JPH07117463A - 車両用ベンチレータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インストルメントパネルの形状や構造に制約
を受けることがなく、少ない部品で開閉が可能な車両用
ベンチレータを提供することを目的とする。 【構成】 空調ケース体２と、空調ケース体２の吹出口
３前面を覆い、且つ下部に設けたガイド軸１２を中心と
して開閉するリッド１０と、空調ケース体２の下方に設
けたリッド１０の収納空間５と、この収納空間５の両側
に設けられて、上記ガイド軸１２を収納空間５の奥に案
内するガイドレール６を具備した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両用ベンチレータに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】以下に従来の車両用ベンチレータについ
て説明する。

【０００３】従来の車両用ベンチレータとしては、例え
ば特開昭６１−１８８２１９号公報などに開示された技
術がある。

【０００４】図５及び図６はその一例を示すものであっ
て、インストルメントパネルｋに開口部ｊが形成され、
この開口部ｊにベンチレータａが取付けられている。

【０００５】ベンチレータａはケース体ｂの前部に風向
変更装置ｃが設けられており、この風向変更装置ｃは、
ケース体ｂに対して回動自在のグリル枠ｄに横羽根ｅお
よび可動の縦羽根ｆを設けて構成されている。またケー
ス体ｂの前部にはケース体ｂの吹出面を開閉する可動遮
蔽板ｈが回動自在に設けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、ベンチレータａがインストルメントパネ
ルｋの開口部ｊに取付けられているために、インストル
メントパネルｋの形状や構造の制約を受けるなどの問題
点を有していた。

【０００７】また図示はしていないが、二連式のベンチ
レータの開閉機構として一個のダイアルが備えられたも
のがある。この場合、一個のダイアルでは各々のバルブ
の開閉ができず、また各々を開閉させるためには、ダイ
アルを二個としてバルブも二倍の部品を用いて設定しな
くてはならなかった。

【０００８】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、インストルメントパネルなどの形状や構造に制約を
受けることがなく、少ない部品で開閉が可能な車両用ベ
ンチレータを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の車両用ベンチレータは、空調ケース体と、こ
の空調ケース体の吹出口前面を覆い、且つ下部に設けた
ガイド軸を中心として開閉するリッドと、空調ケース体
の下方に設けたリッドの収納空間と、この収納空間の両
側に設けられて、上記ガイド軸を収納空間の奥に案内す
るガイドレールとを具備した構成を有している。

【００１０】

【作用】この構成によって車両用ベンチレータは、ガイ
ド軸を中心として開閉するリッドが、ガイドレールに案
内されて空調ケース体の下方に設けた収納空間に収納さ
れるので、リッドがインストルメントパネルなどの外部
部品の形状や構造に制約を受けることがなく、またリッ
ドがガイド軸を中心として開閉するので、構造が簡単で
少ない部品で開閉が可能になる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図１乃至図
３を参照しながら説明する。図において、１は車両用ベ
ンチレータ、２は空調ケース体、５は収納空間、１０は
リッドである。

【００１２】車両用ベンチレータ１は、ブラケット４を
介してインストルメントパネル１５に取付けられた空調
ケース体２と、空調ケース体２の吹出口３の前面を覆う
開閉自在なリッド１０とを備えている。

【００１３】空調ケース体２の内部には可動の横羽根７
ａおよび縦羽根７ｂを備える風向変更装置７が設けられ
ており、空調ケース体２の上部にはプッシュキャッチ機
構９が設けられている。また空調ケース体２の下方には
リッド１０の収納空間５が形成されており、この収納空
間５の両側にはガイドレール６が形成されている。さら
に空調ケース体２の吹出口３の周縁にはシール材８が取
付けられている。

【００１４】リッド１０はインストルメントパネル１５
に沿う湾曲した板体で下部両側に軸受１１を備え、この
軸受１１にはガイド軸１２が挿入されていて一端にはス
トッパー１２ａが取付けられており、このガイド軸１２
を中心としてリッド１０を開閉自在に保持している。そ
してガイド軸１２は前記収納空間５のガイドレール６に
挿通されてガイドレール６に案内されている。またリッ
ド１０の内面には前記プッシュキャッチ機構９に対応す
る位置に爪１４が突設されており、リッド１０の側縁に
は板ばね１３が取付けられている。

【００１５】以上のように構成された車両用ベンチレー
タ１の動作について図４を参照しながら説明する。

【００１６】リッド１０の閉時にはプッシュキャッチ機
構９に爪１４が嵌合してリッド１０が閉状態に保持され
ており、空調ケース体２の吹出口３の周縁のシール材８
によって風洩れが防止されている。

【００１７】リッド１０を開ける時はリッド１０を空調
ケース体２側に押し付けると、内面の板ばね１３によっ
てリッド１０が僅かに開く。次にリッド１０を矢印の方
向に徐々に開いて全開の位置に達したら、ガイド軸１２
をガイドレール６に沿って奥に移動させながらリッド１
０を収納空間５に押し込んで行くと、リッド１０の上端
が吹出口３の下端に達して止まる。この状態で風向変更
装置７を操作して風向を自由に変更することができる。

【００１８】リッド１０を閉じるときは上記の開動作と
反対の動作を行えばよい。

【００１９】以上のように本実施例によれば、リッド１
０はインストルメントパネル１５に沿っているので、イ
ンストルメントパネル１５の表面の凹凸がなくなり、す
っきり感が得られる。また空調ケース体２の下部に形成
された収納空間５を利用してリッド１０を収納すること
ができるので、リッド１０がインストルメントパネル１
５などの外部部品の形状や構造に制約を受けることがな
く、いかなる形状のインストルメントパネル１５にも適
応が可能である。

【００２０】さらにこの構造を二連式のベンチレータに
応用すると、少ない部品で各々のバルブの開閉が可能に
なる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明は、空調ケース体
と、空調ケース体の吹出口前面を覆い、且つ下部に設け
たガイド軸を中心として開閉するリッドと、空調ケース
体の下方に設けたリッドの収納空間と、この収納空間の
両側に設けられて、上記ガイド軸を収納空間の奥に案内
するガイドレールをと具備することにより、ガイド軸を
中心として開閉するリッドがガイドレールに案内されて
空調ケース体の下方に設けた収納空間に収納されるの
で、リッドがインストルメントパネルなどの外部部品の
形状や構造に制約を受けることがなく、またリッドがガ
イド軸を中心として開閉するので、構造が簡単で少ない
部品で開閉が可能な車両用ベンチレータが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における車両用ベンチレータ
の斜視図である。

【図２】同車両用ベンチレータの分解斜視図である。

【図３】同車両用ベンチレータの断面図である。

【図４】同車両用ベンチレータの動作説明図である。

【図５】従来の車両用ベンチレータの斜視図である。

【図６】従来の車両用ベンチレータの断面図である。

【符号の説明】

１ 車両用ベンチレータ ２ 空調ケース体 ３ 吹出口 ５ 収納空間 ６ ガイドレール １０ リッド １２ ガイド軸 １５ インストルメントパネル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空調ケース体と、この空調ケース体の吹
   出口前面を覆い、且つ下部に設けたガイド軸を中心とし
   て開閉するリッドと、空調ケース体の下方に設けたリッ
   ドの収納空間と、この収納空間の両側に設けられて、上
   記ガイド軸を収納空間の奥に案内するガイドレールとを
   具備したことを特徴とする車両用ベンチレータ。