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JPH07110331A - ヒト補体価測定方法及びヒト補体価測定用試薬組成物 - Google Patents

ヒト補体価測定方法及びヒト補体価測定用試薬組成物

Info

Publication number
JPH07110331A
JPH07110331A JP24633293A JP24633293A JPH07110331A JP H07110331 A JPH07110331 A JP H07110331A JP 24633293 A JP24633293 A JP 24633293A JP 24633293 A JP24633293 A JP 24633293A JP H07110331 A JPH07110331 A JP H07110331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liposome
complement
value
measuring
serum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24633293A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Kubotsu
和久 窪津
Sachiko Yamamoto
幸子 山本
Masaaki Kida
正章 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wako Pure Chemical Industries Ltd filed Critical Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP24633293A priority Critical patent/JPH07110331A/ja
Priority to EP94306495A priority patent/EP0642021B1/en
Priority to DE69426223T priority patent/DE69426223T2/de
Priority to ES94306495T priority patent/ES2150970T3/es
Publication of JPH07110331A publication Critical patent/JPH07110331A/ja
Priority to US08/756,363 priority patent/US5854082A/en
Priority to US09/081,675 priority patent/US6015679A/en
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定でロット間差の少ないリポソームを用い
たヒト補体価の測定方法であって、短時間での測定が可
能であり、自動分析装置への適用が可能なヒト補体価の
測定方法を提供することを目的とする。 【構成】 検出可能な標識物質を内包し、膜表面にハプ
テンを固定化したリポソームを用い、試料と、該リポソ
ームと、該ハプテンに対する抗体とを反応させ、その結
果生じるリポソーム膜の破壊の程度を標識物質の遊出量
から測定することによりヒト補体価を測定する方法に於
て、ラット、ヤギ又はヒツジ由来の血清を補体標準液と
して用いて検量線を作成し、該検量線からヒト補体価を
求めることを特徴とする、該測定方法、及びそのための
測定用試薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リポソームを用いたヒ
ト補体価測定方法及び該測定用試薬組成物の改良に関す
る。
【0002】
【発明の背景】補体系は、ヒトなどの動物の血清中に存
在する約20種の蛋白質の総称であり、生体内に侵入し
た異物や細菌を認識し、排除する等、生体防御の重要な
役割を担っている。補体系は、主として免疫複合体によ
り活性化される古典的経路と、多糖類などにより活性化
される第二経路の、二つの活性化経路を持つ。古典的経
路に於ては、主に細菌等の異物(抗原)とこれに対する
抗体の免疫複合体により補体成分が秩序をもって次々と
活性化され、最後は異物膜を破壊し、異物は死滅又は溶
解する。溶血素で感作された赤血球が溶血に到る反応
や、本発明に於て、ハプテンで感作されたリポソーム膜
が破壊される反応は古典的経路による。一方、第二経路
は抗体の関与は必要ではなく、例えば細菌の細胞壁の構
成成分である多糖やウイルスとの接触のみで活性化され
る。
【0003】近年、補体系の活性、即ち補体価の測定
は、急性糸球体腎炎、自己免疫疾患等の診断や、治療の
指標として注目されている。現在、一般的に補体価の測
定は、溶血素で感作したヒツジ赤血球を用いて、補体の
溶血活性で測定するMayerの50%溶血法及びその変法が
広く用いられている[「臨床検査法提要」,1233〜1234
頁,第29版第5刷,昭和60年,金原出版(株);J.Clin.Che
m.,12,143(1983)等]。例えば「臨床検査法提要」に記
載された方法は、まずヒト血清検体を1検体毎にゼラチ
ンベロナール緩衝液で数段階に希釈したものを用意す
る。これに、予め用意しておいた溶血素で感作したヒツ
ジ赤血球を加え、37℃で60分間加温後冷却し、2000rpm
で10分間遠心後、上清の吸光度を、水を対照として541n
mで測定する。この値をもとに、各希釈段階の血清試料
の溶血度を求め、次いでグラフを作成して、50%溶血が
起こる量(CH50単位)をこのグラフより求めるという方
法である。しかし、この方法は同一検体につき何種類か
の希釈度に希釈した試料を用意しなければならず、測定
に誤差を与える原因となる。また、50%溶血が起こる量
をグラフより求めるという繁雑な方法である。更に、ヒ
ツジ赤血球を用いるが、生体由来の赤血球は不安定であ
り、また、動物の個体差により赤血球の補体に対する感
受性が異なる(ロット間差がある)等の問題がある。
【0004】そこで、赤血球を用いる代わりに、より安
定でロット間差が少ないリポソームを用いる方法が開発
され、補体活性により膜損傷反応を受け易いように調製
したリポソームを用いる補体価測定法が種々報告されて
いる(特開昭62-163966号公報、特開昭62-299764号公
報、特開昭63-293470号公報、特開平1-155271号公報
等)。しかしながら、これらリポソームを用いる方法で
も、やはり同一検体につき何種類かの希釈度に希釈した
試料を用意しなければならず、また50%のリポソームを
溶解する量をグラフより求めるという、繁雑な方法で補
体価を測定しなければならなかった。また、リポソーム
を用い、補体価既知のモルモット血清又は補体価既知の
ヒト血清を補体標準液として用いる方法では、同一検体
を何種類かに希釈したものを用意する必要はない。しか
しモルモット血清を用いる場合は、やはり測定に1時間
という長時間を要し、また、ヒトの新鮮な血清は入手及
び管理が困難であるという問題点を有する。
【0005】一方、近年自動分析装置を使用した測定が
特に重要視されており、ヒト補体価測定も自動分析装置
への適用が望まれている。しかしながら、自動分析装置
は、通常5〜15分程度の反応時間に対応したものが多
いため、従来のような長時間にわたる反応時間を必要と
するヒト補体価測定方法では、自動分析装置での測定は
困難である。また、ヒトとモルモットでは、短時間の反
応では反応開始時の反応速度が異なり[J.Immunol.Meth
ods,17,7〜19(1977)]、モルモット血清をヒト補体価測
定の標準液として用いるには問題がある。以上のことか
ら、生体由来赤血球より安定でロット間差の少ないリポ
ソームを用い、操作が簡便で、しかも短い時間でヒト補
体価の測定が可能な測定方法とそのための測定用試薬組
成物の開発が望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記した如き状況に鑑みなさ
れたもので、安定でロット間差の少ないリポソームを用
いたヒト補体価の測定方法であって、短時間での測定が
可能であり、自動分析装置への適用が可能なヒト補体価
の測定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明は、検出可能な標
識物質を内包し、膜表面にハプテンを固定化したリポソ
ームを用い、試料と、該リポソームと、該ハプテンに対
する抗体とを反応させ、その結果生じるリポソーム膜の
破壊の程度を標識物質の遊出量から測定することにより
ヒト補体価を測定する方法に於て、ラット、ヤギ又はヒ
ツジ由来の血清を補体標準液として用いて検量線を作成
し、該検量線からヒト補体価を求めることを特徴とす
る、該測定方法、の発明である。また、本発明は(i)検
出可能な標識物質を内包し、膜表面にハプテンを固定化
したリポソームと、(ii)該ハプテンに対する抗体と、(i
ii)補体標準液としてのラット、ヤギ又はヒツジ由来の
血清とを組み合わせて成るヒト補体価測定用試薬組成
物、の発明である。即ち本発明者らは、上記問題点を解
決すべく鋭意研究を行った結果、標識物質を内包し、膜
表面にハプテンを固定化したリポソームを用いた補体価
測定方法に於て、入手困難なヒト血清に代わる補体標準
液として、ラット、ヤギ又はヒツジの血清が使用できる
こと、更にこれらの血清を用いて検量線を作成すれば、
短時間で補体価を測定できることを見出し、本発明を完
成するに到った。
【0008】本発明は、補体標準液として、ラット、ヤ
ギ又はヒツジ由来の血清を用いる点に特徴を有するが、
これら動物種の系統は特に限定されない。また、これら
の動物種の血清は、凍結乾燥品を水又は適当な溶解液で
溶解させたものでももちろん使用可能であり、またそれ
らの血清を適当な溶液で希釈したもの、限外濾過法等で
濃縮したもの、血清から補体反応に関与しない成分を除
いたもの等も当然使用可能である。また、これに必要に
応じて糖、蛋白質、防腐剤、安定化剤、緩衝剤等を添加
する等は任意である。
【0009】本発明に係る補体標準液は、主として検量
線の作成に使用されるが、必要に応じて、それ以外の用
途に使用することも当然可能である。本発明に於て使用
されるリポソームとは、リン脂質等を水溶液中で分散さ
せて得た脂質二重膜構造を持ち、それにより内水層が外
水層と分離されているという構造を持つ人工脂質小胞体
を意味している。例えば、J.liposome Res.,1(3),339〜
377(1989-90)、或は、「ライフサイエンスにおけるリポ
ソーム実験マニュアル」,寺田弘,吉村哲郎編著,シュプ
リンガー・フェアラーク東京(株),1992年 等にあるよう
に、これまで種々のリポソームが作製されてきたが、こ
れらは何れも本発明に使用可能である。
【0010】本発明に於て使用されるリポソームの主た
る膜構成成分としては、通常のリポソーム調製に於て膜
構成成分として用いられているものがすべて挙げられ、
特に限定されない。例えばリン脂質を含むヒツジ赤血球
のクロロホルム抽出分画[Biochemistry,8,4149(1969)
等]、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMP
C)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPP
C),ジステアロイルホスファチジルコリン,ジオレオ
イルホスファチジルコリン,ジパルミトイルホスファチ
ジルエタノールアミン,ジミリストイルホスファチジル
エタノールアミン,卵黄ホスファチジルグリセロール,
ジパルミトイルホスファチジルグリセロール,ジミリス
トイルホスファチジルグリセロール(DMPG),ジミ
リストイルホスファチジン酸,ジパルミトイルホスファ
チジン酸,パルミトイルオレオイルホスファチジルコリ
ン等のリン脂質、ガングリオシド糖脂質,スフィンゴ糖
脂質,グリセロ糖脂質等の糖脂質、コレステロール類、
天然レシチン(例えば、卵黄レシチン,大豆レシチン
等)、或はこれらの一種又は二種以上の混合系等、通常
知られている組成のものは全て使用できる。
【0011】また、リポソーム内に内包させる標識物質
としては、例えばJ.liposome Res.,1(3),339〜377(1989
-90)等に示されるように、酵素、補酵素、水溶性の蛍光
物質、糖類、イオン性化合物、キレート指示薬、色素、
スピンラベル化合物等、リポソームの膜傷害によって検
出され得るものであれば何れにてもよく、検出方法、感
度及びリポソームの安定性を考慮して適宜に選択すれば
よい。例えばアルカリホスファターゼ,グルコース-6-
リン酸脱水素酵素(G6PDH),β-ガラクトシダーゼ,ワ
サビ由来ペルオキシダーゼ,アスパラギナーゼ,ウレア
ーゼ,グルコースオキシダーゼ等の酵素、例えばニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD),ニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドリン酸,フラビンアデニ
ンジヌクレオチド等の補酵素、例えばカルボキシフルオ
レセイン,フルオレセインイソチオシアネート,フルオ
レセインイソシアネート,テトラローダミンイソチオシ
アネート,5-ジメチルアミノ-1-ナフタレンスルホニル
クロリド等の蛍光物質、例えばグルコース等の糖類、例
えば重クロム酸カリウム,重クロム酸ナトリウム,塩化
ナトリウム等のイオン性化合物、例えばアルセナゾIII
等の金属の存在で発色するキレート指示薬の性質を持つ
もの、例えば4-(2-ピリジルアゾ)レゾルシノール,2-(5
-ブロモ-2-ピリジルアゾ)-5-(N-プロピル-N-スルホプロ
ピルアミノ)フェノール ナトリウム塩等の色素、例えば
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル等のスピ
ンラベル化合物等が代表的なものとして挙げられる。こ
れらの内、特に酵素を内包させた場合は、反応が増幅さ
れるので高感度となり、また、通常、吸光度の測定によ
って検出され得るため、自動分析装置への適応が可能で
あり、好ましい。
【0012】本発明に於て標識物質を内包するリポソー
ムの作製方法に関しては、従来公知のリポソーム調製法
を利用することができる。例えば、「ライフサイエンス
におけるリポソーム実験マニュアル」,寺田弘,吉村哲郎
編著,60〜89頁,シュプリンガー・フェアラーク東京
(株),1992年 に示されたVortex法,界面活性剤除去法,
フレンチプレス法,超音波処理法のほか、逆相蒸発法(R
EV法),エタノール注入法,エーテル注入法,プレ−ベ
ジクル(Pre-Vesicle)法,Ca2+融合法,アニーリング
(Annealing)法,凍結融解融合法,凍結乾燥法,W/O/Wエ
マルジョン法等の方法や、S.M.Grunerら[Biochemistr
y,24,2833(1985)]により報告されたStablePlurilamell
ar Vesicle法(SPLV法)等の方法が全て挙げられ、これら
は何れも本発明に使用可能である。また、必要に応じリ
ポソームを濾過して粒径を揃える操作を行ってもよい。
【0013】本発明に於て、リポソームに感作させる
(固定化させる)ハプテンとしては、例えばフォルスマ
ン抗原[Biochemistry,8,4149(1969)],GM1[J.Immu
nol.Methods,85,53〜63(1985)]等の糖脂質抗原、ジニ
トロフェニル[Biochemistry,Vol.11,No.22,4085(197
2)]やトリニトロフェニル[J.Immunol.Methods,123,19
〜24(1989)]のリン脂質誘導体、甲状腺ホルモンである
サイロキシン[Bio.Technology,April,349(1984)]のリ
ン脂質誘導体、薬物であるテオフィリン[J.Chem.Phar
m.Bull.,36,1086(1988)]やフェニトイン[Clin.Chem.,
38,808(1992)]のリン脂質誘導体等が挙げられるが、リ
ポソーム膜に組み込まれ、抗体と反応するハプテン抗原
であれば何れにてもよく、特に限定されるものではな
い。リポソーム膜の表面にハプテンを感作させる方法
も、例えば上記各ハプテンに関する文献等に従ってこれ
を行っても良いし、自体公知の架橋法[「続生化学実験
講座5」,免疫生化学実験法,第1版第1刷,(社)日本生化
学会編,(株)東京化学同人,144〜148頁,1986年3月14日;
Biochemistry,20,4229〜4238(1981);J.Biol.Biochem.,
257,286〜288(1982)]や脂質活性化法等に準じてこれを
行っても良く、またこれ以外の方法でも勿論構わない。
【0014】本発明に於て使用される抗体としては、リ
ポソームに感作しているハプテンに対する抗体であれば
何れにてもよく、その由来には特に制限はない。例えば
ヤギ、ウサギ、ウマ、ヒツジ、マウス由来のもの等が挙
げられるが、中でも、リュウマチ因子等の影響を受けに
くいとされるものが好ましく、そのような例としては、
例えばヤギ由来抗体や各種モノクローナル抗体等が挙げ
られる。
【0015】標識物質量を測定する方法は、用いた標識
物質の種類により自ずから異なるが、例えば標識物質が
酵素の場合には、例えば「酵素免疫測定法」,蛋白質 核
酸酵素,別冊 No.31,北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川
栄治編集,51〜63頁,共立出版(株),1987年9月10日発行
等に記載された方法に準じて該標識物質の測定を行えば
よく、標識物質が補酵素の場合には、例えば米国特許第
4,704,355号明細書等に記載された方法に準じて該標識
物質の測定を行えばよい。また標識物質が蛍光物質の場
合には、例えば図説 蛍光抗体,川生明著,第1版,(株)ソ
フトサイエンス社,1983年 等に記載された方法に準じて
該標識物質の測定を行えばよく、標識物質が糖類の場合
には、例えばEur.J.Biochem.,21,80(1971)等に記載され
た方法に準じて該標識物質の測定を行えばよい。標識物
質がイオン性化合物の場合には、例えばTalamta,31,375
(1984)等に記載された方法に準じて該標識物質の測定を
行えばよく、標識物質が色素の場合には、例えばClin.C
hem.,29,1587(1983)等に記載された方法に準じて該標識
物質の測定を行えばよく、更に、標識物質がスピンラベ
ル化剤の場合には、例えば酵素免疫測定法,蛋白質 核酸
酵素,別冊 No.31,北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川
栄治編集,264〜271頁,共立出版(株),1987年9月10日発行
等に記載された方法に準じて該標識物質の測定を行え
ばよい。
【0016】本発明の測定法に於いて用いられる緩衝剤
としては、例えばリン酸及びその塩、ホウ酸及びその
塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris),
グッド緩衝剤(Good's Buffer),ベロナール緩衝剤等が
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、通常
用いられる緩衝剤であれば何れも使用可能である。本発
明の測定法に於て用いられる測定用試薬に、牛血清アル
ブミン,ゼラチン等の蛋白質、糖、キレート剤、還元
剤、防腐剤等の、通常この分野に於て使用される添加剤
等を、必要に応じて適宜添加する等は任意である。本発
明の測定方法に於て用いられる各種試薬類の使用量や、
標識物質が酵素である場合に用いられる基質量、或は必
要に応じて添加される上記各種添加剤等の濃度範囲等
は、自体公知の補体価測定法に於て通常用いられる濃度
範囲等を適宜選択して用いることで足りる。
【0017】本発明のヒト補体価測定法は、例えば次の
ようにして容易に実施し得る。まずヒト血清試料と、標
識物質を内包し、膜表面にハプテンを固定化したリポソ
ームと、ハプテンに対する抗体とを適当な緩衝液中で反
応させると、抗体とリポソーム膜上のハプテンとが結合
してリポソーム膜上で抗原抗体複合物を作る。これによ
って血清中の補体が活性化されてリポソーム膜を傷害
し、リポソーム膜が破壊されてリポソームに内包されて
いた標識物質がリポソーム中から遊出してくる。この遊
出してくる量は、血清中の補体力価を反映するので、こ
の遊出した標識物質の量を定量する。次いで、予め補体
価既知のラット、ヤギ又はヒツジ由来の血清のうちの何
れかを補体標準液として用いて同様の操作を行い、得ら
れた検量線からヒト補体価を定量する。この場合、使用
する補体標準液の数(本数)、及び濃度に関しては、適
宜選択してこれを行うことで足りる。ヒト補体価の単位
としては、前述のMayerの方法ではCH50値として表現さ
れているが、単位の設定はこれに限定されるものではな
い。
【0018】本発明の測定法は、(i)検出可能な標識物
質を内包し、膜表面にハプテンを固定化したリポソーム
と、(ii)ハプテンに対する抗体と、(iii)補体標準液と
してのラット、ヤギ又はヒツジ由来の血清とを組み合わ
せて成る試薬組成物を用いて実施することができる。ま
た、例えば標識物質が酵素の場合等には、その基質等も
その構成成分の一つとして含有されるものであることは
言うまでもない。本発明は用手法に限らず、自動分析装
置を用いた測定系にも十分利用可能であり、容易に且つ
迅速に測定を行うことができる。尚、自動分析装置を用
いて測定を行う場合の試薬類等の組み合わせ等について
は特に制約はなく、機種に合わせて、或は他の要因を考
慮に入れて最も良いと思われる試薬類等の組み合わせを
適宜選択して用いればよい。
【0019】従来、リポソームを用いる補体価測定方法
に於て補体標準液として使用されてきたモルモット血清
は、ヒト血清と反応開始時の反応速度が異なるため、5
〜15分程度の短時間での反応を行う場合には、補体標準
液として使用できなかった。また、新鮮なヒト血清を補
体標準液として使用しようとする場合には、その入手や
管理が難しいという問題があった。本発明者等は、入手
が容易で、且つ反応開始時の反応速度がヒト血清と一致
するような血清を求めて鋭意研究を重ねた結果、ラッ
ト、ヤギ及びヒツジの血清が目的に適うものであること
を見い出し、これらの血清を補体標準液として使用する
ことにより、ヒト補体価をリポソームを用いて5〜15分
程度の短時間に定量することが可能な本発明に到達し
た。以下に実験例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこれらによって何ら制約を受け
るものではない。
【0020】
【実施例】
実験例1 (1)G6PDH内包ジニトロフェニル感作リポソームの調製 グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PDHと略記する。)を
内包し、ハプテンとしてジニトロフェニル(以下、DN
Pと略記する。)を膜に固定化したリポソームを、「ラ
イフサイエンスにおけるリポソーム実験マニュアル」
(寺田弘,吉村哲郎編著,60〜89頁,シュプリンガー・フ
ェアラーク東京(株),1992年)に記載されたVortex法に
従って調製した。ジミリストイルホスファチジルコリン
(DMPC)71μmol、ジミリストイルホスファチジル
グリセロール(DMPG)8μmol、コレステロール 82
μmol、及びDNPのホスファチジルエタノールアミン
誘導体 0.8μmolをクロロホルム 5mlに溶解した後、減
圧乾燥した。これにG6PDH(東洋紡績(株)製)の水溶液
[2,500U/ml、10mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン(Tris)/HCl緩衝液(pH7.8)]7.5mlを加えて混
和した。このようにして得られた脂質水和液を、0.2μm
の膜を通して整粒した。得られたリポソーム懸濁液を遠
心チューブに移し、4℃、36,000rpmで遠心分離して、
リポソームに内包されなかった酵素を除き、最後に100m
M Tris/HCl緩衝液(pH7.8)に懸濁して、G6PDH内包
DNP感作リポソーム(脂質濃度5nmol/ml)を得た。
【0021】(2)ヒト補体と各種動物補体とのリポソー
ム膜溶解活性の比較 まず、補体価既知(35CH50U/ml)のヒト血清10μlに、
上記(1)で調製したG6PDH内包DNP感作リポソーム(脂
質濃度5nmol/ml)を含むゼラチンベロナール緩衝液
(以下、GVB++と略記する。)(稲井眞弥他編,「補体
学」,医師薬出版,1983年)250μlを加えた。37℃で5分
間反応させた後、十分量のヤギ抗DNP抗体及び酵素基
質[24mM グルコース-6-リン酸(G6P)、9mM ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)]を含
み、pHを7.4に調整したGVB++125μlを加えて、37℃
で5分間反応させた。補体のリポソーム膜溶解(破壊)
作用によりリポソームから遊出したG6PDHの活性値を、
NADHによる1分間当たりの340nmの吸光度変化(Δ
A)として測定した。次に、ヒト新鮮血清の代わりにラ
ット、ヤギ、ヒツジ、モルモット、マウス、ウサギ、ハ
ムスターの新鮮血清を用いて同様に操作し、ヒト血清を
用いた場合の吸光度変化と比較した。結果を表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、用いた動物血清
のうち、ラット、ヤギ及びヒツジ血清は、ヒト血清のリ
ポソーム膜溶解活性(補体価35CH50U/ml)と同等或は
これ以上の溶解活性を示すことがわかった。次に、ラッ
ト、ヤギ及びヒツジ血清を夫々ヒト血清補体価30CH50U
/mlに相当する吸光度変化(ΔA)を示すように生理食
塩水で希釈し、前述と同じ測定条件で反応の経時変化を
調べたところ、ヒト血清の場合と良く一致した。
【0024】(3)反応時間とリポソーム膜溶解活性の関
係 ヒト、ラット、ヤギ、ヒツジ、モルモット血清夫々10μ
lに、上記(1)で調製したG6PDH内包DNP感作リポソー
ム(脂質濃度5nmol/ml)を含むGVB++250μlを加
え、十分量のヤギ抗DNP抗体を含むGVB++125μlを
加えて37℃で5、10、30、60、90分間反応させた。各反
応時間毎に酵素基質(24mM G6P、9mMNAD)を含
みpHを7.4に調整したGVB++125μlを加えて、37℃で
5分間反応させた。補体のリポソーム膜溶解作用により
リポソームから遊出したG6PDHの活性値を、NADHに
よる1分間当たりの340nmの吸光度変化(ΔA)として
測定した。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかな如く、ヒト、ラット、ヤ
ギ、ヒツジ血清については5分間で吸光度変化が一定と
なり、ほぼ反応が終了したことがわかる。一方、モルモ
ット血清では、吸光度変化が一定となり反応が終了する
ためには30分程度かかることがわかる。これらの結果か
ら明らかなように、ラット、ヤギ及びヒツジ血清は、ヒ
トと同様に短時間で反応が終了するので、ヒト補体価を
測定する際の補体標準液としては、ラット、ヤギ及びヒ
ツジ血清が適当であることがわかる。
【0027】実施例1.ラット血清を補体標準液として
用いたヒト補体価の測定 補体価既知のラット血清(0,15,30,38,55CH50/m
l)10μlに、実験例1の(1)で調製したG6PDH内包DNP
感作リポソーム(脂質濃度5nmol/ml)を含む50mM Tri
s/HCl緩衝液(0.85%NaCl含有、pH7.8)250μlを加え
た。37℃で5分間反応させた後、十分量のヤギ抗DNP
抗体及び酵素基質(24mM G6P、9mM NAD)を含む
50mM Tris/HCl緩衝液(0.85%NaCl含有、pH7.8)125
μlを加えて、37℃で5分間反応させた。補体のリポソ
ーム膜溶解作用によりリポソームから遊出したG6PDHの
活性値を、NADHによる1分間当たりの340nmの吸光
度変化(ΔA)として測定し、検量線を得た。結果を図
1に示す。次に、補体価未知のヒト血清15検体につい
て同様に操作し、先に得られた検量線(図1)により補
体価を測定した。結果を表3に示す。また、同じ補体価
未知のヒト血清について、従来の感作ヒツジ赤血球を使
用する補体価測定法[ワンポイント法:J.Clin.Chem.,1
2,143(1983)]によって、補体価を測定した。結果を表
3に併せて示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3から明らかな如く、本法による測定結
果は、従来の感作ヒツジ赤血球を使用する補体価測定法
のそれと良く一致した。
【0030】実験例2.G6PDH内包フェニトイン感作リ
ポソームの調製 G6PDHを内包し、ハプテンとしてフェニトイン(以下、
PHTと略記する。)を膜に固定化したリポソームを、
実施例1の(1)と同様にして調製した。DMPC 71μmo
l、DMPG 8μmol、コレステロール 82μmol、及び
PHTのホスファチジルエタノールアミン誘導体 0.8μ
molをクロロホルム 5mlに溶解した後、減圧乾燥した。
これにG6PDH(東洋紡績(株)製)の水溶液[2,500U/m
l、10mM Tris/HCl緩衝液(pH7.8)]7.5mlを加えて混
和した。このようにして得られた脂質水和液を、0.2μm
の膜を通して整粒した。得られたリポソーム懸濁液を遠
心チューブに移し、4℃、36,000rpmで遠心分離して、
リポソームに内包されなかった酵素を除き、最後に100m
M Tris/HCl緩衝液(pH7.8)に懸濁して、G6PDH内包
PHT感作リポソーム(脂質濃度5nmlo/ml)を得た。
【0031】実施例2.ヤギ血清を補体標準液として用
いたヒト補体価の測定 補体価既知のヤギ血清(0,15,35,45,60CH50/ml)1
0μlに、実験例2で調製したG6PDH内包PHT感作リポ
ソーム(脂質濃度5nmol/ml)を含む50mM Tris/HCl緩
衝液(0.85%NaCl含有、pH7.8)250μlを加えた。37℃
で5分間反応させた後、十分量のウサギ抗PHT抗体及
び酵素基質(24mM G6P、9mM NAD)を含む50mM T
ris/HCl緩衝液(0.85%NaCl含有、pH7.8)125μlを加
えて、37℃で5分間反応させた。補体のリポソーム膜溶
解作用によりリポソームから遊出したG6PDHの活性値
を、NADHによる1分間当たりの340nmの吸光度変化
(ΔA)として測定し、検量線を得た。結果を図2に示
す。次に、補体価未知のヒト血清15検体について同様
に操作し、先に得られた検量線(図2)により補体価を
決定した。結果を表4に示す。また、同じ補体価未知の
ヒト血清について、従来の感作ヒツジ赤血球を使用する
補体価測定法[ワンポイント法:J.Clin.Chem.,12,143
(1983)]によって、補体価を測定した。結果を表4に併
せて示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4から明らかな如く、本法による測定結
果は、従来の感作ヒツジ赤血球を使用する補体価測定法
のそれと良く一致した。
【0034】
【発明の効果】本発明は、リポソームを用いたヒト補体
価測定法に於て、検量線作成のための補体標準液とし
て、反応開始時の反応速度がヒト血清と一致するラッ
ト、ヤギ又はヒツジの血清を用いたことにより、該測定
が5〜15分程度の短時間で容易に行うことができるよう
になり、自動分析装置を使用した測定も可能となり、従
来の方法よりも高い精度、良好な再現性で、大量の検体
が測定できるようになった点に顕著な効果を奏するもの
である。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1に於て得られた検量線を示
し、横軸はラット血清の補体価(CH50/ml)を、また、
縦軸は340nmに於ける1分間当たりの吸光度変化(Δ
A)を夫々表わす。
【図2】図2は、実施例2に於て得られた検量線を示
し、横軸はヤギ血清の補体価(CH50/ml)を、また、縦
軸は340nmに於ける1分間当たりの吸光度変化(ΔA)
を夫々表わす。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】標識物質量を測定する方法は、用いた標識
物質の種類により自ずから異なるが、例えば標識物質が
酵素の場合には、例えば「酵素免疫測定法」,蛋白質
核酸酵素,別冊 No31,北川常廣・南原利夫・辻章
夫・石川栄治編集,51〜63頁,共立出版(株),1
987年9月10日発行 等に記載された方法に準じて
該標識物質の測定を行えばよく、標識物質が補酵素の場
合には、例えば米国特許第4,704,355号明細書
等に記載された方法に準じて該標識物質の測定を行えば
よい。また標識物質が蛍光物質の場合には、例えば図説
蛍光抗体,川生明著.第1版.(株)ソフトサイエン
ス社,1983年 等に記載された方法に準じて該標識
物質の測定を行えばよく、標識物質が糖類の場合には、
例えばEur.J.Biochem.,21,80(1
971)等に記載された方法に準じて該標識物質の測定
を行えばよい。標識物質がイオン性化合物の場合には、
例えばTalanta31,375(1984)等に
記載された方法に準じて該標識物質の測定を行えばよ
く、標識物質が色素の場合には、例えばClin.Ch
em.,29,1587(1983)等に記載された方
法に準じて該標識物質の測定を行えばよく、更に、標識
物質がスピンラベル化剤の場合には、例えば酵素免疫測
定法,蛋白質 核酸 酵素,別冊 No.31,北川常
廣・南原利夫・辻章夫・石川栄治編集,264〜271
頁,共立出版(株),1987年9月10日発行 等に
記載された方法に準じて該標識物質の測定を行えばよ
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【実施例】 実験例1 1)G6PDH内包ジニトロフェニル感作リポソームの
調製 グルコース−6−リン酸脱水素酵素(G6PDHと略記
する。)を内包し、ハプテンとしてジニトロフェニル
(以下、DNPと略記する。)を膜に固定化したリポソ
ームを、「ライフサイエンスにおけるリポソーム実験マ
ニュアル」(寺田弘,吉村哲郎編著,60〜89頁,シ
ュプリンガー・フェアラーク東京(株),1992年)
に記載されたVortex法に従って調製した。ジミリ
ストイルホスファチジルコリン(DMPC)71μmo
l、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DM
PG)8μmol、コレステロール82μmol、及び
DNPのホスファチジルエタノールアミン誘導体0.8
μmolをクロロホルム5mlに溶解した後、減圧乾燥
した。これにG6PDH(東洋紡績(株)製)の水溶液
[2,500U/ml、10mM トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン(Tris)/HCl緩衝液(p
H7.8)]7.5mlを加えて混和した。このように
して得られた脂質水和液を、0.2μmの膜を通して整
粒した。得られたリポソーム懸濁液を遠心チューブに移
し、4℃、36,000rpmで遠心分離して、リポソ
ームに内包されなかった酵素を除き、最後に100mM
Tris/HCl緩衝液(pH7.8)に懸濁して、
G6PDH内包DNP感作リポソームを得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】実施例1.ラット血清を補体標準液として
用いたヒト補体価の測定 補体価既知のラット血清(0,15,30,38,55
CH50U/ml)10μlに、実験例1の(1)で調
製したG6PDH内包DNP感作リポソーム(脂質濃度
5nmol/ml)を含む50mM Tris/HCl
緩衝液(0.85%NaCl含有、pH7.8)250
μlを加えた。37℃で5分間反応させた後、十分量の
ヤギ抗DNP抗体及び酵素基質(24mM G6P、9
mM NAD)を含む50mM Tris/HCl緩衝
液(0.85%NaCl含有、pH7.8)125μl
を加えて、37℃で5分間反応させた。補体のリポソー
ム膜溶解作用によりリポソームから遊出したG6PDH
の活性値を、NADHによる1分間当たりの340nm
の吸光度変化(△A)として測定し、検量線を得た。結
果を図1に示す。次に、補体価未知のヒト血清15検体
について同様に操作し、先に得られた検量線(図1)に
より補体価を測定した。結果を表3に示す。また、同じ
補体価未知のヒト血清について、従来の感作ヒツジ赤血
球を使用する補体価測定法[ワンポイント法:J.Cl
in.Chem.,12,143(1983)]によっ
て、補体価を測定した。結果を表3に併せて示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【表3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】実験例2.G6PDH内包フェニトイン感
作リポソームの調製 G6PDHを内包し、ハプテンとしてフェニトイン(以
下、PHTと略記する。)を膜に固定化したリポソーム
を、実施例1の(1)と同様にして調製した。DMPC
71μmol、DMPG 8μmol、コレステロー
ル 82μmol、及びPHTのホスファチジルエタノ
ールアミン誘導体0.8μmolをクロロホルム 5m
lに溶解した後、減圧乾燥した。これにG6PDH(東
洋紡績(株)製)の水溶液[2,500U/ml、10
mM Tris/HCl緩衝液(pH7.8)]7.5
mlを加えて混和した。このようにして得られた脂質水
和液を、0.2μmの膜を通して整粒した。得られたリ
ポソーム懸濁液を遠心チューブに移し、4℃、36,0
00rpmで遠心分離して、リポソームに内包されなか
った酵素を除き、最後に100mM Tris/HCl
緩衝液 (pH7.8)に懸濁して、G6PDH内包
HT感作リポソームを得た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】実施例2.ヤギ血清を補体標準液として用
いたヒト補体価の測定 補体価既知のヤギ血清(0,15,35,45,60
50U/ml)10μlに、実験例2で調製したG6
PDH内包PHT感作リポソーム(脂質濃度5nmol
/ml)を含む50mM Tris/HCl緩衝液
(0.85%NaCl含有、pH7.8)250μlを
加えた。37℃で5分間反応させた後、十分量のウサギ
抗PHT抗体及び酵素基質(24mM G6P、9mM
NAD)を含む50mM Tris/HCl緩衝液
(0.85%NaCl含有、pH7.8)125μlを
加えて、37℃で5分間反応させた。補体のリポソーム
膜溶解作用によりリポソームから遊出したG6PDHの
活性値を、NADHによる1分間当たりの34Onm吸
光度変化(ΔA)として測定し、検量線を得た。結果を
図2に示す。次に、補体価未知のヒト血清15検体につ
いて同様に操作し、先に得られた検量線(図2)により
補体価を決定した。結果を表4に示す。また、同じ補体
価未知のヒト血清について、従来の感作ヒツジ赤血球を
使用する補体価測定法[ワンポイント法:J.Cli
n.Chem.,12,143(1983)]によっ
て、補体価を測定した。結果を表4に併せて示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【表4】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1に於て得られた検量線を示
し、横軸はラット血清の補体価(CH50U/ml
を、また、縦軸は340nmに於ける1分間当たりの吸
光度変化(ΔA)を夫々表わす。
【図2】図2は、実施例2に於て得られた検量線を示
し、横軸はヤギ血清の補体価(CH50U/ml)を、
また、縦軸は340nmに於ける1分間当たりの吸光度
変化(ΔA)を夫々表わす。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出可能な標識物質を内包し、膜表面にハ
    プテンを固定化したリポソームを用い、試料と、該リポ
    ソームと、該ハプテンに対する抗体とを反応させ、その
    結果生じるリポソーム膜の破壊の程度を標識物質の遊出
    量から測定することによりヒト補体価を測定する方法に
    於て、ラット、ヤギ又はヒツジ由来の血清を補体標準液
    として用いて検量線を作成し、該検量線からヒト補体価
    を求めることを特徴とする、該測定方法。
  2. 【請求項2】標識物質が酵素である、請求項1に記載の
    測定方法。
  3. 【請求項3】(i)検出可能な標識物質を内包し、膜表面
    にハプテンを固定化したリポソームと、(ii)該ハプテン
    に対する抗体と、(iii)補体標準液としてのラット、ヤ
    ギ又はヒツジ由来の血清とを組み合わせて成る、ヒト補
    体価測定用試薬組成物。
  4. 【請求項4】標識物質が酵素であり、該酵素の基質成分
    を更に組み合わせて成る、請求項3に記載の試薬組成
    物。
JP24633293A 1993-09-07 1993-09-07 ヒト補体価測定方法及びヒト補体価測定用試薬組成物 Withdrawn JPH07110331A (ja)

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EP94306495A EP0642021B1 (en) 1993-09-07 1994-09-02 Process for measuring complement activity and reagent used therefor
DE69426223T DE69426223T2 (de) 1993-09-07 1994-09-02 Verfahren und Reagenz zur Messung der Komplementaktivität
ES94306495T ES2150970T3 (es) 1993-09-07 1994-09-02 Procedimiento y reactivo para la medida de la actividad del complemento.
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