めるという面でも有利になる。
【0013】本発明の第3の手段による斜板型可変容量
圧縮機においては、軸方向に可動のロータリバルブが、
運転停止時と起動時にシリンダの殆ど全てのものの内部
を吸入口に連通させるバイパス溝を備えているので、圧
縮機の運転停止と略同時にシリンダの殆ど全てが吸入口
に連通して低圧となり、次にそれが起動される時には実
質的に無負荷の状態から運転を再開することになるの
で、圧縮反力の立ち上がりが緩やかになり、駆動側に及
ぼすトルク変動としての起動ショックが発生するのを抑
制することができる。
圧縮機においては、軸方向に可動のロータリバルブが、
運転停止時と起動時にシリンダの殆ど全てのものの内部
を吸入口に連通させるバイパス溝を備えているので、圧
縮機の運転停止と略同時にシリンダの殆ど全てが吸入口
に連通して低圧となり、次にそれが起動される時には実
質的に無負荷の状態から運転を再開することになるの
で、圧縮反力の立ち上がりが緩やかになり、駆動側に及
ぼすトルク変動としての起動ショックが発生するのを抑
制することができる。
【0014】
【実施例】図1に本発明の第1実施例として、自動車の
空調装置における冷媒圧縮機として使用される斜板型可
変容量圧縮機の全体構造を示す。図2は図1のII−II断
面図で、図3は図1のIII −III 断面図である。これら
の図において、斜板型可変容量圧縮機1の本体は、中央
のシリンダブロック2と、その左側にバルブプレート3
を挟んで締結されたフロントハウジング4と、右側にバ
ルブプレート5を挟んで締結されたリヤハウジング6と
からなっている。シリンダブロック2は更にフロント側
のシリンダブロック2aとリヤ側のシリンダブロック2
bとの2つの部分に分かれている。そして、シリンダブ
ロック2a及び2b,バルブプレート3及び5,フロン
トハウジング4及びリヤハウジング6を一体的に締結す
るために、5本の通しボルト7が用いられる。
空調装置における冷媒圧縮機として使用される斜板型可
変容量圧縮機の全体構造を示す。図2は図1のII−II断
面図で、図3は図1のIII −III 断面図である。これら
の図において、斜板型可変容量圧縮機1の本体は、中央
のシリンダブロック2と、その左側にバルブプレート3
を挟んで締結されたフロントハウジング4と、右側にバ
ルブプレート5を挟んで締結されたリヤハウジング6と
からなっている。シリンダブロック2は更にフロント側
のシリンダブロック2aとリヤ側のシリンダブロック2
bとの2つの部分に分かれている。そして、シリンダブ
ロック2a及び2b,バルブプレート3及び5,フロン
トハウジング4及びリヤハウジング6を一体的に締結す
るために、5本の通しボルト7が用いられる。
【0015】フロント側のシリンダブロック2aには、
中心のまわりの均等な位置に5個のシリンダ8が互いに
平行となるように穿設されており、それらに対応してリ
ヤ側のシリンダブロック2bにも、5個のシリンダ9が
同様に穿設されている。フロントハウジング4内の外周
部には環状の吐出室10が形成され、また、フロント側
と略同様にリヤハウジング6内の外周部にも環状の吐出
室11が形成されている。更に、リヤハウジング6の中
心部分には吸入口12が開口しており、吸入口12は外
端にねじ部13を備えていて、それに接続される図示し
ない吸入配管によって、圧縮すべき流体、この場合の斜
板型可変容量圧縮機1は自動車の空調装置における冷媒
圧縮機として使用されるものであるから、空調装置の蒸
発器から戻って来る低温低圧の冷媒を受け入れるように
なっている。
中心のまわりの均等な位置に5個のシリンダ8が互いに
平行となるように穿設されており、それらに対応してリ
ヤ側のシリンダブロック2bにも、5個のシリンダ9が
同様に穿設されている。フロントハウジング4内の外周
部には環状の吐出室10が形成され、また、フロント側
と略同様にリヤハウジング6内の外周部にも環状の吐出
室11が形成されている。更に、リヤハウジング6の中
心部分には吸入口12が開口しており、吸入口12は外
端にねじ部13を備えていて、それに接続される図示し
ない吸入配管によって、圧縮すべき流体、この場合の斜
板型可変容量圧縮機1は自動車の空調装置における冷媒
圧縮機として使用されるものであるから、空調装置の蒸
発器から戻って来る低温低圧の冷媒を受け入れるように
なっている。
【0016】フロント側のバルブプレート3には、各シ
リンダ8の内部に形成されて後述のピストンによって拡
縮される作動室と、環状で共通の吐出室10とを連通し
得る吐出口14がシリンダ8の数だけ開口しており、そ
れらの吐出口14の下流側の面は、薄いばね板からなる
リード状の吐出弁によって閉塞されている。リヤ側のバ
ルブプレート5にも同様に吐出口15が開口しており、
それぞれシリンダ9の内部の作動室を環状で共通の吐出
室11に連通させることができる。フロント側と同様
に、各吐出口15の下流側の面にもリード状の吐出弁が
設けられる。そして、リヤ側の吐出室11は図示しない
管路によってフロント側の吐出室10と連通しており、
それらの吐出室から送り出される高圧の冷媒は、合流し
て図示しない冷凍サイクルの凝縮器へ流れるようになっ
ている。
リンダ8の内部に形成されて後述のピストンによって拡
縮される作動室と、環状で共通の吐出室10とを連通し
得る吐出口14がシリンダ8の数だけ開口しており、そ
れらの吐出口14の下流側の面は、薄いばね板からなる
リード状の吐出弁によって閉塞されている。リヤ側のバ
ルブプレート5にも同様に吐出口15が開口しており、
それぞれシリンダ9の内部の作動室を環状で共通の吐出
室11に連通させることができる。フロント側と同様
に、各吐出口15の下流側の面にもリード状の吐出弁が
設けられる。そして、リヤ側の吐出室11は図示しない
管路によってフロント側の吐出室10と連通しており、
それらの吐出室から送り出される高圧の冷媒は、合流し
て図示しない冷凍サイクルの凝縮器へ流れるようになっ
ている。
【0017】シリンダブロック2の内部に形成された斜
板室16には、図1において左側から駆動のための回転
軸17が伸びており、図示しない自動車の内燃機関から
電磁クラッチのような伝動装置を介して回転駆動され
る。回転軸17は、斜板室16の前後の部分をシリンダ
ブロック2内に設けられたラジアル軸受18及び19に
よって半径方向に支持されている。斜板室16内におい
て、回転軸17には楕円形の斜板20が適当な手段によ
って一体的に取り付けられており、斜板20を駆動する
ことによって回転軸17に発生する反力としての軸方向
荷重は、斜板20の両側に設けられた一対のスラスト軸
受21及び22によって支持される。
板室16には、図1において左側から駆動のための回転
軸17が伸びており、図示しない自動車の内燃機関から
電磁クラッチのような伝動装置を介して回転駆動され
る。回転軸17は、斜板室16の前後の部分をシリンダ
ブロック2内に設けられたラジアル軸受18及び19に
よって半径方向に支持されている。斜板室16内におい
て、回転軸17には楕円形の斜板20が適当な手段によ
って一体的に取り付けられており、斜板20を駆動する
ことによって回転軸17に発生する反力としての軸方向
荷重は、斜板20の両側に設けられた一対のスラスト軸
受21及び22によって支持される。
【0018】回転軸17と平行にシリンダブロック2内
に穿設されているフロント側の5個のシリンダ8と、そ
れらと同軸線上において対向するリヤ側の5個のシリン
ダ9との各対には、それぞれ両頭のピストン23が軸方
向に往復摺動可能に挿入されており、それらの両端の頭
部を接続するピストンロッドの中心部分に形成された溝
の両側には球形の窪み24が設けられていて、それと同
径の球の一部をなす一対の耐摩耗性シュー25が挿入さ
れ、それらのシュー25の間に前述の斜板20の周縁部
を摺動可能に挟んでいる。
に穿設されているフロント側の5個のシリンダ8と、そ
れらと同軸線上において対向するリヤ側の5個のシリン
ダ9との各対には、それぞれ両頭のピストン23が軸方
向に往復摺動可能に挿入されており、それらの両端の頭
部を接続するピストンロッドの中心部分に形成された溝
の両側には球形の窪み24が設けられていて、それと同
径の球の一部をなす一対の耐摩耗性シュー25が挿入さ
れ、それらのシュー25の間に前述の斜板20の周縁部
を摺動可能に挟んでいる。
【0019】回転軸17の一部は中空になっていて、図
1の右側から軸方向に吸入通路26が形成されており、
途中に設けられる後述のような制御弁部44を介して、
右端において吸入口12に連通して冷媒の供給を受ける
ことができる。シリンダブロック2a及び2b内には、
それぞれ回転軸17と同軸心の平滑な円筒面を有するバ
ルブシリンダ27及び28が形成されており、フロント
側のバルブシリンダ27内には、回転軸17上に嵌合さ
れてそれに対して適当な手段によって回転方向にも軸方
向にも固定されている円筒状のロータリバルブ(ロータ
ー)29が、フロント側シリンダ8のための吸入弁とし
て回転摺動可能に挿入されている。
1の右側から軸方向に吸入通路26が形成されており、
途中に設けられる後述のような制御弁部44を介して、
右端において吸入口12に連通して冷媒の供給を受ける
ことができる。シリンダブロック2a及び2b内には、
それぞれ回転軸17と同軸心の平滑な円筒面を有するバ
ルブシリンダ27及び28が形成されており、フロント
側のバルブシリンダ27内には、回転軸17上に嵌合さ
れてそれに対して適当な手段によって回転方向にも軸方
向にも固定されている円筒状のロータリバルブ(ロータ
ー)29が、フロント側シリンダ8のための吸入弁とし
て回転摺動可能に挿入されている。
【0020】バルブシリンダ27の壁面にはフロント側
の各シリンダ8のそれぞれに通じる吸入ポート30が開
口しており、吸入行程(両頭のピストン23の左端面が
バルブプレート3に近接した位置から右へ遠ざかりつつ
ある期間)にあるフロント側の全てのシリンダ8に対し
て冷媒を分配することができるように、ロータリバルブ
29には、軸心に関して円周方向に例えば130°程度
に開く扇形の弁開口31(図2参照)が半径方向に形成
されている。扇形の弁開口31は、回転軸17に形成さ
れた適当な形の半径方向の吸入通路32に接続すること
によって、回転軸17の中心に形成されている吸入通路
26と常時連通しており、更に吸入口12とも連通する
ことができ、それによって圧縮すべき冷媒をフロント側
の各シリンダ8へ分配することができる。
の各シリンダ8のそれぞれに通じる吸入ポート30が開
口しており、吸入行程(両頭のピストン23の左端面が
バルブプレート3に近接した位置から右へ遠ざかりつつ
ある期間)にあるフロント側の全てのシリンダ8に対し
て冷媒を分配することができるように、ロータリバルブ
29には、軸心に関して円周方向に例えば130°程度
に開く扇形の弁開口31(図2参照)が半径方向に形成
されている。扇形の弁開口31は、回転軸17に形成さ
れた適当な形の半径方向の吸入通路32に接続すること
によって、回転軸17の中心に形成されている吸入通路
26と常時連通しており、更に吸入口12とも連通する
ことができ、それによって圧縮すべき冷媒をフロント側
の各シリンダ8へ分配することができる。
【0021】図1と図3に加えて図4と図5に部分的に
拡大して示しているように、リヤ側の吸入弁とフロント
側の制御弁を構成するために、回転軸17の内部の吸入
通路26は右端側において若干拡径されて内部にスプラ
インが形成されており、それに係合するスプライン33
を有するスライドロータリバルブ34の小径部34aが
回転軸17の吸入通路26内に軸方向摺動自在に挿入さ
れている。従って、スライドロータリバルブ34は、ス
プライン33によって回転軸17と連動して回転すると
共に、軸方向には自由に移動可能となる。また、段付き
の円筒体であるスライドロータリバルブ34の大径部3
4bは、リヤ側のバルブシリンダ28内で軸方向にも回
転方向にも摺動することができるように挿入されてい
る。なお、スプライン33とその相手方は、例えばキー
とキー溝のような均等手段によって置き換えることもで
きる。
拡大して示しているように、リヤ側の吸入弁とフロント
側の制御弁を構成するために、回転軸17の内部の吸入
通路26は右端側において若干拡径されて内部にスプラ
インが形成されており、それに係合するスプライン33
を有するスライドロータリバルブ34の小径部34aが
回転軸17の吸入通路26内に軸方向摺動自在に挿入さ
れている。従って、スライドロータリバルブ34は、ス
プライン33によって回転軸17と連動して回転すると
共に、軸方向には自由に移動可能となる。また、段付き
の円筒体であるスライドロータリバルブ34の大径部3
4bは、リヤ側のバルブシリンダ28内で軸方向にも回
転方向にも摺動することができるように挿入されてい
る。なお、スプライン33とその相手方は、例えばキー
とキー溝のような均等手段によって置き換えることもで
きる。
【0022】スライドロータリバルブ34の大径部34
bには、例えば図5に示すように、円周方向の長さが2
段階に変化する弁開口35が形成されており、その回転
方向の位置及び軸方向の位置に応じて、リヤ側のシリン
ダブロック2bに半径方向に形成されたリヤ側の吸入ポ
ート36と吸入口12との間を連通又は遮断可能として
いる。従って、リヤ側の各シリンダ9が吸入行程(両頭
のピストン23の右端面がバルブプレート5に近接した
上死点から、最も遠ざかる下死点まで下降する期間)に
あっても、弁開口35と吸入ポート36が連通している
ときだけ吸入口12から冷媒が供給されて圧縮される
が、遮断状態のときは冷媒が供給されないので、リヤ側
の各シリンダ9における圧縮仕事は無効になり、その分
だけ吐出容量、即ち吐出能力が減少することになる。
bには、例えば図5に示すように、円周方向の長さが2
段階に変化する弁開口35が形成されており、その回転
方向の位置及び軸方向の位置に応じて、リヤ側のシリン
ダブロック2bに半径方向に形成されたリヤ側の吸入ポ
ート36と吸入口12との間を連通又は遮断可能として
いる。従って、リヤ側の各シリンダ9が吸入行程(両頭
のピストン23の右端面がバルブプレート5に近接した
上死点から、最も遠ざかる下死点まで下降する期間)に
あっても、弁開口35と吸入ポート36が連通している
ときだけ吸入口12から冷媒が供給されて圧縮される
が、遮断状態のときは冷媒が供給されないので、リヤ側
の各シリンダ9における圧縮仕事は無効になり、その分
だけ吐出容量、即ち吐出能力が減少することになる。
【0023】具体的には、スライドロータリバルブ34
が左へ移動すると、図5に示す弁開口35の円周方向に
長い部分35aが吸入ポート36と連通可能な位置に来
て、リヤ側の各シリンダ9と吸入口12とが連通する期
間が長くなる。図4におけるスライドロータリバルブ3
4の軸方向位置、従ってリヤ側の吸入ポート36と弁開
口35との位置関係はこの状態を示しており、このとき
はリヤ側の各シリンダ9の吸入行程の期間の全長にわた
って吸入ポート36と弁開口35とが連通するので、リ
ヤ側のシリンダ9の合計の吐出容量は100%になる。
が左へ移動すると、図5に示す弁開口35の円周方向に
長い部分35aが吸入ポート36と連通可能な位置に来
て、リヤ側の各シリンダ9と吸入口12とが連通する期
間が長くなる。図4におけるスライドロータリバルブ3
4の軸方向位置、従ってリヤ側の吸入ポート36と弁開
口35との位置関係はこの状態を示しており、このとき
はリヤ側の各シリンダ9の吸入行程の期間の全長にわた
って吸入ポート36と弁開口35とが連通するので、リ
ヤ側のシリンダ9の合計の吐出容量は100%になる。
【0024】反対にスライドロータリバルブ34が回転
軸17に対して右側へ移動すると、図5に示す弁開口3
5の円周方向に短い部分35bがリヤ側の吸入ポート3
6と連通可能な位置に来て、その時にはリヤ側の各シリ
ンダ9から見れば吸入行程の前半で連通し、後半で遮断
されるため、遮断された時点におけるシリンダの容積分
のみの吸入となる。図6におけるスライドロータリバル
ブ34の軸方向位置、従ってリヤ側の吸入ポート36と
弁開口35との位置関係はこの状態を示しており、その
ときはリヤ側の各シリンダ9の吸入行程の始めの一部の
みにおいて吸入ポート36と弁開口35とが連通するに
過ぎないので、リヤ側の合計の吐出容量(吐出能力)は
例えば2分の1のように小さくなる。
軸17に対して右側へ移動すると、図5に示す弁開口3
5の円周方向に短い部分35bがリヤ側の吸入ポート3
6と連通可能な位置に来て、その時にはリヤ側の各シリ
ンダ9から見れば吸入行程の前半で連通し、後半で遮断
されるため、遮断された時点におけるシリンダの容積分
のみの吸入となる。図6におけるスライドロータリバル
ブ34の軸方向位置、従ってリヤ側の吸入ポート36と
弁開口35との位置関係はこの状態を示しており、その
ときはリヤ側の各シリンダ9の吸入行程の始めの一部の
みにおいて吸入ポート36と弁開口35とが連通するに
過ぎないので、リヤ側の合計の吐出容量(吐出能力)は
例えば2分の1のように小さくなる。
【0025】このように、スライドロータリバルブ34
において図5に示したような形の弁開口35を使用すれ
ば、円周方向の長さが2段階であるため、リヤ側のシリ
ンダの合計の吐出容量の変化も2段階になるが、これを
3段階以上の多段階にするとか、弁開口35の形を図示
しない三角形或いは台形等にすれば、連通期間の増減変
化が細かくなり、或いは連続的になる。
において図5に示したような形の弁開口35を使用すれ
ば、円周方向の長さが2段階であるため、リヤ側のシリ
ンダの合計の吐出容量の変化も2段階になるが、これを
3段階以上の多段階にするとか、弁開口35の形を図示
しない三角形或いは台形等にすれば、連通期間の増減変
化が細かくなり、或いは連続的になる。
【0026】スライドロータリバルブ34の右端側は、
吸入通路26内に設けられたコイルばね37の付勢力を
受けることにより、リヤハウジング6内に環状に形成さ
れた制御圧室38内に進入することができるようになっ
ているが、スライドロータリバルブ34の右端面には、
制御圧室38に対して摺動嵌合する環状の制御ピストン
39が接触しており、コイルばね37の力と対抗するよ
うに、制御ピストン39が圧力制御装置40から制御圧
室38内に供給される所定の大きさの制御圧を左方に向
かって受けるようになっている。圧力制御装置40は切
換弁又は調圧弁であって、斜板型可変容量圧縮機1の吐
出圧である高圧の冷媒と、吸入圧である低圧の冷媒を択
一的に制御圧室38へ供給するか、又は、それらの中間
の任意の圧力を作り出して、それを制御圧として制御圧
室38へ供給することができる。回転軸17内の吸入通
路26の段部41には、多数の通孔を有する円板42が
挿入されて、前述のコイルばね37によって左方へ押し
付けられている。
吸入通路26内に設けられたコイルばね37の付勢力を
受けることにより、リヤハウジング6内に環状に形成さ
れた制御圧室38内に進入することができるようになっ
ているが、スライドロータリバルブ34の右端面には、
制御圧室38に対して摺動嵌合する環状の制御ピストン
39が接触しており、コイルばね37の力と対抗するよ
うに、制御ピストン39が圧力制御装置40から制御圧
室38内に供給される所定の大きさの制御圧を左方に向
かって受けるようになっている。圧力制御装置40は切
換弁又は調圧弁であって、斜板型可変容量圧縮機1の吐
出圧である高圧の冷媒と、吸入圧である低圧の冷媒を択
一的に制御圧室38へ供給するか、又は、それらの中間
の任意の圧力を作り出して、それを制御圧として制御圧
室38へ供給することができる。回転軸17内の吸入通
路26の段部41には、多数の通孔を有する円板42が
挿入されて、前述のコイルばね37によって左方へ押し
付けられている。
【0027】スライドロータリバルブ34の内部には円
筒形の貫通穴34cが形成されており、その中を通って
円板42から軸方向に延びる細い軸部を備えているイン
ナーバルブ43の右端には拡大した頭部43aが形成さ
れており、頭部43aは貫通穴34c内に摺動可能に嵌
合していて、それとの間にフロント側のシリンダ8のた
めの制御弁部44を形成している。具体的に言うと、頭
部43aには軸方向の一部に溝43bが形成されてお
り、頭部43aが貫通穴34cに嵌合している状態で
も、スライドロータリバルブ34が図1に示したような
位置をとったときには、吸入口12とフロント側の吸入
通路26とを連通させることができるようになってい
る。従って、円板42と一体であるために軸方向には移
動しないインナーバルブ43の頭部43aに対して、ス
ライドロータリバルブ34が前述のようにして軸方向に
移動すると同時に、溝43bによって形成された制御弁
部44が図7のように閉じたり、図8のように開いたり
する。それによって、フロント側の各シリンダ8に対す
る冷媒の供給を遮断してフロント側の圧縮仕事を無効に
したり、フロント側の各シリンダ8に冷媒を供給して1
00%の吐出容量を発揮させたりする制御が可能にな
る。
筒形の貫通穴34cが形成されており、その中を通って
円板42から軸方向に延びる細い軸部を備えているイン
ナーバルブ43の右端には拡大した頭部43aが形成さ
れており、頭部43aは貫通穴34c内に摺動可能に嵌
合していて、それとの間にフロント側のシリンダ8のた
めの制御弁部44を形成している。具体的に言うと、頭
部43aには軸方向の一部に溝43bが形成されてお
り、頭部43aが貫通穴34cに嵌合している状態で
も、スライドロータリバルブ34が図1に示したような
位置をとったときには、吸入口12とフロント側の吸入
通路26とを連通させることができるようになってい
る。従って、円板42と一体であるために軸方向には移
動しないインナーバルブ43の頭部43aに対して、ス
ライドロータリバルブ34が前述のようにして軸方向に
移動すると同時に、溝43bによって形成された制御弁
部44が図7のように閉じたり、図8のように開いたり
する。それによって、フロント側の各シリンダ8に対す
る冷媒の供給を遮断してフロント側の圧縮仕事を無効に
したり、フロント側の各シリンダ8に冷媒を供給して1
00%の吐出容量を発揮させたりする制御が可能にな
る。
【0028】この場合に、頭部43aの溝43bの幅が
漸次変化するように、例えば溝43bの平面図形を三角
形に構成すると、制御弁部44は開閉だけではなく、そ
の中間段階として、溝43bが絞りになることによっ
て、フロント側の各シリンダ8に対する冷媒の吸入量の
漸増或いは漸減を実現することができる。
漸次変化するように、例えば溝43bの平面図形を三角
形に構成すると、制御弁部44は開閉だけではなく、そ
の中間段階として、溝43bが絞りになることによっ
て、フロント側の各シリンダ8に対する冷媒の吸入量の
漸増或いは漸減を実現することができる。
【0029】本発明の第1実施例としての可変容量式斜
板型圧縮機1はこのような構造と、部分的な機能を有す
るので、その全体的な作動は次のようになる。回転軸1
7が自動車の内燃機関等によって回転駆動されると、斜
板20の回転運動の揺動成分によって両頭のピストン2
3がそれぞれのシリンダ内で往復運動を行い、フロント
側及びリヤ側のシリンダ8,9内の作動室は拡縮を繰り
返す。それと同時に、フロント側のロータリバルブ29
が回転することによって、扇形の弁開口31が、フロン
ト側のシリンダ8のうちでそのときに吸入行程に入った
ものに対応している吸入ポート30に順次連通して行く
と共に、リヤ側のスライドロータリバルブ34も回転し
て、その弁開口35がリヤ側のシリンダ9のうちでその
ときに吸入行程に入ったものに対応している吸入ポート
36に順次連通して行くことになる。
板型圧縮機1はこのような構造と、部分的な機能を有す
るので、その全体的な作動は次のようになる。回転軸1
7が自動車の内燃機関等によって回転駆動されると、斜
板20の回転運動の揺動成分によって両頭のピストン2
3がそれぞれのシリンダ内で往復運動を行い、フロント
側及びリヤ側のシリンダ8,9内の作動室は拡縮を繰り
返す。それと同時に、フロント側のロータリバルブ29
が回転することによって、扇形の弁開口31が、フロン
ト側のシリンダ8のうちでそのときに吸入行程に入った
ものに対応している吸入ポート30に順次連通して行く
と共に、リヤ側のスライドロータリバルブ34も回転し
て、その弁開口35がリヤ側のシリンダ9のうちでその
ときに吸入行程に入ったものに対応している吸入ポート
36に順次連通して行くことになる。
【0030】図示しない冷凍サイクルの蒸発器から戻っ
て来る低温低圧の冷媒は、吸入口12を通って一部はイ
ンナーバルブ43の制御弁部44が開弁しているときに
回転軸17の中心の吸入通路26に入り、ロータリバル
ブ29の弁開口が吸入ポート30と合致したときに、半
径方向の吸入通路32を介して、そのときに吸入行程に
あるフロント側のシリンダ8に分配され、拡大しつつあ
るそれぞれのシリンダ8内の作動室に吸入される。リヤ
側のシリンダ9に対しても、吸入口12から冷媒の他の
一部が、スライドロータリバルブ34の弁開口35とリ
ヤ側の吸入ポート36が合致したときに、そのときに吸
入行程にあるリヤ側のシリンダ9に分配され、拡大しつ
つあるそれぞれのシリンダ9内の作動室に吸入される。
て来る低温低圧の冷媒は、吸入口12を通って一部はイ
ンナーバルブ43の制御弁部44が開弁しているときに
回転軸17の中心の吸入通路26に入り、ロータリバル
ブ29の弁開口が吸入ポート30と合致したときに、半
径方向の吸入通路32を介して、そのときに吸入行程に
あるフロント側のシリンダ8に分配され、拡大しつつあ
るそれぞれのシリンダ8内の作動室に吸入される。リヤ
側のシリンダ9に対しても、吸入口12から冷媒の他の
一部が、スライドロータリバルブ34の弁開口35とリ
ヤ側の吸入ポート36が合致したときに、そのときに吸
入行程にあるリヤ側のシリンダ9に分配され、拡大しつ
つあるそれぞれのシリンダ9内の作動室に吸入される。
【0031】両頭のピストン23のいずれかの端部が下
死点に達すると吸入行程は終わり、続いてピストン23
が反転して圧縮行程に移るが、圧縮行程に入ったフロン
ト側のシリンダ8に対応している吸入ポート30は、ロ
ータリバルブ29の外周に弁開口31が形成されていな
い部分の円筒面によって閉塞され、それによってそのシ
リンダ8の作動室は冷媒に対して有効な圧縮仕事をなし
得るようになる。リヤ側の各シリンダ9の作動室につい
ても同様で、圧縮行程に入ったリヤ側のシリンダ9に対
応している吸入ポート36が、スライドロータリバルブ
34の大径部34bの弁開口35が形成されていない部
分の円筒面によって閉塞されて、そのシリンダ9が有効
な圧縮仕事をするようになる。このようにしてシリンダ
8及び9内で加圧された冷媒は、吐出口14及び15の
リード弁を押し開いて吐出室10及び11へ吐出され、
合流して図示しない冷凍サイクルの凝縮器へ送られる。
死点に達すると吸入行程は終わり、続いてピストン23
が反転して圧縮行程に移るが、圧縮行程に入ったフロン
ト側のシリンダ8に対応している吸入ポート30は、ロ
ータリバルブ29の外周に弁開口31が形成されていな
い部分の円筒面によって閉塞され、それによってそのシ
リンダ8の作動室は冷媒に対して有効な圧縮仕事をなし
得るようになる。リヤ側の各シリンダ9の作動室につい
ても同様で、圧縮行程に入ったリヤ側のシリンダ9に対
応している吸入ポート36が、スライドロータリバルブ
34の大径部34bの弁開口35が形成されていない部
分の円筒面によって閉塞されて、そのシリンダ9が有効
な圧縮仕事をするようになる。このようにしてシリンダ
8及び9内で加圧された冷媒は、吐出口14及び15の
リード弁を押し開いて吐出室10及び11へ吐出され、
合流して図示しない冷凍サイクルの凝縮器へ送られる。
【0032】第1実施例の斜板型可変容量圧縮機1にお
いては、各シリンダ8及び9の吸入行程の一部において
冷媒の吸入を行わないことによって、可変容量を達成し
ている。それを可能にするものはスライドロータリバル
ブ34とインナーバルブ43等であるが、それらの部分
の作動を整理すると次のようになる。まず、圧力制御装
置40によって制御圧室38に作用する冷媒の圧力を変
化させることにより、制御ピストン39を左方へ押す力
とコイルばね37の付勢力とが釣り合う位置まで、制御
ピストン39とスライドロータリバルブ34が一体とな
って軸方向に移動する。その結果、吸入行程(両頭のピ
ストン23の左右両端が、それぞれ上死点から下死点ま
で移動する期間)が継続している期間内であっても、フ
ロント側の各シリンダ8に対しては、インナーバルブ4
3の制御弁部44が開閉したり、場合によっては通路面
積が変化することにより、また、リヤ側の各シリンダ9
に対しては、吸入ポート36と、スライドロータリバル
ブ34の大径部34bに形成された弁開口35とが連通
する時間の長さが変化することによって、その間に有効
に吸入される冷媒の量が変化して、斜板型圧縮機1の吐
出容量が自由に変化する。
いては、各シリンダ8及び9の吸入行程の一部において
冷媒の吸入を行わないことによって、可変容量を達成し
ている。それを可能にするものはスライドロータリバル
ブ34とインナーバルブ43等であるが、それらの部分
の作動を整理すると次のようになる。まず、圧力制御装
置40によって制御圧室38に作用する冷媒の圧力を変
化させることにより、制御ピストン39を左方へ押す力
とコイルばね37の付勢力とが釣り合う位置まで、制御
ピストン39とスライドロータリバルブ34が一体とな
って軸方向に移動する。その結果、吸入行程(両頭のピ
ストン23の左右両端が、それぞれ上死点から下死点ま
で移動する期間)が継続している期間内であっても、フ
ロント側の各シリンダ8に対しては、インナーバルブ4
3の制御弁部44が開閉したり、場合によっては通路面
積が変化することにより、また、リヤ側の各シリンダ9
に対しては、吸入ポート36と、スライドロータリバル
ブ34の大径部34bに形成された弁開口35とが連通
する時間の長さが変化することによって、その間に有効
に吸入される冷媒の量が変化して、斜板型圧縮機1の吐
出容量が自由に変化する。
【0033】第1実施例の場合は、まず、スライドロー
タリバルブ34が図1に示したような位置にあるとき
に、斜板型可変容量圧縮機1全体の吐出容量が100%
となるが、次にスライドロータリバルブ34が右方向へ
若干の移動を行ったときには、制御弁部44を構成する
溝43bがスライドロータリバルブ34の貫通穴34c
によって閉塞されて、フロント側の吐出容量(能力)が
0%となる。このときにリヤ側の吐出容量が100%を
維持するように弁開口35の形状を設定すれば、圧縮機
1全体としての吐出容量は50%となる。
タリバルブ34が図1に示したような位置にあるとき
に、斜板型可変容量圧縮機1全体の吐出容量が100%
となるが、次にスライドロータリバルブ34が右方向へ
若干の移動を行ったときには、制御弁部44を構成する
溝43bがスライドロータリバルブ34の貫通穴34c
によって閉塞されて、フロント側の吐出容量(能力)が
0%となる。このときにリヤ側の吐出容量が100%を
維持するように弁開口35の形状を設定すれば、圧縮機
1全体としての吐出容量は50%となる。
【0034】更に、スライドロータリバルブ34が右方
向へより大きく移動したときには、スライドロータリバ
ルブ34上の弁開口35のうちでリヤ側の吸入ポート3
6に対応する部分が、円周方向に長い部分35aから円
周方向に短い部分35bへ切り替わるので、吸入行程の
期間が変わらなくてもリヤ側のシリンダ9への冷媒の吸
入量が減少する結果、その吐出容量(能力)も例えば半
減して、圧縮機1全体として25%の吐出容量となる。
向へより大きく移動したときには、スライドロータリバ
ルブ34上の弁開口35のうちでリヤ側の吸入ポート3
6に対応する部分が、円周方向に長い部分35aから円
周方向に短い部分35bへ切り替わるので、吸入行程の
期間が変わらなくてもリヤ側のシリンダ9への冷媒の吸
入量が減少する結果、その吐出容量(能力)も例えば半
減して、圧縮機1全体として25%の吐出容量となる。
【0035】図9は、斜板型可変容量圧縮機1につい
て、スライドロータリバルブ34のその時のスライド量
を最大スライド量(一定値)によって除したスライド率
(%)に対する吐出容量(能力)の変化を例示したもの
である。この例は、フロント側のシリンダ8に対する制
御弁部44を単なる開閉ではなく、またリヤ側のシリン
ダ9に対する弁開口35も段階的な切り換えではなく、
それらの有効な流路面積を連続的に減少させることによ
って、吐出容量が漸次減少するするようにした場合であ
る。この例では、斜板型可変容量圧縮機1全体の吐出容
量(実線)は、フロント側の吐出容量(1点鎖線)とリ
ヤ側の吐出容量(破線)との合計として折れた直線とし
て表されているが、言うまでもなくこれは一例に過ぎ
ず、本発明の圧縮機の作動特性を常にこのような形に設
定する訳ではない。
て、スライドロータリバルブ34のその時のスライド量
を最大スライド量(一定値)によって除したスライド率
(%)に対する吐出容量(能力)の変化を例示したもの
である。この例は、フロント側のシリンダ8に対する制
御弁部44を単なる開閉ではなく、またリヤ側のシリン
ダ9に対する弁開口35も段階的な切り換えではなく、
それらの有効な流路面積を連続的に減少させることによ
って、吐出容量が漸次減少するするようにした場合であ
る。この例では、斜板型可変容量圧縮機1全体の吐出容
量(実線)は、フロント側の吐出容量(1点鎖線)とリ
ヤ側の吐出容量(破線)との合計として折れた直線とし
て表されているが、言うまでもなくこれは一例に過ぎ
ず、本発明の圧縮機の作動特性を常にこのような形に設
定する訳ではない。
【0036】このようにして、フロント側の各シリンダ
8及びリヤ側の各シリンダ9のいずれについても、それ
ぞれの内部に形成される作動室の吸入行程において、そ
れらに吸入される冷媒を断続したり、吸入される期間を
制限して実質的にそれらの吸入量を自由に変化させこと
ができるので、斜板型可変容量圧縮機1を冷媒圧縮機と
して使用している自動車の空調装置においては、冷房需
要に応じて異なる冷房能力を発揮することができ、使用
開始時には大きな冷房能力によって急速なクールダウン
を、また、所定の目標温度に達した後は、小さな冷房能
力に切り換えて自然で快適な車内環境を実現することが
できる。
8及びリヤ側の各シリンダ9のいずれについても、それ
ぞれの内部に形成される作動室の吸入行程において、そ
れらに吸入される冷媒を断続したり、吸入される期間を
制限して実質的にそれらの吸入量を自由に変化させこと
ができるので、斜板型可変容量圧縮機1を冷媒圧縮機と
して使用している自動車の空調装置においては、冷房需
要に応じて異なる冷房能力を発揮することができ、使用
開始時には大きな冷房能力によって急速なクールダウン
を、また、所定の目標温度に達した後は、小さな冷房能
力に切り換えて自然で快適な車内環境を実現することが
できる。
【0037】図10に本発明の第2実施例としての斜板
型可変容量圧縮機1’を示す。第2実施例においても基
本的な構成は前述の第1実施例と同じであるから、実質
的に同じ構成部分については同じ参照符号を付すことに
よって、重複する説明を省略することにする。第1実施
例に対する第2実施例の特徴は、第1実施例におけるラ
ジアル軸受18及び19の代わりに、滑り軸受を含むジ
ャーナル軸受45及び46を用いていること、及び、フ
ロント側のジャーナル軸受45に第1実施例におけるロ
ータリバルブ29の機能を併せて持たせていることの2
点にある。
型可変容量圧縮機1’を示す。第2実施例においても基
本的な構成は前述の第1実施例と同じであるから、実質
的に同じ構成部分については同じ参照符号を付すことに
よって、重複する説明を省略することにする。第1実施
例に対する第2実施例の特徴は、第1実施例におけるラ
ジアル軸受18及び19の代わりに、滑り軸受を含むジ
ャーナル軸受45及び46を用いていること、及び、フ
ロント側のジャーナル軸受45に第1実施例におけるロ
ータリバルブ29の機能を併せて持たせていることの2
点にある。
【0038】シリンダブロック2内において回転軸17
を支持しているジャーナル軸受45及び46は、主とし
て、フロント側のシリンダブロック2a及びリヤ側のシ
リンダブロック2bのそれぞれの中心に同軸的に穿孔さ
れた内径が回転軸17の外径よりも例えば2〜4mm程
度大きい貫通穴47及び48の中に、打ち込み等の方法
で一体的に固定されている比較的薄肉の滑り軸受49及
び50と、それらの滑り軸受49及び50によって摺動
回転可能に支持されている回転軸17自体の円筒面の一
部であるジャーナル部17a及び17bとからなってい
る。滑り軸受49及び50は、例えば金属ベースの上に
フッ素樹脂等を積層したもので、貫通穴47及び48の
中に打ち込んで一体化したのち、内径を精密加工して、
それに対応する回転軸17のジャーナル部17a及び1
7bの外径にきわめて近い内径となるように高精度に仕
上げる。
を支持しているジャーナル軸受45及び46は、主とし
て、フロント側のシリンダブロック2a及びリヤ側のシ
リンダブロック2bのそれぞれの中心に同軸的に穿孔さ
れた内径が回転軸17の外径よりも例えば2〜4mm程
度大きい貫通穴47及び48の中に、打ち込み等の方法
で一体的に固定されている比較的薄肉の滑り軸受49及
び50と、それらの滑り軸受49及び50によって摺動
回転可能に支持されている回転軸17自体の円筒面の一
部であるジャーナル部17a及び17bとからなってい
る。滑り軸受49及び50は、例えば金属ベースの上に
フッ素樹脂等を積層したもので、貫通穴47及び48の
中に打ち込んで一体化したのち、内径を精密加工して、
それに対応する回転軸17のジャーナル部17a及び1
7bの外径にきわめて近い内径となるように高精度に仕
上げる。
【0039】第2実施例では第1実施例のようなフロン
ト側のロータリバルブ29を設けないで、滑り軸受49
とジャーナル部17aとの間の回転摺動面のクリアラン
スを容易にきわめて小さくすることができ、そのクリア
ランスから冷媒の漏洩が起こらないことに着目して、シ
ャフト17に設けた半径方向の吸入通路32を第1実施
例における弁開口31と同様の扇形に開いた形状とする
ことによって、この通路32と、吸入ポート30に連続
して設けた滑り軸受49の穴51との間で、フロント側
のシリンダ8に対する吸入弁としてロータリバルブに相
当するものを構成している。
ト側のロータリバルブ29を設けないで、滑り軸受49
とジャーナル部17aとの間の回転摺動面のクリアラン
スを容易にきわめて小さくすることができ、そのクリア
ランスから冷媒の漏洩が起こらないことに着目して、シ
ャフト17に設けた半径方向の吸入通路32を第1実施
例における弁開口31と同様の扇形に開いた形状とする
ことによって、この通路32と、吸入ポート30に連続
して設けた滑り軸受49の穴51との間で、フロント側
のシリンダ8に対する吸入弁としてロータリバルブに相
当するものを構成している。
【0040】リヤ側においては、スライドロータリバル
ブ34の大径部34bの外周円筒面を、回転軸17の先
端のジャーナル部17bの延長部分となるように構成
し、リヤ側の滑り軸受50の内面がジャーナル部17b
と大径部34bの双方に対してきわめて小さなクリアラ
ンスをもって回転摺動が可能となるようにする。滑り軸
受50にはリヤ側の吸入ポート36に連続する穴52を
設けることによって、穴52とスライドロータリバルブ
34の弁開口35との間で、リヤ側の各シリンダ9に対
する吸入弁を構成する。
ブ34の大径部34bの外周円筒面を、回転軸17の先
端のジャーナル部17bの延長部分となるように構成
し、リヤ側の滑り軸受50の内面がジャーナル部17b
と大径部34bの双方に対してきわめて小さなクリアラ
ンスをもって回転摺動が可能となるようにする。滑り軸
受50にはリヤ側の吸入ポート36に連続する穴52を
設けることによって、穴52とスライドロータリバルブ
34の弁開口35との間で、リヤ側の各シリンダ9に対
する吸入弁を構成する。
【0041】本発明の第2実施例による斜板型可変容量
圧縮機1’においては、回転軸17の支持をジャーナル
軸受45及び46によって行うと共に、それら自体に吸
入弁を併設するので、構成が簡素化されるだけでなく、
軸受兼吸入弁の摺動回転する部分のクリアランスを大幅
に小さくすることが可能になり、吸入弁の締切りを改善
して圧縮された冷媒の漏洩を完全に防止することができ
る。また、ジャーナル軸受45及び46が単純な構造で
あることと、滑り軸受49及び50の円筒内面の仕上げ
加工をシリンダ8及び9の仕上げ加工と同時に行うこと
ができることから、第2実施例では高精度の加工を容易
になすことができるという利点がある。それによって滑
り軸受49及び50内に回転軸17を挿入する際のクリ
アランスの大きさは、考え得る最小限の値とすることが
できる。更に、回転軸17自体に吸入弁を構成する半径
方向の吸入通路32を形成するため、ロータリバルブの
位置決めや固定手段の設置の必要がなくなり、これも構
成の簡素化とコストの低減という好ましい結果をもたら
す。
圧縮機1’においては、回転軸17の支持をジャーナル
軸受45及び46によって行うと共に、それら自体に吸
入弁を併設するので、構成が簡素化されるだけでなく、
軸受兼吸入弁の摺動回転する部分のクリアランスを大幅
に小さくすることが可能になり、吸入弁の締切りを改善
して圧縮された冷媒の漏洩を完全に防止することができ
る。また、ジャーナル軸受45及び46が単純な構造で
あることと、滑り軸受49及び50の円筒内面の仕上げ
加工をシリンダ8及び9の仕上げ加工と同時に行うこと
ができることから、第2実施例では高精度の加工を容易
になすことができるという利点がある。それによって滑
り軸受49及び50内に回転軸17を挿入する際のクリ
アランスの大きさは、考え得る最小限の値とすることが
できる。更に、回転軸17自体に吸入弁を構成する半径
方向の吸入通路32を形成するため、ロータリバルブの
位置決めや固定手段の設置の必要がなくなり、これも構
成の簡素化とコストの低減という好ましい結果をもたら
す。
【0042】次に、図11〜図15によって本発明の第
3実施例を説明する。第3実施例の斜板型可変容量圧縮
機の全体構成は概ね図1に示した第1実施例と同様であ
るので、第3実施例については部分的な構造の説明にと
どめて、全体構造についての説明は省略する。また部分
的にも、第1実施例と実質的に同じ構成部分については
同じ参照符号を付すことによって、重複する説明を省略
することにする。
3実施例を説明する。第3実施例の斜板型可変容量圧縮
機の全体構成は概ね図1に示した第1実施例と同様であ
るので、第3実施例については部分的な構造の説明にと
どめて、全体構造についての説明は省略する。また部分
的にも、第1実施例と実質的に同じ構成部分については
同じ参照符号を付すことによって、重複する説明を省略
することにする。
【0043】第1実施例に対する第3実施例の特徴とす
る部分は図11と図12に端的に示されている。即ち、
第3実施例の斜板型可変容量圧縮機におけるリヤ側のス
ライドロータリバルブ34の大径部34bには、円周方
向の長さが2段階に変化するように、円周方向に長い弁
開口部分35aと円周方向に短い弁開口部分35bから
なる第1実施例の場合と概ね同様な弁開口35が形成さ
れているが、それに加えて、短い弁開口部分35bの隣
に、それと連通する比較的浅いバイパス溝35cを設け
ている。なお、バイパス溝35cは図示例では底面を有
する浅い溝になっているが、弁開口35と同様に底面の
ない形として、即ち大径部34bにおける開口として形
成されていてもよい。
る部分は図11と図12に端的に示されている。即ち、
第3実施例の斜板型可変容量圧縮機におけるリヤ側のス
ライドロータリバルブ34の大径部34bには、円周方
向の長さが2段階に変化するように、円周方向に長い弁
開口部分35aと円周方向に短い弁開口部分35bから
なる第1実施例の場合と概ね同様な弁開口35が形成さ
れているが、それに加えて、短い弁開口部分35bの隣
に、それと連通する比較的浅いバイパス溝35cを設け
ている。なお、バイパス溝35cは図示例では底面を有
する浅い溝になっているが、弁開口35と同様に底面の
ない形として、即ち大径部34bにおける開口として形
成されていてもよい。
【0044】バイパス溝35cの起点は、この例では弁
開口35a及び35bの起点と同じであって、リヤ側の
各シリンダ9のうちでその時に冷媒の吸入行程に入るも
の、即ちピストン23の右端部が上死点に来るものの吸
入ポート36がバイパス溝35cと連通し、それによっ
て吸入口12に連通することができるように位置決めさ
れている。そして、大径部34bと弁開口35の展開図
である図12に示すように、円周方向に長い弁開口部分
35aの終点が吸入行程の終わる時期、即ち、そのシリ
ンダ9の下死点に対応する位置であり、円周方向に短い
弁開口部分35bの終点が、この例では長い弁開口部分
35aの開口区間の概ね半分となっているのに対して、
バイパス溝35cの終点は、そのシリンダの圧縮行程の
終わりに対応する上死点の近くまで長く伸びるように設
定される。しかし一周して次の上死点までは達しておら
ず、それよりは少し手前で終わるようにして、間隔dに
対応する圧縮行程の一部が残るようにしている。
開口35a及び35bの起点と同じであって、リヤ側の
各シリンダ9のうちでその時に冷媒の吸入行程に入るも
の、即ちピストン23の右端部が上死点に来るものの吸
入ポート36がバイパス溝35cと連通し、それによっ
て吸入口12に連通することができるように位置決めさ
れている。そして、大径部34bと弁開口35の展開図
である図12に示すように、円周方向に長い弁開口部分
35aの終点が吸入行程の終わる時期、即ち、そのシリ
ンダ9の下死点に対応する位置であり、円周方向に短い
弁開口部分35bの終点が、この例では長い弁開口部分
35aの開口区間の概ね半分となっているのに対して、
バイパス溝35cの終点は、そのシリンダの圧縮行程の
終わりに対応する上死点の近くまで長く伸びるように設
定される。しかし一周して次の上死点までは達しておら
ず、それよりは少し手前で終わるようにして、間隔dに
対応する圧縮行程の一部が残るようにしている。
【0045】前述の実施例における可変容量式斜板型圧
縮機1或いは1’のように、スライドロータリバルブを
利用して吐出容量を可変とした圧縮機においては、低コ
ストの機構でありながら、起動時には、その吐出容量を
比較的小容量とした状態から起動することによって、殆
ど性能の低下を伴うことなく、起動時に駆動内燃機関等
に及ぼすトルク変動を抑えて、比較的容易に所謂起動シ
ョックを軽減することができるが、それでも運転条件や
圧縮機の停止から再起動までの時間の長さによっては、
大なり小なり起動ショックが発生する可能性がある。
縮機1或いは1’のように、スライドロータリバルブを
利用して吐出容量を可変とした圧縮機においては、低コ
ストの機構でありながら、起動時には、その吐出容量を
比較的小容量とした状態から起動することによって、殆
ど性能の低下を伴うことなく、起動時に駆動内燃機関等
に及ぼすトルク変動を抑えて、比較的容易に所謂起動シ
ョックを軽減することができるが、それでも運転条件や
圧縮機の停止から再起動までの時間の長さによっては、
大なり小なり起動ショックが発生する可能性がある。
【0046】例えば図4に示すように、リヤ側の吸入ポ
ート36がスライドロータリバルブ34の円周方向に長
い弁開口部分35aと対向している吐出容量100%の
吸入状態でフル運転されているときに、不意に圧縮機の
運転が停止されたときは、リヤ側の各シリンダ9には最
大量の冷媒が吸入されて作動室内に閉じ込められている
から、次に再始動が行われると、起動と同時に大きな圧
縮反力が斜板20から回転軸17に伝えられるので、駆
動内燃機関等のトルクに変動が生じて起動ショックが起
きる。
ート36がスライドロータリバルブ34の円周方向に長
い弁開口部分35aと対向している吐出容量100%の
吸入状態でフル運転されているときに、不意に圧縮機の
運転が停止されたときは、リヤ側の各シリンダ9には最
大量の冷媒が吸入されて作動室内に閉じ込められている
から、次に再始動が行われると、起動と同時に大きな圧
縮反力が斜板20から回転軸17に伝えられるので、駆
動内燃機関等のトルクに変動が生じて起動ショックが起
きる。
【0047】また、図6に示すように、リヤ側の各シリ
ンダ9への吸入ポート36が、スライドロータリバルブ
34の弁開口35のうちの円周方向に短い部分35bと
対向しているような小吐出容量の状態で運転されている
ときは、リヤ側のシリンダ9内の作動室では、吸入行程
の後半において吸入ポート36がスライドロータリバル
ブ34によって閉弁状態とされた後も、ピストン23の
右端が更に左方へ移動(下降)するために、作動室内の
圧力が低下して吸入口12の吸入圧力よりも低圧にな
る。そのような状態で圧縮機が停止し、次にきわめて短
時間の後に圧縮機が再起動されたときは、ピストン23
とシリンダ9の隙間やスライドロータリバルブ34とバ
ルブシリンダ27の隙間における冷媒の漏れが全くない
ものとすれば、作動室内は低圧のままであるから起動時
のトルクは小さく、図15の線図に示すようにトルクの
最大値も小さくて起動ショックを感じない筈である。
ンダ9への吸入ポート36が、スライドロータリバルブ
34の弁開口35のうちの円周方向に短い部分35bと
対向しているような小吐出容量の状態で運転されている
ときは、リヤ側のシリンダ9内の作動室では、吸入行程
の後半において吸入ポート36がスライドロータリバル
ブ34によって閉弁状態とされた後も、ピストン23の
右端が更に左方へ移動(下降)するために、作動室内の
圧力が低下して吸入口12の吸入圧力よりも低圧にな
る。そのような状態で圧縮機が停止し、次にきわめて短
時間の後に圧縮機が再起動されたときは、ピストン23
とシリンダ9の隙間やスライドロータリバルブ34とバ
ルブシリンダ27の隙間における冷媒の漏れが全くない
ものとすれば、作動室内は低圧のままであるから起動時
のトルクは小さく、図15の線図に示すようにトルクの
最大値も小さくて起動ショックを感じない筈である。
【0048】しかしながら実際には、圧縮機の停止時間
は数秒から数十秒程度はあるのが普通であり、吸入ポー
ト36がスライドロータリバルブ34によって閉塞され
ていても、バルブ34が回転する必要上バルブシリンダ
27との間には微小なクリアランスが与えられているか
ら、多少の冷媒の漏れが発生するのは止むを得ないとこ
ろである。従って、冷媒の漏れにより比較的短時間内に
シリンダ9の作動室内に冷媒が充填されてしまうので、
図16に示すように、再起動時には回転軸17が略一回
転を終えるまで、吐出容量が100%の時と同程度の高
いトルク最大値が現れて、ある程度大きな起動ショック
を感じることになる。
は数秒から数十秒程度はあるのが普通であり、吸入ポー
ト36がスライドロータリバルブ34によって閉塞され
ていても、バルブ34が回転する必要上バルブシリンダ
27との間には微小なクリアランスが与えられているか
ら、多少の冷媒の漏れが発生するのは止むを得ないとこ
ろである。従って、冷媒の漏れにより比較的短時間内に
シリンダ9の作動室内に冷媒が充填されてしまうので、
図16に示すように、再起動時には回転軸17が略一回
転を終えるまで、吐出容量が100%の時と同程度の高
いトルク最大値が現れて、ある程度大きな起動ショック
を感じることになる。
【0049】このような問題に対して、第3実施例の斜
板型可変容量圧縮機においては、スライドロータリバル
ブ34の弁開口35の円周方向に短い部分35bに隣接
してバイパス溝35cを形成しており、圧縮機が停止す
ると図13に示すように制御圧室38内に作用している
吐出圧力が低下して、スライドロータリバルブ34がコ
イルばね37に押されて可動範囲の右端まで移動し、リ
ヤ側の各シリンダ9の吸入ポート36がバイパス溝35
cと対向する位置に来るから、バイパス溝35cが円周
方向に長い溝であるために、リヤ側の各シリンダ9の殆
ど全ての吸入ポート36がバイパス溝35cと連通し
て、吸入口12と接続されることになる。従って、リヤ
側の各シリンダ9の作動室内の圧力は、圧縮機の停止中
は殆ど全て低圧になっている。なお、この状態ではフロ
ント側の各シリンダ8(図1参照)の作動室は、制御弁
部44によって吸入側が完全に閉塞される結果、吐出容
量が零の状態で停止することになる。
板型可変容量圧縮機においては、スライドロータリバル
ブ34の弁開口35の円周方向に短い部分35bに隣接
してバイパス溝35cを形成しており、圧縮機が停止す
ると図13に示すように制御圧室38内に作用している
吐出圧力が低下して、スライドロータリバルブ34がコ
イルばね37に押されて可動範囲の右端まで移動し、リ
ヤ側の各シリンダ9の吸入ポート36がバイパス溝35
cと対向する位置に来るから、バイパス溝35cが円周
方向に長い溝であるために、リヤ側の各シリンダ9の殆
ど全ての吸入ポート36がバイパス溝35cと連通し
て、吸入口12と接続されることになる。従って、リヤ
側の各シリンダ9の作動室内の圧力は、圧縮機の停止中
は殆ど全て低圧になっている。なお、この状態ではフロ
ント側の各シリンダ8(図1参照)の作動室は、制御弁
部44によって吸入側が完全に閉塞される結果、吐出容
量が零の状態で停止することになる。
【0050】その状態で圧縮機が再起動されると、図1
2から明らかなように、起動時にはリヤ側の各シリンダ
9内の作動室は、それらに係合するピストン23の右端
の上死点から吸入行程を経て下死点に至り、更に圧縮行
程に入ってその終期に近づくまでは吸入口12に連通し
たままになるので、作動室内で冷媒が加圧されても全て
バイパス溝35cによって吸入口12側へ戻るため、殆
ど圧縮が効かない状態で起動されることになり、図15
に示すように圧縮反力によるトルクが殆どないので起動
ショックを発生しない。
2から明らかなように、起動時にはリヤ側の各シリンダ
9内の作動室は、それらに係合するピストン23の右端
の上死点から吸入行程を経て下死点に至り、更に圧縮行
程に入ってその終期に近づくまでは吸入口12に連通し
たままになるので、作動室内で冷媒が加圧されても全て
バイパス溝35cによって吸入口12側へ戻るため、殆
ど圧縮が効かない状態で起動されることになり、図15
に示すように圧縮反力によるトルクが殆どないので起動
ショックを発生しない。
【0051】それでも、バイパス溝35cの終端と上死
点との間には間隔dだけの圧縮行程が残されているの
で、リヤ側の各シリンダ9は僅かな圧縮仕事をして吐出
圧力を緩やかに上昇させ、それによって制御圧室38の
圧力を徐々に高めてスライドロータリバルブ34を左方
へ動かすための制御力を発生させる。起動が完了した状
態では吸入ポート36は弁開口35に対向しており、そ
の後の作動は第1実施例等の場合と同じようになる。
点との間には間隔dだけの圧縮行程が残されているの
で、リヤ側の各シリンダ9は僅かな圧縮仕事をして吐出
圧力を緩やかに上昇させ、それによって制御圧室38の
圧力を徐々に高めてスライドロータリバルブ34を左方
へ動かすための制御力を発生させる。起動が完了した状
態では吸入ポート36は弁開口35に対向しており、そ
の後の作動は第1実施例等の場合と同じようになる。
【0052】本発明においては、いずれの実施例の場合
でも可変容量機構は、可動のスライドロータリバルブ3
4と、それを移動させるための制御ピストン39と、そ
れに対抗するコイルばね37と、スライドロータリバル
ブ34の内部に挿入されて固定されているインナーバル
ブ43との僅か4点の部品から構成されているので、フ
ロント側及びリヤ側の双方のシリンダ8,9に対する吸
入制御の作用が、スライドロータリバルブ34を軸方向
に移動させるだけで全て行われるという特徴がある。従
って、スライドロータリバルブ34を移動させる制御力
は小さなもので十分であり、それによって制御圧室38
を小さくすることが可能になるし、斜板型可変容量圧縮
機全体の大きさを小型化することができる。
でも可変容量機構は、可動のスライドロータリバルブ3
4と、それを移動させるための制御ピストン39と、そ
れに対抗するコイルばね37と、スライドロータリバル
ブ34の内部に挿入されて固定されているインナーバル
ブ43との僅か4点の部品から構成されているので、フ
ロント側及びリヤ側の双方のシリンダ8,9に対する吸
入制御の作用が、スライドロータリバルブ34を軸方向
に移動させるだけで全て行われるという特徴がある。従
って、スライドロータリバルブ34を移動させる制御力
は小さなもので十分であり、それによって制御圧室38
を小さくすることが可能になるし、斜板型可変容量圧縮
機全体の大きさを小型化することができる。
【0053】また、スライドロータリバルブ34や制御
ピストン39は、特に強度を必要としないため、アルミ
ニウムにフッ素樹脂を被覆したものを用いるか、又はそ
の材料としては金属に限らず、摺動性に優れていて成形
が容易なポリアミドやポリイミド等の合成樹脂を使用す
ることができる。制御ピストン39には必要に応じて0
リングを設けてシール性を高めることができる。
ピストン39は、特に強度を必要としないため、アルミ
ニウムにフッ素樹脂を被覆したものを用いるか、又はそ
の材料としては金属に限らず、摺動性に優れていて成形
が容易なポリアミドやポリイミド等の合成樹脂を使用す
ることができる。制御ピストン39には必要に応じて0
リングを設けてシール性を高めることができる。
【0054】インナーバルブ43は頭部43aと一体成
形した軸部に対して、円板42をかしめ等の方法で取り
付けることによって安価に製作することができる。その
材料としては金属の他、ポリアミドやポリイミド等の合
成樹脂を使用することもできる。インナーバルブ43
は、スライドロータリバルブ34の貫通穴34c内に挿
入した後はそれから抜け出すことがないので、貫通穴3
4cとインナーバルブ43との同軸度や平行度について
は高精度であることを要しない。また、インナーバルブ
43の軸部と頭部43aとが厳密に直角である必要もな
い。このように、加工が容易で安価な部品を使用するこ
とと、それらの部品点数が少ないことから圧縮機製造の
ためのコストが大幅に低減する。
形した軸部に対して、円板42をかしめ等の方法で取り
付けることによって安価に製作することができる。その
材料としては金属の他、ポリアミドやポリイミド等の合
成樹脂を使用することもできる。インナーバルブ43
は、スライドロータリバルブ34の貫通穴34c内に挿
入した後はそれから抜け出すことがないので、貫通穴3
4cとインナーバルブ43との同軸度や平行度について
は高精度であることを要しない。また、インナーバルブ
43の軸部と頭部43aとが厳密に直角である必要もな
い。このように、加工が容易で安価な部品を使用するこ
とと、それらの部品点数が少ないことから圧縮機製造の
ためのコストが大幅に低減する。
【0055】なお、図示実施例の場合はいずれも、吸入
行程における有効な吸入期間を制限することによって可
変容量制御を行っているが、本発明はそのようなものに
限らず、圧縮行程の一部において吸入弁を開く操作を行
うことにより、一旦シリンダ内に吸入された冷媒の一部
を吸入側へ戻して、実質的に吸入量を減少させるように
制御してもよい。
行程における有効な吸入期間を制限することによって可
変容量制御を行っているが、本発明はそのようなものに
限らず、圧縮行程の一部において吸入弁を開く操作を行
うことにより、一旦シリンダ内に吸入された冷媒の一部
を吸入側へ戻して、実質的に吸入量を減少させるように
制御してもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明を実施すれば、斜板型可変容量圧
縮機の大きさを従来のものに比して小型化することがで
きる上に、可変容量機構の構成が簡単で部品点数が少な
く、加工や組立が容易であることから、製品のコストも
低減することができる。また、きわめて簡単な手段によ
って起動ショックを解消することもできる。
縮機の大きさを従来のものに比して小型化することがで
きる上に、可変容量機構の構成が簡単で部品点数が少な
く、加工や組立が容易であることから、製品のコストも
低減することができる。また、きわめて簡単な手段によ
って起動ショックを解消することもできる。
【図1】本発明の第1実施例の斜板型可変容量圧縮機を
示す縦断正面図である。
示す縦断正面図である。
【図2】図1のII−II線における横断側面図である。
【図3】図1のIII −III 線における横断側面図であ
る。
る。
【図4】1つの作動状態にある図1の一部を拡大して示
す縦断正面図である。
す縦断正面図である。
【図5】図4の要部を更に拡大して示す斜視図である。
【図6】他の作動状態にある図1の一部を拡大して示す
縦断正面図である。
縦断正面図である。
【図7】1つの作動状態にある実施例の要部を拡大して
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図8】他の作動状態にある実施例の要部を拡大して示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図9】実施例の斜板型可変容量圧縮機の作動特性を示
す線図である。
す線図である。
【図10】本発明の第2実施例の斜板型可変容量圧縮機
を示す縦断正面図である。
を示す縦断正面図である。
【図11】本発明の第3実施例のスライドロータリバル
ブを示す斜視図である。
ブを示す斜視図である。
【図12】図11の一部の展開図である。
【図13】第3実施例の要部を示す縦断面図である。
【図14】起動ショックがある状態を示すトルク線図で
ある。
ある。
【図15】起動ショックがない状態を示すトルク線図で
ある。
ある。
【図16】起動ショックが若干ある状態を示すトルク線
図である。
図である。
1,1’…斜板型可変容量圧縮機 2…シリンダブロック 4…フロントハウジング 6…リヤハウジング 8…フロント側のシリンダ 9…リヤ側のシリンダ 12…吸入口 14,15…吐出口 16…斜板室 17…回転軸 17a,17b…ジャーナル部 18,19…ラジアル軸受 20…斜板 23…両頭のピストン 26…吸入通路 27,28…バルブシリンダ 29…ロータリバルブ(フロント側) 30…フロント側の吸入ポート 31…弁開口 33…スプライン 34…スライドロータリバルブ(リヤ側) 35…弁開口 35a…円周方向に長い弁開口部分 35b…円周方向に短い弁開口部分 35c…バイパス溝 36…リヤ側の吸入ポート 37…コイルばね 38…制御圧室 39…制御ピストン 40…圧力制御装置 43…インナーバルブ 44…制御弁部 45,46…ジャーナル軸受 49,50…滑り軸受
Claims (3)
- 【請求項1】 複数個のシリンダが互いに平行に形成さ
れているシリンダブロックと、前記シリンダ内に挿入さ
れている複数個のピストンと、前記シリンダブロック内
に形成されている斜板室と、前記斜板室内に延びている
駆動用の回転軸と、前記回転軸に取り付けられて回転す
ることにより前記複数個のピストンを往復運動させる斜
板と、前記シリンダブロックの中心部に対して設けられ
る吸入口と、前記吸入口から供給される圧縮すべき流体
を前記回転軸の回転位置に応じて前記複数個のシリンダ
のうちで吸入行程にあるものへ分配することができるロ
ータリバルブとを備えていると共に、少なくとも1個の
前記ロータリバルブが軸方向に可動であって、その軸方
向位置を変更する制御手段と、その内部に静止している
インナーバルブとを備えており、軸方向に可動の前記ロ
ータリバルブと静止している前記インナーバルブとの間
に、前記複数個のシリンダに吸入される前記流体の実際
の吸入量を制御する少なくとも1つの制御弁部を構成し
ていることを特徴とする斜板型可変容量圧縮機。 - 【請求項2】 前記回転軸が滑り軸受によって支持され
ていると共に、前記ロータリバルブの少なくとも1つが
前記滑り軸受に組み込まれていることを特徴とする請求
項1記載の斜板型可変容量圧縮機。 - 【請求項3】 軸方向に可動の前記ロータリバルブが、
運転停止時と起動時に前記シリンダの殆ど全てのものの
内部を前記吸入口に連通させるバイパス溝を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の斜板型可変容量圧縮
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6200688A JPH07119631A (ja) | 1993-08-26 | 1994-08-25 | 斜板型可変容量圧縮機 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21181093 | 1993-08-26 | ||
JP5-211810 | 1993-08-26 | ||
JP6200688A JPH07119631A (ja) | 1993-08-26 | 1994-08-25 | 斜板型可変容量圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07119631A true JPH07119631A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=26512348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6200688A Pending JPH07119631A (ja) | 1993-08-26 | 1994-08-25 | 斜板型可変容量圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH07119631A (ja) |
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